JP6083557B2 - シルセスキオキサン誘導体、それを用いたネガ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

シルセスキオキサン誘導体、それを用いたネガ型感光性樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、シルセスキオキサン誘導体に関し、詳細には、高耐熱性を有するネガ型感光性樹脂組成物に好適に使用できる、アルカリ現像性樹脂組成物をもたらすシルセスキオキサン誘導体に関する。
半導体装置をはじめ各種電子回路装置に使用される絶縁性樹脂やレジスト樹脂は、感光性樹脂で形成される。該感光性樹脂は、アルカリ現像性とともに、性能向上のために耐熱性が要求される。
従来知られている、有機樹脂を用いたアルカリ現像性樹脂組成物は、耐熱性において充分な性能を持つものではなかった。一方、シルセスキオキサンを用いた感光性樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2。)。
特許文献1に開示されたシルセスキオキサン誘導体を用いた感光性樹脂組成物は、ポジ型のものである。このものはしかし、被膜性が不充分であり、例えば、絶縁膜の用途に適合するものではない。また、特許文献2に開示されたシルセスキオキサン含有感光性樹脂組成物は、ラジカル重合性モノマーを感光性発現のために用いているが、高い耐熱性を持つものではない。
特開2001−100420号公報 特開2012−088610号公報
従って本発明は、高耐熱性及び良好なアルカリ現像性を持ち、すぐれた塗膜物性を有して保護膜樹脂、絶縁性樹脂やレジスト樹脂として好適に用いることができる樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、下記化学式(1)で表される構成単位:
Figure 0006083557
[ただし、化学式(1)中、Rは、
−X−B−Y−COOH(式中、Xは、単結合、炭素数1〜6のアルキレン基、アリーレン基又は− −NH− −(式中、 及び は炭素数1〜3のアルキレン基を表す。 は同一でもよく、異なっていてもよい。)を表し、Yは、芳香族環基又は脂環基から2個の環炭素原子のそれぞれ1個の水素原子を除去することにより生成する2価の基又は分岐鎖及び/若しくは二重結合を有していても良い炭素数1〜4の2価のアルキレン基を表し、Bは−NHCO−又は−CONH−を表す。ただし、X及び/又はYは、(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有していてもよい。)で表される1価の基(L)、又は
−Z−A(式中、Zは、単結合、炭素数1〜6のアルキレン基又はアリーレン基を表し、Aは、(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を表す。)で表される1価の基(M)を表す。]
を含有するシルセスキオキサン誘導体(ただし、前記誘導体は、その複数含有する前記構成単位のうちに、かならず前記基(L)を有する構成単位を少なくとも1つ含有するが、それらのいずれの構成単位中の基(L)も(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基のいずれの基も持たない場合はかならず、前記誘導体は、前記基(M)を有する構成単位を少なくとも1つ含有する。)であって、
前記シルセスキオキサン誘導体は、
(a)下記化学式(2)で表される構成単位と、
(b)下記化学式(3)で表される構成単位
Figure 0006083557
(式(2)中、 は、前記1価の基(L)を表すが、該基(L)中のX及びYは、(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基のいずれの基も置換基として持たない。式(3)中、 は、前記1価の基(M)を表す。)とを、前記構成単位(a)と前記構成単位(b)とのモル比(a):(b)=20:80〜80:20で含有するものである、シルセスキオキサン誘導体、
該シルセスキオキサン誘導体を樹脂成分として含有するネガ型感光性樹脂組成物、並びに、
該ネガ型感光性樹脂組成物を用いた層間絶縁膜を含有する半導体装置、並びに
フォトリソグラフィー法で微細加工をする電子部品の製造方法において、該ネガ型感光性樹脂組成物を用いてフォトレジスト膜を形成する工程を有することを特徴とする電子部品の製造方法、である。
(1)本発明は、高耐熱性を有するアルカリ現像性樹脂組成物をもたらす。すなわち、有機樹脂成分を用いることによる耐熱性の欠点を解消して、加熱しても着色性や残膜率において優れた性能の樹脂膜を形成することができるアルカリ現像性樹脂組成物をもたらす。
(2)本発明のシルセスキオキサン誘導体を樹脂成分として含有するネガ型感光性樹脂組成物は、従来のものと比べて成膜性に優れている。すなわち、シルセスキオキサン誘導体の重合体を形成するので、鉛筆硬度に優れた硬化膜を形成することができる。
本発明のシルセスキオキサン誘導体は、上記化学式(1)で表される構成単位を含有する。化学式(1)の構成単位におけるRは、−X−B−Y−COOHで表される1価の基(L)又は−Z−Aで表される1価の基(M)を表す。
