JP3868936B2 - 同軸度測定具 - Google Patents

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Description

本発明は、円筒形状を有するワークの内径軸線と外径軸線との同軸度を測定する同軸度測定具に関する。
円筒形状を有するワークの同軸度を測定する手段としては、ワークの外径寸法及び内径寸法が既知である場合に、内周面と外周面のそれぞれに接触子を接触させ、4点の座標を測定するものがある(例えば、特許文献1参照)。また、中心線が一致する段付穴を有するワークである場合には、複数のローラを第1の穴の内周面に当接させて、これを基準とし、探触子を第2の穴の内周面に接触させた状態で、探触子を内周面に沿って一回転させ、インジケータの値を読み取って同軸度を確認するものがある(例えば、特許文献2参照)。さらに、ワークが小径の穴や深い穴を有する場合に、筒状のケース内に接触面に沿って移動する測定子を設け、測定子の水平方向の変位を垂直方向の変位に変換し、ワークの形状測定を行うものがある(例えば、特許文献3参照)。

特開平7−318301号公報(段落番号0012から0014、第1図) 特開平11−201706号公報(段落番号0015から0018、第1図) 特開2003−83706号公報(段落番号0013から0019、0028、第1図)
しかしながら、ワークが、例えばエンジンの吸気バルブや排気バルブのバルブガイドのように、小径で細長の円筒形状を有し、かつシリンダヘッドの内部のステムガイド孔に装着されている場合には、シリンダヘッドの内部に接触子を挿入して複数点の座標を測定することは困難であり、測定精度も低くなる。また、ワークの内周面にローラを押し当てて基準とすることができず、ローラを備える測定具をシリンダヘッドの狭い内部に挿入することもできない。さらに、測定子の水平方向の変位を垂直方向の変位に変換する機構は複雑であるので、バルブガイドのような小径のワークに内挿することは困難である。そして、従来のいずれの手段を用いた場合でも、同軸度を測定するためには、内周側の測定と外周側の測定を少なくとも1回ずつ行う必要があるので、同軸度の検査工程を効率化することができない。
この発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、小径の円筒形状を有するワークの同軸度を、被装着物の内部に装着した後で測定できるようにする同軸度測定具を提供することを目的とする。
上記の課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、被装着物(例えば、実施形態のシリンダヘッド2)の内部(例えば、実施形態のステムガイド孔7)に装着されるワーク(例えば、実施形態のバルブガイド1)の内周面(例えば、実施形態の内周面25)の軸線(例えば、実施形態の軸線C1)と外周面(例えば、実施形態の外周面26)の軸線(例えば、実施形態の軸線C2)との同軸度を測定する測定具であって、細長形状の測定具本体(例えば、実施形態の検出具本体31)と、前記測定具本体の先端(例えば、実施形態の先端31a)に設けられ、前記ワークの内径に略等しい外径を有する挿入部(例えば、実施形態の挿入バー32)と、前記測定具本体の基部(例えば、実施形態の基部31b)に設けられ、前記測定具本体をその軸線(例えば、実施形態の軸線C3)回りに一回転したときの前記ワークの外径の径方向の変位を計測する検出部(例えば、実施形態のダイヤルゲージ34)と、前記測定具本体に沿って揺動自在に支持され、一端(例えば、実施形態の入力端43)が前記ワークの端部(例えば、実施形態の上部1a)外周に弾接し、前記挿入部と協働して前記ワークを挟持し、他端(例えば、実施形態の出力端45)が前記検出部に連係する揺動部(例えば、実施形態の検査バー42)と、を有することを特徴とする同軸度測定具(例えば、実施形態の同軸度測定具30)。
