JP2014059345A - 板バネの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】板バネのバネ定数のばらつきを低減し、カメラモジュールのレンズの駆動精度を高めることが可能な、カメラモジュールの駆動機構に用いられる板バネの製造方法を提供する。
【解決手段】まず、複数の板バネ材料40を準備し、各板バネ材料40の厚みを測定する。次に、各板バネ材料40をその厚みに応じて複数のクラスに分類する。その後、予め各クラス別に準備されたエッチング用原版50を用いて、当該クラスに分類された板バネ材料40に対してエッチング加工を施すことにより、板バネ5、11を形成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、カメラモジュールの駆動機構に用いられる板バネの製造方法に関する。
携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ノートPCなど、カメラ付き小型電子機器などにおいて、オートフォーカスやズーム等を目的として、コイルに流れる電流と、ヨーク及びマグネットにより構成された磁気回路の磁界との相互作用によって、光軸方向にレンズユニットを変位させることができるカメラモジュールの駆動機構(ボイスコイルモーター(VCM))が用いられている。
このようなカメラモジュールの駆動機構には、レンズユニットを保持しているホルダをレンズユニットの光軸方向に変位可能に支持するための板バネが使用されている。
特開2010−217467号公報
ところで近年、小型電子機器の薄型化が進んでいることにより、カメラモジュールも薄型化することが要求されている。また、カメラモジュールの高画素化が進んできており、オートフォーカス方式のカメラモジュールにおいても、用いられるCMOSセンサーの画素数が増えてきている。具体的には、300万画素から500万画素、さらには800万画素以上のCMOSセンサーが用いられている。このように、CMOSセンサーの高画素化が進んでいることに伴い、オートフォーカス動作時におけるカメラモジュールのレンズの駆動精度を高めることが要求されている。
また一般に、カメラモジュールの板バネは金属板から作製されるが、この板バネのバネ定数を一定にすることにより、レンズの駆動精度を高めることが可能になる。しかしながら、従来、板バネを構成する金属板の厚さにある程度のばらつきが生じている。このため、作製された板バネのバネ定数も金属板ごとにばらつくおそれがある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、板バネのバネ定数のばらつきを低減し、カメラモジュールのレンズの駆動精度を高めることが可能な、板バネの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、カメラモジュールの駆動機構に用いられる板バネの製造方法において、複数の板バネ材料を準備する工程と、各板バネ材料の厚みを測定する工程と、各板バネ材料をその厚みに応じて複数のクラスに分類する工程と、予め各クラス別に準備されたエッチング用原版を用いて、当該クラスに分類された板バネ材料に対してエッチング加工を施すことにより、板バネを形成する工程とを備えたことを特徴とする板バネの製造方法である。
本発明は、板バネは、外枠部と、外枠部の内側に配置された内枠部と、内枠部と外枠部との間に設けられ、外枠部と内枠部とを板バネの法線方向へ伸縮させるスプリング部とを有し、板バネを形成する工程において、分類されたクラス毎に板バネのスプリング部の形状を異ならせるように、エッチング加工が施されることを特徴とする板バネの製造方法である。
本発明は、板バネを形成する工程において、分類されたクラス毎に板バネのスプリング部の幅を異ならせるように、エッチング加工が施されることを特徴とする板バネの製造方法である。
本発明は、複数のクラスのうち、板バネ材料の厚みが相対的に厚いクラスに対応する板バネのスプリング部は、板バネ材料の厚みが相対的に薄いクラスに対応する板バネのスプリング部より幅が狭いことを特徴とする板バネの製造方法である。
本発明は、板バネ材料は、ステンレス合金、ベリリウム銅、ニッケル錫銅またはチタニウム銅を含むことを特徴とする板バネの製造方法である。