上記基(L)におけるXは、単結合、炭素数1〜6のアルキレン基、アリーレン基又は−R5−NH−R6−(式中、R5及びR6は炭素数1〜3のアルキレン基を表す。R5とR6は同一でもよく、異なっていてもよい。)を表し、Yは、芳香族環基又は脂環基から2個の環炭素原子のそれぞれ1個の水素原子を除去することにより生成する2価の基又は分岐鎖及び/若しくは二重結合を有していても良い炭素数1〜4の2価のアルキレン基を表し、Bは−NHCO−又は−CONH−を表す。ただし、X及び/又はYは、(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有していてもよい。
上記Xにおける炭素数1〜6のアルキレン基としては、具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等を挙げることができる。上記Xにおけるアリーレン基としては、炭素数6〜10のものが好ましい。このようなものとしては、例えば、フェニレン基(オルト、メタ又はパラ等)、ナフチレン基(1,4−、1,5−、2,6−等)等を挙げることができる。上記Xにおける−R5−NH−R6−としては、具体的には、例えば、−CH−NH−CH−、−(CH−NH−(CH−、−(CH−NH−(CH−、−CH−NH−(CH−、−(CH−NH−CH−、−(CH−NH−(CH−、−(CH−NH−(CH−、−CH−NH−(CH−、−(CH−NH−CH−等を挙げることができる。
上記Yにおける芳香族環としては、炭素数1〜2の置換基を有していてもよい炭素数6〜10の芳香環(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、トリル基、キシリル基等)を挙げることができる。上記Yにおける脂環としては、炭素数5〜10の脂環(例えば、単環シクロアルキル基、単環シクロアルケニル基、2環式アルキル基、篭型アルキル基等が挙げられ、具体的には、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロノナン環、シクロデカン環、ジシクロペンタジエン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環、キュバン環、バスケタン環等)を挙げることができる。上記Yにおける分岐鎖及び/若しくは二重結合を有していても良い炭素数1〜4のアルキレン基としては、具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ビニレン基、(2−オクテニル)エチレン基、(2,4,6−トリメチル−2−ノネニル)エチレン基等のアルキレン基、二重結合を有するアルキレン基又は炭素数1〜9の分岐鎖を有するアルキレン基を挙げることができる。
上記基(M)におけるZは、単結合、炭素数1〜6のアルキレン基又はアリーレン基を表し、Aは、(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を表す。上記炭素数1〜6のアルキレン基、上記アリーレン基としては、上述のものを例示することができる。
上記−X−B−Y−COOHで表される1価の基(L)の具体例としては、例えば、X、B及びYの組合せを例示すれば、以下の表1のようである。表中のYは、二つの結合手を示しているが、そのうちの一つでCOOHと結合し、他の一つでBと結合する。表1中のBについても同様にX、Yと結合する。
Figure 0006083557
上記−Z−Aで表される1価の基(M)の具体例としては、例えば、Z及びAの組合せを例示すれば、以下の表2のようである。
Figure 0006083557
本発明のシルセスキオキサン誘導体としては、例えば、
(a)下記化学式(2)で表される構成単位と、
(b)下記化学式(3)で表される構成単位と
を含有するシルセスキオキサン誘導体を挙げることができる。
Figure 0006083557
式(2)中、R1は、前記1価の基(L)を表すが、該基(L)中のX及びYは、(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基のいずれの基も置換基として持たない。式(3)中、R2は、前記1価の基(M)を表す。
また、本発明のシルセスキオキサン誘導体としては、例えば、
(c)下記化学式(4)で表される構成単位を含有するシルセスキオキサン誘導体を挙げることができる。この場合、上記構成単位(a)、(b)を含有する必要はない。
Figure 0006083557
式(4)中、R3は、前記1価の基(L)を表すが、該基(L)中のX及び/又はYは、(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を置換基として持つ。
本発明のシルセスキオキサン誘導体は、上述の構成単位に加えて、更に、(d)下記化学式(5)で表される構成単位を含有することができる。
Figure 0006083557
式(5)中、R4は、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表す。上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基が好ましい。また、上記アリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基が好ましい。
