JP2014049329A - 圧入端子及び端子圧入構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧入部の長手方向長さを短くでき、コネクタの小型化が可能となる圧入端子及び端子圧入構造を提供する。
【解決手段】圧入端子11は、端子本体15の圧入部21の両側部23に突設され、圧入方向と直交する係止面25を備えた挿入ストッパ部17と、挿入ストッパ部17の突出先端面27に設けられ、圧入部21を受容するハウジングの圧入孔の内側壁に食い込む保持突起29と、を備え、保持突起29が、挿入ストッパ部17の突出先端面27における板厚方向の一部分に突設される。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧入端子及び端子圧入構造に関する。
端子の展開長を大きくすることなく、端子の保持強度を高くすることができる端子圧入構造が特許文献1にて提案されている。
この端子圧入構造は、図5に示すように、端子501の圧入部本体503の両側縁のそれぞれに突出形成された複数のバーブ505が、端子501の圧入部507を受容するハウジング509の圧入孔511の内壁に食い込んで圧入部507をハウジング509に圧入固定する。圧入部507が平板の単層構造で構成されると共に、複数のバーブ505は、それらの先端が圧入部507の主要対向面の一方側及び他方側に交互に位置するように構成されている。
この端子圧入構造によれば、圧入部507が平板の単層構造で構成されるので、二層構造とする場合に比べて端子展開長を小さくできる。また、複数のバーブ505が、圧入部507の主要対向面の一方側及び他方側に交互に位置するように構成されているので、バーブ505を圧入孔511の内壁に食い込ませたときに、一方側のバーブ505と他方側のバーブ505が板厚方向で異なって食い込み、ハウジング509に対する保持強度を高めることができる。
特開2005−353371号公報
しかしながら、圧入部507は、端子501の長手方向に沿って、押圧肩513(挿入ストッパ部)とバーブ505(保持突起)が別々に成形されている。そのため、圧入部507の長手方向長さが長くなり、コネクタを小型化できないという問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、圧入部の長手方向長さを短くでき、コネクタの小型化が可能となる圧入端子及び端子圧入構造を提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 端子本体の圧入部の両側部に突設され、圧入方向と直交する係止面を備えた挿入ストッパ部と、前記挿入ストッパ部の突出先端面に設けられ、前記圧入部を受容するハウジングの圧入孔の内壁に食い込む保持突起と、を備え、前記保持突起が、前記挿入ストッパ部の突出先端面における板厚方向の一部分に突設されることを特徴とする圧入端子。
上記(1)の構成の圧入端子によれば、保持突起が挿入ストッパ部の突出先端面に設けられることにより、端子本体の圧入方向に保持突起と挿入ストッパ部とが並んで設けられる場合に比べ、圧入部の長手方向長さを短くできる。そして、挿入ストッパ部の突出先端面における板厚方向の一部分にのみ保持突起が突設され、挿入ストッパ部の突出先端面における保持突起が突設されない他の部分が、ハウジングの圧入孔の内壁に当接する保持面となる。即ち、挿入ストッパ部の突出先端面における保持面と対向する圧入孔の内壁は、端子圧入時に保持突起により削れることがないので、挿入ストッパ部の突出先端面における保持面との間に隙間が生じない。従って、ハウジングの圧入孔の内壁は端子本体の傾きを確実に規制することができ、ハウジング圧入後の圧入端子の真直精度が向上する。また、上記圧入端子は、プレスの工程を増やすことなく成形でき、安価に製造することができる。