本発明によれば、複数の板バネ材料を、その厚みに応じて複数のクラスに分類し、その後、予め各クラス別に準備されたエッチング用原版を用いて、当該クラスに分類された板バネ材料に対してエッチング加工を施すことにより、板バネを形成する。このことにより、板バネを構成する板バネ材料の厚さにばらつきが生じている場合であっても、板バネのバネ定数のばらつきを低減することができる。
図1は、カメラモジュールの駆動機構を示す分解斜視図。 図2は、カメラモジュールを示す概略側面図。 図3は、カメラモジュールの駆動機構に組込まれる上部板バネを示す平面図。 図4は、カメラモジュールの駆動機構に組込まれる下部板バネを示す平面図。 図5(a)〜(c)は、板バネの製造方法を示す概略断面図。 図6(a)〜(g)は、板バネの製造方法を示す概略断面図。 図7(a)〜(b)は、エッチング用原版を示す平面図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(カメラモジュールの駆動機構の構成)
図1および図2に示すように、本発明によるカメラモジュールの駆動機構1は、カバー2とベース13とからなる筐体2Aと、光学系を構成する複数のレンズ26からなるレンズユニット26Aと、筐体2A内に配置されレンズユニット26Aを収納してレンズユニット26Aの光軸方向へ移動可能なホルダ9と、ホルダ9の外周に設けられたコイル8と、筐体2Aのベース13に設けられコイル8に磁界を提供するヨーク6及びマグネット片7とを備えている。
また筐体2Aのカバー2と、ホルダ9の上部との間に上部板バネ5が介在され、筐体2Aのベース13とホルダ9の下部との間に下部板バネ11が介在されている。
そして下部板バネ11を介してコイル8に電流を流すことによりホルダ9に上方への力が作用し、レンズユニット26Aを上部板バネ5および下部板バネ11の力に抗して全体として上方へ持上げることができる(図2参照)。
また、入力する電流量を調整することにより、ホルダ9を上方へ移動させる力を変化させ、上部板バネ5および下部板バネ11の力とのバランスをとることで、ホルダ9の上下移動及びその位置調整を行うことができる。
なお、図2に示すように、筐体2Aは、中間支持体21を介して基体20上方に固定され、中間支持体21には赤外線カットガラス22が支持され、基体20上には撮像素子25が配置されている。
このように筐体2Aを有するカメラモジュールの駆動機構1と、赤外線カットガラス22を支持する中間支持体21と、撮像素子25が配置された基体20とによりカメラモジュール1Aが構成されている。
なお、上記構成のうち、上部板バネ5は図3に示すように、筐体2A側の外枠部5aと、ホルダ9側の内枠部5bと、外枠部5aと内枠部5bとの間に設けられたバネ性をもつスプリング部5cとを有している。また下部板バネ11は図4に示すように、筐体2A側の外枠部11aと、ホルダ9側の内枠部11bと、外枠部11aと内枠部11bとの間に設けられたバネ性をもつスプリング部11cとを有している。
次にカメラモジュールの駆動機構1の各構成部分について、更に説明する。
上述のようにカバー2とベース13とからなる筐体2A内の空間には、レンズユニット26Aを保持しているホルダ9がレンズユニット26Aの光軸方向へ変位可能に収容されている。
ホルダ9の上下の各円筒縁部には、それぞれ上部板バネ5の内枠部5bと下部板バネ11の内枠部11bが取付けられており、上部板バネ5の外枠部5a(図3参照)は筐体2Aのベース13に固定されているヨーク6の上面に取付けられ、下部板バネ11の外枠部11a(図4参照)は筐体2Aのベース13に取付けられている。
上記ヨーク6には複数のマグネット片7が接着されており、カメラモジュールの駆動機構1の磁気回路を構成している。そしてこの磁気回路により形成された磁界内にコイル8が配置されている。このコイル8はホルダ9の外周に巻回されており、コイル8に電流を供給することによりホルダ9をレンズユニット26Aの光軸方向へ変位させることができる。なお、図2において、符号12により示す部材は外部電源からコイル8へ電流を供給するためのフレキシブルプリント基板や金属端子等の導体であり、符号4により示す部材は上部板バネ5の上面に装着される調整板である。
このようなカメラモジュール1Aは、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ノートPCなど、カメラ付き小型電子機器等の電子機器端末に組み込まれて用いられる。
(板バネの構成)
次に図3および図4により、上部板バネ5および下部板バネ11について更に述べる。
