JP7225997B2 - 着底マウンド造成方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 1.集会(検討会) (1)開催名 第59回特定原子力施設監視・評価検討会 原子力規制庁 原子力規制委員会 (2)開催日 平成30年3月30日 2.集会(検討会) (1)開催名 第65回特定原子力施設監視・評価検討会 原子力規制庁 原子力規制委員会 (2)開催日 平成30年11月19日 3.面談(第1回)~(第10回) (1)開催名 実施計画の変更申請のための面談 原子力規制庁 (2)開催日 (第1回)平成30年 4月24日 開催日 (第2回)平成30年 5月22日 開催日 (第3回)平成30年 6月 7日 開催日 (第4回)平成30年 6月26日 開催日 (第5回)平成30年 8月21日 開催日 (第6回)平成30年 9月20日 開催日 (第7回)平成30年10月10日 開催日 (第8回)平成30年10月24日 開催日 (第9回)平成30年11月22日 開催日 (第10回)平成31年 1月 9日 4.集会(調整会議) (1)開催名 第43回廃炉・汚染水対策現地調整会議 資源エネルギー庁 (2)開催日 平成30年4月6日 5.集会(調整会議) (1)開催名 第46回廃炉・汚染水対策現地調整会議 資源エネルギー庁 (2)開催日 平成30年11月2日 6.集会(調整会議) (1)開催名 第47回廃炉・汚染水対策現地調整会議 資源エネルギー庁 (2)開催日 平成31年1月10日 7.集会(事務局会議) (1)開催名 第53回廃炉・汚染水対策チーム会合/事務局会議 資源エネルギー庁 (2)開催日 平成30年4月26日 8.集会(事務局会議) (1)開催名 第60回廃炉・汚染水対策チーム会合/事務局会議 資源エネルギー庁 (2)開催日 平成30年11月29日
本発明は大型浮体構造物を海底に着底させるための着底マウンド造成方法に関する。
東日本大震災において発生した福島第一原子力発電所の5号機及び6号機の建屋の滞留水を一時的に貯留するため、福島第一原子力発電所に隣接する港湾内に、例えば特許文献1に記載された大型浮体構造物(以下、メガフロート)が係留されていた。メガフロートは、内部が水密区画で区切られた函状構造物であり、内部にバラスト水を注入することで海上において浮体する構造物として多目的に使用される。このメガフロートにバラスト水の代わりに滞留水を貯留した後、滞留水は、他の貯留タンクに移送された。その後、メガフロートは、内部にバラスト水としてろ過水が貯留され、港湾内に係留されている。
特開昭58-047691号公報
しかしながら、港湾内にメガフロートを係留し続けると津波が発生した際に、漂流物となり港湾設備等の周辺設備を損傷させる虞がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、大型浮体構造物を利用して港湾設備を増築する際に大型浮体構造物を海底に着底させることができる着底マウンド造成方法を提供することを目的とする。
本発明は、港湾設備を増築するために浮体構造物を海底に着底させるための着底マウンド造成方法であって、ベントナイト系の材料にセメントを混入し、スラリー状の混合物を生成することにより造成され、海底面を覆う海底被覆土層を設ける工程と、モルタルを固化させた塊を破砕して人工的に捨石を生成する工程と、前記捨石を海中に投入する工程と、前記海底被覆土層の上に投入されて積み上げられた前記捨石の層を均す工程と、を備える、着底マウンド造成方法である。
本発明は、モルタルで人工的に生成した捨石で海底にメガフロートを着底させる着底マウンドを造成することができる。
また、本発明は、フライアッシュとセメントと海水とを含む材料を所定の配合比で混錬して前記モルタルを生成する工程を更に備えるように構成されていてもよい。
本発明によれば、現場で調達がしやすいフライアッシュや海水等の材料を用いて所定の強度を備える人工的な捨石を生成することができる。
また、本発明は、前記捨石を前記港湾設備側の護岸に沿って海中に投入して均し、前記浮体構造物から前記護岸を保護するための防衝盛土を造成する工程を更に備えるように構成されていてもよい。