この同軸度測定具によれば、検出具本体と同軸上に設けられた挿入部をワークに挿入するだけで、ワークの内周面の軸線と同軸度測定具の軸線とを一致させることができる。さらに、揺動部の入力端をワークの外周に弾接させて、揺動部と挿入部とでワークを挟持した状態で同軸度測定具をその軸線回りに一回転させ、同軸度測定具の軸線を基準としたワークの外周面の径方向の変位を計測する。内周面の軸線から外周面までの距離が略一定であれば検出部の表示は変化しない。つまり、外周面の軸線と内周面の軸線とが略一致することになる。一方、検出部の表示が大きく変化した場合には、内周面の軸線から外周面までの距離が場所によって異なることになるので、外周面の軸線と内周面の軸線とが一致しないことになる。検出部の表示の振れ幅が所定値以下であれば、内周面と外周面とは同軸であるとみなせる。この同軸度測定具は、細長形状を有する測定具本体を有し、測定対象であるワークが小径の円筒形状を有し、かつワークが被装着物の外周部に露出せずに、その内部に装着された後に測定を行うときに特に有効である。
請求項1に記載した発明によれば、揺動部を介して検出部でワークの径方向の変位を計測することが可能になるので、簡単な構成で測定箇所から検出部までの距離を長くとれ、被装着物の内部に装着されたワークであっても同軸度を測定することができる。また、挿入部をワークに挿入させてワークの内径の軸線と同軸度測定具の軸線とを一致させることができ、この状態でワーク外周面に揺動部を弾接させ、揺動部と挿入部とでワークを挟持させることで内周面の軸線に対する外周の径方向の変位を測定することが可能になる。したがって、同軸度測定具を軸線回りに一回転させるとワークの内周面の軸線から外周面までの距離の変化を知ることができる。この変化の幅が小さい場合には、内周面の軸線と外周面の軸線とが略一致すると判断できる。つまり、一度の測定で、ワークの内週面と外周面の同軸度を簡単に測定することができる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態の同軸度測定具は、円筒形状を有するワークの内周面の軸線と、外周面の軸線との同軸度を測定するために用いられるものである。なお、ワークの一例としては、図1に示すようなバルブガイドがあげられる。
バルブガイド1は細長の円筒形状を有し、エンジンのシリンダヘッド2の内部に圧入される。シリンダヘッド2は、ピストンが摺動するシリンダブロックの上部に取り付けられ、燃料と空気からなる混合気を外部から導入する吸気ポート3と、燃焼後の混合気を外部に排出する排気ポート4とを有する。
吸気ポート3の外部側の開口3aには不図示のスロットルボディが接続され、燃焼室側の開口3bにはバルブシート5が装着される。この開口3bはシリンダヘッド2に摺動自在に取り付けられる吸気バルブ6により開閉される。吸気バルブ6は、傘状の弁体で、バルブシートに当接するフェース面6aと、棒状のバルブステム6bを有する。ここで、吸気ポート3からシリンダヘッド2の上部に向かってステムガイド孔7が穿設されており、ステムガイド孔7にはバルブガイド1が圧入される。吸気バルブ6のバルブステム6bは、バルブガイド1内を挿通し、その上部がバルブリフタ8に連結される。バルブリフタ8は、リフタガイド孔9内に配置されるコイル状のスプリング10により上向きに付勢されており、これと連結される吸気バルブ6も上向き、すなわち吸気ポート3の開口3bを閉じる方向に付勢される。また、バルブリフタ8の上方には吸気側のカムシャフト11が配設されており、バルブリフタ8がカム11aで下方に押圧されると、吸気バルブ6が吸気ポート3の開口3bを開く。
一方、排気ポート4の外部側の開口4aには不図示の排気管が接続され、燃焼室側の開口4bにはバルブシート5が接続される。燃焼室側の開口4bはシリンダヘッド2に摺動自在に取り付けられる排気バルブ16の動作により開閉される。排気バルブ16は、傘状の弁体で、バルブシート5に当接するフェース面16aと、棒状のバルブステム16bを有する。そして、バルブステム16bは、上記と同様にステムガイド孔7に圧入されたバルブガイド1を挿通し、上部がバルブリフタ8に連結される。バルブリフタ8はスプリング10により上向きに付勢され、排気用のカムシャフト21のカム21aに押圧されると下降し、排気バルブ16が開口4bを開く。
