JP2014035924A - 非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力特性及び耐久性に優れる高容量な非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】本発明は、負極と、非水電解質と、を備える非水電解質二次電池において、非水電解質はリチウムビスオキサレートボレートを含み、負極は、負極芯体と、負極芯体上に形成され、負極活物質を含む負極活物質層とを有し、負極活物質は、黒鉛粒子からなり、前記黒鉛粒子の体積基準の累積粒度分布における10%粒子径をD10とし、90%粒子径をD90としたときに、比D90/D10が3以上であることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、負極と、非水電解質と、を備える非水電解質二次電池において、非水電解質はリチウムビスオキサレートボレートを含み、負極は、負極芯体と、負極芯体上に形成され、負極活物質を含む負極活物質層とを有し、負極活物質は、黒鉛粒子からなり、前記黒鉛粒子の体積基準の累積粒度分布における10%粒子径をD10とし、90%粒子径をD90としたときに、比D90/D10が3以上であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、非水電解質二次電池に関し、詳しくは非水電解質二次電池の電池特性の向上に関する。
近年、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)などの二次電池を駆動電源とする電池駆動自動車が普及しつつあるが、電池駆動自動車には高出力・高容量な二次電池が必要である。
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池は、高いエネルギー密度を有し、高容量である。また、電極芯体の両面に活物質層を設けた正負極板を、セパレータを介して巻回ないし積層した電極体は、正負極板の対向面積が大きく、大電流を取り出しやすい。このため、巻回電極体や積層電極体を用いた非水電解質二次電池は、上記用途に利用されている。
ここで、特許文献1は、高出力電池において、電流を安定して取り出すための集電構造に関する技術を提案している。
特許文献1は、第1電極芯体が複数枚直接重なり合った状態で突出した偏平状電極体と、第1電極芯体が複数枚直接重なり合った状態で突出した第1電極芯体集合領域であって、第1電極芯体の積層面に平行な一方の面に配置され、抵抗溶接された第1集電板と、を備える角形二次電池において、第1集電板が取り付けられた領域と離間した他の領域に、第1電極芯体同士が溶融接着された第1電極芯体溶融接着部が形成されている技術を開示している。
ところで、車載用の電池には、上記のような集電構造の改良以外に、出力特性の向上、さらには保存特性やサイクル特性のような耐久性の向上も要望されている。しかし、特許文献1には、このような点について、何ら考慮されていない。
本発明は、上記を鑑み、出力特性及び耐久性に優れる非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、負極と、非水電解質と、を備える非水電解質二次電池において、非水電解質はリチウムビスオキサレートボレート(LiB(C2O4)2)を含み、負極は、負極芯体と、負極芯体上に形成され、負極活物質を含む負極活物質層とを有し、負極活物質は、黒鉛粒子からなり、前記黒鉛粒子の体積基準の累積粒度分布における10%粒子径をD10とし、90%粒子径をD90としたときに、比D90/D10が3以上であることを特徴とする。
負極活物質である黒鉛粒子の体積基準の累積粒度分布において、比D90/D10を3以上とすることにより、黒鉛粒子の粒度分布がブロードとなり、粒径の比較的大きい粒子と粒径の比較的小さい粒子とが共存することとなる。このとき、粒径の比較的小さい粒子が粒径の比較的大きい粒子間の間隙に入り込むため、黒鉛粒子間の接点数が増加し、負極活物質層全体にわたって良好な電子伝導ネットワークが形成される。この結果、負極活物質層全体にわたって充放電反応が速やかに進行し、電池の入出力特性が向上する。
