JP2012242630A - 露光装置、露光方法、及び表示用パネル基板の製造方法、並びに露光装置の検査方法 - Google Patents

露光装置、露光方法、及び表示用パネル基板の製造方法、並びに露光装置の検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光ビーム照射装置から照射される光ビームの歪みを抑制して、描画精度を向上させる。
【解決手段】チャック10に第1の画像取得装置(CCDカメラ51)を設け、光ビーム照射装置20のヘッド部と第1の画像取得装置との間に、検査用パターンが設けられたレチクル2を配置する。検査用の描画データを光ビーム照射装置20の駆動回路へ供給し、第1の画像取得装置により、レチクル2の検査用パターン2aの画像及び光ビーム照射装置20から照射された光ビームの像2cを取得する。第1の画像取得装置により取得したレチクル2の検査用パターン2aの画像及び光ビームの像2cから、光ビームの位置ずれを検出して、光ビームの歪みを検出する。光ビームの歪みの検出結果に基づき、露光用の描画データの座標を補正して、光ビーム照射装置20の駆動回路へ供給する。
【選択図】図10

Description

本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、フォトレジストが塗布された基板へ光ビームを照射し、光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置、露光方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に関する。
また、本発明は、フォトレジストが塗布された基板へ光ビームを照射し、光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置の検査方法に関する。
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、従来、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがあった。
近年、フォトレジストが塗布された基板へ光ビームを照射し、光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置が開発されている。光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを直接描画するため、高価なマスクが不要となる。また、描画データ及び走査のプログラムを変更することにより、様々な種類の表示用パネル基板に対応することができる。この様な露光装置として、例えば、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に記載のものがある。
特開2010−44318号公報 特開2010−60990号公報 特開2010−102084号公報
光ビームにより基板にパターンを描画する際、光ビームの変調には、DMD(Digital Micromirror Device)等の空間的光変調器が用いられる。DMDは、光ビームを反射する複数の微小なミラーを二方向に配列して構成され、駆動回路が描画データに基づいて各ミラーの角度を変更することにより、光源から供給された光ビームを変調する。DMDにより変調された光ビームは、光ビーム照射装置の投影レンズ等の照射光学系を含むヘッド部から基板へ照射される。
光ビーム照射装置内において、光源から空間的光変調器へ光ビームを供給する光学系や、空間的光変調器により変調された光ビームを基板へ照射する照射光学系に光路のずれ等が発生すると、光ビーム照射装置から照射される光ビームに歪みが生じる。特に、照射光学系において、投影レンズに歪みがあると、基板へ投影される図形の形状には、樽型や糸巻き型等の歪みが発生する。光ビーム照射装置から照射される光ビームに歪みがあると、光ビームにより描画されるパターンに歪みが発生する。従来、この様なパターンの歪みの検査は、実際に露光を行った基板を分析して行われていた。そのため、光ビームの歪みの検出及び修正には、多くの時間と手間が掛かっていた。
本発明の課題は、光ビーム照射装置から照射された光ビームの歪みを容易に検出することである。また、本発明の課題は、光ビーム照射装置から照射される光ビームの歪みを抑制して、描画精度を向上させることである。さらに、本発明の課題は、高品質な表示用パネル基板を製造することである。
本発明の露光装置は、フォトレジストが塗布された基板を支持するチャックと、光ビームを変調する空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する照射光学系を含むヘッド部を有する光ビーム照射装置と、チャックと光ビーム照射装置とを相対的に移動する移動手段とを備え、移動手段によりチャックと光ビーム照射装置とを相対的に移動し、光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置であって、検査用の描画データ及び露光用の描画データを光ビーム照射装置の駆動回路へ供給する描画制御手段と、チャックに設けられた第1の画像取得装置と、光ビーム照射装置のヘッド部と第1の画像取得装置との間に配置され、検査用パターンが設けられたレチクルと、第1の画像取得装置が取得したレチクルの検査用パターンの画像及び光ビーム照射装置から照射された光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出する画像処理装置とを備え、描画制御手段が、検査用の描画データを光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、画像処理装置により検出した光ビームの位置ずれに基づき、光ビームの歪みを検出して、露光用の描画データの座標を補正するものである。
また、本発明の露光方法は、フォトレジストが塗布された基板をチャックで支持し、チャックと、光ビームを変調する空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する照射光学系を含むヘッド部を有する光ビーム照射装置とを、相対的に移動し、光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光方法であって、チャックに第1の画像取得装置を設け、光ビーム照射装置のヘッド部と第1の画像取得装置との間に、検査用パターンが設けられたレチクルを配置し、検査用の描画データを光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、第1の画像取得装置により、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビーム照射装置から照射された光ビームの像を取得し、第1の画像取得装置により取得したレチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出して、光ビームの歪みを検出し、光ビームの歪みの検出結果に基づき、露光用の描画データの座標を補正して、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給するものである。
