JP2020027030A - 測定冶具 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、測定冶具の周囲のスペースが限られた場合であっても穴部の内径を測定可能な測定冶具を提供することを目的とする。
また、上述の構成において、前記挿入軸(32)の前記軸線(32d)と前記操作軸線(34e,234e)とは、同軸に配置されても良い。
また、上述の構成において、前記穴部(20)は、シリンダーヘッド(16)とシリンダー(13)とを備えるエンジンのバルブ穴部(20)であり、前記シリンダーヘッド(16)と前記シリンダー(13)とは一体であり、前記測定器(31)は、前記シリンダー(13)内で旋回しても良い。
さらに、上述の構成において、前記測定器(31)は、前記測定子(41)と、前記測定子(41)を揺動可能に支持するケース(40)とを備え、前記ケース(40)が前記軸線(32d)上に配置されても良い。
また、上述の構成において、前記ケース(40)は、前記挿入軸(32)が取り付けられる挿入軸取付面(40c)と、前記挿入軸取付面(40c)の反対側に位置する操作軸取付面(40d)とを備え、前記測定器(31)を旋回させるための操作軸(34b)は、前記操作軸取付面(40d)に取り付けられても良い。
また、上述の構成において、前記挿入軸(32)は、前記測定器(31)に対し軸方向の長さを調整可能に支持されても良い。
また、上述の構成において、前記挿入軸(32)は、前記穴部(20)の底部(20a)に当接する段部(32c)を備え、前記マスターゲージ(50)には、前記挿入軸(32)の前記段部(32c)と前記マスターゲージ(50)との間に介装されるスペーサー(53)が設けられても良い。
また、上述の構成において、前記挿入軸(32)は、前記測定器(31)に対し軸方向の長さを調整可能に支持されても良い。
また、上述の構成において、前記測定器(31)を旋回させるための操作軸(234b)が設けられ、前記操作軸(234b)は、前記基準穴(23)を通って前記シリンダーヘッド(16)の外側に延出しても良い。
この構成によれば、測定器が挿入軸の軸線上に配置されるため、軸線を中心とした測定器の旋回半径は小さくなる。このため、測定冶具の周囲のスペースが限られた場合であっても穴部の内径を測定できる。
また、上述の構成において、挿入軸の軸線と操作軸線とは、同軸に配置されても良い。この構成によれば、挿入軸の軸線を中心に測定器を旋回させる際の操作軸の振れを小さくでき、測定冶具の周囲のスペースが限られた場合であっても穴部の内径を測定できる。
また、上述の構成において、穴部は、シリンダーヘッドとシリンダーとを備えるエンジンのバルブ穴部であり、シリンダーヘッドとシリンダーとは一体であり、測定器は、シリンダー内で旋回しても良い。この構成によれば、シリンダーヘッドとシリンダーとを容易に分離できない構造であっても、測定器をシリンダー内で旋回させてエンジンのバルブ穴部の内径を測定できる。
さらに、上述の構成において、測定器は、測定子と、測定子を揺動可能に支持するケースとを備え、ケースが軸線上に配置されても良い。この構成によれば、挿入軸の軸線を中心としたケースの旋回半径が小さくなる。このため、測定冶具の周囲のスペースが限られた場合であっても穴部の内径を測定できる。
また、上述の構成において、ケースは、挿入軸が取り付けられる挿入軸取付面と、挿入軸取付面の反対側に位置する操作軸取付面とを備え、測定器を旋回させるための操作軸は、操作軸取付面に取り付けられても良い。この構成によれば、操作軸が挿入軸取付面の反対側に位置する操作軸取付面に取り付けられるため、操作軸をコンパクトに設けることができる。
また、上述の構成において、挿入軸は、測定器に対し軸方向の長さを調整可能に支持されても良い。この構成によれば、基準穴及び穴部の形状に応じて挿入軸の長さを調節できるため、測定冶具の汎用性が高い。
また、上述の構成において、挿入軸は、穴部の底部に当接する段部を備え、マスターゲージには、挿入軸の段部とマスターゲージとの間に介装されるスペーサーが設けられても良い。この構成によれば、挿入軸の段部とマスターゲージとの間に介装されるスペーサーによって、軸方向において測定器をマスターゲージに対し適切な位置に位置決めでき、測定器に基準値を適切に設定できる。