(2) 端子本体の圧入部の両側部に突設され、圧入方向と直交する係止面を備えた挿入ストッパ部と、前記挿入ストッパ部の突出先端面に設けられ、前記圧入部を受容するハウジングの圧入孔の内壁に食い込む保持突起と、を備え、前記保持突起が、前記挿入ストッパ部の突出先端面における板厚方向の一部分に突設され、前記ハウジングの圧入孔には、前記挿入ストッパ部の係止面と当接する圧入方向に先細のテーパー壁部が形成されていることを特徴とする端子圧入構造。
上記(2)の構成の端子圧入構造によれば、圧入端子がハウジングの圧入孔に挿入される際、先ず、端子先端の電気接触部が圧入孔へ挿入される。電気接触部は、端子板厚方向に直交する方向の幅寸法が挿入ストッパ部よりも小さい。ハウジングには、圧入孔の圧入方向前方に接触部挿通孔が連続して形成されている。この接触部挿通孔は、圧入孔よりも端子板厚方向に直交方向の幅寸法が小さい。挿入された圧入端子は、電気接触部が圧入孔を通過した後、接触部挿通孔へ進入する際、圧入孔と接触部挿通孔との境に形成された先細のテーパー壁部によって挿入方向が規制され、接触部挿通孔へ案内されてスムースに挿入される。そして、電気接触部が接触部挿通孔に挿通された圧入端子が更に挿入されると、保持突起が内壁に食い込み、圧入が開始される。圧入が進み、挿入ストッパ部の係止面がテーパー壁部に到達して当接することにより、それ以上の挿入が規制され、圧入が完了する。この圧入完了状態において、挿入ストッパ部の突出先端面における保持突起が突設されない他の部分が、ハウジングの圧入孔の内壁に当接する保持面となる。即ち、挿入ストッパ部の突出先端面における保持面と対向する圧入孔の内壁は、端子圧入時に保持突起により削れることがないので、挿入ストッパ部の突出先端面における保持面との間に隙間が生じない。従って、ハウジングの圧入孔の内壁は端子本体の傾きを確実に規制することができ、挿入ストッパ部の係止面がテーパー壁部に当接した際に生じる傾きを防止するので、テーパー壁部によってハウジング圧入後の圧入端子の真直精度が低下する虞がない。
本発明に係る圧入端子によれば、圧入部の長手方向長さを短くでき、コネクタを小型化できる。これに加え、ハウジング圧入後の圧入端子の真直精度を向上させることができる。
本発明に係る端子圧入構造によれば、圧入部の長手方向長さを短くでき、コネクタを小型化できるとともに、ハウジングの圧入孔に対する圧入端子の挿入性を高めることができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の一実施形態に係る圧入端子を表す斜視図である。 図1のE部拡大図である。 (a)はハウジングに圧入された圧入端子における図2のF−F断面図、(b)はハウジングに圧入された圧入端子における図2のG−G断面図である。 比較例に係る圧入端子の要部拡大図である。 従来の端子圧入構造を示し、(a)は部分平断面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図、(c)は(a)のB−B線に沿う断面図、(d)は(a)の矢印C部分の拡大図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る圧入端子11は、先端に電気接触部である雄タブ13を有し、その圧入方向後方に端子本体15と、挿入ストッパ部17と、リード部19と、が順次連設されて構成されている。この圧入端子11は、板金加工により金属素板を一体に打ち抜くことによって作られる。
端子本体15の長手方向中央には端子板厚方向に直交方向の幅寸法を拡幅させた圧入部21が形成され、圧入端子11は金属素板の厚みと同等の厚みで形成される。この圧入部21は、図2に示す圧入部21の両側部23に突設され、圧入方向と直交する係止面25を備えた挿入ストッパ部17を有する。即ち、挿入ストッパ部17は、圧入部21の両側部23に両翼状となって突出するようにして形成される。
挿入ストッパ部17の両側の突出先端面27には、保持突起29が突設される。保持突起29は、挿入ストッパ部17の突出先端面27における板厚方向(図2の上下方向)の一部分に突設される。本実施形態では、板厚の略半分の寸法で保持突起29が形成されている。この他、保持突起29は、板厚の2/3〜3/4程度の寸法で形成されてもよい。即ち、保持突起29は、突出先端面27に、保持突起29が突設されない板厚方向の他の部分が残るよう形成されればよい。
