JP2014034826A - 再生骨材を利用した構造物の構築方法及び再生骨材 - Google Patents

再生骨材を利用した構造物の構築方法及び再生骨材 Download PDF

Info

Publication number
JP2014034826A
JP2014034826A JP2012177285A JP2012177285A JP2014034826A JP 2014034826 A JP2014034826 A JP 2014034826A JP 2012177285 A JP2012177285 A JP 2012177285A JP 2012177285 A JP2012177285 A JP 2012177285A JP 2014034826 A JP2014034826 A JP 2014034826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
recycled aggregate
aggregate
construction method
constructing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012177285A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Nakamura
弘之 中村
Shinichiro Sekiguchi
信一郎 関口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON DATA SERVICE KK
NISHIMURAGUMI KK
Nishimura Gumi Co Ltd
Original Assignee
NIPPON DATA SERVICE KK
NISHIMURAGUMI KK
Nishimura Gumi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON DATA SERVICE KK, NISHIMURAGUMI KK, Nishimura Gumi Co Ltd filed Critical NIPPON DATA SERVICE KK
Priority to JP2012177285A priority Critical patent/JP2014034826A/ja
Publication of JP2014034826A publication Critical patent/JP2014034826A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Revetment (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

【課題】コンクリート廃材を粉砕した砕片からなる再生骨材を粒度調整を行わずに利用して種々の構造物を構築する構築方法を提供する。
【解決手段】コンクリート廃材を粉砕した砕片からなる再生骨材を利用した構造物の構築方法であって、再生骨材を含まない材料からなる型枠状部材(プレキャストコンクリート)・セルラーブロック・ケーソン等の内部空間に、再生骨材と固化材料とを充填し固化させることにより構造物を構築する。再生骨材を固化材料と予め混合した後に充填するか、又は、再生骨材と固化材料を別個に充填する。固化材料はモルタルとする。モルタルの細骨材としても再生骨材を利用する。型枠状部材(プレキャストコンクリート)・セルラーブロック・ケーソン等の内部空間の底面部及び/又は上面部に、所定の厚さの規格コンクリートを充填し固化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート廃材を粉砕した再生骨材を利用して構造物を構築する方法及びその再生骨材に関する。
災害発生材・コンクリート構造物解体等から発生するコンクリート廃材の有効活用法としては、クラッシャーで粉砕したものを路盤材として利用する方法が知られている。
一方、特許文献1には、プレキャストコンクリート角材を積み木のように重ねて板状のプレキャストコンクリート壁を形成し、形成されたプレキャストコンクリート壁を組み合わせて種々の形状の型枠を形成し、型枠の内部空間にコンクリートを充填固化させることにより、コンクリート構造物を構築する方法が開示されている。
特許第3240373号公報
一般的なコンクリートは、水、セメント、砂、砂利等の骨材、混和材とから構成される。(なお、モルタルは水、セメント、砂から構成されるが、本明細書では、「モルタル」は、コンクリートの成分のうち、粗骨材以外の全ての成分を含む意味で用いる。)コンクリートの骨材として用いる砂や砂利の配分及び規格は、JIS(転々砂の粒度はJIS A 5308、砕砂の粒度はJIS A 5005)により規定されており、所定の粒度分布を有するものである(このような骨材を用いたコンクリートを「規格コンクリート」と称することとする)。
