JP2014043420A - スクラブ・マッサージ用粉体化粧料 - Google Patents

Abstract

【課題】良好な使用感及びマッサージ効果を与え、皮膚刺激を緩和できるスクラブ・マッサージ用粉体化粧料を提供する。
【解決手段】（Ａ）水溶性無機粉体８５〜９８．３質量％及び（Ｂ）水不溶性無機粉体１〜５質量％、更に必要に応じて水溶性高分子及び油性成分から選ばれる少なくとも１種を含有するスクラブ・マッサージ用粉体化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、スクラブ・マッサージ用粉体化粧料に関する。

近年、老化した角質細胞などを除去し、適度な刺激を皮膚に与えることによって新陳代謝を促進する目的で、スクラブ・マッサージ用化粧料（スクラブ化粧料）が用いられている。

従来のスクラブ・マッサージ用化粧料において、スクラブ剤としては、杏、桃、胡桃等の植物種子又は種子殻の植物種子破砕物、ナイロン、ポリエチレン等の水不溶性高分子の粉体などが用いられている（特許文献１、２）。

しかしながら、これらのスクラブ剤は硬度が高いために、皮膚に対する刺激がある、異物感がある、眼に入った場合に取り除きにくい等の問題がある。

特開平１０−３３８６２５号公報 特開２０００−２４７８６０号公報

本発明は、良好な使用感及びマッサージ効果を与え、皮膚刺激を緩和できるスクラブ・マッサージ用粉体化粧料を提供することを目的とする。

本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、スクラブ・マッサージ用粉体化粧料において、水溶性無機粉体と水不溶性無機粉体を同時に用いることによって、良好な使用感及びマッサージ効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
（１）（Ａ）水溶性無機粉体８５〜９８．３質量％及び（Ｂ）水不溶性無機粉体１〜５質量％を含有するスクラブ・マッサージ用粉体化粧料。
（２）水溶性無機粉体が水溶性無機塩又は水溶性無機酸化物である前記（１）に記載のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料。
（３）水不溶性無機粉体が金属酸化物、無水ケイ酸、タルク及びベントナイトから選ばれる少なくとも１種である前記（１）又は（２）に記載のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料。
（４）水溶性高分子及び油性成分から選ばれる少なくとも１種を含有する前記（１）〜（３）のいずれかに記載のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料。
（５）前記（１）〜（４）のいずれかに記載のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料をシャワー又は入浴後、全身に塗りつけ、マッサージした後に水又はお湯で洗い流すことを特徴とするスクラブ・マッサージ用粉体化粧料の使用方法。

本発明によれば、良好な使用感及びマッサージ効果を与え、皮膚刺激を緩和できるスクラブ・マッサージ用粉体化粧料を提供することができる。

本発明において（Ａ）成分として用いられる水溶性無機粉体としては、例えば、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、ミョウバン等の水溶性無機塩；酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の水溶性無機酸化物等の粉体が挙げられ、これらを単独で、又は２種以上組み合わせて用いることができる。

本発明のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料中の（Ａ）成分である水溶性無機粉体の配合量は８５〜９８．３質量％であることが必要である。前記配合量が前記下限未満であると、スクラブ効果が不十分となり、前記配合量が前記上限を超えると、皮膚刺激感を与える。前記配合量は、好ましくは９０〜９８．３質量％、更に好ましくは９３．５〜９７．５質量％である。

（Ａ）成分である水溶性無機粉体は、使用時に溶解し、粒が次第に細かくなり、これによって、良好な使用感やマッサージ効果が得られる。

本発明において（Ｂ）成分として用いられる水不溶性無機粉体としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化スズ、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、無水ケイ酸（シリカ）等の金属酸化物；タルク、ベントナイト、カオリン、マイカの粉体が挙げられ、これらを単独で、又は２種以上組み合わせて用いることができる。

本発明のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料中の（Ｂ）成分である水不溶性無機粉体の配合量は１〜５質量％であることが必要である。前記配合量が前記下限未満であると、マッサージ効果が不十分となり、前記配合量が前記上限を超えると、皮膚刺激感を与える。前記配合量は、好ましくは１．４〜４．５質量％である。