なお、このシリンダヘッド2は、リフタガイド孔9の下部を拡径させて潤滑油のオイル溜り部17を形成してある。また、点火プラグ18や、吸気ポート3、排気ポート4を冷却する冷却水を循環させるウォータジャケット19を設けてある。
バルブガイド1の外径はステムガイド孔7の内径に略等しく、バルブガイド1の内径は吸気バルブ6及び排気バルブ16のバルブステム6b,16bの外径に略等しい。ステムガイド孔7に圧入されたバルブガイド1は、上部をリフタガイド孔9のオイル溜り部17に突出する。バルブガイド1の上部には外周に沿って溝22が形成されており、ここにバルブステムシール23が装着される。バルブステムシール23は、バルブガイド1とバルブステム6b,16bとの間に染み込む潤滑油の量を調整し、いわゆるオイル下がりを防止する。また、バルブガイド1は、ステムガイド孔7に圧入された後に追加工として孔の仕上げ加工が施される。これは、吸気バルブ6又は排気バルブ16が曲がって装着されることを防止するためである。
ここで、バルブガイド1がステムガイド孔7の中心軸に対して傾斜して圧入されていた場合には、孔の仕上げ加工によりバルブガイド1の肉厚が不均一になることがある。この場合には、図2に示すように、バルブガイド1の内周面25の軸線C1に対して、外周面26の軸線C2がずれる。吸気バルブ6又は排気バルブ16を挿通させてバルブステムシール23を装着したときに、軸線C1と軸線C2が一致するか、両者の差がほとんどない場合には、バルブステム6b,16bとバルブステムシール23との間に隙間は生じない。しかしながら、図2に示すように、軸線C1と軸線C2とがずれていた場合には、バルブステム1の肉厚側ではバルブステムシール23とバルブステム6b,16bとの間に隙間が生じる。
このような隙間を発生させないためには、吸気バルブ6又は排気バルブ16を挿通させる前にバルブガイド1の同軸度を測定する必要がある。この実施形態は、バルブステムシール23とバルブステム6b,16bとの間に隙間が発生しないように、吸気バルブ6又は排気バルブ16を装着する前にバルブガイド1の同軸度を測定する測定具に関するものである。
図3に示すように、同軸度測定具30は、細長で中実の略円柱形状の検出具本体31を有する。検出具本体31の先端31aには、検出具本体31よりも縮径し、バルブガイド1に挿入される挿入バー32を設けてある。挿入バー32の径はバルブガイド1の内径に略等しい。挿入バー32の側面から検出具本体31の側面に至る段差であって、同軸度測定具30の長手方向の軸線C3と直交する平面は、バルブガイド1の上面に当接する着座面33となる。
検出具本体31の基部31bには、てこ式のダイヤルゲージ34がホルダ35により強固に取り付けられる。ホルダ35は、ダイヤルゲージ34を検出具本体31に対して所定角度で保持する第一ホルダ部37と、第一ホルダ部37から所定距離だけ検出具本体31の上側に取り付けられ、第一ホルダ部37とロッド38で連結された第二ホルダ部39とを備える。
ダイヤルゲージ34の取り付け位置よりも検出具本体31の先端31a側は、図3のA−A線に沿った断面図である図4を併せて参照するように、円形の断面の一部を切除して、平行な2つの側面40a,40bを形成してある。この側面40a,40bは、先端31aの周囲を除いて、ダイヤルゲージ34の取り付け位置の近傍まで所定の長さに渡って形成され、側面40aと側面40bとの間の距離は検出具本体31の径よりも短くなっている。このため、先端31aの断面形状は円径であるが、側面40a,40bが形成された領域は、未加工の円形部分41から略長方形状の凸部40(図4参照)が突出した形状を有する。凸部40の頂面40cは未加工で、なだらかな曲面形状を有する。
