JP2014055888A - 測定治具 - Google Patents

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Takeshi Oishi
岳 大石
Nozomi Tanaka
望 田中
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Abstract

【課題】穴部よりも拡径して設けられた拡径部の内径を正確に測定できる測定治具を提供すること。
【解決手段】ガイド穴4aと同軸に形成された吸気側バルブ穴2の開口端2aに連なり、当該吸気側バルブ穴2よりも拡径して設けられたシュラウド部10の内径を測定する測定治具20であって、ガイド穴4aに挿し込まれる基準軸31bと、当該基準軸31bの軸線C3回りに設けられてシュラウド部10の内壁10aに接する測定子43を有する測定器34と、開口端2aに当接して基準軸31bの位置決めを行う位置決め部32とを備えるマスターバルブ30を備え、位置決め部32を開口端2aに当接させた状態で、マスターバルブ30全体を軸心C3を中心に旋回させることにより、シュラウド部10の内径R2を測定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、基準穴と同軸に形成された穴部の開口端に連なり、当該穴部よりも拡径して設けられた拡径部の内径を測定する測定治具に関する。
一般に、基準穴と同軸に形成された穴部の内径を測定する測定治具が知られている。この種の測定治具として、測定の基準となる基準軸と、被測定部へ摺接しながら基準軸の回りに回転する測定子と、この測定子の揺動を検出する測定器とを備え、これら基準軸、測定子及び測定器を一体回転可能に設けられ、基準軸を円柱状の基準穴に挿入して円周面へ軸方向で内接させた状態で旋回することにより同軸度を測定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この構成によれば、例えば、基準穴としてのバルブガイド穴に対する穴部としてのバルブ穴に設けられたバルブシートの面振れの有無を精度よく測定できる。
特開2006−317395号公報
ところで、近年、エンジンの燃費向上を目的として、吸気側のバルブ穴の開口端の周囲に燃焼室側に突出するシュラウド部(拡径部)が形成されることがある。このシュラウド部は、吸気側のバルブ穴から燃焼室に流れる吸入空気にタンブル流(縦渦流)を生成する機能を有するものである。このため、シュラウド部がバルブ穴の開口端の周囲に精度良く加工されることが重要であり、バルブガイド穴の軸心からシュラウド部の内壁までの距離(内径)を正確に測定することが重要となっている。
しかし、シュラウド部の内径の測定に従来の測定装置を使用した場合、基準穴と基準軸との間に生じるクリアランスの分、基準軸及び測定器に倒れが生じるため、上記した内径を正確に測ることが困難であるといった問題があった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、穴部よりも拡径して設けられた拡径部の内径を正確に測定できる測定治具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、基準穴と同軸に形成された穴部の開口端に連なり、当該穴部よりも拡径して設けられた拡径部の内径を測定する測定治具であって、前記基準穴に挿し込まれる軸部と、当該軸部の軸心回りに設けられて前記拡径部の内壁に接する測定子を有する測定器と、前記開口端に当接して前記軸部の位置決めを行う位置決め部材とを備え、前記位置決め部材を前記開口端に当接させた状態で、前記測定器を前記軸心を中心に旋回させることにより、前記拡径部の内径を測定することを特徴とする。
この構成によれば、開口端に当接して軸部の位置決めを行う位置決め部材を備えるため、位置決め部材が穴部の開口端に当接して配置されることにより、測定器を旋回させる際に軸部及び測定器の倒れが防止される。これにより、拡径部の内径を精度よく正確に測定することができる。
