JP2014055237A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】主にリードフレーム型の半導体装置の半導体封止用樹脂組成物において、密着性が向上し耐熱信頼性に優れ、成形性も確保できる半導体封止用エポキシ樹脂組成物とそれを用いた半導体装置を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、無機充填剤、およびシランカップリング剤を必須成分として含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物において、シランカップリング剤として、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシランを含有することを特徴としている。
【選択図】なし

Description

本発明は、主にリードフレーム型半導体装置の半導体封止のための成形材料として用いられる半導体封止用エポキシ樹脂組成物とそれを用いた半導体装置に関する。
集積回路などの半導体素子は、これを外部環境から保護して各種の信頼性を確保し、かつ、マザーボードなどの基板への実装を容易にするためパッケージが必要である。パッケージには種々の形態があるが、一般には低圧トランスファ成形法で封止したパッケージが広く用いられている。
このパッケージの封止材料としてセラミックや熱硬化性樹脂が一般に用いられているが、近年では生産性、コストなどの面から樹脂封止が主流となり、エポキシ樹脂組成物が封止材料として広く用いられている。この理由としては、エポキシ樹脂組成物は電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性などの諸特性のバランスが良く、経済性と性能とのバランスにも優れている点などが挙げられる。
近年では半導体素子の高密度実装化が進み、これに伴い、樹脂封止型半導体装置は従来のピン挿入型のパッケージから表面実装型のパッケージが主流になっている。
表面実装型のIC、LSIなどは、実装密度を高くし、実装高さを低くするために薄型、小型のパッケージになっており、半導体素子のパッケージに対する占有面積が大きくなり、パッケージの肉厚は非常に薄くなってきた。
さらにこれらのパッケージは従来のピン挿入型のものと実装方法が異なっている。すなわち、ピン挿入型パッケージはピンを配線板に挿入した後、配線板裏面からはんだ付けを行うため、パッケージが直接高温にさらされることがなかった。
しかし表面実装型ICは配線板表面に仮止めを行い、はんだバスやリフロー装置などで処理されるため、直接はんだ付け温度(リフロー温度)にさらされる。
この結果、ICパッケージが吸湿した場合、リフロー時にこの吸湿水分が気化して、発生した蒸気圧が剥離応力として働き、半導体素子、リードフレームなどのインサートと封止材料との間で剥離が発生し、パッケージクラックの発生や電気的特性不良の原因となる。このため、はんだ耐熱性(耐リフロー性)に優れた封止材料の開発が望まれている。
従来、このような半導体封止用エポキシ樹脂組成物として、エポキシ樹脂と、フェノールノボラック樹脂などのフェノール樹脂硬化剤と、溶融シリカなどの無機充填剤とを配合したものが一般に用いられている(特許文献1、2参照)。またリードフレームとの密着性を高め耐リフロー性を改善する配合成分として、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのチオール系シランカップリング剤が使用されている。
また、はんだ処理による信頼性低下を改善するために、半導体封止用エポキシ樹脂組成物中の無機充填剤の充填量を増加させることで低吸湿化、高強度化、低熱膨張化を達成し耐熱信頼性を向上させる手法が一般的となりつつある。
特開2003−213087号公報 特開2006−316263号公報
しかしながら、無機充填剤の充填量の高いものでは、ワイヤーの細線化や配線ピッチの縮小化によりワイヤースイープ(成形工程時のワイヤー変形)が起こりやすくなっている。このように従来の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、成形時の低粘度を維持しつつ耐リフロー性を高めることが難しかった。
特に、半導体素子を搭載するリードフレームに用いられる銅の表面をメッキしているニッケル、パラジウム、金、銀などは、エポキシ樹脂組成物に含まれている有機成分とは反応しにくく、半導体装置の吸湿後のはんだ処理においてリードフレームとの界面で剥離が生じやすいという問題点があった。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、主にリードフレーム型の半導体装置の半導体封止用樹脂組成物において、密着性が向上し耐リフロー性に優れ、成形性も確保できる半導体封止用エポキシ樹脂組成物とそれを用いた半導体装置を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、無機充填剤、およびシランカップリング剤を必須成分として含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物において、シランカップリング剤として、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシランを含有することを特徴としている。
この半導体封止用エポキシ樹脂組成物において、銅製リードフレームを用いたリードフレーム型半導体装置の封止に用いられることが好ましい。
本発明の半導体装置は、前記の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物により半導体素子が封止されていることを特徴とする。
この半導体装置において、銅製リードフレームを用いたリードフレーム型半導体装置であることが好ましい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置によれば、密着性が向上し耐熱信頼性に優れ、成形性も確保することができる。特に、銅製リードフレームを用いた場合に密着性が大きく向上し、耐リフロー性を特に高めることができる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に配合されるエポキシ樹脂は、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般である。その分子量、分子構造は特に限定されず各種のものを用いることができる。
例えば、グリシジルエーテル型、グリシジルアミン型、グリシジルエステル型、オレフィン酸化型(脂環式)などの各種のエポキシ樹脂を用いることができる。
