JP2014058224A - 車両の上部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ルーフパネルの板厚を薄くした場合であっても、その張り剛性を部材の追加や重量増加を伴うことなく確保することができる車両の上部車体構造を提供する。
【解決手段】第2ルーフレインフォースメント15は、ルーフパネル6の中心部Oより車両前側に配設され、平面視で車両前後方向の幅が最大となる最大幅部15bを車幅方向中央部に有し、最大幅部15bには、その車両前後方向両端部に、ルーフパネル6の下面に対向して下面に接合される前側接合面、後側接合面が設けられるとともに、前側接合面と後側接合面との間の車両前後方向中央部には、ルーフパネル6の下面に対向して下面に接合される中央接合面が設けられた。
【選択図】図2

Description

この発明は、車体上部において車両前後方向及び車幅方向に広がるように配設されたルーフパネルと、該ルーフパネルの下部において車幅方向に延びるように配設されたルーフレインフォースメントとを備えた車両の上部車体構造に関する。
従来、上部車体構造として、車体のルーフ部を形成するルーフパネルと、該ルーフパネルの下部において車幅方向に延びるように配設されたルーフレインフォースメントとを備えたものが知られており、下記特許文献1では、ルーフレインフォースメントを、平面視で略長方形、換言すれば、断面形状が車幅方向に略一定の形状をなすように形成したものが開示されている。
ところで、従来、燃費向上等の観点から、車体重量の軽量化が検討されており、近年では、車体の一部を構成するルーフパネルについても、その軽量化が検討されている。しかしながら、軽量化のためにルーフパネルの板厚を薄くすると、特に、ルーフパネルの中心部における張り(面)剛性が低下するという問題があった。
ここで、下記特許文献1では、ルーフパネルの下部にルーフレインフォースメントを配設していることで、ルーフパネルの張り剛性を確保しているものの、ルーフレインフォースメントの断面形状が上述したように車幅方向に略一定であるため、ルーフパネルの板厚を薄くした場合には、その中心部の張り剛性を十分に確保できない虞があった。
特開2003−112655号公報
この発明は、ルーフパネルの板厚を薄くした場合であっても、その張り剛性を部材の追加や重量増加を伴うことなく確保することができる車両の上部車体構造を提供することを目的とする。
この発明の車両の上部車体構造は、車体上部において車両前後方向及び車幅方向に広がるように配設されたルーフパネルと、該ルーフパネルの下部において車幅方向に延びるように配設されたルーフレインフォースメントとを備え、該ルーフレインフォースメントが、前記ルーフパネルの中心部より車両前側または車両後側に配設された車両の上部車体構造であって、前記ルーフレインフォースメントは、平面視で車両前後方向の幅が最大となる最大幅部を車幅方向中央部に有し、該最大幅部には、その車両前後方向両端部に、前記ルーフパネルの下面に対向して該下面に接合される前側接合面、後側接合面が設けられるとともに、該前側接合面と後側接合面との間の車両前後方向中央部には、前記ルーフパネルの下面に対向して該下面に接合される中央接合面が設けられたものである。
この構成によれば、ルーフレインフォースメントが、車幅方向中央部に最大幅部を有することで、ルーフパネルの中心部を最大幅部により効果的に補強することができる。このため、部材の追加や重量増加を伴うことなくルーフパネルの張り剛性を向上させることができる。
また、上述のように、ルーフレインフォースメントの車幅方向中央部を最大幅部とした場合、前側接合面と後側接合面との間の間隔が大きくなるため、通常であれば、ルーフパネルの中心部やその近傍に荷重が作用した際、前側接合面と後側接合面との間の中央部でルーフパネルが、該ルーフパネルの中心部側の接合面を支点として変形する懸念がある。上記構成によれば、中央接合面を設けることで、ルーフパネルの前記中央部における変形を抑制することができ、これによって、部材の追加や重量増加を伴うことなくルーフパネルの張り剛性をより向上させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記中央接合面における接合部位の車幅方向の接合幅が、前記前側接合面、前記後側接合面のうち、前記ルーフパネルの中心部側に位置する接合面における接合部位の車幅方向の接合幅に対し、それと略同幅か、またはそれよりも幅広に設定されたものである。