挿入ストッパ部17の両側の突出先端面27は、端子圧入方向に沿う平行な平坦面で形成される。保持突起29は、突出先端面27から圧入方向後方に向かって徐々に高くなる傾斜面31と、この傾斜面31の圧入方向後方に接続されて突出先端面27と平行な平行面33と、この平行面33の圧入方向後方に接続されて平行面33に略垂直となって突出先端面27に接続される抜止面35と、を有する。即ち、保持突起29は、略楔状に形成される。
保持突起29の上下面は、金属素板の表裏に平行な突起上面37と突起下面39とからなる。上記のように、保持突起29は、突出先端面27における板厚方向の一部分に突設される。本実施形態では、突起上面37が金属素板面よりも薄厚となる方向に下がることにより、板厚方向の一部分に突設されている。突起上面37を金属素板面よりも下げて形成する方法としては、始めに金属素板と同等の厚みで形成した保持突起29を、プレスや切削、研磨等により薄肉化する加工法が挙げられる。
圧入端子11は、図3に示すように、コネクタのハウジング41に装着される。ハウジング41は、合成樹脂によって成形されている。ハウジング41には、圧入部21の保持突起29を受容する圧入孔43が形成される。圧入孔43は、雄タブ13を挿通する接触部挿通孔45と接続される。圧入孔43は、接触部挿通孔45の圧入方向後方のテーパー壁部47と、内側壁(内壁)49と、面取り部51と、が順次連設されて構成される。
一対の内側壁49は、相互に平行に形成され、挿入ストッパ部17における両側の突出先端面27同士間の寸法に略一致する離間寸法、若しくはそれよりも若干小さい離間寸法に形成される。つまり、圧入孔43に圧入される圧入端子11は、圧入部21の保持突起29が圧入孔43の内側壁49に食い込むように構成されている。
圧入端子11をハウジング41の圧入孔43に圧入する本実施形態に係る端子圧入構造では、ハウジング41の圧入孔43に、テーパー壁部47が形成される。テーパー壁部47は、圧入方向に先細となって形成され、挿入ストッパ部17の係止面25と当接する。即ち、テーパー壁部47は、前側の幅狭部53が接触部挿通孔45に接続され、後側の拡幅部55が内側壁49に接続されている。
次に、上記構成を有する圧入端子11及び端子圧入構造の作用を説明する。
本実施形態の圧入端子11では、保持突起29が、挿入ストッパ部17の突出先端面27に設けられている。これにより、端子本体15の圧入方向に保持突起29と挿入ストッパ部17とが並んで設けられる場合に比べ、圧入部21の長手方向長さを短くできる。そして、挿入ストッパ部17の突出先端面27における板厚方向の一部分にのみ保持突起29が突設され、挿入ストッパ部17の突出先端面27における保持突起29が突設されない他の部分が、ハウジング41の圧入孔43の内側壁49に当接する保持面57(図2参照)となる。即ち、挿入ストッパ部17の突出先端面27における保持面57と対向する圧入孔43の内側壁49は、端子圧入時に保持突起29により削れることがないので、挿入ストッパ部17の突出先端面27における保持面57との間に隙間が生じない。従って、ハウジング41の圧入孔43の内側壁49は端子本体15の傾きを確実に規制することができ、ハウジング圧入後の圧入端子11の真直精度が向上する。また、圧入端子11は、プレスの工程を増やすことなく成形でき、安価に製造することができる。
また、本実施形態に係る端子圧入構造では、圧入端子11がハウジング41の圧入孔43に挿入される際、先ず、端子先端の雄タブ13が圧入孔43へ挿入される。雄タブ13は、端子板厚方向に直交方向の幅寸法が挿入ストッパ部17よりも小さい。ハウジング41には、圧入孔43の圧入方向前方に接触部挿通孔45が連続して形成されている。この接触部挿通孔45は、圧入孔43よりも端子板厚方向に直交方向の幅寸法が小さい。挿入された圧入端子11は、雄タブ13が圧入孔43を通過した後、接触部挿通孔45へ進入する際、圧入孔43と接触部挿通孔45との境に形成された先細のテーパー壁部47によって挿入方向が規制され、接触部挿通孔45へ案内されてスムースに挿入される。