具体的には、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂(フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどのフェノール類および/またはα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレンなどのナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒドなどのアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合または共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したもの);トリフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂(トリフェニルメタン型エポキシ樹脂);ジシクロペンタジエンとフェノール類との共縮合樹脂のエポキシ化物(ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂);フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂などのアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物(フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂など);ビフェニレン型エポキシ樹脂;ナフタレン環を有するエポキシ樹脂(ナフタレン型エポキシ樹脂);ビフェニル型エポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂;ビスフェノール型エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂など);硫黄含有エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂;トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸などのポリアミンとエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;フタル酸、ダイマー酸などの多塩基酸とエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂などを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、流動性、耐リフロー性などを考慮すると、次式(I)で表わされるビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。このビフェニル型エポキシ樹脂を使用すると、銅製リードフレームとの密着性も向上する。
Figure 2014055237
式(I)中、R〜Rは水素原子、置換または非置換の炭素数1〜10の一価の炭化水素基および置換または非置換の炭素数1〜10のアルコキシ基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよい。nは0〜3の整数を示す。
式(I)で表わされるビフェニル型エポキシ樹脂としては、たとえば、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニルまたは4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂、エピクロルヒドリンと4,4’−ビフェノール又は4,4’−(3,3’,5,5’−テトラメチル)ビフェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。このような化合物としてはYX−4000(三菱化学社製)などが市販品として入手可能である。
式(I)で表わされるビフェニル型エポキシ樹脂の配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量に対して20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、フェノール樹脂硬化剤が配合される。
フェノール樹脂硬化剤としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂などのノボラック型フェノール樹脂(フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノールなどのフェノール類および/またはα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレンなどのナフトール類とホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒドなどのアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合または共縮合させて得られるもの);フェノール類および/またはナフトール類とジメトキシパラキシレンまたはビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂などのアラルキル型フェノール樹脂;フェノール類および/またはナフトール類とジシクロペンタジエンから共重合により合成されるジシクロペンタジエン型フェノール樹脂;トリフェニルメタン型フェノール樹脂などを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、次式(II)で表わされるフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、および次式(III)で表わされるビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂が好ましい。
Figure 2014055237
式(II)中、Rは水素原子および炭素数1〜10の置換または非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜10の整数を示す。
式(II)で表わされるフェノールアラルキル樹脂としては、たとえばR〜Rが全て水素原子で、nの平均値が0〜8であるフェノールアラルキル樹脂などが挙げられる。具体例としては、p−キシリレン型フェノールアラルキル樹脂、m−キシリレン型フェノールアラルキル樹脂などが挙げられる。このような化合物としては、MEH−7800(明和化成社製)が市販品として入手可能である。
Figure 2014055237
式(III)中のR〜Rは全てが同一でも異なっていてもよく、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等の炭素数6〜10のアリール基、および、ベンジル基、フェネチル基等の炭素数6〜10のアラルキル基から選ばれ、中でも水素原子とメチル基が好ましい。nは0〜10の整数を示す。
式(III)で表わされるビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂としては、例えば、R〜Rが全て水素原子である化合物等が挙げられ、中でも溶融粘度の観点から、nが0の成分を50質量%以上含む縮合体の混合物が好ましい。このような化合物としては、MEH−7851SS(明和化成社製)が市販品として入手可能である。
以上のようなフェノールアラルキル樹脂を使用する場合、その配合量は、その性能を発揮するためにフェノール樹脂硬化剤全量に対して合計で50質量%以上とすることが好ましく、70質量%以上がより好ましい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物におけるフェノール樹脂硬化剤の配合量は、好ましくは、フェノール性水酸基とエポキシ基との当量比(OH基当量/エポキシ基当量)が0.5〜1.5となる量であり、より好ましくは当量比が0.8〜1.2となる量である。当量比がこのような範囲内であると、硬化性を高め、ガラス転移温度の低下を抑制し、耐リフロー性も高めることができる。
本発明において、半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、硬化促進剤を配合することができる。
硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基との反応を促進するものであればよく、一般に封止材料に使用されているものを広く使用することができる。具体的には、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5、5,6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7などのシクロアミジン類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの第3級アミン類、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート、テトラブチルホスホニウム・テトラブチルボレートなどのテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩などを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