この構成によれば、ルーフパネルの中心部やその近傍に荷重が作用した際、中央接合面の接合部位の車幅方向両側近傍でルーフパネルが変形することを抑制できる。
具体的には、ルーフパネルの中心部やその近傍に荷重が作用した際、ルーフパネルの変形が時間経過とともに同心円状に広がるため、仮に、中央接合面における接合部位の車幅方向の接合幅を、ルーフパネルの中心部側に位置する接合面における接合部位の車幅方向の接合幅よりも狭く設定した場合、同心円状の変形の広がりによって、中央接合面の接合部位の車幅方向両側近傍でルーフパネルが変形する虞がある。上記構成によれば、上述のように中央接合面における接合部位の車幅方向の接合幅を、ルーフパネルの中心部側に位置する接合面における接合部位の車幅方向の接合幅に対し幅広に設定するか、またはそれと略同幅に設定することで、同心円状に広がる変形に対する剛性を車幅方向に沿って高めることができる。これにより、中央接合面の接合部位の車幅方向両側近傍でルーフパネルが変形することを抑制できる。
この発明の一実施態様においては、前記中央接合面は、前記ルーフパネルの中心部側の部位が前記ルーフパネルの下面に接合されるものである。
この構成によれば、ルーフパネルと中央接合面との接合部位を、ルーフパネルの中心部に近い位置に設けることができる。このため、ルーフパネルの中心部の補強によりルーフパネルの張り剛性を向上させるという効果をより高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記中央接合面は、前記ルーフレインフォースメントの車幅方向の他の部位より前記ルーフパネルの下面側に突出するように形成され、面上に塗布された接着剤により前記ルーフパネルの下面に接合されたものであり、前記中央接合面の車両前後方向端部の角部の曲率が、前記他の部位の車両前後方向端部の角部の曲率より大きく設定されたものである。
この構成によれば、最大幅部の車両前後方向の幅を可及的に広く確保することができる。
具体的には、前記構成の場合、中央接合面の角部の曲率を、車幅方向の他の部位の角部の曲率と同じか、または小さく設定する場合に比べ、角部の成形に要する鋼板の長さを短くでき、その分だけ、ルーフパネルの下面側に向かって上方に突出した部位の長さを短く抑えることができる。このため、1枚の鋼板からルーフレインフォースメントを成形する際には、角部の成形に要する鋼板の長さを短く抑えた分だけ、最大幅部全体の車両前後方向の幅を広く確保することができる。
この発明の一実施態様においては、前記最大幅部の車幅方向両側部位における車両前後方向軸周りの断面係数が、前記最大幅部における車両前後方向軸周りの断面係数より大きく設定されたものである。
この構成によれば、前記車幅方向両側部位の車幅方向の曲げ剛性、つまり、前記車幅方向両側部位を上下方向に変位させる荷重に対する剛性を高めることができる。このため、例えば、車両の側突に伴い車両側方から大きな荷重が作用したとしても、ルーフレインフォースメント全体が上下方向に屈曲することを、前記車幅方向両側部位の高い曲げ剛性によって抑制することができる。
この発明によれば、ルーフパネルの板厚を薄くした場合であっても、その張り剛性を部材の追加や重量増加を伴うことなく確保することができる車両の上部車体構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係る上部車体構造を備えた車体の斜視図。 図1のルーフ部を車室内側から見た底面図。 図2のA−A線矢視断面図。 第2ルーフレインフォースメントをルーフパネル側(車室外側)から見た平面図。 (a)図4のB−B線矢視断面図、(b)図4のC−C線矢視断面図。 図4のD−D線矢視断面図。 中央接合面における接合部位の車幅方向の接合幅を、後側接合面における接合部位の車幅方向の接合幅よりも狭く設定した比較例を示す斜視図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図1は、本発明の実施形態に係る上部車体構造を備えた車体の斜視図であり、図2は、図1のルーフ部を車室内側から見た底面図、図3は、図2のA−A線矢視断面図である。なお、図中、矢印Fは車両の前方、矢印Rは車両の後方を示す。
