JP2014059159A - 鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体工法及び切断・解体装置 - Google Patents

鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体工法及び切断・解体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 原子炉遮蔽壁の上部を吊り、放射線量レベルが高い下方の炉心近傍部分から切断・解体を進める切断・解体工法と、前記工法の実施に使用するワイヤーソー型切断・解体装置を提供する。
【解決手段】
内外の軌道上に、大型筒状構造物の壁厚より広幅の上向きコ字形状でワイヤーソーを周回走行させるコ字形ガイド枠を、前記軌道上を長手方向へ自走可能に備える。前記ワイヤーソーは上向きコ字形の開放部間を水平方向へ横断し、同開放部間を上下方向へ平行移動として変位させるワイヤーソー型切断・解体装置を作業フロア上へ搬入し、上向きコ字形ガイド枠が大型筒状構造物の下端部を受け入れる配置とする。
ワイヤーソーを駆動して周回走行させ、平行移動として上方へ変位させる垂直切断と、同ワイヤーソーの高さ位置を保持してコ字形ガイド枠を軌道に沿って移動させる水平切断を進め、更にワイヤーソーを下方へ変位させる垂直切断を行って当該部分を切り取る。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば原子炉のペデスタル(RPVペデスタル)や遮蔽壁(原子炉遮蔽壁)、或いは大規模焼却炉施設の煙突など、鉄筋コンクリート造又はレンガ積み構造等で構築された大型筒状構造物であって、放射線量レベルが高く、或いは焼却物中の有機物質等により汚染されて、人が一定の距離・場所以上に近づくことが危険な大型筒状構造物が老朽化等した場合に、解体・撤去するため、或いは改築等するため実施する切断・解体工法と、同工法の実施に使用する切断・解体装置の技術分野に属する。
従来、原子炉のペデスタルや遮蔽壁、或いは大規模焼却炉施設の煙突など、鉄筋コンクリート造又はレンガ積み構造等で構築された大型筒状構造物であって、高い放射線量レベルに汚染され、或いは焼却物中の有機物質等により汚染されて、人が一定の距離・場所以上に近づくことは危険な大型筒状構造物が老朽化等した場合に、それを解体・撤去するため、或いは改築等するため実施する切断・解体工法、及び同工法の実施に使用する切断・解体装置に関しては、およそ下記特許文献1、2記載の技術手段が提案されている。
先ず下記の特許文献1に開示された切断装置及び切断方法は、基本的にワイヤーソーを使用する方式である。切断装置は原子炉遮蔽壁から比較的離れた床へ固設されるとの記載(段落[0014]の1行〜2行目)は認められるが、その具体的な場所や床の位置は不明である。そして、原子炉遮蔽壁に向けて床上に走行レールを敷設し、ワイヤーソーを所望の高さで走行させる柱及び支持柱の対を走行レール上に直立させて走行可能とし、少し離れた位置にワイヤーソーを走行させつつ、前記柱及び支持柱の対を原子炉遮蔽壁に向かって前進走行させて原子炉遮蔽壁を水平方向に輪切り状に切断し解体する構成の切断装置及び切断方法との説明が認められる。
しかし、放射線量レベルが高い原子炉遮蔽壁の近隣へ立ち入り、床上に走行レールを敷設したり、柱及び支持柱の対を走行レール上に直立させて走行可能とすること、そして、ワイヤーソーを走行させつつ、前記柱及び支持柱の対を原子炉遮蔽壁に向かって前進走行させて原子炉遮蔽壁を水平方向に輪切り状に切断し解体する作業を行う場合、担当作業員は放射線被曝による危険を回避できないことが大いに懸念され、実施上に大きな障害があると言わねばならない。
次に、下記の特許文献2に開示された壁構造体の切断装置及び切断・解体方法は、例えば原子炉遮蔽壁又は同様な円筒形状のコンクリート構造物の上端へ吊り込んで跨らせた切断装置で、上端部から下方に向かって順次に切断・解体を進める方法を実施する内容なので、上記二つの先行技術よりも作業員の被曝安全性の確保に優れているとはいえる。
しかし、原子炉遮蔽壁の上端から下方に向かって順次に切断・解体を進める方法を実施する場合は、切断したコンクリート片や切断装置の構成部材、或いは周辺機材などが落下する事故の心配が大いに懸念され、また、事故が発生した場合の対策が難しいという問題点が指摘されている。
特開平8−194097号公報 特開2012−31629号公報
従って、本発明の第一の目的は、大型筒状構造物の代表例である原子炉遮蔽壁について、予めその上部を吊り支持して放射線量レベルが高い下方の炉心近傍部分から切断・解体を進める切断・解体工法と、前記工法の実施に好適に使用されるワイヤーソー型切断・解体装置を提供することである。
本発明の次の目的は、原子炉遮蔽壁に後付けした作業フロア又は先付け(既設の)ダイヤフラムフロアなどを作業場(以下、作業フロアと総称する。)に利用して切断・解体の各作業を進める方法であり、前記作業フロア上へ切断・解体装置を搬入して準備し、一方、原子炉遮蔽壁は予めその上部を吊り支持せしめ、作業フロア上の切断・解体装置その他を人体に安全な場所から遠隔制御により操縦して、作業フロアのレベルで順次切断して解体を進める切断・解体工法と、同工法の実施に使用されるワイヤーソー型切断・解体装置を提供することである。
上記課題を解決する手段として、請求項1に記載した発明に係る鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体工法は、
A)大型筒状構造物の上部を吊り手段により吊り、下部を切断して吊り支持させ、
B)上記大型筒状構造物の水平切断した切断面の内経線及び外径線と相似な曲線形状をなす内外の軌道10A、10B上に、前記大型筒状構造物の壁厚より広幅の上向きコ字形状に形成されワイヤーソー13を周回走行させる上向きのコ字形ガイド枠12を、前記軌道上を長手方向へ自走可能な構造で備え、前記ワイヤーソー13は上向きコ字形の開放部間を水平方向へ横断する配置で周回走行するように配置して成り、前記開放部間を横断する部分のワイヤーソー13は、コ字形ガイド枠12の縦枠部に沿って上下方向へ移動自在に設置した可動ガイドシーブ17aにより開放部間を上下方向へ平行移動として変位させる構成とし、コ字形ガイド枠12の縦枠外部に、ワイヤーソー13を駆動し走行させる駆動部16aと張力制御部16b及び前記可動ガイドシーブ17aを移動させる機構の制御部を含む駆動制御部16を備えているワイヤーソー型切断・解体装置20を、大型筒状構造物に既設の又は後付けで用意した作業フロア3上へ搬入し、前記垂直なコ字形ガイド枠12が大型筒状構造物の下端部を受け入れる配置に準備する段階と、
C)前記ワイヤーソー型切断・解体装置20のコ字形ガイド枠12におけるワイヤーソー13を駆動して周回走行させ、且つ縦枠部に沿って可動ガイドシーブ17aを上昇移動させてワイヤーソー13を平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を一定高さ位置まで行い、次いで同ワイヤーソー13の高さ位置を保持して当該コ字形ガイド枠12を内外の軌道に沿って移動させる水平切断を一定の位置まで進め、その後に当該コ字形ガイド枠12で水平切断した範囲における大型筒状構造物の下端を仮設用垂直ジャッキ22で支持させる段階と、
D)次に、前記コ字形ガイド枠12の縦枠部に沿い可動ガイドシーブ17aを下降させワイヤーソー13を平行移動として下方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を、その下端位置まで行って当該部分を切り取る段階と、
E)その後、前記コ字形ガイド枠12を前記垂直切断線の位置から干渉を起こさない位置まで退避移動させる段階と、
F)前記のようにして切り取った大型筒状構造物の切り取り片25を、作業フロア3上へ搬入した運搬車30で指定場所へ運び出して最終処分に供する段階と、
G) 以下、上記同様の段階を大型筒状構造物の周方向へ繰り返し進めて大型筒状構造物の切断・解体を行うことを特徴とする。
請求項2に記載した発明に係る鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体工法は、
A’)大型筒状構造物の上部を吊り手段により吊り、下部を切断して吊り支持させ、