また、上述の構成において、挿入軸は、測定器に対し軸方向の長さを調整可能に支持されても良い。この構成によれば、測定冶具の汎用性が高い。また、挿入軸の位置を調整することで、軸方向において測定器をマスターゲージに対し適切な位置に位置決めでき、測定器に基準値を適切に設定できる。
また、上記発明において、測定器を旋回させるための操作軸が設けられ、操作軸は、基準穴を通ってシリンダーヘッドの外側に延出しても良い。この構成によれば、操作軸を取り回し易い。
[第1の実施の形態]
図1は、測定対象物であるシリンダー体10の断面図である。図2は、シリンダー体10を軸方向に見た図である。図3は、測定冶具11によってシリンダー体10の形状を測定する状態を示す断面図である。
シリンダー体10は、エンジンのクランクケース(不図示)に結合され、エンジンの一部を構成する。
シリンダー体10は、ピストン12が収納されるシリンダー13と、吸気バルブ14及び排気バルブ15が設けられるシリンダーヘッド16とを備える。
排気バルブ15は、軸状のバルブステム15aと、バルブステム15aの先端に設けられる傘部15bとを備える。
吸気バルブ14は、シリンダー軸線13bを挟んで排気バルブ15の反対側に配置される。
吸気バルブ14及び排気バルブ15は、シリンダー軸線13bに対しそれぞれ傾斜して配置される。吸気バルブ14のバルブ軸線14cと排気バルブ15のバルブ軸線15cとがなす角であるバルブ挟み角は鋭角である。
吸気側のガイド穴23は、シリンダーヘッド16に埋め込まれる円筒状のバルブステムホルダ23aの内周部によって構成される。
排気側のガイド穴24は、シリンダーヘッド16に埋め込まれる円筒状のバルブステムホルダ24aの内周部によって構成される。
バルブ穴部20の開口端には、傘部14bを受けるバルブシート25が設けられる。バルブシート25は、円形のリング状であり、バルブシート25の内周面には、傘部14bに当接するバルブ当接面25aが設けられる。バルブ当接面25aは、傘部14bのバルブフェースの形状に沿うテーパー状の傾斜面である。
吸気バルブ14は、ガイド穴23によってガイドされて軸方向に移動し、傘部14bによってバルブ穴部20を開閉する。
バルブ穴部22の開口端には、傘部15bを受けるバルブシート27が設けられる。バルブシート27は、円形のリング状であり、バルブシート27の内周面には、傘部15bに当接するバルブ当接面27aが設けられる。バルブ当接面27aは、傘部15bのバルブフェースの形状に沿うテーパー状の傾斜面である。
排気バルブ15は、ガイド穴24によってガイドされて軸方向に移動し、傘部15bによってバルブ穴部22を開閉する。
図4に示すように、バルブ穴部20の開口端には、バルブ当接面25aと、バルブ当接面25aにそれぞれ連続する第1の斜面部25b及び第2の斜面部25cが設けられる。
バルブ当接面25aは、小径端25a1と、小径端25a1よりも大径の大径端25a2とを備える。バルブ当接面25aは、小径端25a1から燃焼室18側に位置する大径端25a2まで連続して拡径するテーパー状の穴である。
すなわち、バルブ当接面25aの内径D2(図1参照)は、小径端25a1の内径D2´から大径端25a2の内径D2´´までの幅を有する。
第2の斜面部25cは、大径端25a2から燃焼室18側に延びる内周部である。
第1の斜面部25b及び第2の斜面部25cは、バルブ当接面27aに連続するようにテーパー状に形成される。
詳細には、バルブ当接面27aのテーパーの角度A1は、一例として90°である。テーパーの角度A1が90°である場合、図4において、バルブ当接面27aのテーパーの片側の勾配角は90°の半分の45°である。
第1の斜面部25bのテーパーの角度A2は、バルブ当接面27aのテーパーの角度A1よりも小さく、90°よりも小さい。
第2の斜面部25cのテーパーの角度A3は、バルブ当接面27aのテーパーの角度A1よりも大きく、90°よりも大きい。
図3及び図5を参照し、測定冶具11は、バルブ穴部20の内径の円周振れ、及び、バルブ穴部22の内径の円周振れを測定する測定器具である。ここでは、吸気側のバルブ穴部20の測定を例に挙げて説明する。