図1に示すように、本実施形態に係る車体1には、図中二点鎖線で示すフロントウインド2の左右両側部を支持する左右のフロントピラー3、3が設けられ、これらフロントピラー3の下部は上下方向に延びるヒンジピラー4に連結されている。このヒンジピラー4は、ヒンジピラーアウタとヒンジピラーインナとを接合固定して、上下方向に延びるヒンジピラー閉断面を備えた車体剛性部材である。
上述の左右のフロントピラー3、3の後端には、車両の前後方向に延びる左右一対のルーフサイドレール5、5が連続して形成され、これら左右一対のルーフサイドレール5、5間の領域が、車体上部において車両前後方向及び車幅方向に広がるように配設された鋼板製のルーフパネル6によって覆われている。
また、図1に示すように、車両前後方向に延びるルーフサイドレール5の前後方向中央部には、上下方向に延びるセンタピラー7が連続して形成され、ルーフサイドレール5の後端部には、上下方向に延びるリヤピラー8が連続して形成されている。
また、図1に示すように、車体後部には、ヒンジピラー4の後部から車両後方に向かって延びるサイドシル9が配設され、サイドシル9の車両前後方向中央部と、ルーフサイドレール5の車両前後方向中央部とがセンタピラー7により連結されている。そして、車体1では、ヒンジピラー4、フロントピラー3、ルーフサイドレール5、センタピラー7、サイドシル9で囲繞されたフロント側のドア開口10と、センタピラー7、ルーフサイドレール5、リヤピラー8、サイドシル9で囲繞されたリヤ側のドア開口11とが形成されている。
また、図1、図2に示すように、ルーフパネル6の前部、後部には、それぞれ略閉断面構造のフロントヘッダ12、リヤヘッダ13が接合されている。このフロントヘッダ12、リヤヘッダ13は、ルーフパネル6の前部、後部において車幅方向に延びる車体剛性部材である。
さらに、ルーフパネル6の下方側(車室面側)には、上述したフロントヘッダ12、リヤヘッダ13の間に、車幅方向に沿って延びる第1〜第4ルーフレインフォースメント14〜17が設けられ、上述したルーフパネル6と、フロントヘッダ12、リヤヘッダ13、及び第1〜第4ルーフレインフォースメント14〜17によりルーフ部が構成されている。
上述した第1〜第4ルーフレインフォースメント14〜17は、図2に示すように、それぞれの両端部に接合片14a〜17aを有している。そして、該接合片14a〜17aが、ルーフサイドレール5、5の前後方向各部にスポット溶接等によって接合(固定)されることで、ルーフサイドレール5、5を相互に連結するように構成されている。
第1〜第4ルーフレインフォースメント14〜17のうち、第2ルーフレインフォースメント15は、センタピラー7の配設位置と対応してルーフパネル6の下方側に設けられており、センタピラー7の上端が接続されるルーフサイドレール5、5の部位同士を連結している。
そして、この第2ルーフレインフォースメント15は、ルーフパネル6の下方側において、該ルーフパネル6の前後方向及び車幅方向の中心部O(図1〜図3に二点鎖線で示す円形で囲んだ部位)より車両前側に配設されている。
また、第2ルーフレインフォースメント15とフロントヘッダ12との間に第1ルーフレインフォースメント14が配設されるとともに、第2ルーフレインフォースメント15とリヤヘッダ13との間に第3、第4ルーフレインフォースメント16、17が配設され、これら前後方向に並設された第1〜第4ルーフレインフォースメント14〜17により、ルーフ部が前後方向の略全体に亘って効果的に補強されるようになっている。
また、上述したフロントヘッダ12、リヤヘッダ13、及び各ルーフレインフォースメント14〜17の上面には、図2、図3に示すように接着剤18が塗布されており、この接着剤18により、ルーフパネル6の下面に接着されている。
ここで、第1、第3、第4ルーフレインフォースメント14、16、17には、下方に突出する突出部14b、16b、17bが、車両前後方向中央部において車幅方向に延びるように形成され、これにより、第1、第3、第4ルーフレインフォースメント14、16、17は、側面視で略断面ハット状をなしている。
そして、突出部14b、16b、17bに対して相対的に上方に突出する前後端部には、車幅方向に沿って延びる前側フランジ部14c、16c、17c、後側フランジ部14d、16d、17dが形成され、これら各フランジ部14c、14d、16c、16d、17c、17dの上面には、車幅方向に沿って複数個所接着剤18が塗布されている。各ルーフレインフォースメント14、16、17は、各フランジ部14c、14d、16c、16d、17c、17dに塗布された接着剤18によってルーフパネル6の下面に接合されている。