B’)上記大型筒状構造物の水平切断した切断面の内経線及び外径線と相似な曲線形状をなす内外の軌道10A、10B上に、前記大型筒状構造物の壁厚より広幅の上向きコ字形状に形成されワイヤーソー13を周回走行させる上向きのコ字形ガイド枠12A、12Bを少なくとも2台、前記軌道10A、10B上を長手方向へ自走可能な構造で備え、前記ワイヤーソー13は上向きコ字形の開放部間を水平方向へ横断する配置でコ字形ガイド枠12A、12Bに沿って周回走行するように配置して成り、前記開放部間を横断する部分のワイヤーソー13は、コ字形ガイド枠12A、12Bの縦枠部に沿って上下方向へ移動自在に設置した可動ガイドシーブ17aにより開放部間を上下方向へ平行移動として変位させる構成とし、各コ字形ガイド枠12A、12Bの縦枠外部に、ワイヤーソー13を駆動して周回走行させる駆動部16aと張力制御部16b及び前記可動ガイドシーブ17aを移動させる機構の制御部を含む駆動制御部16を備えているワイヤーソー型切断・解体装置20を、大型筒状構造物に既設の又は後付けで用意した作業フロア3上へ搬入し、前記垂直なコ字形ガイド枠12A、12Bが大型筒状構造物の下端部を受け入れる配置に準備する段階と、
C’)前記ワイヤーソー型切断・解体装置20の一方のコ字形ガイド枠12Aにおけるワイヤーソー13を駆動して周回走行させ、縦枠部に沿って可動ガイドシーブ17aを上昇移動させてワイヤーソー13を平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断αを一定高さ位置まで行い、次いで同ワイヤーソー13の高さ位置を保持して当該コ字形ガイド枠12Aを内外の軌道10A、10Bに沿って他方のコ字形ガイド枠12Bに向かって移動させる水平切断βを一定の位置まで進める段階と、
D’)前記水平切断βが予定位置へ到達すると、当該一方のコ字形ガイド枠12Aは元位置方向へ後退移動させ、当該一方のコ字形ガイド枠12Aは前記垂直切断αの位置と干渉を起こさない位置までオーバーランさせた位置へ止め、当該一方のコ字形ガイド枠12Aが水平切断した移動範囲内の位置に大型筒状構造物の下端を支持する仮設用垂直ジャッキ22を設置する段階と、
E’)次に、他方のコ字形ガイド枠12Bにおけるワイヤーソー13を駆動して周回走行させ、縦枠部に沿い可動ガイドシーブ17aを上昇移動させてワイヤーソー13を平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断γを前記一方のコ字形ガイド枠12Aによる水平切断βの位置と一致する高さまで行い、次いで同ワイヤーソー13の高さ位置を保持して当該コ字形ガイド枠12Bを内外の軌道10A、10Bに沿って前記一方のコ字形ガイド枠12Aへ近づく方向へ移動をさせる水平切断δを、前記一方のコ字形ガイド枠12Aによる水平切断βと合致する位置まで進めて当該部分を切り取る段階と、
F’)その後、当該他方のコ字形ガイド枠12Bは元位置方向へ後退移動させ、当該他方のコ字形ガイド枠12Bは前記垂直切断γの位置と干渉を起こさない位置までオーバーランさせて止める段階と、
G’)前記のようにして切り取った大型筒状構造物の切り取り片25は、作業フロア3上へ搬入した運搬車30で指定場所へ運び出して最終処分に供し、大型筒状構造物の切り取り跡へ垂直ジャッキ21を設置して支持させる段階と、
H’)以下、上記同様の段階を大型筒状構造物の周方向へ繰り返し進めて大型筒状構造物の切断・解体を行うことを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体工法において、
大型筒状構造物の切断・解体の工程が周方向へ一周分進んだ段階で、同大型筒状構造物の上部を吊って支持させた吊り手段及び同大型筒状構造物の下部を支持する垂直ジャッキ21を操作して、大型筒状構造物を上記切り取り片25の高さ寸法相当だけ下降させて、ワイヤーソー型切断・解体装置20の垂直なコ字形ガイド枠12A、12Bが大型筒状構造物の下端部を受け入れる状態とし、同大型筒状構造物の下部を垂直ジャッキ21で支持させた後、ワイヤーソー型切断・解体装置20による上記の切断工程を円周方向へ進めて大型筒状構造物の切断・解体を行うことを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体工法において、
大型筒状構造物の下部を支持する垂直ジャッキ21は、大型筒状構造物へ後付けで構築した作業フロア3の特定位置へ予め組み込んで設備し、必要に応じて作業フロア3の床面から起立させて大型筒状構造物の下端部を支持させ、無用の時は作業フロア3の床面以下に沈み込ませる駆動制御を行うことを特徴とする。
請求項5に記載した発明に係る鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体装置は、
イ)大型筒状構造物の上部を吊り、その下部を切断して解体するワイヤーソー型切断・解体装置であって、
ロ)大型筒状構造物の下部を水平に切断した切断面の内経線及び外径線と相似な曲線形状をなす内外の軌道10A、10B上に、前記大型筒状構造物の壁厚よりも広幅の上向きコ字形状に形成されたコ字形ガイド枠12が、前記軌道10A、10Bの長手方向へ自走可能な構造で設置されており、
ハ)前記コ字形ガイド枠12には、上向きコ字形の開放部間を水平方向へ横断する配置で、当該コ字形ガイド枠12に沿って周回走行するワイヤーソー13が組み込まれており、前記開放部間を横断する部分のワイヤーソー13は、コ字形ガイド枠12を形成する縦枠部に沿って上下方向へ移動自在に設置された可動ガイドシーブ17aにより、開放部間を上下方向へ平行移動として変位させる構成とされており、
ニ)前記コ字形ガイド枠12は、その縦枠外部に、前記ワイヤーソー13を駆動し周回走行させる駆動部16aと張力制御部16b及び前記可動ガイドシーブ17aを移動させる機構の制御部を含む駆動制御部16を備えており、
ホ) 前記コ字形ガイド枠12が大型筒状構造物の下端部を受け入れる配置に設置して大型筒状構造物の下端部を受け入れさせ、同コ字形ガイド枠12のワイヤーソー13を駆動して周回走行させ、縦枠部に沿って可動ガイドシーブ17aを上昇移動させてワイヤーソー13を平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を一定高さ位置まで行い、同ワイヤーソー13の前記高さ位置を保持して当該コ字形ガイド枠12を内外の軌道10A、10Bに沿って移動させる水平切断を一定の位置まで進め、その位置から更にコ字形ガイド枠12の縦枠部に沿って可動ガイドシーブ17aを下降移動させてワイヤーソー13を平行移動として下方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を行って、大型筒状構造物の当該部分を切り取る構成であることを特徴とする。
請求項6に記載した発明に係る鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体装置は、
イ’)大型筒状構造物の上部を吊り、その下部を切断して解体するワイヤーソー型切断・解体装置であって、
ロ’)大型筒状構造物の下部を水平に切断した切断面の内経線及び外径線と相似な曲線形状をなす内外の軌道10A、10B上に、前記大型筒状構造物の壁厚よりも広幅の上向きコ字形状に形成されたコ字形ガイド枠12A、12Bが少なくとも2台、それぞれ軌道の長手方向へ自走可能な構造で設置されており、
ハ’)前記コ字形ガイド枠12A、12Bには、上向きコ字形の開放部間を水平方向へ横断する配置で当該コ字形ガイド枠12に沿って周回走行するワイヤーソー13が組み込まれており、前記開放部間を横断する部分のワイヤーソー13は、コ字形ガイド枠12A、12Bを形成する縦枠部に沿って上下方向へ移動自在に設置された可動ガイドシーブ17aにより開放部間を上下方向へ平行移動として変位する構成とされており、
ニ’)前記2台のコ字形ガイド枠12A、12Bは、各々の縦枠外部に、前記ワイヤーソー13を駆動して周回走行させる駆動部16aと張力制御部16b及び前記可動ガイドシーブ17aを移動させる機構の制御部を含む駆動制御部16を備えており、
