JP2014049948A - 水晶ウェハ及び水晶片の製造方法 - Google Patents

水晶ウェハ及び水晶片の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 水晶ウェハに複数の水晶片を密集させて水晶片の取り数を増大させる。
【解決手段】 複数の水晶片が形成された厚みTとなるATカットの水晶ウェハであって、ウェットエッチングにより水晶ウェハに形成される貫通部のZ´軸と交差する側面がR面に直交する面とm面とで構成されており、貫通部の側面において、一方の側面におけるR面に直交する面とm面との境界部が、隣の他方の側面におけるR面に直交する面とm面との境界部と厚み方向に上下に並んで配置され、一方の側面であるm面上に他方の側面であるR面に直交する面が位置し、一方の側面であるR面に直交する面上に他方の側面であるm面が位置していることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水晶デバイスに用いられる水晶片を備えた水晶ウェハ及び水晶片の製造方法に関する。
従来より、水晶デバイスには水晶片に金属膜を設けて構成された水晶振動素子が用いられている。
この水晶片は、ATカットの水晶ウェハをエッチングすることで形成することができる。
ATカットの水晶ウェハは、人工水晶を切断して設けられる板材であって、水晶の結晶軸であるX軸、Y軸、Z軸のうち、Y軸側を向く面をX軸まわりにθ°回転させて新たに設定されるX軸、Y´軸、Z´軸、のうちY軸を向いていた面がY´軸を向いた状態で切断されて得られる。
切断された水晶ウェハは、表面が研磨されて所定の厚さTで仕上げられている。
このような水晶ウェハは、両主面にマスクが設けられ、水晶片とする位置と外周枠の部分と水晶片同士又は外周枠を繋ぐ接続部以外が開口した状態となっている。
なお、水晶ウェハの一方の主面側の開口の位置と他方の主面側の開口の位置とは、Z´方向に距離L=T/tanθmだけずらして配置されている(例えば、特許文献1参照)。
この状態で、水晶ウェハをウェットエッチングすると、角度θm°で水晶ウェハの厚み方向に貫通した貫通部が形成される。この状態で、水晶ウェハから複数の水晶片となるように個片化する。
これにより、水晶ウェハから複数の水晶片を製造することができる。
特開平1−179513号公報
しかしながら、このようなマスクを構成する場合は、水晶ウェハを貫通せずにエッチングが止まることがないように水晶ウェハに貫通穴を設けようとすると、水晶ウェハの一方の主面に設けるマスクと他方の主面に設けるマスクとのズレ量をZ´方向に距離L=T/tanθm以上大きくする必要があり、1枚の水晶ウェハから製造される水晶片の個数が減少することとなる。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、水晶ウェハに複数の水晶片を密集させて水晶片の取り数を増大させる水晶ウェハ及び水晶片の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、複数の水晶片が形成された厚みTとなるATカットの水晶ウェハであって、ウェットエッチングにより前記水晶ウェハに形成される貫通部のZ´軸と交差する側面がR面に直交する面とm面とで構成されており、前記R面に直交する面と前記m面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、前記R面に直交する面側の厚みと前記m面側の厚みとの比率をmtとし、前記比率mtが、0.5≦mt<1.0のとき、前記貫通部の側面において、一方の前記側面におけるR面に直交する面とm面との境界部が、隣の他方の前記側面におけるR面に直交する面とm面との境界部と厚み方向に上下に並んで配置され、一方の前記側面であるm面上に他方の側面であるR面に直交する面が位置し、一方の前記側面であるR面に直交する面上に他方の側面であるm面が位置していることを特徴とする。
また、本発明は、複数の水晶片が形成された厚みTとなるATカットの水晶ウェハであって、ウェットエッチングにより前記水晶ウェハに形成される貫通部のZ´軸と交差する側面がR面に直交する面とm面とで構成されており、前記R面に直交する面と前記m面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、前記R面に直交する面側の厚みと前記m面側の厚みとの比率をmtとし、前記比率mtが、0≦mt<0.5のとき、前記貫通部の側面において、隣り合う前記水晶片のm面が同一平面内に位置することを特徴とする。
