JP2014056123A - 感光性組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高い耐熱密着性や耐湿熱密着性を有する、高透明性、高硬度を発現する硬化物硬化物を形成する感光性組成物を提供する。
【解決手段】 下記(1)〜(4)を含有する感光性組成物であって、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)の内の少なくとも1つが活性光線の照射により活性種(H)を発生し、該活性種(H)が(A)、(B)又は(C)と反応して新たな活性種(I)を生成して(I)による重合性物質(D)の重合反応が進行し、(H)又は(I)が酸又は塩基であり、着色剤、金属酸化物粉末及び金属粉末のいずれもを実質的に含有せず、(D)が特定組成ののエステル化合物(D1)、多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)であることを特徴とする感光性組成物。
(1)ラジカル開始剤(A)
(2)酸発生剤(B)及び/又は塩基発生剤(C)
(3)重合性物質(D)
(4)特定の化学構造を有するポリシロキサン化合物(E)
【選択図】なし
【解決手段】 下記(1)〜(4)を含有する感光性組成物であって、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)の内の少なくとも1つが活性光線の照射により活性種(H)を発生し、該活性種(H)が(A)、(B)又は(C)と反応して新たな活性種(I)を生成して(I)による重合性物質(D)の重合反応が進行し、(H)又は(I)が酸又は塩基であり、着色剤、金属酸化物粉末及び金属粉末のいずれもを実質的に含有せず、(D)が特定組成ののエステル化合物(D1)、多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)であることを特徴とする感光性組成物。
(1)ラジカル開始剤(A)
(2)酸発生剤(B)及び/又は塩基発生剤(C)
(3)重合性物質(D)
(4)特定の化学構造を有するポリシロキサン化合物(E)
【選択図】なし
Description
本発明は、活性光線照射で硬化し、フラットパネルディスプレイ用、コーティング剤用、インキ用、塗料用、接着剤用、レジストパターン形成用又はセラミック電子部品製造用等として有用な感光性組成物及び感光性組成物が硬化されてなる硬化物に関する。
現在、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)等に代表されるフラットパネルディスプレイ(FPD)は、パソコンやテレビ、スマートフォンに代表される携帯電話まで多くの電子機器に不可欠なものとなっており、FPDを構成する数多くの光学用材料の需要も大きく伸びている。また、近年パネルサイズの大型化が進み、それに対応する各種感光性樹脂の開発も重要となってきており、特に、高耐熱性、高密着性、高透明性、離型性及び帯電防止性を兼ね備えた感光性樹脂が望まれている。
一般に、プラスチック基材上に塗工する場合、高耐熱性と高密着性が相反項目であり(基材密着性を向上させようと溶融粘度を低下させると、耐熱性が悪化してしまう)、それを解決する為にコロイダルシリカを含む感光性組成物(例えば特許文献1)が提案されている。
しかし、無機フィラー添加系では、コーティング層中の無機フィラー濃度が少ないと十分な耐熱密着性が発現せず、無機フィラー濃度が多いと、透明性が悪い、塗膜の密着性不良、金型から離型した際の割れ発生、かつ高コスト等の問題があった。
また、スマートフォンに代表される携帯電話、モバイル型コンピュータのように、電子機器を屋外で使用する機会が増えている。さらに、カーナビゲーションのように、夏場に高温になる車内で使用される電子機器も増えている。したがって、このような高温、高湿の過酷な環境下でも品質変化が少ない感光性樹脂、すなわち、耐湿熱密着性に優れた感光性樹脂が要望されている。
しかし、これまで用いられている感光性樹脂ではプラスチック基板やガラスやITOに代表される無機材料基板などとの耐熱密着性や耐湿熱密着性が不足しているために耐久性、耐環境性が低下し、また、硬度が不足しているために搬送時や輸送時に傷、剥離を生じるため、電子機器の信頼性を低下させる問題があった。(例えば特許文献2)
そこで高硬度であり、高温、高湿の過酷な環境下でも品質変化の少ない、すなわち、プラスチック基板やガラスやITOに代表される無機材料基板などとの耐熱密着性、耐湿熱密着性に優れた感光性樹脂の開発が強く望まれている。
そこで高硬度であり、高温、高湿の過酷な環境下でも品質変化の少ない、すなわち、プラスチック基板やガラスやITOに代表される無機材料基板などとの耐熱密着性、耐湿熱密着性に優れた感光性樹脂の開発が強く望まれている。
本発明の目的は、高い耐熱密着性や耐湿熱密着性を有し、高透明性、高硬度を発現する硬化膜を与える感光性組成物及び感光性組成物が硬化されてなる硬化物を提供することにある。
本発明者は、上記の目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、下記4発明である。
(I) 下記(1)〜(4)を含有する感光性組成物であって、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)の内の少なくとも1つが活性光線の照射により活性種(H)を発生し、該活性種(H)がラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)又は塩基発生剤(C)と反応して新たな活性種(I)を生成して該新たな活性種(I)による重合性物質(D)の重合反応が進行し、該活性種(H)又は(I)が酸又は塩基であり、重合性物質(D)がエチレン性不飽和結合含有基(x)を有するフタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のエステル化合物(D1)及び多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)を含有し、着色剤、金属酸化物粉末及び金属粉末のいずれも実質的に含有しないことを特徴とする感光性組成物。
(1)ラジカル開始剤(A)
(2)酸発生剤(B)及び/又は塩基発生剤(C)
(3)重合性物質(D)
(4)下記一般式(1)で示されるポリシロキサン化合物(E)
(I) 下記(1)〜(4)を含有する感光性組成物であって、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)の内の少なくとも1つが活性光線の照射により活性種(H)を発生し、該活性種(H)がラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)又は塩基発生剤(C)と反応して新たな活性種(I)を生成して該新たな活性種(I)による重合性物質(D)の重合反応が進行し、該活性種(H)又は(I)が酸又は塩基であり、重合性物質(D)がエチレン性不飽和結合含有基(x)を有するフタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のエステル化合物(D1)及び多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)を含有し、着色剤、金属酸化物粉末及び金属粉末のいずれも実質的に含有しないことを特徴とする感光性組成物。
(1)ラジカル開始剤(A)
(2)酸発生剤(B)及び/又は塩基発生剤(C)
(3)重合性物質(D)
(4)下記一般式(1)で示されるポリシロキサン化合物(E)
[式中、R1〜R4は、それぞれ独立に炭素数が1〜4のアルキル基を表す。nは2〜15の整数である。]
(II) 重合性物質(D)および下記一般式(1)で示されるポリシロキサン化合物(E)と共に、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)を下記(1)〜(4)のいずれかの組合せで含有し、重合性物質(D)がエチレン性不飽和結合含有基(x)を有するフタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のエステル化合物(D1)及び多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)を含有し、着色剤、金属酸化物粉末及び金属粉末を実質的に含有しないことを特徴とする感光性組成物。
(1)活性光線によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A1)、並びにラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により酸を発生する酸発生剤(B2)及び/又はラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により塩基を発生する塩基発生剤(C2)を含有する。
(2)活性光線により酸を発生する酸発生剤(B1)、酸及び/又は塩基によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A2)、並びに必要によりラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により塩基を発生する塩基発生剤(C2)を含有する。
(3)活性光線により塩基を発生する塩基発生剤(C1)、酸及び/又は塩基によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A2)、並びに必要によりラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により酸を発生する酸発生剤(B2)を含有する。
(4)上記(1)〜(3)の2種類以上の組合せ。
(II) 重合性物質(D)および下記一般式(1)で示されるポリシロキサン化合物(E)と共に、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)を下記(1)〜(4)のいずれかの組合せで含有し、重合性物質(D)がエチレン性不飽和結合含有基(x)を有するフタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のエステル化合物(D1)及び多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)を含有し、着色剤、金属酸化物粉末及び金属粉末を実質的に含有しないことを特徴とする感光性組成物。
(1)活性光線によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A1)、並びにラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により酸を発生する酸発生剤(B2)及び/又はラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により塩基を発生する塩基発生剤(C2)を含有する。
(2)活性光線により酸を発生する酸発生剤(B1)、酸及び/又は塩基によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A2)、並びに必要によりラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により塩基を発生する塩基発生剤(C2)を含有する。
(3)活性光線により塩基を発生する塩基発生剤(C1)、酸及び/又は塩基によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A2)、並びに必要によりラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により酸を発生する酸発生剤(B2)を含有する。
(4)上記(1)〜(3)の2種類以上の組合せ。
[式中、R1〜R4は、それぞれ独立に炭素数が1〜4のアルキル基を表す。nは2〜15の整数である。]
(III) 上記(I)又は(II)の感光性組成物が活性光線の照射により硬化されてなる硬化物。
(IV) ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び/又は塩基発生剤(C)、並びに下記一般式(1)で示されるポリシロキサン化合物(E)の存在下、着色剤、金属酸化物粉末及び金属粉末のいずれもが実質的に不存在下、活性光線の照射により重合性物質(D)を重合させる活性光線硬化物の製造方法であり、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)の内の少なくとも1つが活性光線の照射により活性種(H)を発生し、該活性種(H)がラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)又は塩基発生剤(C)と反応して新たな活性種(I)を生成して該新たな活性種(I)による重合性物質(D)の重合反応が進行し、該活性種(H)又は(I)が酸又は塩基であり、重合性物質(D)がエチレン性不飽和結合含有基(x)を有するフタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のエステル化合物(D1)及び多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)を含有する活性光線硬化物の製造方法。