コンクリート廃材を粉砕してコンクリートの骨材として再利用する場合に、上記のJISに適合するように粒度調整を行おうとすると、異なる大きさの砕片を何種類も得るために何度も粉砕作業や篩い選別作業を行う必要がある。この結果、廃材の再利用としてはコストがかかりすぎるものとなる。また、粉砕作業の際には骨材にひびが入るおそれがあるため、この骨材を用いたコンクリートは強度不足を生じるおそれがある。
さらに、コンクリート廃材には、多様な異物が付着していたり含有されていたりするため、従来工法の鋼製型枠使用による工法で本体構造とした場合には、塩害(海水中の塩分侵入による内部鉄筋の腐食)、凍害(侵入した水分の凍結膨張によるひび割れ)、中性化(侵入した炭酸ガスによるpHの低下)等によるコンクリート劣化が生じる。
本発明は、コンクリート廃材を粉砕した砕片からなる再生骨材を利用して種々の構造物を構築する構築方法を提供することを目的とする。特に、再生骨材について、粉砕や篩い選別を何度も行うような粒度調整を行うことなく利用でき、かつ、耐久性にも問題のない構造物を構築することを目的とする。
なお、本明細書では、コンクリート廃材を粉砕した砕片からなる骨材を「再生骨材」と称する。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を提供する。
本発明の態様は、コンクリート廃材を粉砕した砕片からなる再生骨材を利用した構造物の構築方法であって、前記再生骨材を含まない材料からなる型枠状部材(プレキャストコンクリート)・セルラーブロック・ケーソン等の内部空間に、前記再生骨材と固化材料とを充填し固化させることにより構造物を構築することを特徴とする。
上記の構築方法の一態様においては、前記再生骨材と、モルタルである前記固化材料とを予め混練した混合物を、前記内部空間に充填することである。この一態様においては、前記再生骨材を構成する前記砕片の最大長が40mm以下である。この一態様においては、前記混合物が水中仕様にも適合する。
上記の構築方法の一態様においては、前記再生骨材と、モルタルである前記固化材料とを、それぞれ別個に前記内部空間に充填することが好適である。この一態様においては、前記再生骨材を構成する前記砕片の最大長が40mm以下、又は、300mm以下であることが好適である。この一態様においては、前記固化材料がモルタルの場合、前記モルタルに含める細骨材として、コンクリート廃材を粉砕した砕片からなる再生骨材であって前記砕片の最大長が5mm以下のものを用いることが好適である。
上記の構築方法の一態様においては、前記型枠状部材(プレキャストコンクリート)・セルラーブロック・ケーソン等の内部空間の底面部若しくは上面部のいずれか、又は、底面部及び上面部の双方に、所定の厚さの規格コンクリートを充填し固化させることが好適である。
本発明の別の態様は、上記の再生骨材を利用した構造物の構築方法に用いる再生骨材であって、コンクリート廃材を粉砕した砕片からなる再生骨材である。
本発明は、コンクリート廃材を粉砕した砕片からなる再生骨材を利用した構造物の構築方法であって、再生骨材を含まない材料からなる型枠状部材(プレキャストコンクリート)・セルラーブロック・ケーソン等の内部空間に、再生骨材と固化材料とを充填し固化させることにより構造物を構築することにより、以下の効果を奏するものである。
本発明に用いる再生骨材は、材料であるコンクリート廃材(コンクリートが主体)の単位体積重量が2.3×10kg/m程度と大きいことから、重量を利用した構造物、特に港湾・漁港における施設等の構造物への利用に適している。例えば、水中及び水上の双方の構造物から構成されている防波堤、護岸、岸壁等である。これらは、強い波浪や水圧等を受ける構造物である。但し、本発明に用いる再生骨材は、港湾施設等への利用に限定されるものではなく、陸上の構造物においても好適に利用できる。
本発明に用いる再生骨材は、再生骨材を含まない材料からなる型枠状部材の内部空間に固化材料とともに充填される。従って、再生骨材を含む部分は、その表面の大部分が型枠状部材により覆われるので、型枠状部材の外側の周囲環境(水、塩分、空気等)に対して直接的に曝されることがない。この結果、耐久性が確保される。
本発明に用いる再生骨材は強度を必要としない重量構造物の場合に適用する。JIS規格のような厳密な粒度調整が不要であり、1回の粉砕及び1回の篩い選別によっても利用可能となる。あるいは、1回の粉砕のみで篩い選別なしでも利用可能となる。特に港湾・漁港施設においての重量構造物には大幅な構造断面の縮小になる。この結果、大量に生じた瓦礫のコンクリート廃材の有効利用が図れる。