上記のように負極活物質層全体にわたって充放電反応が速やかに進行するため、負極活物質層の電位が均一化され、負極活物質表面上に非水電解質に含まれるリチウムビスオキサレートボレートに由来する保護被膜が均一に形成される。これにより、電池の保存特性やサイクル特性のような耐久性を向上させることができる。
上記非水電解質二次電池において、黒鉛粒子の体積基準の累積粒度分布における50%粒子径D50は10〜20μmである構成とすることができる。D50が10〜20μmの範囲にあり、比D90/D10が3以上である粒度分布の黒鉛粒子を用いることにより、負極活物質の充放電効率を良好にできるとともに、負極活物質層に良好な電子伝導ネットワークを形成することができる。
ここで、黒鉛粒子の体積基準の累積粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定法(湿式)を用いて測定することができる。また、10%粒子径D10、50%粒子径D50、及び90%粒子径D90とは、横軸に粒径D(μm)、縦軸に粒径D(μm)以下の粒子が存在する容積Q(%)をとった累積粒度曲線において、それぞれQ%が10%、50%、90%のときの粒径D(μm)をいう。
比D90/D10は、6以下であることが好ましい。比D90/D10が6より大きくなると、大粒子黒鉛粒子の存在により、スラリー作製時のメッシュ詰まりが懸念される。
比D90/D10が3以上の黒鉛粒子は、例えば、原料となる黒鉛材料の破砕条件や分級条件を変化させて、粒度分布の異なる2種類以上の黒鉛粉末を得、これらの黒鉛粉末を混合することにより調製することができる。
負極活物質層の充填密度は、1.0〜1.6g/mlとすることが好ましい。負極活物質層の充填密度を前記範囲とすることにより、負極活物質層全体にわたって良好な電子伝導ネットワークを形成できる。充填密度が高くなりすぎると、負極活物質層に非水電解質が浸透するのに時間を要し、生産性が低下することがある。充填密度が小さくなりすぎると、十分な容量が得られないことがある。
非水電解質におけるリチウムビスオキサレートボレートの含有量は、0.06〜0.18モル/リットルであることが好ましい。リチウムビスオキサレートボレートの含有量が低すぎると、耐久性を向上する十分な効果が得られない。リチウムビスオキサレートボレートによる効果が上限に達する以上に添加すると、コスト高を招く。
なお、リチウムビスオキサレートボレートの好ましい含有量の範囲は、組立後かつ初回充電前の非水電解質二次電池中の非水電解質を基準としたものである。このような基準を設けたのは、リチウムビスオキサレートボレートを含む非水電解質二次電池を充電すると、その含有量が徐々に低下してしまうためである。
上記非水電解質二次電池において、電池容量を5Ah以上とする構成としてもよい。本発明をこのような大容量の電池に適用することにより、高容量電池の入出力特性や耐久性をさらに向上させることができる。
ここで、電池容量とは、電池を、5Aの定電流で、電池電圧が4.1Vになるまで充電し、次いで4.1Vの定電圧で1.5時間充電した後、充電後の各電池を、5Aの定電流で、電池電圧が2.5Vに低下するまで放電したときの放電容量(初期容量)のことをいう。なお、充放電は全て25℃条件で行うものとする。
本発明により、入出力特性及び耐久性に優れる高容量な非水電解質二次電池を提供できる。
(実施の形態1)
以下に、本発明に係る電池をリチウムイオン二次電池に適用した場合について、図面を用いて説明する。図1は、本実施の形態にかかるリチウムイオン二次電池を示す図であり、図2は、リチウムイオン二次電池に用いる電極体を示す図であり、図3は、実施の形態1にかかる非水電解質二次電池に用いる正負電極板を示す平面図である。
以下に、本発明に係る電池をリチウムイオン二次電池に適用した場合について、図面を用いて説明する。図1は、本実施の形態にかかるリチウムイオン二次電池を示す図であり、図2は、リチウムイオン二次電池に用いる電極体を示す図であり、図3は、実施の形態1にかかる非水電解質二次電池に用いる正負電極板を示す平面図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るリチウムイオン二次電池は、開口部を有する角形の外装缶1と、外装缶1の開口部を封止する封口体2と、封口体2から外部に突出した正負極外部端子5,6と、を有している。