チャックに第1の画像取得装置を設け、光ビーム照射装置のヘッド部と第1の画像取得装置との間に、検査用パターンが設けられたレチクルを配置し、検査用の描画データを光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、第1の画像取得装置により、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビーム照射装置から照射された光ビームの像を取得し、第1の画像取得装置により取得したレチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出するので、実際に基板の露光を行うことなく、光ビーム照射装置から照射された光ビームの歪みが容易に検出される。また、光ビームの像だけから光ビームの位置ずれを検出する場合は、レーザー測長系等を用いて、第1の画像取得装置の位置を別途測定する必要があるが、本発明では、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出するので、精度の高いレチクルの検査用パターンを用いて、光ビームの位置ずれが精度良く検出され、光ビームの歪みが精度良く検出される。そして、光ビームの歪みの検出結果に基づき、露光用の描画データの座標を補正して、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給するので、光ビーム照射装置から照射される光ビームの歪みが抑制され、描画精度が向上する。
さらに、本発明の露光装置は、レチクルが、複数の位置確認用パターンを有し、レチクルの複数の位置確認用パターンの画像を取得する複数の第2の画像取得装置を備え、画像処理装置が、複数の第2の画像取得装置が取得したレチクルの複数の位置確認用パターンの画像から、レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正するものである。また、本発明の露光方法は、レチクルに、複数の位置確認用パターンを設け、レチクルの複数の位置確認用パターンの画像を取得する複数の第2の画像取得装置を設け、複数の第2の画像取得装置により取得したレチクルの複数の位置確認用パターンの画像から、レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正するものである。レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正するので、光ビームの位置ずれの検出結果の精度が向上し、光ビームの歪みがさらに精度良く検出される。
本発明の表示用パネル基板の製造方法は、上記のいずれかの露光装置又は露光方法を用いて基板の露光を行うものである。上記の露光装置又は露光方法を用いることにより、光ビーム照射装置から照射される光ビームの歪みが抑制され、描画精度が向上するので、高品質な表示用パネル基板が製造される。
本発明の露光装置の検査方法は、フォトレジストが塗布された基板をチャックで支持し、チャックと、光ビームを変調する空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する照射光学系を含むヘッド部を有する光ビーム照射装置とを、相対的に移動し、光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置の検査方法であって、チャックに第1の画像取得装置を設け、光ビーム照射装置のヘッド部と第1の画像取得装置との間に、検査用パターンが設けられたレチクルを配置し、検査用の描画データを光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、第1の画像取得装置により、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビーム照射装置から照射された光ビームの像を取得し、第1の画像取得装置により取得したレチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出して、光ビームの歪みを検出するものである。実際に基板の露光を行うことなく、光ビーム照射装置から照射された光ビームの歪みが容易に検出される。また、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出するので、精度の高いレチクルの検査用パターンを用いて、光ビームの位置ずれが精度良く検出され、光ビームの歪みが精度良く検出される。
さらに、本発明の露光装置の検査方法は、レチクルに、複数の位置確認用パターンを設け、レチクルの複数の位置確認用パターンの画像を取得する複数の第2の画像取得装置を設け、複数の第2の画像取得装置により取得したレチクルの複数の位置確認用パターンの画像から、レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正するものである。レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正するので、光ビームの位置ずれの検出結果の精度が向上し、光ビームの歪みがさらに精度良く検出される。
本発明の露光装置及び露光方法によれば、チャックに第1の画像取得装置を設け、光ビーム照射装置のヘッド部と第1の画像取得装置との間に、検査用パターンが設けられたレチクルを配置し、検査用の描画データを光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、第1の画像取得装置により、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビーム照射装置から照射された光ビームの像を取得し、第1の画像取得装置により取得したレチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出して、光ビームの歪みを検出することにより、実際に基板の露光を行うことなく、光ビーム照射装置から照射された光ビームの歪みを容易に検出することができる。また、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出することにより、精度の高いレチクルの検査用パターンを用いて、光ビームの位置ずれを精度良く検出し、光ビームの歪みを精度良く検出することができる。そして、光ビームの歪みの検出結果に基づき、露光用の描画データの座標を補正して、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給することにより、光ビーム照射装置から照射される光ビームの歪みを抑制して、描画精度を向上させることができる。
