JP2014046446A - 切削工具用ホルダ及び切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】旋削用の切削工具で、ホルダに設けられるクーラントの吐出口形状の複雑化を招かず、切り刃形状、切削幅に関係なく、切削を行う切れ刃の幅部位の全体に、その逃げ面側で、チップ支持力を低下させず、クーラントを効率的に吹き付け得るようにする。
【解決手段】 ホルダ11の座面2の周縁部に、拘束部35を備えた拘束壁31を立ち上げ、形成し、この拘束壁31にクーラントの吐出口55を開口させる。座面23の周縁部に支持部材61を空隙Kを保持して包囲する板壁41を立ち上げ、形成しておく。支持部材61を介して切削インサート71を座面23に着座させ、拘束部35で逃げ面75を拘束して固定し、支持部材61の逃げ面65と、拘束壁31、板壁41との間に空隙Kを保持させ。クーラントを吐出口55から空隙Kに吐出させと、座面23側から逃げ面65に沿って切れ刃72に向けて薄膜流として噴出させ得るため、効率的に吹き付け得る。
【選択図】 図6

Description

本発明は、旋削等の切削に使用される切削工具用ホルダ、及び切削工具(バイト)に関する。詳しくは、円筒旋削、倣い切削、さらには溝入れや端面加工などの切削に使用される切削工具に用いられる切削工具用ホルダ、及びこの切削工具用ホルダの先端の凹部における座面に、スローアウェイ方式などの切削インサート(スローアウェイチップ又は単にチップともいわれる)を固定してなる切削工具に関する。
例えば、耐熱合金のような高強度材をこの種の切削工具(以下、工具とも言う)で旋削する場合には、その切削中、切削油や切削水(不水溶性切削油剤や水溶性切削油剤)等のクーラントをその切削インサートにおける切れ刃(切削部位)に連続して供給する(浴びせかける)ことが不可欠である。とくに、切込みが深い粗削りにおいては、切削抵抗も大きく、切れ刃の摩耗が激しくなるため、その摩耗の低減ないし工具の長寿命化のためにもクーラントの供給は重要である。こうしたクーラントを切れ刃の切削部位に供給する手段としては、専用配管を用いて、その先端から直接、切れ刃部位に供給するもの以外に、切削工具用ホルダ(以下、単にホルダともいう)内に、例えば、そのホルダの基端から先端に向けてクーラントの供給孔(流路)をトンネル状に形成し、この供給孔を介してその供給を行う技術が各種、提案されている(特許文献1、2,3)。これらのものでは、その供給孔の入口に、クーラントを圧送するための配管(チューブ)を接合しておき、圧送したクーラントを、ホルダの先端又はその近傍に設けた吐出口(クーラントの吐出用の開口)から切削部位をなす切れ刃に供給する、というものである。
ところで、クーラントの切れ刃への供給は、そのすくい面側と逃げ面側の双方から行うのが望ましいが、すくい面側から供給する場合には、排出される切り屑に遮られるため、切れ刃に効率的にそれを供給することは難しい。一方、切れ刃の寿命は、通常、逃げ面摩耗を基準として判断される。また、旋削において仕上げ面粗度(精度)に影響するのは、すくい面より逃げ面の摩耗である。こうしたことから、クーラントは逃げ面側から切れ刃に供給することが効果的である。このため、上記技術においても、クーラントの吐出口を、ホルダの先端のうち、切れ刃をなす切削インサートの逃げ面側の近傍において開口させている。これらのものでは、吐出されるクーラントが切削部位に効率的に吹き付けられるようにするため、その吐出口に連なる供給孔が、ホルダの先端において、斜め上向きに設けられたり、切削インサートの直近においてその吐出口を開口させるなど、各種の工夫がなされている。なお、この種の切削工具においては、切削インサートがホルダの座面に直接載せられて固定されることもあるが、その破断等からホルダを保護するため、切削インサートの下面と、座面との間に、その下面と、通常、同形、同寸をなす支持部材(シムシート、アンビルともいわれる介在物)を介在させてその固定を行うことが多い。
特開昭61−71903号公報 特開平10−296505号公報 WO00/09280号公報
上記のいずれの技術におけるクーラント供給手段においても、吐出されるクーラントは、その吐出口が通常、小さい円など単純な横断面形状とされる。こうしたことから、クーラントは、細いストレートの軸状流(通常、横断面が略円形の軸状流)となって、切れ刃の切削部位に浴びせかけられる。このため、例えば、切削インサートに円形チップが用いられ、粗削りのように比較的、切込みが深く、しかも、切れ刃のうち、切削を行っている刃の幅(長さ)部位が大きいような場合には問題がある。というのは、細いストレートの軸状流で吹き付けられるクーラントでは、それが広い刃幅の全体に効率的に浴びせかけることができないためである。すなわち、ストレートの軸状流で吹き付けられるクーラントでは、切れ刃に沿う、狭い幅領域しか直接には冷却できないためである。このため、このようなクーラント供給方式の切削工具の使用においては、切削における摩擦熱の高温化を招き易く、切れ刃の摩耗、焼付けにより工具寿命が短くなりがちであるなどの問題があった。なお、このような問題は、円形チップにかぎられるものでなく、正方形やひし形チップにおいても、広い刃幅(長い切れ刃部位)において切削する場合には同様に顕在化する。
一方、上記したクーラントの吹き付け方式により、こうした問題を解消するためには、その軸状流におけるその直径を太くすることになる。しかし、それでは、ホルダのチップ支持力が低下していくため、限界がある。また、ストレートの軸状流でなく、幅の広い扁平流ないし拡散扁平流としてクーラントを吐出させることも考えられるが、このような吐出流が得られる吐出口を形成するには、その吐出口(ノズルの開口部分)、及びその近傍の供給孔(流路)の横断面形状を、例えば開口部において扁平で幅の広い矩形としたり、或いは、開口端に向けて幅が広い扇形状に加工する必要があるが、この場合も同様にチップ支持力が低下する。