上部板バネ5および下部板バネ11は、後述するようにそれぞれ銅合金製の板バネ材料40(図5(a)〜(c)および図6(a)〜(g))を用いて作製されたものである。
上部板バネ5は図3に示すように四角形状の外枠部5aと、ホルダ9側であって外枠部5aの内側に配置されたリング状の内枠部5bと、外枠部5aと内枠部5bとの間に設けられ、外枠部5aと内枠部5bとを上部板バネ5の法線方向へ伸縮させるバネ性をもつスプリング部5cとを有している。
また外枠部5aの4隅のうち3つに、それぞれ上部板バネ5を筐体2Aのベース13に固定されているヨーク6の上面に取付ける際の位置決め孔17が設けられている。位置決め孔17はヨーク6の上面側に設けられた位置決め突起(図示せず)に係合して、上部板バネ5をヨーク6の上面側に精度良く位置決めするものである。
さらに、外枠部5aには、上部板バネ5を筐体2Aに取付けるための接着部30Aが設けられている。この接着部30Aは外枠部5aの4隅であって外枠部5aと各スプリング部5cとの連結部近傍に設けられている。また、接着部30Aは、外枠部5aの周方向に所定間隔をおいて複数(4個)設けられている。
一方、内枠部5bには、上部板バネ5をホルダ9に取付けるための接着部30Bが設けられている。この接着部30Bは内枠部5bの4隅であって内枠部5bと各スプリング部5cとの連結部近傍に設けられている。また、接着部30Bは、内枠部5bの周方向に所定間隔をおいて複数(4個)設けられている。
次に下部板バネ11について、図4により説明する。なお、図4に示す下部板バネ11において、図3に示す上部板バネ5の構成と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
下部板バネ11は、図4に示すように四角形状の外枠部11aと、ホルダ9側であって外枠部11aの内側に配置されたリング状内枠部11bと、外枠部11aと内枠部11bとの間に設けられ、外枠部11aと内枠部11bとを下部板バネ11の法線方向へ伸縮させるバネ性をもつスプリング部11cとを有している。
このうち外枠部11aには、下部板バネ11を筐体2Aのベース13に取付けるための接着部30Aが設けられている。この接着部30Aは外枠部11aの4隅であって外枠部11aとスプリング部11cとの連結部近傍に設けられている。また、接着部30Aは、外枠部11aの周方向に所定間隔をおいて複数(4個)設けられている。
一方、内枠部11bには、下部板バネ11をホルダ9に取付けるための接着部30Bが設けられている。この接着部30Bは内枠部11bのうちスプリング部11cとの連結部近傍に設けられている。また、接着部30Bは、内枠部11bの周方向に所定間隔をおいて複数(4個)設けられている。
また、下部板バネ11の外枠部11aには外部電源に接続される一対の接続端子11e、11eが設けられている。この接続端子11e、11eと外部のフレキシブルプリント基板(図2)とが例えば半田接合されることにより、接続端子11e、11eと外部電源とが電気接続されるようになっている。
さらに内枠部11bにはコイル8側に接続される一対の電気接続用の接続端子11d、11dが設けられている。この接続端子11d、11dとコイル8(図2)とが例えば半田接合されることにより、接続端子11d、11dとコイル8とが電気接続されるようになっている。このようにして、外部電源から下部板バネ11を介してコイル8側へ電流を流すことができる。
また、図4に示すように、外枠部11aは、互いに離間した一対の外枠部材11a、11aからなっており、これにより接続端子11e、11e同士が短絡しないようになっている。また、内枠部11bは、互いに離間した一対の内枠部材11b、11bからなっており、これにより接続端子11d、11d同士が短絡しないようになっている。
次に上部板バネ5および下部板バネ11の材料について述べる。上部板バネ5および下部板バネ11は、いずれも銅合金等の金属からなる金属板をエッチング加工して作製される。このような銅合金としては、例えばベリリウム銅(Cu−Be)、ニッケル錫銅(Cu−Ni−Sn)、チタニウム銅(Cu−Ti)などを挙げることができる。コイル8へ外部電源からの電流を流す導体の一部として使用する場合は、導電率のよい材料が好ましい。また、バネ特性の観点からは、硬度もしくは引張強度が重視されることもあり、コイル8へ外部電源からの電流を流す導体の一部として使用しない場合は、ステンレス合金(SUS304、SUS316、TS−4など)などの硬い金属板から上部板バネ5および下部板バネ11を作製してもよい。