さらに、本発明の露光装置及び露光方法によれば、レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正することにより、光ビームの位置ずれの検出結果の精度を向上させて、光ビームの歪みをさらに精度良く検出することができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法によれば、光ビーム照射装置から照射される光ビームの歪みを抑制して、描画精度を向上させることができるので、高品質な表示用パネル基板を製造することができる。
本発明の露光装置の検査方法によれば、実際に基板の露光を行うことなく、光ビーム照射装置から照射された光ビームの歪みを容易に検出することができる。また、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出することにより、精度の高いレチクルの検査用パターンを用いて、光ビームの位置ずれを精度良く検出し、光ビームの歪みを精度良く検出することができる。
さらに、本発明の露光装置方法によれば、レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正することにより、光ビームの位置ずれの検出結果の精度を向上させて、光ビームの歪みをさらに精度良く検出することができる。
本発明の一実施の形態による露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態による露光装置の側面図である。 本発明の一実施の形態による露光装置の正面図である。 光ビーム照射装置の概略構成を示す図である。 DMDのミラー部の一例を示す図である。 レーザー測長系の動作を説明する図である。 描画制御部の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態による露光方法を説明する図である。 本発明の一実施の形態による露光方法を説明する図である。 本発明の一実施の形態による露光方法を説明する図である。 図11(a)はレチクルの下面図、図11(b)は検査用パターン群の一例の拡大図、図11(c)は検査用パターンの画像と光ビームの像の一例を示す図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
図1は、本発明の一実施の形態による露光装置の概略構成を示す図である。また、図2は本発明の一実施の形態による露光装置の側面図、図3は本発明の一実施の形態による露光装置の正面図である。露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、チャック10、ゲート11、光ビーム照射装置20、リニアスケール31,33、エンコーダ32,34、レーザー測長系、レーザー測長系制御装置40、画像処理装置50、CCDカメラ51,52、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70を含んで構成されている。なお、図2及び図3では、レーザー測長系のレーザー光源41、レーザー測長系制御装置40、画像処理装置50、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70が省略されている。露光装置は、これらの他に、基板1をチャック10へ搬入し、また基板1をチャック10から搬出する基板搬送ロボット、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
なお、以下に説明する実施の形態におけるXY方向は例示であって、X方向とY方向とを入れ替えてもよい。
図1及び図2において、チャック10は、基板1の受け渡しを行う受け渡し位置にある。受け渡し位置において、図示しない基板搬送ロボットにより基板1がチャック10へ搬入され、また図示しない基板搬送ロボットにより基板1がチャック10から搬出される。チャック10は、基板1の裏面を真空吸着して支持する。基板1の表面には、フォトレジストが塗布されている。
基板1の露光を行う露光位置の上空に、ベース3をまたいでゲート11が設けられている。ゲート11には、複数の光ビーム照射装置20が搭載されている。なお、本実施の形態は、8つの光ビーム照射装置20を用いた露光装置の例を示しているが、光ビーム照射装置の数はこれに限らず、本発明は1つ又は2つ以上の光ビーム照射装置を用いた露光装置に適用される。
図4は、光ビーム照射装置の概略構成を示す図である。光ビーム照射装置20は、光ファイバー22、レンズ23、ミラー24、DMD(Digital Micromirror Device)25、投影レンズ26、及びDMD駆動回路27を含んで構成されている。光ファイバー22は、レーザー光源ユニット21から発生された紫外光の光ビームを、光ビーム照射装置20内へ導入する。光ファイバー22から射出された光ビームは、レンズ23及びミラー24を介して、DMD25へ照射される。DMD25は、光ビームを反射する複数の微小なミラーを直交する二方向に配列して構成された空間的光変調器であり、各ミラーの角度を変更して光ビームを変調する。DMD25により変調された光ビームは、照射光学系の投影レンズ26を含むヘッド部20aから照射される。DMD駆動回路27は、主制御装置70から供給された描画データに基づいて、DMD25の各ミラーの角度を変更する。
図2及び図3において、チャック10は、θステージ8に搭載されており、θステージ8の下にはYステージ7及びXステージ5が設けられている。Xステージ5は、ベース3に設けられたXガイド4に搭載され、Xガイド4に沿ってX方向へ移動する。Yステージ7は、Xステージ5に設けられたYガイド6に搭載され、Yガイド6に沿ってY方向へ移動する。θステージ8は、Yステージ7に搭載され、θ方向へ回転する。Xステージ5、Yステージ7、及びθステージ8には、ボールねじ及びモータや、リニアモータ等の図示しない駆動機構が設けられており、各駆動機構は、図1のステージ駆動回路60により駆動される。