本発明によれば、人工的な捨石を着底マウンドだけでなく防衝盛土の材料としても用いることができる。
また、前記捨石を生成する工程は、前記塊が所定の内部摩擦角を有する所定の粒径となるように破砕する工程を備えるように構成されていてもよい。
本発明によれば、モルタルが固化した塊を生成した後、塊を破砕して所定の粒径にすることで捨石を生成するため、捨石の内部摩擦角を自在に調整することができる。
また、本発明は、前記捨石を更に破砕して前記浮体構造物の上部に敷き詰めて土層を造成するための砕石を生成する工程を更に備えるように構成されていてもよい。
本発明によれば、人工的に生成した捨石から更に砕石を生成することができ、砕石を盛土の材料として用いることができる。
また、本発明は、前記砕石を生成する工程が前記捨石を所定の内部摩擦角を有する所定の粒径となるように破砕する工程を備えるように構成されていてもよい。
本発明によれば、モルタルが固化した塊を破砕して生成される砕石の粒径の大きさを調整することで砕石の内部摩擦角を調整することができる。
本発明によれば、大型浮体構造物を利用して港湾設備を増築する際に大型浮体構造物を海底に着底させることができる。
本発明に係るメガフロートの構成を示す図である。 メガフロートの係留位置と仮位置と着底位置とを示す図である。 メガフロートを仮位置から着底位置に移動する工程を示す図である。 メガフロートを利用した築堤の構成を示す図である。 人工地盤材料の生成方法を示す図である。 防衝盛土の造成方法を示す平面図である。 防衝盛土の造成方法を示す断面図である。 着底マウンドの造成方法を示す図である。 メガフロートのバラスト水を排水する順番と排水量を示す図である。 メガフロートのバラスト水を排水する順番とモルタルを充填する順番とを対比して示す図である。 メガフロートのバラスト水を排水する順番を示す図である。 メガフロート内部にモルタルを充填する状態を示す図である。 メガフロートの防食方法を示す図である。 メガフロート100を利用した築堤方法の工程の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る着底マウンド造成方法について説明する。
図1に示されるように、メガフロート100は、複数の函状の構造物を繋ぎ合わせて構築された函型の大型浮体構造物である。メガフロート100は、例えば、9個の函体1~9を備える。各函体1~9は、互いに隔壁により区切られている。これにより、メガフロート100の内部に複数の水密区画が形成されている。従って各函体1~9は、バラストタンクとして機能する。
図2に示されるように、メガフロート100は、福島第一原子力発電所に隣接する港湾内に係留され、各函体1~9の内部には、5号機及び6号機の建屋の滞留水が一時的に貯留されていた。係留中のメガフロート100は、津波が発生した際に漂流して港湾設備に衝突して港湾設備を破壊する虞がある。そのため、メガフロート100を海底に着底させて、そのまま港湾設備を増築するための構造物として利用することが計画された。
この築堤方法の概要は、メガフロート100を港湾に設けられた堤防Tの内側の開渠P内に移動した後、着底させるものである。
図3及び図4に示されるように、先ず第1ステップとして、メガフロート100を係留位置F1から開渠P内において着底位置F3と異なる仮位置F2に移動させ、バラスト水を排水し、内部を除染する。この時、並行して着底位置に着底マウンドMを造成する。着底マウンドMとは、海底とメガフロート100の底面との間に造成される人工的な支持層である。次に、ステップ2として、着底マウンドMの上方にメガフロート100を移動させ、内部にモルタルを充填して着底マウンドMの上方に着底させる。その後、メガフロート100上に盛土Jを実施して地表面を造成する。
次に築堤方法について詳細に説明する。