図1(a)(b)は、防波堤の堤体構造物の構築方法における適用例を示した概略斜視図である。 図2(a)(b)は、図1に示した構造物の詳細を説明する図である。 図3は、防波堤の根固めブロックの構築方法における適用例を示した側面断面図である。 図4は、防波堤の本体の構築方法における適用例を示した側面断面図である。 図5は、防波堤の本体の構築方法における別の適用例を示した側面断面図である。 図6(a)(b)(c)は、防波堤の本体の構築方法におけるさらに別の適用例を示した図である。
本発明による、再生骨材を利用した構造物の構築方法の説明に先立って、本発明に用いる再生骨材について説明する。
先ず、構造物の解体や災害により発生した瓦礫に含まれるコンクリート廃材を、クラッシャーに投入可能な程度のコンクリート殻に破砕する。その後、コンクリート殻をクラッシャーに投入し、粉砕する。クラッシャーの種類は、目的とする粉砕の程度すなわち砕片の寸法に応じて選択する。後述する構築方法の適用例では、例えば、粉砕後の砕片の最大長が300mm以下、砕片の最大長が40mm以下、又は砕片の最大長が5mm以下、となるように粉砕したものを必要に応じて用いる。通常のコンクリートに用いる規格通りの骨材の最大寸法は40mmであるので、規格通りの骨材に替えて再生骨材を用いる場合は、砕片の最大長40mm以下とすることが好適である。
但し、規格通りの骨材とは異なり、再生骨材は所定の粒度分布を有していない。再生骨材の寸法については、構築する構造物の大きさ並びに施工性の良さを考慮して適宜選択する。ここで、砕片の「最大長」とは、不規則な形状をもつ1つの砕片における差し渡し長さの最大値を意味する。なお、この値は目安である。
また、再生骨材の砕片の寸法の下限については特に限定しない。よって、粉体のような微細な砕片を含んでいてもよい。
さらに、粉砕のみで所望する寸法の砕片が得られるならば、篩い選別は不要である。しかし、粉砕後に、目的のものよりも大きな砕片を除去するために篩い選別を行ってもよい。このようにして、再生骨材を得る。再生骨材の単位体積重量は、元のコンクリート廃材と同じで、2.3×10kg/m程度である。
また、例えば最大長300mm以下の砕片のような比較的な大きな砕片を含む場合、鉄筋が付着したままのコンクリート廃材であってもよい。砕片の大きさに依らず、鉄筋が支障とならない場合は、鉄筋が付着したままでよい。この場合、型枠状部材の隙間からモルタルが漏れることのない、ケーソン構造で各室の隔壁内がドライ施工が出来る。
以下、本発明による、再生骨材を利用した構造物の構築方法の実施形態を、種々の適用例を示した図面を参照しつつ説明する。各適用例の図において、実質的に同じ構成要素については同じ符号で示している。以下の適用例では、防波堤関連の構造物を対象として説明するが、本発明はこれらの構造物に限られず、水中、陸上の種々の構造物に適用可能である。
図1(a)(b)は、防波堤の本体構造物の構築方法における適用例を示した概略斜視図である。図2(a)(b)(c)は、図1に示した上部構造物の詳細を説明する図である。
図1(a)は、防波堤100の上にコンクリート構造物10を構築する構築方法を示している。コンクリート構造物10は、水平方向に並設された複数のコンクリート構造ユニット10a、10b、10a...から構築される。各コンクリート構造ユニット10a及び10bは、複数のプレキャストコンクリート壁11を有し、その内部空間には、再生骨材と固化材料とからなる水中コンクリートケーシング工法によるコンクリート1が充填され固化されている。
図2(a)は、図1(a)のコンクリート構造物10の構築過程を説明する図である。コンクリート構造ユニット10aは、4枚の壁をロ型状に組み合わせた型枠状部材を形成している。本明細書における「型枠状部材」とは、所定の大きさの空間の少なくとも側面全周囲を取り囲む壁を形成する部材を意味する。典型例としては、直方体空間の四方の側面を取り囲む側壁部材である。後述する根固めブロックの側壁は「型枠状部材」に含まれるものとする。型枠状部材は、通常のコンクリート仕様で良質な材料で形成される。
図示の例では、コンクリート構造ユニット10aの1枚の側壁は、プレキャストコンクリート壁11である。プレキャストコンクリート壁11は、複数のプレキャストコンクリート角材11aを積み上げ接合して作製されている。図示しないが、プレキャストコンクリート壁11の内部には鉛直方向に複数の補強用鉄筋が挿通されている。このようなプレキャストコンクリート壁11は、特許文献1に開示されている。
なお、コンクリート構造ユニット10bについては、3枚の壁をH型状に組み合わせたものであるが、隣接するコンクリート構造ユニット10aに接合されることで、2つの内部空間を有する型枠状部材を形成している。
図2(a)に示すように、コンクリート構造物10の構築においては、先ず、防波堤100の上に型枠状部材を構築する。次に、各内部空間へ水中コンクリートケーシング工法によるコンクリート1を充填する。図2(b)は、構築完了後の1つのコンクリート構造ユニット10aの縦断面を示した図である。