本発明のシルセスキオキサン誘導体において、その複数含有する上記構成単位のうちに、かならず上記基(L)を有する構成単位を少なくとも1つ含有するが、それらのいずれの構成単位中の基(L)も(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基のいずれの基も持たない場合はかならず、上記誘導体は、上記基(M)を有する構成単位を少なくとも1つ含有する。上記誘導体において、(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を含有する構成単位は、10モル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましい。
本発明のシルセスキオキサン誘導体において、構成単位の含有比としては、構成単位(a)及び構成単位(b)を含有する場合は、(a):(b)のモル比は、20:80〜80:20が好ましい。また、構成単位(d)を含有する場合は、その含有量は10〜80モル%が好ましい。
上記シルセスキオキサン誘導体におけるシルセスキオキサン骨格の構造としては特に限定されず、トリアルコキシシランの加水分解、縮合反応に代表されるような工程を経て生じる(RSiO3/2の一般式を有するポリシロキサンである。上記シルセスキオキサン骨格としては、籠型、不完全籠型、ラダー型、ランダム型構造のものが知られている。
シルセスキオキサン骨格の重量平均分子量Mwとしては、1000〜10000が通常得られる範囲である。好ましくは、1500〜5000である。
原料とするトリアルコキシシランとしては、上記構成単位(a)〜(d)を有する場合なら、該当するR置換基を有するトリアルコキシシランを用いるか、又は、シルセスキオキサン骨格を形成後に適切な試薬で修飾して所望のR置換基を形成すればよい。
R置換基を有するトリアルコキシシランの具体例としては、例えば、R置換基が(メタ)アクリル基である置換トリアルコキシシランとしては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、等を挙げることができる。これらは1種のみでもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランが反応性の観点から好ましい。
R置換基がアリール基又は炭素数1〜12のアルキル基である置換トリアルコキシシランとしては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、1−ナフチルトリメトキシシラン、1−ナフチルトリエトキシシラン、p−メトキシフェニルトリメトキシシラン、p−メトキシフェニルトリエトキシシラン等を挙げることができる。これらは1種のみでもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシランが耐熱性、反応性の観点から好ましい。
シルセスキオキサン骨格を形成後に適切な試薬で修飾して所望のR置換基を形成するには、例えば、シルセスキオキサンに予めアミノ基を導入しておき、そのアミノ基を修飾してアミック酸とすればよい。シルセスキオキサンにアミノ基を導入するには、置換基がアミノ基であるトリアルコキシシランを用いればよい。
シルセスキオキサン骨格の製造方法としては、原料トリアルコキシシランを加水分解・縮合する方法を挙げることができ、例えば、加水分解、共縮合の条件としては、公知の条件を使用することができ、その際に、触媒を使用してもよく、上記触媒としては、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、塩酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸を挙げることができる。また、反応条件としては、例えば、1〜10時間、25〜100℃を用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、本発明のシルセスキオキサン誘導体を樹脂成分として含有する。本発明の感光性樹脂組成物においては、必要に応じて、光重合開始剤を配合してもよい。上記光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤を使用できる。あるいは、光ラジカル重合開始剤にさらに熱ラジカル重合開始剤を併用してもよい。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル)−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等を挙げることができる。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)バラレート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、アセチルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルイルパーオキサイド等を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物においては、光重合開始剤の使用は必須ではないが、使用することも可能である。光重合開始剤を使用する場合の配合量としては、シルセスキオキサン誘導体100重量部に対して好ましくは、0.5〜7重量部であり、より好ましくは2〜5重量部である。
本発明の感光性樹脂組成物においては、その他の添加剤を配合することができる。上記添加剤としては、例えば、酸化防止剤、界面活性剤等を挙げることができる。