ホ’)前記2台のコ字形ガイド枠12A、12Bが大型筒状構造物の下端部を受け入れる配置に設置して大型筒状構造物の下端部を受け入れさせ、一方のコ字形ガイド枠12Aにおけるワイヤーソー13を駆動して周回走行させ、縦枠部に沿って可動ガイドシーブ17aを上昇移動させワイヤーソー13を平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を一定の高さ位置まで行い、次に同ワイヤーソー13の高さ位置を保持したまま当該コ字形ガイド枠12Aを内外の軌道10A、10Bに沿い他方のコ字形ガイド枠12Bに向かって移動させる水平切断を一定の位置まで進め、その後当該一方のコ字形ガイド枠12Aは元位置方向へ後退移動させ、次に他方のコ字形ガイド枠12Bにおけるワイヤーソー13を駆動して周回走行させ、縦枠部に沿って可動ガイドシーブ17aを上昇移動させワイヤーソー13を平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を前記一方のコ字形ガイド枠12Aによる前記水平切断と一致する高さ位置まで行い、次に同ワイヤーソー13の高さ位置を保持したまま当該コ字形ガイド枠12Bを内外の軌道10A、10Bに沿って前記一方のコ字形ガイド枠12Aへ近づく方向へ移動させる水平切断を、前記一方のコ字形ガイド枠12Aによる水平切断と合致する位置まで進めて大型筒状構造物の当該部分を切り取る構成であることを特徴とする。
請求項1〜4に記載した発明に係る切断・解体工法によれば、大型筒状構造物が例えば高い放射線量レベルに汚染された原子炉のペデスタル4(RPVペデスタル)や原子炉遮蔽壁2、或いは焼却物中の有機物質等により高濃度に汚染された大規模焼却炉施設の煙突など、人が一定の距離・場所以上に近づくことは危険な鉄筋コンクリート造又はレンガ積み構造等であっても、その切断・解体は、請求項5、6に記載したワイヤーソー型切断・解体装置20を、先ずは人体に安全な場所、例えば原子炉の生体遮蔽壁1の外部位置において直ちに使用可能な状態にまで組み立てを完成して作業フロア3上へ搬入することにより、大型筒状構造物の切断・解体の作業を安全に効率よく容易に進めることができる。
請求項5、6に記載したワイヤーソー型切断・解体装置20は、上向きのコ字形状に形成されたコ字形ガイド枠が1台であるか、2台以上の構成であるかの点に差異を有するが、上向きコ字形ガイド枠12で大型筒状構造物の下端を受け入れた状態で、人体に安全な場所、例えば生体遮蔽壁1の外部からの遠隔操縦により切断・解体の作業を進められるので、作業員が放射線による被曝を受ける危険、或いは有機物質等による汚染被害を受ける危険を回避して安全な切断・解体作業を進められる。
しかもワイヤーソー型切断・解体装置20を用いた大型筒状構造物の切断・解体工法の手順は、大型筒状構造物の下端を1台又は2台以上のコ字形ガイド枠12A、12Bで受け止めた状態でワイヤーソー13を駆動して周回走行させ、且つコ字形ガイド枠12A、12Bを内外の軌道10A、10Bに沿って移動させる操縦により、言わば単純な前進、後退の操作で実施できるので、遠隔操縦が容易であり、切断・解体の作業を容易に効率よく進めることができる。
とりわけ作業フロア3上の同一レベルのみにおいて、大型筒状構造物の切断・解体の全ハンドリングを行え、段取り変えの手数が少ないという優れた効果が奏される。
大型筒状構造物を切断した切り取り片25は、およそドーナツの切断形状になる(形成できる)し、任意の大きさに形成できるから、同切り取り片25の把持及び運搬のハンドリングは、作業フロア3上を走行する運搬車30(フォークリフト車など)の遠隔制御等により容易に効率よく行うことができる。そして、指定場所へ運び出した後には解砕し密封する等の処置により最終処分へ回すことが可能であり、そうした一連の作業を安全に能率良く行うことができる。
本発明の切断・解体工法は、大型筒状構造物の上部を吊り、その下部を切断して解体する方法であるから、切り取った切断片25大きく落下する危険、或いは同工法の実施に使用するワイヤーソー型切断・解体装置20や同装置に用いる各種の機械部品、器具等が不用意に落下する事故や危険は無いに等しい。仮に、それらが落下しても、せいぜい作業フロア3上へ落下する程度であり、作業フロア3上へ入った作業員により、その回収や修復の作業を極めて容易に迅速に安全な内容で進めることができる。使用する機械、装置や設備類が故障した場合の対処も容易である。
次に、請求項5、6に記載した発明に係るワイヤーソー型切断・解体装置20は、格別特殊な機構や部品類を必要としない構成である。いうなれば既知の又は既存の器具や機構、車両等の組み合わせに等しい簡易な構成であるから、小型で安価に実施できる。小型であるため組み立て・解体及び搬出・入の手間や労力が少なくて済み、作業スペースも比較的小さくて済むから、使い勝手に優れている。
ワイヤーソー型切断・解体装置で下部を切断、解体するべく準備した原子炉遮蔽壁の一部を切り開き、吊り支持状態を例示した斜視図である。 A、Bは本発明によるワイヤーソー型切断・解体装置の実施例を示した平面図と同平面方向に見た斜視図である。 A、Bは同じワイヤーソー型切断・解体装置の実施例を示した側面図、及び当該切断・解体装置の主要な機構を側面図と同じ視点で示した機構説明図である。 図1のように吊られた原子炉遮蔽壁の下部を、作業フロア上でワイヤーソー型切断・解体装置のコ字形ガイド枠に受け入れ、垂直ジャッキで支持させた状態を例示した斜視図である。 上記原子炉遮蔽壁の下部近傍を透視状態にして、ワイヤーソー型切断・解体装置が垂直切断を行った段階を示した斜視図である。 上記原子炉遮蔽壁の下部近傍を透視状態にして、ワイヤーソー型切断・解体装置が水平切断を行った段階を示した斜視図である。 上記原子炉遮蔽壁の下部近傍を透視状態にして、ワイヤーソー型切断・解体装置が水平な戻りの工程を行った段階を示した斜視図である。 同じく原子炉遮蔽壁の下部近傍を透視状態にして、切断・解体工法の第二段階の垂直切断工程を行った段階を示した斜視図である。 同じく原子炉遮蔽壁の下部近傍を透視状態にして、第二の水平切断を行った段階 同じく原子炉遮蔽壁の下部近傍を透視状態にして、第二の水平な戻りの工程を行った段階を示した斜視図である。 原子炉遮蔽壁の下部を切断した切り取り片の運び出し手順の第一段階を示した斜視図である。 原子炉遮蔽壁の下部を切断した切り取り片の運び出し手順の第二段階を示した斜視図である。 原子炉遮蔽壁の一部を切断した切り取り片を運び出した後に、当該ワイヤーソー型切断・解体装置を撤去する手順の第一段階を示した斜視図である。 原子炉遮蔽壁の一部を切断した切り取り片を運び出した後に、当該ワイヤーソー型切断・解体装置を撤去する第二段階を示した斜視図である。 切り取り片を運び出した原子炉遮蔽壁の切り取り跡へ垂直ジャッキを設置して支持させた状態を示す斜視図である。 A、Bは後付けで構築した作業フロアへ組み込んだ垂直ジャッキの平面的配置と一部の稼働状況を象徴的に示した斜視図である。 大型焼却炉の煙突を地上レベルにおいて本発明のワイヤーソー型切断・解体装置を用いて切断、解体する施工状態を概念的に示した立面図である。 大型焼却炉の煙突を地上より高い高所レベルにおいて本発明のワイヤーソー型切断・解体装置を用いて切断、解体する施工状態を概念的に示した立面図である。
以下に、本発明の実施形態を図示例と共に説明する。
先ず図1は、切断・解体の対象物である大型筒状構造物の一例として、原子炉における原子炉圧力容器から燃料棒を取り出し、更に原子炉圧力容器も除去して、生体遮蔽壁1に囲まれた筒状の原子炉遮蔽壁2が、その上部を後述する吊り手段により吊り支持された状態を示している。
因みに当該原子炉遮蔽壁2の下部は、例えば本出願人が別途出願した水平なワイヤーソー型切断・解体装置を使用する切断・解体工法、又はその他任意の切断手段により、作業フロア3の高さレベルで全周方向への水平切断が行われ、以下に説明する切断・解体工法の実施に適切な高さ位置に吊られ、切断された下側の筒体端部2’が覗き出した状態を示している。そして、原子炉遮蔽壁2の水平切断された下端面は、作業フロア3上の複数の垂直ジャッキ21により支持されて位置を固定され、本発明による切断・解体工法を実施する準備がほぼ整った状況を概念的に示している。
図1の場合、生体遮蔽壁1の上部(頭部)を遮蔽するウエルプラグは既に撤去されている。オペレーティングフロアの図示は省略した。図中の符号4がペデスタル(RPVペデスタル)を指している。
本発明の切断・解体工法によれば、原子炉遮蔽壁2は、作業フロア3のレベルにおいて順次に切断し解体する工程が順に進められる。つまり作業フロア3上という同一レベルの作業場所において、切断・解体の全工程でのハンドリングの実施が可能で、段取り替えの手数が少ないので、その分だけ作業性に優れる。