内部空間の充填は、幾つかの方法により行うことができる。
内部空間の第1の充填方法は次のように行う。予め、再生骨材と固化材料であるモルタルとを混練し、混合物を調製しておく。本明細書における「モルタル」は、コンクリートに含まれる、再生骨材を除いた全ての材料を意味する。すなわちモルタルは、セメント、混和材等の添加物及び水・砂または再生骨材5mm以下からなるものである。再生骨材とモルタルの混合物を内部空間に打設し、コンクリートブロック・根固ブロック、防波堤の上部工のみバイブレーターで締固めを行い、養生して固化させる。この場合の再生骨材は、砕片の最大長40mm以下が好適である。なお、この充填方法は、コンクリートブロック・根固ブロック、防波堤の上部工、防波堤・護岸の本体工の水中コンクリートに適用する。
内部空間の第2の充填方法は、次のように行う。予めモルタルを調製しておく。なお、モルタルに使用する砂は、5mm以下の再生骨材でもよいし、普通の砂でも良い。先ず、内部空間に対してモルタルを先行させながら再生骨材を投入する。なお、再生骨材が常にモルタルで埋もれる状態を確保しながら投入する。このようにモルタルと再生骨材の投入を交互に行い、内部空間全体を充填する。この場合の再生骨材は、砕片の300mm以下が好適であるが、必要に応じて、これ以外の最大長に設定してもよい。再生骨材と固化材料を予め混練するのではなく別個に投入する場合は、再生骨材の寸法が比較的大きくとも施工上の支障がない。なお、この充填方法は、ドライ施工が可能な場合のケーソン工法や防波堤上部工に適用する。
なお、上述した第1及び第2の充填方法に限定されず、これらに準じた方法も含まれるものとする。
再び図1を参照する。図1(b)は、防波堤100の拡幅のためにコンクリート構造物10Aを構築する構築方法を示している。図1(a)のコンクリート構造物10と異なる点は、コンクリート構造ユニット10c、10dの内部空間へのコンクリートの充填方法である。
なお、後述する適用例も含めて、再生骨材を含むコンクリート1は、少なくとも型枠状部材で表面を覆われ、又は、型枠上部材と規格コンクリート2で表面を覆われる。但し、このことは、空気、塩分又は水分の入出が全くないような密閉状態を確保するものではない。しかしながら、周囲の空気や水に直接接触する場合に比べてその影響を各段に低減することができる。
再生骨材を含むコンクリート1を規格コンクリート2で部分的に覆う場合の別の適用例として、必要に応じて、内部空間の底面部のみ又は上面部のみに規格コンクリート2の層を設けてもよい。
図2(c)において、内部空間の中央部分を占めるコンクリート1の充填は、上述した図2(b)のコンクリート1についての第1の充填方法で行う。
図3は、防波堤の根固めブロックの構築方法における適用例を示した側面断面図である。
図3の例では、防波堤本体はコンクリートブロックで構築されている。防波堤本体の水底基礎構造の一部として根固めブロック20が設置されている。図中に、根固めブロック20の概略断面図を拡大して示している。
根固めブロック20の構成は、基本的には図1(b)に示したコンクリート構造ユニット10cとほぼ同じである。すなわち、4枚のプレキャストコンクリート壁11からなる直方体の型枠状部材を備えており、内部空間の中央部分に再生骨材を含むコンクリート1が、底面部及び上面部に所定の厚さの規格コンクリート2が充填されている。根固めブロック20の構築は陸上で行うので、いずれのコンクリートも陸上仕様である。
コンクリートブロック・根固めブロック20は、陸上で構築した後に吊り上げて水中に設置する。従って、吊り上げ作業に耐え得る強度と、設置後に底面部及び上面部が海水と接触することに対する耐久性を確保しなければならない。このために、底面部及び上面部に規格コンクリート2を打設している。規格コンクリート2の厚さは、吊り上げ作業のために設置される吊筋(図示せず)を定着できる厚さが必要である。コンクリートブロック・根固めブロック20の大きさにもよるが、小さなコンクリートブロック・根固めブロックであっても、コンクリート2の厚さは少なくとも20cm程度は必要となる。また、型枠状部材についても、適宜の補強材22を取り付けて強度を確保することが好ましい。
コンクリートブロック・根固めブロック20において、内部空間の中央部分を占めるコンクリート1の充填は、上述した図2(b)のコンクリート1についての第1の充填方法で行う。
図4は、防波堤の本体の構築方法における適用例を示した側面断面図である。図示の例では、防波堤本体がセルラーブロック30で構築されている。セルラーブロック30は、側壁と底壁を有する箱状の部材であり、セルラーブロック30の内部空間に水中仕様のコンクリート1Aが充填されている。