測定冶具11は、測定器31と、ガイド穴23に挿し込まれる挿入軸32と、挿入軸32を測定器31に固定する軸支持部材33と、測定者が把持する操作部材34とを備える。
測定器31は、測定子41の揺動量をてこの原理によって倍率変換して表示部に伝達する倍率変換機構(不図示)を備え、この倍率変換機構は、ケース40内に収納されている。上記倍率変換機構は、測定子41に連結されるアーム、及び、このアームによって駆動される複数のギアを備える。
表示部42は、測定子41の揺動に連動して回転する指針42aと、指針42aの回転量を表示する円盤状の目盛板42bとを備える。なお、表示部42は、アナログ式であるが、デジタル式であっても良い。
ケース40の幅方向の他側面は、操作部材34が取り付けられる操作軸取付面40dである。
挿入軸取付面40c及び操作軸取付面40dは、ケース軸線40bに対し略平行である。ケース軸線40bは、挿入軸取付面40cと操作軸取付面40dとの間の中間部に位置する。
挿入軸取付面40cには、ケース軸線40bに沿って延びるレール部43が設けられる。
操作軸取付面40dには、ケース軸線40bに沿って延びるレール部44が設けられる。
ロッド状の測定子41は、ロッド支持軸41aの軸方向視において、ケース軸線40bに対して平行ではなく、挿入軸取付面40c側に倒れている。
軸支持部材33は、挿入軸取付面40cのレール部43に係合する溝部33aと、挿入軸32が嵌合する支持孔部33bとを備える。
また、軸支持部材33には、溝部33aの割締め部を締結するボルト33cと、支持孔部33bの割締め部を締結するボルト33dとが設けられる。
軸支持部材33は、レール部43に沿ってスライド可能であり、任意のスライド位置にセットされ、ボルト33cによって固定される。
挿入軸32は、支持孔部33bに対する嵌合深さを調整可能であり、軸支持部材33からの突出量が任意の量にセットされ、ボルト33dによって固定される。
操作部材34は、操作軸取付面40dのレール部44に取り付けられる棒状の取付部34aと、操作軸34bとを備える。
取付部34aは、ケース40から挿入軸32とは反対側に延出する。取付部34aは、レール部44に係合する溝部34cを基端部に備える。取付部34aには、溝部34cの割締め部を締結するボルト34dが設けられる。
操作部材34は、溝部34cを介し、レール部44に沿ってスライド可能であり、任意のスライド位置にセットされ、ボルト34dによって固定される。
操作軸34bは、測定器31を挟んで挿入軸32の反対側に位置する。操作軸34bは、挿入軸32と平行、且つ、挿入軸32とは逆方向に延びる。
また、挿入軸32の軸線32dは、ケース40のケース軸線40bに対し傾斜しており、軸線32dは、ケース軸線40bに交差する。すなわち、ケース40は、挿入軸32の軸線32dに対し、ケース40の長手方向が傾斜する向きで配置される。
さらに、挿入軸32の軸線32dと操作軸34bの操作軸線34eとは同軸の位置関係にあり、挿入軸32と操作軸34bとは同軸である。すなわち、ケース40は、軸線32d上及び操作軸線34e上に位置するとともに、挿入軸32と操作軸34bとの間に配置される。
マスターゲージ50は、測定冶具11による測定の際の基準値D1(ゼロ点)を測定器31に設定するために、測定冶具11と合わせて用いられる冶具である。
マスターゲージ50は円筒状である。マスターゲージ50の内周部は、挿入軸32の位置決め軸部32bが嵌合する位置決め穴51と、位置決め穴51よりも大径の内径基準穴52とを備える。
内径基準穴52は、位置決め穴51に連通するとともに、位置決め穴51と同軸に配置される。内径基準穴52は、挿入軸32の固定軸部32aよりも大径であり、固定軸部32aは内径基準穴52に通される。
なお、マスターゲージ50の形状は、図6のものに限定されない。例えば、シリンダー体10のガイド穴23及びバルブ穴部20を、マスターゲージとして使用可能なように高精度に加工したものを、マスターゲージとして使用しても良い。
マスターゲージ50は、内径基準穴52の底部52bに装着可能なスペーサー53を備える。スペーサー53は、位置決め軸部32bが通る孔53aを備える。