(III) 上記(I)又は(II)の感光性組成物が活性光線の照射により硬化されてなる硬化物。
(IV) ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び/又は塩基発生剤(C)、並びに下記一般式(1)で示されるポリシロキサン化合物(E)の存在下、着色剤、金属酸化物粉末及び金属粉末のいずれもが実質的に不存在下、活性光線の照射により重合性物質(D)を重合させる活性光線硬化物の製造方法であり、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)の内の少なくとも1つが活性光線の照射により活性種(H)を発生し、該活性種(H)がラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)又は塩基発生剤(C)と反応して新たな活性種(I)を生成して該新たな活性種(I)による重合性物質(D)の重合反応が進行し、該活性種(H)又は(I)が酸又は塩基であり、重合性物質(D)がエチレン性不飽和結合含有基(x)を有するフタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のエステル化合物(D1)及び多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)を含有する活性光線硬化物の製造方法。
[式中、R1〜R4は、それぞれ独立に炭素数が1〜4のアルキル基を表す。nは2〜15の整数である。]
本発明の感光性組成物を使用することにより、高い耐熱密着性や耐湿熱密着性を有する、高透明性、高硬度を発現する硬化物が製造可能となる。
本発明の感光性組成物は、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)、塩基発生剤(C)、重合性物質(D)及び特定の構造を有するポリシロキサン化合物(E)を必須成分として含有する。以下に本発明の感光性組成物の必須構成成分である(A)〜(E)について、順に説明する。
本第1発明の感光性組成物及び本第4発明の活性光線硬化物の製造方法においては、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)の内の少なくとも1つが活性光線の照射により活性種(H)を発生し、該活性種(H)がラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び/又は塩基発生剤(C)と反応して新たな活性種(I)を生成して該新たな活性種(I)による重合性物質(D)の重合反応が進行する。ここで、活性種(H)及び(I)としては、ラジカル、酸及び塩基等が挙げられるが、上記反応において、活性種(H)又は(I)のいずれかは酸又は塩基であることが必要である。活性種(H)が容易に拡散するためには、重合性物質(D)として、活性種(H)と反応しないものを使用することが好ましい。
一般的な酸発生剤単独によるカチオン重合、又は塩基発生剤単独によるアニオン重合では、その発生剤が吸収を持たない波長の利用が困難であったが、本発明においては酸発生剤または塩基発生剤が吸収を持っていない波長に関しても、その波長に吸収のあるラジカル開始剤と組み合わせる事で利用することが可能となる。
本発明においてラジカル開始剤(A)とは、活性光線、酸及び塩基のうちの少なくとも1種によりラジカルを発生する化合物を意味し、活性光線によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A1)、並びに酸及び/若しくは塩基によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A2)等の公知の化合物を用いることができる。
例えば、アシルホスフィンオキサイド誘導体系重合開始剤(A121)、α−アミノアセトフェノン誘導体系重合開始剤(A122)、ベンジルケタール誘導体系重合開始剤(A123)、α−ヒドロキシアセトフェノン誘導体系重合開始剤(A124)、ベンゾイン誘導体系重合開始剤(A125)、オキシムエステル誘導体系重合開始剤(A126)及びチタノセン誘導体系重合開始剤(A127)等は活性光線、酸及び塩基いずれによってもラジカルを発生させることが可能で(A1)、(A2)のいずれとしても適用できる。
また、有機過酸化物系重合開始剤(A21)、アゾ化合物系重合開始剤(A22)、その他のラジカル開始剤(A23)等は、酸及び/又は塩基によってラジカルを発生させることが可能である。
(A)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
尚、(A121)は、(A1)、(A2)のいずれとしても適用できる化合物(A12)の1番目の例であることを示す。
例えば、アシルホスフィンオキサイド誘導体系重合開始剤(A121)、α−アミノアセトフェノン誘導体系重合開始剤(A122)、ベンジルケタール誘導体系重合開始剤(A123)、α−ヒドロキシアセトフェノン誘導体系重合開始剤(A124)、ベンゾイン誘導体系重合開始剤(A125)、オキシムエステル誘導体系重合開始剤(A126)及びチタノセン誘導体系重合開始剤(A127)等は活性光線、酸及び塩基いずれによってもラジカルを発生させることが可能で(A1)、(A2)のいずれとしても適用できる。
また、有機過酸化物系重合開始剤(A21)、アゾ化合物系重合開始剤(A22)、その他のラジカル開始剤(A23)等は、酸及び/又は塩基によってラジカルを発生させることが可能である。
(A)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
尚、(A121)は、(A1)、(A2)のいずれとしても適用できる化合物(A12)の1番目の例であることを示す。
アシルホスフィンオキサイド誘導体系重合開始剤(A121)としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド[BASF社製(LUCIRIN TPO)]及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド[BASF社製(IRGACURE 819)]等が挙げられる。
α−アミノアセトフェノン誘導体系重合開始剤(A122)としては、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン[BASF社製(IRGACURE 907)]、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン[BASF社製(IRGACURE 369)]及び1,2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン[BASF社製(IRGACURE 379)]等が挙げられる。
ベンジルケタール誘導体系重合開始剤(A123)としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン[BASF社製(IRGACURE 651)]等が挙げられる。
α−ヒドロキシアセトフェノン誘導体系重合開始剤(A124)としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン[BASF社製(IRGACURE 184)]、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン[BASF社製(DAROCUR 1173)]、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン[BASF社製(IRGACURE 2959)]及び2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン[BASF社製(IRGACURE 127)]等が挙げられる。
ベンゾイン誘導体系重合開始剤(A125)としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテル等が挙げられる。
オキシムエステル誘導体系重合開始剤(A126)としては、1,2−オクタンジオン−1−(4−[フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)][BASF社製(IRGACURE OXE 01)]及びエタノン−1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)[BASF社製(IRGACURE OXE 02)]等が挙げられる。
チタノセン誘導体系重合開始剤(A127)としては、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム[BASF社製(IRGACURE 784)]等が挙げられる。
有機過酸化物系重合開始剤(A21)としては、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、2,5,−ジメチル−2,5,−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド及びt−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド等が挙げられる。
アゾ化合物系重合開始剤(A22)としては、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)及び2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が挙げられる。
その他の重合開始剤(A23)としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等が挙げられる。
酸及び/又は塩基によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A2)としては、有機過酸化物系重合開始剤(A21)及び/又はアゾ化合物系重合開始剤(A22)が好ましい。
これらのラジカル開始剤(A)の中では、感光性組成物の貯蔵安定性の観点から、熱によってもラジカルが発生する有機過酸化物系重合開始剤(A21)やアゾ化合物系重合開始剤(A22)以外のもの、即ち活性光線によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A1)〔(A12)を含む〕が好ましい。特に感光性組成物中に活性光線により塩基を発生する塩基発生剤(C1)を含む場合は、(C1)から発生した塩基によるラジカル発生がより促進されることから、(A12)を用いるのが好ましい。
本発明の感光性組成物中のラジカル開始剤(A)の含有量は、光硬化性の観点から、重合性物質(D)の重量に対して、好ましくは0.05〜30重量%、更に好ましくは0.1〜20重量%である。
本発明において酸発生剤(B)とは、活性光線、ラジカル、酸及び塩基のうちの少なくとも1種により酸を発生する化合物を意味し、活性光線により酸を発生する酸発生剤(B1)、並びにラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により酸を発生する酸発生剤(B2)等の公知の化合物が挙げられる。
酸発生剤(B)を含むことで、高感度化され、マクロ的な反応率分布が抑制できる為、本発明の感光性組成物が硬化されてなる本発明の硬化物は、高硬度・高い耐擦傷性、高透明性が発現可能となると推定される。
例えば、スルホニウム塩誘導体(B121)及びヨードニウム塩誘導体(B122)等は活性光線又はラジカルによって酸を発生させることが可能で、(B1)又は(B2)として適用できる。
また、スルホン酸エステル誘導体(B21)、酢酸エステル誘導体(B22)及びホスホン酸エステル(B23)等は酸及び/又は塩基によって酸を発生させることが可能で、(B2)として適用できる。
(B)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
尚、(B121)は、(B1)、(B2)のいずれとしても適用できる化合物(B12)の1番目の例であることを示す。
酸発生剤(B)を含むことで、高感度化され、マクロ的な反応率分布が抑制できる為、本発明の感光性組成物が硬化されてなる本発明の硬化物は、高硬度・高い耐擦傷性、高透明性が発現可能となると推定される。
例えば、スルホニウム塩誘導体(B121)及びヨードニウム塩誘導体(B122)等は活性光線又はラジカルによって酸を発生させることが可能で、(B1)又は(B2)として適用できる。
また、スルホン酸エステル誘導体(B21)、酢酸エステル誘導体(B22)及びホスホン酸エステル(B23)等は酸及び/又は塩基によって酸を発生させることが可能で、(B2)として適用できる。
(B)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
尚、(B121)は、(B1)、(B2)のいずれとしても適用できる化合物(B12)の1番目の例であることを示す。