（Ｂ）成分である水不溶性無機粉体を用いることにより、溶け始めの粒度が大きい時の皮膚刺激を緩和できる。

前記（Ａ）成分と前記（Ｂ）成分の質量比は、好ましくは１７：１〜９８：１、更に好ましくは２０：１〜７５：１である。

本発明のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料には、水溶性高分子及び油性成分から選ばれる少なくとも１種を配合してもよい。これらの成分を配合することによって、より使用時の感触等がなめらかになり、皮膚刺激等を緩和できる。

前記水溶性高分子としては、例えば、ゼラチン、アラビアガム、グアーガム、トラガントガム、澱粉、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ローカストビーンガム、カラヤガム、クインスシード、カゼイン、エチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマーが挙げられ、これらを単独で、又は２種以上組み合わせて用いることができる。

水溶性高分子の本発明のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料中の配合量は、その他の成分の効果を維持し、かつ水溶性高分子による効果を奏する点から、好ましくは０．１〜９質量％、更に好ましくは０．３〜１．５質量％である。

前記油性成分としては、例えば、大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、カカオ脂、シア脂、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油及びミリスチン酸グリセリド、２−エチルヘキサン酸グリセリド等の合成グリセリド、ジグリセリド等の油脂類；カルナウバロウ、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン等のロウ類；流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、プリスタン等の炭化水素類；ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸類；ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、コレステロール、２−ヘキシルデカノール等の高級アルコール類；オクタン酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール等のエステル類；精油類；シリコーン油類が挙げられ、これらを単独で、又は２種以上組み合わせて用いることができる。

油性成分の本発明のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料中の配合量は、その他の成分の効果を維持し、かつ油性成分による効果を奏する点から、好ましくは０．１〜１質量％、更に好ましくは０．３〜０．５質量％である。

本発明のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料には、前記成分のほか、必要に応じて、通常スクラブ・マッサージ用粉体化粧料に配合される各種成分、例えば、香料、界面活性剤、多価アルコール、消炎剤、ビタミン類、砂金材、防腐剤、金属封鎖剤、生薬エキス等を、本発明の効果を害しない範囲で配合することができるが、これらの成分の合計配合量は、スクラブ・マッサージ用粉体化粧料中、好ましくは１０質量％以下、更に好ましくは１質量％以下、特に好ましくは０．６質量％以下である。

本発明のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料は、例えば、万能撹拌混合機（三英製作所２５ＡＭ−ｒｒ（Ｑｒ））に入れ、１０分間撹拌混合することにより製造することができる。

本発明のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料は、例えば、シャワー或いは入浴後、全身に塗りつけ、マッサージした後に水又はお湯で洗い流して使用する。

以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。

［実施例１〜８及び比較例１〜９］
専門パネラー１０名により、シャワー後、表１に示す実施例１〜８及び比較例１〜９の各試料を全身に塗りつけ、マッサージした後にお湯で洗い流し、スクラブ感、マッサージ効果、皮膚刺激感を以下の評価基準に従って官能評価した。結果を表１に示す。なお、表１に示した配合量は質量部基準である。

＜スクラブ感＞
◎：十分感じる、○：感じる、△：あまり感じない、×：感じない
＜マッサージ効果＞
◎：十分ある、○：ある、△：あまりない、×：ない
＜皮膚刺激感＞
◎：全くない、○：あまりない、△：少し感じる、×：感じる

Claims (5)

1. （Ａ）水溶性無機粉体８５〜９８．３質量％及び（Ｂ）水不溶性無機粉体１〜５質量％を含有するスクラブ・マッサージ用粉体化粧料。
2. 水溶性無機粉体が水溶性無機塩又は水溶性無機酸化物である請求項１記載のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料。
3. 水不溶性無機粉体が金属酸化物、無水ケイ酸、タルク及びベントナイトから選ばれる少なくとも１種である請求項１又は２記載のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料。
4. 水溶性高分子及び油性成分から選ばれる少なくとも１種を含有する請求項１〜３のいずれか１項に記載のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料。
5. 請求項１〜４のいずれか１項に記載のスクラブ・マッサージ用粉体化粧料をシャワー又は入浴後、全身に塗りつけ、マッサージした後に水又はお湯で洗い流すことを特徴とするスクラブ・マッサージ用粉体化粧料の使用方法。