θステージ8のθ方向への回転により、チャック10に搭載された基板1は、直交する二辺がX方向及びY方向へ向く様に回転される。Xステージ5のX方向への移動により、チャック10は、受け渡し位置と露光位置との間を移動される。露光位置において、Xステージ5のX方向への移動により、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームが、基板1をX方向へ走査する。また、Yステージ7のY方向への移動により、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームによる基板1の走査領域が、Y方向へ移動される。図1において、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、θステージ8のθ方向へ回転、Xステージ5のX方向への移動、及びYステージ7のY方向への移動を行う。
図5は、DMDのミラー部の一例を示す図である。光ビーム照射装置20のDMD25は、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査方向(X方向)に対して、所定の角度θだけ傾いて配置されている。DMD25を、走査方向に対して傾けて配置すると、直交する二方向に配列された複数のミラー25aのいずれかが、隣接するミラー25a間の隙間に対応する箇所をカバーするので、パターンの描画を隙間無く行うことができる。
なお、本実施の形態では、Xステージ5によりチャック10をX方向へ移動することによって、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査を行っているが、光ビーム照射装置20を移動することにより、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査を行ってもよい。また、本実施の形態では、Yステージ7によりチャック10をY方向へ移動することによって、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査領域を変更しているが、光ビーム照射装置20を移動することにより、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査領域を変更してもよい。
図1及び図2において、ベース3には、X方向へ伸びるリニアスケール31が設置されている。リニアスケール31には、Xステージ5のX方向への移動量を検出するための目盛が付けられている。また、Xステージ5には、Y方向へ伸びるリニアスケール33が設置されている。リニアスケール33には、Yステージ7のY方向への移動量を検出するための目盛が付けられている。
図1及び図3において、Xステージ5の一側面には、リニアスケール31に対向して、エンコーダ32が取り付けられている。エンコーダ32は、リニアスケール31の目盛を検出して、パルス信号を主制御装置70へ出力する。また、図1及び図2において、Yステージ7の一側面には、リニアスケール33に対向して、エンコーダ34が取り付けられている。エンコーダ34は、リニアスケール33の目盛を検出して、パルス信号を主制御装置70へ出力する。主制御装置70は、エンコーダ32のパルス信号をカウントして、Xステージ5のX方向への移動量を検出し、エンコーダ34のパルス信号をカウントして、Yステージ7のY方向への移動量を検出する。
図6は、レーザー測長系の動作を説明する図である。なお、図6においては、図1に示したゲート11、光ビーム照射装置20、及び画像処理装置50が省略されている。レーザー測長系は、公知のレーザー干渉式の測長系であって、レーザー光源41、レーザー干渉計42,44、及びバーミラー43,45を含んで構成されている。バーミラー43は、チャック10のY方向へ伸びる一側面に取り付けられている。また、バーミラー45は、チャック10のX方向へ伸びる一側面に取り付けられている。
レーザー干渉計42は、レーザー光源41からのレーザー光をバーミラー43へ照射し、バーミラー43により反射されたレーザー光を受光して、レーザー光源41からのレーザー光とバーミラー43により反射されたレーザー光との干渉を測定する。この測定は、Y方向の2箇所で行う。レーザー測長系制御装置40は、主制御装置70の制御により、レーザー干渉計42の測定結果から、チャック10のX方向の位置及び回転を検出する。
一方、レーザー干渉計44は、レーザー光源41からのレーザー光をバーミラー45へ照射し、バーミラー45により反射されたレーザー光を受光して、レーザー光源41からのレーザー光とバーミラー45により反射されたレーザー光との干渉を測定する。レーザー測長系制御装置40は、主制御装置70の制御により、レーザー干渉計44の測定結果から、チャック10のY方向の位置を検出する。
図4において、主制御装置70は、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ描画データを供給する描画制御部を有する。図7は、描画制御部の概略構成を示す図である。描画制御部71は、メモリ72,76、バンド幅設定部73、中心点座標決定部74、座標決定部75、描画データ作成部77、及び座標演算部78を含んで構成されている。
メモリ76には、設計値マップが格納されている。設計値マップには、描画データがXY座標で示されている。描画データ作成部77は、メモリ76に格納された設計値マップから、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する露光用の描画データを作成する。メモリ72は、描画データ作成部77が作成した露光用の描画データを、そのXY座標をアドレスとして記憶する。また、メモリ72は、後述する光ビームの歪みを検出するための検査用の描画データを格納している。
バンド幅設定部73は、メモリ72から読み出す描画データのY座標の範囲を決定することにより、光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射される光ビームのY方向のバンド幅を設定する。
レーザー測長系制御装置40は、露光位置における基板1の露光を開始する前のチャック10のXY方向の位置を検出する。中心点座標決定部74は、レーザー測長系制御装置40が検出したチャック10のXY方向の位置から、基板1の露光を開始する前のチャック10の中心点のXY座標を決定する。図1において、光ビーム照射装置20からの光ビームにより基板1の走査を行う際、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ5によりチャック10をX方向へ移動させる。基板1の走査領域を移動する際、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、Yステージ7によりチャック10をY方向へ移動させる。図7において、中心点座標決定部74は、エンコーダ32,34からのパルス信号をカウントして、Xステージ5のX方向への移動量及びYステージ7のY方向への移動量を検出し、チャック10の中心点のXY座標を決定する。