本発明におけるスルホニウム塩誘導体(B121)としては、下記一般式(5)又は下記一般式(6)で示される化合物等が挙げられる。
一般式(5)又は(6)において、A1は一般式(7)〜(14)のいずれかで表される2価又は3価の基であり、Ar1〜Ar7はそれぞれ独立にベンゼン環骨格を少なくとも1個有し、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、フェノキシ基及びフェニルチオ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の原子又は置換基で置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は複素環基であってAr1〜Ar4、Ar6及びAr7は1価の基、Ar5は2価の基であり、(X1)-及び(X2)-は陰イオンを表し、aは0〜2の整数、bは1〜3の整数で、かつa+bは2又は3でA1の価数と同じ整数である。
一般式(9)〜(12)におけるR14〜R20は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキル基、アミノ基、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、フェノキシ基及びフェニルチオ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の原子又は置換基で置換されていてもよいフェニル基を表し、R14とR15、R17とR18、及びR19とR20は互いに結合して環構造を形成していてもよい。
一般式(6)におけるA1として、酸発生効率の観点から好ましいのは、一般式(9)及び一般式(11)〜(14)で表される基であり、一般式(9)及び(12)〜(14)で表される基が更に好ましい。
一般式(5)及び一般式(6)におけるAr1〜Ar7は、一般式(5)又は一般式(6)で表される化合物が紫外〜可視光領域に吸収をもつようになる基である。
Ar1〜Ar7におけるベンゼン環骨格の数は、好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜4である。
ベンゼン環骨格を1個有する場合の例としては、例えばベンゼン、又はベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、キノリン、クマリン等の複素環化合物から水素原子を1個又は2個除いた残基が挙げられる。
ベンゼン環骨格を2個有する場合の例としては、例えばナフタレン、ビフェニル、フルオレン、又はジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、キサントン、キサンテン、チオキサントン、アクリジン、フェノチアジン及びチアントレン等の複素環化合物から水素原子を1個又は2個除いた残基が挙げられる。
ベンゼン環骨格を3個有する場合の例としては、例えば、アントラセン、フェナントレン、ターフェニル、p−(チオキサンチルメルカプト)ベンゼン及びナフトベンゾチオフェン等の複素環化合物から水素原子を1個又は2個除いた残基が挙げられる。
ベンゼン環骨格を4個有する場合の例としては、例えばナフタセン、ピレン、ベンゾアントラセン及びトリフェニレン等から水素原子を1個又は2個除いた残基が挙げられる。
Ar1〜Ar7におけるベンゼン環骨格の数は、好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜4である。
ベンゼン環骨格を1個有する場合の例としては、例えばベンゼン、又はベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、キノリン、クマリン等の複素環化合物から水素原子を1個又は2個除いた残基が挙げられる。
ベンゼン環骨格を2個有する場合の例としては、例えばナフタレン、ビフェニル、フルオレン、又はジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、キサントン、キサンテン、チオキサントン、アクリジン、フェノチアジン及びチアントレン等の複素環化合物から水素原子を1個又は2個除いた残基が挙げられる。
ベンゼン環骨格を3個有する場合の例としては、例えば、アントラセン、フェナントレン、ターフェニル、p−(チオキサンチルメルカプト)ベンゼン及びナフトベンゾチオフェン等の複素環化合物から水素原子を1個又は2個除いた残基が挙げられる。
ベンゼン環骨格を4個有する場合の例としては、例えばナフタセン、ピレン、ベンゾアントラセン及びトリフェニレン等から水素原子を1個又は2個除いた残基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられ、フッ素及び塩素が好ましい。
炭素数1〜20のアシル基としては、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、イソブチリル基、バレリル基及びシクロヘキシルカルボニル基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、sec−又はtert−ブチル基、n−、iso−又はneo−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基及びオクチル基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−又はiso−プロポキシ基、n−、sec−又はtert−ブトキシ基、n−、iso−、又はneo−ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基及びオクチルオキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルキルチオ基としては、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−又はiso−プロピルチオ基、n−、sec−又はtert−ブチルチオ基、n−、iso−又はneo−ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基及びオクチルチオ基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルキルシリル基としては、例えばトリメチルシリル基及びトリイソプロピルシリル基等のトリアルキルシリル基等が挙げられる。ここでアルキルは直鎖構造でも分岐構造でも構わない。
Ar1〜Ar7の置換する原子又は置換基として、酸発生効率の観点から好ましいのは、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基及び炭素数1〜20のアシル基であり、更に好ましいのは、シアノ基、フェニル基、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数1〜15のアルコキシ基、炭素数1〜15のアルキルチオ基及び炭素数1〜15のアシル基、特に好ましいのは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルキルチオ基及び炭素数1〜10のアシル基である。尚、上記のアルキル部分は直鎖でも分岐でも環状でもよい。
Ar1〜Ar4、Ar6及びAr7として、酸発生効率の観点から好ましいのは、フェニル基、p−メチルフェニル基、p−メトキシフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、p−(チオキサンチルメルカプト)フェニル基及びm−クロロフェニル基である。
Ar5として、酸発生効率の観点から好ましいのは、フェニレン基、2−又は3−メチルフェニレン基、2−又は3−メトキシフェニレン基、2−又は3−ブチルフェニレン基及び2−又は3−クロロフェニレン基である。
一般式(5)又は(6)において(X1)-又は(X2)-で表される陰イオンとしては、ハロゲン化物アニオン、水酸化物アニオン、チオシアナートアニオン、炭素数1〜4のジアルキルジチオカルバメートアニオン、炭酸アニオン、炭酸水素アニオン、ハロゲンで置換されていてもよい脂肪族又は芳香族カルボキシアニオン(安息香酸アニオン、トリフルオロ酢酸アニオン、パーフルオロアルキル酢酸アニオン、及びフェニルグリオキシル酸アニオン等)、ハロゲンで置換されていてもよい脂肪族又は芳香族スルホキシアニオン(トリフルオロメタンスルホン酸アニオン等)、6フッ化アンチモネートアニオン(SbF6 -)、リンアニオン[6フッ化リンアニオン(PF6 -)及び3フッ化トリス(パーフルオロエチル)リンアニオン(PF3(C2F5)3 -)等]及びボレートアニオン(テトラフェニルボレート及びブチルトリフェニルボレートアニオン等)等が挙げられ、酸発生効率の観点から、リンアニオン、ハロゲンで置換された脂肪族スルホキシアニオン及びボレートアニオンが好ましい。
スルホニウム塩誘導体(B121)として、酸発生効率の観点から好ましいのは、トリフェニルスルホニウムカチオン、トリ−p−トリルスルホニウムカチオン又は[p−(フェニルメルカプト)フェニル]ジフェニルスルホニウムカチオンをカチオン骨格として有する化合物及び下記一般式(15)〜(18)で示される化合物であり、更に好ましいのは下記一般式(15)〜(18)で示される化合物である。
一般式(15)〜(18)における(X3)-〜(X6)-は陰イオンを表し、具体的には一般式(5)又は(6)における(X1)-又は(X2)-として例示したものと同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
本発明におけるヨードニウム塩誘導体(B122)は下記一般式(19)又は下記一般式(20)で示される。
式中、A2は前記一般式(7)〜(14)のいずれかで表される2価又は3価の基であり、Ar8〜Ar12はそれぞれ独立にベンゼン環骨格を少なくとも1個有し、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、フェノキシ基及びフェニルチオ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は複素環基であって、Ar8〜Ar10及びAr12は1価の基、Ar11は2価の基であり、(X7)-及び(X8)-は陰イオンを表し、cは0〜2の整数、dは1〜3の整数で、かつc+dは2又は3でA2の価数と同じ整数である。
ハロゲン原子、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基及び炭素数1〜20のアルキルシリル基としては、一般式(5)及び一般式(6)の説明で記載したものと同様のものが例示される。
一般式(20)におけるA2として、酸を発生する効率の観点から好ましいのは、前記一般式(9)及び一般式(11)〜(14)で表される基であり、一般式(9)及び(12)〜(14)で表される基が更に好ましい。
一般式(19)又は一般式(20)におけるAr8〜Ar12は、一般式(19)又は一般式(20)で表される化合物が紫外〜可視光領域に吸収をもつようになる基である。
Ar8〜Ar12におけるベンゼン環骨格の数は、好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜4であり、Ar8〜Ar12の具体例としては、一般式(5)又は一般式(6)のAr1〜Ar7として例示したものと同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
Ar8〜Ar12におけるベンゼン環骨格の数は、好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜4であり、Ar8〜Ar12の具体例としては、一般式(5)又は一般式(6)のAr1〜Ar7として例示したものと同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
(X7)-及び(X8)-としては、一般式(5)又は(6)における(X1)-又は(X2)-として例示したものと同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
ヨードニウム塩誘導体(B122)として、酸発生効率の観点から好ましいのは、(4−メチルフェニル){4−(2−メチルプロピル)フェニル}ヨードニウムカチオン、[ビス(4−t−ブチルフェニル)]ヨードニウムカチオン、[ビス(4−t−ブチルフェニル)]トリフルオロ[トリス(パーフルオロエチル)]ヨードニウムカチオン及び[ビス(4−メトキシフェニル)]ヨードニウムカチオンをカチオン骨格として有する化合物、並びにこれら以外の下記一般式(21)〜(24)で示される化合物であり、更に好ましいのは下記一般式(21)〜(24)で示される化合物(例示した化合物を含む)である。
一般式(21)〜(24)において、R21〜R26は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、フェニル基、ナフチル基からなる群から選ばれる原子又は置換基であり、(X9)-〜(X12)-は陰イオンを表す。