次に、図4〜図6をさらに参照して、第2ルーフレインフォースメント15の構成を詳細に説明する。
図4は、第2ルーフレインフォースメント15をルーフパネル側(車室外側)から見た平面図であり、図5(a)、(b)、図6は、それぞれ図4のB−B線矢視断面図、C−C線矢視断面図、D−D線矢視断面図である。
第2ルーフレインフォースメント15は、図2、図4に示すように、車両前後方向の幅が、平面視で車幅方向両端側に向かうにつれて漸減するように形成されており、車幅方向中央部には、平面視で車両前後方向の幅が最大となる最大幅部15bを有している。
また、第2ルーフレインフォースメント15には、図2〜図6に示すように、下方に突出する2つの突出部15c、15dが車幅方向に延びるように形成され、これにより側面視で略W字状をなしている。
そして、突出部15c、15dに対して相対的に上方に突出する前後両端部及び車両前後方向中央部には、車幅方向に沿って延びる前側フランジ部15e、後側フランジ部15f、中央凹部15gが形成され、そのうち、前側、後側フランジ部15e、15fの上面には、車幅方向に沿って複数個所接着剤18が塗布されている。一方、中央凹部15gの上面には、車幅方向中央部の1箇所にのみ接着剤18が塗布されている。ルーフレインフォースメント15は、前側、後側フランジ部15e、15f、及び中央凹部15gに塗布された接着剤18によってルーフパネル6の下面に接合されている。
ここで、フランジ部15e、15f、及び中央凹部15gには、それぞれ車幅方向の他の部位よりもルーフパネル6の上面側に突出してルーフパネル6の下面に対向する前側接合面15h、後側接合面15i、及び中央接合面15jが設けられている。そして、これら各接合面15h〜15jの上面に接着剤18が塗布され、各接合面15h〜15jがルーフパネル6の下面に接合されている。
このため、各接合面15h〜15jがルーフパネル6の下面に接合された状態では、各接合面15h〜15j以外の部位がルーフパネル6の下面から所定以上離間しており、これによって、両者が車両の振動等で接触しないようになっている。本実施形態では、このように両者を所定以上離間させることで、両者の接触による異音の発生を確実に防止している。
なお、詳細な図示及び説明を省略したが、他のルーフレインフォースメント14、16、17においても、第2ルーフレインフォースメント15と同様、各フランジ部14c、14d、16c、16d、17c、17dには、上述した前側、後側接合面15h、15iに相当する前側、後側接合面が設けられ、該接合面に接着剤18が塗布されている。
また、第2ルーフレインフォースメント15では、その最大幅部15bにおいて、その車両前後方向両端部の前側、後側フランジ部15e、15fに前側接合面15h、後側接合面15iが設けられるとともに、これら前側、後側接合面15h、15i間の車両前後方向中央部には、中央接合面15jが設けられている。
中央接合面15jでは、図3〜図6に示すように、その後部に接着剤18が塗布され、これにより、中央接合面15jのルーフパネル6の中心部O側の部位(ここでは、後部)がルーフパネル6の下面に接合されている。
また、中央接合面15jに塗布された接着剤18の幅、つまりは、中央接合面15jにおける接合部位の車幅方向の接合幅L1は、図4に示すように、ルーフパネル6の中心部O側に位置する後側接合面15iにおける接合部位の車幅方向の接合幅(接着剤18の幅)L2に対して幅広に設定されている。
そして、中央凹部15gでは、図5に示すように、中央接合面15jの車両前後方向両端部の角部15kの曲率が、車幅方向の他の部位の車両前後方向両端部の角部15mの曲率より大きく設定されている。
また、第2ルーフレインフォースメント15では、図6に示すように、最大幅部15bの車幅方向両側部位(C−C線切断部位、及びその車幅方向反対側の部位)の突出部15c、15dの深さ(ルーフパネル6から突出部15c、15dの底面までの距離)H1が、最大幅部15bの突出部15c、15dの深さH2よりも深くなるように形成されている。
このため、ルーフパネル6と第2ルーフレインフォースメント15とにより囲まれた閉断面部の断面積は、前記車幅方向両側部位のほうが、最大幅部15bよりも大きく設定されており、換言すれば、前記車幅方向両側部位における車両前後方向軸X(図1参照)周り(図1に矢印Yで示す方向)の断面係数が、最大幅部15bにおける車両前後方向軸X周りの断面係数より大きく設定されている。従って、第2ルーフレインフォースメント15では、前記車幅方向両側部位の車幅方向の曲げ剛性、つまり、前記車幅方向両側部位を上下方向に変位させる荷重に対する剛性が高められている。
