JP2014051162A - ブレーキ制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレーキの連動制動時にブレーキの操作感が固くなるのを防ぐための構造を簡素化することができるブレーキ制御システム。
【解決手段】前後輪いずれか一方の操作に連動して他方を連動制動可能なブレーキ制御システム1において、前記第1の車輪17側の第1液圧回路15及び前記第2の車輪17側の第2液圧回路15の各々は、マスタシリンダ5から延びる連絡管路7と、ブレーキを制動させるためのホイールシリンダ11から延びる連絡管路8とがそれぞれ接続されており、前記連動制動中でない時にブレーキ液Lが流れる第1の流路と前記連動制動中である時にブレーキ液Lが流れる第2の流路とを切替え可能な管路19と、前記第2の流路上に配置された吸入弁33及び液圧ポンプ29とを備え、前記第2の流路は、前記吸入弁33と前記液圧ポンプ29との間に、ブレーキ液Lを貯留するための貯液室67を有するストロークシミュレータ61が配置される。
【選択図】図6
【解決手段】前後輪いずれか一方の操作に連動して他方を連動制動可能なブレーキ制御システム1において、前記第1の車輪17側の第1液圧回路15及び前記第2の車輪17側の第2液圧回路15の各々は、マスタシリンダ5から延びる連絡管路7と、ブレーキを制動させるためのホイールシリンダ11から延びる連絡管路8とがそれぞれ接続されており、前記連動制動中でない時にブレーキ液Lが流れる第1の流路と前記連動制動中である時にブレーキ液Lが流れる第2の流路とを切替え可能な管路19と、前記第2の流路上に配置された吸入弁33及び液圧ポンプ29とを備え、前記第2の流路は、前記吸入弁33と前記液圧ポンプ29との間に、ブレーキ液Lを貯留するための貯液室67を有するストロークシミュレータ61が配置される。
【選択図】図6
Description
本発明は、前後輪2系統の液圧回路を備え、前後輪いずれか一方の車輪の制動に連動して他方の車輪を連動制動可能なブレーキ制御システムに関する。
従来、第1の車輪の制動に連動して、ポンプを作動させることにより第2の車輪を連動制動可能なブレーキ制御システムが知られている。この種のブレーキ制御システムでは、第2の車輪が連動制動しているときに、ポンプの作動により第2の車輪の液圧回路の液圧がポンプとホイールシリンダとの間で高くなってしまう。この状態で使用者がブレーキ操作を行うと、液圧回路の液圧が高いためブレーキの操作感が固く、使用者が違和感を覚えてしまうことがあった。このような問題を解消すべく、連動により第2の車輪の液圧回路の液圧が上昇しているときであっても、液圧回路の液圧が上昇していない状態を疑似的に再現するシミュレータを備えたブレーキ制御システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来のブレーキ制御システムでは、シミュレータにシミュレータ弁、逆止弁、及びシミュレータチャンバを備え、シミュレータチャンバ内にはピストンとばねとが用いられており、部品点数が多くて構成が複雑になっていた。また、このようなブレーキ制御システムでは、シミュレータ弁の開閉を制御する必要があり、制御が複雑になっていた。
本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、ブレーキの連動制動時にブレーキの操作感が固くなるのを防ぐための構造を簡素化することができるブレーキ制御システムを提供することにある。
本発明は、前後輪いずれか一方の内ライダーの操作による第1の車輪の制動に連動して第2の車輪を連動制動可能なブレーキ制御システムにおいて、前記第1の車輪側の第1液圧回路及び前記第2の車輪側の第2液圧回路の各々は、ブレーキ液を吐出させるためのマスタシリンダから延びる連絡管路と、前記マスタシリンダから吐出されたブレーキ液の液圧によってブレーキを制動させるためのホイールシリンダから延びる連絡管路とがそれぞれ接続されており、前記連動制動中でない時にブレーキ液が流れる第1の流路と前記連動制動中である時にブレーキ液が流れる第2の流路とを切替え可能な管路と、前記第2の流路上に配置された吸入弁及び液圧ポンプとを備え、前記第2の流路は、前記吸入弁と前記液圧ポンプとの間に、ブレーキ液を貯留するための貯液室を有するストロークシミュレータが配置されたことを特徴とする。
本構成では、ブレーキの連動制動時にブレーキの操作感が固くなるのを防ぐための構造を簡素化することが可能になる。
この場合において、前記第2液圧回路は、前記連動制動する際に、前記吸入弁が閉状態に移行して、前記貯液室に貯留されたブレーキ液を前記液圧ポンプが吐出させてもよい。前記第2液圧回路は、前記連動制動する際に、前記貯液室に貯留されたブレーキ液が不足すると、前記吸入弁が開状態に移行してもよい。前記貯液室に貯留されたブレーキ液の不足は、前記ホイールシリンダに供給されるブレーキ液の増圧量に基づいて判断してもよい。前記貯液室に貯留されたブレーキ液の不足は、前記液圧ポンプを作動させるためのモータの出力及び作動時間に基づいて判断してもよい。前記貯液室に貯留されたブレーキ液の不足は、前記液圧ポンプを作動させるためのモータの回転数及び作動時間に基づいて判断してもよい。前記第2液圧回路は、前記連動制動する際に、前記第2の車輪側の前記マスタシリンダがブレーキ液を吐出させた後、前記吸入弁が閉状態に移行してもよい。前記第2液圧回路は、前記連動制動する際に、前記第2の車輪側の前記マスタシリンダがブレーキ液を吐出させた後、かつ、前記第1の車輪の制動力が維持されまたは増えたときに、前記吸入弁が閉状態に移行してもよい。前記第1液圧回路は、前記連動制動しているが前記第1の車輪側の前記マスタシリンダがブレーキ液を吐出させていない場合に、前記液圧ポンプの吐出側で吐出されたブレーキ液を循環させて前記液圧ポンプの吸込み側に戻してもよい。前記第1液圧回路は、前記ブレーキ液を循環させる際に、前記第1の車輪側の前記液圧ポンプの作動に先立って前記吸入弁が開状態に移行してもよい。前記第1液圧回路は、前記ブレーキ液を循環させる際に、前記第1の車輪側の前記液圧ポンプの吸込み側と吐出側とが各々前記第1の流路と連通してもよい。前記貯液室は、ブレーキ液を貯留する際に拡張するように構成されてもよい。前記貯液室内には、ピストンが組み込まれており、前記ピストンが移動することにより前記貯液室は拡張してもよい。前記ピストンを拡張方向に移動させるためのブレーキ液の液圧は2barであり、前記ピストンを収縮方向に移動させるための圧力は大気圧以上であってもよい。
本発明によると、ブレーキの連動制動時にブレーキの操作感が固くなるのを防ぐための構造を簡素化することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るブレーキ制御システムの液圧回路を示す回路図である。また、図2は、ブレーキ制御システムの検出要素と制御要素との一例を示すブロック図である。
図1は、本実施形態に係るブレーキ制御システムの液圧回路を示す回路図である。また、図2は、ブレーキ制御システムの検出要素と制御要素との一例を示すブロック図である。
本実施形態に係るブレーキ制御システム1は、図1に示すように、前後輪いずれかの車輪17にブレーキ9が作用した時に他方の車輪17に連動させて所定配分の制動力を作用させるCBS(連動ブレーキシステム)が搭載された前後輪2系統の液圧回路15を備えている。
また、前後輪2系統の液圧回路15には、ブレーキレバー3等の操作量に応じたブレーキ液Lを吐出させるマスタシリンダ5から延びる連絡管路7と、供給されたブレーキ液Lの液圧によってブレーキ9を制動させるホイールシリンダ11から延びる連絡管路8がそれぞれ接続されている。
さらに、前後輪2系統の液圧回路15は、連動制動しておらず、ブレーキレバー3等の操作によって、その操作量に対応した制動力を車輪17に直接伝えるノーマルモードと、連動制動することにより、車輪17に伝える制動力を補填(アシスト)したり、前後輪の車輪17に伝える制動力が常時、理想的なバランス、例えば7:3の比率になるように制御したりするCBS(連動ブレーキシステム)に利用できる昇圧モードとを適宜切り替えて実行することができるように構成されている。
これに伴って、前後輪2系統の液圧回路15には、ノーマルモード実行時のブレーキ液の流路と、昇圧モード実行時のブレーキ液Lの流路とが切替え可能な管路19と、昇圧モード実行時のブレーキ液Lの流路上に配置される吸入弁33と、昇圧モード実行時のブレーキ液Lの流路上に負圧を発生させる液圧ポンプ29とが配置されており、吸入弁33と液圧ポンプ29とを接続するブレーキ液Lの流路上には、吸入弁33と液圧ポンプ29との間にブレーキ液Lを貯留する貯液室67を備えたストロークシミュレータ61が配置されている。
なお、図1では、前後輪2系統のブレーキ制御システムの構成部材が図示されており、以下これらの構成部材を前後輪で分けて説明する場合には、前輪側の構成部材には符号の末尾にFを付けて例えば前輪17Fと表し、後輪側の構成部材には符号の末尾にRを付けて例えば後輪17Rと表すことによって両者を識別する。
また、前後輪2系統の液圧回路15は、ノーマルモードと昇圧モードとに加えて、濡れた路面等の走行時に急ブレーキを掛けた場合等に生ずる車輪17のロックを自動的に解除し、断続的な車輪17の制動を行うABS(アンチロック・ブレーキ・システム)モードにも対応しており、これらのモードを適宜切り替えて実行することができるように構成されている。これに伴い管路19には、ABSモード実行時のブレーキ液Lの流路も併せて形成されている。
具体的には、図1中、左側に配置されている前輪17Fのブレーキ制御システムの構成部材としては、ブレーキレバー3Fと、マスタシリンダ5Fと、連絡管路7Fと、前輪17Fに作用するホイールシリンダ11Fを備えるブレーキ9Fと、連絡管路8Fと、連絡管路7Fと連絡管路8Fとの間に配置される前輪側の液圧回路15Fとを備えている。
また、前輪側の液圧回路15Fは、ノーマルモード実行時のブレーキ液Lの流路と、ABSモード実行時のブレーキ液Lの流路と、昇圧モード実行時のブレーキ液Lの流路とが切替え可能な管路19Fと、ノーマルモード実行時のブレーキ液Lの流路上におけるマスタシリンダ5F側の上流位置に配置された切替弁21Fと、ノーマルモード実行時のブレーキ液Lの流路上におけるホイールシリンダ11F側の下流位置に配置された込め弁(インレットバルブ)23Fと、ABSモード実行時のブレーキ液Lの流路上におけるホイールシリンダ11F側の上流位置に配置された弛め弁(アウトレットバルブ)25Fと、ABSモード実行時のブレーキ液Lの流路上における弛め弁25Fの下流位置に配置されたリザーバ(アキュムレータ)27Fと、ABSモード実行時のブレーキ液Lの流路上におけるリザーバ27Fの下流位置に配置された逆止弁(チェックバルブ)41Fと、ABSモード実行時のブレーキ液Lの流路上における逆止弁41Fの下流位置であって、昇圧モード実行時のブレーキ液Lの流路との合流点47dの下流位置に配置された液圧ポンプ29Fと、液圧ポンプ29Fを駆動するモータ31と、昇圧モード実行時のブレーキ液Lの流路上に配置された吸入弁33Fと、吸入弁33Fと液圧ポンプ29Fとを接続するブレーキ液Lの流路上に配置されたストロークシミュレータ61と、ブレーキレバー3Fの操作量と管路19F内を流れるブレーキ液Lの圧力及び車輪速度の変化とに基づいて4種類の弁21F、23F、25F、33Fの開閉とモータ31の駆動及び停止を制御する電子制御ユニット(ECU)39とを備えている。
一方、図1中、右側に配置されている後輪17Rのブレーキ制御システムの構成部材としては、ブレーキペダル3Rと、マスタシリンダ5Rと、連絡管路7Rと、後輪17Rに作用するホイールシリンダ11Rを備えるブレーキ9Rと、連絡管路8Rと、連絡管路7Rと連絡管路8Rとの間に配設される後輪側の液圧回路15Rとを備えている。後輪側の液圧回路15Rは、前輪側の液圧回路15Fと同様の構成を有している。
次に、前後輪2系統の液圧回路15F、15Rのそれぞれに備えられている液圧回路部品の構成について詳述する。
管路19は、マスタシリンダ5から延びる連絡管路7の終端に一端が接続され、他端がホイールシリンダ11から延びる連絡管路8の終端に接続されている管路19aと、管路19aの途中から分岐して再び管路19aの途中に合流する管路19bと、管路19aの途中から分岐して管路19bの途中に合流する管路19cとを備えている。
管路19は、マスタシリンダ5から延びる連絡管路7の終端に一端が接続され、他端がホイールシリンダ11から延びる連絡管路8の終端に接続されている管路19aと、管路19aの途中から分岐して再び管路19aの途中に合流する管路19bと、管路19aの途中から分岐して管路19bの途中に合流する管路19cとを備えている。
管路19aには、切替弁21と込め弁23とが配置されており、管路19bには、弛め弁25と逆止弁(チェックバルブ)41と液圧ポンプ29とが配置されている。また、管路19cには、吸入弁33とストロークシミュレータ61とが配置されている。
管路19aには、切替弁21の上流と下流とをつなぐバイパス管19dと、込め弁23の上流と下流とをつなぐバイパス管19eとが設けられており、バイパス管19dには逆止弁43が、バイパス管19eには逆止弁45がそれぞれ配置されている。
管路19bには、弛め弁25と逆止弁41との間に分岐管19fが設けられており、該分岐管19fの終端にリザーバ27が設けられている。
管路19aの切替弁21の上流位置には分岐管19gが設けられており、管路19aと管路19bとの分岐点47cにも分岐管19gが設けられている。これらの2本の分岐管19g、19gの終端には管路19内を流れるブレーキ液Lの液圧を検出する圧力センサ35が配置されている。
液圧ポンプ29は、開弁圧が大気圧より小さなサクション式のプランジャタイプのポンプであり、例えば直流モータによって構成されるモータ31の出力軸に取り付けられている図示しない偏心カムの周面に沿って動くことによって液圧ポンプ29のプランジャ駆動方向Aに所定ストローク移動して所定のポンプ作用を実行できるように構成されている。
本実施形態では単一のモータ31を使用して前輪側の液圧回路15Fの液圧ポンプ29Fと後輪側の液圧回路15Rの液圧ポンプ29Rとを同時に駆動できるように構成されている。
リザーバ27は、液圧ポンプ29のポンプ作用の開始を待つことなく、速やかにホイールシリンダ11の液圧を下げるためにブレーキ液Lを逃さず一時貯留タンクとしての役割を有している。4種類の弁21、23、25、33としては、一例として周知の2位置型電磁弁が適用可能である。
ストロークシミュレータ61は、管路19cに設けた分岐管19hの終端に設けられており、例えば円筒状をしたシリンダ63と、該シリンダ63の内周面に沿って収縮方向Cと拡張方向Eとに所定ストローク移動可能なピストン65と、該ピストン65が拡張方向Eに移動することによってシリンダ63内に形成される貯液室67と、ピストン65を収縮方向Cに付勢する図示しない付勢手段とを備えている。
ストロークシミュレータ61は、吸入弁33が閉状態になっているノーマルモード実行時には、貯液室67にブレーキ液Lを貯留しない収縮状態になっており、吸入弁33が開状態に移行する昇圧モード実行時には、貯液室67にブレーキ液Lを貯留可能な拡張状態に移行し得るように構成されている。
ストロークシミュレータ61は、前後輪いずれか一方の車輪17のブレーキレバー3等を操作することによってCBS(連動ブレーキシステム)が作動して他方の車輪17の液圧回路15が昇圧モードに移行した時、他方の車輪17のブレーキレバー3等の操作量に応じてストロークシミュレータ61のピストン65が移動して貯液室67にブレーキ液Lを貯留するように構成されている。
なお、ストロークシミュレータ61のピストン65を拡張方向Eに移動させるためのブレーキ液Lの液圧は、例えば2bar程度であり、ストロークシミュレータ61のピストン65を収縮方向Cに移動させるための圧力は大気圧以上に設定されている。
この他、切替弁21の上流位置及び下流位置と、込め弁23の上流位置及び下流位置と、弛め弁25のホイールシリンダ11側の上流位置と、吸入弁33のマスタシリンダ5側の上流位置と、液圧ポンプ29の上流位置とには、フィルタ50が設けられており、液圧ポンプ29の下流位置には、液圧ポンプ29の吐出量を調節するための絞り52が設けられている。
前輪17Fと後輪17Rとの近傍には、前輪17Fの回転数から前輪17Fの速度変化を検出している速度センサ37Fと、後輪17Rの回転数から後輪17Rの速度変化を検出している速度センサ37Rとが設けられている。
このようにして構成された前後輪2系統の液圧回路15F、15Rは、図1中、仮想線で示す単一のハウジング13内に収容されており、該ハウジング13は対向する2面の面積が大きく、残りの4面の面積が小さな偏平な矩形ブロック状の部材によって構成されている。
ブレーキ制御システム1は、図2に示すように、単一の電子制御ユニット(ECU)39により、前輪側の速度センサ37Fによって得られた前輪17Fの速度情報と、後輪側の速度センサ37Rによって得られた後輪17Rの速度情報と、前輪側の液圧回路15Fに配置されている2個の圧力センサ35Fによって得られた管路19F内の圧力情報と、後輪側の液圧回路15Rに配置されている2個の圧力センサ35Rによって得られた管路19R内の圧力情報と、前輪側のブレーキレバー3Fの操作量と、後輪側のブレーキペダル3Rの操作量とに基づいて、ノーマルモード、ABSモードあるいは昇圧モードに基づいた前後輪2系統のブレーキ液圧制御を行って、前輪側4種類の弁21F、23F、25F、33Fの開閉と、後輪側4種類の弁21R、23R、25R、33Rの開閉と、モータ31の駆動及び停止を適宜のタイミングで切り替えている。
次に、ブレーキ制御システム1の液圧回路部品の作動態様を、前輪側のブレーキ制御システムを例にとって、(A)ノーマルモード実行時と、(B)ABSモード実行時と、(C)昇圧モードに移行後ブレーキレバーの入力がない場合と、(D)昇圧モードに移行後ブレーキレバーの入力があった場合と、(E)前輪側の制動に連動して後輪側が連動する場合とに分けて、それぞれのブレーキ液Lの流れにしたがって説明する。
(A)ノーマルモード実行時
ノーマルモードを実行する通常時は、図3に示すように、管路19aに配置された切替弁21Fと込め弁23Fとが開状態、管路19bに配置された弛め弁25Fと管路19cに配置された吸入弁33Fとは閉状態になっている。したがって、ライダーがブレーキレバー3Fを操作すると、その操作量に応じたブレーキ液Lの液圧が連絡管路7Fから管路19aにかかるようになり、切替弁21と込め弁23とを通り、さらに連絡管路8Fを経由してホイールシリンダ11Fに達し、ブレーキレバー3の操作量に対応した制動力がブレーキ9Fによって前輪17Fにかかるようになる。
ノーマルモードを実行する通常時は、図3に示すように、管路19aに配置された切替弁21Fと込め弁23Fとが開状態、管路19bに配置された弛め弁25Fと管路19cに配置された吸入弁33Fとは閉状態になっている。したがって、ライダーがブレーキレバー3Fを操作すると、その操作量に応じたブレーキ液Lの液圧が連絡管路7Fから管路19aにかかるようになり、切替弁21と込め弁23とを通り、さらに連絡管路8Fを経由してホイールシリンダ11Fに達し、ブレーキレバー3の操作量に対応した制動力がブレーキ9Fによって前輪17Fにかかるようになる。
このとき、ストロークシミュレータ61Fは、吸入弁33Fが閉状態であるからブレーキ液Lが空の収縮状態になっている。
(B)ABSモード実行時
濡れた路面等の走行時に速度センサ37Fによって前輪17Fのロックが確認されると、図4に示すように、込め弁23Fを閉状態にしてマスタシリンダ5Fからのブレーキ液Lの供給を停止する。ホイールシリンダ11Fにかかっていたブレーキ液Lの液圧は分岐点47cから管路19bに流れ、開状態に移行する弛め弁25Fを通ってリザーバ27Fに一時貯留される。
濡れた路面等の走行時に速度センサ37Fによって前輪17Fのロックが確認されると、図4に示すように、込め弁23Fを閉状態にしてマスタシリンダ5Fからのブレーキ液Lの供給を停止する。ホイールシリンダ11Fにかかっていたブレーキ液Lの液圧は分岐点47cから管路19bに流れ、開状態に移行する弛め弁25Fを通ってリザーバ27Fに一時貯留される。
その後、モータ31が起動して液圧ポンプ29Fを作動させると、ホイールシリンダ11F内のブレーキ液Lとリザーバ27Fに一時貯留されていたブレーキ液Lとは、逆止弁41Fを通って液圧ポンプ29Fに至り、合流点47bから再び管路19a内に流入し、開状態の切替弁21Fを通って連絡管路7Fからマスタシリンダ5Fに至る。
なお、ホイールシリンダ11Fにかかっていたブレーキ液Lの液圧が下がると、前輪17Fのロックが解除され、前輪17Fは再び回転を開始する。速度センサ37Fは前輪17Fの速度を再度計測し、マスタシリンダ5Fからのブレーキ液Lの液圧を上げてブレーキ9Fによってかかる前輪17Fに対する制動力を強くする。
以下、同様の操作を数ミリ秒単位で断続的に繰り返し行い、車体の姿勢の安定性と操舵性を確保しながら走行停止状態へと移行して行く。
このとき、ストロークシミュレータ61Fは、吸入弁33Fが閉状態であるからブレーキ液Lが空の収縮状態になっている。
このとき、ストロークシミュレータ61Fは、吸入弁33Fが閉状態であるからブレーキ液Lが空の収縮状態になっている。
(C)昇圧モードに移行後ブレーキレバーの入力がない場合
ライダーの操作による後輪側のブレーキペダル3Rの入力に基づいて連動ブレーキシステムが作動して前後輪17F、17Rの制動力を理想配分にするためのアクティブ増圧が行われて昇圧モードに移行した場合には、モータ31を起動して液圧ポンプ29Fを駆動し、液圧ポンプ29Fは、ストロークシミュレータ61F内にブレーキ液Lが貯留されていた場合にはこの貯留されていたブレーキ液Lを吐出側から吐出させて消費する。このとき、吸入弁33Fは閉状態、切替弁21Fは閉状態にある。ストロークシミュレータ61Fにブレーキ液Lが貯留されていないときや、貯留されていても足りないときは、図5に示すように、閉状態にあった吸入弁33Fを開状態に切り替える。これにより、マスタシリンダ5Fからブレーキ液Lが吸引される。このとき、切替弁21Fは閉状態にある。
ライダーの操作による後輪側のブレーキペダル3Rの入力に基づいて連動ブレーキシステムが作動して前後輪17F、17Rの制動力を理想配分にするためのアクティブ増圧が行われて昇圧モードに移行した場合には、モータ31を起動して液圧ポンプ29Fを駆動し、液圧ポンプ29Fは、ストロークシミュレータ61F内にブレーキ液Lが貯留されていた場合にはこの貯留されていたブレーキ液Lを吐出側から吐出させて消費する。このとき、吸入弁33Fは閉状態、切替弁21Fは閉状態にある。ストロークシミュレータ61Fにブレーキ液Lが貯留されていないときや、貯留されていても足りないときは、図5に示すように、閉状態にあった吸入弁33Fを開状態に切り替える。これにより、マスタシリンダ5Fからブレーキ液Lが吸引される。このとき、切替弁21Fは閉状態にある。
なお、電子制御ユニット39は、閉状態にあった吸入弁33Fを開状態に切り替えるか否かの判断を、圧力センサ35Fで検出したホイールシリンダ11Fに供給されるブレーキ液Lの増圧量、または、モータ31の回転数及び作動時間や、出力及び作動時間等に基づいて液圧ポンプ29Fの吐出量を算出することにより行っている。すなわち、電子制御ユニット39は、ホイールシリンダ11Fに供給されるブレーキ液Lの増圧量が所望の増圧量に達しないと判断した場合、または、液圧ポンプ29Fの吐出量がストロークシミュレータ61の貯液室67に貯留されていたブレーキ液Lの量に達すると判断した場合に、吸入弁33Fを開状態に切り替えるようになっている。
マスタシリンダ5Fから吸引されて供給されたブレーキ液Lは、分岐点47aから管路19cに流入したブレーキ液Lが吸入弁33Fを通って合流点47dから管路19bに流入し、液圧ポンプ29Fを通って合流点47bから管路19aに流れ込む。
さらに、ブレーキ液Lは開状態の込め弁23Fを通って連絡管路8Fを経由してホイールシリンダ11Fに達し、アクティブ増圧による制動力を前輪17Fにかけるようになる。
このとき、ストロークシミュレータ61Fはブレーキ液Lが空の収縮状態になっている。
このとき、ストロークシミュレータ61Fはブレーキ液Lが空の収縮状態になっている。
(D)昇圧モードに移行後ブレーキレバーの入力があった場合
上述の(C)の状態でライダーが前輪側のブレーキレバー3Fを握って操作した場合には、ストロークシミュレータ61Fは、図6に示すように、ピストン65を拡張方向Eに移動させてストロークシミュレータ61Fの貯液室67にブレーキ液Lが貯留されることによってブレーキレバー3Fの操作が重くならないようにブレーキレバー3Fの良好な操作フィーリングを擬似的に再現する。
上述の(C)の状態でライダーが前輪側のブレーキレバー3Fを握って操作した場合には、ストロークシミュレータ61Fは、図6に示すように、ピストン65を拡張方向Eに移動させてストロークシミュレータ61Fの貯液室67にブレーキ液Lが貯留されることによってブレーキレバー3Fの操作が重くならないようにブレーキレバー3Fの良好な操作フィーリングを擬似的に再現する。
ライダーが前輪側のブレーキレバー3Fを握った状態からブレーキレバー3Fを放した場合、すなわちマスタシリンダ5Fがブレーキ液を吐出させた後、吸入弁33Fは閉じ、貯液室67は内部に貯留されたブレーキ液Lが液圧ポンプ29Fによって吸引されて空になる。
一方、ライダーが前輪側のブレーキレバー3Fを握った状態からブレーキレバー3Fを放した場合であって、後輪側のブレーキペダル3Rの入力が一定に保持されまたは増える場合には、吸入弁33Fは閉状態、切替弁21Fは開状態、込め弁23Fは閉状態にそれぞれ維持される。この状態で液圧ポンプ29Fを駆動することにより貯液室67は内部に貯留されていたブレーキ液Lが吸い出されて空になる。また、貯液室67が空になったときにブレーキペダル3Rの入力により液圧ポンプ29Fが駆動し続ける場合には、吸入弁33Fを開状態にしてマスタシリンダ5Fからブレーキ液Lが吸引される。この状態でライダーがブレーキレバー3Fを再度握って操作した場合には、ストロークシミュレータ61Fの貯液室67にブレーキ液Lが貯留されることによってノーマルモード実行時と同等のブレーキレバー3Fの操作フィーリングを再現できる。なお、この状態で液圧ポンプ29Fにより吸引されたブレーキ液Lは、管路19b、切替弁21F、及び連絡管路7Fを介してマスタシリンダ5Fへ還流される。ブレーキ制御システム1は、前輪と後輪とが連動して制動されるため、前後輪いずれか一方の車輪17にブレーキ9が作用したときに、他方の車輪17を制動させる必要がない場合であっても液圧ポンプ29F,29Rが作動するようになっている。しかしながら、上述のように、貯液室67に貯留されていたブレーキ液Lは、液圧ポンプ29Fが作動するとマスタシリンダ5Fに還流されるため、液圧ポンプ29Fが作動してもホイールシリンダ11Fに伝わるブレーキ液Lの液圧は液圧ポンプ29Fの影響をほとんど受けずに略一定の圧力に保持される。
(E)前輪側の制動に連動して後輪側が連動する場合
上述の(A)の場合の状態から、前輪17F側の制動に連動して後輪17R側が連動する場合は、後輪17R側の液圧ポンプ29Rを作動させるためにモータ31が駆動される。ブレーキ制御システム1は、上述のように、前輪17F側の液圧ポンプ29F及び後輪17R側の液圧ポンプ29Rはともに共通のモータ31によって作動するため、後輪17R側の液圧ポンプ29Rを作動させる場合は、前輪17R側の液圧ポンプ29Fも作動してしまう。
上述の(A)の場合の状態から、前輪17F側の制動に連動して後輪17R側が連動する場合は、後輪17R側の液圧ポンプ29Rを作動させるためにモータ31が駆動される。ブレーキ制御システム1は、上述のように、前輪17F側の液圧ポンプ29F及び後輪17R側の液圧ポンプ29Rはともに共通のモータ31によって作動するため、後輪17R側の液圧ポンプ29Rを作動させる場合は、前輪17R側の液圧ポンプ29Fも作動してしまう。
このため、本実施形態では、前輪17F側の液圧ポンプ29Fの作動に先立って吸入弁33Fを開状態にし、前輪17F側の液圧ポンプ29Fの吸込み側と吐出側とが各々ノーマルモード実行時のブレーキ液Lの流路と連通するようになっている。これにより、前輪17F側の液圧ポンプ29Fの吐出側に吐出されたブレーキ液Lは、切替弁21F及び吸入弁33Fを通って循環し、前輪17F側の液圧ポンプ29Fの吸込み側に戻るようになっている。これにより、後輪17R側の液圧ポンプ29Rとともに前輪17F側の液圧ポンプ29Fが作動しても、ストロークシミュレータ61Fの貯液室67に充填されていたブレーキ液Lが前輪17F側の液圧ポンプ29Fによってストロークシミュレータ61Fから吸い出されることはなく、マスタシリンダ5F及びストロークシミュレータ61に伝わるブレーキ液Lの液圧が上昇することはほとんどない。このため、ライダーのブレーキレバー3Fを握る力に対する液圧ポンプ29Fの作動による反力がほとんど生じず、また、その後に吸入弁33Fが開いたときに、ライダーの手に伝わる反力が急に抜けてブレーキレバー3Fが引き込まれるようにライダーが感じてしまうことを防止することができる。
なお、その後ライダーがブレーキレバー3Fを握ったり離したりすると、上述の(D)の状態となる。
続いて、図3及び図5、6に示す本実施形態によるブレーキ制御システム1と、図7に示すようにストロークシミュレータ61をマスタシリンダ5Fと切替弁21Fとの間に配置した比較例によるブレーキ制御システム100とを対比しながら両者の作動態様と作用の違いを説明する。
まず、ノーマルモード実行時、モータ31の駆動がない場合には、比較例では図7(a)に示すようにストロークシミュレータ61Fの貯液室67にブレーキ液Lが充填されておりブレーキレバー3Fを握る時に剛性感がある。一方、本実施の形態では、図3に示すように吸入弁33が閉状態であり、ストロークシミュレータ61Fと連動していないため、同じくブレーキレバー3Fを握る時に剛性感があるが、そのブレーキ剛性は、比較例の場合より高くなっている。
また、前輪側のブレーキレバー3Fを握らない状態で後輪側のブレーキペダル3Rを踏んでCBS(連動ブレーキシステム)が作動して前輪側の液圧回路15Fが昇圧モードに移行した場合には、比較例では図7(b)に示すようにストロークシミュレータ61Fの貯液室67に貯留されていたブレーキ液Lを消費して空になる。この時、吸入弁33Fは開状態、切替弁21Fは閉状態になっている。
一方、本実施の形態では図4に示すようにストロークシミュレータ61Fは収縮される状態にあり、ストロークシミュレータ61Fの貯液室67のブレーキ液Lは吸い出されて空になる。また、この時、吸入弁33Fが閉状態、切替弁21Fが閉状態になっている。貯液質67のブレーキ液Lが空になると、図5に示すように吸入弁33Fは開状態、切替弁21Fは閉状態になる。
次に、この状態から前輪側のブレーキレバー3Fを握った場合には、図6または図7(b)の破線の矢印に示すように本実施の形態と比較例双方でストロークシミュレータ61Fが拡張方向Eに移動してブレーキレバー3Fの操作フィーリングの改善が図られる。
後輪側のブレーキペダル3Rを入力した状態のまま前輪側のブレーキレバー3Fをリリースした場合には、本実施の形態ではストロークシミュレータ61Fの貯液室67内のブレーキ液Lが消費されて空になる。これに対し、比較例では、後輪側のブレーキペダル3Rを入力した状態のまま前輪側のブレーキレバー3Fをリリースした場合には、ストロークシミュレータ61Fの貯液室67内のブレーキ液Lは消費されず、空にならない。
比較例の場合には、前輪側のブレーキレバー3Fをリリースしている時、後輪側のブレーキペダル3Rの入力によるアクティブ増圧では、吸入弁33Fは開状態、切替弁21Fは開状態、込め弁は閉状態にそれぞれ維持される。このとき、液圧ポンプから吐出されたブレーキ液Lは、切替弁21F、管路19c、及び吸入弁33Fを通って循環し、液圧ポンプの吸込み側に流れ、液圧ポンプが吸込むブレーキ液Lの流量と、液圧ポンプが吐出するブレーキ液Lの流量とが釣り合って、ホイールシリンダにおけるブレーキ液Lの液圧が保持される。これにより、管路19a内には負圧が発生せず、ストロークシミュレータ61Fの貯液室67内のブレーキ液Lを排出できないため、前輪側のブレーキレバー3Fを再入力した時にストロークシミュレータ61Fのピストン65が移動できず、ブレーキレバー3Fの操作が重くなってしまう。
一方、本実施の形態の場合には、前輪側のブレーキレバー3Fをリリースしている時、後輪側のブレーキペダル3Rの入力によるアクティブ増圧では、吸入弁33Fは閉状態、切替弁21Fは開状態、込め弁23Fは閉状態にそれぞれ維持されるためストロークシミュレータ61の貯液室67内のブレーキ液Lは液圧ポンプ29Fで圧送されてマスタシリンダ5F側に戻る。これにより、ライダーが前輪側のブレーキレバー3Fを再入力した時、ストロークシミュレータ61Fはピストン65が拡張方向Eに移動してブレーキ液Lを貯留できるため、ブレーキレバー3Fの操作が固くならず、良好な操作フィーリングが得られる。
本実施形態では、ブレーキ制御システム1は、吸入弁33Fと液圧ポンプ29Fとを接続するブレーキ液Lの管路19c上にブレーキ液Lを貯留するための貯液室67を備えたストロークシミュレータ61が配置されている。これにより、複雑な制御を行うことなく、連動制動時に吸入弁33Fを開状態にするだけで、ブレーキ液Lがストロークシミュレータ61の貯液室67に貯留されるようになっている。このため、ブレーキの連動制動時にブレーキの操作感が固くなるのを防ぐための構造を簡素化することができる。
また、ストロークシミュレータ61は、常に液圧ポンプ29Fの吸込側と連通した状態にあるので、吸入弁33Fが閉じて液圧ポンプ29Fが駆動すればいつでも貯液室67内のブレーキ液Lが液圧ポンプ29Fの負圧により吸い出されるようになっている。このため、連動制動している前輪側のブレーキ液Lの液圧が一定に保持されている場合であっても、貯液室67内のブレーキ液Lを液圧ポンプ29Fで吸い出して貯液室67を空にすることができる。
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ストロークシミュレータ61の構成は前述した実施形態の構成に限らず種々の構成が採用でき、例えば、ストロークシミュレータ61のピストン65を収縮方向Cに移動させるための構成は、バネ等を使用した付勢部材に限らず、電磁石や永久磁石を使用した磁力を利用したものやエアや液圧を利用したダンパ作用を利用したものであってもよい。
また、ストロークシミュレータ61のピストン65の外径は、液圧ポンプ29を駆動して発生する負圧とストロークシミュレータ61のピストン65を押す大気圧との差がピストン65の摺動抵抗より大きくなる範囲で適宜調整することが可能である。
さらに、本実施形態では、ライダーの操作により後輪が制動され、後輪の制動に連動して前輪を連動制動する場合、すなわち後輪側のブレーキペダル3Rの入力によって前輪側の油圧回路15Fに発生したCBS(連動ブレーキシステム)によるアクティブ増圧による昇圧について説明しているが、ライダーの操作により前輪が制動され、前輪の制動に連動して後輪を連動制動する場合、すなわち前輪側のブレーキレバー3Fの入力によって後輪側の油圧回路15Rに発生するアクティブ増圧による昇圧についても同様に適用され、前記実施の形態中で述べたのと同様の作用、効果を奏することができる。
1 ブレーキ制御システム
3 ブレーキレバー(ブレーキペダル)
5 マスタシリンダ
7 連絡管路
8 連絡管路
9 ブレーキ
11 ホイールシリンダ
13 ハウジング
15 液圧回路
17 車輪(前輪、後輪)
19 管路
21 切替弁
23 込め弁(インレットバルブ)
25 弛め弁(アウトレットバルブ)
27 リザーバ(アキュムレータ)
29 液圧ポンプ
31 モータ
33 吸入弁
35 圧力センサ
37 速度センサ
39 電子制御ユニット(ECU)
41 逆止弁(チェックバルブ)
43 逆止弁(チェックバルブ)
45 逆止弁(チェックバルブ)
47 分岐点(合流点)
50 フィルタ
52 絞り
61 ストロークシミュレータ
63 シリンダ
65 ピストン
67 貯液室
L ブレーキ液
A プランジャ駆動方向
C 収縮方向
E 拡張方向
3 ブレーキレバー(ブレーキペダル)
5 マスタシリンダ
7 連絡管路
8 連絡管路
9 ブレーキ
11 ホイールシリンダ
13 ハウジング
15 液圧回路
17 車輪(前輪、後輪)
19 管路
21 切替弁
23 込め弁(インレットバルブ)
25 弛め弁(アウトレットバルブ)
27 リザーバ(アキュムレータ)
29 液圧ポンプ
31 モータ
33 吸入弁
35 圧力センサ
37 速度センサ
39 電子制御ユニット(ECU)
41 逆止弁(チェックバルブ)
43 逆止弁(チェックバルブ)
45 逆止弁(チェックバルブ)
47 分岐点(合流点)
50 フィルタ
52 絞り
61 ストロークシミュレータ
63 シリンダ
65 ピストン
67 貯液室
L ブレーキ液
A プランジャ駆動方向
C 収縮方向
E 拡張方向
Claims (14)
- 前後輪いずれか一方の内ライダーの操作による第1の車輪の制動に連動して第2の車輪を連動制動可能なブレーキ制御システムにおいて、
前記第1の車輪側の第1液圧回路及び前記第2の車輪側の第2液圧回路の各々は、
ブレーキ液を吐出させるためのマスタシリンダから延びる連絡管路と、前記マスタシリンダから吐出されたブレーキ液の液圧によってブレーキを制動させるためのホイールシリンダから延びる連絡管路とがそれぞれ接続されており、
前記連動制動中でない時にブレーキ液が流れる第1の流路と前記連動制動中である時にブレーキ液が流れる第2の流路とを切替え可能な管路と、
前記第2の流路上に配置された吸入弁及び液圧ポンプとを備え、
前記第2の流路は、前記吸入弁と前記液圧ポンプとの間に、ブレーキ液を貯留するための貯液室を有するストロークシミュレータが配置されたことを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項1に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記第2液圧回路は、前記連動制動する際に、前記吸入弁が閉状態に移行して、前記貯液室に貯留されたブレーキ液を前記液圧ポンプが吐出させることを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項1または2に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記第2液圧回路は、前記連動制動する際に、前記貯液室に貯留されたブレーキ液が不足すると、前記吸入弁が開状態に移行することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項3に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記貯液室に貯留されたブレーキ液の不足は、前記ホイールシリンダに供給されるブレーキ液の増圧量に基づいて判断することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項3に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記貯液室に貯留されたブレーキ液の不足は、前記液圧ポンプを作動させるためのモータの出力及び作動時間に基づいて判断することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項3に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記貯液室に貯留されたブレーキ液の不足は、前記液圧ポンプを作動させるためのモータの回転数及び作動時間に基づいて判断することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記第2液圧回路は、前記連動制動する際に、前記第2の車輪側の前記マスタシリンダがブレーキ液を吐出させた後、前記吸入弁が閉状態に移行することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記第2液圧回路は、前記連動制動する際に、前記第2の車輪側の前記マスタシリンダがブレーキ液を吐出させた後、かつ、前記第1の車輪の制動力が維持されまたは増えたときに、前記吸入弁が閉状態に移行することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項1乃至8のいずれか一項に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記第1液圧回路は、前記連動制動しているが前記第1の車輪側の前記マスタシリンダがブレーキ液を吐出させていない場合に、前記液圧ポンプの吐出側で吐出されたブレーキ液を循環させて前記液圧ポンプの吸込み側に戻すことを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項9に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記第1液圧回路は、前記ブレーキ液を循環させる際に、前記第1の車輪側の前記液圧ポンプの作動に先立って前記吸入弁が開状態に移行することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項9または10に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記第1液圧回路は、前記ブレーキ液を循環させる際に、前記第1の車輪側の前記液圧ポンプの吸込み側と吐出側とが各々前記第1の流路と連通することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記貯液室は、ブレーキ液を貯留する際に拡張するように構成されたことを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項1乃至12のいずれか一項に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記貯液室内には、ピストンが組み込まれており、前記ピストンが移動することにより前記貯液室は拡張することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項13に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記ピストンを拡張方向に移動させるためのブレーキ液の液圧は2barであり、前記ピストンを収縮方向に移動させるための圧力は大気圧以上であることを特徴とするブレーキ制御システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012196001A JP2014051162A (ja) | 2012-09-06 | 2012-09-06 | ブレーキ制御システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012196001A JP2014051162A (ja) | 2012-09-06 | 2012-09-06 | ブレーキ制御システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014051162A true JP2014051162A (ja) | 2014-03-20 |
Family
ID=50610073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012196001A Pending JP2014051162A (ja) | 2012-09-06 | 2012-09-06 | ブレーキ制御システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014051162A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020001448A (ja) * | 2018-06-25 | 2020-01-09 | 日信工業株式会社 | バーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置 |
JP2020044954A (ja) * | 2018-09-19 | 2020-03-26 | ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh | 鞍乗型車両用ブレーキシステムの液圧制御ユニット、及び、鞍乗型車両用ブレーキシステム |
-
2012
- 2012-09-06 JP JP2012196001A patent/JP2014051162A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020001448A (ja) * | 2018-06-25 | 2020-01-09 | 日信工業株式会社 | バーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置 |
JP7026007B2 (ja) | 2018-06-25 | 2022-02-25 | 日立Astemo株式会社 | バーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置 |
JP2020044954A (ja) * | 2018-09-19 | 2020-03-26 | ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh | 鞍乗型車両用ブレーキシステムの液圧制御ユニット、及び、鞍乗型車両用ブレーキシステム |
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RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
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