また、図3に示すように、電極体を構成する正極板20は、帯状の正極芯体の長手方向に沿った少なくとも一方端が露出した正極芯体露出部22aと、正極芯体上に形成された正極活物質層21と、を有している。また、負極板30は、帯状の負極芯体の長手方向に沿った一方端が露出した第1の負極芯体露出部32aと、負極芯体上に形成された負極活物質層31と、を有している。
電極体10は、正極と負極とが、ポリエチレン製の微多孔膜からなるセパレータを介して巻回されてなる。図2に示すように、電極体10の一方端部から正極芯体露出部22aが、電極体10の他方端部から負極芯体露出部32aが、それぞれ突出するように構成されており、正極芯体露出部22aには正極集電板14が、負極芯体露出部32aには負極集電板15がそれぞれ取り付けられている。
この電極体10は、非水電解質とともに上記外装缶1内に収容され、正極集電板14及び負極集電板15がそれぞれ、封口体2と絶縁した状態で封口体2から突出した外部端子5,6と電気的に接続され、電流が外部に取り出される構造である。
負極活物質層31には、負極活物質である黒鉛粒子が含まれており、この黒鉛粒子の粒度分布におけるD90とD10との比D90/D10を3以上とすることにより、粒径の比較的大きい粒子と粒径の比較的小さい粒子とが共存することとなる。粒径の比較的小さい粒子は、粒径の比較的大きい粒子間の間隙に入り込むため、黒鉛粒子間の接点数が増加し、負極活物質層全体にわたって良好な電子伝導ネットワークが形成される。この結果、負極活物質層全体にわたって充放電反応が速やかに進行し、電池の入出力特性が向上する。前記黒鉛粒子の50%粒子径D50は10〜20μmであることが好ましい。
非水電解質は、非水溶媒と、これに溶解された電解質塩とを含んでいる。非水電解質には、リチウムビスオキサレートボレートが添加されており、この非水電解質は、負極活物質層31に含浸している。上記のように、負極活物質層全体にわたって充放電反応が速やかに進行し、負極活物質層の電位が均一化するため、負極活物質層全体において負極活物質表面上に、リチウムビスオキサレートボレートに由来する保護被膜が形成される。これにより、電池の保存特性やサイクル特性のような耐久性を向上させることができる。非水電解質におけるリチウムビスオキサレートボレートの含有量は、0.06〜0.18モル/リットルであることが好ましい。
本発明を実施するための形態を、実施例を用いて説明する。なお、本発明は下記の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することができる。
本実施例では、図1〜3に示されるような非水電解質二次電池を作製した。
(実施例1)
<正極の作製>
正極活物質としてのリチウム遷移金属複合酸化物(LiNi0.35Co0.35Mn0.3O2)と、導電剤としての薄片化黒鉛及びカーボンブラックと、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンのN−メチルピロリドン(NMP)溶液とを、固形分質量比が、リチウム遷移金属複合酸化物:薄片化黒鉛:カーボンブラック:ポリフッ化ビニリデン=88:7:2:3となるように混練し、正極活物質スラリーを作製した。
<正極の作製>
正極活物質としてのリチウム遷移金属複合酸化物(LiNi0.35Co0.35Mn0.3O2)と、導電剤としての薄片化黒鉛及びカーボンブラックと、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンのN−メチルピロリドン(NMP)溶液とを、固形分質量比が、リチウム遷移金属複合酸化物:薄片化黒鉛:カーボンブラック:ポリフッ化ビニリデン=88:7:2:3となるように混練し、正極活物質スラリーを作製した。
この正極活物質スラリーを正極芯体としてのアルミニウム合金箔(厚さ15μm)の両面に塗布した後、乾燥させてスラリー作製時に溶媒として使用したNMPを除去し、正極芯体上に正極活物質層を形成した。その後、圧延ロールを用いて圧延し、所定寸法に切断して正極板20を作製した。正極板20には、正極集電板を接続するための、正極芯体の長手方向の一辺に沿って芯体が露出した正極芯体露出部22aを設けておいた。
<負極の作製>
天然黒鉛を球状に改質した黒鉛粒子と、ピッチと、カーボンブラックと、を混合し、球状黒鉛粒子の表面を、ピッチとカーボンブラックとで被覆した。このとき、球状黒鉛粒子とピッチとカーボンブラックの質量比が、100:5:5となるように混合した。