因みに、図示した作業フロア3としては、大規模原子炉プラントの場合には常設(既設)されているダイヤフラムフロアを利用することができる。中・小規模原子炉プラントで既設の作業フロアが無い場合には、当該切断・解体工法を実施する必要に応じて、後付け工事により作業フロア3を新築して用意される。図1に示す作業フロア3は、後付けとして新築した事例を示している。
図1中の符号21は原子炉遮蔽壁2の切断された下端面を支持した稼働中の垂直ジャッキを示す。そして、符号21’は後述するように作業フロア3の構造中に組み込まれているが、作業フロア3の床面と面一以下に沈み込ませて、作業フロア3上における各種の作業や移動物体に邪魔な存在とならないよう非稼働状態とした垂直ジャッキを示している。なお、図示の便宜上、垂直ジャッキ21を床面下へ沈み込ませるのに必要な凹嵌部の図示は、一部に点線で図示した以外には省略して、図示内容を簡素化していることを了解されたい。
ここで上記後付けとして構築した作業フロア3の構造中に一体的に組み込まれた垂直ジャッキ21の構造を、図16A、Bに基づいて簡単に説明しておく。
図16Aは後付けの作業フロア3における前記垂直ジャッキ21の平面的配置及び台数を例示している。原子炉遮蔽壁2を中心とした放射状の配置で、しかも図16Bに示す稼働時の配置を前提に、必要数の垂直ジャッキ21が作業フロア3の構造中に一体的に組み込まれている。図16Bは、後述するように原子炉遮蔽壁2の円周を6等分したうち、1箇所おきの合計3箇所を2基ずつの垂直ジャッキ21で原子炉遮蔽壁2の切断下端部を支持させた状態を例示している。従って、図16Aに示すべき垂直ジャッキ21の総数は、12基になる。
因みに、図16Bから類推可能であるように、各垂直ジャッキ21はこれを支持する1本の垂直な台柱21aが伸縮動作して稼働状態に起立され、或いは逆に作業フロア3の床面レベルまで非稼働状態に沈み込む構成とされている。稼働状態に起立された垂直ジャッキ21の水平な本体部は、その前方部の支持主体部21bが、原子炉遮蔽壁2の中心方向へ伸張動作して、原子炉遮蔽壁2の切断下端面部を支持する構成である。作業フロア3の床面には、垂直ジャッキ21の水平な本体部を床面レベルと面一以下に沈み込ませる凹嵌部3aが点線で図示したように設けられているが、その具体的、詳細な図示を省略したことは既述のとおりである。
次に、図1に示した、原子炉遮蔽壁2の上部を吊り支持する手段について説明する。
原子炉遮蔽壁2の大きさ、規模は大小様々である。その一例を示すと、外径が8m程度、壁厚は60〜80cm程度の規模である。
切断・解体を前提として、上記のような規模の原子炉遮蔽壁2を吊り支持する吊り手段は種々考案されるが、図1に示した吊り具5は、原子炉遮蔽壁2の円周を約6等分した各位置に図示例では6個の組として設置された構成の例を示している。
図1に示した各吊り具5の構成は、原子炉遮蔽壁2の上端へ跨る鞍形部材が主体をなし、各鞍形部材の内側部分(又は可能なら外側でも可)に、具体的構成の図示を省略したが、水平なドリル軸を回転駆動しつつ外向きに送って原子炉遮蔽壁2の壁を掘進させ貫通させる穿孔型グリップ機構部5aを備えている。最終的には前記ドリル軸を鞍形部材の反対側へ到達させて両端支持状態を実現する構成である。各鞍形部材の上面部に吊り用環材5bが設けられており、この吊り用環材5bへ、図示を省略した天井クレーン等の吊りワイヤー6を連結して吊る構成とされている。
因みに、天井クレーン等は、図示を省略したオペレーティングフロアの上部などに、原子炉の操業に必須の設備器具として設置されたものを利用することができる。
但し、吊り手段は、上記した構成に限らない。現場の状況や周辺に存在する機械、器具類に応じて適宜に選択して実施すればよい。
上記の吊り手段により上部を吊り支持された原子炉遮蔽壁2の下部を切断・解体する本発明の切断・解体工法、及び同工法に使用するワイヤーソー型切断・解体装置は、以下に説明するように構成し使用される。
図2と図3に、ワイヤーソー型切断・解体装置20の実施例1を示した。このワイヤーソー型切断・解体装置20を敢えて言えば、上向きのコ字形ガイド枠12A、12Bを2台備えた、請求項6に係る発明の実施例に相当するもので、上記の作業フロア3上で使用して原子炉遮蔽壁2の切断・解体を下記するように進める。
このワイヤーソー型切断・解体装置20の基盤部として、上記図1で説明したように下部を水平に切断された原子炉遮蔽壁2の下端(水平切断面)の内経線及び外径線と相似な曲線形状をなす内・外二つの軌道10A、10Bが用意される。これら内外の軌道10A、10Bの上に、当該原子炉遮蔽壁2の壁厚よりも広幅の上向きコ字形状に形成された2台のコ字形ガイド枠12A、12Bが、それぞれ内外の軌道10A、10B上をその長手方向へ平行移動状態に自走可能な構造で設置されている。
図2に示す実施例1の場合、内外の軌道10A、10Bの長さは、例えば図5を見ると分かり易いように、原子炉遮蔽壁2を周方向におよそ6等分して切断・解体の作業を順次に進めるように、中心円弧角を60度程度とした円弧長さで構成されている。もっとも前記中心円弧角の大きさ、及び軌道10A、10Bの円弧長さは前記例の限りではない。
上記内外の軌道10A、10Bは、それぞれの内側面に、内向きに相対峙する配置で把持ジャッキ14a、14bの対を備えている。これらの把持ジャッキ14a、14bは、例えば図3Aに使用例を略示したとおり、内外の軌道10A、10Bを作業フロア3上へ設置するに際し、上記原子炉遮蔽壁2から切り離された下側筒体2’の内外両面を挟むように配置された際に、対を為す把持ジャッキ14a、14bが前記下側筒体2’の上端部近傍の内外面を挟んで強圧し、もって当該ワイヤーソー型切断・解体装置20の設置位置を固定し確定するように使用される。そのため図3Aに示したように、前記把持ジャッキ14a、14bの狭持作用力に反力を与える連結フレーム18で、内・外の軌道10A、10Bの両端位置を一体的に連結した構成とされている。
もっとも上記把持ジャッキ14a、14bは、上記原子炉遮蔽壁2から切り離された下側筒体2’に限らず、これに代わる把持要素が存在する場合は同様に把持させて使用することができる。
上向きのコ字形ガイド枠12A、12Bに関しては、後述する1台のみ設置した構成で実施することもできる(これが請求項5に係る発明に該当する。)。
場合によっては3台以上のコ字形ガイド枠12を軌道10A、10B上へ設置した構成で実施することもできる。
ただし、作業効率の良さ、及び遠隔操縦の容易さを考慮すると、図2に示した実施例1のように2台のコ字形ガイド枠12A、12Bを設置した構成が最も好都合であろう。
軌道10の本数に関しても、上記した内・外2本の構成に限らない。
上記2台のコ字形ガイド枠12A、12Bが、上記した内外の軌道10A、10B上を軌道方向へ平行移動状態に自走する構造について、詳しい図示は省略したが、例えば内外の軌道10A、10Bの上面中央に開口する案内溝15を、図2Bに見える横断面のように、内部が広く拡幅された袋型形状の溝として軌道10A、10Bのほぼ全長にわたり形成する。そして、同案内溝15の中に、モータ等の動力源とその遠隔制御系を含む自走機構を備えた、例えばローラスケート型の如き自走機を設置して、コ字形ガイド枠12A、12Bそれぞれの下部軸と剛に接合した構成などを採用して実施することができる。
次に、図3Bに例示したワイヤーソー13の駆動機構の概要図を説明する。
ワイヤーソー13自体の構造は既往のもので良く、上記した上向きのコ字形ガイド枠12A又は12Bそれぞれの縦枠部が形成する、上向きに開放されたコ字形開放部間を水平方向へ横断する配置を基本形として、コ字形ガイド枠12A又は12Bに沿って周回走行するように、要所要所に配置した複数のガイドシーブ17に案内される。とりわけ前記上向きに開放されたコ字形開放部を横断する部分のワイヤーソー13は、コ字形ガイド枠12A、12Bの縦枠部に沿って上下方向へ移動自在に設置された可動ガイドシーブ17aへ巻き掛けて、同可動ガイドシーブ17aを上下方向へ移動させる駆動機構により、開放部間を上下方向へ平行移動として変位する構成とされている。
前記可動ガイドシーブ17aの移動機構について詳しい図示は省略したが、チエン駆動方式又はピニオン・ラック方式、若しくは油圧シリンダ駆動方式などを採用して、可動ガイドシーブ17aを縦枠部に沿って上下方向へ移動させる構成を実施でき、遠隔制御による操縦も容易に可能である。