この側面40a,40bにより断面凸形状を有する領域には検査バー42が取り付けられる。図4に示すように、検査バー42は、円形部分41から立設する2つの面40a,40bのそれぞれに平行な側部42a,42bと、検出具本体31の凸部40の頂面40cに対向し、これに平行に配置される頂部42cとを有する断面コ字状の細長の部材である。図3に示すように、この検査バー42は、検出具本体31の先端31a側に位置する一端がバルブガイド1の上部の外周面に接する入力端43となり、他端がダイヤルゲージ34の測定子44に当接する出力端45となり、入力端43から出力端45に至る中間位置においてピン46により検出具本体31に揺動自在に支持される。
ピン46は、図4に示す検出具本体31側の凸部40の側面40aと側面40bとを貫通する貫通孔47と、検査バー42の両側部42a,42bに設けた貫通孔48とを貫く。
検査バー42は、頂部42cと検出具本体31側の頂面40cとの間に所定のクリアランスを形成するように支持されており、検査バー42はピン46を支点として検出具本体31に対して揺動することができる。また、凸部40は、ピン46の貫通孔47よりも後ろ側で、頂面40cの曲面を切除して、平面40dを形成してある。さらに、検査バー42は、側部42a,42bのピン46よりも後側の部分を頂部42cの出力端45に向かって斜めに切除してある。このため、出力端45は、検出具本体31に近接する方向に、離間する方向よりも大きく揺動することができる。そして、平面40dには円形の溝49を設け、出力端45において平面40dに対向する面にも円形の溝50を設け、ここにコイル状のスプリング51を介装させ、出力端45を検出具本体31から離間する方向に検査バー42を付勢している。
検査バー42の入力端43は、検出具本体31の先端31aの外周を通り、着座面33を越えて突出し、突出した部分に挿入バー32に臨む突起部52を設けてある。出力端45は、上記したスプリング51の一部を収容する溝50を備える面と反対側の面にダイヤルゲージ34の測定子44が当接する突起部53を有する。
入力端45の突起部52からピン46までの距離と、ピン46から出力端45の突起部53までの距離は、略等しく、入力端45の突起部52の位置がピン46を中心にして所定量だけ移動した場合には、出力端45の突起部53もこれに略等しい量だけ移動する。
ダイヤルゲージ34は、ホルダ35に固定される本体36を有し、本体36の先端側に揺動可能な測定子44を有する。測定子44の先端は球形で、この球形部分が検査バー42の出力端45の突起部53に当接する。また、検出具本体36には測定子44の揺動量の大きさを示す表示部54が取り付けられている。
このダイヤルゲージ34は、同軸度の測定時に作業者が確認しやすいように、表示部54を上向き(同軸度測定具30をバルブガイド1に挿入する方向と略反対方向)に設けた、いわゆる垂直型のダイヤルゲージである。また、このダイヤルゲージ34の表示部54は、揺動量を示す値が刻まれた目盛盤と、揺動量に応じて回転し、目盛盤の所定の値を指し示す指針(不図示)とを有する。目盛盤は、指針の回転中心を中心として本体36に対して相対回転することができ、これにより指針の指し示す値をリセットすることができる。
なお、測定子44は、検査バー42の出力端45が同軸度検査具30の検出具本体31の平面40dに近接する方向に移動したときに、表示部54に正の値が出力されるように取り付けられている。
次に、この同軸度測定具30を用いてバルブガイド1の同軸度を測定する手順について説明する。なお、バルブガイド1は、図1に示すシリンダヘッド2のステムガイド孔7に圧入され、追加工が施されているものとする。