ハロゲン原子、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基及び炭素数1〜20のアルキルシリル基としては、一般式(5)及び一般式(6)の説明で記載したものと同様のものが例示される。
R21〜R26として好ましいのは、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、炭素数1〜20のアルキル基及び炭素数1〜20のアルコキシ基であり、更に好ましいのは、シアノ基、フェニル基、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数1〜15のアルコキシ基及び炭素数1〜15のアシル基、特に好ましいのは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のアシル基である。尚、上記のアルキル部分は直鎖でも分岐でも環状でもよい。
一般式(21)〜(24)における(X9)-〜(X12)-としては一般式(5)又は(6)における(X1)-又は(X2)-として例示したものと同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
一般に可視光領域(360nm〜830nm;JIS−Z8120参照)での硬化に使用可能な光重合開始剤は、可視光を吸収するため開始剤自体が着色しており、硬化膜の色相に悪影響を与るが、一般式(6)又は一般式(20)で示される化合物を使用することにより硬化膜の色相への悪影響を抑止することができる。
スルホン酸エステル誘導体(B21)としては、メタンスルホン酸シクロヘキシルエステル、エタンスルホン酸イソプロピルエステル、ベンゼンスルホン酸−t−ブチルエステル、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルエステル及びナフタレンスルホン酸シクロヘキシルエステル等が挙げられる。
酢酸エステル誘導体(B22)としては、ジクロロ酢酸シクロヘキシルエステル及びトリクロロ酢酸イソプロピルエステル等が挙げられる。
ホスホン酸エステル(B23)としては、トリフェニルホスホン酸シクロヘキシルエステル等が挙げられる。
本発明において塩基発生剤(C)とは、活性光線、ラジカル、酸及び塩基のうちの少なくとも1種により塩基を発生する化合物を意味し、活性光線により塩基を発生する塩基発生剤(C1)、並びにラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により塩基を発生する塩基発生剤(C2)等の公知の化合物を用いることができる。
塩基発生剤(C)を含むことで、高感度化され、マクロ的な反応率分布が抑制できる為、本発明の感光性組成物が硬化されてなる本発明の硬化物は、高硬度・高い耐擦傷性、高透明性が発現可能となると推定される。
例えば、オキシム誘導体(C121)、4級アンモニウム塩誘導体(C122)及び4級アミジン塩誘導体(C123)等は活性光線又はラジカルによって塩基を発生させることが可能で、(C1)又は(C2)として適用できる。
また、カルバメート誘導体(C21)は塩基によって塩基を発生させることが可能で、(C2)として適用できる。
(C)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
尚、(C121)は、(C1)、(C2)のいずれとしても適用できる化合物(C12)の1番目の例であることを示す。
塩基発生剤(C)を含むことで、高感度化され、マクロ的な反応率分布が抑制できる為、本発明の感光性組成物が硬化されてなる本発明の硬化物は、高硬度・高い耐擦傷性、高透明性が発現可能となると推定される。
例えば、オキシム誘導体(C121)、4級アンモニウム塩誘導体(C122)及び4級アミジン塩誘導体(C123)等は活性光線又はラジカルによって塩基を発生させることが可能で、(C1)又は(C2)として適用できる。
また、カルバメート誘導体(C21)は塩基によって塩基を発生させることが可能で、(C2)として適用できる。
(C)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
尚、(C121)は、(C1)、(C2)のいずれとしても適用できる化合物(C12)の1番目の例であることを示す。
オキシム誘導体(C121)としては、例えばO−アシロキシム等が挙げられる。
カルバメート誘導体(C21)としては、例えば1−Fmoc−4−ピペリドン、o−ニトロベンゾイルカルバメート等が挙げられる。
4級アンモニウム塩誘導体(C122)及び4級アミジン塩誘導体(C123)としては、例えば下記一般式(25)〜(27)のいずれかで示される化合物が挙げられる。
一般式(25)〜(27)におけるR27〜R54は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、一般式(28)で表される置換基及び一般式(29)で表される置換基からなる群から選ばれる原子又は置換基であって、R27〜R36のいずれか1つは一般式(28)又は一般式(29)で表される置換基であり、R37〜R44のいずれか1つは一般式(28)又は一般式(29)で表される置換基であり、R45〜R54のいずれか1つは一般式(28)又は一般式(29)で表される置換基である。
一般式(28)及び(29)におけるR55〜R58は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基であり、R59〜R61は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、(X13)-及び(X14)-は、陰イオンを表し、eは2〜4の整数である。
一般式(25)〜(27)におけるハロゲン原子、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基及び炭素数1〜20のアルキルシリル基としては、一般式(5)及び一般式(6)の説明で記載したものと同様のものが例示される。
一般式(25)で示される化合物はアントラセン骨格、一般式(26)で示される化合物はチオキサントン骨格、一般式(27)で示される化合物はベンゾフェノン骨格を有する化合物であり、それぞれi線(365nm)付近に最大吸収波長を有する化合物の一例である。R27〜R36は吸収波長の調整、感度の調整、熱安定性、反応性、分解性等を考慮して変性させるものであり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20のアシル基、アミノ基、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、ナフチル基からなる群から選ばれる原子又は置換基で目的に応じて変性される。但し、R27〜R36のいずれか1つは一般式(28)又は一般式(29)で表される置換基である。
R27〜R36として好ましいのは、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、炭素数1〜20のアルキル基及び炭素数1〜20のアルコキシ基であり、更に好ましいのは、シアノ基、フェニル基、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数1〜15のアルコキシ基及び炭素数1〜15のアシル基、特に好ましいのは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のアシル基である。尚、上記のアルキル部分は直鎖でも分岐でも環状でもよい。
上記のR27〜R36の具体例としては、一般式(21)〜(23)のR8〜R13の説明で記載した化合物が例示される。
一般式(28)で示される置換基はカチオン化したアミジン骨格を有する置換基であり、eは2〜4の整数である。この置換基としては、eが4である1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンがカチオン化した構造を有する置換基及びeが2である1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネンがカチオン化した構造を有する置換基が好ましい。R55とR56は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、好ましいのは水素原子及び炭素数1〜10のアルキル基、更に好ましいのは水素原子及び炭素数1〜5のアルキル基である。
一般式(29)は4級アンモニウム構造を有しており、R57とR58は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、好ましくは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基、更に好ましくは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。また、R59〜R61は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基を表し、直鎖でも分岐でも環状でもよい。R59〜R61は好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、特に好ましくは炭素数1〜5のアルキル基である。
一般式(28)及び(29)における(X13)-及び(X14)-は陰イオンを表し、具体的には一般式(5)又は(6)における(X1)-又は(X2)-として例示したものと同様のものが挙げられる。これらの内、光分解性の観点から、脂肪族又は芳香族カルボキシイオン及びボレートアニオンが好ましい。
一般式(28)で示される化合物は活性光線の照射により、R55とR56が結合した炭素と窒素の間の結合が解裂してアミジン骨格を有する塩基性化合物を生成し、一般式(29)で示される化合物は活性光線の照射により、R57とR58が結合した炭素と窒素の間の結合が解裂して3級アミンが生成する。
これらの光塩基発生剤(C1)の内、光分解性の観点から、下記一般式(30)で示される化合物が好ましい。
一般式(30)における(X15)-は、陰イオンを表し、具体的には一般式(5)又は(6)における(X1)-又は(X2)-として例示したものと同様のものが挙げられる。これらの内、光分解性の観点から、脂肪族又は芳香族カルボキシイオン及びボレートアニオンが好ましい。
カルバメート誘導体(C21)としては、例えば1−Z−4−ピペリドン等が挙げられる。
本発明の感光性組成物中に、酸発生剤(B)と塩基発生剤(C)のいずれを用いても、各種基材への密着性に優れ、かつ透明な硬化物が得られるが、硬化物の耐黄変性の観点からは、酸発生剤(B)を用いるのが好ましい。
本発明の感光性組成物中の酸発生剤(B)及び/又は塩基発生剤(C)の含有量〔(B)と(C)の合計〕は、光硬化性の観点から、重合性物質(D)の重量に対して、好ましくは0.05〜15重量%、更に好ましくは0.1〜10重量%である。
本発明においては、(A1)、(A2)、(B1)、(B2)、(C1)、又は(C2)を、以下の(1)〜(4)のいずれかの組合せで含有することが好ましい〔本第2発明の感光性組成物〕。
(1)(A1)、並びに(B2)及び/又は(C2)を含有する。
(2)(B1)、(A2)、及び必要により(C2)を含有する。
(3)(C1)、(A2)、及び必要により(B2)を含有する。
(4)上記(1)〜(3)の2種類以上の組合せ。
(1)(A1)、並びに(B2)及び/又は(C2)を含有する。
(2)(B1)、(A2)、及び必要により(C2)を含有する。
(3)(C1)、(A2)、及び必要により(B2)を含有する。
(4)上記(1)〜(3)の2種類以上の組合せ。
上記(1)においては、活性光線の照射により活性種(H)としてラジカルが発生し、活性種(I)として酸及び/又は塩基が発生する。
上記(2)においては、活性光線の照射により活性種(H)として酸が発生し、活性種(I)としてラジカル及び必要により塩基が発生する。
上記(3)においては、活性光線の照射により活性種(H)として塩基が発生し、活性種(I)としてラジカル及び必要により酸が発生する。
これらの組合せの中で更に好ましいものは、(1)の内(A1)及び(B2)を含有するもの、(2)の内(B1)及び(A2)の内前記(A1)、(A2)のいずれとしても適用できる前記化合物(A12)を含有するもの、並びに(3)の内(C1)及び(A2)の内前記(A1)、(A2)のいずれとしても適用できる前記化合物(A12)を含有するものであり、特に好ましいものは、(A1)及び(B2)を含有するもの、並びに(B1)及び(A12)を含有するものである。
上記(2)においては、活性光線の照射により活性種(H)として酸が発生し、活性種(I)としてラジカル及び必要により塩基が発生する。
上記(3)においては、活性光線の照射により活性種(H)として塩基が発生し、活性種(I)としてラジカル及び必要により酸が発生する。
これらの組合せの中で更に好ましいものは、(1)の内(A1)及び(B2)を含有するもの、(2)の内(B1)及び(A2)の内前記(A1)、(A2)のいずれとしても適用できる前記化合物(A12)を含有するもの、並びに(3)の内(C1)及び(A2)の内前記(A1)、(A2)のいずれとしても適用できる前記化合物(A12)を含有するものであり、特に好ましいものは、(A1)及び(B2)を含有するもの、並びに(B1)及び(A12)を含有するものである。