しかし、微小な吐出口において、そのような形状、構造を得ることは、加工が複雑化するため、著しいコストアップを招いてしまうか、或いは、加工が困難となる。また、ホルダの先端面に吐出口を横に並べて多数形成することも考えられるが、その場合にもこれと同様の問題がある。しかも、幅広の吐出流を得ようとしても、供給孔の先端(吐出口)の拡径化のみでは、自ずと限界があり、所望とする吐出流を得ることは困難である。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたもので、旋削等の切削に使用される切削工具において、そのホルダに設けられるクーラントの吐出口(噴出口)等の形状、構造の複雑化を招くことなく、しかも、切り刃形状や、切削幅の広狭に関係なく、切削を行う切れ刃(切削部位)の幅部位、ないし切れ刃長の全体に、チップ支持力の低下を招くことなく、効率的に吹き付けることができる切削工具を提供することをその目的とする。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、先端に設けられた座面に切削インサートを直接又は支持部材を介して固定することによって切削工具をなすように形成された切削工具用ホルダであって、
切削工具用ホルダ自身の内部にクーラントの供給用の供給孔が設けられてなる切削工具用ホルダにおいて、
前記座面の周縁部には、前記切削インサートの逃げ面を拘束するための拘束部を備えた拘束壁が立ち上がる形で設けられていると共に、該拘束壁又は前記座面には、供給されたクーラントを吐出させる吐出口が開口されており、
該座面に前記切削インサートが、すくい面を上にして、直接又は支持部材を介して位置決めされ、かつ前記逃げ面が前記拘束部にて拘束されて固定されたときにおいて、
該切削インサート又は前記支持部材の逃げ面の周囲に、前記拘束壁のうちの少なくとも前記座面寄り部位と共に、空隙を保持する板壁が形成されており、しかも、該板壁は、該座面の周縁部のうち、前記拘束壁を除いた部位に該座面の周縁部から立ち上がる形で形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、切削工具用ホルダの先端に設けられた座面に切削インサートを直接又は支持部材を介して固定してなる切削工具であって、
該切削工具用ホルダは、前記座面の周縁部に前記切削インサートの逃げ面を拘束するための拘束部を備えた拘束壁を立ち上がる形で備え、かつ、自身の内部にクーラントの供給用の供給孔を備えていると共に、該拘束壁又は前記座面には、供給されたクーラントを吐出させる吐出口が開口されており、
該座面に前記切削インサートが、すくい面を上にして、直接又は支持部材を介して位置決めされ、かつ前記逃げ面が前記拘束部にて拘束されて固定されており、この固定状態において、
該切削インサート又は前記支持部材の逃げ面の周囲に、前記拘束壁のうちの少なくとも前記座面寄り部位と共に、空隙を保持する板壁が形成されており、しかも、該板壁は、該座面の周縁部のうち、前記拘束壁を除いた部位に該座面の周縁部から立ち上がる形で形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記吐出口は、前記拘束壁のうちの前記座面寄り部位に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の切削工具である。
請求項4に記載の発明は、前記切削インサートは、前記支持部材を介して座面に固定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の切削工具である。
請求項5に記載の発明は、前記支持部材は、前記座面にネジ部材によるねじ込み方式で固定されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の切削工具である。
本発明の切削工具用ホルダ、及びこれを用いた切削工具においては、上記構造を有しているため、前記吐出口から吐出するクーラントを、該板壁の内壁面と前記逃げ面との間の空隙に入り込ませ(流れ込ませ)、該板壁の内壁面にガイドさせて、前記座面側から前記逃げ面に沿ってその切れ刃、又は該切れ刃の近傍に向けて噴射させることができる。すなわち、本発明によれば、クーラントを、逃げ面の周りにおいて形成された前記空隙において、前記座面側から前記逃げ面に沿って、該切削インサートの切れ刃又はその近傍に向けて噴射させることができるため、その吐出流(噴出流)は、前記逃げ面に沿って薄い層、又は薄い膜状の流れ(以下、薄膜流という)とすることができる。このため、本発明の切削工具によって、工作物をその切り込み幅が広い状態で旋削等の切削をする場合においては、クーラントを、切削部位をなす切れ刃の、その広い幅領域に、チップ支持力の低下を招くことなく、効率的に吹き付ける(浴びせかける)ことができる。なお、本発明において、切削インサートの「逃げ面」とは、切削を受け持つ切れ刃の逃げ面の他、この逃げ面に連なる側面ないし外周面(複数コーナーを有する切削インサートにおいては、未使用の切れ刃(コーナ)側における逃げ面)を含むものとする。また、支持部材の「逃げ面」とは、その上に、載置されて固定される切削インサートの前記「逃げ面」に沿って続く面、すなわち、その切削インサートの逃げ面に対応ないし相当する側面(外周面)を意味する。
