JP2009154165A - 動力伝達チェーンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リンクの厚みにばらつきがあっても、リンク間に適正隙間を確保することができる動力伝達チェーンの製造方法を提供する。
【解決手段】 動力伝達チェーンの製造方法は、全てのリンクの厚みを測定するステップと、全てのリンクを厚みによって複数の層別にグループ化するステップと、チェーン幅方向同位相にあるリンクとして同じ層別グループのものを使用するステップと、層別グループに応じた圧入位置となるようにリンクを位置決めするステップとを含んでいる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、動力伝達チェーンの製造方法、さらに詳しくは、自動車等の車両の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンの製造方法に関する。
従来、無段変速機に適した動力伝達チェーンとしては、ピンが挿通される複数のリンクと、チェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する複数のピンとを備え、各リンクが圧入によりピンに固定されるものが知られており、特許文献1には、その製造方法として、所要数のピンを所定ピッチで垂直状に配置してチェーンとして組み立てられたときの配列状態で保持しておいてから、これらのピンに順次リンクを圧入していくものが提案されている。
特開2006−116562号公報
特許文献1の動力伝達チェーンでは、チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士の間に隙間が無い場合、リンク間の接触による摩擦力によってリンクが摩耗しやすいため、通常、隙間が設定されているが、この隙間を大きくすると、チェーンの弦振動が発生した場合の抑止力となる摩擦力が無くなって、振動および騒音が大きくなるという問題が生じやすいことから、適当な摩擦力が生じる程度の適正隙間が設定されている。
リンクは、圧延材をプレス加工することで製作されることから、その厚みにばらつきがあり、相対的に厚みが大きいリンクが幅方向に並んだ場合には、リンク同士の間の摩擦が大きくなり、相対的に厚みが小さいリンクが幅方向に並んだ場合には、弦振動に対する減衰力が小さくなり、いずれの場合も最適性能が得られなくなることから、予め設定された適正隙間を製造時に確実に確保することが課題となっている。
この発明の目的は、リンクの厚みにばらつきがあっても、リンク間に適正隙間を確保することができる動力伝達チェーンの製造方法を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーンの製造方法は、複数のリンクおよびチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する複数のピンを有しかつ各リンクが圧入によりピンに固定される動力伝達チェーンを製造する方法であって、全てのリンクの厚みを測定するステップと、全てのリンクを厚みによって複数の層別にグループ化するステップと、チェーン幅方向同位相にあるリンクとして同じ層別グループのものを使用するステップと、層別グループに応じた圧入位置となるようにリンクを位置決めするステップとを含んでいることを特徴とするものである。
チェーン幅方向に複数枚のリンクが所定間隔で配されることで、チェーンは、チェーン幅方向同位相に並ぶ第1段、第2段、…、第N段のリンクを有しているものとされ、例えば、厚みを大、中および小に分けた場合、あるチェーンについては、全ての段を例えば厚み中のもので形成してもよく、第1段は厚み大、第2段は厚み小というようにしてもよく、いずれにしろ、1つの段については同じグループのものが使用される。リンク間の隙間はリンクの厚みに関係なく一定とされ、これにより、チェーン幅方向に並ぶリンク間の隙間が設定通りのものとなる。
リンクは、圧延鋼材をプレス加工することで製作される。厚みの測定は、好ましくは、プレス加工後に行われるが、素材時(圧延後でプレス加工前)に測定した値を使用してもよい。
複数の層別にグループ化するに際しては、例えば、厚みを3水準として、厚み大、厚み中および厚み小に層別すればよいが、好ましくは、6水準程度(4〜8水準)とされ、例えば、公差がdの場合に、d/3ごとの範囲で層別される。
リンクの圧入は、プレス機を使用して行い、1枚ずつ行ってもよく、複数枚ずつ行ってもよく、また、チェーン幅方向に並ぶすべてのリンクを同時に圧入するようにしてもよい。
チェーン幅方向に並ぶリンク間には所定の大きさの隙間が設定され、リンク圧入時のプレス位置を所定値に設定することで、この隙間の値が確保される。従来、リンクの位置は、圧入の下死点で固定となっており、リンクの厚みの変動により隙間が変化し、このため、リンク同士の接触状態が変化し、性能にバラツキが生じるという問題があった。この発明の製造方法によると、リンクの厚みの測定機構を設けて、全リンクの厚みを測定し、厚み毎に層別するとともに、層別グループ毎に圧入位置をリンクの厚みに合わせて制御して、チェーンを組み立てる。圧入位置は、リンクの厚みにかかわらず、リンク間隙間が一定になるように制御され、これにより、チェーンの性能のばらつきを小さくすることができる。
動力伝達チェーンの製造装置は、全てのリンクの厚みを測定する厚み測定手段と、全てのリンクをその厚みに応じていくつかのグループに層別する層別グループ化手段と、チェーン幅方向に第1段から第N段までのリンクを順次圧入していくリンク圧入手段と、1つの段については全て同じグループのリンクを使用するように各段毎にリンクを供給するリンク供給手段とを備えているものとされる。
