JP2014057932A - フレーク状固体である化合物の製造装置および製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレーク化装置内で化合物を取り扱う場合、前記化合物の昇華・凝固作用により、当該装置内に具備されたドラム回転体の回転冷却面の上に綿状固体等の堆積を発生する。このため、前記装置内を開放して、発生した綿状固体等を取り除くための作業が必要となる。
【解決手段】溶融物供給口から供給された化合物の溶融物を蓄えるパンと、パン内に蓄えられた化合物の溶融物を付着固化させるための回転冷却面を有するドラム回転体と、上記ドラム回転体の回転冷却面に付着固化した化合物の凝固物をフレーク状固体として削り取るためのスクレーパーと、気体を当該ドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつけるための気体供給手段とを備えることを特徴とするフレーク状固体である化合物の製造装置等。
【選択図】図5

Description

本発明は、フレーク状固体である化合物の製造装置および製造方法に関する。
ハイドロキノン等のフェノール類は、産業上有用な化合物であり、例えば、薄片状(以下、「フレーク状」と記載することがある。)の固体が製品化されている。そして、このようなフレーク状固体である化合物を製造する方法としては、例えば、原料液に一部が浸漬したドラム回転体の回転冷却面を冷却しながら回転することにより、当該回転冷却面の上に凝固物を形成せしめ、次いで当該凝固物をスクレーパーによって剥離することにより、フレーク状固体である化合物を製造する方法(例えば、特許文献1および特許文献2参照)が知られている。
特開昭60−220134号公報 特開平1−317537号公報
しかしながら、前記特許文献1および特許文献2に開示されているような、フレーク化装置内でフレーク状固体である化合物を取り扱う場合、前記化合物の昇華・凝固作用により、当該フレーク化装置内に具備されたドラム回転体の回転冷却面の上または近傍に綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積を発生する。
このため、前記フレーク化装置内を開放して、発生した綿状固体および/または粉塵を取り除くための作業が必要となり、また、取り除かれた綿状固体および/または粉塵の廃棄によって化合物を大幅に損失するといった問題があった。
このような状況下、本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明に至った。
即ち、本発明は、
1.溶融物供給口から供給された化合物の溶融物を蓄えるパンと、パン内に蓄えられた化合物の溶融物を付着固化させるための回転冷却面を有するドラム回転体と、上記ドラム回転体の回転冷却面に付着固化した化合物の凝固物をフレーク状固体として削り取るためのスクレーパーと、気体を当該ドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつけるための気体供給手段とを備えることを特徴とするフレーク状固体である化合物の製造装置(以下、本発明装置と記すこともある。);
2.吹きつける気体が窒素ガスであることを特徴とする前項1記載の製造装置;
3.気体供給手段により気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であることを特徴とする前項1記載の製造装置;
4.気体供給手段により気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であり且つ当該ドラム回転体の回転方向とは逆の方向であることを特徴とする前項1記載の製造装置;
5.気体を、スクレーパーおよび/またはその取り付け軸部の近傍に対して吹きつけるための気体供給手段を更に備えることを特徴とする前項1乃至4のいずれか記載の製造装置;
6.化合物が、ジヒドロキシベンゼンであることを特徴とする前項1乃至5のいずれか記載の製造装置;
7.ジヒドロキシベンゼンが、ハイドロキノンまたはレゾルシンであることを特徴とする前項5記載の製造装置;
8.前項1乃至7のいずれか記載の製造装置を用いて、パン内に蓄えられた化合物の溶融物をドラム回転体の回転冷却面に付着固化させることにより凝固して、得られた化合物の凝固物をスクレーパーにてドラム回転体の回転冷却面から剥離することによりフレーク状固体である化合物を製造する方法であり、パン内に蓄えられた化合物の溶融物を上記ドラム回転体の回転冷却面の上に付着固化させる際に、前記化合物の昇華・凝固作用により、当該ドラム回転体の回転冷却面の上または近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積を、気体を当該ドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつけることにより抑制または除去する工程を含むことを特徴とするフレーク状固体である化合物の製造方法(以下、本発明製造方法と記すこともある。);
9.気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であることを特徴とする前項8記載の製造方法;