半導体封止用エポキシ樹脂組成物における硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂とフェノール樹脂硬化剤の合計量に対して0.05〜5質量%が好ましい。硬化促進剤の配合量をこの範囲内にすると、硬化反応が促進され、かつ、ゲル化時間が短くなり過ぎることも抑制できる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、無機充填剤が配合される。無機充填剤としては、例えば、溶融シリカ、破砕シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、酸化カルシウムなどを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、溶融シリカ、特に溶融球状シリカが好ましい。溶融シリカの平均粒子径は、1〜30μmが好ましく、4〜25μmがより好ましい。ここで平均粒子径は、例えば、レーザー回折・散乱法によってメジアン径(d50)として求めることができる。このような溶融球状シリカを用いると、成形時の流動特性が良く、封止成形時において樹脂漏れや樹脂バリなどに起因する成形不具合を抑制し、パッケージ薄肉部への充填性も高めることができる。また平均粒子径の異なる2種類以上の溶融シリカを併用することもできる。
無機充填剤の配合量は、特に限定されないが、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の全量に対して60〜95質量%が好ましい。このような範囲内にすると、成形時の流動性を損なうことなく熱膨張などを抑制することができる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、シランカップリング剤として、次式で表わされる3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシランが配合される。
Figure 2014055237
3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシランを使用すると、密着性が向上し、耐リフロー性を高めることができる。特に、銅製リードフレームを用いた場合に密着性が大きく向上し、耐リフロー性を特に高めることができる。また、パッケージの成形性(流動性)も確保できる。
3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシランの配合量は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物全量に対して0.05〜1質量%が好ましい。この範囲内にすると密着性が大きく向上し、耐リフロー性を高めることができる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、密着性付与剤として、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン以外に、他のシランカップリング剤を併用することができる。このような他のシランカップリング剤としては、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシシランなどのメルカプトシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのグリシドキシシラン、3−アニリノプロピルトリメトキシシラン、3−アニリノプロピルトリエトキシシランなどの2級アミノシラン、ビニルシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのメタクリロキシシランなどを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
他にも、密着性付与剤として、1,4−ジチオジモルホリンなどのチオール誘導体、有機リン系密着性付与剤などを併用してもよい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内において、さらに他の成分を配合することができる。このような成分としては、例えば、離型剤、着色剤、難燃剤、低応力化剤、イオントラップ剤などを用いることができる。
離型剤としては、例えば、カルナバワックス、ステアリン酸、ステリアン酸塩、モンタン酸、モンタン酸エステル、カルボキシル基含有ポリオレフィン、酸化ポリエチレンワックス、モンタン酸ビスアマイドなどを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、ベンガラ、酸化チタン、フタロシアニン、ペリレンブラックなどを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
難燃剤としては、例えば、金属水酸化物、リン系化合物などを用いることができる。金属水酸化物としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、2元素以上を含む複合金属水酸化物、チタネートカップリング剤などで表面処理された金属水酸化物などを用いることができる。リン系化合物としては、例えば、赤リン、有機リン化合物などを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
低応力化剤としては、例えば、シリコーンエラストマー、シリコーンオイル、シリコーンゲルなどを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イオントラップ剤としては、例えば、ハイドロタルサイト類化合物、アルミニウム、ビスマス、チタン、およびジルコニウム、アンチモンから選ばれる元素の含水酸化物などを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、例えば、次のようにして製造することができる。例えば、上記のエポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、無機充填剤、シランカップリング剤、および必要に応じて他の成分を配合し、ミキサー、ブレンダーなどを用いて十分均一になるまで混合する。その後、熱ロールやニーダーなどの混練機により加熱状態で溶融混合し、これを室温に冷却した後、公知の手段により粉砕することにより半導体封止用エポキシ樹脂組成物を製造することができる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、パウダー(粒状)またはグラニュール状に調製され、その後、取扱いを容易にするために、成形条件に合うような寸法と質量に打錠したタブレットとしてもよい。
本発明の半導体装置は、上記のようにして得られた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止することにより製造することができる。
本発明の半導体装置として、具体的には、銅製リードフレームなどのリードフレーム上に半導体素子を固定し、ボンディングパッドなどの半導体素子の端子部とリード部とをワイヤボンディングで接続した後、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて封止した、DIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J−lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、LQFP(Low profile Quad Flat Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)などが挙げられる。