圧入手段は、すべてのピンの下端部を挿入可能な所要数のピン挿入孔を有する保持治具と、ピン挿通孔を有しリンクをピンの所定位置まで押し込む押圧治具とを備えているものとされる。保持治具および押圧治具は、炭素工具鋼や合金工具鋼などを用いて製作され、プレス機等に取り付けられる。この際、保持治具は、中心軸(例えば垂直軸)回りにリンク供給装置に対して相対的に回転可能に支持され、押圧治具は、保持治具に対して相対的に中心軸方向に移動可能に支持される。保持治具のピン挿入孔は、所要数のピンを所定ピッチで配置してチェーンとして組み立てられたときの配列状態で保持するように形成され、押圧治具のピン挿通孔は、ピン保持治具のピン挿入孔に対応する位置に形成される。
上記の製造方法および製造装置は、圧入を必要とする種々の動力伝達チェーンを製造するのに適しているが、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士のチェーン長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に圧入により固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に圧入により固定されているものである動力伝達チェーンを製造するのにより適している。この場合の圧入は、挿通部のチェーン長さ方向に対して直交する部分の縁(上下の縁)で行われることが好ましい。
上記動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。ピンの材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
この発明の動力伝達チェーンの製造方法によると、リンクの厚みのばらつきが大きい場合であっても、チェーン幅方向に並ぶリンク間の隙間を設定値通りとすることができ、これにより、騒音や耐久性に対するチェーンの性能が安定する。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図2の上下をいうものとする。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの製造方法を使用して製造される動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士をチェーン長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。インターピース(15)は、ピン(14)よりも短くなされ、両者は、インターピース(15)が前側に、ピン(14)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、幅方向同位相の複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
図2に示すように、リンク(11)の前挿通部(12)は、ピン(14)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(16)およびインターピース(15)が固定されるインターピース固定部(17)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)が固定されるピン固定部(18)およびインターピース(15)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(19)からなる。
各ピン(14)は、インターピース(15)に比べて前後方向の幅が広くなされており、インターピース(15)の上下縁部には、各ピン(14)側にのびる突出縁部(15a)(15b)が設けられている。
図2において、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間の距離がピッチである。
チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
リンク(11)のピン固定部(18)とインターピース可動部(19)との境界部分には、インターピース可動部(19)の上下の凹円弧状案内部(19a)(19b)にそれぞれ連なりピン固定部(18)に固定されているピン(14)を保持する上下の凸円弧状保持部(18a)(18b)が設けられている。同様に、インターピース固定部(17)とピン可動部(16)との境界部分には、ピン可動部(16)の上下の凹円弧状案内部(16a)(16b)にそれぞれ連なりインターピース固定部(17)に固定されているインターピース(15)を保持する上下の凸円弧状保持部(17a)(17b)が設けられている。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、円のインボリュートとされており、この実施形態では、ピン(14)の転がり接触面(14a)が、断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート形状を有し、インターピース(15)の転がり接触面(15c)が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線部分から曲線部分へまたは曲線部分から直線部分へと移行する際、前挿通部(12)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその転がり接触面(14a)がインターピース(15)の転がり接触面(15c)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(16)内を移動し、後挿通部(13)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(19)内を固定状態のピン(14)に対してその転がり接触面(15c)がピン(14)の転がり接触面(14a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動する。