着底位置を含む開渠P内において、海底は事前に造成された海底被覆土層Dにより覆われている。海底被覆土層Dは、泥岩層でできた海底面の上に造成されている。海底面は、事故後に放射性物質で汚染されているため、海底被覆土層Dにより海底面を覆い、放射性物質を封じ込めるものである。海底被覆土層Dは、例えば、ベントナイト系の材料にセメントを混入し、スラリー状の混合物を生成することにより造成される。混合物は、10~20センチの厚さで海底面に堆積したシルト系の体積物の層の上に約70センチの厚さで堆積される。
混合物が固化した後、海底被覆土層Dが造成される。海底被覆土層Dは、護岸に近い領域で一軸圧縮強度が20[N/mm]弱で造成され、その他の領域で一軸圧縮強度が30[N/mm]程度で造成される。
図5に示されるように、次に人工地盤材料が製造される。人工地盤材料は、用途に応じて捨石B、砕石C、充填用モルタルが製造される。捨石Bは、後述の防衝盛土V及び着底マウンドMを造成するために用いられる。砕石Cは、メガフロート100の覆工用の盛土Jの材料として用いられる。モルタルは、メガフロート100内部の充填材として用いられる。
人工地盤材料は、石炭灰を原料としたフライアッシュと、セメントと、海水、石膏等を所定の配合比により練り混ぜて製造される。人工地盤材料は、用途に応じて配合比と添加物とを変えることにより製造される。
フライアッシュは、例えば、石炭火力発電所から排出される石炭灰から生成される。人工地盤材料に用いられるフライアッシュは、どのような石炭の炭種により生成されるものであってもよい。また、フライアッシュ、セメントに海水を加えて練り混ぜることで、生成される材料の強度が淡水を練り混ぜる場合に比して向上することが確認された。
捨石B及び砕石C用の人工地盤材料の製造工程は、先ず、練り混ぜプラントQにおいて材料が練り混ぜられた後、地面に板状に敷き均され、締固めが行われる。その後、締固められた材料を養生して固化し、板状の塊Hを生成する。生成された塊Hは、バックホウG等の重機により50[cm]程度の大きさの粒径に一次破砕され、捨石Bを製造する。捨石Bは、そのまま資材として用いられるものと、砕石Cの材料となるものに分けられる。砕石Cの材料となる捨石Bは、重機により更に4[cm]程の大きさの粒径に二次破砕される。これにより、砕石Cが製造される。
着底マウンドM用の捨石Bは、例えば、一軸圧縮強度が10[N/mm]となるように材料の配合比が調整される。フライアッシュの使用量は、1000[kg/m]である。セメントは、例えば、100[kg/m]から200[kg/m]の量に調整されている。
また、捨石Bは、内部摩擦角が35度以上となるように塊Hから破砕される破砕回数が調整されている。内部摩擦角は、破砕回数が多くなって生成される石の大きさが細かくなるほど小さくなることが経験上知られているので、捨石Bの大きさが50[cm]程度になるように塊Hが破砕される。
捨石Bは、海底の海底被覆土層Dの上に捨石Bで着底マウンドMを造成してメガフロート100を着底マウンドMに着底させた際に、メガフロート100の荷重により海底被覆土層Dを破壊しないように捨石Bの方が破壊されるように設定されている。
捨石Bは、更に破砕され粒径が4cm程度の砕石Cが生成される。砕石Cは、捨石Bを破砕して生成されるため、一軸圧縮強度、単位体積重量、フライアッシュ使用量は捨石Bと同様であるが、破砕される粒径の大きさにより内部摩擦角が30度以上となるように調整されている。
捨石Bは、施工される領域に応じて強度や内部摩擦角が調整されてもよい。例えば、護岸部分に施工される捨石Bは、一軸圧縮強度が30[N/mm]で内部摩擦角40度となるようにセメント量を増加して製造されてもよい。また、捨石Bは、単位体積重量が自然石の単位体積重量より小さい13[kN/m]となるように材料の配合比が調整されている。また、人工地盤材料の材料となるセメントは、地盤改良程度の混合率に調整されている。
人工地盤材料のうち、充填用モルタルは、後述のようにメガフロート100の内部に充填される充填材として用いられる。充填用モルタルは、フライアッシュの配合比を変更した充填用モルタルである。充填用モルタルは、メガフロート100が確実に着底するように重量が調整されている。充填用モルタルの充填用モルタルの硬化後の一軸圧縮強度は、捨て石等と同じ10[N/mm]以上、単位体積重量が18.5[kN/m]となるように調整される。フライアッシュの使用量は、700[kg/m]以上である。