上記酸化防止剤としては、特に限定されず、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のモノフェノール類、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等のビスフェノール類、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3′−ビス−(4′−ヒドロキシ−3′−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3,5−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェノール等の高分子型フェノール類、ジラウリル−3,3′−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3′−チオジプロピオネート、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−6−メチル−4−{2−(オクタデシルオキシカルボニル)エチル}フェニル]ヒドロゲンホスファイト等のホスファイト類、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等のオキサホスファフェナントレンオキサイド等を使用できる。これらは1種のみでもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物において、酸化防止剤を使用する場合の配合量としては、シルセスキオキサン誘導体100重量部に対して好ましくは、0.01〜5重量部であり、より好ましくは0.1〜3重量部である。
上記界面活性剤としては、特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート等のポリオキシエチレンジアルキルエステル類等のノニオン系界面活性剤;エフトップEF301、エフトップ303、エフトップ352(新秋田化成(株)製);メガファックF171、メガファックF172、メガファックF173(大日本インキ化学工業(株)製);フロラードFC−430、フロラードFC−431(住友スリーエム(株)製);アサヒガードAG710、サーフロンS−382、サーフロンSC−101、サーフロンSC−102、サーフロンSC−103、サーフロンSC−104、サーフロンSC−105、サーフロンSC−106(旭硝子(株)製)等の名称で市販されているフッ素系界面活性剤;オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製);(メタ)アクリル酸系共重合体ポリフローNo.57、95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を使用できる。これらは1種のみでもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物において、界面活性剤を使用する場合の配合量としては、シルセスキオキサン誘導体100重量部に対して好ましくは、0.01〜5重量部であり、より好ましくは0.1〜3重量部である。
本発明の感光性樹脂組成物の塗布方法としては、例えば、スピンコート、吹き付け、ディップコート、バーコート、ロールコート、スリットコート等を挙げることができる。この場合の組成物の好ましい条件としては、粘度が25℃で1〜10mPa・s程度であることが塗布に好都合である。塗膜形成用組成物として使用する場合は、例えば、乾燥膜厚1〜5μmとなるように塗布し、例えば、UV照射により硬化させることができる。
本発明の感光性樹脂組成物の硬化に使用される放射線源としては特に限定されず、例えば、紫外線蛍光灯、水銀灯、アーク灯、電子線(EB)等を使用することができる。また、その照射線量は当業者が適宜設定することができる。さらに、硬化雰囲気として、必要に応じて窒素、アルゴン等の不活性ガスを使用することが可能である。
また、本発明の感光性樹脂組成物を、必要に応じてさらに熱硬化させる場合は、例えば、50〜150℃、10〜60分の条件を使用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物をアルカリ現像するには、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジエチルアミノエタノール、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノナン等のアルカリ性溶液を現像液として用いることができる。処理条件としては、pH8〜14程度で、10〜50℃、0.1〜10分程度の条件を用いることができる。現像処理後、必要に応じて純水リンスを行うことができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、ネガ型感光性樹脂組成物として各種用途に用いることができる。例えば、フォトリソグラフィー法で微細加工をする電子部品の製造方法において、ウェハー等の上に本発明の感光性樹脂組成物をネガ型フォトレジスト樹脂組成物として用いてスピンコートや吹き付け等により塗布し、必要に応じてプリベークした後、露光、現像、リンスしてパターンを形成し、エッチング処理を施し、残渣を剥離除去する工程を経て、半導体装置等の電子部品が製造される。