セルラーブロック30の内部空間への水中仕様のコンクリート1Aの充填方法は、次の通りである。充填に先立って、セルラーブロック30は、海上クレーンで据え付けされる。先ず、再生骨材と、固化材料であるモルタルを混練し、水中仕様のコンクリート1Aを調製する。水中仕様のコンクリート1Aは、水中で材料分離を生じないように、また、ポンプ車による水中コンクリートケーシング工法で打設できるように、適度の流動性を確保する必要がある。従って、水中仕様のコンクリート1Aは、流動性を確保できる範囲でセメント量を最小限とし、単位体積重量が2.3×10kg/m程度とする。この場合の再生骨材は、砕片の最大長40mm以下が好適である。次に、調製した水中仕様のコンクリート1Aを、水中コンクリートケーシング工法によって、内部空間の底部から上方に向かって徐々に充填していく。これに伴い、内部空間の水は上面から排出されていく。こうして、内部空間全体に水中仕様のコンクリート1Aを充填する。
図5は、防波堤の本体の構築方法における別の適用例を示した側面断面図である。
図示の例では、防波堤本体がケーソン40で構築されている。ケーソン40は、側壁と底盤を有する箱状の部材であり、ケーソン40の内部空間に水中仕様のコンクリート1Aが充填されている。ケーソン40は、通常、図示のように複数の隔室を有する。
ケーソン40の内部空間への水中仕様のコンクリート1Aの充填方法は、上述したセルラーブロック30の場合と同様である。さらに、水中仕様のコンクリート1Aの上に、規格コンクリート2からなる蓋コンクリートを打設する。
通常、ケーソンの場合は、中詰め材として砂を充填するが、砂の単位体積重量は1.8×10kg/mである。従って、砂に替えて、単位体積重量が2.3×10kg/m程度の再生骨材を用いることにより、ケーソンの堤体幅を縮小することが可能である。
図6(a)(b)(c)は、防波堤の本体の構築方法におけるさらに別の適用例を示した図である。この適用例では、図5と同様に防波堤本体がケーソンで構築されるが、図6のケーソン50は、施工方法が異なる。
図6(a)は、構築完了後のケーソン50の側面断面図である。ケーソン50の複数の隔室51の内部空間には、再生骨材を含む陸上仕様のコンクリート1が充填され、固化されている。さらに、規格コンクリート2である蓋コンクリートが打設されている。
図6(b)(c)を参照して、ケーソン50の内部空間の充填方法を説明する。
図6(b)は、ケーソン50の平面図である。ケーソン50の複数の隔室51の間には、適宜、通水路52が設けられ、全ての隔室51が連通可能となっている。通水路52にはそれぞれ開閉弁53が設けられている。通水路52及び開閉弁53は、隔室51の底面近傍に位置する。ケーソン50を設置する際、先ず、隔室(2)及び(5)から注水して全ての隔室に水を充填することにより、水底基礎構造上に設置する。
次に、隔室(2)又は隔室(5)のいずれかの水を排水する。例えば、隔室(5)を排水するとき、隔室(3)及び隔室(6)の開閉弁53が水圧により閉じるので、隔室(5)は隣の隔室から遮断される。なお、1つの隔室を完全にドライにしたとき、隣の隔室から受ける水圧に耐え得るようにケーソン50の隔壁は配筋されている。
隔室(5)を完全にドライにした後、隔室(5)の内部空間に台船上でモルタル(セメント、細骨材及び水からなる)を調製し、先行投入してから再生骨材を投入する。一度に全体を充填するのではなく、部分的に投入する。この場合の再生骨材は、モルタルの上面を出ないように常に再生骨材が埋まる状態であること、砕片の最大長300mm以下が好適であり、鉄筋混じりであってもよい。同時に水中に投入しないので、陸上仕様で調製する。モルタルに含める細骨材も、砕片の最大長5mm以下の再生骨材を利用することが好適である。締固めが必要な場合はバイブレーターで締固めを行う。このようにして、モルタルを先行して再生骨材とを交互に投入していく。
なお、1つの隔室の全体を一度に充填すると、偏心荷重により強度的に不安定となる。従って、図6(c)の縦断面図に示すように、例えば隔室(5)を半分程度充填したならば、別の隔室について同様に半分程度充填する施工を行う。そして、できるだけ荷重が均等となるような順序で、施工する隔室を選択する。この工程を繰り返して、全ての隔室について施工を完了する。なお、別の隔室の排水作業は他作業の頃合いを見計らった連続的な一連作業工程((i)モルタル投入+再生骨材投入、(ii)他隔室では排水作業)に取りかかる。
1 コンクリート(再生骨材含有)
1A コンクリート(再生骨材含有、水中仕様)
2 規格コンクリート
10、10A コンクリート構造物
10a、10b、10c、10d コンクリート構造ユニット
11 プレキャストコンクリート壁
11a プレキャストコンクリート角材
20 根固めブロック
21 プレキャストコンクリート壁