(板バネの製造方法)
次に図5(a)〜(c)および図6(a)〜(f)により、上部板バネ5および下部板バネ11の製造方法について述べる。
上部板バネ5および下部板バネ11は、それぞれ銅合金(ベリリウム銅、ニッケル錫銅、チタニウム銅など)等の金属を含む板バネ材料40を加工することにより作製される。
具体的には、まず図5(a)に示すように、(未加工の)板バネ材料40を準備する。
次に図5(b)に示すように、板バネ材料40を所定の圧延方向Dに沿って圧延する。この場合、板バネ材料40は、一対のローラー45、45間に通され、所定の厚みとなるように圧延される。圧延方法としては、熱間圧延であってもよく、冷間圧延であっても良く、あるいはこの両者を実行しても良い。
続いて、このようにして圧延された板バネ材料40は、ロール状に巻き取られ、その後例えばバッチ式の水素雰囲気ベル型焼鈍炉46内で焼鈍される(図5(c))。
なお、本実施の形態において、板バネ材料40は、圧延された後に焼鈍されるが、これに限らず、焼鈍された後に圧延されても良い。
このようにして作製された多数の板バネ材料40は、本来同一の厚みを有することが好ましいが、実際にはある程度のばらつきを有している。
次に、これら多数の板バネ材料40の厚みtをそれぞれ測定する(図6(a))。この場合、例えば図6(a)に示すように、測長器(HEIDENHAIN社製CT60M)等の厚み測定器47を用いて板バネ材料40の厚みtを測定しても良い。
続いて、板バネ材料40をその厚みtに応じて複数のクラスに分類する。
例えば、クラスの数をNとし、板バネ材料40の厚みtが基準値tに対して±Δtだけばらついている場合、以下のように厚みtのばらつきの幅(2Δt)をN等分したN個のクラスを設定しても良い。この場合、例えば第1のクラスには、厚みtがt−Δt〜t−Δt+(2Δt/N)となる板バネ材料40が分類され、第nのクラスには、厚みtがt−Δt+(n−1)・(2Δt/N)〜t−Δt+n・(2Δt/N)となる板バネ材料40が分類される。
Figure 2014059345
なお、クラスの数Nとしては、例えば2〜10程度とすることが好ましい。
次に、予め各クラス別に準備されたエッチング用原版50を用いて、各クラスに分類された板バネ材料40に対してそれぞれエッチング加工を施す(図6(b)〜(g))。
すなわち、まず図6(b)に示すように、各クラスに分類された板バネ材料40に対応するエッチング用原版50を準備する。エッチング用原版50としては、ガラスマスクやフィルムマスク等、公知のフォトマスクを用いることができる。
このエッチング用原版50は、図8(a)(b)に示すように、透光部51と遮光部52とを有している。このうち遮光部52は、板バネ5、11の外枠部5a、11aに対応する外枠対応部分52aと、内枠部5b、11bに対応する内枠対応部分52bと、スプリング部5c、11cに対応するスプリング対応部分52cとを有している。なお、図8(a)は上部板バネ5を作製するためのエッチング用原版50を示し、図8(b)は下部板バネ11を作製するためのエッチング用原版50を示している。また、図8(a)(b)において、遮光部52を灰色で示している。
本実施の形態において、各クラス別に準備された複数のエッチング用原版50は、遮光部52のスプリング対応部分52cの幅wが互いに異なるように形成されている。このエッチング用原版50を用いることにより、分類されたクラス毎に板バネ5、11のスプリング部5c、11cの幅b(図3および図4参照)を異ならせるように、エッチング加工が施される。
ところで一般に、板バネ5、11のバネ定数Kは、次式で表すことができる。
K=P/σ=Ebt/4l
(P:荷重、σ:たわみ、E:縦弾性係数、l:スプリング部の長さ、b:スプリング部の幅、t:スプリング部の厚み)
すなわち、バネ定数Kは、スプリング部5c、11cの厚みtの3乗に比例し、スプリング部5c、11cの幅bに比例する。また、スプリング部5c、11cの幅bは、予め各クラス別に準備されたエッチング用原版50のスプリング対応部分52cの幅wに対応する値となる。