最初に、作業者は、シリンダヘッド2内に同軸度測定具30を挿入する。同軸度測定具30は、ダイヤルゲージ34の取り付け位置付近までは検出具本体31の外径に略等しい外径を有するので、シリンダヘッド2の内部であっても容易に挿入することができる。そして、図5に示すように、挿入バー32を検出具本体31の着座部33がバルブガイド1の上部1aの端面1bに突き当たるまでバルブガイド1内に挿入する。検査バー42の入力端43は、スプリング51(図3参照)によりバルブガイド1の上部1aの外周面26に弾接し、入力端43の突起部52と、挿入バー32とでバルブガイド1の上部1aを挟持する。上記のように挿入バー32の外径とバルブガイド1の内径は略等しく、かつ検出具本体31の着座部33はバルブガイドの上部1aの端面1bに対して十分な接触面積を有するので、同軸度測定具30の中心軸の軸線C3と、バルブガイド1の内周面25の軸線C1とが一致する。
ここで、バルブガイド1を挟持する際に、入力端43は、ピン46を中心にして挿入バー32から離間するように移動させられる。これに伴い、図3に示す出力端45はピン46を中心にして検出具本体31に近接する方向に移動し、出力端45の突起部53に弾接する測定子44も移動し、ダイヤルゲージ34の表示部54の指針が所定の値を指し示す。上記のように入力端43の突起部52の移動量と出力端45の突起部53の移動量は略等しくなるので、バルブガイド1への挿入前に挿入バー32と入力端43の突起部52とが当接していた場合には、ダイヤルゲージ34の表示部54には、挟持箇所のバルブガイド1の肉厚に相当する値が指し示される。
この状態で、ダイヤルゲージ34の表示部54の目盛盤を回転させて、指針が指し示す値を基準値(ゼロ点)にリセットしてから、同軸度測定具30を軸線回りにバルブガイド1に対して一回転させる。これにより、検査バー42の入力端43は、挿入時の当初の挟持箇所からバルブガイド1に弾接しつつ、その外周面26を一周する。
同軸度測定具30が一回転する間に、バルブガイド1の外周面26の肉厚が当初の挟持箇所の肉厚よりも大きい所があれば、入力端43はさらに挿入バー32から離間する方向に移動し、その分だけダイヤルゲージ34の指針がプラス側に移動する。一方、当初の挟持箇所よりも肉厚の小さい所があれば、入力端43は挿入バー32に近接する方向に移動し、その分だけダイヤルゲージ34の指針がマイナス側に移動する。
バルブガイド1の肉厚は、内周面25の軸線C1と一致させた同軸度測定具30の軸線C3を基準として測定される。ダイヤルゲージ34の指針がほとんど変化しないときは、軸線C1から外周面26までの距離が場所によらず略一定であることになり、外周面26の軸線C2は、軸線C1に略一致するといえる。一方、ダイヤルゲージ34の指針が大きく振れたときは、肉厚が不均一で、軸線C1と軸線C2とが一致しないことを示す。そして、指針が指し示す値の変化の幅(振れ幅)の大きさが所定値以下であれば、軸線C1に対する軸線C2のずれ量が小さくて、内周面25と外周面26は同一軸線上に配置されているとみなす。一方、指針の振れ幅が所定値を越えれば内周面25の軸線C1と外周面26の軸線C2とは不一致であるとみなす。このようにすると、バルブガイド1の同軸度を容易に判定できる。なお、検査バー42の揺動支点となるピン46と検出具本体31の軸線C3(軸線C1)との距離は変化しないので、指針の振れ幅は、同じバルブガイド1であれば、挿入時の当初の挟持箇所によらずに一定になる。
したがって、作業者は、表示部54の指針が指し示す値の最大値と最小値から指針の振れ幅の大きさを確認して同軸度の判定を行い、実際の振れ幅の大きさが予め定められた幅を越える場合にはバルブガイド1の取り付け不良とする。一方、指針の振れ幅の大きさが予め定められた幅以内であれば、バルブガイド1は正しく取り付けられているとする。
そして、1つのバルブガイド1についての測定を終了したら、同軸度測定具30を取り出して、そのシリンダヘッド2の他のバルブガイド1、又は他のシリンダヘッド2のバルブガイド1も同様にして指針の振れ幅に基づいて同軸度を測定する。
