JP2014051827A - ドーム状構造物 - Google Patents
ドーム状構造物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014051827A JP2014051827A JP2012197370A JP2012197370A JP2014051827A JP 2014051827 A JP2014051827 A JP 2014051827A JP 2012197370 A JP2012197370 A JP 2012197370A JP 2012197370 A JP2012197370 A JP 2012197370A JP 2014051827 A JP2014051827 A JP 2014051827A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- ventilation
- dome
- triangular structure
- outdoor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 238000009423 ventilation Methods 0.000 claims description 292
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 178
- 238000004891 communication Methods 0.000 claims description 91
- 238000009833 condensation Methods 0.000 abstract description 28
- 230000005494 condensation Effects 0.000 abstract description 28
- 238000009413 insulation Methods 0.000 abstract description 13
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 description 45
- 239000011810 insulating material Substances 0.000 description 21
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 17
- 230000006870 function Effects 0.000 description 14
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 14
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 12
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 12
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Chemical compound O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 12
- 239000002023 wood Substances 0.000 description 10
- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 description 6
- 239000000057 synthetic resin Substances 0.000 description 6
- 239000006260 foam Substances 0.000 description 5
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 5
- 230000033001 locomotion Effects 0.000 description 5
- 238000004080 punching Methods 0.000 description 5
- 230000001976 improved effect Effects 0.000 description 4
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 description 4
- JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N Ethyl urethane Chemical compound CCOC(N)=O JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 241000238631 Hexapoda Species 0.000 description 3
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 3
- 230000001174 ascending effect Effects 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 2
- 239000011491 glass wool Substances 0.000 description 2
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 2
- 239000011819 refractory material Substances 0.000 description 2
- 230000008093 supporting effect Effects 0.000 description 2
- 241000699666 Mus <mouse, genus> Species 0.000 description 1
- 241000699670 Mus sp. Species 0.000 description 1
- 241000700159 Rattus Species 0.000 description 1
- 238000004378 air conditioning Methods 0.000 description 1
- 239000010426 asphalt Substances 0.000 description 1
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 description 1
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 1
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 1
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 1
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 230000009545 invasion Effects 0.000 description 1
- 239000011148 porous material Substances 0.000 description 1
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 1
- 230000001737 promoting effect Effects 0.000 description 1
- 239000004576 sand Substances 0.000 description 1
- 229910001285 shape-memory alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000013022 venting Methods 0.000 description 1
- 238000004078 waterproofing Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Building Environments (AREA)
Abstract
【解決手段】ドーム状構造物10の頂部には、ドーム壁520から立ち上がる立設壁420とこの立設壁420の頂部間を覆う屋根440とによりキューポラ400が設けられ、立設壁420の内部には、ドーム壁520の通気層460と連通するとともに空気が流れる通気層460が形成され、立設壁420の頂部と屋根440との際に、立設壁420の通気層460から屋外に開放される排気口110が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図12
Description
ところで、一般住宅においては、将来、空調設備のさらなる充実及び性能向上に伴い、現状よりもさらに、高断熱性、高気密性のものが要求されてきている。
また、従来より一般住宅では屋根裏の換気等のため屋根に取り付けられている小さな屋根(小塔)としてのキューポラや、越屋根等と呼ばれるものがある。
請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する第1の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、壁内通気構造における壁内通気の排気口を効果的に確保することができ、壁の内部での結露の発生が抑えられて、耐久性、断熱性に優れたドーム状構造物を提供することを目的とする。