その上で、上記2台のコ字形ガイド枠12A、12Bにはそれぞれ、ワイヤーソー13を駆動して周回走行させる駆動部16aと、張力制御部16b、及び前記可動ガイドシーブ17aを移動させる機構の遠隔制御部を含む駆動制御部16が、各々の縦枠部外面に設備されており、安全な場所に離れた位置からの遠隔制御が可能に構成されている。
(切断・解体工法の実施例)
次に、上記構成のワイヤーソー型切断・解体装置20を使用して、上記吊り支持状態の原子炉遮蔽壁2の下部を切断・解体する工法の実施例を説明する。
上記実施例1のワイヤーソー型切断・解体装置20は、切断・解体の対象として図1のように上部を吊り支持され、下部を全周にわたり切断された原子炉遮蔽壁2に対して、図4では作業フロア3上における原子炉遮蔽壁2の中心円弧角を60度ずつに等分し、その一つ置きの区画に1台づつ合計3台のワイヤーソー型切断・解体装置20を設置して切断・解体する工法の実施例を示している。通例、生体遮蔽壁1に用意されている機器搬入口(図示省略)を開いて、作業フロア3上へワイヤーソー型切断・解体装置20及び必要な機具類を搬入して、以下の切断・解体工程を進める。
事前の準備として、上記ワイヤーソー型切断・解体装置20を作業フロア3上へ搬入して切断・解体の各作業手順を安全な場所に用意した制御室から担当技術者(オペレータ)が目視確認しつつ遠隔制御するために、公知の高感度カメラを予めワイヤーソー型切断・解体装置20の要所へ直接設備しておく。その他、同ワイヤーソー型切断・解体装置20が移動する経路の要所要所にも、各監視位置へ必要台数の監視カメラを設置して切断・解体工程の進捗と全過程を完全把握できる条件整備を行っておく。
上記3台のワイヤーソー型切断・解体装置20はそれぞれ、原子炉遮蔽壁2の切断した下端部の内外面を、作業フロア3上に配置した内外の軌道10A、10B上の2台のコ字形ガイド枠12A、12Bが受け入れる配置で設置されている。要するに、内外2本の軌道10Aと10Bは、原子炉遮蔽壁2の内径線及び外経線に沿ってその内・外位置に等分の距離を開けて相似形の配置に設置される。
図4と図5に示す切断・解体作業の進捗状態の差異点について以下に補足説明する。
先ず図4では、ワイヤーソー型切断・解体装置20を、作業フロア3上を滑らすような要領で、原子炉遮蔽壁2の下端部の直下へ配置するため、ワイヤーソー型切断・解体装置20を設置しない場所の垂直ジャッキ21群をそれなりの高さ位置へ差し上げて、原子炉遮蔽壁2の切断下端部と作業フロア3の床面との間に必要にして十分な高さ方向の間隔をあけて、ワイヤーソー型切断・解体装置20を所定位置へ設備した状態を示している。
次に、図5では、上記の垂直ジャッキ21群をそれぞれ下降させて、ワイヤーソー型切断・解体装置20による原子炉遮蔽壁2の切断・解体の作業に適切な高さへ下げると共に、原子炉遮蔽壁2の上記吊り手段を操作して、原子炉遮蔽壁2の下端部をワイヤーソー型切断・解体装置20の各コ字形ガイド枠12A、12Bへ受け入れさせた状態を示す。そして、切断・解体の作業に適切な高さ位置を垂直ジャッキ21群の操作で確定し支持させて切断・解体作業に適正な準備が整った場合を示している。
上述したように、図4及び図5に示す実施例では、中心円弧角60度ずつの間隔で、3台のワイヤーソー型切断・解体装置20を原子炉遮蔽壁2の周方向へ配置し、夫々の中間部位に垂直ジャッキ21群を交互に配置している。こうして3台のワイヤーソー型切断・解体装置20は、以下に説明する手順で、3台同時に、又は個別の順序で周方向へ原子炉遮蔽壁2の切断・解体の工程を進める。
但し、原子炉遮蔽壁2の周方向に何台のワイヤーソー型切断・解体装置20を配置して準備し施工するかは、切断・解体作業の手順や段取りの都合により決定される。
上記した切断・解体工法の準備作業は、例えば防護服に身を固めた作業員が、原子炉遮蔽壁2に予め用意されている機器搬入口を開いて作業フロア3上へ入って行うことが可能である。
次に、図5では、原子炉遮蔽壁2の下端部を、ワイヤーソー型切断・解体装置20の2台のコ字形ガイド枠12A、Bが受け入れ、他方、同原子炉遮蔽壁2の下端部を垂直ジャッキ21群で支持させて切断・解体工法の作業準備が整った状態を示すことは上述した。
図5の状態を更に具体的に説明すると、ワイヤーソー型切断・解体装置20の2台のコ字形ガイド枠12A、12Bは、単に同原子炉遮蔽壁2の下端部を枠内の一定高さ位置に受け入れているだけで、同原子炉遮蔽壁2の下端部の支持は、垂直ジャッキ21群によって行われている。
ワイヤーソー型切断・解体装置20の2台のコ字形ガイド枠12A、12Bは、後述するように内外の軌道10Aと10B上を平行移動状態に移動して、原子炉遮蔽壁2の下端部をワイヤーソー13で切断する機能を発揮するのに必要十分な自由度を確保している。
ここで上記垂直ジャッキ21群により原子炉遮蔽壁2の下端部を支持させる作業内容と手法について説明する。
もっとも安易な作業手法としては、個々の垂直ジャッキ21を、必要の都度、作業フロア3上を防護服着用で働く作業員が持ち回り、必要とする部位へ設置し、適切に操縦乃至操作(遠隔操縦を含む)する手法を実施することができる。これを第一の実施態様と呼ぶことにする。
しかし、多数必要な垂直ジャッキ21群を、作業員がいちいち、仮にフォークリフト等の運搬車を使用するとしても、持ち回って設置したり、撤去する手法は、その手間や労力の負担、及び格納場所の確保等の諸問題を考慮すると、上策とは言えない。そこで本発明者らは、以下に説明する内容の自動化作業方式を提案する。
即ち、上述したように作業フロア3を後付けで構築して用意する場合には、垂直ジャッキ21も、原子炉遮蔽壁2の位置を中心として、予め原子炉遮蔽壁2の支持に必要な垂直ジャッキ21の位置及び必要台数を設計して定め、前記設計位置へ必要台数の垂直ジャッキ21を予め作業フロア3中に組み込んでおくと、必要の都度それを使用することが可能であり、このように実施する態様が得策である。以下、これを第2の実施態様と呼ぶ場合がある。
この第2の実施態様の場合、作業フロア3へ組み込む垂直ジャッキ21は、不用(非稼働)の場合は、その本体上面が作業フロア3と面一以下となる状態に沈み込んだ位置に待機させる。そして、垂直ジャッキ21が必要な場合には、該当する位置の垂直ジャッキ21を、例えば遠隔操作で駆動制御して、作業フロア3上へ起立するように動作させ、原子炉遮蔽壁2の下面部を、例えば図4に示したように必要な高さに支持させる方式を実施すると至便であり、作業の能率と安全性確保に有益である。
因みに、図1中に符号21で示した各垂直ジャッキは、上記の遠隔制御で操縦して、作業フロア3の面上へ起立させた稼働状態のジャッキ群を示す。そして、符号21’は、不用のため未だ作業フロア3の床面と面一状態以下に沈み込ませたまま非稼働状態とした垂直ジャッキ群を概念的に区別して示している。
従って、以下の切断・解体工法の説明においては、垂直ジャッキ21の使用及び取扱い条件は、上記した作業員が持ち回る第一の実施態様による場合の他、上記遠隔制御で操縦して作業フロア3の面上へ出没させる自動化方式(第2の実施態様)のいずれかを、適宜選択的に採用して実施するものと了解されたい。
以上に説明した前提事項と構成に基づいて、本発明による切断・解体工法の実施例を以下に説明する。
先ず図5では、原子炉遮蔽壁2の下端部を、ワイヤーソー型切断・解体装置20のコ字形ガイド枠12A、12Bに受け入れた後の工程として、先ず一方のコ字形ガイド枠12Aにおけるワイヤーソー13を駆動して周回走行させると共に、同コ字形ガイド枠12Aの縦枠部に沿って可動ガイドシーブ17aを上昇移動させてワイヤーソー13を平行移動として上方へ変位させ、もって原子炉遮蔽壁2の該当位置を一定高さ位置まで垂直上向きに切断した段階を示している。図5中の符号αが前記垂直上向き切断の跡(切断線)を示している。
次いで図6は、ワイヤーソー13の前記高さ位置を保持したまま、当該コ字形ガイド枠12Aを内外の軌道10A、10Bに沿って他方のコ字形ガイド枠12Bへ接近する方向(図中左方)へ平行移動させる水平切断を、一定の位置(予定位置)まで進めた段階を示している。図6中の符号βが前記水平切断による切断面を指している。前記水平切断βをどの位置まで進めるかは、次に説明する作業上の安全性の見地から任意に決定される。