このように、この実施形態によれば、細長形状の検出具本体31の先端31aに同軸度を検出するための挿入バー32と入力端43を配置し、入力端43と連動してバルブガイド1の肉厚の値を計測するダイヤルゲージ34を検出具本体31の基部31b側に配置した。さらに、検出具本体31の長さ方向に沿って設けられた検査バー42の一端に入力端43とし、揺動中心となるピン46を挟んだ他端にダイヤルゲージ34と係合する出力端45とした。したがって、シリンダヘッド2内に挿入される部分の径を小さくすることができ、バルブガイド1がシリンダヘッド2内に圧入された後であっても、同軸度の測定を行うことができる。
また、出力端45の突起部55からピン46に至るまでの間に配設したスプリング51で検査バー42の入力端43の突起部52をバルブガイド1の外周面26に弾接させ、検査バー42と挿入バー32でバルブガイド1を挟持する構成にしたので、作業者が手に触れ難い場所にバルブガイド1がある場合であっても、精度の良い測定が可能になる。
さらに、挿入バー32と検査バー42でバルブガイド1の上部1aを挟持した状態で同軸度測定具30を軸線C3の回りに一回転させれば、バルブガイド1の内周面の軸線C1に対する外周面26の軸線C2のずれを1回の測定で行える。しかも、この同軸度は、ダイヤルゲージ34の表示部54の指針の振れ幅で確認できるので、簡単であり、検査時間の短縮化も図れる。ダイヤルゲージ34の表示部54の目盛盤を回転させて最初にバルブガイド1を最初に挟持したときの値をリセットすることができるので、指針の振れ幅の大きさの読み取りが容易になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、垂直型のてこ式ダイヤルゲージ34の代わりに、入力端43の移動量を目視で確認できるように出力する他の検出装置を用いても良い。また、表示部54は、バルブガイド1の肉厚の振れ幅に相当する値を直接表示するものでも良い。
検査バー42において入力端43の突起部52からピン46までの距離よりも、ピン46から出力端45の突起部53までの距離を使用目的により調整することが可能である。
ワークは、小径の内周面を有する細長の円筒形状であればバルブガイド1に限定されない。さらに、ワークが被装着物の外周面に露出せずに、被装着物の内部に装着される場合に限定されずに、異なる形状や配置のワークと被装着物の組み合わせに対しても適用することができる。また、被装着物に装着される前のワークの同軸度を測定するために用いることも可能である。
挿入バー32が検出具本体31を貫通する構成にし、かつ挿入バー32を中心に検出具本体31を回転可能にしても良い。挿入バー32を固定軸として検出具本体31を回転させながら同軸度の測定が可能になるので、狭い所での操作が容易になる。
バルブステムが圧入されたシリンダヘッドの断面図である。 バルブステムとバルブガイドを一部拡大した図である。 同軸度測定具を示す図である。 図3のA−A線断面図である。 同軸度測定具でバルブガイドを挟持した状態を説明する図である。
符号の説明
1 バルブガイド
1a 上部
2 シリンダヘッド
7 ステムガイド孔
25 内周面
26 外周面
30 同軸度測定具
31 検出具本体
31a 先端
31b 基部
32 挿入バー(挿入部)
34 ダイヤルゲージ(検出部)
42 検査バー(揺動部)
43 入力端(一端)
45 出力端(他端)
C1 軸線
C2 軸線
C3 軸線

Claims (1)

  1. 被装着物の内部に装着されるワークの内周面の軸線と外周面の軸線との同軸度を測定する測定具であって、
    細長形状の測定具本体と、
    前記測定具本体の先端に設けられ、前記ワークの内径に略等しい外径を有する挿入部と、
    前記測定具本体の基部に設けられ、前記測定具本体をその軸線回りに一回転したときの前記ワークの外径の径方向の変位を計測する検出部と、
    前記測定具本体に沿って揺動自在に支持され、一端が前記ワークの端部外周に弾接し、前記挿入部と協働して前記ワークを挟持し、他端が前記検出部に連係する揺動部と、
    を有することを特徴とする同軸度測定具。

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