請求項6記載の発明は、上記した従来の技術の有する第2の問題点に鑑みてなされたものであり、上記した請求項1、2、3、4又は5記載の発明の目的に加え、室内における良好な空気循環を達成することができるドーム状構造物を提供することを目的とする。
請求項7記載の発明は、上記した請求項1、2、3、4、5又は6に記載の発明の目的に加え、キューポラの屋根の内部での結露の発生が抑えられて、耐久性、耐熱性に優れたドーム状構造物を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明に係るドーム状構造物10は、周囲をドーム状に覆うドーム壁520が設けられているとともに、前記ドーム壁520の内部には空気が流れる通気層460を有する壁内通気構造が設けられたドーム状構造物10であって、前記ドーム状構造物10の頂部には、前記ドーム壁520から立ち上がる立設壁420とこの立設壁420の頂部間を覆う屋根440とによりキューポラ400が設けられ、前記立設壁420の内部には、前記ドーム壁520の通気層460と連通するとともに空気が流れる通気層460が形成され、前記立設壁420の頂部と前記屋根440との際に、前記立設壁420の通気層460から屋外に開放される排気口110が設けられていることを特徴とする。
結果として、本発明は、ドーム状構造物10の壁内通気構造における壁内通気の排気口110を効果的に確保することができ、ドーム状構造物10の壁の内部での結露の発生が抑えられて、耐久性、断熱性に優れたものにすることができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明に係るドーム状構造物10は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記ドーム壁520は、三角形の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられている3本のフレーム部材50からなる三角形構造体40が、複数個、隙間なく立体的に連設されることによりドーム状に形成され、前記三角形構造体40には、前記フレーム部材50の屋外側を面として覆う外側層と、前記外側層の室内側を覆う内側層とが形成され、前記外側層と前記内側層との間には前記通気層460が形成されていることを特徴とする。
ここで、「三角形構造体40が、複数個、隙間なく立体的に連設されることによりドーム状に形成され」たドーム状構造物10とは、いわゆるジオデシックドーム、あるいはフラードーム等と呼ばれるドーム状の構造物を意味する。
また、「フレーム部材50」は、ドーム状構造物10の骨格となるものであって、ドーム状構造物10を構成する各三角形構造体40の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられているものである。
三角形構造体40の外側層と内側層との間に通気層460が形成されているため、三角形構造体40内での結露の発生が抑えられる。その結果として、三角形構造体40内は乾燥状態が維持され、三角形構造体40内の環境が良好に維持される。
請求項3記載の発明に係るドーム状構造物10は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記三角形構造体40を隙間なく連設することにより環状に形成された層構造部Lを複数、積み重ねた階層構造により形成され、前記三角形構造体40には、前記フレーム部材50の室外側を面として覆う前記内側層としての室外側シート材95と、前記三角形の辺縁に沿って前記室外側シート材95の室外側に位置する面に下地材として固定される複数の辺縁胴縁310と、前記辺縁胴縁310の室外側に位置する面に固定されるとともに前記室外側シート材95との間に前記辺縁胴縁310を挟み込んだ状態で前記室外側シート材95を覆う前記外側層としての屋外側面状体90とが形成され、前記辺縁胴縁310間には、前記室外側シート材95と前記屋外側面状体90との間の内部空間100から隣接する三角形構造体40側に向かって連通する連通手段301が形成され、前記室外側シート材95と前記屋外側面状体90との間の前記内部空間100が前記連通手段301を介して隣接する前記三角形構造体40の前記内部空間100と連通することにより前記ドーム壁520の内部に前記通気層460が形成され、前記階層構造は、前記層構造部Lとして、前記三角形の頂点のみで上層と接する前記三角形構造体40(以下、「順三角形構造体42」とする。)と前記三角形の辺をもって前記上層と接する前記三角形構造体40(以下、「逆三角形構造体41」とする。)とが円周上に交互に並んだ交互層構造部20を有し、前記交互層構造部20においては、隣接する前記順三角形構造体42と前記逆三角形構造体41との境界に位置する前記辺縁胴縁310間の前記連通手段301を介して、前記順三角形構造体42の前記内部空間100から同一階層で隣接する前記逆三角形構造体41の前記内部空間100へ連通する隣接連通部360が形成されていることを特徴とする。
また、ここで、「隣接する前記順三角形構造体42と前記逆三角形構造体41との境界に位置する前記辺縁胴縁310間の前記連通手段301を介して」には、交互層構造部20の同一階層に隣接する順三角形構造体42と逆三角形構造体41との境界に位置する順三角形構造体42及び逆三角形構造体41の両方の辺縁胴縁310間の連通手段301(具体的には、辺縁胴縁連通手段311)を介しているものが含まれる。
ここで、辺縁胴縁310は、たとえば所定の長さを有する複数個の短尺片が互いの間隔を空けて、三角形構造体40の辺縁に沿って配置されるものである。このような辺縁胴縁310の連通手段301は、短尺片間の間隔を空けた部分が隣接する三角形構造体40の内部に向かって連通する連通手段301となる。
また、ここで、辺縁胴縁310は、各三角形構造体40のそれぞれの辺縁に沿って別個に配置されるものに限定されるものではない。本発明に係る辺縁胴縁310には、具体的にはたとえば隣接する三角形構造体40の辺縁に沿った共通の辺縁胴縁310が、隣接する三角形構造体40の境界の辺縁に沿って跨いで配置されるようなものでもよい。この場合であっても、この共通の辺縁胴縁310間の連通手段301を介して、隣接する三角形構造体40の内部空間へ連通する隣接連通部360が設けられていることになる。
請求項4記載の発明に係るドーム状構造物10は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記三角形構造体40には、前記三角形構造体40の室外側を面として覆う前記外側層としての室外側面状体80が形成されるとともに、前記三角形構造体40の室内側を面として覆う前記内側層としての室内側シート材225が形成され、前記三角形構造体40の内部には、前記フレーム部材50と、前記室外側面状体80と、前記室内側シート材225とにより囲まれる内部空間100が形成され、前記フレーム部材50には、隣接する前記三角形構造体40の前記内部空間100同士を連通して通気するためのフレーム部材通気孔60が形成され、前記室外側面状体80と前記室内側シート材225との間の前記内部空間100が前記フレーム部材通気孔60を介して隣接する前記三角形構造体40の前記内部空間100と連通することにより前記ドーム壁520の内部に前記通気層460が形成されていることを特徴とする。
本発明では、三角形構造体40のフレーム部材50と室外側面状体80と室内側シート材225とに囲まれる内部空間100に水蒸気を多量に含んだ空気が進入しても、フレーム部材通気孔60を介して、その湿気を含んだ空気がこの三角形構造体40に隣接する他の三角形構造体40の内部空間100へ拡散して移動する。これにより、その湿気を含んだ空気が、特定の三角形構造体40の内部空間100に滞留することが防止される。したがって、三角形構造体40の内部空間100内での結露の発生が抑えられる。その結果として、三角形構造体40の内部空間100内は乾燥状態が維持され、内部空間100の環境が良好に維持される。これにより、耐久性のあるドーム状構造物10の提供が可能となる。また、内部空間100内に断熱材が使用されるような場合でも、内部空間100内での結露の発生が抑えられることで、断熱材に結露による水分の付着が抑えられ、断熱性能の低下が抑えられる。
請求項5記載の発明に係るドーム状構造物10は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記三角形構造体40を隙間なく連設することにより環状に形成された層構造部Lを複数、積み重ねた階層構造により形成され、前記三角形構造体40には、前記フレーム部材50の室外側を面として覆う前記内側層としての室外側面状体80と、前記三角形の辺縁に沿って前記室外側面状体80の室外側に位置する面に下地材として固定される複数の辺縁胴縁310と、前記辺縁胴縁310の室外側に位置する面に固定されるとともに前記室外側面状体80との間に前記辺縁胴縁310を挟み込んだ状態で前記室外側面状体80を覆う前記外側層としての屋外側面状体90とが形成され、前記辺縁胴縁310間には、前記室外側面状体80と前記屋外側面状体90との間の内部空間100から隣接する三角形構造体40側に向かって連通する連通手段301が形成され、前記室外側面状体80と前記屋外側面状体90との間の前記内部空間100が前記連通手段301を介して隣接する前記三角形構造体40の前記内部空間100と連通することにより前記ドーム壁520の内部に前記通気層460が形成され、前記階層構造は、前記層構造部Lとして、前記三角形の頂点のみで上層と接する前記三角形構造体40(以下、「順三角形構造体42」とする。)と前記三角形の辺をもって前記上層と接する前記三角形構造体40(以下、「逆三角形構造体41」とする。)とが円周上に交互に並んだ交互層構造部20を有し、前記交互層構造部20においては、隣接する前記順三角形構造体42と前記逆三角形構造体41との境界に位置する前記辺縁胴縁310間の前記連通手段301を介して、前記順三角形構造体42の前記内部空間100から同一階層で隣接する前記逆三角形構造体41の前記内部空間100へ連通する隣接連通部360が形成されていることを特徴とする。