上記電子部品としては、例えば、集積回路素子、固体撮像素子、プリント配線回路素子、液晶パネル等を挙げることができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、半導体装置の多層配線電子回路における層間絶縁膜等の絶縁膜や電子部品や基板表面の保護膜として用いることができる。さらにまた、本発明の感光性樹脂組成物を適用できる用途としては、カラーフィルター、カラーレジスト用バインダー組成物、ソルダーレジスト、液晶表示素子におけるビーズスペーサーの代替となる柱状スペーサーの形成に好適なアルカリ可溶型の感光性組成物、各種光学部品(レンズ、LED、プラスチックフィルム、基板、光ディスクなど)の材料、該光学部品の保護膜形成用のコーティング剤、光学部品用接着剤(光ファイバー用接着剤など);偏光板製造用のコーティング剤、ホログラム記録用感光性樹脂組成物等を挙げることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の記載は専ら説明のためであって、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の合成例、実施例、比較例中の略号の意味は以下のとおり。なお、表中の配合量の単位は重量部である。
製品A:合成例1で得たアルカリ可溶型アクリル樹脂。
製品B:アルカリ可溶型ポリイミド樹脂ユニディックV−8002(DIC株式会社製)。
Irgacure184:BASF社製アルキルフェノン系光重合開始剤。
合成例1
製品A:アルカリ可溶型アクリル樹脂Aの合成
500mL四つ口フラスコ中に、大阪ガスケミカル製オグソールPG(フルオレン含有エポキシ樹脂。エポキシ当量233g/eq)233g、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド1.3g、2,6−ジイソブチルフェノール140mg、およびアクリル酸72gを仕込み、これに10mL/分の速度で空気を吹き込みながら90〜100℃で加熱溶解した。次に、これを徐々に120℃まで昇温させた。溶液は透明粘稠となったがそのまま攪拌を継続した。この間、酸価を測定し、1.0mgKOH/g未満になるまで加熱攪拌を続けた。酸価が目標に達するまで15時間を要した。淡黄色透明で固体状の多官能エポキシアクリレート樹脂を得た。上記で調製したエポキシアクリレート樹脂100gにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)115gを加えて溶解した後、ビフェニルテトラカルボン酸(s−BPDA)25.7gおよび臭化テトラエチルアンモニウム0.2gを混合し、これを徐々に昇温して110〜115℃で12時間反応させた。ついで、上記反応物にテトラハイドロ無水フタル酸(THPA)12.5gを添加し、90〜95℃で4時間反応させ、アルカリ可溶型アクリル樹脂Aを合成した。
合成例2
R置換基が下記式(6)である置換トリアルコキシシラン(SC1)の合成
3−アミノプロピルトリメトキシシラン(0.027mol)とMH700G(ヘキサヒドロ無水フタル酸とメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物。新日本理化社製)(0.027mol)をMIBK(メチルイソブチルケトン)(24g)に溶解させ、室温で1時間攪拌した。ガスクロマトグラフィーによりMH700Gの消失を確認し、MIBKを留去し、SC1を得た。
合成例3
R置換基が下記式(7)である置換トリアルコキシシラン(SC2)の合成
3−アミノプロピルトリメトキシシラン(0.027mol)とリカシッドHNA100(脂環式ジカルボン酸無水物。新日本理化社製)(0.027mol)をMIBK(24g)に溶解させ、室温で1時間攪拌した。ガスクロマトグラフィーによりHNA100の消失を確認し、MIBKを留去し、SC2を得た。
合成例4
R置換基が下記式(8)である置換トリアルコキシシラン(SC3)の合成
3−アミノプロピルトリメトキシシラン(0.027mol)と3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物(0.027mol)をMIBK(24g)に溶解させ、室温で1時間攪拌した。ガスクロマトグラフィーにより3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物の消失を確認し、MIBKを留去し、SC3を得た。
合成例5
R置換基が下記式(9)である置換トリアルコキシシラン(SC4)の合成
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(0.027mol)とMH700G(0.027mol)をMIBK(24g)に溶解させ、室温で1時間攪拌した。ガスクロマトグラフィーによりMH700Gの消失を確認し、MIBKを留去し、SC4を得た。
合成例6
R置換基が下記式(10)である置換トリアルコキシシラン(SC5)の合成
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(0.027mol)とリカシッドHNA100(0.027mol)をMIBK(24g)に溶解させ、室温で1時間攪拌した。ガスクロマトグラフィーによりHNA100の消失を確認し、MIBKを留去し、SC5を得た。
合成例7
R置換基が下記式(11)である置換トリアルコキシシラン(SC6)の合成