天然黒鉛を球状に改質した黒鉛粒子と、ピッチと、カーボンブラックと、を混合し、球状黒鉛粒子の表面を、ピッチとカーボンブラックとで被覆した。このとき、球状黒鉛粒子とピッチとカーボンブラックの質量比が、100:5:5となるように混合した。
次いで、得られた混合物を900〜1500℃の不活性ガス雰囲気で24時間焼成し、焼成物を粉砕して、黒鉛粒子の表面が非晶質炭素粒子と非晶質炭素層とを含む被覆層により被覆されてなる被覆黒鉛粒子を得た。このとき、焼成物を粉砕するときの条件を変えて、粒度分布の異なる3種類の黒鉛粉末を調製し、これら3種類の黒鉛粉末を混合した混合物を負極活物質とした。負極活物質である混合黒鉛粒子の粒度分布をレーザー回折式粒度分布測定装置(セイシン企業製LMS−30)を測定したところ、比D90/D10は4.18であり、D10、D50及びD90は、それぞれ6.52μm、13.17μm及び27.27μmであった。
次に、上記のようにして得られた負極活物質と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)と、結着剤としてのスチレン−ブタジエンゴム(SBR)を水と共に混練して、負極活物質スラリーを調製した。ここで、被覆黒鉛と、CMCと、SBRとは、これらの質量比が98.9:0.7:0.4となるように混合した。
調製した負極活物質スラリーを、負極芯体としての銅箔(厚さ10μm)の上に塗布した後、乾燥させてスラリー調製時に溶媒として用いた水を除去し、負極活物質層を形成した。その後、負極活物質層を、圧延ローラーを用いて所定の充填密度(1.1g/ml)になるまで圧延し、所定の寸法に切断して負極板30を作製した。負極板30には、負極集電板を接続するための、負極芯体の長手方向の一辺に沿って芯体が露出した負極芯体露出部32aを設けておいた。
負極活物質層の充填密度は、以下のようにして求めた。まず、負極板を、10cm2に切り出し、切り出した負極板10cm2の質量A(g)、負極板の厚みC(cm)を測定する。次いで、芯体10cm2の質量B(g)、及び芯体厚みD(cm)を測定する。そして、次の式から充填密度を求める。
充填密度=(A−B)/〔(C−D)×10cm2〕
充填密度=(A−B)/〔(C−D)×10cm2〕
なお、負極活物質層の充填密度は、例えば負極活物質層を圧延するときの圧力を調節することにより制御することができる。
<電極体の作製>
上記正極板と負極板とポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータ(厚さ30μm)とを、正極芯体露出部22aと負極芯体露出部32aと、が巻回方向に対し互いに逆向きに突出し、且つ、異なる活物質層間にはセパレータが介在するように3つの部材を位置合わせし重ね合わせ、巻き取り機により巻回し、絶縁性の巻き止めテープを設け、その後プレスして扁平状の電極体を完成させた。
上記正極板と負極板とポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータ(厚さ30μm)とを、正極芯体露出部22aと負極芯体露出部32aと、が巻回方向に対し互いに逆向きに突出し、且つ、異なる活物質層間にはセパレータが介在するように3つの部材を位置合わせし重ね合わせ、巻き取り機により巻回し、絶縁性の巻き止めテープを設け、その後プレスして扁平状の電極体を完成させた。
<集電板と封口体との接続>
一方面側に突出した凸部(図示せず)が2つ、離間して設けられたアルミニウム製の正極集電板14及び銅製の負極集電板15をそれぞれ1つと、一方面側に突出した凸部が1つ設けられたアルミニウム製の正極集電板受け部品(図示せず)及び銅製の負極集電板受け部品(図示せず)をそれぞれ2つ準備した。この正極集電板14、負極集電板15、正極集電板受け部品、及び負極集電板受け部品の凸部を囲うように、絶縁テープを貼り付けた。
一方面側に突出した凸部(図示せず)が2つ、離間して設けられたアルミニウム製の正極集電板14及び銅製の負極集電板15をそれぞれ1つと、一方面側に突出した凸部が1つ設けられたアルミニウム製の正極集電板受け部品(図示せず)及び銅製の負極集電板受け部品(図示せず)をそれぞれ2つ準備した。この正極集電板14、負極集電板15、正極集電板受け部品、及び負極集電板受け部品の凸部を囲うように、絶縁テープを貼り付けた。