充填用モルタルには、銅スラグが混入され単位体積重量が、18.5[kN/m]となるように調整される。充填用モルタルには更に砂が混入され、メガフロート100内に充填用モルタルを充填した際の流動性を高めるためにスランプが18cm±2.5cmと柔らかめになるように調整される。
次に、海側遮水壁に防衝盛土Vを施工する。
図6A及び図6Bに示されるように、防衝盛土Vは、メガフロート100の移動時や係留時に、自然現象により、メガフロート100が海側遮水壁W側に移動して、メガフロート100が直接に海側遮水壁Wに接触しても海側遮水壁W(護岸)が損傷しないように保護するために海側遮水壁Wに沿って造成されるものである。防衝盛土Vの施工において、先ず、潜水作業により確認しながら海側遮水壁Wの鋼管矢板面を弾性体で形成された緩衝シートEで覆い防護する。防衝盛土Vは、予め生成した捨石Bを海面上まで盛立てて造成される。防衝盛土Vは、グラブ船Uで捨石Bを海中に投入した後、バックホウGを用いて捨石Bを均す工程を繰り返し、捨石Bを順次盛り立てることで造成される。防衝盛土Vは、断面視して海中側に向かうほど高さが低くなるような勾配で斜面Kが形成される。
次に、メガフロート100を開渠P内に移動する。
港湾内の開渠P外に係留されたメガフロート100は、開渠P外の係留位置F1から曳航されて着底位置F3と異なる開渠P内の仮位置F2に一時的に係留される(図2及び図3参照)。メガフロート100は、例えば、地上や堤防に設置された複数のウインチと係留索を用いて曳航される。
仮位置F2において、メガフロート100内部のバラスト水の排水と除染作業が行われる。メガフロート100内部に貯留された滞留水が排出され、地上側の貯留タンクに滞留水が移設される。メガフロート100の内部は、水圧洗浄による除染作業が行われる。除染作業は、主にメガフロート100内部に付着したスラッジを除去するものである。水圧洗浄に使用された水は仮設プールに貯留して回収し、フィルタを通過させスラッジを捕集し、再度水圧洗浄に使用する。スラッジを捕集したフィルタは脱水後、一時保管エリアに保管する。水圧洗浄水は淡水化装置を用いて処理を行う。
バラスト水の排出処理と並行して、メガフロート100の着底位置には、着底マウンドMが造成される。着底マウンドMは、予め製造された捨石Bをグラブ船Uで海中に投入することで造成される。着底マウンドMは、メガフロート100が着底した際にメガフロート100の上部が海面から出る程度の確保される高さに調整される。着底マウンドMは、例えば、海面からの高さが満潮時で0.7[m]以上確保される高さに調整される。着底マウンドMは、断面視して海中側の端部が断面視して海側に向かうほど高さが低くなるような勾配で斜面が形成される。
図7に示されるように、捨石Bは、仮設置場(図の護岸に対面する堤防側)に積み上げられる。積み上げられた捨石Bは、グラブ船UのグラブバケットT1により採取され、海底に投入される。海底に投入されて積み上げられた捨石Bの層は、グラブ船Uのグラブバケットにより荒く均される。グラブバケットT1は、アタッチメント交換により、均し装置T2に交換される。捨石Bの層は、均し装置T2により均されて、所定の高さに仕上げられ、着底マウンドMが造成される。
着底マウンドMが造成された後、バラスト水が排出されたメガフロート100は、着底マウンドM上の着底位置に曳航される。メガフロート100は、着底位置に対してGPS測量により位置決めされる。メガフロート100は、着底マウンドM上の着底位置上に停止した際、内部に海水がバラスト水として注水される。
図8に示されるように、メガフロート100の全ての函体1~9に注水するのでなく、例えば、函体1,2には注水しない。この際、他の函体3~9には、メガフロート100が再浮上しないように安定重量が確保される重量の水量が注水される。そして、メガフロート100は、バラスト水の増加に従って沈降し、底面が着底マウンドMの上方に着底する。従って、メガフロート100は、バラスト水が充満して仮着底した状態となる。