しかも、本発明において得られる、逃げ面に沿うこのような薄膜流をなす流れ性状は、クーラントの吐出口を加工によって形成したことによるものではない。上記構成のように、そのような薄膜流は、座面に切削インサートを、直接又は支持部材を介して着座させて固定することで、その逃げ面の回りに、立ち上げられる形で形成された板壁と、拘束壁のうちの少なくとも座面寄り部位との間で形成される空隙の存在を利用したものである。すなわち、本発明では、座面の周縁部を利用し、そこに板壁を立てて、拘束壁のうちの、少なくとも座面寄り部位とで、それらの内面(内壁面)と、固定した切削インサート又は支持部材の逃げ面との間において、周方向に沿って空隙(隙間)を形成し、その空隙をクーラントの流路としている。そして、吐出口から吐き出されてその空隙に入り込んだクーラントを、該空隙において前記座面側から前記逃げ面に沿って前記切削インサートの切れ刃、又はその近傍に向けて噴射させ、その板壁の内壁面にてそのクーラントをガイドすることで薄膜流を形成するものである。このように、本発明においては、吐出口の形状、構造の複雑化を招くことなく、切れ刃に沿う広い範囲にわたって効率的にクーラントを吹き付けることができる。
本発明において、板壁は、その内壁面が、逃げ面に平行となるか、或いは、クーラントの出口側(板壁の上端側)における空隙が狭くなるように立ち上げるのが好ましいが、これに限定されるものではない。すなわち、板壁の立ち上げの角度は、切削インサートの切れ刃の逃げ面の角度(逃げ角)等に応じて、適宜に設定すればよい。なお、空隙(隙間)が狭い(小さい)ほど、噴出されるクーラントはより薄く、速度の速い薄膜流となって噴出することになる。このため、この空隙は、切削条件に応じて、必要量ないし適量のクーラントが円滑に噴出させることができるように、その粘性や組成、さらには、圧送ポンプ(圧送手段)の出力等を考慮して設定すればよい。なお、クーラントは、実際に切削を受け持つ切れ刃に効率的に噴射されるのが好ましいことから、切削抵抗が大きい切れ刃の部位(コーナで深く切り込む場合には、そのコーナの部位)に相対的に多くのクーラントが吹き付けられるように、空隙(開口)の幅は、切削抵抗が大きい切れ刃の部位では広く、それが小さい部位では狭くするなど、逃げ面周りにおいて、すなわち、切れ刃に沿って異ならせてもよい。
本発明において、拘束壁又は座面に設けられる吐出口は、クーラントが空隙に入り込んで、座面側から逃げ面に沿ってすくい面側に向けて流すことができればよく、したがって、吐出口の先端の向き(クーラントが吐出される向き)は、座面における切削インサートの配置等に基づいて設定すればよい。また、吐出口は、拘束壁でも座面でも、或いはその両方に跨って開口していてもよい。ただし、前記吐出口を座面に開口させると、その分、切削インサート又は支持部材の座面に対する接圧面積が小さくなることがある。一方、前記拘束壁に開口することで、その減小はないし、クーラントを座面に沿って吐出させ易いから、前記空隙において逃げ面回りに流しやすい。これにより、吐出口から離間する位置の空隙からも薄膜流として噴射させ易い。このためにも、吐出口は、前記拘束壁でも、前記座面寄り部位に設けるのがより好ましい。
また、板壁の立ち上げ高さは、板壁の内壁面がクーラントの噴出において上記したガイドをなし得るものであればよいが、それは単位時間当たりのクーラントの圧送流量によっても異なるので、これらに応じて適当な高さとなるように設定すればよい。一方、板壁は、逃げ面側に位置することになるため、切削において工作物に干渉しやすい位置となる。このため、板壁は、切削に支障がない範囲で、その板壁の厚さも考慮して、その高さ等を設定すればよい。なお、板壁は、ホルダの座面等の形成、加工過程において削り出しで一体で形成してもよいし、別途、薄板等を溶接等により接合形成してもよい。
本発明において、支持部材を介在させることなく、切削インサートを直接座面に固定する場合には、切削インサートの厚みが薄いと、板壁の高さを十分確保できない。このため、本発明では、支持部材を介在させるのが、ホルダの保護のためだけでなく、クーラントの案内作用の確保の点からも好ましいといえる。この意味から、支持部材を用いない場合には、厚みのある切削インサートを用いるか、空隙を微小にしてクーラントの圧送流量をアップするのがよい。なお、切削インサートは、ポジタイプでもネガタイプのものでも、本発明は適用できるが、ポジタイプにおいては、板壁を形成しやすい点で、本発明を適用しやすい。
本発明に係る切削工具の第1実施形態例の斜視図、及びその要部拡大図。 図1の要部の分解斜視図、及びホルダの要部拡大図、並びにホルダ先端部位(S1−S1)の拡大縦断面図。 ホルダの先端部位の平面図、及びその要部拡大図。 図1の切削工具の斜視断面図、及びその要部拡大図。 Aは、図1の切削工具の要部拡大縦断面図、BはそのS2−S2断面図。 図5のP1部の拡大、及びその先端の空隙を説明するさらなる拡大図。 図6のS3−S3断面図。 図6を先端側から見た半断面図。 図8を横から見た先端部分の図。 変形例を説明する図6に対応する図。 本発明に係る切削工具の第2実施形態例の分解斜視図、及びホルダの要部拡大図。 本発明に係る切削工具の第2実施形態例の斜視図、及びその要部拡大図。 図12の要部を矢印A1方向から見た断面図、及びその各部のさらなる拡大図。 図13において切削工具を先端側から見た断面図、及びそのさらなる拡大図。 本発明に係る切削工具の第3実施形態例の分解斜視図、及びホルダの要部拡大図。 本発明に係る切削工具の第3実施形態例の斜視図、及びその要部拡大図。 図16の要部を矢印A2方向から見た断面図、及びその各部のさらなる拡大図。
本発明を具体化した実施の形態例(第1実施形態例)を、図1〜図9を参照しながら詳細に説明する。本例の切削工具100は、図1に示したように、棒状をなすホルダ11の先端(左端)21において凹設された座面23に、切削インサート支持用の支持部材61を着座させ、この支持部材61を介して切削インサート71を固定したものとされている。その固定は、ホルダ11の上面13のうち、その先端寄り部位において、ネジ部材(締付けボルト、クランプネジ部材)81をねじ込み、その頭部でクランプ部材(押え金)83を押え付けて、その先端寄り部位84で、切削インサート71のすくい面73を押さえつけるクランプ方式によるものとされている。なお、固定されている切削インサート71は、円形の切れ刃72を持つポジタイプのをものとされている。以下、この第1実施形態例の切削工具100について、それを構成するホルダ11から、各図を参照しながら、順次、説明する。