22 補強材
30 セルラーブロック
40 ケーソン(一般施工)
50 ケーソン(ドライ施工)
51 隔室
52 通水路
53 開閉弁
100 防波堤

Claims (8)

  1. コンクリート廃材を粉砕した砕片からなる再生骨材を利用した構造物の構築方法であって、
    前記再生骨材を含まない材料からなる型枠状部材(プレキャストコンクリート)・セルラーブロック・ケーソン等の内部空間に、前記再生骨材と固化材料とを充填し固化させることにより構造物を構築することを特徴とする、再生骨材を利用した構造物の構築方法。
  2. 請求項1に記載の構築方法において、
    前記再生骨材と、モルタルである前記固化材料とを予め混練した混合物を、前記内部空間に充填することを特徴とする、再生骨材を利用した構造物の構築方法。
  3. 請求項2に記載の構築方法において、
    前記混合物が水中仕様であることを特徴とする、再生骨材を利用した構造物の構築方法。
  4. 請求項2又は3に記載の構築方法において、
    前記再生骨材を構成する前記砕片の最大長が40mm以下であることを特徴とする、再生骨材を利用した構造物の構築方法。
  5. 請求項2又は3に記載の構築方法において、
    前記再生骨材を構成する前記砕片の最大長が300mm以下であることを特徴とする、再生骨材を利用した構造物の構築方法。
  6. 請求項2〜5のいずれかに記載の構築方法において、
    前記モルタルに含める細骨材として、コンクリート廃材を粉砕した砕片からなる再生骨材であって前記砕片の最大長が5mm以下のものを用いることを特徴とする、再生骨材を利用した構造物の構築方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の構築方法において、
    前記型枠状部材(プレキャストコンクリート)・セルラーブロック・ケーソン等の内部空間の底面部若しくは上面部のいずれか、又は、底面部及び上面部の双方に、所定の厚さの規格コンクリートを充填し固化させることを特徴とする、再生骨材を利用した構造物の構築方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の、再生骨材を利用した構造物の構築方法に用いる再生骨材であって、コンクリート廃材を粉砕した砕片からなることを特徴とする再生骨材。
JP2012177285A 2012-08-09 2012-08-09 再生骨材を利用した構造物の構築方法及び再生骨材 Pending JP2014034826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012177285A JP2014034826A (ja) 2012-08-09 2012-08-09 再生骨材を利用した構造物の構築方法及び再生骨材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012177285A JP2014034826A (ja) 2012-08-09 2012-08-09 再生骨材を利用した構造物の構築方法及び再生骨材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014034826A true JP2014034826A (ja) 2014-02-24

Family

ID=50283983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012177285A Pending JP2014034826A (ja) 2012-08-09 2012-08-09 再生骨材を利用した構造物の構築方法及び再生骨材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014034826A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105464208A (zh) * 2015-09-16 2016-04-06 北京建筑大学 Ecc装配整体式建筑结构施工方法
JP2017137737A (ja) * 2016-02-05 2017-08-10 五洋建設株式会社 ケーソン中詰材の投入管理方法及び投入管理装置
CN109734383A (zh) * 2019-03-18 2019-05-10 中交一公局集团有限公司 沉箱回填的原料、沉箱回填的拌合料及其制备方法
JP2020153197A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 東京電力ホールディングス株式会社 築堤方法
JP2020153199A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 東京電力ホールディングス株式会社 モルタル充填方法