順三角形構造体42と、隣接する逆三角形構造体41との辺縁に沿って複数の辺縁胴縁310が設けられ、その辺縁胴縁310間には、順三角形構造体42の内部空間100から隣接する逆三角形構造体41の内部空間100へ連通する隣接連通部360が形成されている。この隣接連通部360を介して同一階層の交互層構造部20において順三角形構造体42の内部空間100から逆三角形構造体41の内部空間100への通気が行われる。
請求項6記載の発明は、上記した請求項1、2、3、4又は5記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記立設壁420には、室内側と室外側との間で換気可能な換気構造が設けられるとともに前記換気構造の両側に前記通気層460が形成されていることを特徴とする。
キューポラ400の屋根440の下に位置する立設壁420には室内側と室外側との間で換気可能な換気構造が設けられていることにより、室内から上昇してキューポラ400内部に入り込んできた空気を室内側から室外側に向かって効果的に排気することができる。これにより、ドーム状構造物10の室内における良好な空気循環を達成することができる。
(請求項7)
請求項7記載の発明は、上記した請求項1、2、3、4、5又は6に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記キューポラ400の屋根440の内部には、空気が流れる通気層460を有する屋根内通気構造450が設けられていることを特徴とする。
また、屋外側の太陽光の照射や室内暖房の熱を起因とする温度上昇により高温となった屋根440内部の空気が、通気層460を介して移動し、熱の排出が図られる。これにより、高温の空気が1カ所に滞留して周辺部材の温度上昇を招くことが防止される。
請求項1記載の発明によれば、壁内通気構造における壁内通気の排気口を効果的に確保することができ、壁の内部での結露の発生が抑えられて、耐久性、断熱性に優れたドーム状構造物を提供することができる。
請求項2、3、4及び5記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、三角形構造体内での結露の発生が抑えられて、耐久性、断熱性に優れたドーム状構造物を提供することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1、2、3、4又は5記載の発明の効果に加えて、室内における良好な空気循環を達成することができるドーム状構造物を提供することができる。
図1、図2及び図3に示すように、第1の実施の形態に係るドーム状構造物10には、周囲をドーム状(半球状)に覆うドーム壁520が設けられている。ドーム状構造物10の頂部には、ドーム壁520から立ち上がる五角筒状の立設壁420とこの立設壁420の頂部間を覆う屋根440とによりキューポラ400が設けられている。
前記ドーム壁520は、三角形の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられている3本のフレーム部材50からなる三角形構造体40が複数個、隙間なく立体的に連設されることによりドーム状に形成されている。
結果として、前記ドーム状構造物10は、三角形構造体40を隙間なく連設することにより環状に形成された層構造部Lを5層、積み重ねた階層構造により形成されている。
前記層構造部Lは、最上部に位置する構造部であって全体形状が五角形状の第1構造部11を有している。前記キューポラ400は、この五角形状の上に固定されている。なお、本実施の形態ではキューポラ400の屋根440の下には、何も設けられていないが、特にこれに限定されるものではない。たとえば5個の三角形構造体40の構造部材であるフレーム部材50だけの骨組みだけが設けられてもよく、また、後述する第5の実施の形態(図21、図22)のように連続する天井部610が設けられてもよい。
そして、層構造部Lは、第1構造部11の立設壁420の下側に第1構造部11とは隙間なく連設されるものであって同一の球に内接する15個の三角形構造体40を隙間なく環状に組み合わせた形状の第2構造部12を有している。そして、層構造部Lは、第2構造部12の下側に第2構造部12とは隙間なく連設されるものであって同一の球に内接する25個の三角形構造体40を隙間なく環状に組み合わせた形状の第3構造部13を有している。そして、層構造部Lは第3構造部13の下側に第3構造部13とは隙間なく連設されるものであって同一の球に内接する30個の三角形構造体40を隙間なく環状に組み合わせた形状の第4構造部14を有している。そして、層構造部Lは、第4構造部14の下側に第4構造部14とは隙間なく連設されるものであって30個の三角形構造体40を隙間なく環状に組み合わせた形状の第5構造部15を有している。この第5構造部15はコンクリートからなる基礎30(図2参照)の上に固定されている。なお、三角形構造体40の個数は、上述したものに限定されるものではない。具体的にはたとえば第5構造部15に大きな出入り口や開口窓や当該三角形構造体40の室内を拡張する部屋等を設けるような場合には、隣接する複数(たとえば3個)の三角形構造体40を設けずにそのような機能を有するものを拡張して形成してもよい。
なお、第1構造部11は、上述したものに限定されるものではなく、ドーム壁520の天井部分を曲面状に連続するように形成し、その上に5個の三角形構造体40からなる五角錐のキューポラ400の屋根を立設壁420により設けるようにしてもよい(図21、図22参照。詳細は第5の実施の形態で説明する)。
前記ドーム状構造物10は、フレーム部材50の端部同士を連結するとともに三角形構造体40の三角形の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けられている固定手段70としてのコネクタ71を備えている。
前記コネクタ71の材質は金属であり、フレーム部材50の材質は木質である。もちろん、コネクタ71及びフレーム部材50の材質はこれに限定されるものではなく、木質、金属、合成樹脂等の他の材質や、それらの組合せたものを採用することもできる。
前記第5構造部15の下端に設けられるコネクタ71をベースコネクタ72とする。このベースコネクタ72は、第5構造部15の下端の頂点に集まるフレーム部材50の端部同士を連結するためのものである。また、ベースコネクタ72は、2本のフレーム部材50の端部同士を連結するための部材として機能するとともに、トラス骨格を基礎に接合するための部材としても機能する。
前記ベースコネクタ72及びビームコネクタ73以外のコネクタ71であって、5本のフレーム部材50の端部が集まる位置(5個の三角形構造体40の頂点が集まる位置)に設けられるコネクタ71を5アームコネクタ74とする。この5アームコネクタ74は、その位置に集まる5本のフレーム部材50の端部同士を連結するためのものである。
前記ベースコネクタ72及びビームコネクタ73以外のコネクタ71であって、6本のフレーム部材50の端部が集まる位置(6個の三角形構造体40の頂点が集まる位置)に設けられるコネクタ71を6アームコネクタ75とする。この6アームコネクタ75は、その位置に集まる6本のフレーム部材50の端部同士を連結するためのものである。なお、ドーム壁520上部の五角形の各頂点部分には、この6アームコネクタ75が配置されてあるが、6個の三角形構造体40のうち2個の三角形構造体40が無く、残りの4個の三角形構造体40の頂点が集まる位置に、それらを形成する5本のフレーム部材50の端部が集まっている。また、屋根440の五角形の中心部分には、この5アームコネクタ74が配置され、5個の三角形構造体40を形成する5本のフレーム部材50の端部が集まっている。
前記6アームコネクタ75は、ハブ76と、補強平板部78と、アーム77とを有している。
前記ハブ76は、円筒状のものである。前記補強平板部78は、ハブ76の一方の開口を塞ぐように設けられた平板状のものである。前記アーム77は、フレーム部材50を接合するためのものであってハブ76の外周面から外方へ向けて突出する6枚の平板状のものからなる。
また、各アーム77は、その端部がハブ76の外周面と補強平板部78との双方に接合されている。これにより、1本のフレーム部材50を1枚のアーム77で支持するのに十分な強度を発揮する。
三角形構造体40の室外側に位置する面には、当該面を覆うシート状の室外側シート材95が貼付されている(図10、11参照)。この室外側シート材95は、湿気は透過するが水分は通さない透湿防水シートからなるものである。この室外側シート材95は、複数の三角形構造体40の室外側に跨るように貼付されている。
各三角形構造体40には室外側シート材95の室外側に位置する面に下地材として固定される木質からなる胴縁300が形成されている。この胴縁300は、室外側シート材95の室外側に配置され、室外側シート材95を挟みこむようにして室内側のフレーム部材50及びブロッキング材140に固定されている(図6、図10、図11参照)。