メガフロート100が仮着底した状態で、メガフロート100の着底工程が行われる。
図9から図11に示されるように、メガフロート100には、少なくとも一つの空の状態の函体に充填用モルタルが充填されるのと同時に、バラスト水が注水された函体からバラスト水が排水される。メガフロート100のバラスト水の排水及び充填用モルタルの充填は、メガフロート100が再浮上しないように安定重量を確保するように12500[t]を下回らない状態を維持しながら行われる。
この際、メガフロート100が一方向に傾斜しないようにメガフロート100の傾きを安定させるように所定の順番に従って複数の函体からなる水密区画の少なくとも一つの水密区画から順次バラスト水を排出する。これと同時に、少なくとも一つの水密区画から排出されるバラスト水の排水量に応じた量の充填用モルタルを少なくとも一つの空の状態の水密区画に充填する。充填用モルタルの充填は、例えば、300[m/日]の充填量で行われる。
具体的には、先ず空の状態の函体1から充填用モルタルを充填すると同時に函体1と略対象の位置にある函体3から排水を行う。次に、空の状態の函体2に充填用モルタルを充填すると同時に函体2と略対象の位置にある函体4から排水を行う。次に、排水されて空の状態となった函体3,4に充填用モルタルを充填すると同時に函体3,4と略対象の位置にある函体5から排水を行う。次に、排水されて空の状態となった函体5に充填用モルタルを充填すると同時に函体5と略対象の位置にある函体6から排水を行う。
次に、排水されて空の状態となった函体6に充填用モルタルを充填すると同時に函体6と略対象の位置にある函体7から排水を行う。次に、排水されて空の状態となった函体7に充填用モルタルを充填すると同時に函体7と略対象の位置にある函体8から排水を行う。次に、排水されて空の状態となった函体8に充填用モルタルを充填すると同時に函体8と略対象の位置にある函体9から排水を行う。次に、排水されて空の状態となった函体9に充填用モルタルを充填し、メガフロート100内への充填用モルタルの充填が終了する。
メガフロート100の各函体1~9には、隙間無く充填用モルタルが満載状態で充填されるため、最終的には19000[m]の充填用モルタルが充填される。充填用モルタルがメガフロート100内に充填されると、充填用モルタルの重量によりメガフロート100は着底マウンドMの上方に確実に着底する。
充填用モルタルの充填作業と並行して、コンクリートブロックを積んでブロック護岸が造成される。
メガフロート100が着底マウンドMの上方に着底した後、メガフロート100の上部が盛土Jで覆工される。メガフロート100の上部は、例えば、上記の人工地盤材料の砕石Cが敷き詰められ、盛土Jの層が造成される。そして、砕石Cの層は、土、アスファルト又はコンクリートなどの路盤材で覆われ土層の上部が舗装される。
図12に示されるように、メガフロート100には、防食のための犠牲陽極Xが取り付けられる。犠牲陽極Xは、例えば、アルミ合金で形成されている。メガフロート100の外側の壁面のうち、海水に接する部分には例えば、複数の犠牲陽極Xが1[m]間隔で取り付けられ、海水に接しない地中の部分には例えば、複数の犠牲陽極Xが3[m]間隔で取り付けられる。
メガフロート100の内部は、充填用モルタルで充填されて強アルカリ性となっているため、防食効果がある。犠牲陽極Xは、定期的に管理され、定期的な交換や追加して設置することでメガフロート100に対する防食効果を更新することができる。これにより、メガフロート100を利用した港湾設備を増築する築堤が終了する。メガフロート100は、築堤完了後もGPS測量が行われ、監視される。
次に、着底マウンドMの造成方法の工程の流れについて説明する。図13は、着底マウンドMの造成方法の工程の流れを示すフローチャートである。
先ず、人工地盤材料を製造するためのプラントが設置される(ステップS10)。次に、フライアッシュ、セメント、海水等を含む材料を所定の配合比で混錬しモルタルを生成する(ステップS12)。次に、混錬したモルタルを地面敷き詰める(ステップS14)。次に、モルタルを重機等に取り付けた締固め用のアタッチメントにより締め固める(ステップS16)。締め固められたモルタルが固化(養生)して塊が生成された後、塊を重機で破砕して所定の粒径の人工的な捨石Bを生成する(ステップS18)。