上記の動力伝達チェーン(1)では、ピンの上下移動の繰り返しにより、多角形振動が生じ、これが騒音の要因となるが、ピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動しかつピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡が円のインボリュートとされていることにより、ピンおよびインターピースの転がり接触面がともに円弧面である場合などと比べて、振動を小さくすることができ、騒音を低減することができる。
この動力伝達チェーン(1)は、無段変速機(CVT)で使用されるが、この際、図6に示すように、プーリ軸(2e)を有するプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)にインターピース(15)の端面が接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。
図6において、実線で示した位置にあるドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)を固定シーブ(2a)に対して接近・離隔させると、ドライブプーリ(2)における巻き掛け径は、同図に鎖線で示すように、接近時には大きく、離隔時には小さくなる。ドリブンプーリ(3)では、図示省略するが、その可動シーブがドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)とは逆向きに移動し、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が大きくなると、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が小さくなり、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が小さくなると、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が大きくなる。この結果、変速比が1:1である状態(初期値)を基準にして、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最小で、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が最大であるU/D(アンダードライブ)状態が得られ、また、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最大で、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が最小のO/D(オーバードライブ)状態が得られる。
この動力伝達チェーン(1)は、所要数のピン(14)およびインターピース(15)を保持した後、所要数のリンク(11)を順次圧入していくことにより製造される。この圧入は、ピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部とピン固定部(18)およびインターピース固定部(17)の上下縁部との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。
図3は、この発明による動力伝達チェーンの製造方法に用いる圧入装置を示している。以下の説明において、上下は、図の上下をいうものとするが、これは便宜的なものであり、図の左右が上下になるようにすることもできる。
圧入装置(40)は、ピン(14)およびインターピース(15)の一端部を挿入可能な所要数のピン挿入孔(44)を有する円盤状の保持治具(43)と、各リンク(11)をピン(14)およびインターピース(15)の所定位置まで押し込む押圧治具(45)とを備えている。
保持治具(43)のピン挿入孔(44)は、有底のもので、その底面は、ピン(14)端面がインターピース(15)端面よりも突出するように、段付に形成されている。ピン挿入孔(44)の横断面形状は、リンク(11)の前後挿通部(12)(13)とほぼ同じ形状とされており、ピン(14)およびインターピース(15)の挿入および抜き出しが可能でかつ挿入されたピン(14)およびインターピース(15)が動かない程度の嵌め合いとされている。
押圧治具(45)は、リンク(11)を1枚ずつ圧入するためのもので、その大きさがリンクよりも若干大きい略方形の板状とされている、押圧治具(45)には、これを貫通するピン挿通孔(46)が設けられている。ピン挿通孔(46)の横断面形状は、リンク(11)の前後挿通部(12)(13)とほぼ同じ形状とされており、押圧治具(45)を下方に移動させる際にピン(14)およびインターピース(15)に接触するが干渉はしない程度の嵌め合いとされている。
保持治具(43)は、垂直軸回りに回転可能とされており、まず、チェーン(1)で使用されるすべてのピン(14)およびインターピース(15)がそのピン挿入孔(44)に挿入される。次いで、リンク(11)がピン(14)およびインターピース(15)の上端部に配置されて、押圧治具(45)が下降させられる。押圧治具(45)の下降量は、1段目のリンク(11)と2段目のリンク(11)とを密着させるのではなく、隣り合う段のリンク(11)間に所定量の隙間が形成されるように制御される。上記のチェーン(1)では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされているので、圧入時のリンク(11)の段数は、全25段となり、ピン(14)およびインターピース(15)の長手方向の下端部(14b)(15b)から上端部(14a)(15a)にかけての部分に全25段のリンク(11)が配置され、圧入工程が終了する。