10.気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であり且つ当該ドラム回転体の回転方向とは逆の方向であることを特徴とする前項8記載の製造方法;
11.前項2乃至4のいずれか記載の製造装置を用いて、前記化合物の昇華・凝固作用により、スクレーパーの取り付け軸部の近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積を、気体を当該スクレーパーおよび/またはその取り付け軸部の近傍に対して吹きつけることにより抑制または除去する工程を更に含むことを特徴とする前項8乃至10のいずれか記載の製造方法;
12.化合物が、ジヒドロキシベンゼンであることを特徴とする前項8乃至11のいずれか記載の製造方法;
13.ジヒドロキシベンゼンが、ハイドロキノンまたはレゾルシンであることを特徴とする前項11載の製造方法;
等を提供するものである。
本発明によれば、ドラム回転体の回転冷却面の上または近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積を抑制または除去することが容易に可能となり、その結果、フレーク化装置内を開放して、発生した綿状固体および/または粉塵を取り除くための作業が不必要となり、また、取り除かれた綿状固体および/または粉塵の廃棄によって化合物を大幅に損失するといった問題が解消する。
図1は、本発明装置及び製造方法により製造されるフレーク状固体である化合物の回収または取得と、ドラム回転体の回転冷却面の上または近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積とを説明するための模式図である。 図2は、本発明装置及び製造方法における好ましい態様の概略を示す図である。また図2中の拡大図は、気体供給ラインに具備された気体供給口の概略を示す図である。 図3は、本発明装置及び製造方法における好ましい態様の概略を示す図である。 図4は、図2で示される装置内部に具備された気体供給手段を透過的に記載した本発明装置の概観を示す図である。尚、気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつけるための気体供給手段(破線で記載)の存在を矢印で示した。 図5は、本発明装置の概略を示す図である。 図6は、本発明装置の概観を示す図である。 図7は、本発明装置の概略を示す図である。但し、図の簡略化のために、気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつけるための気体供給手段(具体的には例えば、気体供給ライン(10)、気体供給口(11)、気体衝突板(18)および電磁弁(12))の存在を省略している。 図8は、本発明装置の概観を示す図である。但し、図の簡略化のために、気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつけるための気体供給手段(具体的には例えば、気体供給ライン(10)、気体供給口(11)、気体衝突板(18)および電磁弁(12))の存在を省略している。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明製造方法は、フレーク状固体である化合物の製造方法であり、本発明製造装置を用いて、パン内に蓄えられた化合物の溶融物をドラム回転体の回転冷却面に付着固化させることにより凝固して、得られた化合物の凝固物をスクレーパーにてドラム回転体の回転冷却面から剥離することによりフレーク状固体である化合物を製造する方法であり、パン内に蓄えられた化合物の溶融物を上記ドラム回転体の回転冷却面の上に付着固化させる際に、前記化合物の昇華・凝固作用により、当該ドラム回転体の回転冷却面の上または近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積を、気体を当該ドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつけることにより抑制または除去する工程を含むことを特徴とする。
本発明製造方法において用いられる装置は、本発明製造装置である。
本発明装置は、フレーク状固体である化合物の製造装置であり、溶融物供給口から供給された化合物の溶融物を蓄えるパンと、パン内に蓄えられた化合物の溶融物を付着固化させるための回転冷却面を有するドラム回転体と、上記ドラム回転体の回転冷却面に付着固化した化合物の凝固物をフレーク状固体として削り取るためのスクレーパーと、例えば、窒素ガス、他不活性化ガス、これらガスとエアーとの混合ガス等の気体を当該ドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつけるための気体供給手段とを備えることを特徴とする。
本発明装置では、上記の気体供給手段を備えることにより、ドラム回転体の回転冷却面の上または近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積を抑制または除去することが容易に可能となる。