座標決定部75は、中心点座標決定部74が決定したチャック10の中心点のXY座標に基づき、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する露光用の描画データのXY座標を決定する。メモリ72は、座標決定部75が決定したXY座標をアドレスとして入力し、入力したXY座標のアドレスに記憶された露光用の描画データを、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ出力する。
以下、本発明の一実施の形態による露光方法について説明する。図8〜図10は、本発明の一実施の形態による露光方法を説明する図である。なお、図9は図8に示したチャックの拡大図であり、図8及び図9においては、図1に示したゲート11、光ビーム照射装置20、及びCCDカメラ52が省略され、光ビーム照射装置20のヘッド部20aが破線で示されている。また、図10はゲートの一部断面側面図である。
図9及び図10において、チャック10には切り欠き部10aが設けられており、切り欠き部10aには2つのCCDカメラ51が設置されている。各光ビーム照射装置20のヘッド部20aは、Y方向に等間隔で配置されており、2つのCCDカメラ51は、チャック10に、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aの間隔の整数倍の間隔で設けられている。各CCDカメラ51の焦点は、チャック10に搭載される基板の表面の高さに合っている。なお、本実施の形態では、チャック10に2つのCCDカメラ51が設けられているが、チャック10に3つ以上のCCDカメラ51を設けてもよい。
本実施の形態では、基板の露光を開始する前に、チャック10に設けられたCCDカメラ51を用いて、後述するレチクル2の検査用パターンの画像及び各光ビーム照射装置20から照射された光ビームの像を取得し、取得したレチクル2の検査用パターンの画像及び光ビームの像から、予め、各光ビーム照射装置20から照射された光ビームの歪みを検出する。
図10において、ゲート11の内部には、2つのCCDカメラ52が設置されている。各光ビーム照射装置20から照射された光ビームの歪みを検出する際、ゲート11の下側に、レチクルホルダ53を取り付け、レチクルホルダ53にレチクル2を装着する。レチクル2は、下面の高さがチャック10に搭載される基板の表面の高さと同じになる様に設置する。
図11(a)は、レチクルの下面図である。レチクル2の下面には、光ビーム照射装置20の数に対応した数の検査用パターン群2aGと、2つの位置確認用パターン2bとが設けられている。各検査用パターン群2aGは、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aの間隔と同じ間隔で設けられている。2つの位置確認用パターン2bは、ゲート11の内部に設けられた2つのCCDカメラ52の間隔と同じ間隔で設けられている。
図10において、各CCDカメラ52の焦点は、レチクル2の下面の高さに合っている。各CCDカメラ52は、レチクル2の下面の各位置確認用パターン2bの画像を取得する。レチクル2は、2つのCCDカメラ52が取得した2つの位置確認用パターン2bの画像に基づき、各検査用パターン群2aGの中心が各光ビーム照射装置20のヘッド部20aの中心と一致する様に、位置決めされる。
図11(b)は、検査用パターン群の一例の拡大図である。図11(b)は、1つの検査用パターン群2aGに、9つの検査用パターン2aが設けられた例を示している。本例の各検査用パターン2aは、正方形の枠の形をしている。図11(b)において、破線で示す大きい四角26aは、DMD25により変調されて投影レンズ26から照射される光ビームの照射領域を示している。また、破線で示す小さい四角51aは、CCDカメラ51の視野の大きさを示している。
図8において、主制御装置70は、チャック10に基板が搭載されていない状態で、レーザー測長系制御装置40の検出結果に基づき、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ5及びYステージ7によりチャック10を移動させ、チャック10に取り付けられたCCDカメラ51を、光ビームの歪みを検出する光ビーム照射装置20のヘッド部20aの真下に位置させる。図8〜図10は、CCDカメラ51が、光ビームの歪みを検出する光ビーム照射装置20のヘッド部20aの真下にある状態を示している。
この状態で、主制御装置70は、描画制御部71から、検査用の描画データを、光ビームの歪みを検出する光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する。検査用の描画データが供給された光ビーム照射装置20は、そのヘッド部20aから、検査用の光ビームを照射する。検査用の描画データに基づいてDMD25により変調された検査用の光ビームは、歪みが無いとき、図11(b)に示した各検査用パターン2aの中心へそれぞれ照射される。
次に、主制御装置70は、レーザー測長系制御装置40の検出結果に基づき、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ5及びYステージ7によりチャック10を移動させ、CCDカメラ51を検査用パターン群2aGの中の1つの検査用パターン2aの真下へ移動する。CCDカメラ51は、レチクル2の下面の高さに焦点を合わせて、レチクル2の検査用パターン2aの画像及び光ビーム照射装置20から照射された光ビームの像を取得する。
図11(c)は検査用パターンの画像と光ビームの像の一例を示す図である。光ビーム照射装置20から照射された光ビームに歪みが無い場合、光ビームの像2cは、検査用パターン2aの中心に現れる。光ビームに歪みが有る場合、光ビームの像2cは、図11(c)に示す様に、検査用パターン2aの中心から外れる。図11(c)に示す例において、検査用パターン2aと光ビームの像2cとの位置ずれ量は、dX,dYである。図1において、画像処理装置50は、CCDカメラ51の画像信号を処理して、検査用パターン2aと光ビームの像2cとの位置ずれ量を検出する。