封口体2に設けられた貫通穴(図示せず)の内面、及び貫通穴の周囲の電池外側表面にガスケット(図示せず)を配置し、封口体2に設けた貫通穴の周囲の電池内側表面に絶縁部材(図示せず)を配置した。そして、封口板2の電池内側表面に位置する絶縁部材上に、上記正極集電板14を封口体2の貫通穴と集電板に設けられた貫通穴(図示せず)とが重なるように位置させた。その後、鍔部(図示せず)と、挿入部(図示せず)と、を有する正極外部端子5の挿入部を、電池外側から封口体2の貫通穴および集電板の貫通穴に挿通させる。この状態で挿入部の下部(電池内側部)の径を広げて、正極集電板14と共に正極外部端子5を封口体2にカシメ固定した。
負極側についても同様にして、負極集電板15と共に負極外部端子6を封口体2にカシメ固定した。これらの作業により各部材が一体化されると共に、正負電極集電板14,15と正負電極外部端子5,6とが、それぞれ通電可能に接続される。また、正負電極外部端子5,6が封口体2と絶縁された状態で封口体2から突出した構造となる。
<集電板の取り付け>
扁平状電極体の正極11の芯体露出部の一方面に、上記正極集電板14を、凸部が正極芯体露出部22a側となるようにしてあてがった。そして、上記正極集電板受け部品を1つ、凸部が正極芯体露出部22a側となるように、且つ正極集電板14の1つの凸部と正極集電板受け部品の凸部とが対向するようにして、正極芯体露出部22aにあてがった。この後、正極集電板14の凸部の裏側、及び正極集電板受け部品の凸部の裏側に一対の溶接用電極を押し当て、一対の溶接用電極に電流を流して、正極集電板14および正極集電板受け部品を正極芯体露出部22aに抵抗溶接した。
扁平状電極体の正極11の芯体露出部の一方面に、上記正極集電板14を、凸部が正極芯体露出部22a側となるようにしてあてがった。そして、上記正極集電板受け部品を1つ、凸部が正極芯体露出部22a側となるように、且つ正極集電板14の1つの凸部と正極集電板受け部品の凸部とが対向するようにして、正極芯体露出部22aにあてがった。この後、正極集電板14の凸部の裏側、及び正極集電板受け部品の凸部の裏側に一対の溶接用電極を押し当て、一対の溶接用電極に電流を流して、正極集電板14および正極集電板受け部品を正極芯体露出部22aに抵抗溶接した。
次いで、もう1つの正極集電板受け部品を、凸部が正極芯体露出部22a側となるように、且つ正極集電板14のもう1つの凸部と正極集電板受け部品の凸部とが対向するようにして、正極芯体露出部22aにあてがった。この後、正極集電板14の凸部の裏側、及び正極集電板受け部品の凸部の裏側に一対の溶接用電極を押し当て、一対の溶接用電極に電流を流して、2点目の抵抗溶接を行った。これらの作業により、正極集電板14及び正極集電板受け部品が正極芯体露出部22aに固定される。
負極30についても同様にして、上記負極集電板15及び上記負極集電板受け部品を第1の負極芯体露出部32aに抵抗溶接した。
<非水電解質の調製>
環状カーボネートであるエチレンカーボネートと、鎖状カーボネートであるエチルメチルカーボネートとを体積比で3:7(1気圧、25℃条件)となるように混合させた混合溶媒に対して、電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1モル/リットルの割合で溶解させた。この溶液に、ビニレンカーボネートを0.3質量%の濃度で、リチウムビスオキサレートボレートを0.12モル/リットルの濃度で添加して、非水電解質を調製した。
環状カーボネートであるエチレンカーボネートと、鎖状カーボネートであるエチルメチルカーボネートとを体積比で3:7(1気圧、25℃条件)となるように混合させた混合溶媒に対して、電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1モル/リットルの割合で溶解させた。この溶液に、ビニレンカーボネートを0.3質量%の濃度で、リチウムビスオキサレートボレートを0.12モル/リットルの濃度で添加して、非水電解質を調製した。
<電池の組み立て>
封口体2と一体化された電極体10を外装缶1内に挿入して外装缶1の開口部に封口体2を嵌合し、封口体2の周囲と外装缶1の接合部をレーザ溶接し、封口体2に設けられた非水電解質注入孔(図示せず)から所定量の上記非水電解質を注入した後、この非水電解質注入孔を密閉して、実施例1に係る非水電解質二次電池を作製した。