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(0.027mol)と3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物(0.027mol)をMIBK(24g)に溶解させ、室温で1時間攪拌した。ガスクロマトグラフィーにより3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物の消失を確認し、MIBKを留去し、SC6を得た。
Figure 0006083557
実施例1
シルセスキオキサン誘導体1(SQ誘導体1)の合成
撹拌機及び温度計を設置した反応容器に、MIBK100g、水酸化テトラメチルアンモニウムの20%水溶液7.4g(水酸化テトラメチルアンモニウム0.02mol)、蒸留水20.8g(1.49mol)を仕込んだ後、表3の含有比(30:70)となるように、合成例2で得たSC1を51.5g(0.15mol)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン86.9g(0.35mol)を40〜45℃で徐々に加え、3時間撹拌放置した。反応終了後、系内にMIBK100gを加え、次いで50gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。有機層を炭酸ナトリウムで乾燥、ろ過した後、減圧下でMIBKを留去して目的の化合物(SQ誘導体1)を得た。SQ誘導体1は、GPCによる分析の結果、Mw=1,500、分散度Mw/Mn=1.5である、ラダー型もしくはランダム型構造を主体とするシルセスキオキサン誘導体であった。
実施例2
シルセスキオキサン誘導体2(SQ誘導体2)の合成
トリアルコキシシランとして、合成例2で得たSC1を85.8g(0.25mol)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを62.1g(0.25mol)用いたこと以外は実施例1と同様にしてSQ誘導体2を得た。
実施例3
シルセスキオキサン誘導体3(SQ誘導体3)の合成
トリアルコキシシランとして、合成例2で得たSC1を120.2g(0.35mol)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを37.3g(0.15mol)用いたこと以外は実施例1と同様にしてSQ誘導体3を得た。
実施例4
シルセスキオキサン誘導体4(SQ誘導体4)の合成
トリアルコキシシランとして、合成例2で得たSC1を68.7g(0.20mol)、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランを46.9g(0.20mol)、フェニルトリメトキシシランを29.7g(0.10mol)用いたこと以外は実施例1と同様にしてSQ誘導体4を得た。
実施例5
シルセスキオキサン誘導体5(SQ誘導体5)の合成
トリアルコキシシランとして、合成例2で得たSC1を68.7g(0.20mol)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを49.7g(0.20mol)、エチルトリメトキシシランを22.5g(0.10mol)用いたこと以外は実施例1と同様にしてSQ誘導体5を得た。
実施例6
シルセスキオキサン誘導体6(SQ誘導体6)の合成
トリアルコキシシランとして、合成例5で得たSC4を75.2g(0.20mol)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを49.7g(0.20mol)、エチルトリメトキシシランを22.5g(0.10mol)用いたこと以外は実施例1と同様にしてSQ誘導体6を得た。
実施例7
シルセスキオキサン誘導体7(SQ誘導体7)の合成
トリアルコキシシランとして、合成例4で得たSC3を88.3g(0.20mol)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを49.7g(0.20mol)、エチルトリメトキシシランを22.5g(0.10mol)用いたこと以外は実施例1と同様にしてSQ誘導体7を得た。
比較例1
シルセスキオキサン誘導体8(SQ誘導体8)の合成
トリアルコキシシランとして、合成例2で得たSC1を171.6g(0.50mol)用いたこと以外は実施例1と同様にしてSQ誘導体8を得た。
比較例2
シルセスキオキサン誘導体9(SQ誘導体9)の合成
トリアルコキシシランとして、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを124.2g(0.50mol)用いたこと以外は実施例1と同様にしてSQ誘導体9を得た。
実施例1〜7、比較例1〜2で得られたシルセスキオキサン誘導体(SQ誘導体1〜9)の置換基含有割合は表3のとおりである。なお、表3中、SC1におけるアミック酸基をアミック酸基1、SC4におけるアミック酸基をアミック酸基2、SC3におけるアミック酸基をアミック酸基3と表記する。
Figure 0006083557
実施例8〜14、比較例3〜6
表4に示した配合(重量部)で各成分を配合して感光性樹脂組成物をそれぞれ得た。得られた組成物をガラス基板上に1μmの膜厚で塗布し、感光、硬化させた。得られた硬化膜について、以下のようにして性能を評価した。結果はそれぞれ表4に記載した。