図6に示した水平切断を予定位置まで進めた場合、その切断面βの下にぶら下がる形となる切断部分は、ワイヤーソー13の到達位置の直下に形成される垂直断面のせん断応力で片持ち支持されて原状形態を保つことになる。したがって、前記の水平切断は前記片持ち支持状態を安全に保てる位置までを限度に、前記水平切断βを止めることが肝要である。
もっとも、ワイヤーソー型切断・解体装置20が、1台のコ字形ガイド枠12のみで構成される請求項5記載の発明に係る切断・解体装置の場合には、前記水平切断の限界位置へ到達すると、直ちにワイヤーソー13を垂直下向きへ平行移動として変位させる駆動により、原子炉遮蔽壁2の該当部分を下向きに切断して切り落とす工程を実施することになる(請求項1記載の発明)。
従って、後者の場合は、2台のコ字形ガイド枠12A、12Bによる切断・解体方法の実施に比して、前記水平切断βの前進限度位置の決定に若干の余裕をもてることを、蛇足ながら申し添えておく。その理由は以下の説明で明らかとなろう。
再び、上記2台のコ字形ガイド枠12A、12Bによる切断・解体工法の説明に戻る。 上記一方のコ字形ガイド枠12Aによる水平切断βを図6に示す予定位置まで行うと、当該一方のコ字形ガイド枠12Aは、直ちに元位置方向へ後退移動させる。
この後退移動は、単に元位置に形成した垂直切断線αの位置(図5又は図6参照)へ戻るのではなく、同垂直切断αの位置を過ぎて更に、図7に示したように、当該一方のコ字形ガイド枠12Aが前記垂直切断線αの位置とは干渉を起こさない位置までオーバーランさせた位置へ止める。その理由は、後述する切り取り片を取り出して搬出する作業の際に、当該一方のコ字形ガイド枠12Aの存在が取り出しの邪魔にならない位置へ逃がしておくためである。
前記一方のコ字形ガイド枠12Aが後退した後の補完作業として、前記一方のコ字形ガイド枠12Aが水平切断時に移動した範囲内(図6の水平切断βの円弧角範囲)の位置であって、原子炉遮蔽壁2の当該切断予定部分の不用意な落下事故を防ぐに適切な位置へ、同切断予定部分(切り取り片)の下端面を支持する仮設の垂直ジャッキ22を例えば図7〜図10のように必要数設置し、前記切り取り部分の不用意な落下事故を未然に防ぐ処置を行う。
この場合に、仮設の垂直ジャッキ22を使用する理由は、作業フロア3中に組み込んだ常設の垂直ジャッキ21の使用は、ワイヤーソー型切断・解体装置20を構成する内外の軌道10A、10Bの存在により、同前の位置へ出没させることはできないからである。
上記仮設の垂直ジャッキ22を必要数設置した後に、今度は図8のように、他方のコ字形ガイド枠12Bにおけるワイヤーソー13を駆動して周回走行させ、縦枠部に沿って可動ガイドシーブ17aを上昇移動させて、ワイヤーソー13を平行移動として上方へ変位させることにより、原子炉遮蔽壁2の上向き垂直切断γを行う。この垂直切断γは、前記一方のコ字形ガイド枠12Aによる水平切断βの高さ位置(図7参照)と一致する高さまで行う。
次には図9に示すように、ワイヤーソー13の上記高さ位置を保持したまま、当該コ字形ガイド枠12Bを内外の軌道10A、10Bに沿って前記一方のコ字形ガイド枠12Aへ近づく方向へ平行移動として移動させる水平切断δを、前記一方のコ字形ガイド枠12Aによる水平切断βと合致する位置まで進め、もって当該壁部分の切り取り実現する。この段階で前記切り取り部分は完全に切り離される。但し、上記仮設の垂直ジャッキ22により支持されているため、不用意に落下したり転がる(崩れ落ちる)懸念はない。
上述した2台のコ字形ガイド枠12A、12Bで構成されるワイヤーソー型切断・解体装置20による切断・解体工法の手順説明は、便宜上、及び分かり易く説明する配慮として、2台のコ字形ガイド枠12A、12Bによる切断・解体の工程を、片方ずつが相前後して順次に動作する態様で説明したが、勿論、この限りではない。
その意味内容を明確にするため、先ずは当該実施例1のワイヤーソー型切断・解体装置20が2台のコ字形ガイド枠12A、12Bで構成されている場合の利点を、上述した1台のコ字形ガイド枠12で構成したワイヤーソー型切断・解体装置(請求項5に記載した発明)による切断・解体工法(請求項1に記載した発明)の手順(上記段落番号[0032])と対比して説明する。
1台のコ字形ガイド枠12のみで構成したワイヤーソー型切断・解体装置による切断・解体工法(請求項1に係る発明)を実施する場合は、上記段落番号[0031]で説明したように、水平切断としてワイヤーソー13が到達した位置の直下に形成される垂直断面に生ずるせん断応力で切断部分は片持ち支持される。よって、前記せん断応力で片持ち支持可能な水平切断の距離(切断部分の重量)を限度として水平切断を止める必要があり、必然、切り取り片25の大きさは比較的に小さいものとなる。
その点、本実施例1のように2台のコ字形ガイド枠12A、12Bで構成したワイヤーソー型切断・解体装置20による切断・解体工法(請求項2に係る発明)を実施する場合にも、一方のコ字形ガイド枠12Aによる第一次の水平切断の距離は、直下の垂直断面に発生するせん断応力で片持ち支持可能な切断部分の重量を限界として止めるべきことに変わりはない。しかし、他方のコ字形ガイド枠12Bによる垂直切断の開始位置及びそこから始める水平切断の距離は、前記一方のコ字形ガイド枠12Aによる水平切断の終点位置とは関係なく、任意所望の位置から開始することが可能である。したがって、前記一方のコ字形ガイド枠12Aによる水平切断の終点位置から十分離れた任意位置において上向きの垂直切断γを行い、更に水平切断δを行うことにより、切り取り片25の大きさは、いわば自由に決定して施工でき、施工の効率化を図ることが可能である。
また、上記の説明から明らかなように、2台のコ字形ガイド枠12A、12Bで構成されるワイヤーソー型切断・解体装置20による切断・解体工法の場合は、一方のコ字形ガイド枠12Aによる垂直切断α及び水平切断βの各工程と、他方のコ字形ガイド枠12Bによる垂直切断γ及び水平切断δの各工程とは、一定限度まで同時進行の形で進めて良い。そうすることで各工程の所要時間を重畳して短縮することができる。その結果、総合的な作業時間の短縮化及び作業の効率化も実現することができる。
ただし、上記左右の水平切断βとδを同時進行の形で進める場合には、その前提として、予め仮設用の垂直ジャッキ22による切断部分の仮支持をきっちり実施して、切り取り片が不用意に落下したり崩れ落ちる危険や事故を未然に防止する措置が肝要である。
なお、上記他方のコ字形ガイド枠12Bによる水平切断δを図9に示すように行った後の工程について説明を続けると、当該他方のコ字形ガイド枠12Bも、元位置方向へ後退移動させねばならない。その後退移動は、図10に例示したように、元位置である垂直切断線γの位置よりもなお、当該他方のコ字形ガイド枠12Bが前記垂直切断線γの位置と干渉を起こさない位置までオーバーランさせて止める。こうして後述する切り取り片25の運び出し作業の邪魔にならない処置を予め実施することも肝要である。
上記のようにして切り取った原子炉遮蔽壁2の切り取り片25は、図11と図12に示したようにドーナツの切断片に等しい形状を呈する。そこで予め作業フロア3上へ搬入しておいたフォークリフトカーの如き運搬車30を作業員が直接運転して、又は適度に離れた安全な場所からの遠隔操縦により操作して、切り取り片25を原子炉遮蔽壁2の半径方向外方へ抜き出し、そのまま例えば生体遮蔽壁1内の空間又は生体遮蔽壁外の部屋へ運び出す。そして、前記の場所で適当な大きさに解砕し、放射線を封じ込める構造に密封包装するなどの措置をして、最終処分地へ輸送する等の適切な事後処理を実施する。上記仮設の垂直ジャッキ22も、この段階で撤去する。
その後、原子炉遮蔽壁2において、切り取り片25を運び出したそれぞれの切り取り跡に残ったワイヤーソー型切断・解体装置20の撤去を行う。それには先ず、図13に例示したように、ワイヤーソー型切断・解体装置20を構成する2台のコ字形ガイド枠12A、12Bをそれぞれ、内外の軌道10A、10Bに沿って中央部位へ移動させる。
次には図14のように、上部を吊り支持された原子炉遮蔽壁2の吊り手段、及び稼働中の垂直ジャッキ21群をそれぞれ制御して、一旦は前記ワイヤーソー型切断・解体装置20のコ字形ガイド枠12A、12Bを抜き出せる高さ位置まで上昇させ、使用済みの各ワイヤーソー型切断・解体装置20を切り取り跡から抜き出して撤去する。その後直ちに、図15に示したように、前記切り取り跡へ、予め用意しておいた垂直ジャッキ21群を設置して、原子炉遮蔽壁2の下端を支持させる。