封口体2と一体化された電極体10を外装缶1内に挿入して外装缶1の開口部に封口体2を嵌合し、封口体2の周囲と外装缶1の接合部をレーザ溶接し、封口体2に設けられた非水電解質注入孔(図示せず)から所定量の上記非水電解質を注入した後、この非水電解質注入孔を密閉して、実施例1に係る非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1)
実施例1と同様にして黒鉛焼成物を得、この焼成物を粉砕・分級して、比D90/D10が2.63である被覆黒鉛粒子を得た。この被覆黒鉛粒子を負極活物質として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1に係る非水電解質二次電池を作製した。なお、比較例1で用いた被覆黒鉛粒子のD10、D50及びD90は、それぞれ7.54μm、11.99μm及び19.83μmであった。
実施例1と同様にして黒鉛焼成物を得、この焼成物を粉砕・分級して、比D90/D10が2.63である被覆黒鉛粒子を得た。この被覆黒鉛粒子を負極活物質として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1に係る非水電解質二次電池を作製した。なお、比較例1で用いた被覆黒鉛粒子のD10、D50及びD90は、それぞれ7.54μm、11.99μm及び19.83μmであった。
[電池容量の測定]
実施例1及び比較例1の電池の電池容量を、以下のようにして測定した。各電池を、5Aの定電流で、電池電圧が4.1Vになるまで充電し、この後、4.1Vの定電圧で1.5時間充電した。充電後の各電池を、5Aの定電流で、電池電圧が2.5Vに低下するまで放電した。このときの放電容量を、電池容量とした。
その結果、実施例1の電池の電池容量は5.60Ahであり、比較例1の電池の電池容量は5.56Ahであった。
実施例1及び比較例1の電池の電池容量を、以下のようにして測定した。各電池を、5Aの定電流で、電池電圧が4.1Vになるまで充電し、この後、4.1Vの定電圧で1.5時間充電した。充電後の各電池を、5Aの定電流で、電池電圧が2.5Vに低下するまで放電した。このときの放電容量を、電池容量とした。
その結果、実施例1の電池の電池容量は5.60Ahであり、比較例1の電池の電池容量は5.56Ahであった。
[評価]
<常温IV測定(出力)>
25℃にて、実施例1及び比較例1の電池を、それぞれ充電深度(SOC)が50%となるように、5Aの定電流で充電した。この後、これらの電池を、それぞれ5C、10C、18C、24C、30C、36C及び42Cの定電流で10秒間放電を行い、それぞれの電池電圧を測定し、各電流値と電池電圧とをプロットして、常温出力(2.7V放電時の電力(W))を求めた。結果を表1に示す。
<常温IV測定(出力)>
25℃にて、実施例1及び比較例1の電池を、それぞれ充電深度(SOC)が50%となるように、5Aの定電流で充電した。この後、これらの電池を、それぞれ5C、10C、18C、24C、30C、36C及び42Cの定電流で10秒間放電を行い、それぞれの電池電圧を測定し、各電流値と電池電圧とをプロットして、常温出力(2.7V放電時の電力(W))を求めた。結果を表1に示す。
<常温IV測定(回生)>
25℃にて、実施例1及び比較例1の電池を、それぞれ充電深度(SOC)が50%となるように、5Aの定電流で充電した。この後、これらの電池を、それぞれ5C、10C、18C、24C、30C、36C及び42Cの定電流で10秒間充電を行い、それぞれの電池電圧を測定し、各電流値と電池電圧とをプロットして、常温回生(4.2V充電時の電力(W))を求めた。結果を表1に示す。
25℃にて、実施例1及び比較例1の電池を、それぞれ充電深度(SOC)が50%となるように、5Aの定電流で充電した。この後、これらの電池を、それぞれ5C、10C、18C、24C、30C、36C及び42Cの定電流で10秒間充電を行い、それぞれの電池電圧を測定し、各電流値と電池電圧とをプロットして、常温回生(4.2V充電時の電力(W))を求めた。結果を表1に示す。
なお、表1において、常温出力値及び常温回生値は、比較例1の電池の値を100とした相対値で示している。