本例の切削工具100を構成するホルダ11は、横断面が矩形で棒状に延びるホルダ本体10と、その先端21寄り部位において、平面視(固定される切削インサート71のすくい面73側から見て)、両側を先細り状とする首部15と、この首部15を介して先方に向けて所定の幅で延び、かつ先端21が平面視、凸となす円弧状に形成された頭部17とから構成されている(図1〜図3参照)。ホルダ11における頭部17のうち、首部15寄り部位の上面(すくい面73を向く面)には、切削インサート71を固定するクランプ部材押さえつけ用のネジ部材81をねじ込むためのネジ孔19が設けられている。また、このホルダ11の上面13における首部15と頭部17との間には、クランプ部材の83後端の脚部85を嵌合させる溝20が切り込まれている。
この頭部17は、ホルダ11の先端21において、平面視、円弧(円形)状において凹設されており、その円形をなす底面が平坦な座面23をなしている。ただし、座面23の中央には、ホルダ11の下面14に向けて垂直に貫通する貫通孔(円孔)25が設けられている。この貫通孔25は、ホルダ11の下面14側から頭部付きネジ部材91を挿通して、座面23に着座させる支持部材61の下面62中央に設けられたネジ孔63にねじ込むことで、支持部材61を座面23に固定するためのものである。なお、貫通孔25は、ネジ部材91の頭部93を沈頭させるため、その形成面であるホルダ11の下面14側は拡径状にざぐられている(図2、図4参照)。また、本例では、ホルダ11の頭部17に設けられた座面23に対して、切削インサート71を直接、着座させるのではなく、支持部材(シムシート)61を介在させる設定とされている。したがって、その座面23は、深く陥没状に掘り下げられた形に形成されている。また、この座面23は、支持部材61を介在させて固定する切削インサート71のすくい面73が、ホルダ11の上面13と略面一となるようにされている。
さて、上記した座面23のうち、ホルダ本体10の基端12側の周縁部は、平面視、半円に近い円弧状で、その座面23の周縁部から垂直に、立ち上がる拘束壁31が形成されている(図2、図3参照)。ただし、この拘束壁31は、平面視、その座面23寄り部位32に対し、それより上方の上端寄り部位34が段部33を介して径(内径)が大きい円弧をなすように形成されている。この拘束壁31は、ホルダ11における頭部17の上面13まで立ち上げられている。そして、この拘束壁31の上端寄り部位34のうち、ホルダ11の上面13近傍部位が、本例では切削インサート71の逃げ面75を拘束する拘束部35をなすように構成されている(図2〜図4参照)。すなわち、この拘束壁31における上面近傍部位である拘束部35は、切削インサート71の逃げ面75の上縁寄り部位(すくい面73寄り部位)に、平面視、円弧状で接するように、逃げ角に対応したテーパ面をなすように、上端に向けて拡径されている。これにより、切削インサート71はその一側の逃げ面75を、このテーパ面からなる拘束部35に押付けて拘束(位置決め)される設定とされている。
上記したように本例の切削工具100に用いられる切削インサート71は、ポジタイプの円形チップである。ただし、この切削インサート71は、上面(すくい面73)は平坦(平面)である。一方、その下面(下部)76は、円形の切れ刃72が対向する2箇所で使用されるように、1つの直径を挟んで対称形状をなすよう、凸となすV形に形成されている(図8参照)。一方、支持部材61は、切削インサート71を支持する支持面(座面)をなす上面64が、切削インサート71の下部に嵌合する凹となすV(V字谷)形に形成されている(図8参照)。そして、その支持面寄り部位の外周面(逃げ面)65は、切削インサート71の逃げ面75の逃げ角と同テーパとされている。また、その上面64(支持面)に切削インサート71の下部を同心状にして嵌合させたときにおいて、その側面である逃げ面65が、切削インサート71の側面である逃げ面75と連なる逆円錐台形状を呈するように形成されている。すなわち、支持部材61の逃げ面(側面)65の支持面寄り部位(上約半分)は、切削インサート71の外周面である逃げ面75に連なるテーパに形成されている。そして、下方の約半分が上下に同径の円柱形をなしている。なお、この支持部材61を、その下面62を座面23に着座させて位置決めして、上記したネジ部材91をホルダ11の下面14から、貫通孔25に挿通して、支持部材61の下面62中央に設けられたねじ穴63にねじ込んで、これを固定したとき、支持部材61の外周面(逃げ面65)と、上記した拘束壁31との間には、拘束部35を除いて空隙が形成される設定とされている(図4〜図7参照)。これより明らかなように、座面23は、支持部材61の下面62と同心で、その下面より一回り大きい平坦な円形を呈している。