また、この構成において、前記位置決め部材と当接する開口端を有する開口部と、前記開口端の周囲に設けられ、内径が予め基準径に設定された基準拡径部とを有するマスターゲージを備え、前記位置決め部材を、前記マスターゲージの開口端に配置し、前記測定器の前記測定子を前記基準拡径部の内壁に接触させたまま当該測定器を前記軸心を中心に旋回させ、前記基準径の測定値を基準値とし、前記位置決め部材を、前記穴部の開口端に配置し、前記測定器の前記測定子を前記拡径部の内壁に接触させたまま当該測定器を前記軸心を中心に旋回させ、前記基準値との差分を測定しても良い。
この構成によれば、位置決め部材を、穴部の開口端に配置し、測定器の測定子を拡径部の内壁に接触させたまま当該測定器を軸心を中心に旋回させ、マスターゲージの基準値との差分を測定することにより、拡径部の加工精度の良否を簡単、かつ、正確に判別することができる。
また、前記穴部は、エンジンのシリンダヘッドのバルブ穴であり、前記拡径部は、前記バルブ穴の開口端の周囲の少なくとも一部に燃焼室側に突出して形成されたシュラウド部としても良い。
この構成によれば、加工が施されたシュラウド部の内径を精度よく正確に測定することができる。
また、前記バルブ穴は、開口端にバルブシートを備え、このバルブシートは、前記バルブ穴に配置されるバルブと接触する接触面と、この接触面と異なる傾斜角度に形成された傾斜面とを備え、前記位置決め部材は、前記傾斜面に当接する大きさに形成されても良い。
この構成によれば、位置決め部材をバルブ穴の開口端に配置した場合に、当該位置決め部材がバルブシートの接触面と接触しないため、測定器及び位置決め部材を旋回時に、当該接触面の傷付きが防止され、ガス漏れによる燃費の低下を防ぐことができる。
本発明によれば、開口端に当接して軸部の位置決めを行う位置決め部材を備えるため、位置決め部材が穴部の開口端に当接して配置されることにより、測定器を旋回させる際に軸部及び測定器の倒れが防止される。従って、拡径部の内径を精度よく正確に測定することができる。
また、本発明によれば、位置決め部材を、穴部の開口端に配置し、測定器の測定子を拡径部の内壁に接触させたまま当該測定器を軸心を中心に旋回させ、マスターゲージの基準値との差分を測定することにより、拡径部の加工精度の良否を簡単、かつ、正確に判別することができる。
また、本発明によれば、前記穴部は、エンジンのシリンダヘッドのバルブ穴であり、前記拡径部は、前記バルブ穴の開口端の周囲の少なくとも一部に燃焼室側に突出して形成されたシュラウド部であるため、加工が施されたシュラウド部の内径を精度よく正確に測定することができる。
また、本発明によれば、開口端に設けられるバルブシートは、バルブ穴に配置されるバルブと接触する接触面と、この接触面と異なる傾斜角度に形成された傾斜面とを備え、位置決め部材は、傾斜面に当接する大きさに形成されるため、位置決め部材をバルブ穴の開口端に配置した場合に、当該位置決め部材とバルブシートの接触面との接触が防止される。このため、測定器及び位置決め部材を旋回時に、当該接触面の傷付きが防止され、ガス漏れによる燃費の低下を防ぐことができる。
エンジンのシリンダヘッドの断面図である。 シュラウド部の内径を測定する測定治具の部分断面図である。 マスターバルブをバルブ穴に配置した状態を示す部分断面図である。 図3の部分拡大図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、測定対象物であるエンジンのシリンダヘッド1の断面図である。シリンダヘッド1には、燃焼室1aに通じる吸気側バルブ穴(穴部)2が設けられ、その燃焼室1aに対する開口端2aには吸気バルブシート3が設けられている。吸気バルブシート3は円形のリング状をなし、その内周面にはテーパー状のフェース面(接触面)3aが形成されている。
吸気バルブシート3の上方には円筒状のバルムステムホルダ4が設けられている。バルムステムホルダ4の軸線方向に形成されたガイド穴4a(基準穴)には、吸気バルブ5のステム5bが嵌合して摺動し、その下端に設けられた吸気バルブ5の傘部5aが吸気バルブシート3のフェース面3aへ接離するようになっている。C1は吸気バルブ5の軸線(軸心)であり、この軸線C1に対して、吸気バルブシート3とバルムステムホルダ4が同軸で配置されている。
また、吸気側バルブ穴2に対してシリンダヘッド1の中央を挟んで反対側には排気側バルブ穴6が設けられ、ここにも同様に排気バルブシート7、バルムステムホルダ8及び排気バルブ9が設けられている。7aはフェース面、8aはガイド穴、9aは排気バルブ9の傘部、9bはステムである。C2は排気バルブ9の軸線であり、この軸線C2に対して、排気バルブシート7とバルムステムホルダ8が同軸で配置されている。軸線C1と軸線C2は所定の挟み角をなしている。