マスターゲージ50は、スペーサー53が段部32cと内径基準穴52の底部52bとの間に設けられることで、マスターゲージ50に対する軸方向の位置を調節される。これにより、測定子41を基準径部52aに対し適切に当接させることができ、測定冶具11を基準値D1に正確にセットできる。スペーサー53は、マスターゲージ50の位置を適切に調整できるように、厚さの異なる複数枚が用意される。
まず、図6に示すように、測定冶具11がマスターゲージ50にセットされ、測定器31が基準値D1に設定される。
詳細には、測定冶具11は、位置決め軸部32bがマスターゲージ50の位置決め穴51に嵌合することで、挿入軸32が位置決め穴51に対し同軸に位置決めされる。挿入軸32の軸線32dは、マスターゲージ軸線50aと同軸となる。また、測定冶具11は、段部32cが内径基準穴52の底部52bに当接することで、軸方向に位置決めされ、測定子41が基準径部52aの内壁に当接する。
この際、必要に応じて、スペーサー53が使用される。また、ボルト33dを緩めて挿入軸32を軸方向に移動させ、軸支持部材33に対する挿入軸32の突出量を調整することによっても、測定子41を基準径部52aに対し位置決めできる。
測定者は、測定した基準径部52aの内径を、測定器31のゼロ点である基準値D1としてセットする。具体的には、測定者は、表示部42の目盛板42bを回転させて、指針42aの位置に目盛板42bのゼロ点を一致させる。
詳細には、測定者は、測定冶具11をシリンダー13の一端の開口13cからシリンダー13の内周部13a内に入れ、挿入軸32の位置決め軸部32bをガイド穴23に挿し込むとともに、段部32cをバルブ穴部20の底部20aに当接させる。ここで、バルブ穴部20の底部20aは、バルブステムホルダ23aの端面である。
これにより、測定冶具11は、挿入軸32がガイド穴23に対し同軸に位置決めされるとともに、測定子41がバルブ当接面25aの内周面に当接するように、挿入軸32の軸方向に位置決めされる。
詳細には、上記のようにマスターゲージ50の基準値D1によってゼロ点が設定されているため、表示部42には基準値D1とバルブ当接面25aの内径D2との差分が表示される。この差分は、ガイド穴23を基準にバルブ当接面25aを一周した際のバルブ当接面25aの内径D2の円周振れである。
なお、排気側のバルブ穴部22のバルブ当接面27aの内径は、吸気側と同様に、挿入軸32の位置決め軸部32bがガイド穴24に挿し込まれた状態で、測定冶具11が挿入軸32の軸線32dを中心に回転されることで測定される。
また、バルブ当接面25aの測定の際、軸支持部材33、測定器31、及び操作部材34は、シリンダー13の内周部13a内で旋回する。シリンダー体10は、シリンダーヘッド16とシリンダー13とが一体であるため、シリンダー13をシリンダーヘッド16から切断等によって分離しなければ、バルブ当接面25aの周囲にスペースを大きく確保できない。しかし、測定冶具11は、シリンダー13内で旋回可能であるため、シリンダー13を切断しなくとも、バルブ当接面25aの測定を行うことができる。
さらに、操作軸線34eは、挿入軸32の軸線32dと同軸であるため、測定器31が旋回する際の操作軸34bの振れを小さくできる。
この構成によれば、測定器31が挿入軸32の軸線32d上に配置されるため、軸線32dを中心とした測定器31の旋回半径は小さくなる。このため、測定冶具11の周囲のスペースが限られた場合であってもバルブ穴部20の内径D2を測定できる。
また、挿入軸32の軸線32dと操作軸線34eとは、同軸に配置される。この構成によれば、挿入軸32の軸線32dを中心に測定器31を旋回させる際の操作軸34bの振れを小さくでき、測定冶具11の周囲のスペースが限られた場合であってもバルブ穴部20の内径D2を測定できる。
また、測定冶具11が測定する穴部は、シリンダーヘッド16とシリンダー13とを備えるエンジンのバルブ穴部20であり、シリンダーヘッド16とシリンダー13とは一体であり、測定器31は、シリンダー13内で旋回する。この構成によれば、シリンダーヘッド16とシリンダー13とを容易に分離できない構造であっても、測定器31をシリンダー13内で旋回させてエンジンのバルブ穴部20の内径D2を測定できる。
さらに、測定器31は、測定子41と、測定子41を揺動可能に支持するケース40とを備え、ケース40が軸線32d上に配置される。この構成によれば、挿入軸32の軸線32dを中心としたケース40の旋回半径が小さくなる。このため、測定冶具11の周囲のスペースが限られた場合であってもバルブ穴部20の内径D2を測定できる。