各三角形構造体40には、その胴縁300の室外側に位置する面に固定されるとともに室外側シート材95との間に胴縁300を挟み込んだ状態で室外側シート材95を覆う屋外側面状体90が形成されている(図10、図11参照)。この屋外側面状体90は木質からなる三角形の平板である。この三角形構造体40の内部には、胴縁300を挟み込んだ状態で屋外側面状体90と室外側シート材95との間に内部空間100が形成されている(図6、図10参照)。
ここで、三角形構造体40には、フレーム部材50の屋外側を面として覆う外側層と、外側層の室内側を覆う内側層とが形成され、外側層と内側層との間には空気が自由に流れる通気層460が形成されている。本実施の形態では、外側層としての屋外側面状体90と、内側層としての室外側シート材95との間の内部空間100に通気層460としての第1通気層472が形成されているものである。
フレーム部材50を有する三角形構造体40の室内側には、防湿シート381が貼付されることで防湿層380が形成されている。防湿シート381の室内側には、1つの三角形構造体40の室内側に位置する三角形の面を覆う内装仕上げ材220が形成されている(図10参照)。この三角形構造体40の内部には、室外側シート材95と防湿シート381との間に室内側空間226が形成されている(図10参照)。この室内側空間226が、前記ブロッキング材140により小空間に分割されている。
図5に示すように第1構造部12から第4構造部15までの三角形構造体40のブロッキング材140の配置と、第5構造部11の三角形構造体40のブロッキング材140の配置とは異なるように形成されている。
第5構造部15の三角形構造体40のブロッキング材140は、横方向に3本配置されている。さらに、第5構造部15の三角形構造体40では、このブロッキング材140間の上下と、ブロッキング材140とフレーム部材50との間に渡された下地材としてのブロッキング補助材144が設けられている。
なお、ブロッキング材140やブロッキング補助材144の個数や配置は上述したものに限定されるものではない。
図6に示すように、胴縁300は、三角形構造体40の三角形の辺縁に沿う辺縁胴縁310と、三角形構造体40の中心位置のブロッキング材140に沿う中胴縁320とを備えている。
各胴縁300は、長手方向に沿って、所定の距離を空けて配置されている。これにより、室外側シート材95と屋外側面状体90との間の内部空間100において連通する連通手段301が形成されている。具体的には、前記辺縁胴縁310間には、室外側シート材95と屋外側面状体90との間の内部空間100から隣接する三角形構造体40側に向かって連通する辺縁胴縁連通手段311が形成されている。
三角形構造体40の内部空間100の中には、中胴縁320により一部が仕切られる複数の小空間143が形成されている。中胴縁320間には、一方の小空間143から他方の小空間143へ連通する中胴縁連通手段321が形成されている。
なお、胴縁300は、上述したように、2本、平行して配置されるものに限定されるものではない。具体的にはたとえば、図7に示すように、三角形構造体40の境界に跨るように1本の胴縁300を、隣接する三角形構造体40の両方の三角形の辺縁に沿って配置してもよい(図8(b)参照)。また、1本の胴縁300を、ブロッキング材140に沿って配置してもよい。
図9に示すように、このドーム状構造物10のドーム壁520、立設壁420及び屋根440の内部には、空気が自由に流れる通気層460が形成されている。
ドーム壁520の高さ方向の途中には、採光用のドーム窓540が固定されている。このドーム窓540は、開閉不能に固定されているものであるが、電動により開閉可能なものに形成してもよい。第1通気層472は、これらの複数のドーム窓540の両側に迂回して空気が流れるような構造に形成されている。
立設壁420の高さ方向の途中には、室内側と室外側との間で換気可能な換気構造が設けられている。この換気構造は、具体的には立設壁420の高さ方向の途中に設けた四角枠状の窓枠564と、この窓枠564の室外側を覆うとともに温度によって自動的に開閉可能な換気ガラリ555とを有している(図13(a)参照)。
なお、換気構造は、上記換気ガラリ555に限定されるものではなく、通常に使用される開閉可能な上部窓560でもよい(図13(b)〜(i)参照)。また、そのような上部窓560は、電動モータを利用することにより上部等を軸として回動可能とすることで電動で開閉可能な構造にすることができる。
前記換気ガラリ555は、第1構造部11の5個の三角形構造体40の底辺側の立設壁420の全てに1個ずつ合計5個形成されてある。この換気ガラリ555により、ドーム状構造物10の室内の暖まって上昇してキューポラ400内部に入り込んだ空気を、キューポラ400内部から屋外に効率的に排気することができる。もちろん、換気ガラリ555の個数はこれに限定されるものではなく、1個だけ形成するようにしてもよく、また、2〜4個、または、6個以上設けるようにしてもよい。なお、立設壁420における空気が流れる通気層460としての第2通気層482は、各換気ガラリ555の両側に配置され、換気ガラリ555の周りを空気が迂回して流れるように形成されている。
図10に示すように、コンクリートからなる基礎30の上にベースコネクタ72が固定されている。そして、このベースコネクタ72のアーム77に最下層である第5構造部15の三角形構造体40の順三角形構造体42が固定されている。そして、この第5構造部15の順三角形構造体42の下端には室外側シート材95と屋外側面状体90との間の内部空間100である第1通気層472から屋外に向かって開放された吸気口120が設けられている。この吸気口120の吸気の取り込み口の部分には、吸気容量を確保するとともに虫やねずみ等の侵入を防ぐために細かな微少穴が縦方向に多数形成されている合成樹脂からなる下部換気部材121が形成されている。この下部換気部材121は、ドーム状構造物10の第5構造部15の下端に全周に渡って形成されている。この下部換気部材121を介して吸気口120から入り込んだ屋外の空気は、通気層460としての第1通気層472内を上昇する。上昇した空気は、上述した隣接連通部360及び上層連通部370を介して複数の階層を上昇する(図6参照)。そして、上昇した空気は、最終的にキューポラ400の立設壁420の内部の第2通気層482へ入り込むように形成されている(図12参照)。
前記三角形構造体40の室外側シート材95の室内側には熱の伝導を抑えるための断熱材による断熱層130が形成されている。この断熱層130はグラスウール等を含有する繊維系断熱材が押し固められたボード状のものが使用されている。特に図示していないが隣接する2つの断熱層130の間に発生する隙間には、発泡系断熱材であるウレタンフォームが充填されている。もちろん、断熱材の材質としては上述したものに限定されるものではなく、他の断熱性能を有する材料を使用してもよい。
なお、前記第5構造部15の順三角形構造体42の室外側では、室外側シート材95、屋外側面状体90、防水シート180及び外表面材190は、フレーム部材50よりも下方まで具体的には基礎30の上端面よりも下方まで延設されている。
また、三角形構造体40の室内側にも、断熱層130、防湿シート381及び内装仕上げ材220が基礎30の上端面よりも下方まで形成されている。
図11に示すように、三角形構造体40の内部には、胴縁300が、屋外側面状体90と室外側シート材95との間に挟み込まれている状態で固定されている。この胴縁300には、室外側シート材95と屋外側面状体90との間の内部空間100から隣接する三角形構造体40側に向かって連通する胴縁300の連通手段301(辺縁胴縁連通手段311)が形成されている。この連通手段301が形成されていることにより、隣接する内部空間100同士が連通する通気層460として機能するものである。
キューポラ400の立設壁420の内部構造は、三角形構造体40の内部構造と略同様に形成されている。立設壁420には、内部にブロッキング材を有する四角枠状の部材の室外側に室外側シート材95が形成されている。この室外側シート材95の室外側には胴縁300が設けられ、この胴縁300間には連通手段301が設けられている。この胴縁300の室外側には、室外側シート材95との間で胴縁300を挟み込むようにして屋外側面状体90が形成されている。
立設壁420の頂部と、キューポラ400の屋根440との際に、立設壁420の第2通気層482から屋外に開放される排気口110が形成されている。この排気口110には、排気容量を確保するとともに虫やねずみ等の進入を防ぐための細かな微少孔が横方向に多数形成されている合成樹脂からなる上部換気部材112が形成されている。この上部換気部材112は、キューポラ400の立設壁420の頂部と、屋根440の軒裏との間に全部の周囲に渡って形成されている。なお、上部換気部材112を立設壁420と屋根440との間の一部にだけ設けてもよい。この上部換気部材112を介して立設壁420の第2通気層482を上昇してきた空気が屋外に排出されるように形成されている。なお、この上部換気部材112の内部に所定の温度を超えると膨張して上部換気部材112の内部に充満して上部換気部材112からの熱や火の粉の進入をシャットアウトする熱膨張耐火材を設けるようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、第1構造部11の5個の三角形構造体40の底辺付近にそれぞれ設けた軒裏換気口116により第3通気層492が換気されるように形成されているが必ずしもこれに限定されるものではない。たとえば、第1構造部11の5個の三角形構造体40のうちの1個又は複数個の頂点付近に屋外との換気が可能であって雨等が入り込まないようなカバーを上に設けた排気口を形成してもよく、また、本実施の形態で説明した軒裏換気口116と併設してもよい。