このため、複数のクラスのうち、板バネ材料40の厚みが厚いクラスに対応するエッチング用原版50のスプリング対応部分52cの幅wを相対的に狭くし、板バネ材料40の厚みが薄いクラスに対応するエッチング用原版50のスプリング対応部分52cの幅wを相対的に広くしておく。この結果、板バネ材料40の厚みが厚いクラスに対応する板バネ5、11のスプリング部5c、11cの幅bが相対的に狭くなり、板バネ材料40の厚みが薄いクラスに対応する板バネ5、11のスプリング部5c、11cの幅bが相対的に広くなる。このことにより、板バネ5、11のバネ定数Kのばらつきを低減することが可能となる。具体的には、スプリング対応部分52cの幅wが板バネ材料40の厚みtの3乗に略反比例するように設定しておくことにより、板バネ5、11のバネ定数Kを安定化させることができる。
続いて、図6(c)に示すように、板バネ材料40の表面及び裏面上にカゼインレジスト(レジスト)41を塗布し乾燥させる。
次に、分類されたクラスに対応する所定のエッチング用原版50を、板バネ材料40の表面及び裏面のレジスト41上に載せ、超高圧水銀灯で所定時間露光する(図6(d))。
次にレジスト41を現像した後、ポストベークを施して、板バネ材料40上に所定パターンをもつレジスト41が形成される(図6(e)参照)。
その後、レジスト41が塗布された板バネ材料40に対して塩化第二鉄水溶液のようなエッチング液を用いてエッチングを施し、板バネ材料40が所定の平面形状をもつよう加工される(図6(f)参照)。このようにして、板バネ材料40に外枠部5a、11a、内枠部5b、11bおよびスプリング部5c、11cが形成される。
次に、例えば水酸化ナトリウム溶液等のレジスト剥離液を用いて、板バネ材料40からレジスト41を剥離し、次いで板バネ材料40を水洗及び乾燥させる(図6(g)参照)。
その後、板バネ材料40が断裁され、バネ形状に個片化され、このようにして板バネ材料40から板バネ5、11が得られる(図6(g)参照)。この場合、板バネ5、11のスプリング部5c、11cの幅bは、エッチング用原版50のスプリング対応部分52cの幅wに対応する値となる。一般にウエットエッチング加工により作製される部材は、エッチング用原版50にデザインされた形状よりも僅かながら小さく作製される。これはエッチング加工の途中で、エッチング液が板バネ材料の上下面のみならず、側面にも回り込むからである。したがって、エッチング用原版50のスプリング対応部分52cの幅wは、このエッチング代(補正)を考慮に入れ、スプリング部5c、11cの幅bよりも所定の値(例えば20μm〜30μm)だけ太く設定することでバネ定数の制御を行う。このようにして、スプリング部5c、11cの幅bは、板バネ5、11の厚みに応じて分類されたクラスに対応する所定の値となり、複数の板バネ5、11間でそのバネ定数のばらつきを低減することができる。
このように本実施の形態によれば、複数の板バネ材料40を、その厚みに応じて複数のクラスに分類し、その後、予め各クラス別に準備されたエッチング用原版50を用いて、当該クラスに分類された板バネ材料40に対してエッチング加工を施すことにより、板バネ5、11を形成する。このことにより、板バネ材料40の厚さにばらつきが生じている場合であっても、板バネ5、11のバネ定数のばらつきを低減することができる。
なお、本実施の形態では、分類されたクラス毎にスプリング部5c、11cの幅を異ならせているが、これに限られるものではない。例えば、スプリング部5c、11cの長さ等、板バネ5、11のバネ定数に影響する部分の形状を分類されたクラス毎に異ならせても良い。
(カメラモジュールの駆動機構の作用)
次にカメラモジュールの駆動機構の作用について図2により述べる。
まず下部板バネ11を介してコイル8に電流を流す。このことにより電流とマグネット片7の磁界とで相互作用が起こり、ホルダ9に上方への力が作用し、レンズユニット26Aを上部板バネ5および下部板バネ11の力に抗して全体として上方へ持上げることができる(図2参照)。
また、コイル8に流す電流量を調整することにより、ホルダ9を上方へ移動させる力を変化させ、上部板バネ5および下部板バネ11の力とのバランスをとることで、ホルダ9の上下移動及びその位置調整を行うことができる。
この場合、上部板バネ5および下部板バネ11の外枠部5a、11aのうちスプリング部5c、11cとの連結部近傍に接着部30Aを設け、内枠部5b、11bのうちスプリング部5c、11cとの連結部近傍に接着部30Bを設けている。
このように上部板バネ5および下部板バネ11のスプリング部5c、11cの両端部を筐体2Aのベース13に固定されるヨーク6、ベース13およびホルダ9の各々に堅固に固定することにより、スプリング部5c、11cのバネ定数を更に安定化させることができる。