本発明装置における好ましい態様としては、例えば、気体供給手段により気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であることを特徴とする製造装置を挙げることができる。より好ましくは、気体供給手段により気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であり且つ当該ドラム回転体の回転方向とは逆の方向であることを特徴とする製造装置を挙げることができる。
本発明装置では、上記の気体供給手段を用いて、気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向として、上記のような特定方向を選択することにより、ドラム回転体の回転冷却面の上または近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積をより一層効果的に抑制または除去することが容易に可能となる。
本発明装置におけるより好ましい態様としては、例えば、気体を、スクレーパーおよび/またはその取り付け軸部の近傍に対して吹きつけるための気体供給手段を更に備えることを特徴とする製造装置を挙げることができる。
本発明装置では、上記の気体供給手段を備えることにより、スクレーパーおよび/またはその取り付け軸部の近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積を抑制または除去することが容易に可能となる。
本発明装置が製造対象とするフレーク状固体である化合物としては、フレーク状固体を形成する化合物であればよく、例えば、ジヒドロキシベンゼン、アミノフェノール、フェニルフェノール、ステアリン酸等を挙げることができる。好ましくは、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール等のジヒドロキシベンゼン等を挙げることができる。
ここで「フレーク状固体」とは、上記のような化合物の固体であって、薄片状のものを意味する。このような形状の固体は、化合物の溶融物に、一部が浸漬したドラム回転体の回転冷却面を、冷却しながら回転することにより、当該回転冷却面の上に凝固物を形成せしめ、次いで当該凝固物をスクレーパーによって剥離することにより得ればよい。
本明細書中における「(ドラム回転体の回転冷却面の上または近傍に発生する)綿状固体および/または粉塵である化合物」のうち、「綿状固体」とは、フレーク化装置内で、化合物の昇華・凝固作用により、綿状の固形物になったものを意味する。また「粉塵」とは、フレーク化装置内で、化合物の凝固物や綿状の固形物等がスクレーパーによる剥離操作や物理的な接触・衝突等により細かく粉砕されて、粉のように細かく気体中に浮遊可能となる塵(ちり)状の固体粒子になったものを意味する。
このような綿状固体および/または粉塵は、製品外観や製品ハンドリング(粉塵が舞い作業環境が悪化する)の観点から製品中への混入を防止することが好ましい。
本発明における「(溶融物供給口から供給された)化合物の溶融物」とは、公知の製造方法によって得られた化合物であって、当該化合物が融点以上の温度にて液体状になったものを意味する。
このような溶融物を調製する方法としては、化合物がジヒドロキシベンゼンの場合には、例えば、下記の工程を含む製造方法等を挙げることができる。
(1)酸化工程:ジイソプロピルベンゼンを酸化して、ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシドを含む酸化油を得る工程
(2)分解工程:上記の酸化工程で得られた酸化油を酸性触媒の存在下に分解して、ジヒドロキシベンゼンを含む分解反応物を得る工程
(3)精製工程:上記の分解工程で得られた分解反応物を精製して、精製されたジヒドロキシベンゼンを得る工程
次いで、本発明装置について、図面を参照しながら更に詳細に説明する。
本発明装置の具体的な態様の一例として、図5に示される本発明装置の概略および図6
に示される本発明装置の概観のようなものを挙げることができる。
上記の本発明装置は、
(I)溶融物供給口(6)から供給された化合物の溶融物(8)を蓄えるシールパン(5)と、
(II)シールパン(5)内に蓄えられた化合物の溶融物(8)を付着固化させるための回転冷却面を有するドラム回転体(3)と、
(III)上記ドラム回転体(3)の回転冷却面に付着固化した化合物の凝固物をフレーク状固体として削り取るためのスクレーパー(4)と、
(IV)気体を当該ドラム回転体(3)の回転冷却面に対して吹きつけるための気体供給手段(気体供給ライン(10)、気体供給口(11)、気体衝突板(18)および電磁弁(12)))と
を備える。
尚、上記のスクレーパー(4)には、スクレーパー本体の略中央部に取り付け軸部(20)が設置されている。
上記ドラム回転体は、ドラム回転体の回転冷却面を冷却するための冷却水用循環ライン(17)(例えば、図1参照)を備えており、前記回転冷却面を効率よく冷却することができる。ドラム回転体としては、例えば、金属製の円筒ドラム回転体を挙げることができる。好ましくは、例えば、ステンレス製の円筒ドラム回転体を挙げることができる。ドラム回転体の回転方向(14)は、図5における図面上では右回りであり、シールパン(5)内に蓄えられた化合物の溶融物(8)に、一部が浸漬したドラム回転体(3)の回転冷却面(例えば、図2参照)を、冷却水用循環ライン(17)の作用により冷却しながら上記の回転方向(14)に回転することにより、当該回転冷却面の上に凝固物を形成せしめ、次いで当該凝固物をスクレーパー(4)によって剥離し、剥離されたフレーク状固体である化合物を、フレーク状固体回収口(7)から取得・回収することができる。