そして、この窓枠564の室内側には、窓枠564の室内側全面を覆う室内側金属板592が配置されている。この室内側金属板592には、縦方向に細長いスリット状に開口する縦スリット586が形成されている。この縦スリット586の内部には、多数の細長の微少孔を有するパンチングメタル588が設けられている。このパンチングメタル588には、可動板が隣接して設けられている。この可動板は温度変化により横方向に移動して、パンチングメタル588を開放して屋外側との換気可能な状態にする開放状態と、パンチングメタル588を閉塞して屋外側との換気不能な状態にする閉塞状態とにすることができる。なお、この可動板は形状記憶合金の温度変化に伴う変形により移動可能に形成されているものである。
図13(b)に示すように本実施の形態に係る換気構造としての上部窓560は、開閉窓部562の上部が軸支され、下部が電動により屋外側に向かって突き出すようにして開放される。また、図13(c)に示すように上部窓560における開閉窓部562を電動により屋内側に向かって突き出すようにしてもよい。
図13(f)に示すように上部窓560における開閉窓部562の左右縦部材の中央が横方向に軸支され、開閉窓部562を電動により横軸の周りに回転させるようにしてもよい。また、図13(g)に示すように上部窓560における開閉窓部562の上下横部材の中央が縦方向に軸支され、開閉窓部562を電動により縦軸の周りに回転させるようにしてもよい。
(1)本実施の形態では、図10に示すように、階層構造の最下層の層構造部Lに位置する三角形構造体40の下端の吸気口120から、下部換気部材121を介して屋外の空気が入り込む。そして、この吸気口120から入り込んだ空気は、屋外側の太陽光の照射を起因とする温度上昇や、室内暖房の熱等を起因とする温度上昇により、膨張し、室外側シート材95及び屋外側面状体90の間の第1通気層472としての内部空間100内を上昇する。この上昇した空気は、交互層構造部20の順三角形構造体42の内部空間100から隣接連通部360を介して同一階層で隣接する逆三角形構造体41の内部空間100へ移動する。移動した空気は、この逆三角形構造体41の内部空間100から上層連通部370を介して上層に隣接する順三角形構造体42の内部空間100へ移動する。これを階層構造の複数の交互層構造部20において繰り返すことで空気が上層に移動し、最終的には移動した空気は第1通気層472の頂部である第2構造部12の逆三角形構造体41の上辺へ移動する。第1通気層472の頂部に移動してきた空気は、第1通気層472に連通する立設壁420の第2通気層482に入り込む。立設壁420の第2通気層482に入り込んだ空気は、第2通気層482内を頂部に向かって上昇する。立設壁420には換気ガラリ555が形成されているがこの換気ガラリ555の両側に第2通気層482が形成されているため、換気ガラリ555の両側の第2通気層482を介して内部空間100内の空気が上昇する。
結果として、本実施の形態によれば、ドーム状構造物10の壁内通気構造における壁内通気の排気口110を効果的に確保することができ、ドーム状構造物10の壁の内部での結露の発生が抑えられて、耐久性、断熱性に優れたものにすることができる。
(2)本実施の形態では、図6に示すように、交互層構造部20の順三角形構造体42の室外側シート材95と屋外側面状体90との間の内部空間100に水蒸気を多量に含んだ空気が進入しても、隣接連通部360を介して湿気を含んだ空気がこの順三角形構造体42の左右に隣接する逆三角形構造体41の内部空間100へ拡散して移動する。具体的には、順三角形構造体42の内部空間100の湿気を含んだ空気が、同一階層で隣接する順三角形構造体42と逆三角形構造体41との境界に位置する各辺縁胴縁310の辺縁胴縁連通手段311を介して、左右の逆三角形構造体41の内部空間100へ移動する。
また、キューポラ400の周囲には換気ガラリ555が複数個(具体的には5個)形成されていることにより、いずれの方向から風が吹いても、キューポラ400の室内側の空間には風が通り抜ける路を形成することができる。これにより、上昇してキューポラ400内部に入り込んできた空気を効果的に外部に排出することができる。
また、屋外側の太陽光の照射や室内暖房の熱を起因とする温度上昇により高温となった屋根440内部の空気が、第3通気層492を介して移動し、熱の排出が図られる。これにより、高温の空気が1カ所に滞留して周辺部材の温度上昇を招くことが防止される。
そして、各三角形構造体40の三角形の各辺に相当する位置にそれぞれ設けたフレーム部材50と各三角形構造体40の三角形の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けた固定手段70としてのコネクタ71とからドーム状のトラス骨格が構築され、このドーム状のトラス骨格が、ドーム状構造物10の構造躯体となる。
(7)図10、図11、図12に示すように、室外側シート材95の室内側には断熱層130が形成されている。これにより、通気層460には断熱材が充填されてなく、通気層460における全部の空間が上昇する空気を移動させるための空間として利用される。
(8)図10、図11、図12に示すように室外側シート材95の室内側に防湿シート381による防湿層380を設けたことで室内側からの湿気が三角形構造体40の内部に入り込むことが抑えられる。これにより、三角形構造体40の内部空間100はさらに乾燥状態が維持され、三角形構造体40の内部空間100の環境が良好に維持されてさらに耐久性のあるドーム状構造物10の提供が可能となる。
(第2の実施の形態)
図14に示すように、第2の実施の形態では軒裏118と立設壁420の頂部との間には、屋根440の第3通気層492と立設壁420の第2通気層482との間を連通させる軒裏連通孔111が形成されている。この軒裏連通孔111を立設壁420の頂部と屋根440との際(間)近傍に設けて屋根440の第3通気層492と立設壁420の第2通気層482とが連通するように形成されている。本実施の形態では、立設壁420の頂部と軒裏118との間の排気口110を設けずに軒裏118の軒裏換気口116だけで換気を行うようにしているものである。立設壁420の第2通気層482を上昇してきた空気は、軒裏連通孔111を通って屋根440の第3通気層492内に入り込み、その後、軒裏118の軒裏換気口116から軒裏換気部材114を介して屋外に排出されるものである。本実施の形態でも第2の実施の形態と同様に、第1通気層472、第2通気層482及び第3通気層492の全てが連通することになり、ドーム状構造物10の全周囲に渡って連通する通気層460が形成されていることになる。これにより、第2の実施の形態で説明した同様の作用及び効果を奏することができる。さらに、軒裏換気口116が軒裏118に上下方向に貫通するため、立設壁420の排気口110よりも屋外からの雨や埃等の進入を抑えることができ、防水性に優れたものにすることができる。
本実施の形態では、第1の実施の形態における室外側シート材95に加えて室外側シート材95の室内側に木質からなる室外側面状体80が形成されているものである。その他の構造は、第1の実施の形態で説明したものと同様の構造からなるものである。
図15に示すように、各三角形構造体40には、1つの三角形構造体40の室外側に位置する三角形の面を覆う木質からな室外側面状体80が形成されている。この室外側面状体80の室外側に室外側シート材95が配置されている。さらに、各三角形構造体40には室外側シート材95の室外側に位置する面に下地材として固定される木質からなる胴縁300が第1の実施の形態で説明したものと同様に配置されている。さらに、各三角形構造体40には、その胴縁300の室外側に位置する面に固定されるとともに室外側シート材95との間に胴縁300を挟み込んだ状態で室外側シート材95を覆う屋外側面状体90が形成されている。この屋外側面状体90及び室外側面状体80は木質からなる三角形の平板である。そして、この三角形構造体40の内部には、胴縁300を挟み込んだ状態で屋外側面状体90と室外側シート材95との間に内部空間100が形成されている。
図15に示すように、コンクリートからなる基礎30の上にベースコネクタ72が固定されている。そして、このベースコネクタ72のアーム77に最下層である第5構造部15の三角形構造体40の順三角形構造体42が固定されている。そして、この第5構造部15の順三角形構造体42の下端には室外側面状体80と屋外側面状体90との間の内部空間100から屋外に向かって開放された吸気口120が設けられている。この吸気口120には、第1の実施の形態で説明した下部換気部材121が設けられている。この下部換気部材121から入り込んだ屋外の空気は、屋外側面状体90と室外側面状体80との間の通気層460を上昇し、最終的には第1の実施の形態で説明したものと同様の排気口110から屋外に排出される。
本実施の形態においても、第1の実施の形態で説明した図13(b)〜(k)に示す換気構造のバリエーションを有し、また、図14に示す排気口110や軒裏換気口116のバリエーションを有する。
なお、本実施の形態では、室外側シート材95と室外側面状体80との両方を有しているが、室外側シート材95を配置せずに室外側面状体80だけにすることもできる。本実施の形態における室外側シート材95を省略しても、外側層としての屋外側面状体90と、内側層としての室外側面状体80との間の内部空間100に通気層460としての第1通気層472が形成される。かかる場合であっても上述したものと同様の作用及び効果を奏することができる。
(作用)