本発明における必須成分であるエチレン性不飽和結合含有基(x)を有するフタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のエステル化合物(D1)は、例えばエチレン性不飽和結合含有基(x)と水酸基またはハロゲン基の両方を有する化合物と、フタル酸(イソフタル酸及びテレフタル酸を含む)、トリメリット酸、またはピロメリット酸とを反応させることにより得ることができる。
エステル化合物(D1)が有するエチレン性不飽和結合含有基(x)は、エチレン性不飽和結合(C=C)をその一部に含有する置換基であれば特に限定させないが、硬化性の観点から好ましいのは、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基などが挙げられ、更に好ましいのはアリル基である。
エステル化合物(D1)が複数のエチレン性不飽和結合含有基(x)を有する場合、複数の(x)の種類はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
エステル化合物(D1)が複数のエチレン性不飽和結合含有基(x)を有する場合、複数の(x)の種類はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
エステル化合物(D1)のうち、好ましいものとしては、例えば下記一般式(2)で示される化合物(D11)、一般式(3)で示される化合物(D12)または一般式(4)で示される化合物(D13)で表される化合物等が挙げられる。
(D1)は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(D1)は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
[式中、R5〜R13はそれぞれ独立に(メタ)アクリロイル基、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、アルキル基または水素原子を表す。但し、式(2)中のR5〜R6、式(3)中のR7〜R9、および式(4)中のR10〜R13の少なくとも1個は、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、1−プロペニル基またはアリル基である。]
上記の一般式(2)〜(4)で表される化合物のうち、表面硬度及び密着性の観点から好ましいのは化合物(D12)と化合物(D13)であり、さらに好ましいのは化合物(D12)である。
感光性組成物の(D)と(E)の合計重量に基づく(D1)の含有量は、3〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは3〜40重量%、特に好ましくは3〜30重量%である。
3重量%以上であれば硬化物の透明性が良好に発揮でき、50重量%以下であればアルカリ現像性が良好に発揮できる。
3重量%以上であれば硬化物の透明性が良好に発揮でき、50重量%以下であればアルカリ現像性が良好に発揮できる。
相溶性の観点から(D1)と(E)の重量比(A)/(D1)は1.0〜15.0が好ましく、さらに好ましくは1.0〜10.0である。1.0以上であれば硬化物の鉛筆硬度が良好に発揮でき、15.0以下であれば硬化物の透明性が良好に発揮できる。
本発明で用いるエステル化合物(D1)は、例えば、トリメリット酸等の芳香族多価カルボン酸と、エチレン性不飽和結合含有基(x)と水酸基またはハロゲン基の両方を有する化合物を、有機溶剤中で、必要により酸触媒(パラトルエンスルホン酸等)の存在下で反応させた後、有機溶剤を減圧留去することで得ることができる。
エチレン性不飽和結合含有基(x)と水酸基またはハロゲン基の両方を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アリルクロライドなどが挙げられる。
エチレン性不飽和結合含有基(x)と水酸基またはハロゲン基の両方を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アリルクロライドなどが挙げられる。
本発明の感光性組成物中の必須成分である、多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)としては、公知の多官能(メタ)アクリレートモノマーであれば、とくに限定されずに用いられる。
この多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)としては、2官能(メタ)アクリレート(D21)、3官能(メタ)アクリレート(D22)及び4〜6官能(メタ)アクリレート(D23)が挙げられる。
この多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)としては、2官能(メタ)アクリレート(D21)、3官能(メタ)アクリレート(D22)及び4〜6官能(メタ)アクリレート(D23)が挙げられる。
2官能(メタ)アクリレート(D21)としては、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばグリセリンのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのジ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1,5−ペンタンジオールのジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,3−プロパンジオールのジ(メタ)アクリレート];多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物と(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、グリセリンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート];OH基含有両末端エポキシアクリレート;多価アルコールと(メタ)アクリル酸とヒドロキシカルボン酸のエステル化物[例えばヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート]等が挙げられる。
3官能(メタ)アクリレート(D22)としては、グリセリンのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート;及びトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
4〜6官能(メタ)アクリレート(D23)としては、ペンタエリスリトールのテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの(D2)のうち好ましいものは、3官能(メタ)アクリレート(D22)および4〜6官能の(メタ)アクリレート(D23)である。
市場から容易に入手できる(D2)としては、例えば、ライトエステルTMP(共栄社化学社製:トリメチロールプロパントリメタクリレート)、アロニックスM−403(東亞合成社製:ペンタエリスリトールトリアクリレート)、ライトアクリレートPE−3A(共栄社化学社製:ペンタエリスリトールトリアクリレート)及びネオマーDA−600(三洋化成工業社製:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物)等が挙げられる。
感光性組成物の(D)と(E)の合計重量に基づく(D2)の含有量は、10〜80重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜70重量%、特に好ましくは10〜60重量%である。10重量%以上であれば硬化物の耐溶剤性が良好に発揮でき、80重量%以下であればアルカリ現像性がさらに良好に発揮できる。
本発明で使用するポリシロキサン化合物(E)は、下記一般式(1)で表される。
本発明に用いられる上記一般式(1)で表されるポリシロキサン化合物(E)において、R1〜R4は、炭素数が1〜4のアルキル基を表し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、sec−ブチル基などが挙げられる。
これらのうち、好ましいのはメチル基、エチル基である。
これらのうち、好ましいのはメチル基、エチル基である。
ポリシロキサン化合物(E)の具体例としては、たとえば通常の方法でシラン化合物であるテトラアルコキシシランまたはトリアルコキシシランに水を添加し、縮合させて得られるものが挙げられ、これらの縮合物は一般に市販されている。
これらの市販品としては、例えば、メチルシリケート51、メチルシリケート53A、エチルシリケート40、エチルシリケート48(以上、コルコート株式会社製)、MS51、MS56、MS56S(以上、三菱化学株式会社製)、Mシリケート51、FR−3、シリケート40、シリケート45、シリケート48、ES−48(以上、多摩化学株式会社製)などのテトラアルコキシシランの部分加水分解物の縮合物や、たとえばAFP−1(信越化学工業株式会社製)などのトリアルコキシシランの部分加水分解物の縮合物などが挙げられる。
これらの市販品としては、例えば、メチルシリケート51、メチルシリケート53A、エチルシリケート40、エチルシリケート48(以上、コルコート株式会社製)、MS51、MS56、MS56S(以上、三菱化学株式会社製)、Mシリケート51、FR−3、シリケート40、シリケート45、シリケート48、ES−48(以上、多摩化学株式会社製)などのテトラアルコキシシランの部分加水分解物の縮合物や、たとえばAFP−1(信越化学工業株式会社製)などのトリアルコキシシランの部分加水分解物の縮合物などが挙げられる。
(D)及び(E)の合計重量に基づく(E)の含有量は、10〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜40重量%、特に好ましくは10〜35重量%である。10重量%以上であれば硬化物の鉛筆硬度が良好に発揮でき、50重量%以下であればアルカリ現像性が良好に発揮できる。
相溶性の観点から(D1)と(E)の重量比(D1)/(E)は1.0〜15.0が好ましく、さらに好ましくは1.0〜10.0である。1.0以上であれば硬化物の鉛筆硬度が良好に発揮でき、15.0以下であれば硬化物の透明性が良好に発揮できる。
本発明の感光性組成物は、通常、(A)〜(E)成分を溶剤(F)に溶解または分散させた状態で使用される。
溶剤(F)としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤;メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテートなどのエステル系溶剤などが挙げられる。
上記溶剤は、各成分を溶解または分散させることができるもので、本発明の感光性組成物の使用方法に応じて選択されるが、沸点が60〜280℃の範囲のものを選択するのが好ましい。
感光性組成物は、必要によりさらにその他の成分を含有していても良く、界面活性剤、酸化防止剤、重合禁止剤、親水性樹脂、シランカップリング剤などが挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、非イオン系、両性、フッ素系、シリコン系等の界面活性剤各種のものが使用できる。これらのうちで塗布性の観点から、フッ素系及びシリコン系界面活性剤が好ましい。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4、6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,6,10−テトラ−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン、3−4’−ヒドロキシ−3’−5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸−n−オクタデシル、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4’ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、3,6−ジオキサオクタメチレン=ビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオナート]、4,4’−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、チオジエチエレンビス[3−(3,5−ジーt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。
重合禁止剤としては、p−メトキシフェノール、ヒドロキノン、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、2,3−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等が挙げられる。