<保存後の放電容量>
上記実施例1及び比較例1の電池を、5Aの定電流でSOCが80%になるまで充電した。次いで、充電後の各電池を、70℃の環境下で56日間保存した。つぎに、25℃にて、保存後の各電池を、5Aの定電流で、電池電圧が2.5Vに低下するまで放電して、放電容量を求めた。得られた結果を、表2に示す。
上記実施例1及び比較例1の電池を、5Aの定電流でSOCが80%になるまで充電した。次いで、充電後の各電池を、70℃の環境下で56日間保存した。つぎに、25℃にて、保存後の各電池を、5Aの定電流で、電池電圧が2.5Vに低下するまで放電して、放電容量を求めた。得られた結果を、表2に示す。
<保存後の容量維持率>
上記保存後の放電容量を測定した後の実施例1及び比較例1の電池を、それぞれ、5Aの定電流で、電池電圧が4.1Vとなるまで充電し、充電後の電池を、5Aの定電流で、電池電圧が2.5Vに低下するまで放電した。このように測定した放電容量を、保存・充放電後の放電容量とした。そして、次式に従って保存後の容量維持率を算出した。
保存後の容量維持率(%)=保存・充放電後の放電容量(Ah)/電池容量(Ah)×100
得られた結果を、表2に示す。
上記保存後の放電容量を測定した後の実施例1及び比較例1の電池を、それぞれ、5Aの定電流で、電池電圧が4.1Vとなるまで充電し、充電後の電池を、5Aの定電流で、電池電圧が2.5Vに低下するまで放電した。このように測定した放電容量を、保存・充放電後の放電容量とした。そして、次式に従って保存後の容量維持率を算出した。
保存後の容量維持率(%)=保存・充放電後の放電容量(Ah)/電池容量(Ah)×100
得られた結果を、表2に示す。
表2において、実施例1の電池の保存後の放電容量及び保存後の容量維持率は、比較例1の電池の値を100とした相対値で示している。
表1からわかるように、非水電解質がリチウムビスオキサレートボレートを含み、かつ負極活物質粒子の累積粒度分布におけるD90とD10との比D90/D10が3以上である実施例1の電池の常温出力値及び常温回生値は、比較例1の電池のそれに対する相対値で、それぞれ103%及び101%に向上していた。実施例1では、負極活物質である黒鉛粒子の粒度分布をブロードにしているために、粒径の比較的大きい粒子と粒径の比較的小さい粒子とが共存しており、粒径の比較的大きい粒子間の間隙に粒径の比較的小さい粒子が入り込む。この結果、黒鉛粒子間の接点数が増加し、負極活物質層全体にわたって良好な電子伝導ネットワークが形成され、充放電反応が速やかに進行したために、常温出力及び常温回生が向上したと考えられる。
さらに、表2からわかるように、実施例1の電池の保存後の放電容量及び容量維持率は、比較例1の電池のそれに対する相対値で、それぞれ104%及び103%に向上し、耐久性が向上していた。負極活物質層全体にわたって充放電反応が進行し、負極活物質層の電位が均一化されて、負極活物質の表面にリチウムビスオキサレートボレートに由来する保護被膜が形成される。このため、非水電解質の還元分解及び還元分解に伴う自己放電が抑制され、保存後の放電容量及び容量維持率が向上したと考えられる。
(追記事項)
正極活物質としては、例えばリチウム含有ニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNixCoyMnzO2、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)、リチウム含有コバルト複合酸化物(LiCoO2)、リチウム含有ニッケル複合酸化物(LiNiO2)、リチウム含有ニッケルコバルト複合酸化物(LiCoxNi1−xO2)、リチウム含有マンガン複合酸化物(LiMnO2)、スピネル型マンガン酸リチウム(LiMn2O4)、またはこれらの酸化物に含まれる遷移金属の一部を他の元素(例えば、Ti、Zr、Mg、Al等)で置換した化合物等のリチウム含有遷移金属複合酸化物を単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