本実施の形態では第1の実施の形態における室外側シート材95に加えて室外側面状体80を設けている。本実施の形態でも、第1の実施の形態で説明した第1通気層472、第2通気層482及び第3通気層492と同様の機能を有する通気層460を屋外側面状体90と室外側面状体80(又は室外側シート材95)との間の内部空間100に形成することができる。これにより、第1の実施の形態で説明したものと同様の壁内の換気機能を有し、同様の作用及び効果を奏する。
上述した第1〜第3の実施の形態では、通気層460が胴縁300を挟み込んだ屋外側面状体90と室外側シート材95(又は室外側面状体80)との間に設けられていたが、本実施の形態では、通気層460がフレーム部材50を挟み込んだ室外側面状体80と室内側シート材225との間に設けられているものである。すなわち、外側層としての室外側面状体80と、内側層としての室内側シート材225との間の内部空間100に通気層460が形成されているものである。
本実施の形態では、ドーム壁520には室外側面状体80と室内側シート材225との間に空気が流れる第1通気層472が形成され、立設壁420には室外側面状体80と室内側シート材225との間に空気が流れる第2通気層482が形成され、屋根440には室外側面状体80と室内側シート材225との間に空気が流れる第3通気層492が形成されている。ただし本実施の形態では、フレーム部材50には隣接する三角形構造体40の室外側面状体80と室内側シート材225との間の内部空間100同士を連通して通気するためのフレーム部材通気孔60が形成されていることに特徴を有する。
各三角形構造体40には、1つの三角形構造体40の室外側に位置する三角形の面を覆う室外側面状体80が形成されている。各三角形構造体40には、1つの三角形構造体40の室内側に位置する三角形の面を覆う室内側シート材225が形成されている(図18参照)。この室外側面状体80は木質からなる三角形の平板である。室内側シート材225は、室外側シート材95と同様に透湿防水シートからなる。そして、この三角形構造体40の内部には、3本のフレーム部材50と室外側面状体80と室内側シート材225とにより囲まれる内部空間100が形成されている。
立設壁420の四角枠を構成するフレーム部材50にも、同様のフレーム部材通気孔60が形成されるとともに、室外側面状体80と室内側シート材225との間の内部空間100において空気が移動できる第2通気層482が形成されている(図20参照)。そして、ドーム壁520の第1通気層472と、立設壁420の第2通気層482とはフレーム部材通気孔60を介して連通している。これにより、ドーム壁520及び立設壁420には、第1の実施の形態と同様に第1通気層472と第2通気層482とが連通する通気層460が形成される。また、キューポラ400の屋根440を構成する第1構造部11の5個の三角形構造体40に用いられているフレーム部材50にも同様のフレーム部材通気孔60が形成され、各三角形構造体40の内部空間100間で空気が連通する第3通気層492が形成されている。さらに、立設壁420の第2通気層482と、屋根440の第3通気層492とは、立設壁420の頂部に設けたフレーム部材50のフレーム部材通気孔60を介して空気が移動できるように連通している。これにより、ドーム壁520と、立設壁420と、屋根440との内部の内部空間100の全てが連通する通気層460を形成することができる。
具体的には、前記ブロッキング材140は、複数個設けられてあり、フレーム部材50間を連結するものと、ブロッキング材140とフレーム部材50との間を連結するものがある。これらのブロッキング材140により、三角形構造体40の内部空間100は、複数の小空間143に分割されている。そして、各ブロッキング材140には小空間143同士を連通するブロッキング通気孔150が形成されている。このブロッキング通気孔150は隣接する小空間143同士を連通するものである。このブロッキング通気孔150はブロッキング材140により仕切られた小空間143同士の内部の空気が互いに移動可能となるように形成されているものである。
交互層構造部20においては、逆三角形構造体41とこれに接する上層の順三角形構造体42との境界に位置するフレーム部材50のフレーム部材通気孔60を介して逆三角形構造体41の内部空間100からその上層に位置する順三角形構造体42の内部空間100へ連通する上層連通部370が形成されている。この上層連通部370を介して交互層構造部20において上位階層への通気が行われる。
図19に示すように、2つの隣接する三角形構造体40の間には1本のフレーム部材50が形成されている。フレーム部材50には隣接する内部空間100同士を連通するためのフレーム部材通気孔60が形成されている。このフレーム部材通気孔60が形成されていることにより、隣接する内部空間100同士が連通する通気層460として機能するものである。図19に示すフレーム部材50は、同一階層における隣接する三角形構造体40間に配置されているものである。図19では、図中の右側の三角形構造体40が順三角形構造体42により形成され、図中の左側の三角形構造体40が逆三角形構造体41により形成されている。この場合、順三角形構造体42の内部空間100内の空気が温度上昇により膨張し、フレーム部材50のフレーム部材通気孔60から逆三角形構造体41の内部空間100へ移動する。
前記三角形構造体40のフレーム部材50の両面には、室内側の部材を固定するための木質からなる受け材170が受け材締結具230により固定されている。
前記三角形構造体40の室内側シート材225の室内側には熱の伝導を抑えるための断熱材による断熱層130が形成されている。この断熱層130は第1の実施で説明したものと同一材質からなり、グラスウール等を含有する繊維系断熱材が押し固められたボード状のものが使用されている。このボード状の断熱層130は室内側から室内側締結具240により受け材170に固定されている。隣接する2つの断熱層130の間に発生する隙間には、発泡系断熱材であるウレタンフォーム200が充填されている。
図20に示すように、本実施の形態では、ドーム壁520においては、第1通気層472は三角形構造体40の室外側面状体80と室内側シート材225との間に設けられている。同様に、キューポラ400の立設壁420の第2通気層482と、屋根440の第3通気層492とは、室外側面状体80と室内側シート材225との間に設けられている。そして、第2通気層482を上昇してきた空気の一部は、立設壁420の頂上部に設けてある排気口110から屋外に排出可能に形成されている。また、立設壁420の第2通気層482を上昇してきた空気の他の一部は、立設壁420の頂部のフレーム部材50に設けたフレーム部材通気孔60から屋根440の第3通気層492に入り込み、この第3通気層492から第1の実施の形態で説明した軒裏換気口116の軒裏換気部材114を介して屋外に排出される。
(作用及び効果)
本実施の形態では、三角形構造体40のフレーム部材50と室外側面状体80と室内側シート材225とに囲まれる内部空間100に水蒸気を多量に含んだ空気が進入しても、フレーム部材通気孔60を介して、その湿気を含んだ空気がこの三角形構造体40に隣接する他の三角形構造体40の内部空間100へ拡散して移動する。
また、交互層構造部20の隣接連通部360から逆三角形構造体41の内部空間100に水蒸気を多量に含んだ空気が進入しても、上層連通部370を介して湿気を含んだ空気がこの逆三角形構造体41の上層に隣接する順三角形構造体42の内部空間100へ拡散して移動する。具体的には、三角形構造体40の内部空間100にある湿気を含んだ空気は、屋外又は室内側からの熱により膨張し容積を増すとともに上方へ移動する。逆三角形構造体41において、内部空間100の水平断面は上方になる程、断面積が増加する。これにより、容積を増しながら上昇しようとする空気が逆三角形構造体41の内部空間100内でスムーズに上方へ移動するとともに上方へ移動するに従って拡散が促される。その空気は最後に逆三角形構造体41の水平断面積が最大となる辺に位置するとともに上層と接する境界に位置するフレーム部材50に到達する。到達した空気は、そのフレーム部材50のフレーム部材通気孔60を介して、その上層に位置する順三角形構造体42の内部空間100内へ移動する。結果として、逆三角形構造体41の内部空間100の空気が上層連通部370を介して上層の順三角形構造体42の内部空間100へスムーズに移動する。これにより、交互層構造部20において上層への空気の移動が良好に行われる。
その結果として、三角形構造体40の内部空間100内は乾燥状態が維持され、内部空間100の環境が良好に維持される。これにより、耐久性のあるドーム状構造物10の提供が可能となる。
そして、このブロッキング材140には、ブロッキング材140により仕切られる内部空間100の小空間143同士を連通するブロッキング通気孔150が形成されている。このため、内部空間100の小空間143同士の空気の移動が妨げられることがなく、空気が自由に移動できる。これにより、内部空間100内の通気層460における良好な空気の流れが維持される。
室外側面状体80と室内側シート材225との間の内部空間100内の一部に断熱層130を設けると、内部空間100は断熱層130を設けていない一部の空間だけしか通気層460として利用できない。このような内部空間100の一部にだけ通気層460を設ける場合と比較して、本実施の形態は室外側面状体80と室内側シート材225との間の内部空間100内に大量の空気の流れを発生させることができる。これにより、前記内部空間100内の湿気のある空気を効率的に排出させることができ、より一層、内部空間100の環境が良好となる。
(第5の実施の形態)