本発明の感光性組成物には、現像性付与と硬化膜の強度向上の目的で、親水性樹脂を配合する。
このような目的で配合する親水性樹脂としては、親水性ビニル樹脂、親水性エポキシ樹脂が好ましい。
親水性ビニル樹脂とは、水酸基、カルボキシル基、オキシエチレン基等の親水性の官能基をビニル系ポリマー分子の側鎖及び/又は末端に有するものである。親水性ビニル樹脂の好ましい製造方法は、親水基を有するビニルモノマーと、必要により疎水基含有ビニルモノマーとをビニル重合する方法である。
親水性エポキシ樹脂とは、前述の親水性の官能基を分子内に含むエポキシ樹脂である。親水性エポキシ樹脂としては、感度の観点から、さらに分子中に(メタ)アクリロイル基を有するほうが好ましい。
好ましい親水性エポキシ樹脂としては、酸変性脂肪族エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、酸変性脂環式エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、酸変性芳香族エポキシ(メタ)アクリレート樹脂などが挙げられる。
このような目的で配合する親水性樹脂としては、親水性ビニル樹脂、親水性エポキシ樹脂が好ましい。
親水性ビニル樹脂とは、水酸基、カルボキシル基、オキシエチレン基等の親水性の官能基をビニル系ポリマー分子の側鎖及び/又は末端に有するものである。親水性ビニル樹脂の好ましい製造方法は、親水基を有するビニルモノマーと、必要により疎水基含有ビニルモノマーとをビニル重合する方法である。
親水性エポキシ樹脂とは、前述の親水性の官能基を分子内に含むエポキシ樹脂である。親水性エポキシ樹脂としては、感度の観点から、さらに分子中に(メタ)アクリロイル基を有するほうが好ましい。
好ましい親水性エポキシ樹脂としては、酸変性脂肪族エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、酸変性脂環式エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、酸変性芳香族エポキシ(メタ)アクリレート樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルシラン、アクリルシラン、エポキシシラン、アミノシラン等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、得られる硬化物の透明性の点から、着色材料である、着色剤(無機顔料及び有機顔料等の顔料、染料)、金属酸化物及び金属粉末のいずれもを実質的に含有しない必要がある。
ここで、実質的に含有しないとは、感光性組成物中の含有量が1重量%未満であることを意味する。感光性組成物中の着色材料の含有量は、好ましくは0.8重量%以下、さらに好ましくは0重量%である。
ここで、実質的に含有しないとは、感光性組成物中の含有量が1重量%未満であることを意味する。感光性組成物中の着色材料の含有量は、好ましくは0.8重量%以下、さらに好ましくは0重量%である。
本発明の感光性組成物は、例えば、プラネタリーミキサー等の公知の混合装置により、(A)〜(E)およびその他の成分を混合することにより得ることができる。また感光性組成物は、通常、室温で液状であり、その粘度は25℃で0.1〜10,000mPa・s、好ましくは1〜8,000mPa・sである。
本発明の感光性組成物は、高硬度で基板や透明導電膜との密着性に優れており、さらに透明性及びアルカリ現像性に優れているため、フラットパネルディスプレイ用、タッチパネル用、コーティング剤用、インキ用、塗料用、接着剤用、レジストパターン形成用又はセラミック電子部品製造用として適している。好ましくはタッチパネルの保護膜や絶縁膜形成用の感光性組成物として適している。
本発明の硬化膜の形成工程は、感光性組成物を基板上に塗布後、光照射し、アルカリ現像してパターン形成し、さらにポストベークを行う工程である。
硬化膜の形成は、通常、以下(1)〜(5)の工程で行われる。
(1)基板上に本発明の感光性組成物を塗布する工程:
塗布方法としては、ロールコート、スピンコート、スプレーコートおよびスリットコート等が挙げられ、塗布装置としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター及びコンマコーター等が挙げられる。
膜厚は、通常0.5〜10μm、好ましくは1〜5μmである。
硬化膜の形成は、通常、以下(1)〜(5)の工程で行われる。
(1)基板上に本発明の感光性組成物を塗布する工程:
塗布方法としては、ロールコート、スピンコート、スプレーコートおよびスリットコート等が挙げられ、塗布装置としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター及びコンマコーター等が挙げられる。
膜厚は、通常0.5〜10μm、好ましくは1〜5μmである。
(2)塗布された感光性組成物層を、必要に応じて熱を加えて乾燥させる(プリベーク)工程:
乾燥温度としては、好ましくは10〜120℃、さらに好ましくは12〜90℃、特に15〜60℃、とりわけ20〜50℃である。乾燥時間は、好ましくは0.5〜10分、さらに好ましくは1〜8分、特に好ましくは1〜5分である。
乾燥温度としては、好ましくは10〜120℃、さらに好ましくは12〜90℃、特に15〜60℃、とりわけ20〜50℃である。乾燥時間は、好ましくは0.5〜10分、さらに好ましくは1〜8分、特に好ましくは1〜5分である。
(3)所定のフォトマスクを介して、可視光線、紫外線により感光性組成物層の露光を行う工程:
光線源としては、例えば、太陽光、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、および半導体レーザーが挙げられる。
露光量としては、特に限定されないが、好ましくは20〜300mJ/cm2、生産コストの観点から20〜100mJ/cm2がさらに好ましい。
露光光を行う工程においては、感光性組成物中の(メタ)アクリロイル基を有する成分が反応して光硬化反応する。
光線源としては、例えば、太陽光、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、および半導体レーザーが挙げられる。
露光量としては、特に限定されないが、好ましくは20〜300mJ/cm2、生産コストの観点から20〜100mJ/cm2がさらに好ましい。
露光光を行う工程においては、感光性組成物中の(メタ)アクリロイル基を有する成分が反応して光硬化反応する。
(4)光照射後、未露光部を現像液で除去し、現像を行う工程:
現像液は、通常、アルカリ水溶液を用いる。
アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩の水溶液;ヒドロキシテトラメチルアンモニウム、およびヒドロキシテトラエチルアンモニウム等の有機アルカリの水溶液が挙げられる。
これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることもでき、また、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等の界面活性剤を添加して用いることもできる。
現像方法としては、ディップ方式とシャワー方式があるが、シャワー方式の方が好ましい。現像液の温度は、好ましくは25〜40℃である。現像時間は、膜厚や感光性組成物の溶解性に応じて適宜決定される。
現像液は、通常、アルカリ水溶液を用いる。
アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩の水溶液;ヒドロキシテトラメチルアンモニウム、およびヒドロキシテトラエチルアンモニウム等の有機アルカリの水溶液が挙げられる。
これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることもでき、また、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等の界面活性剤を添加して用いることもできる。
現像方法としては、ディップ方式とシャワー方式があるが、シャワー方式の方が好ましい。現像液の温度は、好ましくは25〜40℃である。現像時間は、膜厚や感光性組成物の溶解性に応じて適宜決定される。
(5)後加熱(ポストベーク)工程:
硬化膜中に残っている溶剤や開始剤の残分を飛ばしたり、未反応アクリルをなくすことで永久膜としての機能を出すために、後加熱(ポストベーク)を行う。
ポストベークの温度としては50〜280℃、好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは120〜240℃、特に好ましくは140〜230℃である。
ポストベークの時間は通常5分〜2時間である。
硬化膜中に残っている溶剤や開始剤の残分を飛ばしたり、未反応アクリルをなくすことで永久膜としての機能を出すために、後加熱(ポストベーク)を行う。
ポストベークの温度としては50〜280℃、好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは120〜240℃、特に好ましくは140〜230℃である。
ポストベークの時間は通常5分〜2時間である。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1
[酸発生剤(B121−1){化学式(31)で表される化合物}の合成]
[酸発生剤(B121−1){化学式(31)で表される化合物}の合成]
(1)2−(フェニルチオ)チオキサントン[中間体(B121−1−1)]の合成:
2−クロロチオキサントン11.0部、チオフェノール4.9部、水酸化カリウム2.5部及びN,N−ジメチルホルムアミド162部を均一混合し、130℃で9時間反応させた後、反応溶液を室温(約25℃)まで冷却し、蒸留水200部中に投入し、生成物を析出させた。これをろ過し、残渣を水で濾液のpHが中性になるまで洗浄した後、残渣を減圧乾燥させ、黄色粉末状の生成物を得た。カラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン/ヘキサン=1/1:容量比)で精製し、中間体(B121−1−1)(黄色固体)3.1部を得た。
2−クロロチオキサントン11.0部、チオフェノール4.9部、水酸化カリウム2.5部及びN,N−ジメチルホルムアミド162部を均一混合し、130℃で9時間反応させた後、反応溶液を室温(約25℃)まで冷却し、蒸留水200部中に投入し、生成物を析出させた。これをろ過し、残渣を水で濾液のpHが中性になるまで洗浄した後、残渣を減圧乾燥させ、黄色粉末状の生成物を得た。カラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン/ヘキサン=1/1:容量比)で精製し、中間体(B121−1−1)(黄色固体)3.1部を得た。
(2)2−[(フェニル)スルフィニル]チオキサントン[中間体(B121−1−2)]の合成:
中間体(B121−1−1)11.2部、アセトニトリル215部及び硫酸0.02部を40℃で撹拌しながら、これに30%過酸化水素水溶液4.0部を徐々に滴下し、40〜45℃で14時間反応させた後、反応溶液を室温(約25℃)まで冷却し、蒸留水200部中に投入し、生成物を析出させた。これをろ過し、残渣を水で濾液のpHが中性になるまで洗浄した後、残渣を減圧乾燥させ、黄色粉末状の生成物を得た。カラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/トルエン=1/3:容量比)にて生成物を精製して、中間体(B121−1−2)(黄色固体)13.2部を得た。
中間体(B121−1−1)11.2部、アセトニトリル215部及び硫酸0.02部を40℃で撹拌しながら、これに30%過酸化水素水溶液4.0部を徐々に滴下し、40〜45℃で14時間反応させた後、反応溶液を室温(約25℃)まで冷却し、蒸留水200部中に投入し、生成物を析出させた。これをろ過し、残渣を水で濾液のpHが中性になるまで洗浄した後、残渣を減圧乾燥させ、黄色粉末状の生成物を得た。カラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/トルエン=1/3:容量比)にて生成物を精製して、中間体(B121−1−2)(黄色固体)13.2部を得た。
(3)酸発生剤(B121−1)の合成:
中間体(B121−1−2)4.3部、無水酢酸4.1部及びアセトニトリル110部を40℃で撹拌しながら、これにトリフルオロメタンスルホン酸2.4部を徐々に滴下し、40〜45℃で1時間反応させた後、反応溶液を室温(約25℃)まで冷却し、蒸留水150部中に投入し、クロロホルムで抽出し、水相のpHが中性になるまで水で洗浄した。クロロホルム相をロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去した後、トルエン50部を加えて超音波洗浄器でトルエン中に分散し約15分間静置してから上澄みを除く操作を3回繰り返して、生成した固体を洗浄した後、残渣を減圧乾燥した。この残渣をジクロロメタン212部に溶かし、10%トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロリン酸カリウム水溶液65部中に投入してから、室温(約25℃)で2時間撹拌し、ジクロロメタン層を分液操作にて水で3回洗浄した後、有機溶媒を減圧留去することにより、酸発生剤(B121−1)(黄色固体)5.5部を得た。