上記シールパンは、溶融物供給口(6)から供給された化合物の溶融物(8)を蓄えるための堰(または容器)であり、ドラム回転体の回転冷却面の一部を前記化合物の溶融物(8)中に浸漬可能にするために、例えば、上記ドラム回転体の下側に設置されるものである。当該シールパンには、蓄えられる化合物の溶融物(8)を供給するための溶融物供給口(6)を、通常の液面より下部に有する。
上記スクレーパーは、ドラム回転体の回転冷却面に付着固化した化合物の凝固物をフレーク状固体として削り取ることができる構造であればよい。一般的には、ドラム回転体の回転軸の鉛直から回転方向に約270°よりも大きな角度となる位置に、当該ドラム回転体の回転冷却面の長手方向に沿って上向きのスクレーパーが設置される。尚、スクレーパーは、ドラム回転体の回転冷却面に付着固化した化合物の凝固物との接触角度および接触強さ等を調整できる構造であることが好ましい。接触角度および接触強さ等を調整することにより、フレーク状固体である化合物の大きさや形状等の外観を調整することができる。
更に、上記の本発明装置は、
(V)気体を、スクレーパー(4)の取り付け軸部(20)の近傍に対して吹きつけるための気体供給手段(気体供給ライン(10)、気体吹き付けノズル(19)および電磁弁(12)))
を更に備える。
尚、上記の本発明装置は、複数の掃除口(2)が設けられたフレーク化装置カバー(1)で覆われた構造を有する。当該装置には、フレーク化装置内に気体を充填して、フレーク化装置の内部を気体雰囲気下に保つためのガスパージライン(13)が接続されている。
また、上記の本発明装置は、フレーク状固体(9)である化合物を取得・回収するためのフレーク状固体回収口(7)を有する。一般的な構造としては、例えば、スクレーパー(4)の直下に開口部を設けて重力により、フレーク状固体(9)である化合物を落下させる構造を挙げることができる。フレーク状固体回収口(7)の先端は、フレーク状固体(9)である化合物を一時的に貯蔵する貯蔵槽に接続されていてもよいし、また、ベルトコンベアー、スクリューフィーダー、サークルフィーダー等のような粉体移送に適した移送装置に接続されていてもよい。特に、粉体移送に適した移送装置を設置した場合には、当該移送装置を用いてフレーク状固体回収口(7)から離れた位置のホッパーや出荷用容器等にもフレーク状固体(9)である化合物を容易に移送できる。
本発明装置に備わる、気体をドラム回転体(3)の回転冷却面に対して吹きつけるための気体供給手段において、例えば、当該気体供給手段により気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であることを好ましい態様として挙げることができる。更に、例えば、当該気体供給手段により気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であり、且つ当該ドラム回転体の回転方向とは逆の方向であることをより好ましい態様として挙げることができる。図2および図4で示される具体的な態様の一例では、複数箇所(具体的には、3箇所)に気体供給手段が設置されており、気体供給ライン(10)に接続された気体供給口(11)から、ドラム回転体(3)のドラム円の(略)接線方向(15)であり且つ当該ドラム回転体の回転方向(14)とは逆の方向に、気体をドラム回転体(3)の回転冷却面に対して吹きつける。また、図3で示される具体的な態様の一例では、複数箇所(具体的には、2箇所)に気体供給手段が設置されており、気体供給ライン(10)から装置内部への気体供給口(11)近傍に気体衝突板(18)を設置することにより、回転冷却面を有するドラム回転体(3)のドラム円の接線方向(15)に、気体をドラム回転の回転冷却面に対して吹き付ける。
このような特定方向を吹きつけ方向として選択することにより、ドラム回転体(3)の回転冷却面の上または近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積をより一層効果的に抑制または除去することが容易に可能となる。尚、吹き付けられる気体は、気体供給ライン(10)上に設置された電磁弁(12)の開閉により、ドラム回転体の回転冷却面に対して断続的に吹きつけられてもよい。
本発明装置の具体的な態様の他の一例として、図7に示される本発明装置の概略および図8に示される本発明装置の概観のようなもの(但し、図中では、図の簡略化のために、気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつけるための気体供給手段(具体的には例えば、気体供給ライン(10)、気体供給口(11)、気体衝突板(18)および電磁弁(12))の存在を省略している。)を挙げることができる。
上記の本発明装置は、基本的には、上記の具体的な態様の一例(図5および図6)と同様であるが、スクレーパー(4)には、スクレーパー本体の略端部に取り付け軸部(20)が設置されている。そして、気体を、取り付け軸部(20)の近傍に対して、スクレーパー本体とは逆方向に吹きつけるための気体供給手段である気体吹き付けノズル(19)を備える。