また、本発明は、厚みTからなるATカットの水晶ウェハにウェットエッチングにより貫通部を形成してから複数の水晶片を形成する水晶片の製造方法であって、前記貫通部のZ´軸と交差する側面がm面のみ又はR面に直交する面とm面とで構成されるように、前記水晶ウェハの両主面にマスクを設け、前記マスクに前記水晶ウェハの表面が露出するようにZ´軸方向に所定幅Zwの開口部を設け、前記開口部が、前記水晶ウェハの一方の主面と他方の主面とでZ´軸方向にズレ量dZだけズレており、前記R面に直交する面と前記m面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、前記R面に直交する面側の厚みと前記m面側の厚みとの比率をmtとし、前記比率mtが、0.5≦mt<1.0のとき、このズレ量dZが、m面のZ´軸方向の長さZmと、R面に直交する面のZ´軸方向の長さZrと、ウェットエッチングにおけるサイドエッチング量Zseとの和に等しくなっており、前記開口部の所定幅Zwが、m面のZ´軸方向の長さZmの2倍の長さから前記ズレ量dZを引いた値に等しくなっており、この状態でウェットエッチングを行って水晶ウェハに前記貫通部を形成し、個片化して前記複数の水晶片を形成することを特徴とする。
また、本発明は、厚みTからなるATカットの水晶ウェハにウェットエッチングにより貫通部を形成してから複数の水晶片を形成する水晶片の製造方法であって、前記貫通部のZ´軸と交差する側面がR面に直交する面のみ又はR面に直交する面とm面とで構成されるように、前記水晶ウェハの両主面にマスクを設け、前記マスクに前記水晶ウェハの表面が露出するようにZ´軸方向に所定幅Zwの開口部を設け、前記開口部が、前記水晶ウェハの一方の主面と他方の主面とでZ´軸方向にズレ量dZだけズレており、前記R面に直交する面と前記m面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、前記R面に直交する面側の厚みと前記m面側の厚みとの比率をmtとし、前記比率mtが、0≦mt<0.5のとき、このズレ量dZが、m面のZ´軸方向の長さZmと、R面に直交する面のZ´軸方向の長さZrと、ウェットエッチングにおけるサイドエッチング量Zseとの和に等しくなっており、前記開口部の所定幅Zwが、前記水晶ウェハの厚みTに対するm面のZ´軸方向の長さZmの長さから前記ズレ量dZを引いた値に等しくなっており、この状態でウェットエッチングを行って水晶ウェハに前記貫通部を形成し、個片化して前記複数の水晶片を形成することを特徴とする。
また、本発明は、前記開口部の所定幅Zwが、厚みTに対して5%以下の長さがさらに付加されることを特徴とする。
このような水晶ウェハによれば、貫通部のZ´軸と交差する側面がR面に直交する面とm面とで構成されていることを用いて、R面に直交する面とm面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、R面に直交する面側の厚みとm面側の厚みとの比率をmtとし、比率mtが、0.5≦mt<1.0のとき、一方の側面におけるR面に直交する面とm面との境界部が、隣の他方の前記側面におけるR面に直交する面とm面との境界部と厚み方向に上下に並んで配置され、一方の側面であるm面上に他方の側面であるR面に直交する面が位置し、一方の側面であるR面に直交する面上に他方の側面であるm面が位置していることにより、隣り合う水晶片の側面となる貫通部の側面が分離された状態の距離を従来よりも小さくした位置関係とすることができる。
これにより、確実に貫通部を水晶ウェハに形成させることができつつ、水晶片の側面の形状に対応させて水晶ウェハに複数の水晶片を密集させることができる。
また、前記R面に直交する面と前記m面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、前記R面に直交する面側の厚みと前記m面側の厚みとの比率をmtとし、前記比率mtが、0≦mt<0.5のときの水晶ウェハによれば、ウェットエッチングにより前記水晶ウェハに形成される貫通部のZ´軸と交差する側面がR面に直交する面とm面とで構成されており、前記貫通部の側面において、隣り合う前記水晶片のm面が同一平面内に位置していることにより、隣り合う水晶片の側面となる貫通部の側面が分離された状態の距離を従来よりも小さくした位置関係とすることができる。
これにより、確実に貫通部を水晶ウェハに形成させることができつつ、水晶片の側面の形状に対応させて水晶ウェハに複数の水晶片を密集させることができる。