また、挿入軸32は、バルブ穴部20の底部20aに当接する段部32cを備える。この構成によれば、挿入軸32の段部32cをバルブ穴部20の底部20aに当接させることで、測定器31を挿入軸32の軸方向に位置決めでき、バルブ穴部20の内径を正確に測定できる。
また、挿入軸32は、測定器31に対し軸方向の長さを調整可能に支持される。この構成によれば、ガイド穴23及びバルブ穴部20の形状に応じて挿入軸32の長さを調節できるため、測定冶具11の汎用性が高い。また、挿入軸32の位置を調整することで、軸方向において測定器31をマスターゲージ50に対し適切な位置に位置決めでき、測定器31に基準値D1を適切に設定できる。
以下、図7を参照して、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
本第2の実施の形態の測定冶具211は、操作軸234bの配置が、上記第1の実施の形態と異なる。
測定冶具211は、測定器31と、挿入軸32と、挿入軸32を測定器31に固定する軸支持部材33と、測定者が把持する操作軸234bとを備える。
操作軸234bは、挿入軸32を軸方向に延長した軸であり、挿入軸32と同軸である。
測定器31は、操作軸234bの軸線である操作軸線234e上に位置する。
操作軸234bは、ガイド穴23の外端の開口からシリンダーヘッド16の外側に延出する。操作軸234bの先端部には、操作軸234bを径方向に貫通する孔234cが設けられ、孔234cには測定者が測定時に把持可能な操作ハンドル234dが着脱自在に挿通される。
操作ハンドル234dは、操作軸234bがガイド穴23を貫通した後に孔234cに取り付けられる。
本第2の実施の形態によれば、測定器31を旋回させるための操作軸234bが設けられ、操作軸234bは、ガイド穴23を通ってシリンダーヘッド16の外側に延出する。この構成によれば、操作軸234bを取り回し易い。
上記第1及び第2の実施の形態では、ガイド穴23と同軸に形成されたバルブ穴部20の内径D2を測定する測定冶具11,211を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。測定冶具11,211は、基準穴と同軸に形成された穴部の内径の測定であれば、測定対象物によらず、広く適用可能である。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、バルブ穴部20のバルブ当接面25aの内径D2を測定冶具11,211によって測定する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、バルブ穴部20から燃焼室18に流れる吸気にタンブル流を発生させるためにバルブ当接面25aの周囲に立設されるシュラウド部の内径を、測定冶具11,211によって測定しても良い。
また、バルブ穴部20の開口端には、バルブ当接面25a、第1の斜面部25b及び第2の斜面部25cが設けられるものとして説明したが、バルブ穴部20の開口端には、少なくともバルブ当接面25aが設けられれば良い。
13 シリンダー
14 吸気バルブ(バルブ)
16 シリンダーヘッド
20 バルブ穴部(穴部)
20a 底部
23 ガイド穴(基準穴)
25a バルブ当接面
31 測定器
32 挿入軸
32c 段部
32d 軸線
34b,234b 操作軸
34e 操作軸線
40 ケース
40b ケース軸線
40c 挿入軸取付面
40d 操作軸取付面
41 測定子
50 マスターゲージ
51 位置決め穴
52 内径基準穴
53 スペーサー
D1 基準値
D2 内径
Claims (14)
- 基準穴(23)と同軸に形成された穴部(20)の内径(D2)を測定する測定冶具であって、
前記基準穴(23)に挿し込まれる挿入軸(32)と、前記挿入軸(32)の軸線(32d)回りに設けられて前記穴部(20)の内壁に接する測定子(41)を有する測定器(31)とを備え、
前記測定器(31)を前記軸線(32d)を中心に旋回させることによって、前記測定子(41)を介し前記穴部(20)の前記内径(D2)が測定され、