本構成では、吸気側バルブ穴2の開口端2aの周囲に燃焼室1a側に突出するシュラウド部(拡径部)10が形成されている。このシュラウド部10は、吸気側バルブ穴2から燃焼室1aに流れる吸入空気にタンブル流を生成する機能を有し、燃焼室1a内の流動を促進してエンジンの燃焼安定性や燃費の向上を図るものである。
シュラウド部10は、吸気側バルブ穴2の開口端2aの周囲の一部に円弧状に設けられた壁部であり、具体的には、開口端2aにおける排気側バルブ穴6と反対側に位置する縁部に設けられている。
シュラウド部10は、開口端2aの周囲に精度良く加工されることが重要となり、シュラウド部10が加工されたシリンダヘッド1について、ガイド穴4aの軸線C1からシュラウド部10の内壁10aまでの距離(内径)を正確に測定して、管理することが重要となっている。
図2は、シュラウド部10の内径を測定する測定治具20を示す部分断面図であり、図3は、マスターバルブ30を吸気側バルブ穴2に配置した状態を示す部分断面図である。
測定治具20は、図2に示すように、大別して、シュラウド部10の内径を測定するマスターバルブ30と、このマスターバルブ30と組み合わせて用いられ、予め、シュラウド部10を加工する際の基準径R1に設定されるマスターゲージ60とを備えて構成されている。
マスターバルブ30は、軸部材31と、この軸部材31に設けられたバルブ形状の位置決め部(位置決め部材)32と、当該軸部材31の上部に着脱自在に取付けられたホルダ33と、このホルダ33の一端に支持された測定器34とを備える。
軸部材31は、金属製の多段をなす丸棒状部材であり、上段でホルダ33を保持する保持部31aと、下段の基準軸31bとを備え、下方へ向かって次第に細くなるように変化するとともに、各部は同一軸線C3上に同軸形成されている。
また、位置決め部32は、保持部31aと基準軸31bとの間に設けられ、バルブを模した形状に形成されている。この位置決め部32は、軸部材31と同一軸線C3上に位置するように組み付けられているが、これらを一体に形成しても良いことは勿論である。
基準軸31bは、バルムステムホルダ4のガイド穴4aの内径D1(図1参照)よりも小さい外径D2をなし、少なくともガイド穴4aに挿入可能な外径に形成される。勿論、外径D2をガイド穴4aの内径D1と略同一に形成することが望ましい。
ホルダ33は、略角柱状をなして軸部材31の左右へ張り出し、その中央部に設けた穴部に軸部材31の保持部31aが貫通している。穴部から一方側へ張り出す腕部33aには割り溝(不図示)が長さ方向へ形成されて先端まで達し、この溝幅を腕部33aの側部中央に設けられた調整ネジ40にて調整するようなっている。
腕部33aの先端は、軸部材31へ向かって斜め下向きのテーパー部をなし、その近傍端部にて測定器34がリブ41を介して斜めに取付けられている。リブ41は、測定器34のボディ42外周部に突出形成されて長手方向へ一体に延びるレール状部分であり、この部分が腕部33aの先端に対してスライド可能に嵌合することにより、ホルダ33に対して測定器34が斜め上下方向へ移動可能になっている。
測定器34は、てこ式ダイヤルゲージであり、ボディ42から延出し、図3に示すように、先端が吸気側バルブ穴2のシュラウド部10の内壁10aへ接触して摺動する測定子43を備え、この測定子43が測定した値を表示部45へ表示するようになっている。測定子43は、マスターバルブ30を軸線C3の回りに回転させるとき、一体になってシュラウド部10の内壁10aを摺動する。この際、測定子43は、軸線C3とシュラウド部10の内壁10aとの距離(内径R2)の変化に応じて支点44を中心に揺動し、この揺動量が表示部45へ表示される。
表示部45は、例えば、測定子43の揺動に応じて中心軸を中心に回転する針と目盛板(それぞれ不図示)とを備え、この針が示す目盛の数値によって揺動量が表示される。本実施形態では、表示部45は、目盛板を針と独立して回転可能に構成され、針が示す所定の値をゼロ点(基準値)として設定することができる。