このことにより安定したバネ特性をもつカメラモジュールの駆動機構を得ることができる。
次に、本実施の形態における具体的実施例について説明する。
(実施例)
まず、圧延されたニッケル錫銅(15%ニッケル、8%錫および77%銅を含む)の板バネ材料40を50枚準備した。板バネ材料40の厚みの規格値は0.040mmであった。次に、これら50枚の板バネ材料40の厚みを測定した。この結果、板バネ材料40の厚みは0.040mm±0.002mmのばらつきをもっていた。
次に、これら50枚の板バネ材料40を5つのクラスに分類した。具体的には、0.0380mm〜0.0387mm(第1のクラス)、0.0388mm〜0.0395mm(第2のクラス)、0.0396mm〜0.0404mm(第3のクラス)、0.0405mm〜0.0412mm(第4のクラス)、0.0413mm〜0.0420mm(第5のクラス)の5つのクラスに分類した。
次に、各クラス別に準備されたエッチング用原版50を用いて、当該クラスに分類された板バネ材料40に対してエッチング加工を施すことにより、板バネ(実施例)を形成した。なお、板バネの形状は図3に示す上部板バネ5と同一のものを用いた。このようにして作製された板バネ(実施例)のバネ定数は、3.50gf/mm〜3.75gf/mmとなった。なおバネ定数は、板バネ5の外枠部5aを固定した上で内枠部5bに力を加え、板バネ5の変位量が0.08mm〜0.24mmとなった時の測定値である。
(比較例)
実施例と同等の厚みのばらつき(0.040mm±0.002mm)をもつ板バネ材料40を50枚準備し、この板バネ材料40に対して単一のエッチング用原版50(実施例1の第3のクラスで用いたものと同一のもの)を用いてエッチング加工を施すことにより、板バネ(比較例)を形成した。このようにして作製された板バネ(比較例)のバネ定数は、3.01gf/mm〜4.25gf/mmとなった。
このように、実施例の板バネのバネ定数のばらつきを比較例の板バネのバネ定数のばらつきより小さくすることができた。
Figure 2014059345
1 カメラモジュールの駆動機構
1A カメラモジュール
2 カバー
2A 筐体
4 調整板
5 上部板バネ
5a 外枠部
5b 内枠部
5c スプリング部
6 ヨーク
7 マグネット片
8 コイル
9 ホルダ
11 下部板バネ
11a 外枠部
11b 内枠部
11c スプリング部
11d 接続端子
11e 接続端子
12 導体
13 ベース
17 位置決め孔
20 基体
21 中間支持体
22 赤外線カットガラス
25 撮像素子
26 レンズ
26A レンズユニット
30A、30B 接着部
40 板バネ材料
50 エッチング用原版

Claims (5)

  1. カメラモジュールの駆動機構に用いられる板バネの製造方法において、
    複数の板バネ材料を準備する工程と、
    各板バネ材料の厚みを測定する工程と、
    各板バネ材料をその厚みに応じて複数のクラスに分類する工程と、
    予め各クラス別に準備されたエッチング用原版を用いて、当該クラスに分類された板バネ材料に対してエッチング加工を施すことにより、板バネを形成する工程とを備えたことを特徴とする板バネの製造方法。
  2. 板バネは、外枠部と、外枠部の内側に配置された内枠部と、内枠部と外枠部との間に設けられ、外枠部と内枠部とを板バネの法線方向へ伸縮させるスプリング部とを有し、
    板バネを形成する工程において、分類されたクラス毎に板バネのスプリング部の形状を異ならせるように、エッチング加工が施されることを特徴とする請求項1記載の板バネの製造方法。
  3. 板バネを形成する工程において、分類されたクラス毎に板バネのスプリング部の幅を異ならせるように、エッチング加工が施されることを特徴とする請求項2記載の板バネの製造方法。
  4. 複数のクラスのうち、板バネ材料の厚みが相対的に厚いクラスに対応する板バネのスプリング部は、板バネ材料の厚みが相対的に薄いクラスに対応する板バネのスプリング部より幅が狭いことを特徴とする請求項3記載の板バネの製造方法。
  5. 板バネ材料は、ステンレス合金、ベリリウム銅、ニッケル錫銅またはチタニウム銅を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の板バネの製造方法。
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