本実施形態では、第2ルーフレインフォースメント15が、車幅方向中央部に最大幅部15bを有することで、ルーフパネル6の中心部Oを最大幅部15bにより効果的に補強することができる。このため、部材の追加や重量増加を伴うことなくルーフパネル6の張り剛性を向上させることができる。
また、上述のように、第2ルーフレインフォースメント15の車幅方向中央部を最大幅部15bとした場合、前側接合面15hと後側接合面15iとの間の間隔が大きくなるため、通常であれば、ルーフパネル6の中心部Oやその近傍に荷重が作用した際、図3に二点鎖線で示すように、前側接合面15hと後側接合面15iとの間の中央部でルーフパネル6が、該ルーフパネル6の中心部O側の後側接合面15iを支点として変形する懸念がある。本実施形態では、上述したように、中央接合面15jを設けることで、ルーフパネル6の前記中央部における変形を抑制することができ、これによって、部材の追加や重量増加を伴うことなくルーフパネル6の張り剛性をより向上させることができる。
なお、中心部Oやその近傍への荷重の作用によってルーフパネル6の前記中央部が変形するという現象は、特に、本実施形態のように、最大幅部15bの幅d1(図2参照)が、最大幅部15bの後端部と中心部Oとの間隔d2(図2参照)よりも広い場合に生じ易く、逆に言えば、幅d1が間隔d2よりも狭い場合には、ルーフパネル6の前記中央部が変形するという現象は生じにくい。従って、中央接合面15jを設ける効果は、幅d1か間隔d2よりも広く設定された場合により顕著なものとなる。
また、中央接合面15jにおける接合部位の車幅方向の接合幅L1が、後側接合面15iにおける接合部位の車幅方向の接合幅L2に対し、本実施形態のように幅広に設定されるか、またはそれと略同幅に設定されることで、ルーフパネル6の中心部Oやその近傍に荷重が作用した際、中央接合面15jの接合部位の車幅方向両側近傍でルーフパネル6が変形することを抑制できる。
具体的には、ルーフパネル6の中心部Oやその近傍に荷重が作用した際、図7に二点鎖線αで示すように、ルーフパネル6の変形が時間経過とともに同心円状に広がるため、仮に、図示のように中央接合面15jにおける接合部位の車幅方向の接合幅L3を、後側接合面15iにおける接合部位の車幅方向の接合幅L4よりも狭く設定した場合、同心円状の変形の広がりによって、中央接合面15jの接合部位の車幅方向両側近傍部位β、βでルーフパネル6が変形する虞がある。本実施形態では、上述のように接合幅L1を接合幅L2に対し幅広に設定するか、またはそれと略同幅に設定することで、同心円状に広がる変形に対する剛性を車幅方向に沿って高めることができる。これにより、前記部位β、βでルーフパネル6が変形することを抑制できる。
また、中央接合面15jをその後部でルーフパネル6の下面に接合することで、ルーフパネル6と中央接合面15jとの接合部位を、ルーフパネル6の中心部Oに近い位置に設けることができる。このため、ルーフパネル6の中心部Oの補強によりルーフパネル6の張り剛性を向上させるという効果をより高めることができる。
また、中央接合面15jの角部15kの曲率を、車幅方向の他の部位の角部15mの曲率より大きく設定することで、最大幅部15bの車両前後方向の幅d1を可及的に広く確保することができる。
具体的には、本実施形態の場合、中央接合面15jの角部15kの曲率を、図5に二点鎖線で示すように車幅方向の他の部位の角部15mの曲率と同じか、または小さく設定する場合に比べ、角部15kの成形に要する鋼板の長さを短くでき、その分だけ、ルーフパネル6の下面側に向かって上方に突出した部位の長さを短く抑えることができる。このため、1枚の鋼板から第2ルーフレインフォースメント15を成形する際には、角部15kの成形に要する鋼板の長さを短く抑えた分だけ、最大幅部15b全体の車両前後方向の幅d1を広く確保することができる。
また、最大幅部15bの車幅方向両側部位における車両前後方向軸X周りの断面係数が、最大幅部15bにおける車両前後方向軸X周りの断面係数より大きく設定されていることで、上述したように、前記車幅方向両側部位の車幅方向の曲げ剛性、つまり、前記車幅方向両側部位を上下方向に変位させる荷重に対する剛性を高めることができる。このため、例えば、車両の側突に伴い車両側方から大きな荷重が作用したとしても、第2ルーフレインフォースメント15全体が上下方向に屈曲することを、前記車幅方向両側部位の高い曲げ剛性によって抑制することができる。