ホルダ33の軸部材31に対する取付け高さは、微調整機構46並びに第1固定ネジ47及び第2固定ネジ48により調整可能になっている。すなわち、第1固定ネジ47及び第2固定ネジ48を緩めれば、ホルダ33を測定器34と一体に軸部材31の上を上下移動させることができ、第1固定ネジ47及び第2固定ネジ48を締め付ければ、所定の高さで固定できる。また、第1固定ネジ47を緩め、第2固定ネジ48を締め付けた状態で、微調整機構46の調整ネジ49によりホルダ33の高さを微調整できる。
第2固定ネジ48は、ホルダ33の上方に配置され、軸部材31の保持部31aが貫通する小アーム50の側面に設けられ、第2固定ネジ48を緩めると、ネジ部の先端が軸部材31の保持部31a外周面から離れて、小アーム50の上下移動を許容する。また、第2固定ネジ48を締め付けると、ネジ部の先端が軸部材31の保持部31a外周面へ押し当てられて小アーム50の上下移動を不可にする。
微調整機構46は、調整つまみ51、調整ネジ49、小アーム50並びに第1固定ネジ47及び第2固定ネジ48で構成される。小アーム50の一端は軸部材31の保持部31aへ上下移動自在に嵌合され、他端には調整ネジ49の上端が止めリング等の適宜手段により回転自在かつ軸方向移動不可に固定されている。
調整ネジ49の下端側は、ホルダ33の腕部33aと反対側へ延出する腕部33bの先端部を下方へ貫通している。
腕部33bの先端は、略水平に割られた二股部をなし、この溝52内に調整つまみ51が設けられている。調整つまみ51は中心部を調整ネジ49が貫通するとともに、調整ネジ49と一体化している。調整ネジ49は小アーム50に対して固定されているため、ホルダ33及び小アーム50がそれぞれ軸部材31に対して相対移動可能な状態で調整つまみ51を回転させると、ホルダ33と小アーム50の間隔を接近又は離反させるようになっている。
そこで、第2固定ネジ48を締め付け、第1固定ネジ47を緩めた状態で、調整つまみ51により調整ネジ49を回転させれば、ホルダ33全体が上下動し、所定位置で第1固定ネジ47を締め付ければホルダ33の高さ方向を微調整できる。
マスターゲージ60は、マスターバルブ30で内径を測定する際の基準値を設定するためのものである。マスターゲージ60は、図2に示すように、金属によって形成されており、軸部材31の基準軸31bが挿入される軸孔部61と、マスターバルブ30の位置決め部32と当接する開口端62aを有する開口部62と、この開口部62の開口端62aの周囲に設けられ、内径が予め基準径に設定された基準拡径部63とを備える。
これら軸孔部61、開口端62a及び基準拡径部63は、それぞれ同一の軸線C4上に形成されている。
軸孔部61の内径D3は、上記した基準軸31bの外径D2と略同一に形成されており、基準軸31bの外周面は軸孔部61の内周面に密接し、マスターバルブ30の軸線C3はマスターゲージ60の軸線C4と一致する。
開口端62aには、バルブ形状に形成された位置決め部32の傾斜面(下面)32aと密着するように全周に亘って傾斜面が形成されている。これにより、開口端62aと位置決め部32との密着度が向上し、マスターバルブ30の軸ぶれ及び軸方向への移動が抑えられ、正確な測定が可能となる。基準拡径部63は、予め、シュラウド部10の内径R2の加工基準値となる基準径R1に設定されており、マスターバルブ30をマスターゲージ60に配置し、測定器34の測定子43を基準拡径部63の内壁63aに接触させたまま、マスターバルブ30を軸線C3を中心に旋回させた場合、測定子43の揺動変化は抑えられ、表示部45には、略同一の値が表示される。
次に、本実施形態の動作を説明する。
まず、図2に示すように、マスターバルブ30をマスターゲージ60に組み付ける。具体的には、マスターバルブ30の基準軸31bをマスターゲージ60の軸孔部61に挿入し、マスターバルブ30の位置決め部32をマスターゲージ60の開口端62aに当接させる。これによれば、基準軸31bの外周面が軸孔部61の内周面に密接することにより、マスターバルブ30の軸線C3はマスターゲージ60の軸線C4と一致する。さらに、位置決め部32と開口端62aとが密着することにより、マスターバルブ30の軸ぶれ及び軸方向への移動が抑えられる。
続いて、第1固定ネジ47及び第2固定ネジ48を緩めて、測定器34の測定子43が基準拡径部63の内壁63aへ当接するようにホルダ33の位置を調整し、必要により第2固定ネジ48を締め付けてから、調整つまみ51を回して微調整することにより測定子43の位置を決める。