光ビームの像2cだけから光ビームの位置ずれを検出する場合は、レーザー測長系等を用いて、CCDカメラ51の位置を別途測定する必要があるが、本実施の形態では、レチクル2の検査用パターン2aの画像及び光ビームの像2cから、光ビームの位置ずれを検出するので、精度の高いレチクル2の検査用パターン2aを用いて、光ビームの位置ずれが精度良く検出される。
さらに、画像処理装置50は、2つのCCDカメラ52が取得したレチクル2の2つの位置確認用パターンの画像の画像信号を処理して、レチクル2の位置ずれ量を検出し、光ビームの位置ずれ量を補正する。レチクル2の位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正するので、光ビームの位置ずれの検出結果の精度が向上する。
同様にして、主制御装置70は、レーザー測長系制御装置40の検出結果に基づき、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ5及びYステージ7によりチャック10を移動させ、CCDカメラ51を検査用パターン群2aGの中の他の検査用パターン2aの真下へ順番に移動する。CCDカメラ51は、レチクル2の下面の高さに焦点を合わせて、各検査用パターン2aの画像及び各光ビームの像2cをそれぞれ取得する。画像処理装置50は、CCDカメラ51の画像信号を処理して、各検査用パターン2aと各光ビームの像2cとの位置ずれ量をそれぞれ検出する。そして、画像処理装置50は、2つのCCDカメラ52が取得したレチクル2の2つの位置確認用パターンの画像の画像信号を処理して、レチクル2の位置ずれ量を検出し、各検出箇所における光ビームの位置ずれ量をそれぞれ補正する。
図7において、描画制御部71の座標演算部78は、画像処理装置50により検出した、9つの検出箇所における各検査用パターン2aと各光ビームの像2cとの位置ずれ量から、光ビーム照射装置20から照射された光ビームの歪みを検出する。
チャック10にCCDカメラ51を設け、光ビーム照射装置20のヘッド部20aとCCDカメラ51との間に、検査用パターン2aが設けられたレチクル2を配置し、検査用の描画データを光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給し、CCDカメラ51により、レチクル2の検査用パターン2aの画像及び光ビーム照射装置から照射された光ビームの像2cを取得し、CCDカメラ51により取得したレチクル2の検査用パターン2aの画像及び光ビームの像2cから、光ビームの位置ずれを検出して、光ビームの歪みを検出するので、実際に基板の露光を行うことなく、光ビーム照射装置20から照射された光ビームの歪みが容易に検出される。
同様にして、主制御装置70は、CCDカメラ51を、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aの真下に順番に位置させ、検査用の描画データを、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ順番に供給して、各光ビーム照射装置20から照射された光ビームの歪みを検出する。全ての光ビーム照射装置20について光ビームの歪みを検出した後、ゲート11の下面からレチクル2及びレチクルホルダ53を取り外す。
図7において、描画制御部71の描画データ作成部77は、座標演算部78の光ビームの歪みの検出結果に基づき、メモリ72に記憶された露光用の描画データのXY座標を補正する。基板1の露光を行う際、描画制御部71は、座標を補正した露光用の描画データを各ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する。各光ビーム照射装置20から照射された光ビームの歪みの検出結果に基づき、露光用の描画データの座標を補正して、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給するので、各光ビーム照射装置20から照射される光ビームの歪みが抑制され、描画精度が向上する。
なお、以上説明した実施の形態では、光ビームの照射領域26a内の9箇所で光ビームの位置ずれを検出していたが、本発明はこれに限らず、光ビームの照射領域26aの他の複数箇所で光ビームの位置ずれ量を検出して、光ビーム照射装置20から照射された光ビームの歪みを検出してもよい。
図12〜図15は、光ビームによる基板の走査を説明する図である。図12〜図15は、8つの光ビーム照射装置20からの8本の光ビームにより、基板1のX方向の走査を4回行って、基板1全体を走査する例を示している。図12〜図15においては、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aが破線で示されている。各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームは、Y方向にバンド幅Wを有し、Xステージ5のX方向への移動によって、基板1を矢印で示す方向へ走査する。
図12は、1回目の走査を示し、X方向への1回目の走査により、図12に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。1回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図13は、2回目の走査を示し、X方向への2回目の走査により、図13に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。2回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図14は、3回目の走査を示し、X方向への3回目の走査により、図14に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。3回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図15は、4回目の走査を示し、X方向への4回目の走査により、図15に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われ、基板1全体の走査が終了する。
複数の光ビーム照射装置20からの複数の光ビームにより基板1の走査を並行して行うことにより、基板1全体の走査に掛かる時間を短くすることができ、タクトタイムを短縮することができる。
なお、図12〜図15では、基板1のX方向の走査を4回行って、基板1全体を走査する例を示したが、走査の回数はこれに限らず、基板1のX方向の走査を3回以下又は5回以上行って、基板1全体を走査してもよい。