このような座面23のうち、前記した拘束壁31と反対側のホルダ11における先端側には、その周縁部(外周縁部)に沿って、平面視、略半円弧状をなす形で、所定の肉厚(例えば、0.5〜1.0mm)をなす板壁41が、その座面23において略垂直に立ち上げられている(図2〜図7参照)。この板壁41は、拘束壁31の高さの中間部位(段部33)までの高さとされ、平面視、周方向の両端が拘束壁31に連なるように形成されている。本例では、この板壁41の高さは周方向において一定(同じ高さ)とされている。また、板壁41の上端43は、内側の座面23に、支持部材61を着座させた際において、その上面64のV字谷より低位でありかつ、支持部材61の外周面(逃げ面)65におけるテーパ面における高さの中間部位となるように設定されている。本例では、板壁41の内壁面44と拘束壁31の座面寄り部位32内周面とで、平面視、1つの円をなしている(図3参照)。これにより、本例では、支持部材61が座面23に、位置決め、固定された際、支持部材61の逃げ面(外周面)65は、この板壁41の内壁面44と、これ連なる拘束壁31の座面23寄り部位33の内周面との間で、平面視、周方向において一定の空隙(隙間)Kからなる円筒状(円環状)の空間が保持されるように設定されている。ただし、この空隙Kは、板壁41の上端43においては、支持部材61の外周面である逃げ面65のテーパに対応して座面23側より狭くなっている。すなわち、支持部材61の逃げ面65と板壁41の内壁面44との間で、その上端43において上向きに開口するよう形成されている(図6参照)。なお、板壁41は、その外周面が、ホルダ11の先端21の平面視、凸となす円弧をなす頭部17の先端向き面と面一となるように形成されている。
一方、ホルダ本体10の内部には、その長手方向に沿って延びる形で、クーラント供給用の供給孔51が、その横断面の略中央を貫通してトンネル状に設けられている。この供給孔51は、ホルダ11の基端12に、クーラントの図示しない供給配管に対する接続口(入口)53が開口されている。また、ホルダ11の先端21の拘束壁31の座面23寄り部位には、その吐出口55が開口されている。これにより、接続口に接続された配管を介して圧送源からクーラントを圧送することで、クーラントは、各図中に、破線矢印で示したように、供給孔51を流れて吐出口55において吐出されるように形成されている。なお、本例では、この供給孔51は、横断面が円形とされ、その吐出口(開口)55の下縁が座面23と一致するように設けられているが、吐出口55は、座面23より低位とされて、開口されていてもよい。すなわち、座面23において開口されていてもよいし、その両者に跨って開口されていてもよい。
このような切削工具用ホルダ11を用いる本例の切削工具100は、図4、図5等に示されるように、そのホルダ11の先端21において陥没するように形成されている座面23に、支持部材61を着座させる(載置する)。そして、ホルダ11の下面14から、貫通孔25にネジ部材91を通して、支持部材61のねじ穴63にねじ込んで、支持部材61を固定する。これにより、同時に貫通孔25は閉塞される。こうして固定された支持部材61の上面64に、切削インサート71の下部を上記したように嵌合させて着座させる(載置する)。この状態において、その逃げ面75の上縁寄り部位(すくい面73寄り部位)を、拘束壁31における拘束部(テーパ面)35に押し付ける。そして、この押付け状態の下で、クランプ部材に83おける先端寄り部位(押さえ付け部)84で、すくい面73を押えるようにしつつ、ネジ部材(締付けボルト、クランプネジ部材)81をねじ穴19にねじ込む。これにより、切削インサート71はホルダ11の座面23に固定され、図1に示した切削工具100となる。なお、円筒旋削では、横送りにおける切削抵抗が大きいので、それに抗することができるように、支持部材61はそのV字谷がホルダ11の先後に延びるようにして座面23に配置して固定するのがよい。
このような切削工具100においては、図4〜図8に示したように、板壁41及び拘束壁31と、これらに包囲されて座面23に固定された支持部材61の外周面(逃げ面65)との間には、上記したように円環状をなす空隙Kが形成されている。そして、この空隙Kは、ホルダ11におけるクーラントの供給孔51とその吐出口55を介して連通している。一方、拘束壁31における上方の拘束部35に対しては、切削インサート71の逃げ面75のうち、すくい面73寄り部位が押付けられていることで、その上方の部位は閉塞されている。他方、この空隙Kにおける板壁41に沿う円弧状部位の上方(上端)は開口されている。これにより、ホルダ11の基端12の接続口(クーラントの入口)53にクーラントの供給用の配管が接続され、それが供給(圧送)されると、クーラントは拘束壁31の座面23寄り部位に設けられた吐出口55において、各図中、破線矢印で示されるように、その空隙Kに吐出される。この空隙Kに吐出されたクーラントは、その空隙Kにおいて左右に分岐して先端側に回りこむように、支持部材61の外周面(逃げ面65)と板壁41の内壁面44との間に入り込む(流れ込む)。このように流れ込んだクーラントは、平面視、すくい面73側に向けて開口している円弧状の空隙Kの上端(開口)を噴出孔として噴出する。このとき、上記したように板壁41が設けられていることから、その内壁面44により、噴出するクーラントは、その空隙Kにおいて座面23側から支持部材61及び切削インサート71の逃げ面65、75に沿って、切削インサート71の切れ刃72又はその近傍に向けて噴射させられる。すなわち、吐出口55において吐出されたクーラントは、先端側の板壁41の内壁面44と支持部材61の外周面65との空隙Kに流れ込み、板壁41の上端43に沿う、平面視、円弧状の開口において、板壁41の内壁面44をガイドとして噴出される。これにより、クーラントは、図6、図8、図9中に破線矢印で示したように、逃げ面75に沿って薄膜流となって座面23側から、すくい面73側の切れ刃72に向けて吹き付けられる。すなわち、本例では、クーラントは、図6〜図9に破線矢印で示したように、円形の切れ刃72の平面視、約180度以上に範囲に吹き付けられる。
以上のことから明らかなように、本例の切削工具100を旋盤の刃物台に固定して、クーラントを供給しながら工作物Wを例えば円筒旋削する場合においては(図6、7参照)、クーラントは薄膜流となって、切削を受け持つ側の円弧状の切れ刃72に沿う領域の全体に吹き付けられる。これにより、このような切削においても、チップ支持力低下を招くことなく、効率的に浴びせることができる。なお、クーラントの吹きつけが相対的に重要でない部位、すなわち、実際に切削を受け持つ切れ刃の部位以外の切れ刃の部位には、相対的に少ない流量でクーラントが吹き付けられるようにしてもよい。このため、平面視、そのような切れ刃部位に対応する部位の空隙Kは、クーラントの流路として支障がない範囲で、それを相対的に小さくしてもよい。