次に、マスターバルブ30全体を基準軸31bを中心にして、その軸線C3周りに一回転させ、この間における測定子43を揺動量に対応して表示部45の針が示す値を取得する。この値は、基準径R1に相当する値であるため、目盛板を回転させて、この測定値をゼロ点(基準値)に設定する。
次に、マスターゲージ60からマスターバルブ30を取り外し、図3に示すように、このマスターバルブ30をシリンダヘッド1の吸気側バルブ穴2に配置する。具体的には、マスターバルブ30の基準軸31bを吸気側バルブ穴2のバルムステムホルダ4に挿し込むとともに、位置決め部32を吸気側バルブ穴2の開口端2aの吸気バルブシート3に接触するように配置する。
ところで、吸気側バルブ穴2におけるシュラウド部10の内径R2を測定する場合、上記したのと同様に、位置決め部32を開口端2aの吸気バルブシート3に接触させた状態で、マスターバルブ30全体を回転させる。このため、吸気バルブシート3のフェース面3aが回転時の摩耗によって傷付くおそれがあり、フェース面3aと吸気バルブ5の傘部5aとの間からガス漏れが生じ、燃費の低下をもたらすといった問題が想定される。
本実施形態では、吸気バルブシート3は、図4に示すように、吸気バルブ5の傘部5a(図1)と接触するフェース面3aの内側に、このフェース面3aと比べて、軸線C3となす角度が小さい傾斜角度に形成された傾斜面3bが形成されている。
更に、位置決め部32は、この位置決め部32の一部32bが上記した傾斜面3bにのみ接触するような大きさ及び形状に形成されている。この構成によれば、マスターバルブ30全体を回転させた場合に、位置決め部32は、フェース面3aに接触することなく、傾斜面3b上を移動するため、フェース面3aの傷付きが防止され、ガス漏れによる燃費の低下を防ぐことができる。
また、本実施形態では、位置決め部32を吸気バルブシート3のフェース面3aとは異なる傾斜角度の傾斜面3bに接触するよう配置することにより、マスターバルブ30全体を回転させる際に軸部材31及び測定器34の倒れが防止される。このため、シュラウド部10の内径を精度よく正確に測定することができる。
続いて、第1固定ネジ47及び第2固定ネジ48を緩めて、測定器34の測定子43がシュラウド部10の内壁10aへ当接するようにホルダ33の位置を調整し、必要により第2固定ネジ48を締め付けてから、調整つまみ51を回して微調整することにより測定子43の位置を決める。
この場合、ホルダ33は、軸部材31の軸方向への位置調整がなされるだけであるため、ゼロ点に設定した基準値が変動することはない。
続いて、位置決め部32を傾斜面3bに接触させた状態で、マスターバルブ30全体を基準軸31bを中心にして、その軸線C3周りに一回転させ、この間における基準値との差分(R2−R1)を測定する。本実施形態では、マスターゲージ60で設定された基準値との差分を測定することにより、この差分の大きさに基づいて、シュラウド部10の加工精度の良否を簡単に判断することができる。
さらに、本実施形態では、ガイド穴4aへ基準軸31bを挿入するだけで済むため、測定作業が容易かつ迅速になり、効率化する。特に、基準軸31bは単なる棒状をなすだけであり、3点支持式回転体のような特別な回転支持構造を不要とするので、マスターバルブ30の構造を簡単にすることができる。
以上、説明したように、本実施形態によれば、ガイド穴4aと同軸に形成された吸気側バルブ穴2の開口端2aに連なり、当該吸気側バルブ穴2よりも拡径して設けられたシュラウド部10の内径を測定する測定治具20であって、ガイド穴4aに挿し込まれる基準軸31bと、当該基準軸31bの軸線C3回りに設けられてシュラウド部10の内壁10aに接する測定子43を有する測定器34と、開口端2aに当接して基準軸31bの位置決めを行う位置決め部32とを備えるマスターバルブ30と、位置決め部32と当接する開口端62aを有する開口部62と、開口端62aの周囲に設けられ、内径が予め基準径R1に設定された基準拡径部63とを有するマスターゲージ60とを備え、位置決め部32を、マスターゲージ60の開口端62aに配置し、測定器34の測定子43を基準拡径部63の内壁63aに接触させたままマスターバルブ30全体を軸線C3を中心に旋回させ、基準径R1の測定値をゼロ点とし、更に、位置決め部32を、シリンダヘッド1の吸気側バルブ穴2の開口端2aに配置し、測定器34の測定子43をシュラウド部10の内壁10aに接触させたまま当該測定器34を軸線C3を中心に旋回させ、ゼロ点との差分を測定するため、この差分の大きさに基づいて、シュラウド部10の加工精度の良否を簡単に判断することができる。