なお、本実施形態に係る第2ルーフレインフォースメント15は、長方形の鋼板を用いることでより容易に成形することができる。具体的には、突出部15c、15dを前記鋼板の長手方向中央部で浅く、長手方向中央部の両側部位で深く形成することで、長手方向と直交する直交方向の幅を、長手方向中央部で広く、長手方向中央部の両側部位で狭く形成することができ、これによって、車両前後方向の幅が、平面視で車幅方向両端側に向かうにつれて漸減するような形状を容易に成形することができる。このように、長方形の鋼板を用いて第2ルーフレインフォースメント15を成形した場合には、その成形が上述したように容易になるとともに、材料歩留まりの向上を図ることができるという効果も得られる。
ところで、上述した実施形態では、第2ルーフレインフォースメント15を、ルーフパネル6の下方側において、該ルーフパネル6の中心部Oより車両前側に配設しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、これをルーフパネル6の中心部Oより車両後側に配設してもよい。なお、この場合、前後の位置関係は上述したものと逆になり、例えば、ルーフパネルの中心部側に位置する接合面は、前側接合面、中央接合面のルーフパネルの中心部側の部位は、前部となる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の、ルーフレインフォースメントは、第2ルーフレインフォースメント15に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
6…ルーフパネル
15…第2ルーフレインフォースメント
15b…最大幅部
15h…前側接合面
15i…後側接合面
15j…中央接合面
15k、15m…角部
18…接着剤
L1、L2…接合幅
O…中心部

Claims (5)

  1. 車体上部において車両前後方向及び車幅方向に広がるように配設されたルーフパネルと、
    該ルーフパネルの下部において車幅方向に延びるように配設されたルーフレインフォースメントとを備え、
    該ルーフレインフォースメントが、前記ルーフパネルの中心部より車両前側または車両後側に配設された車両の上部車体構造であって、
    前記ルーフレインフォースメントは、平面視で車両前後方向の幅が最大となる最大幅部を車幅方向中央部に有し、
    該最大幅部には、その車両前後方向両端部に、前記ルーフパネルの下面に対向して該下面に接合される前側接合面、後側接合面が設けられるとともに、
    該前側接合面と後側接合面との間の車両前後方向中央部には、前記ルーフパネルの下面に対向して該下面に接合される中央接合面が設けられた
    車両の上部車体構造。
  2. 前記中央接合面における接合部位の車幅方向の接合幅が、前記前側接合面、前記後側接合面のうち、前記ルーフパネルの中心部側に位置する接合面における接合部位の車幅方向の接合幅に対し、それと略同幅か、またはそれよりも幅広に設定された
    請求項1記載の車両の上部車体構造。
  3. 前記中央接合面は、前記ルーフパネルの中心部側の部位が前記ルーフパネルの下面に接合される
    請求項1または2記載の車両の上部車体構造。
  4. 前記中央接合面は、前記ルーフレインフォースメントの車幅方向の他の部位より前記ルーフパネルの下面側に突出するように形成され、
    面上に塗布された接着剤により前記ルーフパネルの下面に接合されたものであり、
    前記中央接合面の車両前後方向端部の角部の曲率が、前記他の部位の車両前後方向端部の角部の曲率より大きく設定された
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両の上部車体構造。
  5. 前記最大幅部の車幅方向両側部位における車両前後方向軸周りの断面係数が、前記最大幅部における車両前後方向軸周りの断面係数より大きく設定された
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両の上部車体構造。
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