[評価方法]
実施例、比較例における評価方法を以下に説明する。
1.パターニング性
感光性樹脂組成物の塗膜(乾燥条件90℃2分間)にパターンマスクをして露光(条件メタルハライドランプ1000mJ)後、アルカリ溶液(pH12)にて現像(条件25℃、1分間)を行い、目視またはマイクロスコープによってパターニング性を評価した。
評価基準は以下のとおり。
◎:レジストの欠けや溶け残りがない。
○:わずかにレジストの欠けや溶け残りがある。
×:レジストの欠けや溶け残りが多い。
2.耐熱性(着色性)
乾燥機にて250℃1時間加熱後、島津製作所社製分光光度計UV−2450にて、イエローインデックスYIを求めた。
3.耐熱性(残膜率)
250℃1時間加熱前後における膜厚を、キーエンス社製触針式表面形状測定器にて測定し、残膜率(%)として算出した。
4.耐熱性(5%重量減少温度)
SII社製TG−DTAにて、窒素雰囲気下・昇温レート10℃/分の条件のもと、初期重量から重量が5%減少した時点での温度を求めた。
5.鉛筆硬度
JIS K5600に準拠して鉛筆硬度を測定した。
6.全光線透過率(%)
スガ試験機社製ヘイズメーターにて全光線透過率を求めた。
Figure 0006083557
実施例から本発明の組成物を用いた塗膜は、SQ誘導体樹脂を用いたので全光線透過率が高かった。SQ誘導体樹脂を用いた比較例3、4も同様に高かった。一方、従来の有機樹脂を用いた比較例5、6の全光線透過率はこれよりも高くはなかった。本発明の組成物を用いた塗膜のパターニング性は、従来品の比較例5、6の性能と同等かそれ以上の良好な性能を示した。一方、本発明の組成物を用いない比較例3、4のパターニング性は不良であった。耐熱性はSQ誘導体樹脂を用いた実施例、比較例とも良好であった。以上の結果から、本発明の組成物を用いた塗膜は、パターニング性が良好であるとともに全光線透過率、耐熱性、鉛筆硬度の性能もまた兼ね備えていることが示された。

Claims (6)

  1. 下記化学式(1)で表される構成単位:
    Figure 0006083557
    [ただし、式(1)中、Rは、
    −X−B−Y−COOH(式中、Xは、単結合、炭素数1〜6のアルキレン基、アリーレン基又は− −NH− −(式中、 及び は炭素数1〜3のアルキレン基を表す。 は同一でもよく、異なっていてもよい。)を表し、Yは、芳香族環基又は脂環基から2個の環炭素原子のそれぞれ1個の水素原子を除去することにより生成する2価の基又は分岐鎖及び/若しくは二重結合を有していても良い炭素数1〜4の2価のアルキレン基を表し、Bは−NHCO−又は−CONH−を表す。ただし、X及び/又はYは、(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有していてもよい。)で表される1価の基(L)、又は
    −Z−A(式中、Zは、単結合、炭素数1〜6のアルキレン基又はアリーレン基を表し、Aは、(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を表す。)で表される1価の基(M)を表す。]
    を含有するシルセスキオキサン誘導体
    (ただし、前記誘導体は、その複数含有する前記構成単位のうちに、かならず前記基(L)を有する構成単位を少なくとも1つ含有するが、それらのいずれの構成単位中の基(L)も(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基のいずれの基も持たない場合はかならず、前記誘導体は、前記基(M)を有する構成単位を少なくとも1つ含有する。)
    であって、
    前記シルセスキオキサン誘導体は、
    (a)下記化学式(2)で表される構成単位と、
    (b)下記化学式(3)で表される構成単位
    Figure 0006083557
    (式(2)中、 は、前記1価の基(L)を表すが、該基(L)中のX及びYは、(メタ)アクリル基、ビニル基及びエポキシ基のいずれの基も置換基として持たない。式(3)中、 は、前記1価の基(M)を表す。)とを、前記構成単位(a)と前記構成単位(b)とのモル比(a):(b)=20:80〜80:20で含有するものである、シルセスキオキサン誘導体。
  2. 更に、(d)下記化学式(5)で表される構成単位:
    Figure 0006083557
    (式(5)中、 は、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表す。)を含有する請求項1に記載のシルセスキオキサン誘導体。
  3. 請求項1又は2に記載のシルセスキオキサン誘導体を樹脂成分として含有するネガ型感光性樹脂組成物。
  4. 更に、光重合開始剤を含有する請求項記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  5. 請求項3又は4に記載のネガ型感光性樹脂組成物を用いた層間絶縁膜を含有する半導体装置。
  6. フォトリソグラフィー法で微細加工をする電子部品の製造方法において、請求項3又は4に記載のネガ型感光性樹脂組成物を用いてフォトレジスト膜を形成する工程を有することを特徴とする電子部品の製造方法。

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