また、本実施形態によれば、吸気側バルブ穴2は、開口端2aに吸気バルブシート3を備え、この吸気バルブシート3は、吸気側バルブ穴2に配置される吸気バルブ5と接触するフェース面3aと、このフェース面3aと異なる傾斜角度に形成された傾斜面3bとを備え、位置決め部32は、傾斜面3bに当接する大きさに形成されているため、マスターバルブ30全体を回転させた場合に、位置決め部32は、フェース面3aに接触することなく、傾斜面3b上を移動するため、フェース面3aの傷付きが防止され、ガス漏れによる燃費の低下を防ぐことができる。
本願発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、吸気側バルブ穴2の周囲に形成されたシュラウド部10の内径に限るものではなく、基準穴と同軸に形成された穴部の開口端に連なり、当該穴部よりも拡径した拡径部を備えるものであれば、この拡径部の内径を測定することに使用できる。
また、本実施形態では、マスターゲージ60を備え、このマスターゲージで測定された基準値と実際に加工が施されたシュラウド部10の内径との差分を測定する構成としたが、測定器34を、軸線C3と測定子43との距離を測定する構成として、実際の内径を測定しても良い。
この構成では、実際に1度測定するだけで済むため、測定作業をより簡素化することができる。
また、本実施形態では、吸気バルブシート3は、吸気側バルブ穴2に配置される吸気バルブ5と接触するフェース面3aと、このフェース面3aと異なる傾斜角度に形成された傾斜面3bとを備え、位置決め部32は、傾斜面3bに当接する大きさに形成したが、例えば、フェース面3aに耐摩耗性の高い表面処理を施す構成としても良い。
1a 燃焼室
2 吸気側バルブ穴(開口部)
2a 開口端
3 吸気バルブシート(バルブシート)
3a フェース面(接触面)
3b 傾斜面
4a ガイド穴(基準穴)
5 吸気バルブ
5a 傘部
C3 軸線(軸心)
C4 軸線
R1 基準径
R2 内径
10 シュラウド部(拡径部)
10a 内壁
20 測定治具
30 マスターバルブ
31 軸部材
31a 保持部
31b 基準軸(軸部)
32 位置決め部(位置決め部材)
34 測定器
43 測定子
60 マスターゲージ
61 軸孔部
62 開口部
62a 開口端
63 基準拡径部
63a 内壁

Claims (4)

  1. 基準穴と同軸に形成された穴部の開口端に連なり、当該穴部よりも拡径して設けられた拡径部の内径を測定する測定治具であって、
    前記基準穴に挿し込まれる軸部と、当該軸部の軸心回りに設けられて前記拡径部の内壁に接する測定子を有する測定器と、前記開口端に当接して前記軸部の位置決めを行う位置決め部材とを備え、前記位置決め部材を前記開口端に当接させた状態で、前記測定器を前記軸心を中心に旋回させることにより、前記拡径部の内径を測定することを特徴とする測定治具。
  2. 前記位置決め部材と当接する開口端を有する開口部と、前記開口端の周囲に設けられ、内径が予め基準径に設定された基準拡径部とを有するマスターゲージを備え、
    前記位置決め部材を、前記マスターゲージの開口端に配置し、前記測定器の前記測定子を前記基準拡径部の内壁に接触させたまま当該測定器を前記軸心を中心に旋回させ、前記基準径の測定値を基準値とし、
    前記位置決め部材を、前記穴部の開口端に配置し、前記測定器の前記測定子を前記拡径部の内壁に接触させたまま当該測定器を前記軸心を中心に旋回させ、前記基準値との差分を測定することを特徴とする請求項1記載の測定治具。
  3. 前記穴部は、エンジンのシリンダヘッドのバルブ穴であり、前記拡径部は、前記バルブ穴の開口端の周囲の少なくとも一部に燃焼室側に突出して形成されたシュラウド部であることを特徴とする請求項1または2に記載の測定治具。
  4. 前記バルブ穴は、開口端にバルブシートを備え、このバルブシートは、前記バルブ穴に配置されるバルブと接触する接触面と、この接触面と異なる傾斜角度に形成された傾斜面とを備え、前記位置決め部材は、前記傾斜面に当接する大きさに形成されたことを特徴とする請求項3に記載の測定治具。
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