正極活物質としては、例えばリチウム含有ニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNixCoyMnzO2、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)、リチウム含有コバルト複合酸化物(LiCoO2)、リチウム含有ニッケル複合酸化物(LiNiO2)、リチウム含有ニッケルコバルト複合酸化物(LiCoxNi1−xO2)、リチウム含有マンガン複合酸化物(LiMnO2)、スピネル型マンガン酸リチウム(LiMn2O4)、またはこれらの酸化物に含まれる遷移金属の一部を他の元素(例えば、Ti、Zr、Mg、Al等)で置換した化合物等のリチウム含有遷移金属複合酸化物を単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
電解質塩としては、リチウムビスオキサレートボレートに加えて、例えばLiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiC(C2F5SO2)3、LiAsF6、LiClO4、Li2B10Cl10、Li2B12l12、LiB(C2O4)F2、LiP(C2O4)2F2等のリチウム塩(ベース電解質塩)を一種以上用いることができる。非水電解質における電解質塩の合計濃度は、0.5〜2.0モル/リットルであることが好ましい。
非水溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等の環状カーボネートや、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトンなどのリチウム塩の溶解度が高い高誘電率溶媒と、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,3−ジオキソラン、2−メトキシテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸エチル等のカルボン酸エステルなどの低粘性溶媒と、を混合させて用いることができる。さらに、前記高誘電率溶媒や低粘性溶媒をそれぞれ二種以上の混合溶媒とすることもできる。
また、非水電解質に、ビニレンカーボネート、シクロヘキシルベンゼン、tert−アミルベンゼン等の公知の添加剤を添加することもできる。
セパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレンやこれらの混合物ないし積層物等のオレフィン樹脂からなる微多孔膜を用いることができる。
以上説明したように、本発明によれば、出力・回生特性及び耐久性に優れる高容量な非水電解質二次電池を提供できる。よって、産業上の利用可能性は大きい。
1 外装缶
2 封口体
5、6 電極端子
10 電極体
14 正極集電板
15 負極集電板
20 正極板
21 正極活物質層
22a 正極芯体露出部
30 負極板
31 負極活物質層
32a 負極芯体露出部
2 封口体
5、6 電極端子
10 電極体
14 正極集電板
15 負極集電板
20 正極板
21 正極活物質層
22a 正極芯体露出部
30 負極板
31 負極活物質層
32a 負極芯体露出部
Claims (4)
- 負極と、非水電解質と、を備える非水電解質二次電池において、
前記非水電解質は、リチウムビスオキサレートボレートを含み、
前記負極は、負極芯体と、前記負極芯体上に形成され、負極活物質を含む負極活物質層とを有し、
前記負極活物質は、黒鉛粒子からなり、
前記黒鉛粒子の体積基準の累積粒度分布における10%粒子径をD10とし、90%粒子径をD90としたときに、比D90/D10が、3以上である、
ことを特徴とする非水電解質二次電池。 - 請求項1に記載の非水電解質二次電池において、
前記黒鉛粒子の体積基準の累積粒度分布における50%粒子径D50が、10〜20μmである、
ことを特徴とする非水電解質二次電池。 - 請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池において、
前記リチウムビスオキサレートボレートの濃度が、0.06〜0.18モル/リットルである、
ことを特徴とする非水電解質二次電池。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池において、
前記非水電解質二次電池の電池容量が、5Ah以上である、
ことを特徴とする非水電解質二次電池。
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