以上説明した実施の形態によれば、チャック10にCCDカメラ51を設け、光ビーム照射装置10のヘッド部20aとCCDカメラ51との間に、検査用パターン2aが設けられたレチクル2を配置し、検査用の描画データを光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給し、CCDカメラ51により、レチクル2の検査用パターン2aの画像及び光ビーム照射装置20から照射された光ビームの像2cを取得し、CCDカメラ51により取得したレチクル2の検査用パターン2aの画像及び光ビームの像2cから、光ビームの位置ずれを検出して、光ビームの歪みを検出することにより、実際に基板の露光を行うことなく、光ビーム照射装置20から照射された光ビームの歪みを容易に検出することができる。また、レチクル2の検査用パターン2aの画像及び光ビームの像2cから、光ビームの位置ずれを検出することにより、精度の高いレチクル2の検査用パターン2aを用いて、光ビームの位置ずれを精度良く検出し、光ビームの歪みを精度良く検出することができる。そして、光ビームの歪みの検出結果に基づき、露光用の描画データの座標を補正して、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給することにより、光ビーム照射装置10から照射される光ビームの歪みを抑制して、描画精度を向上させることができる。
さらに、レチクル2の位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正することにより、光ビームの位置ずれの検出結果の精度を向上させて、光ビームの歪みをさらに精度良く検出することができる。
本発明の露光装置又は露光方法を用いて基板の露光を行うことにより、光ビーム照射装置から照射される光ビームの歪みを抑制して、描画精度を向上させることができるので、高品質な表示用パネル基板を製造することができる。
例えば、図16は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップ101)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップ102)では、ロール塗布法等によりフォトレジストを塗布して、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップ103)では、露光装置を用いて、フォトレジスト膜にパターンを形成する。現像工程(ステップ104)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップ105)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップ106)では、エッチング工程(ステップ105)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、基板上にTFTアレイが形成される。
また、図17は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップ202)では、染色法や顔料分散法等により、基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップ203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップ204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
図16に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップ103)において、図17に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)及び着色パターン形成工程(ステップ202)の露光処理において、本発明の露光装置又は露光方法を適用することができる。
本発明の露光装置の検査方法は、フォトレジストが塗布された基板をチャックで支持し、チャックと、光ビームを変調する空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する照射光学系を有する光ビーム照射装置とを、相対的に移動し、光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置の検査方法であって、チャックに第1の画像取得装置を設け、光ビーム照射装置のヘッド部と第1の画像取得装置との間に、検査用パターンが設けられたレチクルを配置し、検査用の描画データを光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、第1の画像取得装置により、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビーム照射装置から照射された光ビームの像を取得し、第1の画像取得装置により取得したレチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出するものである。実際に基板の露光を行うことなく、光ビーム照射装置から照射された光ビームの歪みを容易に検出することができる。また、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出することにより、精度の高いレチクルの検査用パターンを用いて、光ビームの位置ずれを精度良く検出し、光ビームの歪みを精度良く検出することができる。
さらに、本発明の露光装置の検査方法は、レチクルに、複数の位置確認用パターンを設け、レチクルの複数の位置確認用パターンの画像を取得する複数の第2の画像取得装置を設け、複数の第2の画像取得装置により取得したレチクルの複数の位置確認用パターンの画像から、レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正するものである。レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正することにより、光ビームの位置ずれの検出結果の精度を向上させて、光ビームの歪みをさらに精度良く検出することができる。
1 基板
2 レチクル
2aG 検査用パターン群
2a 検査用パターン
2b 位置確認用パターン
2c 光ビームの像
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
10 チャック
11 ゲート
20 光ビーム照射装置
20a ヘッド部
21 レーザー光源ユニット
22 光ファイバー