そして、雄タブ13が接触部挿通孔45に挿通された圧入端子11が更に挿入されると、保持突起29が内側壁49に食い込み、圧入が開始される。圧入が進み、挿入ストッパ部17の係止面25がテーパー壁部47に到達して当接することにより、それ以上の挿入が規制され、圧入が完了する。
この圧入完了状態において、挿入ストッパ部17の突出先端面27における保持突起29が突設されない他の部分が、ハウジング41の圧入孔43の内側壁49に当接する保持面57となる。即ち、挿入ストッパ部17の突出先端面27における保持面57と対向する圧入孔43の内側壁49は、端子圧入時に保持突起29により削れることがないので、挿入ストッパ部17の突出先端面27における保持面57との間に隙間が生じない。従って、ハウジング41の圧入孔43の内側壁49は端子本体15の傾きを確実に規制することができ、挿入ストッパ部17の係止面25がテーパー壁部47に当接した際に生じる傾きを防止するので、テーパー壁部47によってハウジング圧入後の圧入端子11の真直精度が低下する虞がない。
なお、上記した圧入端子11に対しては、図4に示す比較例に係る圧入端子59を挙げることができる。この比較例に係る圧入端子59は、端子本体15における圧入部21の両側部23に突設され、圧入方向と直交する係止面25を備えた挿入ストッパ部17と、挿入ストッパ部17の突出先端面27に設けられ、圧入部21を受容するハウジング41の圧入孔43の内側壁49に食い込む保持突起61と、を備える。
この圧入端子59は、保持突起61が、挿入ストッパ部17の突出先端面27における板厚方向の全てに亘って突設されている。このため、圧入部全長の短縮効果は得られるが、保持突起61が圧入時に内側壁49の全てを削ってしまう恐れがある。
その結果、比較例の圧入端子59では、本実施形態の圧入端子11のようにハウジング41の圧入孔43の内側壁49に当接する保持面57(図2参照)が形成されず、挿入ストッパ部17の突出先端面27と圧入孔43の内側壁49との隙間が削れによって大きくなる場合があり、圧入端子59の傾きを規制できず、端子圧入後の真直精度向上が望めない。
従って、本実施形態に係る圧入端子11によれば、圧入部21の長手方向長さを短くでき、コネクタを小型化できる。これに加え、ハウジング圧入後の圧入端子11の真直精度を向上させることができる。
また、本実施形態に係る端子圧入構造によれば、圧入部21の長手方向長さを短くでき、コネクタを小型化できるとともに、ハウジング41の圧入孔43に対する圧入端子11の挿入性を高めることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
11…圧入端子
13…雄タブ(電気接触部)
15…端子本体
17…挿入ストッパ部
19…リード部
21…圧入部
23…両側部
25…係止面
27…突出先端面
29…保持突起
41…ハウジング
43…圧入孔
47…テーパー壁部
49…内側壁(内壁)

Claims (2)

  1. 端子本体の圧入部の両側部に突設され、圧入方向と直交する係止面を備えた挿入ストッパ部と、
    前記挿入ストッパ部の突出先端面に設けられ、前記圧入部を受容するハウジングの圧入孔の内壁に食い込む保持突起と、を備え、
    前記保持突起が、前記挿入ストッパ部の突出先端面における板厚方向の一部分に突設されることを特徴とする圧入端子。
  2. 端子本体の圧入部の両側部に突設され、圧入方向と直交する係止面を備えた挿入ストッパ部と、
    前記挿入ストッパ部の突出先端面に設けられ、前記圧入部を受容するハウジングの圧入孔の内壁に食い込む保持突起と、を備え、
    前記保持突起が、前記挿入ストッパ部の突出先端面における板厚方向の一部分に突設され、
    前記ハウジングの圧入孔には、前記挿入ストッパ部の係止面と当接する圧入方向に先細のテーパー壁部が形成されていることを特徴とする端子圧入構造。
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