銅製リードフレームの表面は、例えば、純銅のストライクメッキ、銀メッキ(主にインナーリード先端のワイヤ接合部やダイパッド部)、またはニッケル/パラジウム/金多層メッキ(PPF(Palladium Pre−Plated Frame))などのメッキが施されていてもよい。
この他、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、例えば、BGA(Ball Grid Array)などの有機基板を用いたエリア実装型のパッケージの封止に用いることもできる。
本発明の半導体装置は、次のようにして製造される。例えば、半導体素子を搭載したリードフレームを金型キャビティ内に設置した後、半導体封止用エポキシ樹脂組成物を低圧トランスファ成形法、コンプレッション成形法、インジェクション成形法などの方法で成形硬化して製造することができる。
低圧トランスファ成形法においては、半導体素子が搭載されたリードフレームを金型のキャビティ内に配置した後、このキャビティ内に溶融状態の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を所定の圧力で注入する。溶融した半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、基板上の半導体素子を包み込みながらキャビティ内を流動し、キャビティ内に充満する。
このときの注入圧力は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物や半導体装置の種類に応じて適宜に設定することができるが、例えば4〜7MPa、金型温度は、例えば160〜190℃、成形時間は、例えば30〜300秒などに設定することができる。
その後、後硬化(ポストキュア)を行い、成形物すなわち半導体装置(パッケージ)を得ることができる。このときの後硬化条件は、例えば160〜190℃で2〜8時間に設定することができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、表1に示す配合量は質量部を表す。
表1に示す配合成分として、以下のものを用いた。
(エポキシ樹脂)
・ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000」)、エポキシ当量185g/eq、融点108℃
(フェノール樹脂硬化剤)
・ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、明和化成(株)製「MEH−7851SS」、水酸基当量198g/eq、軟化点64℃
・フェニルアラルキル型フェノール樹脂、明和化成(株)製「MEH−7800−3L」、水酸基当量175mgKOH/g、軟化点70℃
(無機充填剤)
・溶融シリカ、(株)マイクロン製「S520」
(硬化促進剤)
・テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、北興化学工業(株)製「TPPK」
・トリフェニルホスフィン、北興化学工業(株)製「TPP」
(シランカップリング剤)
・3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製「A−LINK599 SILANE」
・3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製「KBM803」
(離型剤)
・カルナバワックス、大日化学社製「F1−100」
(着色剤)
・カーボンブラック、三菱化学(株)製「MA100」
表1に示す各配合成分を、表1に示す割合で配合し、ブレンダーで30分間混合し均一化した。その後、80℃に加熱したニーダーで混練溶融させて押し出し、冷却後、粉砕機で所定粒度に粉砕して半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得た。
この半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて次の評価を行った。
[スパイラルフロー]
ASTM D3123に準拠したスパイラルフロー測定金型を用いて、金型温度175℃、注入圧力70kgf/cm2、成形時間:90秒の条件で半導体封止用エポキシ樹脂組成物の成形を行い、流動距離(cm)を測定した。スパイラルフローは成形性の目安となり、この値が長いほど流動性が良い材料であることを示す。
[銅密着力]
新藤金属工業社製30tプレス熱盤(175℃)に金属板(25×25×0.5mmt)をセットした金型を挟み、半導体封止用エポキシ樹脂組成物を、プレヒーターにて事前に余熱し、ポットに投入した。その後、トランスファ圧力70kgf・cmで注入時間10s、キュア時間120sで成形し、金属板に成形された接着直径3.57mmΦ(接着面積:10mm2)の成形品を取り出した。その後、アフターキュアを175℃×4hrで実施し、ボンドテスターにて横からせん断力を加え、剥離時の密着力を測定した。密着力/10mm2で単位面積当たりの密着力を算出した。銅板はKFCを用いた。
[耐熱信頼性]
LQFP(封止サイズ14mm×14mm×1.4mmt、Cuリードフレーム、チップサイズ8mm×9mm×0.35mmt)にて評価を行った。180℃、60sキュアの条件で半導体封止用エポキシ樹脂組成物を成形した。吸湿条件は、アフターキュア175℃、4時間後、ベーク125℃、12時間+85℃/85%Rh/72hr後、IRリフロー(Max265℃)を通し、十分冷却後、合計3回通した。その後SATによる観察を行い、サンプル20個の剥離数を確認した。
評価結果を表1に示す。
Figure 2014055237
表1より、シランカップリング剤として、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシランを用いた実施例1〜3は、従来のシランカップリング剤である3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを用いた比較例1に比べて、銅製リードフレームへの密着性が高く、耐熱信頼性も大きく向上した。また、成形条件での流動性も良好であった。

Claims (4)

  1. エポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、無機充填剤、およびシランカップリング剤を必須成分として含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物において、前記シランカップリング剤として、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシランを含有することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 銅製リードフレームを用いたリードフレーム型半導体装置の封止に用いられることを特徴とする請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物により半導体素子が封止されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 銅製リードフレームを用いたリードフレーム型半導体装置であることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
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