23 レンズ
24 ミラー
25 DMD(Digital Micromirror Device)
26 投影レンズ
27 DMD駆動回路
31,33 リニアスケール
32,34 エンコーダ
40 レーザー測長系制御装置
41 レーザー光源
42,44 レーザー干渉計
43,45 バーミラー
50 画像処理装置
51,52 CCDカメラ
53 レチクルホルダ
60 ステージ駆動回路
70 主制御装置
71 描画制御部
72,76 メモリ
73 バンド幅設定部
74 中心点座標決定部
75 座標決定部
77 描画データ作成部
78 座標演算部

Claims (8)

  1. フォトレジストが塗布された基板を支持するチャックと、
    光ビームを変調する空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する照射光学系を含むヘッド部を有する光ビーム照射装置と、
    前記チャックと前記光ビーム照射装置とを相対的に移動する移動手段とを備え、
    前記移動手段により前記チャックと前記光ビーム照射装置とを相対的に移動し、前記光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置であって、
    検査用の描画データ及び露光用の描画データを前記光ビーム照射装置の駆動回路へ供給する描画制御手段と、
    前記チャックに設けられた第1の画像取得装置と、
    前記光ビーム照射装置のヘッド部と前記第1の画像取得装置との間に配置され、検査用パターンが設けられたレチクルと、
    前記第1の画像取得装置が取得した前記レチクルの検査用パターンの画像及び前記光ビーム照射装置から照射された光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出する画像処理装置とを備え、
    前記描画制御手段は、検査用の描画データを前記光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、前記画像処理装置により検出した光ビームの位置ずれに基づき、光ビームの歪みを検出して、露光用の描画データの座標を補正することを特徴とする露光装置。
  2. 前記レチクルは、複数の位置確認用パターンを有し、
    前記レチクルの複数の位置確認用パターンの画像を取得する複数の第2の画像取得装置を備え、
    前記画像処理装置は、前記複数の第2の画像取得装置が取得した前記レチクルの複数の位置確認用パターンの画像から、前記レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. フォトレジストが塗布された基板をチャックで支持し、
    チャックと、光ビームを変調する空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する照射光学系を含むヘッド部を有する光ビーム照射装置とを、相対的に移動し、
    光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光方法であって、
    チャックに第1の画像取得装置を設け、
    光ビーム照射装置のヘッド部と第1の画像取得装置との間に、検査用パターンが設けられたレチクルを配置し、
    検査用の描画データを光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、
    第1の画像取得装置により、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビーム照射装置から照射された光ビームの像を取得し、
    第1の画像取得装置により取得したレチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出して、光ビームの歪みを検出し、
    光ビームの歪みの検出結果に基づき、露光用の描画データの座標を補正して、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給することを特徴とする露光方法。
  4. レチクルに、複数の位置確認用パターンを設け、
    レチクルの複数の位置確認用パターンの画像を取得する複数の第2の画像取得装置を設け、
    複数の第2の画像取得装置により取得したレチクルの複数の位置確認用パターンの画像から、レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正することを特徴とする請求項3に記載の露光方法。
  5. 請求項1又は至請求項2に記載の露光装置を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
  6. 請求項3又は請求項4に記載の露光方法を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
  7. フォトレジストが塗布された基板をチャックで支持し、
    チャックと、光ビームを変調する空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する照射光学系を含むヘッド部を有する光ビーム照射装置とを、相対的に移動し、
    光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置の検査方法であって、
    チャックに第1の画像取得装置を設け、
    光ビーム照射装置のヘッド部と第1の画像取得装置との間に、検査用パターンが設けられたレチクルを配置し、
    検査用の描画データを光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、
    第1の画像取得装置により、レチクルの検査用パターンの画像及び光ビーム照射装置から照射された光ビームの像を取得し、
    第1の画像取得装置により取得したレチクルの検査用パターンの画像及び光ビームの像から、光ビームの位置ずれを検出して、光ビームの歪みを検出することを特徴とする露光装置の検査方法。
  8. レチクルに、複数の位置確認用パターンを設け、
    レチクルの複数の位置確認用パターンの画像を取得する複数の第2の画像取得装置を設け、
    複数の第2の画像取得装置により取得したレチクルの複数の位置確認用パターンの画像から、レチクルの位置ずれを検出して、光ビームの位置ずれの検出結果を補正することを特徴とする請求項7に記載の露光装置の検査方法。
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