さて、上記実施形態からも明らかなように、本発明において得られるクーラントの噴出における薄膜流は、ホルダ11に切削インサート71を固定する段取り時において、支持部材61の逃げ面65と板壁41等との間に空隙Kが形成されることによって得られるものである。すなわち、薄膜流を得るための上記空隙Kの形成は、従来と同様の切削インサート71、及び支持部材61のホルダ11への固定過程において得られる。つまり、本発明では、供給孔の出口である吐出口の形状とは関係なく、所望とする薄膜流が得られる。したがって、その吐出口は、従来と同様の単純形状(例えば円形)でよいため、その加工、形成の複雑化を招くこともない。なお、空隙K(隙間)は、上記もしたように、必要量ないし適量のクーラントを円滑に流出させ得るように、その粘性や組成、さらには、圧送ポンプの出力等を考慮して設定すればよい。この空隙Kは、切削インサート71の形状、サイズ等の切削条件にもよるが、一般には、0.1〜2mmの範囲内で設定される。
上記例では、吐出口55を拘束壁31の座面23寄り部位において開口させたが、本発明では、クーラントが、切削インサート又は支持部材の周方向(すくい面側から見て逃げ面回り)に流れて、その逃げ面と、板壁の内壁面との間の空隙において座面側からすくい面側に噴出させることができればよい。したがって、このような流れと、噴出が得られる限り、吐出口は拘束壁の高さ方向の中間に設けても、座面において開口させてもよい。
また、上記例では座面23に、支持部材61を介して切削インサート71を固定した場合を例示したが、このような支持部材61を介することなく、言わば、上記例における支持部材61と、切削インサート71とを一体化してなる形の切削インサートを用いることで、これを直接、座面23に固定することもできる。なお、支持部材61を用いる場合、すくなくとも、その外周面(逃げ面65)のうち、クーラントが座面23側から噴出されて流れる側の外周面は、切削インサート71の逃げ面75と段差なく連なるものとするのが好ましい。
さらに、上記例では支持部材61を座面23にネジで固定したため、その固定の安定性が高いが、このようなネジによることなく、単に、ダボ合わせによる嵌合で横ズレを防止し、固定は、切削インサート71の固定手段であるクランプ部材による押し付けにおいて同時に行うものとしてもよい。また、周知の穴付きの切削インサートの固定のように、そのすくい面と、下面間に貫通孔を設けておくと共に、座面にネジ穴を設けておき、すくい面側から直接、クランプスクリュウを通してねじ込むことによるねじ止めとしても具体化できる。すなわち、切削インサートの固定手段は周知のもの(クランプ方式、ないしロック機構等)を適用できる。
また本例では、板壁41の内壁面44の上端43が、支持部材61の側面(切削インサート71の逃げ面75に相当)のテーパ面の部位に位置しているため、噴出されるクーラントは、このテーパ面に打ち付けられる形で噴出される。これにより、クーラントは、支持部材61の上の切削インサート71の逃げ面75に積極的に沿うように吹き付けられる。なお、板壁41の内壁面44の上端43は、切削インサート71の逃げ面75に、平行になるように設けてもよい。板壁41の内壁面44の上端又は上端寄り部位と、空隙Kを挟む対面する支持部材61又は切削インサート71における逃げ面65、75とのなす角度、又は空隙Kの大きさの変化の状態は、クーラントの噴出方向に影響するため、これらは、切削インサート71のポジ、ネガ及び、空隙Kの幅(隙間の広さ)等に基づいて適宜に設定すればよい。
また、上記もしたように、板壁の立ち上げ高さは、クーラントの噴出において上記したガイドをなし得るものであればよいが、板壁41は、逃げ面側に位置することになるため、切削において工作物に干渉しやすい位置となる。このため、その高さは、こうしたことを考慮し、クーラントの噴出方向の案内可能な範囲で、適宜に設定すればよい。また、板壁の厚みは、できるだけ薄く形成するのが切削における工作物との干渉防止の観点からして好ましい。なお、上記形態では、ポジタイプの切削インサートを用いた場合で説明したが、ネガタイプの切削インサートを用いることもできる。
図10は、上記形態において、ネガタイプの切削インサート71を用いた変形例を、その図6に相当する図において例示したものであり、対応する箇所には同じ符号を付している。すなわち、同図に示したように、例えば、支持部材61を上下に同径のものとして、その上面64に、ネガタイプの切削インサート71を載置して、上記例と同様にして固定したものである。なお、この場合には、拘束壁31の拘束部35は、その逃げ面75に合致させるため、例えば、図示のように座面23側にアンダーカットが生じる。このような場合、一体切削による加工がやり難ければ、その拘束部35は、別途、ブロック片として加工製造してから、嵌め込み方式で組付ければよい。なお、図6において、切削インサート71のみを、逃げ角が0のものとし、かつ、その逃げ面75が当るように拘束壁31における拘束部を形成して、支持部材61の上面にその切削インサート71を嵌合させて固定することとしてもよい。その嵌合部の外周面に多少の段差が生じるものの、クーラントの流量次第では、切れ刃72の近傍に吹き付けることができるためである。