上述した第1の実施の形態のドーム壁520の頂上には、立設壁420が設けられ、その立設壁420の上端間を覆うようにキューポラ400が設けられていた(図9参照)。ドーム壁520の天井は、キューポラ400の部分で段差状になっていた。断熱層130は、キューポラ400の屋根440及び立設壁420の内部に設けられていた(図12)。
それに対して、本実施の形態では、図21に示すように、ドーム壁520の頂上には、ドーム壁520の内壁(天井)が半球状に連続する天井部610が設けられている。この天井部610は5個の三角形構造体40からなり全体として五角形の形状である。この天井部610の壁内には断熱層130が連続して設けられている。キューポラ400の屋根440及び立設壁420には、第1の実施の形態で設けられていたような断熱層は形成されていない。天井部610の上面の五角形の縁から上方に向かって立設壁420が設けられている。この立設壁420の上端間を覆うように五角形の屋根440が設けられ、結果として、五角形の天井部610の上にキューポラ400が載置されているような状態で固定されている。
図22に示すように、換気パイプ620のパイプ出口624には、強制換気用の電動ファン626が設けられている。この電動ファン626は、室内側の空気を吸い出して、屋外側へ強制的に排出できるように形成されている。なお、本実施の形態では換気構造として電動ファンを有する強制換気によるものを使用しているが、特にこれに限定されることはなく、電動ファンを有しない、自然換気によるものでもよい。
なお、その他の構成は、第1の実施の形態と同様のものである。ドーム壁520の内部には、第1の実施の形態と同様の第1通気層472及び第2通気層482が設けられている。それらを通ってきた空気は、上部換気部材112から屋外へ排出される。また、キューポラ400の屋根440には、第1の実施の形態と同様の第3通気層492が設けられている。その第3通気層492の空気は、軒裏換気部材114を介して屋外へ排出される。
上述した第1〜第5の実施の形態のうちから組合せ可能な2以上の実施の形態を組み合わせてもよい。具体的にはたとえば第1の実施の形態で説明した屋外側面状体90と室外側シート材95との間の通気層460と、第4の実施の形態で説明した室外側面状体80と室内側シート材225との間の通気層460との両方の空気が流れる層を設けるようにすることもできる。これにより、ドーム壁520、立設壁420及び屋根440に2種類の経路の異なる空気が流れる層が設けられて壁内の換気機能をさらに向上させることができる。
11 第1構造部 12 第2構造部
13 第3構造部 14 第4構造部
15 第5構造部 20 交互層構造部
30 基礎 40 三角形構造体
41 逆三角形構造体 42 順三角形構造体
50 フレーム部材 60 フレーム部材通気孔
70 固定手段 71 コネクタ
72 ベースコネクタ 73 ビームコネクタ
74 5アームコネクタ 75 6アームコネクタ
76 ハブ 77 アーム
78 補強平板部 80 室外側面状体
90 屋外側面状体 95 室外側シート材(透湿防水シート)
100 内部空間 110 排気口
111 軒裏連通孔 112 上部換気部材
114 軒裏換気部材 116 軒裏換気口
118 軒裏 120 吸気口
121 下部換気部材 130 断熱層
140 ブロッキング材 143 小空間
144 ブロッキング補助材 150 ブロッキング通気孔
160 三角形構造パネル 170 受け材
180 防水シート 190 外表面材
200 ウレタンフォーム 220 内装仕上げ材
225 室内側シート材 226 室内側空間
230 受け材締結具 240 室内側締結具
300 胴縁 301 連通手段
310 辺縁胴縁 311 辺縁胴縁連通手段
320 中胴縁 321 中胴縁連通手段
360 隣接連通部 370 上層連通部
380 防湿層(防湿シート) 381 防湿シート
400 キューポラ 420 立設壁
440 屋根 450 屋根内通気構造
460 通気層 472 第1通気層
482 第2通気層 492 第3通気層
520 ドーム壁 540 ドーム窓
555 換気ガラリ 560 上部窓
562 開閉窓部 563 ルーバー
564 窓枠 572 外壁用コネクターキャップ
574 内壁用コネクターキャップ 582 横スリット
584 カバー 586 縦スリット
588 パンチングメタル 590 屋外側金属板
592 室内側金属板 610 天井部
620 換気パイプ 622 パイプ入口
624 パイプ出口 626 電動ファン
Claims (7)
- 周囲をドーム状に覆うドーム壁が設けられているとともに、前記ドーム壁の内部には空気が流れる通気層を有する壁内通気構造が設けられたドーム状構造物であって、
前記ドーム状構造物の頂部には、前記ドーム壁から立ち上がる立設壁とこの立設壁の頂部間を覆う屋根とによりキューポラが設けられ、
前記立設壁の内部には、前記ドーム壁の通気層と連通するとともに空気が流れる通気層が形成され、
前記立設壁の頂部と前記屋根との際に、前記立設壁の通気層から屋外に開放される排気口が設けられていることを特徴とするドーム状構造物。 - 前記ドーム壁は、三角形の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられている3本のフレーム部材からなる三角形構造体が、複数個、隙間なく立体的に連設されることによりドーム状に形成され、
前記三角形構造体には、
前記フレーム部材の屋外側を面として覆う外側層と、
前記外側層の室内側を覆う内側層とが形成され、
前記外側層と前記内側層との間には前記通気層が形成されていることを特徴とする請求項1記載のドーム状構造物。 - 前記三角形構造体を隙間なく連設することにより環状に形成された層構造部を複数、積み重ねた階層構造により形成され、
前記三角形構造体には、
前記フレーム部材の室外側を面として覆う前記内側層としての室外側シート材と、
前記三角形の辺縁に沿って前記室外側シート材の室外側に位置する面に下地材として固定される複数の辺縁胴縁と、
前記辺縁胴縁の室外側に位置する面に固定されるとともに前記室外側シート材との間に前記辺縁胴縁を挟み込んだ状態で前記室外側シート材を覆う前記外側層としての屋外側面状体とが形成され、
前記辺縁胴縁間には、前記室外側シート材と前記屋外側面状体との間の内部空間から隣接する三角形構造体側に向かって連通する連通手段が形成され、
前記室外側シート材と前記屋外側面状体との間の前記内部空間が前記連通手段を介して隣接する前記三角形構造体の前記内部空間と連通することにより前記ドーム壁の内部に前記通気層が形成され、
前記階層構造は、前記層構造部として、前記三角形の頂点のみで上層と接する前記三角形構造体(以下、「順三角形構造体」とする。)と前記三角形の辺をもって前記上層と接する前記三角形構造体(以下、「逆三角形構造体」とする。)とが円周上に交互に並んだ交互層構造部を有し、
前記交互層構造部においては、隣接する前記順三角形構造体と前記逆三角形構造体との境界に位置する前記辺縁胴縁間の前記連通手段を介して、前記順三角形構造体の前記内部空間から同一階層で隣接する前記逆三角形構造体の前記内部空間へ連通する隣接連通部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のドーム状構造物。 - 前記三角形構造体には、
前記三角形構造体の室外側を面として覆う前記外側層としての室外側面状体が形成されるとともに、前記三角形構造体の室内側を面として覆う前記内側層としての室内側シート材が形成され、
前記三角形構造体の内部には、前記フレーム部材と、前記室外側面状体と、前記室内側シート材とにより囲まれる内部空間が形成され、
前記フレーム部材には、隣接する前記三角形構造体の前記内部空間同士を連通して通気するためのフレーム部材通気孔が形成され、
前記室外側面状体と前記室内側シート材との間の前記内部空間が前記フレーム部材通気孔を介して隣接する前記三角形構造体の前記内部空間と連通することにより前記ドーム壁の内部に前記通気層が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のドーム状構造物。 - 前記三角形構造体を隙間なく連設することにより環状に形成された層構造部を複数、積み重ねた階層構造により形成され、
前記三角形構造体には、
前記フレーム部材の室外側を面として覆う前記内側層としての室外側面状体と、
前記三角形の辺縁に沿って前記室外側面状体の室外側に位置する面に下地材として固定される複数の辺縁胴縁と、
前記辺縁胴縁の室外側に位置する面に固定されるとともに前記室外側面状体との間に前記辺縁胴縁を挟み込んだ状態で前記室外側面状体を覆う前記外側層としての屋外側面状体とが形成され、
前記辺縁胴縁間には、前記室外側面状体と前記屋外側面状体との間の内部空間から隣接する三角形構造体側に向かって連通する連通手段が形成され、
前記室外側面状体と前記屋外側面状体との間の前記内部空間が前記連通手段を介して隣接する前記三角形構造体の前記内部空間と連通することにより前記ドーム壁の内部に前記通気層が形成され、
前記階層構造は、前記層構造部として、前記三角形の頂点のみで上層と接する前記三角形構造体(以下、「順三角形構造体」とする。)と前記三角形の辺をもって前記上層と接する前記三角形構造体(以下、「逆三角形構造体」とする。)とが円周上に交互に並んだ交互層構造部を有し、