上記のようにして、切り取り跡へ新設した垂直ジャッキ21群による原子炉遮蔽壁2の支持がきっちり行われた段階で、逆に、それまで稼働中であった既設の(未切断箇所の)垂直ジャッキ21群を収縮させて非稼働状態とし、例えば作業フロア3の床面下へ収納させる撤去の操作を行う。
更に、前記垂直ジャッキ21群を非稼働状態に撤去した未切断箇所の位置へ、先に撤去しておいた各ワイヤーソー型切断・解体装置20を、夫々のコ字形ガイド枠12A、12Bが原子炉遮蔽壁2の下端部を受け入れる状態に設置する(図15参照)。その後、原子炉遮蔽壁2の吊り手段、及び新たに稼働状態とした垂直ジャッキ21群をそれぞれ制御して、原子炉遮蔽壁2の下端を各ワイヤーソー型切断・解体装置20のコ字形ガイド枠12A、12Bに受け入れさせ、且つ切断・解体に適切な高さ位置まで下降させ、その下限位置を垂直ジャッキ21群で支持させて位置決めを行う。
こうして再度の準備が整うと、再び原子炉遮蔽壁2の上記した切断・解体工程を周方向へ進めて、切断・解体の目的を達成するのである。
(異なる実施例)
ところで、本発明によるワイヤーソー型切断・解体装置及び同装置を使用する切断・解体工法の対象は、上記実施例で説明した原子炉遮蔽壁2に限らないことは既に説明してきた。例えば焼却物中の有機物質等により汚染されて、人が一定の距離以上に近づくことは危険な大規模焼却炉施設の煙突などの大型筒状構造物の切断・解体にも全く同様に適用できる。
その実施例を図17と図18に基づいて、以下に簡単に説明する。
先ず図17は、具体的、詳細な図示を省略した大規模焼却炉施設の煙突40を、本発明によるワイヤーソー型切断・解体装置を使用して切断・解体する工法の実施例を概念的に示している。
特に図17は、地面レベルに用意した作業フロア41上に、上記構成のワイヤーソー型切断・解体装置20(但し、コ字形ガイド枠の台数は問わない。)を設置し、同作業フロア41の上方は有機物質等による汚染物質を飛散させない気密遮蔽構造の防塵建屋42で囲った構成を示している。煙突40は、その上端部を、地上のクレーン43から立ち上げたブーム44の先端から下ろしたワイヤー45を、例えば図1に示すような吊り具5と連結して吊り支持している。
当該煙突40は、その下部を作業フロア41のレベルで水平切断して吊り支持され、同煙突の切断下端部46を、前記ワイヤーソー型切断・解体装置20の上向きコ字形ガイド枠に受け入れさせる。更に、具体的に図示することを省略した垂直ジャッキを設置して、煙突40の前記下端部46を支持させる。その上で、煙突40の切断・解体の各工程を、上記した実施例の如く順次に進める。そして、切断・解体の進行に従って、吊り支持した煙突40を徐々に下げることも上記実施例と変わらない。
次に、図18は、上記煙突40の背が格別に高く、図17に示す地上の作業フロア41のレベルにおける切断・解体に適する吊り支持が困難な場合の実施例を示している。
図18の場合は、地上から煙突40の外周に沿って足場50を組み上げ、同煙突40の上端部を吊り支持することに無理がない高さ位置に作業フロア51を構築している。そして、同作業フロア51の上に、上記構成のワイヤーソー型切断・解体装置20を揚重して搬入している。更に、前記作業フロア51の外周及び上方部は、有機物質等による汚染物質を飛散させない気密遮蔽構造の防塵建屋52で取り囲んでいる。
煙突40の上端部は、地上のクレーン43から立ち上げたブーム44の先端から下ろしたワイヤー45を、図1に示すような吊り具と連結して吊り支持している。
同煙突40は、前記作業フロア51のレベルで水平切断して上部を吊り、前記水平切断の下端部46を、ワイヤーソー型切断・解体装置20の上向きコ字形ガイド枠に受け入れさせる。更に、作業フロア51上に、詳しい図示を省略した垂直ジャッキを揚重して設置して、前記下端部46を支持させる。その上で、ワイヤーソー型切断・解体装置20による切断・解体の各工程を、上記実施例の如く順次に進める。そして、切断・解体の進みに従い、吊り支持した煙突40を徐々に下げてゆく。こうして前記作業フロア51のレベル以上の煙突部分の切断・解体が完了すると、前記防塵建屋52及び足場50を解体し、その後は例えば上記図17に示した如く、地上レベルでの切断・解体方式に切り換えて、煙突40の完全なる切断・解体を達成することになる。
以上に本発明を図示した実施例に基づいて説明したが、もとより本発明は実施例に示した構成に限定されるものではない。いわゆる当業者が必要に応じて行うであろう設計変更その他の応用、改変の範囲まで含むことを念のため申し添える。
2 原子炉遮蔽壁(大型筒状構造物)
13 ワイヤーソー
12A、B コ字形ガイド枠
17a 可動ガイドシーブ
16a 駆動部
16b 張力制御部
16 駆動制御部
3 作業フロア
30 運搬車
20 切断・解体装置
25 切り取り片
21 垂直ジャッキ
22 仮設用垂直ジャッキ
40 煙突

Claims (6)

  1. A)大型筒状構造物の上部を吊り手段により吊り、下部を切断して吊り支持させ、
    B)上記大型筒状構造物の水平切断した切断面の内経線及び外径線と相似な曲線形状をなす内外の軌道上に、前記大型筒状構造物の壁厚より広幅の上向きコ字形状に形成されワイヤーソーを周回走行させる上向きのコ字形ガイド枠を、前記軌道上を長手方向へ自走可能な構造で備え、前記ワイヤーソーは上向きコ字形の開放部間を水平方向へ横断する配置とし、且つコ字形ガイド枠に沿って周回走行するように配置して成り、前記開放部間を横断する部分のワイヤーソーは、コ字形ガイド枠の縦枠部に沿って上下方向へ移動自在に設置した可動ガイドシーブにより開放部間を上下方向へ平行移動として変位させる構成とし、コ字形ガイド枠の縦枠外部に、ワイヤーソーを駆動し走行させる駆動部と張力制御部及び前記可動ガイドシーブを移動させる機構の制御部を含む駆動制御部を備えているワイヤーソー型切断・解体装置を、大型筒状構造物に既設の又は後付けで用意した作業フロア上へ搬入し、前記垂直なコ字形ガイド枠が大型筒状構造物の下端部を受け入れる配置に準備する段階と、
    C)前記ワイヤーソー型切断・解体装置のコ字形ガイド枠におけるワイヤーソーを駆動して周回走行させ、縦枠部に沿って可動ガイドシーブを上昇移動させてワイヤーソーを平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を一定位置まで行い、次いで同ワイヤーソーの高さ位置を保持して当該コ字形ガイド枠を内外の軌道に沿って移動させる水平切断を一定の位置まで進め、しかる後に当該コ字形ガイド枠で水平切断した範囲における大型筒状構造物の下端を仮設用垂直ジャッキで支持させる設置する段階と、
    D)次に、前記コ字形ガイド枠の縦枠部に沿い可動ガイドシーブを下降させワイヤーソーを平行移動として下方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を、その下端位置まで行って当該部分を切り取る段階と、
    E)その後、当該コ字形ガイド枠を前記垂直切断線の位置から干渉を起こさない位置まで退避移動させて止める段階と、
    F)前記のようにして切り取った大型筒状構造物の切り取り片は、作業フロア上へ搬入した運搬車で指定場所へ運び出して最終処分に供する段階と、
    G) 以下、上記同様の段階を大型筒状構造物の周方向へ繰り返し進めて大型筒状構造物の切断・解体を行うことを特徴とする、鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体工法。
  2. A’)大型筒状構造物の上部を吊り手段により吊り、下部を切断して吊り支持させ、
    B’)上記大型筒状構造物を水平切断した切断面の内経線及び外径線と相似な曲線形状をなす内外の軌道上に、前記大型筒状構造物の壁厚より広幅の上向きコ字形状に形成されワイヤーソーを周回走行させる上向きのコ字形ガイド枠を少なくとも2台、前記軌道上を長手方向へ自走可能な構造で備え、前記ワイヤーソーは上向きコ字形の開放部間を水平方向へ横断するように配置して成り、前記開放部間を横断する部分のワイヤーソーは、コ字形ガイド枠の縦枠部に沿って上下方向へ移動自在に設置した可動ガイドシーブにより開放部間を上下方向へ平行移動として変位させる構成とし、各コ字形ガイド枠の縦枠外部に、ワイヤーソーを駆動し走行させる駆動部と張力制御部及び前記可動ガイドシーブを移動させる機構の制御部を含む駆動制御部を備えて成るワイヤーソー型切断・解体装置を、大型筒状構造物に既設の又は後付けで用意した作業フロア上へ搬入し、前記垂直なコ字形ガイド枠が大型筒状構造物の下端部を受け入れる配置に準備する段階と、