本発明によれば、ドラム回転体の回転冷却面の上または近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積を抑制または除去することが容易に可能となり、その結果、フレーク化装置内を開放して、発生した綿状固体および/または粉塵を取り除くための作業が不必要となり、また、取り除かれた綿状固体および/または粉塵の廃棄によって化合物を大幅に損失するといった問題が解消する。
(1)フレーク化装置カバー
(2)掃除口
(3)回転冷却面を有するドラム回転体
(4)スクレーパー
(5)(シール)パン
(6)溶融物供給口
(7)フレーク状固体回収口
(8)溶融物
(9)フレーク状固体
(10)気体供給ライン
(11)気体供給口
(12)電磁弁
(13)ガスパージライン
(14)ドラム回転体の回転方向
(15)ドラム回転体のドラム円の接線方向
(16)綿状固体および/または粉塵
(17)ドラム回転体の回転冷却面を冷却するための冷却水用循環ライン
(18)気体衝突板
(19)気体吹き付けノズル
(20)取り付け軸部

Claims (13)

  1. 溶融物供給口から供給された化合物の溶融物を蓄えるパンと、パン内に蓄えられた化合物の溶融物を付着固化させるための回転冷却面を有するドラム回転体と、上記ドラム回転体の回転冷却面に付着固化した化合物の凝固物をフレーク状固体として削り取るためのスクレーパーと、気体を当該ドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつけるための気体供給手段とを備えることを特徴とするフレーク状固体である化合物の製造装置。
  2. 吹きつける気体が窒素ガスであることを特徴とする請求項1記載の製造装置。
  3. 気体供給手段により気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であることを特徴とする請求項1記載の製造装置。
  4. 気体供給手段により気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であり且つ当該ドラム回転体の回転方向とは逆の方向であることを特徴とする請求項1記載の製造装置。
  5. 気体を、スクレーパーおよび/またはその取り付け軸部の近傍に対して吹きつけるための気体供給手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の製造装置。
  6. 化合物が、ジヒドロキシベンゼンであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の製造装置。
  7. ジヒドロキシベンゼンが、ハイドロキノンまたはレゾルシンであることを特徴とする請求項5記載の製造装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか記載の製造装置を用いて、パン内に蓄えられた化合物の溶融物をドラム回転体の回転冷却面に付着固化させることにより凝固して、得られた化合物の凝固物をスクレーパーにてドラム回転体の回転冷却面から剥離することによりフレーク状固体である化合物を製造する方法であり、パン内に蓄えられた化合物の溶融物を上記ドラム回転体の回転冷却面の上に付着固化させる際に、前記化合物の昇華・凝固作用により、当該ドラム回転体の回転冷却面の上または近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積を、気体を当該ドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつけることにより抑制または除去する工程を含むことを特徴とするフレーク状固体である化合物の製造方法。
  9. 気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であることを特徴とする請求項8記載の製造方法。
  10. 気体をドラム回転体の回転冷却面に対して吹きつける方向が、前記ドラム回転体のドラム円の略接線方向であり且つ当該ドラム回転体の回転方向とは逆の方向であることを特徴とする請求項8記載の製造方法。
  11. 請求項2乃至4のいずれか記載の製造装置を用いて、前記化合物の昇華・凝固作用により、スクレーパーの取り付け軸部の近傍に発生する綿状固体および/または粉塵である化合物の成長または堆積を、気体を当該スクレーパーおよび/またはその取り付け軸部の近傍に対して吹きつけることにより抑制または除去する工程を更に含むことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか記載の製造方法。
  12. 化合物が、ジヒドロキシベンゼンであることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか記載の製造方法。
  13. ジヒドロキシベンゼンが、ハイドロキノンまたはレゾルシンであることを特徴とする請求項11載の製造方法。
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