前記交互層構造部においては、隣接する前記順三角形構造体と前記逆三角形構造体との境界に位置する前記辺縁胴縁間の前記連通手段を介して、前記順三角形構造体の前記内部空間から同一階層で隣接する前記逆三角形構造体の前記内部空間へ連通する隣接連通部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のドーム状構造物。 - 前記立設壁には、室内側と室外側との間で換気可能な換気構造が設けられるとともに前記換気構造の両側に前記通気層が形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載のドーム状構造物。
- 前記キューポラの屋根の内部には、空気が流れる通気層を有する屋根内通気構造が設けられていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載のドーム状構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012197370A JP5799477B2 (ja) | 2012-09-07 | 2012-09-07 | ドーム状構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012197370A JP5799477B2 (ja) | 2012-09-07 | 2012-09-07 | ドーム状構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014051827A true JP2014051827A (ja) | 2014-03-20 |
JP5799477B2 JP5799477B2 (ja) | 2015-10-28 |
Family
ID=50610534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012197370A Active JP5799477B2 (ja) | 2012-09-07 | 2012-09-07 | ドーム状構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5799477B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3964658A1 (en) * | 2020-09-02 | 2022-03-09 | H. Glass SA | Modular building structure with reduction of heating, ventilation and air conditioning demands |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3257930A (en) * | 1964-01-10 | 1966-06-28 | Averna John | Shelter with ventilation means |
JPS5547583U (ja) * | 1978-09-25 | 1980-03-28 | ||
JPH0438352A (ja) * | 1990-06-01 | 1992-02-07 | Fujita Giken:Kk | エアサイクルシステム用三角形パネルを用いたドームハウスの建築方法 |
JPH0441831A (ja) * | 1990-06-08 | 1992-02-12 | R C Koa:Kk | 軽量ドーム及びそのためのコネクター |
JP2003020743A (ja) * | 2001-07-05 | 2003-01-24 | Kouyaku:Kk | 横胴縁 |
JP2008111620A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-15 | Kaneka Corp | 建物の換気システムおよびこの換気システムを利用した高断熱・高気密建物 |
-
2012
- 2012-09-07 JP JP2012197370A patent/JP5799477B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3257930A (en) * | 1964-01-10 | 1966-06-28 | Averna John | Shelter with ventilation means |
JPS5547583U (ja) * | 1978-09-25 | 1980-03-28 | ||
JPH0438352A (ja) * | 1990-06-01 | 1992-02-07 | Fujita Giken:Kk | エアサイクルシステム用三角形パネルを用いたドームハウスの建築方法 |
JPH0441831A (ja) * | 1990-06-08 | 1992-02-12 | R C Koa:Kk | 軽量ドーム及びそのためのコネクター |
JP2003020743A (ja) * | 2001-07-05 | 2003-01-24 | Kouyaku:Kk | 横胴縁 |
JP2008111620A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-15 | Kaneka Corp | 建物の換気システムおよびこの換気システムを利用した高断熱・高気密建物 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3964658A1 (en) * | 2020-09-02 | 2022-03-09 | H. Glass SA | Modular building structure with reduction of heating, ventilation and air conditioning demands |
WO2022049473A1 (en) | 2020-09-02 | 2022-03-10 | H.Glass Sa | Modular building structure adapted for thermal regulation therein |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5799477B2 (ja) | 2015-10-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008002708A (ja) | 換気構造 | |
JP5791883B2 (ja) | 建物 | |
JP4709118B2 (ja) | 高床バルコニー部を備える建物 | |
JP2012007433A (ja) | 住宅の壁体構造部における換気構造 | |
JP5799477B2 (ja) | ドーム状構造物 | |
KR20130085456A (ko) | 아존 단열층을 구비한 이중외피 커튼월 | |
JP7262158B1 (ja) | 換気装置及びこれを用いた軒天換気構造体 | |
JP2002201804A (ja) | 建物における収納部構造 | |
JP5950714B2 (ja) | 住宅の壁体構造部における換気構造 | |
JP5520194B2 (ja) | 建物群の導風システム | |
JP6400309B2 (ja) | 集合住宅 | |
JP2008082005A (ja) | 換気塔 | |
JP5799475B2 (ja) | ドーム状構造物 | |
JP2013133585A (ja) | ドーム状構造物 | |
JP4949697B2 (ja) | 建物 | |
JP2001193294A (ja) | 吹き抜け空間を有する住宅 | |
JP4743942B2 (ja) | 吹抜部屋の通風構造 | |
JP2008057289A (ja) | ユニット式建物 | |
JP4359302B2 (ja) | 大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋 | |
JP4706961B2 (ja) | 建物 | |
KR101326034B1 (ko) | 단열재 및 환기 시스템을 구비하는 목조주택 | |
JP2002121833A (ja) | パッシブ換気式家屋 | |
JP5002237B2 (ja) | 建物の換気構造 | |
JP4340369B2 (ja) | プレハブ式建物用屋根 | |
JPH0810617Y2 (ja) | 傾斜屋根の構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140625 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140701 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140901 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150105 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150306 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150721 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20150807 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150807 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20150807 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5799477 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |