JP2014038061A - ガスセンサ素子、ガスセンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軸線O方向に延びつつ先端が閉じた有底筒状に形成された固体電解質体3sと、固体電解質体の内表面に設けられた内側電極50と、固体電解質体の外表面に設けられた外側電極450と、を有するガスセンサ素子3であって、内側電極は、先端側に位置する内側検知部51と、内側検知部から後端側に向かって延び、内側検知部より周方向に幅狭の内側リード部52とを有し、内側リード部の輪郭線gと内側検知部の後端縁51eとが接続する接続点Cを通り、内側リード部の輪郭線と、内側検知部の後端縁の接線tと、のなす内側リード部の周方向外側にできる角θが鈍角である。
【選択図】図3
Description
このうち、内側電極は固体電解質体の内面に白金等の貴金属を無電解めっきして形成されており、電極として機能する必要な部分のみに内側電極を形成することがコスト上からも好ましい。このようなことから、マスク治具を固体電解質体の内面に装着してめっきを行い、めっきが不要な部分をマスクする技術が開発されている(特許文献2)。このようにして形成された内側電極は、先端側に位置して周方向全周にわたって形成された内側検知部と、内側検知部から後端に向かって延びる狭幅の内側リード部とを有しており、固体電解質体の内面全体に内側電極を形成する場合に比べ、電極材料を削減することができる。
なお、一般に固体電解質体の外表面は、外側電極を被毒等から保護するための保護層が、固体電解質体から剥離することを防止するために粗くしているので、外側電極の密着性も高くて剥離し難くなっている。一方、固体電解質体の内表面は、外表面のように、保護層を形成することはないため粗くすることはなく、さらには、固体電解質体の筒体の成型時にプレスピンを挿抜するためにピンの表面を反映した鏡面になっており、内側電極の密着性は低くて剥離し易い。そのうえ、めっき皮膜には一般に圧縮応力が働くため、固体電解質体の外表面の外側電極は、冷熱サイクルを受けたとしても剥離し難いのに対し、内側電極は、冷熱サイクルを受けると剥離が促進される傾向にある。
従って、本発明は、内側リード部を内側検知部より径方向に幅狭として内側電極の電極材料を削減できると共に、冷熱サイクルを受けても内側電極が剥離し難いガスセンサ素子、ガスセンサ及びガスセンサ素子の製造方法の提供を目的とする。
このガスセンサ素子によれば、内側リード部を内側検知部より径方向に幅狭としているので、内側電極の電極材料を削減することができる。そして、内側リード部の輪郭線と内側検知部の後端縁の接線とのなす角(内側リード部の周方向外側にできる角)が鈍角であるので、接続点への応力集中が低減され、ガスセンサ素子が高温から100℃以下に急冷される冷熱サイクルを受けても、内側電極が接続点付近から剥離し難くなる。特に、固体電解質体の内面は鏡面になっており、内側電極の密着性が低く、さらに、めっき皮膜には一般に圧縮応力が働くため、内側電極の剥離が生じやすい傾向であるが、上記角を鈍角とすることで、内側電極の剥離を抑制できる。
なお、内側検知部の後端縁とは、この後端縁が軸線方向と垂直でない場合には、後端縁のうち最も先端側をいう。又、外側検知部の後端縁とは、この後端縁が軸線方向と垂直でない場合には、後端縁のうち最も後端側をいう。
このガスセンサ素子の製造方法によれば、マスク治具として、軸線方向の沿って延びる切れ込み部を有しているため、形成される内側電極には、検知部よりも幅狭なリード部が設けられる。よって、内側電極の電極材料を削減することができる。そして、マスク治具のうち、切れ込み部の輪郭線と先端縁の接線とのなす角(切れ込み部の周方向外側にできる角)が鈍角であるので、形成される内側電極では、リード部の輪郭線と検知部の後端縁の接線とのなす角(リード部の周方向外側にできる角)が鈍角となる。その結果、接続点への応力集中が低減され、ガスセンサ素子が高温から100℃以下に急冷される冷熱サイクルを受けても、内側電極が接続点付近から剥離し難くなる。特に、固体電解質体の内面は鏡面になっており、内側電極の密着性が低く、さらに、めっき皮膜には一般に圧縮応力が働くため、内側電極の剥離が生じやすい傾向であるが、上記角を鈍角とすることで、内側電極の剥離を抑制できる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るガスセンサ素子3を有するガスセンサ100を軸線O方向に沿う面で切断した断面構造を示す。この実施形態において、ガスセンサ100は自動車の排気管内に挿入されて先端が排気ガス中に曝され、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサになっている。ガスセンサ素子3は、酸素イオン伝導性の固体電解質体に一対の電極を積層した酸素濃淡電池を構成し、酸素量に応じた検出値を出力する公知の酸素センサ素子である。
なお、図1の下側をガスセンサ100の先端側とし、図1の上側をガスセンサ100の後端側とする。
金具本体20の後端部には、ガスセンサ素子3の後端側に設けられたリード線や端子(後述)を保持し、センサ素子3の後端部を覆う筒状の外筒40が接合されている。さらに、ガスセンサ素子3の後端側の外筒40内側には、絶縁性で円柱状のセパレータ121が加締め固定されている。一方、ガスセンサ素子3先端の検出部はプロテクタ7で覆われている。そして、このようにして製造されたガスセンサ100の金具本体20の雄ねじ部20dを排気管等のネジ孔に取付けることで、ガスセンサ素子3先端の検出部を排気管内に露出させて被検出ガス(排気ガス)を検知している。なお、金具本体20の中央付近には、六角レンチ等を係合するための多角形の鍔部20cが設けられ、鍔部20cと雄ねじ部20dとの間の段部には、排気管に取付けた際のガス抜けを防止するガスケット14が嵌挿されている。
さらに、鍔部3aの後端側におけるガスセンサ素子3と金具本体20との径方向の隙間に、筒状の滑石粉末6、及び筒状のセラミックスリーブ10が配置されている。そして、セラミックスリーブ10の後端側に金属リング30を配し、金具本体20後端部を内側に屈曲して加締め部20aを形成することにより、セラミックスリーブ10が先端側に押し付けられる。これにより滑石リング6を押し潰し、セラミックスリーブ10及び滑石粉末6が加締め固定されるとともに、ガスセンサ素子3と金具本体20の隙間がシールされている。
セパレータ121の後端側の外筒40内側には筒状のグロメット131が加締め固定され、グロメット131の4個の挿通孔からそれぞれ2個のリード線41、及び2個のヒータリード線43が外部に引き出されている。
なお、グロメット131の中心には貫通孔131aが形成され、ガスセンサ素子3の内部空間に連通している。そして、グロメット131の貫通孔131aに撥水性の通気フィルタ140が介装され、外部の水を通さずにガスセンサ素子3の内部空間に基準ガス(大気)を導入するようになっている。
内側端子接続部53は、固体電解質体3sの開口部に挿入された内側端子金具71に電気的に接続され、ガスセンサ素子3の検出出力を内側端子金具71から外部に取り出すようになっている。また、外側端子接続部453は、固体電解質体3sに嵌めこまれた外側端子金具91に電気的に接続され、ガスセンサ素子3の検出出力を内側端子金具91から外部に取り出すようになっている。
特に、固体電解質体3sの内面は、固体電解質体3sの筒体の成型時にプレスピンを挿抜するためにピンの表面を反映した鏡面になっており、内側電極50の密着性が低くなるので、θ>90度とすることが有利である。さらに、めっき皮膜には一般に圧縮応力が働くため、内側電極50の剥離が促進される傾向にあることからも、θ>90度とすることが有利である。
なお、内側リード部52の輪郭線gが軸線O方向に平行な直線状であると、内側リード部52の幅をどの位置でも細くすることができ、内側リード部52の電極材料の使用量を低減することができる。
図6(a)は、固体電解質体3s内面に内側電極50を形成する際に用いるマスク治具60の構成を示す斜視図である。マスク治具60は固体電解質体3s内面に装着され、内側電極を形成する必要のない部位(マスク部)を非メッキ部としてマスクする部材である。
マスク治具60は軸線O方向に沿って平行な切れ込み部60cを有している。そして、マスク部と接するマスク外面60sは、軸線O方向に直交する方向(径方向)に切断した断面において円弧をなすようになっている。又、マスク治具60の先端縁60eは径方向と角度を持って斜めになっており、先端縁60eは切れ込み部60cから最先端60tに向かって立ち下がっている(側面図6(b)参照)。マスク治具60の材質は特に限定されないが、例えば、弾性を有する樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、PET)を用いることができる。又、マスク治具60は径が拡縮する方向に弾性変形可能とされている。
一方、マスク治具60の後端部60hはマスク外面60sよりテーパ状に拡径し、さらに後端部60hから径方向外側にフランジ部60fが延びている。
なお、この実施形態では、マスク治具60が切れ込み部60cから先端縁60tに向かって立ち下がっているので、マスク治具60を固体電解質体3s内面に挿入する際、先細りになった先端縁60tがガイドとなり、マスク治具60を挿入し易いという利点がある。
まず、公知の手法(例えば、特開2007−248123号参照)を用いて、マスク治具60を装着する前の固体電解質体3sの外表面に外側電極450を形成する。
次いで、核付け工程において、固体電解質体3sの内表面に核を付着させる(特許文献2参照)。具体的には、注液装置を用いて、固体電解質体3sの内部空間に、塩化白金酸水溶液(例えば、白金濃度;0.5g/L)を注入する。このときの注入量は、液面が端子接続部53の後端縁になるように調整すればよい。次に、塩化白金酸水溶液を加熱し、固体電解質体3sの内表面に塩化白金酸の水溶液の塗膜を形成する。その後、上記注液装置を用いて、固体電解質体3sの内部空間に注入した塩化白金酸水溶液を、固体電解質体3sの外部に排出する。
次いで、上記注液装置を用いて、固体電解質体3sの内部空間にヒドラジン水溶液(例えば、濃度;5質量%)を注入する。その後、注入したヒドラジン水溶液を加熱し、75℃とした状態で30分間放置する。これにより、固体電解質体3sの内表面に白金の核を析出させることができる。その後、上記注液装置を用いて、固体電解質体3sの内部空間に注入したヒドラジン水溶液を、固体電解質体3sの外部に排出する。
なお、固体電解質体3sに装着する前のマスク外面60sの曲率半径が、マスク部(つまり、固体電解質体3s内周面)の曲率半径よりも大きいため、マスク治具60の径が縮小するようにマスク治具60を弾性変形して縮径させつつ固体電解質体3sに挿入する。固体電解質体3s内では、マスク治具60の弾性復元力によりマスク外面60sがマスク部に接触する。このため、マスク部とマスク外面60sとの間に隙間が生じず、後のメッキ工程においてメッキ液がこの隙間に流れ込んでマスク部に不要なメッキが施されることを防止できる。
次いで、固体電解質体3sの内部空間内に注入したメッキ液80を加熱し、その後、所定時間放置する。これにより、メッキ液80中の白金を、固体電解質体3sの内表面(上記電極予定部)に析出させることができる。その後、注液装置81を用いて、固体電解質体3sの内部空間に注入したメッキ液80を、固体電解質体3sの外部に排出する。
従って、このマスク治具60を用いて内側電極50を形成すると、切れ込み部60cに位置するリード予定部52x及び端子接続予定部53xに、それぞれリード部52及び端子接続部53がメッキされる。又、マスク治具60より先端側に位置する検知予定部51xに検知部51が形成される。そして、マスク治具60の上記した角θがリード部52と検知部51との接続点Cのなす角θとなるので(図3参照)、接続点Cへの応力集中が低減され、ガスセンサ素子が冷熱サイクルを受けても内側電極50が接続部付近から剥離し難くなるという上述の効果が生じる。
その後、還元処理工程に進み、メッキ済みの固体電解質体3sを、例えば750℃の還元雰囲気で加熱処理する。これにより、内側電極(白金メッキ)の表面に吸着している酸素を取り除くと共に、内側電極(白金メッキ)を固体電解質体3sの内表面に焼き付けて、所定の特性を付与することができる。このようにして、ガスセンサ素子3が完成する。
さらに、ガスセンサ素子3は、公知の組立方法(例えば、特開2004−053425号参照)により、ガスセンサ100(図1参照)に組み付けることができる。
図8、図9に示すように、内側電極150は固体電解質体3sの内周面に形成され、先端側に位置して周方向全周にわたって形成された検知部151と、検知部151から後端に向かって延びると共に周方向の一部に形成され、検知部151より径方向に幅狭の細長いリード部152と、リード部152より後端側に位置してリード部152より幅広に形成された端子接続部153とを一体に有している。
ここで、リード部152の輪郭線gは先端側へ向かって径方向に広がるハの字状をなし、検知部151の後端縁151eは水平な同一面S2上にある。従って、第2の実施形態においても、リード部152の輪郭線gと検知部151の後端縁151eの接線tとが接続する接続点Cを通り、リード部152の輪郭線gと、検知部151の後端縁151eの接線tと、のなす角θが鈍角である。このため、ガスセンサ素子が冷熱サイクルを受けても、接合部の端縁Cへの応力集中が低減され、内側電極150が接続部付近から剥離し難くなるのは第1の実施形態と同様である。
マスク治具62は軸線O方向に沿って切れ込み部62cを有している。そして、マスク部と接するマスク外面62sは、軸線O方向に直交する方向(径方向)に切断した断面において円弧をなすようになっている。又、マスク治具62の先端縁62eは径方向と平行になっている。
一方、マスク治具62の後端部62hはマスク外面62sよりテーパ状に拡径し、さらに後端部62hから径方向外側にフランジ部62fが延びている。
さらに、切れ込み部62cの後端側がさらに径方向に段状に拡がって拡幅部62dを形成している。このため、切れ込み部62cをメッキすると、段部より後端側の拡幅部62dに、リード部152より幅広の端子接続部153を形成することができる。
従って、図7と同様に、マスク治具62を装着した固体電解質体3sの内周面にメッキすると、マスク治具62の上記した角θがリード部152の輪郭線gと検知部151の後端縁151eの接線tとのなす角θとなるので(図8参照)、接合部の端縁Cへの応力集中が低減され、ガスセンサ素子が冷熱サイクルを受けても内側電極150が接続部付近から剥離し難くなるという上述の効果が同様に生じる。
図11に示すように、内側電極250は固体電解質体3sの内周面に形成され、先端側に位置して周方向全周にわたって形成された検知部251と、検知部251から後端に向かって延びると共に周方向の一部に形成され、検知部251より径方向に幅狭の細長いリード部252と、リード部252より後端側に位置する端子接続部(図示せず)とを一体に有している。端子接続部は第1の実施形態と同一の形状を有する。
ここで、リード部252の輪郭線gは軸線O方向に平行な直線状であると共に、検知部251の後端縁251eは水平に延びている。一方、リード部252と検知部251との接合部の端縁(隅部)は、斜めになっている。従って、この斜め部分が検知部251に含まれるとみなせば、当該斜め部分とリード部252との境界部分が接続点C1となり、接続点C1を通り、リード部152の輪郭線g1と、検知部251の後端縁の接線t2(=上記斜め部分)とのなす角θ1が鈍角となる。一方、斜め部分がリード部252に含まれるとみなせば、当該斜め部分と検知部251との境界部分が接続点C2となり、接続点C2を通り、リード部152の輪郭線g2(=上記斜め部分)と、検知部251の後端縁251eの接線t1とのなす角θ2が鈍角となる。このように、いずれにせよ角θ1及びθ2が鈍角となるので、ガスセンサ素子が冷熱サイクルを受けても、接合部の端縁C1又はC2への応力集中が低減され、内側電極250が接続部付近から剥離し難くなるのは第1の実施形態と同様である。
このガスセンサ100を、図12に示す冷熱サイクルで所定時間加熱及び冷却を繰り返し、試験後にガスセンサ素子3を切断し、内側電極50の接続点Cの剥離状態を電子顕微鏡で観察した。なお、冷熱サイクルは、100℃以下から15分加熱して最高到達温度を650℃以上とした後、加熱を止めて15分空冷して最低到達温度を100℃以下とする合計30分の1サイクルを繰り返した。
得られた結果を表1に示す。なお、表の○は剥離無し、×は剥離あり、を示す。
3s 固体電解質体
20 主体金具
50、150、250 内側電極
51、151、251 内側検知部
51e、151e、251e 内側検知部の後端縁
52、152、252 内側リード部
60、62 マスク治具
60s、62s マスク外面
60c、62c 切れ込み部
60e、62e マスク治具の先端縁
60g、62g 切れ込み部の輪郭線
80 メッキ液
100 ガスセンサ
450 外側電極
451 外側検知部
452 外側リード部
C、C1、C2 接続点
D 接続点
g、g2 接合部の端縁を通るリード部の輪郭線
t、t2 接合部の端縁を通る検知部の後端縁の接線
θ、θ1、θ2 リード部の輪郭線と検知部の後端縁の接線とのなす角、切れ込み部の輪郭線とマスク治具の先端縁先端縁の接線とのなす角
O 軸線方向
Claims (6)
- 軸線方向に延びつつ先端が閉じた有底筒状に形成された固体電解質体と、該固体電解質体の内表面に設けられた内側電極と、前記固体電解質体の外表面に設けられた外側電極と、を有するガスセンサ素子であって、
前記内側電極は、先端側に位置する内側検知部と、該内側検知部から後端側に向かって延び、前記内側検知部より周方向に幅狭の内側リード部とを有し、
前記内側リード部の輪郭線と前記内側検知部の後端縁とが接続する接続点を通り、前記内側リード部の輪郭線と、前記内側検知部の後端縁の接線と、のなす前記内側リード部の周方向外側にできる角が鈍角であるガスセンサ素子。 - 前記リード部の輪郭線が前記軸線方向に平行な直線状である請求項1に記載のガスセンサ素子。
- 前記内側検知部は、前記固体電解質体の前記内表面に、周方向全体にわたって形成されており、
前記外側電極は、先端側に位置する外側検知部と、該外側検知部から後端側に向かって延び、前記外側検知部より周方向に幅狭の外側リード部とを有し、
前記外側検知部は、前記内側リード部が形成された前記固体電解質体の内表面とは反対側に設けられた固体電解質体の外表面上に、周方向の一部にわたって設けられている請求項1又は請求項2に記載のガスセンサ素子。 - 前記外側検知部の後端縁は、前記内側検知部の後端縁よりも先端側に形成されてなる請求項3記載のガスセンサ素子。
- 被測定ガス中の特定ガスを検出する検知素子と、該ガスセンサ素子を保持する主体金具と、を備えるガスセンサであって、
前記検知素子として、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガスセンサ素子を備えるガスセンサ。 - 軸線方向に延びる有底筒状の固体電解質体の内表面に核を付着させる核付け工程と、
前記核が触媒として作用するメッキ液を用いて、前記メッキ液中の金属を前記固体電解質体の内表面に析出させるメッキ工程と、を経て、
前記固体電解質体の内表面に、前記金属からなる内側電極を形成するガスセンサ素子の製造方法であって、
前記メッキ工程に先立って、前記固体電解質体の内表面のうち前記内側電極を形成する予定の電極予定部とは異なるマスク部に、マスク治具を装着するマスク治具装着工程と、
前記電極予定部に前記金属を析出させる前記メッキ工程と、を備え、
前記マスク治具は、前記軸線方向に沿って延びる切れ込み部を有すると共に、当該マスク治具を前記マスク部に装着したときに前記マスク部と接するマスク外面を有する円筒形状を有し、
且つ、前記マスク外面における、前記切れ込み部の輪郭線と前記マスク治具の先端縁とが接続する接続点を通り、前記切れ込み部の輪郭線と、前記先端縁の接線と、のなす前記切れ込み部の周方向外側にできる角が鈍角であり、
前記マスク治具装着工程では、
前記マスク治具の径が縮小する方向に前記マスク治具を弾性変形させつつ、前記マスク治具を前記固体電解質体の内側に挿入し、前記マスク治具の弾性復元力により、前記マスク外面を前記マスク部に接触させるガスセンサ素子の製造方法。
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