動力伝達チェーンの製造は、図4に示すように、圧延により目標厚みに応じた圧延材を作成するステップと、プレス加工により外形および挿通部を形成してリンク(11)を製作するステップと、全てのリンク(11)の厚みを測定するステップと、全てのリンク(11)を厚みに応じて複数の層別にグループ化するステップと、チェーン(1)製作時の各段に層別グループを対応付けするステップと、選択された層別グループに応じて各段の圧入位置を決定するステップと、圧入用に各段に選択されたリンク(11)を供給するステップと、各段の圧入位置を制御しながら圧入を実行して、層別グループに応じた圧入位置となるようにリンク(11)を位置決めするステップとを含んでいるものとされる。
上記において、プレス加工により外形および挿通部を形成してリンク(11)を製作するステップと全てのリンク(11)の厚みを測定するステップとは、順序を入れ替えて行ってもよい。
層別グループ化に際しては、例えば、目標厚みがDで公差がdの場合、(D−d)〜(D−2d/3)を最小厚みのグループとして、(D−2d/3)〜(D−d/3)、(D−d/3)〜D、D〜(D+d/3)、(D+d/3)〜(D+2d/3)および(D+2d/3)〜(D+d)の6つのグループとされる。
各段に層別グループを対応付けするに際しては、例えば、厚みを大、中および小に分けた場合、あるチェーンについては、全ての段を例えば厚み中のもので形成してもよく、第1段は厚み大、第2段は厚み小というようにしてもよく、いずれにしろ、1つの段については同じグループのものが使用される。
各段と層別グループとの対応付けは、圧入時の制御値に反映され、隙間が一定となるように、各段の圧入位置が決定され、この値を使用して圧入が実行される。
この結果、この発明による製造方法で製造された動力伝達用チェーン(1)では、各段で使用されているリンク(11)は、同じ厚み(厳密には、非常に狭い範囲内に収まる厚み)となるとともに、各リンク(11)間の隙間が一定となる。
すなわち、この発明の製造方法によると、図5(a)に模式的に示すように、第1段では、例えばAのリンク(厚みaが大)だけが使用され、第2段では、例えばBのリンク(厚みbが中)だけが使用され、第3段では、例えばCのリンク(厚みcが小)だけが使用され、第4段では、例えばAのリンク(厚みaが大)だけが使用され、各段の隙間は同じ値αとされる。
従来の製造方法では、リンク(11)の厚みに応じた層別を行わずに、例えばリンク(11)の下面間の距離が一定となる制御を行っていたので、図5(b)に模式的に示すように、各段毎に厚みが異なるものが混在し、厚みが大きいAのリンクは、その上段にあるリンクに接触する一方、厚みが小さいCのリンクは、その上段にあるリンクとの間に大きい隙間が存在することがあり、これを管理することが困難であった。
この発明の製造方法によると、リンク(11)の厚みのばらつきが大きい場合であっても、隙間のばらつきが大幅に抑えられて、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)間の隙間を設定値通りとすることができ、これにより、この製造方法で製造されたチェーン(1)の騒音や耐久性に対する性能を安定なものとすることができる。
なお、上記の製造方法は、リンク、ピンおよびインターピースの形状に限定されることはなく、圧入タイプの種々の動力伝達チェーンに適用することができる。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの製造方法で製造される動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、リンクの拡大側面図である。 図3は、この発明による動力伝達チェーンの製造方法で使用される圧入装置を示す垂直断面図である。 図4は、この発明による動力伝達チェーンの製造方法のステップを示すフロー図である。 図5(a)は、この発明による動力伝達チェーンの製造方法で得られる動力伝達チェーンを模式的に示す図で、図5(b)は、従来の動力伝達チェーンの製造方法で得られる動力伝達チェーンを模式的に示す図である。 図6は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。
符号の説明
(1) 動力伝達チェーン
(11) リンク
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)

Claims (1)

  1. 複数のリンクおよびチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する複数のピンを有しかつ各リンクが圧入によりピンに固定される動力伝達チェーンを製造する方法であって、
    全てのリンクの厚みを測定するステップと、全てのリンクを厚みによって複数の層別にグループ化するステップと、チェーン幅方向同位相にあるリンクとして同じ層別グループのものを使用するステップと、層別グループに応じた圧入位置となるようにリンクを位置決めするステップとを含んでいることを特徴とする動力伝達チェーンの製造方法。
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