生成された捨石Bのうちの一部を更に破砕して捨石よりも小さい粒径の人工的な砕石を生成する(ステップS20)。次に、生成された捨石B及び砕石Cを仮設置き場に積み上げる(ステップS22)。次に、グラブ船Uのグラブバケットによりグラブ船Uに捨石Bを積み込む(ステップS24)。次に、グラブ船Uは、メガフロート100の着底位置に捨石Bを投入する(ステップS26)。所定量の捨石Bを投入した後、グラブ船Uは、海底に投入されて積み上げられた捨石Bの層をグラブバケットにより荒く均す(ステップS28)。
グラブ船UのグラブバケットT1をアタッチメント交換により、均し装置に交換する(ステップS30)。グラブ船Uは、均し装置により捨石Bの層を均し、所定の高さに仕上げて、着底マウンドMを造成する(ステップS32)。メガフロートに注水して着底マウンドMの上部にメガフロート100を仮着底させる(ステップS34)。メガフロート100の内部を排水すると共にメガフロート100内部にモルタルを充填してメガフロート100を着底マウンドM上に固定する(ステップS36)。砕石をグラブ船Uに積み込む(ステップS38)。メガフロート100の上部に砕石Cを敷き詰めて土層を造成する(ステップS40)。
上述した着底マウンド造成方法によれば、メガフロート100を利用して港湾設備を増築することができる。また、着底マウンド造成方法によれば、火力発電所等から出るフライアッシュを材料に利用して捨石Bや砕石C等の人工地盤材料を生成することができる。また、着底マウンド造成方法によれば、係留されているメガフロート100を港湾設備に変えることで、津波等の自然現象によるメガフロート100の漂流を防止することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。例えば、上記実施形態は、港湾、湖等の水際の設備の増築に適用してもよい。
1~9 函体
100 メガフロート
B 捨石
C 砕石
D 海底被覆土層
E 緩衝シート
F1 係留位置
F2 仮位置
F3 着底位置
G バックホウ
H 塊
J 盛土
K 斜面
M 着底マウンド
P 開渠
Q プラント
T 堤防
U グラブ船
V 防衝盛土
W 海側遮水壁
X 犠牲陽極

Claims (6)

  1. 港湾設備を増築するために浮体構造物を海底に着底させるための着底マウンド造成方法であって、
    ベントナイト系の材料にセメントを混入し、スラリー状の混合物を生成することにより造成され、海底面を覆う海底被覆土層を設ける工程と、
    モルタルを固化させた塊を破砕して人工的に捨石を生成する工程と、
    前記捨石を海中に投入する工程と、
    前記海底被覆土層の上に投入されて積み上げられた前記捨石の層を均す工程と、を備える、着底マウンド造成方法。
  2. フライアッシュとセメントと海水とを含む材料を所定の配合比で混錬して前記モルタルを生成する工程を更に備える、
    請求項1に記載の着底マウンド造成方法。
  3. 前記捨石を前記港湾設備側の護岸に沿って海中に投入して均し、前記浮体構造物から前記護岸を保護するための防衝盛土を造成する工程を更に備える、請求項1または2に記載の着底マウンド造成方法。
  4. 前記捨石を生成する工程は、
    前記塊が所定の内部摩擦角を有する所定の粒径となるように破砕する工程を備える、請求項1から3のうちいずれか1項に記載の着底マウンド造成方法。
  5. 前記捨石を更に破砕して前記浮体構造物の上部に敷き詰めて土層を造成するための砕石を生成する工程を更に備える、
    請求項4に記載の着底マウンド造成方法。
  6. 前記砕石を生成する工程は、
    前記捨石を所定の内部摩擦角を有する所定の粒径となるように破砕する工程を備える、請求項5に記載の着底マウンド造成方法。
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