さて、上記例では、すくい面が円形の切削インサートを用いた切削工具において具体化したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、溝入れ用の切削インサート(チップ)においても適用できる。また、すくい面が、正方形やひし形など、コーナを有する多角形のチップにおいても適用できる。次に、その一例として第2実施形態例について、図11〜図14を参照しながら説明する。ただし、本例は、上記第1実施形態例とは、切削工具が溝入れ(突っ切り)用の切削工具200であることに基づく相違点があるのみであり、上記例と本質的な相違はない。このため、同一又は対応する部位には、同一の符号を付すに止め、詳細な説明は省略し、その相違点のみ説明する。
すなわち、本例の切削工具200は、上記実施形態例におけるホルダ11、支持部材61、切削インサート71等に対し、それが溝入れ(突っ切り)用のものであることに基づき、切削インサート71等の各部品の形状等が相違する。図11に示したように、切削インサート71は、矩形の溝入れを受け持つため、平面視、先端側に位置する切れ刃(前切れ刃)72に対し、その側方に位置する切れ刃(横切れ刃)72bは、後方に向かうにしたがって幅が狭くなる概略、矩形をなしている。そして、この切削インサート71を固定するため、ホルダ11における頭部17、及び座面23、支持部材61等が、平面視、細長い概略、矩形をなしている。ホルダ11における頭部17は、平面視、矩形をなして凹設され、座面23は、その頭部の上面において陥没状に掘り込まれて形成され、板壁41は、その周囲においてその先端21側と両側において立ち上がるように形成されている。そして、拘束壁31は、座面23の後端(ホルダの基端12)側において、相対的に立ち上がるように形成されている。なお、本例では、支持部材を固定するネジ部材91は2本であり、クランプ部材83は、その後端下面に設けられたボス87をホルダ11の上面13の穴18に嵌合させる設定とされている。
本例では、この陥没状に形成された座面23に、上記例と同様にして、平面視矩形の支持部材61を位置決めして、ネジ部材91で固定する(図12〜図14参照)。このとき、支持部材61の平面視、四辺に沿う側面(前逃げ面65、切削インサートの横逃げ面に対応する両側面66、及び後端面67を含む4つの側面)と、これを包囲する板壁41と、拘束壁31との間には、図13、図14に示したように、それぞれ空隙Kが形成され、これによって平面視、矩形枠状の空隙が形成されている。そして、この支持部材61の上に、切削インサート71を着座させて位置決めし、クランプ部材83を用いて前例と同様にして固定している。なお、本例では、切削インサート71は、その後端面77を、拘束壁31上方の拘束部35に押付けて固定されている。これにより、本例では、矩形の切削インサート71の、平面視、前切れ刃72と、両側の横切れ刃72bに沿う、各辺に対応する支持部材61における各側面65,66と、板壁41との間の空隙Kにおいて、クーラントがそれらに沿って座面23側から切れ刃72、72b又はその近傍に向けて噴射されるように形成されている。
すなわち、このような本例では、クーラントはホルダ11の内部に設けられた供給孔51の吐出口55において、吐出されると、拘束壁31の座面寄り部位32と、これに対応する支持部材61の後端面67との間の空隙Kに吐出される(図13右下の図参照)。そして、このクーラントは、平面視、支持部材61の両側に沿う2つの外側面66と、板壁41との間の空隙K(図14参照)を流れて先端側(前逃げ面65側)の空隙Kに回り込み、それらの空隙Kにおいて、座面23側から前切れ刃72及び横切れ刃72b又はそれらの近傍に向けて噴射されることになる。すなわち、本例の切削工具200において、溝入れまたは突っ切り加工をする場合には、クーラントは、座面23側から前逃げ面等に沿って、前切れ刃72及びその側方に位置する横切れ刃に向けて、薄膜流となって吹き付けられることになる。これにより、本例においても上記例と同様の効果が得られる。
上記各例では、支持部材61を介して、切削インサート71を固定した場合を説明したが、本発明は、切削インサート71を座面23に直接、着座させて固定する場合においても適用できる。その一例として第3実施形態例について、図15〜図17に基づいて説明する。ただし、本例の切削工具300は、上記第1実施形態例とは、支持部材61の有無を除けば、実質的には切削インサート71が、平面視、ひし形で下面76が平坦なものに変わっている点のみが相違するだけといえる(図15、図6参照)。このため、この相違点を中心として説明し、同一又は対応する部位には、同一の符号を付すに止める。なお、切削インサート71は穴付きのものとされ、座面23のネジ穴25に、ネジ部材(クランプスクリュウ)95によるねじ込みで、これを直接、固定するものとされている。
本例のホルダ11は、図15、図16に示されるように、その先端21において、固定される切削インサート71の前逃げ面75側と横逃げ面75側を開放するように、上面13において凹設されており、その底部が平坦な座面23をなしている。座面23は、固定されるひし形の切削インサート71の平坦な下面76より一周り大きく形成されている。そして、この座面23の凹設に対応して、切削インサート71を拘束するための拘束壁31が、座面23の周縁部において立ち上げられている。すなわち、拘束壁31は、平面視、切削インサート71の1つのコーナを挟む配置で、その2つの逃げ面75,75に沿う形で立ち上げられている。ただし、この拘束壁31は、その座面寄り部位32が座面23に垂直に立ち上がるように形成され、上面近傍(寄り)の部位35が、切削インサート71(ポジ)の逃げ面75(逃げ角)に略一致するように角度が付けられており、拘束部35をなしている。これにより、切削インサート71が、コーナーを挟む2つの逃げ面75を2つの拘束壁31の拘束部35に押付けられて拘束されて位置決めされる設定とされている。これにより、このとき、その座面寄り部位32は、2つの逃げ面75,75との間で空隙Kが設定されるものとされている(図17参照)。そして、このように切削インサート71を位置決めした際において、切削を行う1つのコーナ72cを挟む前逃げ面75と横逃げ面75との間に、空隙Kが保持されるように、その座面23の周縁部には板壁41が立ち上げられている。なお、この板壁41の立ち上げ高さは、座面23に垂直に立ち上げられている拘束壁31のうち、座面寄り部位32の高さと略同じとされている。また、クーラントの吐出口55は、平面視、2つの拘束壁31の交差部(隅角)において開口されている。