また、このような水晶片の製造方法によれば、貫通部のZ´軸と交差する側面がm面のみ又はR面に直交する面とm面とで構成されるように、水晶ウェハの両主面にマスクを設け、マスクに水晶ウェハの表面が露出するようにZ´軸方向に所定幅Zwの開口部を設け、開口部が水晶ウェハの一方の主面と他方の主面とでZ´軸方向にズレ量dZだけズレており、R面に直交する面とm面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、R面に直交する面側の厚みとm面側の厚みとの比率をmtとし、比率mtが、0.5≦mt<1.0のとき、このズレ量dZが、m面のZ´軸方向の長さZmと、R面に直交する面のZ´軸方向の長さZrと、ウェットエッチングにおけるサイドエッチング量Zseとの和に等しくなっており、開口部の所定幅Zwが、m面のZ´軸方向の長さZmの2倍の長さからズレ量dZを引いた値に等しくなっており、この状態でウェットエッチングを行って水晶ウェハに貫通部を形成し、個片化して複数の水晶片を形成するので、確実に貫通部を水晶ウェハに形成させることができつつ、水晶片の側面の形状に対応させて水晶ウェハに複数の水晶片を密集させて水晶片の取り数を増大させることができる。
また、R面に直交する面と前記m面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、R面に直交する面側の厚みとm面側の厚みとの比率をmtとし、前記比率mtが、0≦mt<0.5のときの水晶片の製造方法によれば、貫通部のZ´軸と交差する側面がR面に直交する面のみ又はR面に直交する面とm面とで構成されるように、水晶ウェハの両主面にマスクを設け、マスクに水晶ウェハの表面が露出するようにZ´軸方向に所定幅Zwの開口部を設け、開口部が水晶ウェハの一方の主面と他方の主面とでZ´軸方向にズレ量dZだけズレており、このズレ量dZが、m面のZ´軸方向の長さZmと、R面に直交する面のZ´軸方向の長さZrと、ウェットエッチングにおけるサイドエッチング量Zseとの和に等しくなっており、開口部の所定幅Zwが、水晶ウェハの厚みTに対するm面のZ´軸方向の長さZmの長さからズレ量dZを引いた値に等しくなっており、この状態でウェットエッチングを行って水晶ウェハに貫通部を形成し、個片化して複数の水晶片を形成するので、確実に貫通部を水晶ウェハに形成させることができつつ、水晶片の側面の形状に対応させて水晶ウェハに複数の水晶片を密集させて水晶片の取り数を増大させることができる。
また、このような水晶片の製造方法によれば、開口部の所定幅Zwが、厚みTに対して5%以下の長さがさらに付加されることにより、貫通部の形成を確実に行うことができつつ、水晶ウェハに形成する複数の水晶片の密集状態を維持することができる。
比率mt=0.5のときのウェットエッチング後の水晶ウェハのz´方向と厚み方向の状態を示す部分断面図である。 比率mt=0.75のときのウェットエッチング後の水晶ウェハのz´方向と厚み方向の状態を示す部分断面図である。 比率mt=1.0のときのウェットエッチング後の水晶ウェハのz´方向と厚み方向の状態を示す部分断面図である。 比率mt=0.25のときのウェットエッチング後の水晶ウェハのz´方向と厚み方向の状態を示す部分断面図である。 比率mt=0のときのウェットエッチング後の水晶ウェハのz´方向と厚み方向の状態を示す部分断面図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施形態」という。)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各構成要素について、状態をわかりやすくするために、誇張して図示している。
まず、水晶ウェハについて説明する。
ATカットの水晶ウェハは、人工水晶を切断して設けられる板材であって、水晶の結晶軸であるX軸、Y軸、Z軸のうち、Y軸側を向く面をX軸まわりにθ°回転させて新たに設定されるX軸、Y´軸、Z´軸、のうちY軸を向いていた面がY´軸を向いた状態で切断されて得られる。例えば図1に示すように、切断された水晶ウェハ10は、表面が研磨されて所定の厚さT(μm)で仕上げられている。
なお、X軸及びZ´軸と並行となる平面を主面とする。
次に、図1を用いて水晶片10a(10b)について説明する。
水晶片10a(10b)は、例えば、平面視で長方形となるように形成されている。このような水晶片は、長辺側の側面や短辺側の側面が主面とは直行しない面で形成される場合がある。
このとき、前記側面は、m面F1のみ又はR面に直交する面F2とm面F1とで構成されている。
ここで、R面に直交する面F2とm面F1との境界部P1(図1参照)の厚み方向の位置を基準にしたときの、R面に直交する面F2側の厚みとm面F1側の厚みとの比率を比率mtとする。
言い換えると、R面に直交する面F2の厚みTの方向に対応した長さとm面F1の厚みT方向に対応した長さとの比を比率mtとする。
次に、図1を用いて水晶片の製造方法について説明する。
まず水晶ウェハの両主面にマスクを設ける。
このマスク11aは、たとえば、フォトレジストが用いられる。水晶ウェハ10の厚みに応じてメタルマスクを用いても良い。
このマスク11aに、水晶ウェハ10の表面を露出させるために露光と現像を行い、水晶ウェハ10の表面が露出する露出パターン11bを形成する。
このとき、マスク11aには、水晶片10a(10b)となる部分に対応させた部分のマスク11aを残しつつ水晶の結晶軸Z´方向に間隔Zw(μm)で水晶が露出する露出パターン11bが設けられており、かつ、前記一方の主面側の露出パターン11bと他方の主面の側の露出パターン11bとが水晶の結晶軸Z´軸方向に、ずれ量dZ(μm)でずらして設けられている。
例えば、間隔Zwは、残されたマスク11aの水晶の結晶軸Z´方向と直行する端辺から隣の残されたマスク11aの水晶の結晶軸Z´方向と直行する端辺までの距離となる。
また、ずれ量dZは、例えば、水晶ウェハ10の一方の主面側において、前記残されたマスク11aの端部を基準としたとき、水晶ウェハ10の他の主面における残されたマスク11aの端部の位置がずらされている距離となる。
次に、このように露出パターン11bが設けられた状態でマスク11aを付けた水晶ウェハ10のウェットエッチングを行う。
エッチャントに浸された水晶ウェハ10は、露出パターン11bの部分から露出する水晶が溶けて厚み方向に穴部Hが形成される。この穴部Hは、その側面が水晶片の側面となる。
穴部Hが形成された水晶ウェハ10は、水晶の結晶軸であるX軸方向に連結しつつ、Z´軸方向が分離された状態となっている。
ウェットエッチングされた水晶ウェハ10は、個々の水晶片10a(10b)の境界部分P1(P2)から個片化することで複数の水晶片10a(10b)を製造することができる。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態に係る水晶ウェハと水晶片の製造方法について説明する。
図1〜図3に示すように、本発明の第一の実施形態に係る水晶ウェハを用いた水晶片の製造方法は、ATカットの水晶ウェハ10からウェットエッチングを行って水晶片10a(10b)を製造する製造方法である。
本発明の第一の実施形態に係る水晶ウェハ10は、図1〜図3に示すように、穴部Hの側面について、R面に直交する面F2とm面F1との境界部P1の厚み方向の位置を基準にしたときの、R面に直交する面F2側の厚みとm面F1側の厚みとの比率mtが、0.5≦mt<1.0のとなっている。
また、ATカットの水晶ウェハ10は、複数の水晶片10a(10b)が形成された厚みTとなっており、ウェットエッチングにより水晶ウェハ10に形成される穴部HのZ´軸と交差する側面がR面に直交する面F2とm面F1又はm面F1のみで構成されている。
この穴部Hの側面は、一方の前記側面におけるR面に直交する面F2とm面F1との境界部P1が、隣の他方の前記側面におけるR面に直交する面F2とm面F1との境界部P2と厚み方向に上下に並んで配置され、一方の前記側面であるm面F1上に他方の側面であるR面に直交する面F2が位置し、一方の前記側面であるR面に直交する面F2上に他方の側面であるm面F1が位置した状態となっている。
ここで、図1に示すように、比率mt=0.5であるときは、R面に直交する面F2側の厚みとm面F1側の厚みとが同じとなる。つまり、R面に直交する面F2とm面F1との境界部P1が厚みTの中間に位置した状態となる。このとき、微小だが一方の主面側の穴部Hと他方の主面側の穴部Hとは貫通した状態となっている。
また、図2に示すように、比率mt=0.75であるときは、R面に直交する面F2側の厚みがm面F1側の厚みとより小さい状態となる。このときの穴部Hは、一方の主面側から他方の主面側に渡って連通した貫通穴となっている。
また、図3に示すように、比率mt=1.0であるときは、R面に直交する面側の厚みがなくなり、m面側の厚みのみの状態となる。このときの穴部Hは、一方の主面側から他方の主面側に渡って連通した貫通穴となっている。
このような状態の側面となる穴部Hとなる水晶ウェハは、比率mtが、0.5≦mt<1.0のとなるとき、
一方の前記側面におけるR面に直交する面F2とm面F1との境界部P1が、隣の他方の前記側面におけるR面に直交する面F2とm面F1との境界部P2と厚み方向に上下に並んで配置され、一方の前記側面であるm面F1上に他方の側面であるR面に直交する面F2が位置し、一方の前記側面であるR面に直交する面F2上に他方の側面であるm面F1が位置した状態となる。
水晶ウェハは、側面におけるR面に直交する面F2とm面F1との境界部P1,P2が上下に位置する、つまり、厚み方向に並んで位置することにより、確実に穴部Hを水晶ウェハに形成させることができつつ、水晶片10a(10b)の側面の形状に対応させて水晶ウェハ10に複数の水晶片10a(10b)を密集させることができる。
また、このように間隔Zwとずれ量dzとを決定するので、m面F1のみの側面又はR面に直交する面F2とm面F1とからなる側面となる水晶片10a(10b)を形成することができる。また、R面に直交する面F2とm面F1とからなる側面となる水晶片10a(10b)が形成される場合は、m面F1の大きさを変更することができる。
したがって、この水晶片10a(10b)で水晶振動素子を構成した場合、m面F1の大きさによって振動のエネルギー閉じ込めができる水晶片の形状に製造することができるので、水晶片の設計の自由度を向上させることができる。
次に、図1を用いて本発明の第一の実施形態に係る水晶ウェハ10を用いた水晶片10a(10b)の製造方法について説明する。
本発明の第一の実施形態に係る水晶ウェハ10を用いた水晶片10a(10b)の製造方法は、所定の厚さTのATカットの水晶ウェハ10の両主面にマスク11aを設ける工程を行う。次に、所定の位置に水晶ウェハ10の表面が露出するようにZ´軸方向に所定幅Zwの露出パターン11bを設ける工程を行う。その後、ウェットエッチングを行い、水晶ウェハに穴部Hを形成する工程を行う。そして、穴部Hが形成された水晶ウェハ10から水晶片10a(10b)となる部分を個片化して水晶片10a(10b)を形成する。
ここで、所定の位置に水晶ウェハ10の表面が露出するようにZ´軸方向に所定幅Zwの露出パターン11bを設ける工程は、以下のように行う。
まず、前記露出パターン11bが、水晶ウェハ10の一方の主面と他方の主面とでZ´軸方向にズレ量dZだけズレており、このズレ量dZが、m面F1のZ´軸方向の長さZmと、R面に直交する面F2のZ´軸方向の長さZrと、ウェットエッチングにおけるサイドエッチング量Zseとの和に等しくなっている。
この状態は、以下の式1で表される。
dZ=Zm+Zr+Zse (式1)
ここで、Zmは、m面のZ´軸方向の長さであり、m面は、主面となす角度θm=35°で一定であるため、以下の式2ように表される。
Zm=mt×T/(tanθm)=mt×T/0.7 (式2)
また、Zrは、R面に直交する面のZ´軸方向の長さであり、主面となす角度θr=87°で一定であるため、以下の式3ように表される。
Zr=(1−mt)×T/tanθr=(1−mt)×T/19.081 (式3)
さらに、Zseは、実験により以下の式4で表される。
Zse=0.191×mt×T/0.659=(0.2898×mt)×T (式4)
これら式2,式3,式4を式1に代入してまとめると以下の式5となる。
dZ=(1.666mt+0.0524)×T (式5)
次に、露出パターン11bの所定幅Zwが、m面F1のZ´軸方向の長さZmの2倍の長さから前記ズレ量dZを引いた値に等しくなっており、以下の式6のように表される。
Zw=2×Zm−dZ=(1.1911mt−0.0524)T (式6)
これら式により求められた露出パターン11bの所定幅Zwとズレ量dZとなる状態でマスク11aが設けられた水晶ウェハの表面を露出させてウェットエッチングを行って穴部Hを形成する。
その後、個片化して水晶片10a(10b)を得る。
なお、厚さTは、たとえば、30μm〜200μmであるのが望ましい。
ここで、式5及び式6を用いずに露出パターン11bの所定幅Zwとズレ量dZとを決めると、水晶ウェハ10が貫通しない場合が生じたり、水晶片10a(10b)となる部分が離れすぎることとなる。
水晶ウェハ10が貫通しないとは、ウェットエッチングでできるm面F1が重なり合わないか又は露出パターン11bの所定幅Zwにm面F1が位置せずに離れた位置に存在するためにm面F1に沿って水晶が残る状態となった貫通しない状態をいう。
これを避けるために、露出パターン11bの所定幅を広くして穴部Hを形成すると水晶片10a(10b)が密集せず、水晶ウェハ10に形成できる水晶片10a(10b)の数が少なくなってしまうこととなる。
したがって、式5及び式6から求めた露出パターン11bの所定幅Zwとズレ量dZとを用いてマスク11aが設けられた水晶ウェハ10の表面を露出させることで、確実に水晶ウェハ10に穴部Hを設けることができ、かつ、水晶ウェハ10に水晶片10a(10b)を密集させることができる。
(第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態に係る水晶ウェハと水晶片の製造方法について説明する。
本発明の第二の実施形態に係る水晶ウェハは、図3〜図5に示すように、穴部Hの側面について、R面に直交する面F2とm面F1との境界部P1の厚み方向の位置を基準にしたときの、R面に直交する面F2側の厚みとm面F1側の厚みとの比率mtが、0≦mt<0.5となっている。
また、ATカットの水晶ウェハ10は、複数の水晶片10a(10b)が形成された厚みTとなっており、ウェットエッチングにより水晶ウェハ10に形成される露出パターン11bのZ´軸と交差する側面がR面に直交する面F2とm面F1とで構成されている。
例えば、図4に示すように、この穴部Hの側面は、隣り合う前記水晶片10a(10b)のm面F1が同一平面内に位置した状態となっている。
言い換えると、穴部Hの側面は、一方の前記側面におけるR面に直交する面F2とm面F1との境界部P1と、隣の他方の前記側面におけるR面に直交する面F2とm面F1との境界部P2とが、同じm面F1を含む平面内に位置した状態となっている。
また、ATカットの水晶ウェハ10は、複数の水晶片10a(10b)が形成された厚みTとなっており、ウェットエッチングにより水晶ウェハ10に形成される穴部HのZ´軸と交差する側面がR面に直交する面F2とm面F1又はR面に直交する面F2のみで構成されている。
ここで、比率mt=0.5であるときは、第一の実施形態と同様に、図1に示すように、R面に直交する面F2側の厚みとm面F1側の厚みとが同じとなる。つまり、R面に直交する面F2とm面F1との境界部P1,P2が厚みTの中間に位置した状態となる。このとき穴部Hは、一方の主面から他方の主面に渡って貫通した状態となっている。
図4に示すように、比率mt=0.25であるときは、R面に直交する面F2側の厚みがm面F1側の厚みとより大きい状態となる。
また、図5に示すように、比率mt=0であるときは、m面F1側の厚みがなくなり、R面に直交する面F2側の厚みのみの状態となる。このとき穴部Hは、一方の主面から他方の主面に渡って貫通した状態となっている。
このように本発明の第二の実施形態に係る水晶ウェハ10は、穴部Hの側面が隣り合う前記水晶片10a,10bのm面が同一平面内に位置した状態にすることにより、確実に穴部Hを水晶ウェハ10に形成させることができつつ、水晶片10a(10b)の側面の形状に対応させて水晶ウェハ10に複数の水晶片10a(10b)を密集させることができる。
また、本発明の第二の実施形態に係る水晶ウェハ10は、間隔Zwとずれ量dzとを決定するので、R面に直交する面F2のみの側面又はR面に直交する面F2とm面F1とからなる側面となる水晶片10a(10b)を形成することができる。また、R面に直交する面F2とm面F1とからなる側面となる水晶片10a(10b)が形成される場合は、m面F1の大きさを変更することができる。
したがって、水晶振動素子を構成した場合、m面F1の大きさによって振動のエネルギー閉じ込めができる水晶片の形状に製造することができるので、水晶片10a(10b)の設計の自由度を向上させることができる。
次に、図4を用いて本発明の第二の実施形態に係る水晶ウェハを用いた水晶片の製造方法について説明する。
本発明の第二の実施形態に係る水晶ウェハを用いた水晶片の製造方法は、前記水晶ウェハ10の両主面にマスク11aを設ける工程を行い、穴部HのZ´軸と交差する側面がR面に直交する面F2のみ又はR面に直交する面F2とm面F1とで構成されるように、前記マスク11aに前記水晶ウェハ10の表面が露出するようにZ´軸方向に所定幅Zwの露出パターン11bを設ける工程を行い、この状態でウェットエッチングを行って水晶ウェハ10に前記穴部を形成する工程を行い、個片化して前記複数の水晶片10a(10b)を形成する工程を行う。
ここで、所定の位置に水晶ウェハ10の表面が露出するようにZ´軸方向に所定幅Zwの露出パターン11bを設ける工程は、以下のように行う。
まず、前記露出パターン11bが、水晶ウェハ10の一方の主面と他方の主面とでZ´軸方向にズレ量dZだけズレており、このズレ量dZが、m面のZ´軸方向の長さZmと、R面に直交する面のZ´軸方向の長さZrと、ウェットエッチングにおけるサイドエッチング量Zseとの和に等しくなっている。
この状態は、以下の式1で表される。
dZ=Zm+Zr+Zse (式1)
ここで、Zmは、m面F1のZ´軸方向の長さであり、m面F1は、主面となす角度θm=35°で一定であるため、以下の式2ように表される。
Zm=mt×T/(tanθm)=mt×T/0.7 (式2)
また、Zrは、R面に直交する面F2のZ´軸方向の長さであり、主面となす角度θr=87°で一定であるため、以下の式3ように表される。
Zr=(1−mt)×T/tanθr=(1−mt)×T/19.081 (式3)
さらに、Zseは、第一の実施形態と同様に、実験により以下の式4で表される。
Zse=0.191×mt×T/0.659=(0.2898×mt)×T (式4)
ここで、Zseは、必ず生じるため、第二の実施形態では、式4のmtを(1−mt)に代えて式を構成する。
Zse=0.191×(1−mt)×T/0.659=(−0.2898×mt+0.2898)×T (式7)
これら式2,式3,式7を式1に代入してまとめると以下の式5となる。
dZ=(−1.0863×mt+0.3422)×T (式8)
次に、露出パターン11bの所定幅Zwが、水晶ウェハ10の厚みTに対するm面F1のZ´軸方向の長さZmの長さから式8によるズレ量dZを引いた値に等しくなっており、以下の式9のように表される。
Zw=Zm−dZ=(−1.0863mt−1.0863)T (式9)
これら式により求められた露出パターン11bの所定幅Zwとズレ量dZとなる状態でマスク11aが設けられた水晶ウェハの表面を露出させてウェットエッチングを行って穴部Hを形成する。
その後、個片化して水晶片を得る。
なお、厚さTは、たとえば、30μm〜200μmであるのが望ましい。
ここで、式8及び式9を用いずに露出パターン11bの所定幅Zwとズレ量dZとを決めると、水晶ウェハ10が貫通しない場合が生じたり、水晶片10a(10b)となる部分が離れすぎることとなる。
水晶ウェハ10が貫通しないとは、ウェットエッチングでできるm面F1にR面に直交する面F2が交差した貫通しない状態をいう。
これを避けるために、露出パターン11bの所定幅を広くして穴部を形成すると水晶片が密集せず、水晶ウェハに形成できる水晶片の数が少なくなってしまうこととなる。
したがって、式8及び式9から求めた露出パターン11bの所定幅Zwとズレ量dZとを用いてマスク11aが設けられた水晶ウェハ10の表面を露出させることで、確実に水晶ウェハ10に穴部Hを設けることができ、かつ、水晶ウェハ10に水晶片10a(10b)を密集させることができる。
次に、本発明の第一の実施形態に係る水晶ウェハの実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1は、mt=0.75、厚みT=30(μm)のとき、
Zm=32.143(μm)、
Zr=0.393(μm)、
Zse=6.521(μm)、
dZ=39.057(μm)、
Zw=25.228(μm)
となり、図2の状態となる。
なお、計算結果は、小数点第4位を四捨五入しているため、Zwの値の小数点第3位が異なる場合がある。
(実施例2)
実施例2は、mt=1.0、厚みT=30(μm)のとき、
Zm=42.857(μm)、
Zr=0(μm)、
Zse=8.694(μm)、
dZ=51.552(μm)、
Zw=34.161(μm)
となり、図3の状態となる。
なお、計算結果は、小数点第4位を四捨五入しているため、Zwの値の小数点第3位が異なる場合がある。
(実施例3)
実施例3は、mt=0.5、厚みT=30(μm)のとき、
Zm=21.429(μm)、
Zr=0.786(μm)、
Zse=4.347(μm)、
dZ=26.562(μm)、
Zw=16.295(μm)
となり、図1の状態となる。
なお、計算結果は、小数点第4位を四捨五入しているため、Zwの値の小数点第3位が異なる場合がある。
このように、R面に直交する面F2とm面F1との境界部P1,P2が上下に並んだ状態となって、水晶ウェハに水晶片を密集せさせた状態を得ることができた。
次に、本発明の第二の実施形態に係る水晶ウェハの実施例について説明する。
(実施例4)
実施例4は、mt=0.25、厚みT=30(μm)のとき、
Zm=10.714(μm)、
Zr=1.179(μm)、
Zse=6.521(μm)、
dZ=18.413(μm)、
Zw=24.442(μm)
となり、図4の状態となる。
また、実施例4は、図4に示すように、隣り合う前記水晶片10a(10b)のm面F1が同一平面となるm面F1内に位置した状態を得ることができた。
言い換えると、実施例4は、図4に示すように、隣り合う前記水晶片10a(10b)のR面に直交する面F2とm面F1との境界部P1,P2が同一平面となるm面F1内に位置した状態を得ることができた。
なお、計算結果は、小数点第4位を四捨五入しているため、Zwの値の小数点第3位が異なる場合がある。
(実施例5)
実施例5は、mt=0、厚みT=30(μm)のとき、
Zm=42.857(μm)、
Zr=1.572(μm)、
Zse=8.694(μm)、
dZ=10.266(μm)、
Zw=32.589(μm)
となり、図5の状態となる。
なお、計算結果は、小数点第4位を四捨五入しているため、Zwの値の小数点第3位が異なる場合がある。
また、実施例5は、図5に示すように、隣り合う前記水晶片10a(10b)のR面に直交する面F2とm面F1との境界部P1,P2が同一平面となるm面F1内に位置した状態を得ることができた。
10 水晶ウェハ
10a,10b 水晶片
11a マスク
11b 露出パターン
H 穴部
F1 m面
F2 R面に直交する面
P1,P2 境界部

Claims (5)

  1. 複数の水晶片が形成された厚みTとなるATカットの水晶ウェハであって、
    ウェットエッチングにより前記水晶ウェハに形成される貫通部のZ´軸と交差する側面がR面に直交する面とm面とで構成されており、
    前記R面に直交する面と前記m面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、
    前記R面に直交する面側の厚みと前記m面側の厚みとの比率をmtとし、
    前記比率mtが、0.5≦mt<1.0のとき、
    前記貫通部の側面において、
    一方の前記側面におけるR面に直交する面とm面との境界部が、隣の他方の前記側面におけるR面に直交する面とm面との境界部と厚み方向に上下に並んで配置され、
    一方の前記側面であるm面上に他方の側面であるR面に直交する面が位置し、
    一方の前記側面であるR面に直交する面上に他方の側面であるm面が位置していることを特徴とする水晶ウェハ。
  2. 複数の水晶片が形成された厚みTとなるATカットの水晶ウェハであって、
    ウェットエッチングにより前記水晶ウェハに形成される貫通部のZ´軸と交差する側面がR面に直交する面とm面とで構成されており、
    前記R面に直交する面と前記m面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、
    前記R面に直交する面側の厚みと前記m面側の厚みとの比率をmtとし、
    前記比率mtが、0≦mt<0.5のとき、
    前記貫通部の側面において、
    隣り合う前記水晶片のm面が同一平面内に位置することを特徴とする水晶ウェハ。
  3. 厚みTからなるATカットの水晶ウェハにウェットエッチングにより貫通部を形成してから複数の水晶片を形成する水晶片の製造方法であって、
    前記貫通部のZ´軸と交差する側面がm面のみ又はR面に直交する面とm面とで構成されるように、
    前記水晶ウェハの両主面にマスクを設け、
    前記マスクに前記水晶ウェハの表面が露出するようにZ´軸方向に所定幅Zwの開口部を設け、
    前記開口部が、前記水晶ウェハの一方の主面と他方の主面とでZ´軸方向にズレ量dZだけズレており、
    前記R面に直交する面と前記m面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、
    前記R面に直交する面側の厚みと前記m面側の厚みとの比率をmtとし、
    前記比率mtが、0.5≦mt<1.0のとき、
    このズレ量dZが、m面のZ´軸方向の長さZmと、R面に直交する面のZ´軸方向の長さZrと、ウェットエッチングにおけるサイドエッチング量Zseとの和に等しくなっており、
    前記開口部の所定幅Zwが、m面のZ´軸方向の長さZmの2倍の長さから前記ズレ量dZを引いた値に等しくなっており、
    この状態でウェットエッチングを行って水晶ウェハに前記貫通部を形成し、
    個片化して前記複数の水晶片を形成することを特徴とする水晶片の製造方法。
  4. 厚みTからなるATカットの水晶ウェハにウェットエッチングにより貫通部を形成してから複数の水晶片を形成する水晶片の製造方法であって、
    前記貫通部のZ´軸と交差する側面がR面に直交する面のみ又はR面に直交する面とm面とで構成されるように、
    前記水晶ウェハの両主面にマスクを設け、
    前記マスクに前記水晶ウェハの表面が露出するようにZ´軸方向に所定幅Zwの開口部を設け、
    前記開口部が、前記水晶ウェハの一方の主面と他方の主面とでZ´軸方向にズレ量dZだけズレており、
    前記R面に直交する面と前記m面との境界部の厚み方向の位置を基準にしたときの、
    前記R面に直交する面側の厚みと前記m面側の厚みとの比率をmtとし、
    前記比率mtが、0≦mt<0.5のとき、
    このズレ量dZが、m面のZ´軸方向の長さZmと、R面に直交する面のZ´軸方向の長さZrと、ウェットエッチングにおけるサイドエッチング量Zseとの和に等しくなっており、
    前記開口部の所定幅Zwが、前記水晶ウェハの厚みTに対するm面のZ´軸方向の長さZmの長さから前記ズレ量dZを引いた値に等しくなっており、
    この状態でウェットエッチングを行って水晶ウェハに前記貫通部を形成し、
    個片化して前記複数の水晶片を形成することを特徴とする水晶片の製造方法。
  5. 前記開口部の所定幅Zwが、厚みTに対して5%以下の長さがさらに付加されることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の水晶片の製造方法。
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