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0434121A (ja) * 1990-05-31 1992-02-05 Yokohama Rubber Co Ltd:The ケーソンの設置工法
JPH0723022U (ja) * 1993-10-07 1995-04-25 新日本製鐵株式会社 防波堤構造
JPH09165725A (ja) * 1995-12-19 1997-06-24 Osaka Prefecture 生態系を考慮した護岸構造物
JPH10195977A (ja) * 1997-01-17 1998-07-28 Taisei Corp 構造部材及びその構築方法
JPH11199298A (ja) * 1998-01-08 1999-07-27 Ohbayashi Corp 再生骨材を使用したコンクリートの製造方法
JP2000143316A (ja) * 1998-11-05 2000-05-23 Taisei Corp コンクリート構造物の構築方法およびコンクリート構造物
JP3240373B2 (ja) * 1999-07-28 2001-12-17 北海道開発局網走開発建設部長 型枠部材とこれを用いたコンクリート構造物の構築方法
JP2003211424A (ja) * 2002-01-18 2003-07-29 Toyota Soken Co Ltd コンクリート部材とその製造方法
JP2004203633A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Taiheiyo Cement Corp コンクリート製品
JP2005194800A (ja) * 2004-01-08 2005-07-21 Ohbayashi Corp 再生コンクリート構造体およびその構築方法
JP2006306679A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Eacle Kk セメント系組成物の製造方法、並びに、セメント系組成物
US20080240858A1 (en) * 2006-12-23 2008-10-02 Tblocks Limited Assembly for dissipating wave energy through diffraction
JP2011132039A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Taiheiyo Materials Corp 水中不分離性水硬性組成物用流動化剤
JP2012121764A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Takenaka Komuten Co Ltd コンクリート及びコンクリートの製造方法

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0434121A (ja) * 1990-05-31 1992-02-05 Yokohama Rubber Co Ltd:The ケーソンの設置工法
JPH0723022U (ja) * 1993-10-07 1995-04-25 新日本製鐵株式会社 防波堤構造
JPH09165725A (ja) * 1995-12-19 1997-06-24 Osaka Prefecture 生態系を考慮した護岸構造物
JPH10195977A (ja) * 1997-01-17 1998-07-28 Taisei Corp 構造部材及びその構築方法
JPH11199298A (ja) * 1998-01-08 1999-07-27 Ohbayashi Corp 再生骨材を使用したコンクリートの製造方法
JP2000143316A (ja) * 1998-11-05 2000-05-23 Taisei Corp コンクリート構造物の構築方法およびコンクリート構造物
JP3240373B2 (ja) * 1999-07-28 2001-12-17 北海道開発局網走開発建設部長 型枠部材とこれを用いたコンクリート構造物の構築方法
JP2003211424A (ja) * 2002-01-18 2003-07-29 Toyota Soken Co Ltd コンクリート部材とその製造方法
JP2004203633A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Taiheiyo Cement Corp コンクリート製品
JP2005194800A (ja) * 2004-01-08 2005-07-21 Ohbayashi Corp 再生コンクリート構造体およびその構築方法