前記測定器(31)は、前記軸線(32d)上に配置されることを特徴とする測定冶具。 - 前記測定器(31)を旋回させるための操作軸(34b,234b)を備え、
前記測定器(31)は、前記操作軸(34b,234b)の軸線である操作軸線(34e,234e)上に位置することを特徴とする請求項1記載の測定冶具。 - 前記挿入軸(32)の前記軸線(32d)と前記操作軸線(34e,234e)とは、同軸に配置されることを特徴とする請求項2記載の測定冶具。
- 前記挿入軸(32)を位置決めする位置決め穴(51)と、前記位置決め穴(51)と同軸に設けられ、内径が予め基準値(D1)に設定された内径基準穴(52)とを有するマスターゲージ(50)が設けられ、
前記位置決め穴(51)によって前記挿入軸(32)を前記マスターゲージ(50)に位置決めした状態で、前記測定器(31)を前記挿入軸(32)の前記軸線(32d)を中心に旋回させることによって、前記測定子(41)を介し前記内径基準穴(52)の内径である前記基準値(D1)が測定され、
前記基準値(D1)と前記穴部(20)の前記内径(D2)との差分が測定されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の測定冶具。 - 前記穴部(20)は、シリンダーヘッド(16)とシリンダー(13)とを備えるエンジンのバルブ穴部(20)であり、
前記シリンダーヘッド(16)と前記シリンダー(13)とは一体であり、
前記測定器(31)は、前記シリンダー(13)内で旋回することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の測定冶具。 - 前記バルブ穴部(20)は、前記エンジンのバルブ(14)のバルブフェースが当接するバルブ当接面(25a)を備え、前記測定子(41)は、前記バルブ当接面(25a)の内径を測定することを特徴とする請求項5記載の測定冶具。
- 前記測定器(31)は、前記測定子(41)と、前記測定子(41)を揺動可能に支持するケース(40)とを備え、
前記ケース(40)が前記軸線(32d)上に配置されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の測定冶具。 - 前記ケース(40)は、箱状に形成され、前記ケース(40)の長手方向の一端部に前記測定子(41)が支持され、
前記挿入軸(32)は、前記ケース(40)に取り付けられ、
前記挿入軸(32)の前記軸線(32d)は、前記ケース(40)の長手方向の軸線であるケース軸線(40b)に対し傾斜することを特徴とする請求項7記載の測定冶具。 - 前記ケース(40)は、前記挿入軸(32)が取り付けられる挿入軸取付面(40c)と、前記挿入軸取付面(40c)の反対側に位置する操作軸取付面(40d)とを備え、
前記測定器(31)を旋回させるための操作軸(34b)は、前記操作軸取付面(40d)に取り付けられることを特徴とする請求項8記載の測定冶具。 - 前記挿入軸(32)は、前記穴部(20)の底部(20a)に当接する段部(32c)を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の測定冶具。
- 前記挿入軸(32)は、前記測定器(31)に対し軸方向の長さを調整可能に支持されていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の測定冶具。
- 前記挿入軸(32)は、前記穴部(20)の底部(20a)に当接する段部(32c)を備え、
前記マスターゲージ(50)には、前記挿入軸(32)の前記段部(32c)と前記マスターゲージ(50)との間に介装されるスペーサー(53)が設けられることを特徴とする請求項4記載の測定冶具。 - 前記挿入軸(32)は、前記測定器(31)に対し軸方向の長さを調整可能に支持されていることを特徴とする請求項12記載の測定冶具。
- 前記測定器(31)を旋回させるための操作軸(234b)が設けられ、前記操作軸(234b)は、前記基準穴(23)を通って前記シリンダーヘッド(16)の外側に延出することを特徴とする請求項5または6記載の測定冶具。
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