    C’)前記ワイヤーソー型切断・解体装置の一方のコ字形ガイド枠におけるワイヤーソーを駆動して周回走行させ、縦枠部に沿って可動ガイドシーブを上昇移動させワイヤーソーを平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を一定高さ位置まで行い、次いで同ワイヤーソーの高さ位置を保持して当該コ字形ガイド枠を内外の軌道に沿って他方のコ字形ガイド枠に向かって移動させる水平切断を一定の位置まで進める段階と、
    D’)前記水平切断が予定位置へ到達すると、当該一方のコ字形ガイド枠は元位置方向へ後退移動させ、当該一方のコ字形ガイド枠が前記垂直切断の位置と干渉を起こさない位置までオーバーランさせた位置へ止め、当該一方のコ字形ガイド枠が水平切断した移動範囲内の位置に大型筒状構造物の下端を支持する仮設用垂直ジャッキを設置する段階と、
    E’)次に、他方のコ字形ガイド枠におけるワイヤーソーを駆動して周回走行させ、縦枠部に沿い可動ガイドシーブを上昇移動させてワイヤーソーを平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を前記一方のコ字形ガイド枠による水平切断βの位置と一致する高さまで行い、次いで同ワイヤーソーの高さ位置を保持して当該コ字形ガイド枠を内外の軌道に沿って前記一方のコ字形ガイド枠へ近づく方向へ移動をさせる水平切断を、前記一方のコ字形ガイド枠による水平切断と合致する位置まで進めて当該部分を切り取る段階と、
    F’)その後、当該他方のコ字形ガイド枠は元位置方向へ後退移動させ、当該他方のコ字形ガイド枠が前記垂直切断の位置と干渉を起こさない位置までオーバーランさせて止める段階と、
    G’)前記のようにして切り取った大型筒状構造物の切り取り片は、作業フロア上へ搬入した運搬車で指定場所へ運び出して最終処分に供し、大型筒状構造物の切り取り跡へ垂直ジャッキを設置して支持させる段階と、
    H’) 以下、上記同様の段階を大型筒状構造物の周方向へ繰り返し進めて大型筒状構造物の切断・解体を行うことを特徴とする、鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体工法。
  3. 大型筒状構造物の切断・解体の工程が周方向へ一周分進んだ段階で、同大型筒状構造物の上部を吊って支持させた吊り手段及び同大型筒状構造物の下部を支持する垂直ジャッキを操作して、大型筒状構造物を上記切り取り片の高さ寸法相当だけ下降させて、ワイヤーソー型切断・解体装置の垂直なコ字形ガイド枠が大型筒状構造物の下部を受け入れる状態とし、同大型筒状構造物の下部を垂直ジャッキで支持させた後、ワイヤーソー型切断・解体装置による上記の切断工程を円周方向へ進めて大型筒状構造物の切断・解体を行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載した鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体工法。
  4. 大型筒状構造物の下部を支持する本設の垂直ジャッキは、大型筒状構造物へ後付けで構築した作業フロアの特定位置へ予め組み込んで設備し、必要に応じて作業フロアの床面から起立させて大型筒状構造物の下部を支持させ、無用の時は作業フロアの床面以下に沈み込ませることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体工法。
  5. イ)大型筒状構造物の上部を吊り下げて、その下部を切断して解体するワイヤーソー型切断・解体装置であって、
    ロ)大型筒状構造物の下部を水平に切断した切断面の内経線及び外径線と相似な曲線形状をなす内外の軌道上に、前記大型筒状構造物の壁厚よりも広幅の上向きコ字形状に形成されたコ字形ガイド枠が、前記軌道の長手方向へ自走可能な構造で設置されており、
    ハ)前記コ字形ガイド枠には、上向きコ字形の開放部間を水平方向へ横断する配置で、当該コ字形ガイド枠に沿って周回走行するワイヤーソーが組み込まれており、前記開放部間を横断する部分のワイヤーソーは、コ字形ガイド枠を形成する縦枠部に沿って上下方向へ移動自在に設置された可動ガイドシーブにより、開放部間を上下方向へ平行移動として変位させる構成とされており、
    ニ)前記コ字形ガイド枠は、その縦枠外部に、前記ワイヤーソーを駆動し周回走行させる駆動部と張力制御部及び前記可動ガイドシーブを移動させる機構の制御部を含む駆動制御部を備えて成り、
    ホ)前記コ字形ガイド枠が大型筒状構造物の下端部を受け入れる配置に設置して大型筒状構造物の下端部を受け入れさせ、同コ字形ガイド枠のワイヤーソーを駆動して周回走行させ、縦枠部に沿って可動ガイドシーブを上昇移動させてワイヤーソーを平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を一定高さ位置まで行い、次に同ワイヤーソーの前記高さ位置を保持して当該コ字形ガイド枠を内外の軌道に沿って移動させる水平切断を一定の位置まで進め、その位置から更に、コ字形ガイド枠の縦枠部に沿って可動ガイドシーブを下降移動させてワイヤーソーを平行移動として下方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を行って大型筒状構造物の当該部分を切り取る構成であることを特徴とする、鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体装置。
  6. イ’)大型筒状構造物の上部を吊り下げて、その下部を切断して解体するワイヤーソー型切断・解体装置であって、
    ロ’)大型筒状構造物の下部を水平に切断した切断面の内経線及び外径線と相似な曲線形状をなす内外の軌道上に、前記大型筒状構造物の壁厚よりも広幅の上向きコ字形状に形成されたコ字形ガイド枠が少なくとも2台、それぞれ軌道の長手方向へ自走可能な構造で設置されており、
    ハ’)前記コ字形ガイド枠には、上向きコ字形の開放部間を水平方向へ横断する配置で、当該コ字形ガイド枠に沿って周回走行するワイヤーソーが組み込まれており、前記開放部間を横断する部分のワイヤーソーは、コ字形ガイド枠を形成する縦枠部に沿って上下方向へ移動自在に設置された可動ガイドシーブにより、開放部間を上下方向へ平行移動として変位させる構成とされており、
    ニ’)前記2台のコ字形ガイド枠は、各々の縦枠外部に、前記ワイヤーソーを駆動し走行させる駆動部と張力制御部及び前記可動ガイドシーブを移動させる機構の制御部を含む駆動制御部を備えて成り、
    ホ’)前記2台のコ字形ガイド枠が大型筒状構造物の下端部を受け入れる配置に設置して大型筒状構造物の下端部を受け入れさせ、一方のコ字形ガイド枠におけるワイヤーソーを駆動して周回走行させ、縦枠部に沿って可動ガイドシーブを上昇移動させワイヤーソーを平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を一定高さ位置まで行い、次に同ワイヤーソーの高さ位置を保持したまま当該コ字形ガイド枠を内外の軌道に沿って他方のコ字形ガイド枠に向かって移動させる水平切断を一定の位置まで進め、その後当該一方のコ字形ガイド枠は元位置方向へ後退移動させること、次に他方のコ字形ガイド枠におけるワイヤーソーを駆動して周回走行させ、縦枠部に沿って可動ガイドシーブを上昇移動させワイヤーソーを平行移動として上方へ変位させる大型筒状構造物の垂直切断を前記一方のコ字形ガイド枠による前記水平切断と一致する高さ位置まで行い、次に同ワイヤーソーの高さ位置を保持したまま当該コ字形ガイド枠を内外の軌道に沿って前記一方のコ字形ガイド枠へ近づく方向へ移動させる水平切断を、前記一方のコ字形ガイド枠による水平切断と合致する位置まで進めて大型筒状構造物の当該部分を切り取る構成であることを特徴とする、鉄筋コンクリート造等で成る大型筒状構造物の切断・解体装置。
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