JP2006306679A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Eacle Kk セメント系組成物の製造方法、並びに、セメント系組成物
US20080240858A1 (en) * 2006-12-23 2008-10-02 Tblocks Limited Assembly for dissipating wave energy through diffraction
JP2011132039A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Taiheiyo Materials Corp 水中不分離性水硬性組成物用流動化剤
JP2012121764A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Takenaka Komuten Co Ltd コンクリート及びコンクリートの製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105464208A (zh) * 2015-09-16 2016-04-06 北京建筑大学 Ecc装配整体式建筑结构施工方法
JP2017137737A (ja) * 2016-02-05 2017-08-10 五洋建設株式会社 ケーソン中詰材の投入管理方法及び投入管理装置
CN109734383A (zh) * 2019-03-18 2019-05-10 中交一公局集团有限公司 沉箱回填的原料、沉箱回填的拌合料及其制备方法
JP2020153197A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 東京電力ホールディングス株式会社 築堤方法
JP2020153199A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 東京電力ホールディングス株式会社 モルタル充填方法
JP7183897B2 (ja) 2019-03-22 2022-12-06 東京電力ホールディングス株式会社 築堤方法
JP7225998B2 (ja) 2019-03-22 2023-02-21 東京電力ホールディングス株式会社 モルタル充填方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014034826A (ja) 再生骨材を利用した構造物の構築方法及び再生骨材
JP2007051517A (ja) 外部保護材によって補強された傾斜面形成工法
KR100930080B1 (ko) 환경 폐기물을 이용한 고형화 블록
CN104727273B (zh) 一种采用自嵌式砌块进行直立堤岸生态修复的方法
CN103195051A (zh) 石灰土-透水性混凝土桩复合地基及其处理方法
CN111421644A (zh) 废弃混凝土块石在混凝土结构施工中的应用及模具装置
JP2862147B2 (ja) コンクリート型枠用パネルを用いる地下室壁の構築方法
JP2005194800A (ja) 再生コンクリート構造体およびその構築方法
KR101487131B1 (ko) 속채움 망태를 내장한 콘크리트 블록 제작방법 및 콘크리트블록
JP7225997B2 (ja) 着底マウンド造成方法
JP4550951B2 (ja) コンクリート構造物の構築方法およびコンクリート構造物
JPH11269849A (ja) 防波堤及び護岸構造物
CN112621984A (zh) 减少预制小箱梁腹板水纹现象施工工艺
JP6749809B2 (ja) 堰堤及び堰堤の構築方法
JP4170955B2 (ja) 残存型枠並びにソイルコンクリートを使用したコンクリート構造物の施工方法
JP2007131805A (ja) 改良地盤材料
EP4249683A1 (en) Block for building hydraulic structures
CN205348103U (zh) 石笼及河道护砌结构
JP7183897B2 (ja) 築堤方法
JP7225998B2 (ja) モルタル充填方法
CN203145032U (zh) 石灰土-透水性混凝土桩复合地基
JP4644646B2 (ja) ポーラスコンクリート擁壁の構築方法
JP5813127B2 (ja) 統合された圧縮性を伴う表面エレメント
JP2011256693A (ja) 枕木を再利用して製作する海洋土木構造物及びその製造方法
JP2005113651A (ja) 補強盛土構築工法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160517

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161115