しかして、切削インサート71をホルダ11の座面23に、上記したように着座させて位置決めしてクランプスクリュウ95をその穴に通して、座面23の中央に設けられたネジ穴25にねじ込む。こうして切削インサート71を固定することにより、平面視、その4つ辺に沿う逃げ面75、75の周囲にはひし形の空隙Kが存在する。このうち、板壁41に沿う空隙Kの上端は開口されている。これにより、切削インサート71が固定された状態で、クーラントが供給孔51に供給される場合には、クーラントはその吐出口55において空隙Kに吐出され、切削を受け持つ切れ刃コーナ(ノーズ)72cに向けて、その空隙Kを回り込むように流れる(図17参照)。そして、このように流れ込んだクーラントは、その切削を受け持つノーズ(コーナ)72cを挟む前逃げ面75および横逃げ面75と、これらに対向する板壁41の内壁面44との間の空隙Kにおいて噴射される。すなわち、クーラントはこの空隙Kにおいて、その内壁面44にガイドされて、座面23側から各逃げ面75,75に沿って切削インサート71の切れ刃72又はその近傍に向けて噴射される。このように本例でも、上記各例と同様に、逃げ面75,75側において座面23から、切削を受け持つノーズ72cを含む切れ刃72又はその近傍に、その切れ刃72に沿う所定範囲にわたって、クーラントを薄膜流で吹き付けることができる。
本発明は、上記各例において説明したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて適宜に変更を加えて具体化できる。上記もしたように、チップ形状や切れ刃形状に限定されるものではないし、座面に対するチップの固定は、支持部材を介することなく直接行うこととしてもよい。また、支持部材を用いる場合でも、これを複数の積層構造としてもよい。また、チップのタイプ(ポジ、ネガ)にも限定されない。さらに、本発明において適用されるクーラントは、油性、水性等の液でなく、ガス(例えば、冷却空気)を用いる場合にも適用できる。なお、クーラントの供給孔は、その供給が行えればよく、したがって、ホルダの基端から先端に向かう直線状に設けるものでなくともよいことは明らかである。
11 切削工具用ホルダ
21 切削工具用ホルダの先端
23 座面23
31 拘束壁
32 拘束壁の座面寄り部位
35 拘束部
41 板壁
44 内壁面
51 クーラントの供給用の供給孔
55 吐出口
61 支持部材
65 支持部材の逃げ面
71 切削インサート
72 切削インサートの切れ刃
73 切削インサートのすくい面
75 切削インサートの逃げ面
100,200,300 切削工具
K 空隙

Claims (5)

  1. 先端に設けられた座面に切削インサートを直接又は支持部材を介して固定することによって切削工具をなすように形成された切削工具用ホルダであって、
    切削工具用ホルダ自身の内部にクーラントの供給用の供給孔が設けられてなる切削工具用ホルダにおいて、
    前記座面の周縁部には、前記切削インサートの逃げ面を拘束するための拘束部を備えた拘束壁が立ち上がる形で設けられていると共に、該拘束壁又は前記座面には、供給されたクーラントを吐出させる吐出口が開口されており、
    該座面に前記切削インサートが、すくい面を上にして、直接又は支持部材を介して位置決めされ、かつ前記逃げ面が前記拘束部にて拘束されて固定されたときにおいて、
    該切削インサート又は前記支持部材の逃げ面の周囲に、前記拘束壁のうちの少なくとも前記座面寄り部位と共に、空隙を保持する板壁が形成されており、しかも、該板壁は、該座面の周縁部のうち、前記拘束壁を除いた部位に該座面の周縁部から立ち上がる形で形成されていることを特徴とする切削工具用ホルダ。
  2. 切削工具用ホルダの先端に設けられた座面に切削インサートを直接又は支持部材を介して固定してなる切削工具であって、
    該切削工具用ホルダは、前記座面の周縁部に前記切削インサートの逃げ面を拘束するための拘束部を備えた拘束壁を立ち上がる形で備え、かつ、自身の内部にクーラントの供給用の供給孔を備えていると共に、該拘束壁又は前記座面には、供給されたクーラントを吐出させる吐出口が開口されており、
    該座面に前記切削インサートが、すくい面を上にして、直接又は支持部材を介して位置決めされ、かつ前記逃げ面が前記拘束部にて拘束されて固定されており、この固定状態において、
    該切削インサート又は前記支持部材の逃げ面の周囲に、前記拘束壁のうちの少なくとも前記座面寄り部位と共に、空隙を保持する板壁が形成されており、しかも、該板壁は、該座面の周縁部のうち、前記拘束壁を除いた部位に該座面の周縁部から立ち上がる形で形成されていることを特徴とする切削工具。
  3. 前記吐出口は、前記拘束壁のうちの前記座面寄り部位に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の切削工具。
  4. 前記切削インサートは、前記支持部材を介して座面に固定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の切削工具。
  5. 前記支持部材は、前記座面にネジ部材によるねじ込み方式で固定されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の切削工具。
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