中間体(B121−1−2)4.3部、無水酢酸4.1部及びアセトニトリル110部を40℃で撹拌しながら、これにトリフルオロメタンスルホン酸2.4部を徐々に滴下し、40〜45℃で1時間反応させた後、反応溶液を室温(約25℃)まで冷却し、蒸留水150部中に投入し、クロロホルムで抽出し、水相のpHが中性になるまで水で洗浄した。クロロホルム相をロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去した後、トルエン50部を加えて超音波洗浄器でトルエン中に分散し約15分間静置してから上澄みを除く操作を3回繰り返して、生成した固体を洗浄した後、残渣を減圧乾燥した。この残渣をジクロロメタン212部に溶かし、10%トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロリン酸カリウム水溶液65部中に投入してから、室温(約25℃)で2時間撹拌し、ジクロロメタン層を分液操作にて水で3回洗浄した後、有機溶媒を減圧留去することにより、酸発生剤(B121−1)(黄色固体)5.5部を得た。
製造例2
[酸発生剤(B122−1){化学式(32)で表される化合物}の合成]
[酸発生剤(B122−1){化学式(32)で表される化合物}の合成]
トルエン[東京化成工業(株)製]6.5部、イソプロピルベンゼン[東京化成工業(株)製]8.1部、ヨウ化カリウム[東京化成工業(株)製]5.35部及び無水酢酸20部を酢酸70部に溶解させ、10℃まで冷却し、温度を10±2℃に保ちながら、濃硫酸12部と酢酸15部の混合溶液を1時間かけて滴下した。25℃まで昇温し、24時間攪拌した。その後、反応溶液にジエチルエーテル50部を加え、水で3回洗浄し、ジエチルエーテルを減圧留去した。残渣にカリウム{トリフルオロ[トリス(パーフルオロエチル)]ホスフェート}118部を水100部に溶解させた水溶液を加え、25℃で20時間攪拌した。その後、反応溶液に酢酸エチル500部を加え、水で3回洗浄し、有機溶剤を減圧留去することで目的とする酸発生剤(B122−1)(淡黄色液体)14.0部を得た。
製造例3
[塩基発生剤(C122−1){化学式(33)で表される化合物}の合成]
[塩基発生剤(C122−1){化学式(33)で表される化合物}の合成]
9−クロロメチルアントラセン(アルドリッチ社製)2.0部をクロロホルムに溶解させ、そこへ、トリオクチルアミン[和光純薬工業(株)製]3.1部を少量ずつ加え(添加後若干の発熱が見られた。)、このまま室温(約25℃)で1時間攪拌して反応液を得た。ナトリウムテトラフェニルボレート塩4.0部及び水40部からなる水溶液に、反応液を少しずつ滴下し、更に1時間室温(約25℃)で攪拌した後、水層を分液操作により除き、有機層を水で3回洗浄した。有機溶剤を減圧留去することで、白色固体7.1部を得た。この白色固体をアセトニトリルで再結晶させて、塩基発生剤(C122−1)(白色固体)6.2部を得た。
製造例4
[塩基発生剤(C123−1){化学式(34)で表される化合物}の合成]
[塩基発生剤(C123−1){化学式(34)で表される化合物}の合成]
「トリオクチルアミン[和光純薬工業(株)製]3.1部」を「1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン[サンアプロ(株)製「DBU」]1.3部」に変更したこと以外、製造例10と同様にして、塩基発生剤(C123−1)(白色固体)4.7部を得た。
製造例5
[エステル化合物(D1−1)の合成]
温度計、空気・窒素混合気体の導入管、撹拌機、分水器、還流冷却器を備えたフラスコに、トリメリット酸210部、2−ヒドロキシエチルアクリレート365.4部、トルエン70部、p−トルエンスルホン酸5部及びp−メトキシフェノール2部を仕込み、空気・窒素混合気体の気流下で撹拌しながら120℃まで昇温して、生成する水を分水器により連続的に系外へ除去しながら、反応液の酸価が5以下となるまで反応した。反応終了後、トルエンを減圧下に留去して、本発明のアクリロイル基を有するトリメリット酸エステル(D1−1)を得た。
[エステル化合物(D1−1)の合成]
温度計、空気・窒素混合気体の導入管、撹拌機、分水器、還流冷却器を備えたフラスコに、トリメリット酸210部、2−ヒドロキシエチルアクリレート365.4部、トルエン70部、p−トルエンスルホン酸5部及びp−メトキシフェノール2部を仕込み、空気・窒素混合気体の気流下で撹拌しながら120℃まで昇温して、生成する水を分水器により連続的に系外へ除去しながら、反応液の酸価が5以下となるまで反応した。反応終了後、トルエンを減圧下に留去して、本発明のアクリロイル基を有するトリメリット酸エステル(D1−1)を得た。
製造例6
[エステル化合物(D1−2)の合成]
温度計、空気・窒素混合気体の導入管、撹拌機、分水器、還流冷却器を備えたフラスコに、トリメリット酸210部、アリルクロライド76.5部、トルエン70部及びトリエチルアミン101部を仕込み、25℃にて空気・窒素混合気体の気流下で20時間撹拌した。反応終了後、析出物を濾過により除去し、トルエンを減圧下に留去して、本発明のアリル基を有するトリメリット酸エステル(D1−2)を得た。
[エステル化合物(D1−2)の合成]
温度計、空気・窒素混合気体の導入管、撹拌機、分水器、還流冷却器を備えたフラスコに、トリメリット酸210部、アリルクロライド76.5部、トルエン70部及びトリエチルアミン101部を仕込み、25℃にて空気・窒素混合気体の気流下で20時間撹拌した。反応終了後、析出物を濾過により除去し、トルエンを減圧下に留去して、本発明のアリル基を有するトリメリット酸エステル(D1−2)を得た。
製造例7
[親水性樹脂(G−1)の合成]
加熱冷却・撹拌装置、還流冷却管、窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、メタクリル酸メチル90部、メタクリル酸40部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート327部を仕込んだ。系内の気相部分を窒素で置換したのち、2、2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート30部に溶解した溶液38部を添加し、90℃に加熱し、4時間反応させた。
さらに得られた溶液にメタクリル酸グリシジル15部、トリエチルアミン1部を添加し、90℃で6時間反応させ、親水性ビニル樹脂の30%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(G−1)を得た。
[親水性樹脂(G−1)の合成]
加熱冷却・撹拌装置、還流冷却管、窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、メタクリル酸メチル90部、メタクリル酸40部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート327部を仕込んだ。系内の気相部分を窒素で置換したのち、2、2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート30部に溶解した溶液38部を添加し、90℃に加熱し、4時間反応させた。
さらに得られた溶液にメタクリル酸グリシジル15部、トリエチルアミン1部を添加し、90℃で6時間反応させ、親水性ビニル樹脂の30%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(G−1)を得た。
製造例8
[親水性樹脂(G−2)の合成]
加熱冷却・撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN−102S」(日本化薬(株)製エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート145部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。
この反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部を仕込み、さらに90℃にて5時間反応させ、その後プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分含有量が60%になるように希釈し、親水性エポキシ樹脂の60%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(G−2)を得た。
[親水性樹脂(G−2)の合成]
加熱冷却・撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN−102S」(日本化薬(株)製エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート145部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。
この反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部を仕込み、さらに90℃にて5時間反応させ、その後プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分含有量が60%になるように希釈し、親水性エポキシ樹脂の60%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(G−2)を得た。
実施例1〜5および比較例1〜5
[感光性組成物の製造]
表1の配合部数に従い、均一になるまで撹拌して実施例及び比較例の感光性組成物を配合した。
[感光性組成物の製造]
表1の配合部数に従い、均一になるまで撹拌して実施例及び比較例の感光性組成物を配合した。
なお、表中の記号は以下のものを使用した。
(A−1):光ラジカル重合開始剤「イルガキュア907」(BASF社製)
(A−2):光ラジカル重合開始剤「イルガキュア819」(BASF社製)
(D2−1):多官能アクリレートモノマー「ネオマー DA−600」[ジペンタエリスリトール(ペンタ/ヘキサ)アクリレート、三洋化成工業社製]
(D2−2):多官能メタクリレートモノマー「ネオマー EA−300」[ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート、三洋化成工業社製]
(E−1):ポリシロキサン化合物「メチルシリケート51」[テトラメトキシシランの縮合物(平均4量体)、コルコート社製]
(E−2):ポリシロキサン化合物「エチルシリケート40」[テトラエトキシシランの縮合物(平均5量体)、コルコート社製]
(A−1):光ラジカル重合開始剤「イルガキュア907」(BASF社製)
(A−2):光ラジカル重合開始剤「イルガキュア819」(BASF社製)
(D2−1):多官能アクリレートモノマー「ネオマー DA−600」[ジペンタエリスリトール(ペンタ/ヘキサ)アクリレート、三洋化成工業社製]
(D2−2):多官能メタクリレートモノマー「ネオマー EA−300」[ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート、三洋化成工業社製]
(E−1):ポリシロキサン化合物「メチルシリケート51」[テトラメトキシシランの縮合物(平均4量体)、コルコート社製]
(E−2):ポリシロキサン化合物「エチルシリケート40」[テトラエトキシシランの縮合物(平均5量体)、コルコート社製]
以下に性能評価の方法を説明する。
[透明性の評価]
上記感光性組成物を透明ガラス基板(厚さ0.7mm)上にスピンコーターで塗布し、乾燥して、塗膜を形成した。この塗膜を80℃で3分間加熱した。
得られた塗膜に超高圧水銀灯の光を60mJ/cm2(i線換算で照度22mW/cm2)照射した。
その後、0.05%水酸化カリウム水溶液で60秒間現像を行った後、超純水で1分間洗浄し、さらに230℃の乾燥器中で30分間加熱してポストベークを行い基板上に膜厚2μmの保護膜を形成した。
上記のようにして得られた保護膜について、紫外可視分光光度計UV−2400(島津製作所社製)を用いて400nmの透過率を測定した。
400nmの透過率を表1に示した。
この値が97%以上の場合に、保護膜の透明性は良好をいえる。
[透明性の評価]
上記感光性組成物を透明ガラス基板(厚さ0.7mm)上にスピンコーターで塗布し、乾燥して、塗膜を形成した。この塗膜を80℃で3分間加熱した。
得られた塗膜に超高圧水銀灯の光を60mJ/cm2(i線換算で照度22mW/cm2)照射した。
その後、0.05%水酸化カリウム水溶液で60秒間現像を行った後、超純水で1分間洗浄し、さらに230℃の乾燥器中で30分間加熱してポストベークを行い基板上に膜厚2μmの保護膜を形成した。
上記のようにして得られた保護膜について、紫外可視分光光度計UV−2400(島津製作所社製)を用いて400nmの透過率を測定した。
400nmの透過率を表1に示した。
この値が97%以上の場合に、保護膜の透明性は良好をいえる。
[鉛筆硬度の評価]
上記と同様の操作で、得られた保護膜について、JIS K5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)により保護膜の鉛筆硬度について評価した。
鉛筆硬度を表1に示した。
この値が5H以上の場合に、保護膜の硬度は良好といえる。
上記と同様の操作で、得られた保護膜について、JIS K5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)により保護膜の鉛筆硬度について評価した。
鉛筆硬度を表1に示した。
この値が5H以上の場合に、保護膜の硬度は良好といえる。
[密着性の評価]
膜厚の2μmを4μmに変更する以外は上記と同様の操作を行い、得られた保護膜について、JIS K5600−5−6の付着性(クロスカット法)により保護膜の密着性について評価した。
表1に碁盤目100(10×10)個中、ガラス基板上に残ったクロスカットした保護膜の碁盤目の数を示した。
ガラス基板の代わりにITO膜が表面に成膜されたガラス基板を用いて、ITO膜上での密着性を同様に評価した。
膜厚の2μmを4μmに変更する以外は上記と同様の操作を行い、得られた保護膜について、JIS K5600−5−6の付着性(クロスカット法)により保護膜の密着性について評価した。
表1に碁盤目100(10×10)個中、ガラス基板上に残ったクロスカットした保護膜の碁盤目の数を示した。
ガラス基板の代わりにITO膜が表面に成膜されたガラス基板を用いて、ITO膜上での密着性を同様に評価した。
[耐熱密着性の評価]
上記の密着性試験で用いたのと同じ保護膜が成膜されたガラス板、およびITO膜が表面に成膜されたガラス基板を、温度230℃の乾燥機に4時間入れた後、JIS K5600−5−6の付着性(クロスカット法)により保護膜の密着性について評価した。
表1に碁盤目100(10×10)個中、残ったガラス基板上にクロスカットした保護膜の碁盤目の数を示した。
ガラス基板の代わりにITO膜が表面に成膜されたガラス基板を用いて、ITO膜上での密着性を同様に評価した。
上記の密着性試験で用いたのと同じ保護膜が成膜されたガラス板、およびITO膜が表面に成膜されたガラス基板を、温度230℃の乾燥機に4時間入れた後、JIS K5600−5−6の付着性(クロスカット法)により保護膜の密着性について評価した。
表1に碁盤目100(10×10)個中、残ったガラス基板上にクロスカットした保護膜の碁盤目の数を示した。
ガラス基板の代わりにITO膜が表面に成膜されたガラス基板を用いて、ITO膜上での密着性を同様に評価した。
[耐湿熱密着性の評価]
上記の密着性試験で用いたのと同じ保護膜が成膜されたガラス板、およびITO膜が表面に成膜されたガラス基板を、温度120℃、相対湿度100%の恒温恒湿機に24時間入れた後、JIS K5600−5−6の付着性(クロスカット法)により保護膜の密着性について評価した。
表1に碁盤目100(10×10)個中、残ったガラス基板上にクロスカットした保護膜の碁盤目の数を示した。
ガラス基板の代わりにITO膜が表面に成膜されたガラス基板を用いて、ITO膜上での密着性を同様に評価した。
上記の密着性試験で用いたのと同じ保護膜が成膜されたガラス板、およびITO膜が表面に成膜されたガラス基板を、温度120℃、相対湿度100%の恒温恒湿機に24時間入れた後、JIS K5600−5−6の付着性(クロスカット法)により保護膜の密着性について評価した。
表1に碁盤目100(10×10)個中、残ったガラス基板上にクロスカットした保護膜の碁盤目の数を示した。
ガラス基板の代わりにITO膜が表面に成膜されたガラス基板を用いて、ITO膜上での密着性を同様に評価した。
本発明の感光性組成物は、高硬度で基板や透明導電膜との密着性に優れており、さらに透明性及びアルカリ現像性に優れているため、フラットパネルディスプレイ用、タッチパネル用、コーティング剤用、インキ用、塗料用、接着剤用、レジストパターン形成用又はセラミック電子部品製造用の感光性組成物として適している。
Claims (14)
- 下記(1)〜(4)を含有する感光性組成物であって、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)の内の少なくとも1つが活性光線の照射により活性種(H)を発生し、該活性種(H)がラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)又は塩基発生剤(C)と反応して新たな活性種(I)を生成して該新たな活性種(I)による重合性物質(D)の重合反応が進行し、該活性種(H)又は(I)が酸又は塩基であり、重合性物質(D)がエチレン性不飽和結合含有基(x)を有するフタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のエステル化合物(D1)及び多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)を含有し、着色剤、金属酸化物粉末及び金属粉末のいずれもを実質的に含有しないことを特徴とする感光性組成物。
(1)ラジカル開始剤(A)
(2)酸発生剤(B)及び/又は塩基発生剤(C)
(3)重合性物質(D)
(4)下記一般式(1)で示されるポリシロキサン化合物(E)
- 前記ラジカル開始剤(A)が、活性光線によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A1)、又は酸及び/若しくは塩基によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A2)であり、前記酸発生剤(B)が、活性光線により酸を発生する酸発生剤(B1)、又はラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により酸を発生する酸発生剤(B2)であり、前記塩基発生剤(C)が、活性光線により塩基を発生する塩基発生剤(C1)、又はラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により塩基を発生する塩基発生剤(C2)であって、(A1)、(A2)、(B1)、(B2)、(C1)、又は(C2)を以下の(1)〜(4)のいずれかの組合せで含有する請求項1記載の感光性組成物。
(1)(A1)、並びに(B2)及び/又は(C2)を含有する。
(2)(B1)、(A2)、及び必要により(C2)を含有する。
(3)(C1)、(A2)、及び必要により(B2)を含有する。
(4)上記(1)〜(3)の2種類以上の組合せ。 - 重合性物質(D)および下記一般式(1)で示されるポリシロキサン化合物(E)と共に、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)を下記(1)〜(4)のいずれかの組合せで含有し、重合性物質(D)がエチレン性不飽和結合含有基(x)を有するフタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のエステル化合物(D1)及び多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)を含有し、着色剤、金属酸化物粉末及び金属粉末を実質的に含有しないことを特徴とする感光性組成物。
(1)活性光線によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A1)、並びにラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により酸を発生する酸発生剤(B2)及び/又はラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により塩基を発生する塩基発生剤(C2)を含有する。
(2)活性光線により酸を発生する酸発生剤(B1)、酸及び/又は塩基によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A2)、並びに必要によりラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により塩基を発生する塩基発生剤(C2)を含有する。
(3)活性光線により塩基を発生する塩基発生剤(C1)、酸及び/又は塩基によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A2)、並びに必要によりラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により酸を発生する酸発生剤(B2)を含有する。
(4)上記(1)〜(3)の2種類以上の組合せ。
- 該エステル化合物(D1)のエチレン性不飽和結合含有基(x)が、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、1−プロペニル基およびアリル基からなる群から選ばれる1種以上の置換基である請求項1記載の感光性組成物。
- 前記活性光線によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A1)、又は前記酸及び/若しくは塩基によりラジカルを発生するラジカル開始剤(A2)が、アシルホスフィンオキサイド誘導体系重合開始剤(A121)、α−アミノアセトフェノン誘導体系重合開始剤(A122)、ベンジルケタール誘導体系重合開始剤(A123)、α−ヒドロキシアセトフェノン誘導体系重合開始剤(A124)、ベンゾイン誘導体系重合開始剤(A125)、オキシムエステル誘導体系重合開始剤(A126)、チタノセン誘導体系重合開始剤(A127)、有機過酸化物系重合開始剤(A21)及びアゾ化合物系重合開始剤(A22)からなる群から選ばれる少なくとも1種のラジカル開始剤である請求項2〜5のいずれか記載の感光性組成物。
- 前記活性光線により酸を発生する酸発生剤(B1)、又は前記ラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により酸を発生する酸発生剤(B2)が、スルホニウム塩誘導体(B121)、ヨードニウム塩誘導体(B122)、スルホン酸エステル誘導体(B21)、酢酸エステル誘導体(B22)及びホスホン酸エステル(B23)からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸発生剤である請求項2〜6のいずれか記載の感光性組成物。
- 前記活性光線により塩基を発生する塩基発生剤(C1)、又は前記ラジカル、酸及び塩基からなる群から選ばれる少なくとも1種により塩基を発生する塩基発生剤(C2)が、オキシム誘導体(C121)、4級アンモニウム塩誘導体(C122)、4級アミジン塩誘導体(C123)及びカルバメート誘導体(C21)からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基発生剤である請求項2〜7のいずれか記載の感光性組成物。
- 重合性物質(D)とポリシロキサン化合物(E)の合計量に基づいて、(E)を10〜50重量%、(D1)を3〜50重量%、(D2)を10〜80重量%含有する請求項1〜8のいずれか記載の感光性組成物。
- 重合性物質(D)に対するラジカル開始剤(A)の含有量が0.05〜15重量%、酸発生剤(B)及び/又は塩基発生剤(C)の含有量〔(B)と(C)の合計〕が0.05〜15重量%である請求項1〜9のいずれか記載の感光性組成物。
- (E)と(D1)の重量比(E)/(D1)が1.0〜15.0である請求項1〜10のいずれか記載の感光性組成物。
- フラットパネルディスプレイ用、タッチパネル用、コーティング剤用、インキ用、塗料用、接着剤用、レジストパターン形成用又はセラミック電子部品製造用である請求項1〜11のいずれか記載の感光性組成物。
- 請求項1〜12のいずれか記載の感光性組成物が活性光線の照射により硬化されてなる硬化物。
- ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び/又は塩基発生剤(C)、並びに下記一般式(1)で示されるポリシロキサン化合物(E)の存在下、着色剤、金属酸化物粉末及び金属粉末のいずれもが実質的に不存在下、活性光線の照射により重合性物質(D)を重合させる活性光線硬化物の製造方法であり、ラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)及び塩基発生剤(C)の内の少なくとも1つが活性光線の照射により活性種(H)を発生し、該活性種(H)がラジカル開始剤(A)、酸発生剤(B)又は塩基発生剤(C)と反応して新たな活性種(I)を生成して該新たな活性種(I)による重合性物質(D)の重合反応が進行し、該活性種(H)又は(I)が酸又は塩基であり、重合性物質(D)がエチレン性不飽和結合含有基(x)を有するフタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のエステル化合物(D1)及び多官能(メタ)アクリレートモノマー(D2)を含有する活性光線硬化物の製造方法。
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