JP2014034476A - 複合セラミックス材料粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、0.1重量%以下という極低濃度のカーボンナノチューブをセラミック原料粒子表面へより均一に付着させることが可能であり、かつ高い導電性を付与することの可能な複合セラミックス材料粒子及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】複合セラミックス成形体の原料となる複合セラミックス材料粒子であって、セラミック原料粒子と、前記セラミック原料粒子に対して0.001重量%以上0.1重量%以下のカーボンナノチューブとを含有し、1.0×108Ω・cm以下の体積抵抗率を有する。
【選択図】なし
【解決手段】複合セラミックス成形体の原料となる複合セラミックス材料粒子であって、セラミック原料粒子と、前記セラミック原料粒子に対して0.001重量%以上0.1重量%以下のカーボンナノチューブとを含有し、1.0×108Ω・cm以下の体積抵抗率を有する。
【選択図】なし
Description
本発明は、セラミック原料粒子及びカーボンナノチューブを含む複合セラミックス材料粒子及びその製造方法に関する。
カーボンナノチューブは、炭素原子で構成される一層或いは多層のグラフェンシートが筒状に巻かれたチューブ状の材料である。
カーボンナノチューブは、グラフェンシートの巻き方や、チューブの直径、結晶性などのカーボンナノチューブ自体の形状によって異なる特性を有しており、電気特性、機械特性、及び比重といった材料自体の特徴が金属材料と比較して極めて魅力のある材料として期待されている。
カーボンナノチューブは、グラフェンシートの巻き方や、チューブの直径、結晶性などのカーボンナノチューブ自体の形状によって異なる特性を有しており、電気特性、機械特性、及び比重といった材料自体の特徴が金属材料と比較して極めて魅力のある材料として期待されている。
カーボンナノチューブと他の材料とを組み合わせて複合材料を作製する上でカーボンナノチューブの機械的及び電気的特性を有効活用するためには、カーボンナノチューブと他の材料とを均一に混合することが重要となる。
例えば、カーボンナノチューブが分散された液状物質と固体材料とを混合する場合、カーボンナノチューブが1本1本独立した状態で分散した液状物質(これを「分散液」という)を利用することが必要となる。
しかし、カーボンナノチューブは、ファンデルワールス力によって互いに引き合う性質を有するため、カーボンナノチューブ同士のバンドル(束)や凝集体が形成されてしまう。
しかし、カーボンナノチューブは、ファンデルワールス力によって互いに引き合う性質を有するため、カーボンナノチューブ同士のバンドル(束)や凝集体が形成されてしまう。
カーボンナノチューブの製造方法としては、触媒と原料ガスとを同時に反応器に投入して、カーボンナノチューブを合成する熱CVDを用いた気相合成法や、基材の上に触媒を塗布した基板に原料ガスを投入してカーボンナノチューブを合成する基板合成法等が知られている。
シリコンや酸化シリコン等の極めて平滑な表面に触媒を塗布して、基板合成法を用いて、カーボンナノチューブを合成する場合、カーボンナノチューブが高密度に基板上に成長することでお互いのカーボンナノチューブが寄り添い、垂直配向したカーボンナノチューブを形成することができる。
基板合成法で生成されたカーボンナノチューブは、その直径や層数、長さが均一で、結晶性が高いため、欠陥が極めて少ない。
また、気相合成法により製造されたカーボンナノチューブと比較して、カーボンナノチューブの長さが長く結晶性が高いため、カーボンナノチューブと他の材料とを用いて複合材料を形成する際、複合材料の導電性、熱伝導性、及び機械強度を向上でき、かつ線膨張を抑制できる。
また、気相合成法により製造されたカーボンナノチューブと比較して、カーボンナノチューブの長さが長く結晶性が高いため、カーボンナノチューブと他の材料とを用いて複合材料を形成する際、複合材料の導電性、熱伝導性、及び機械強度を向上でき、かつ線膨張を抑制できる。
特にカーボン材料とセラミックスとからなる複合セラミックス成形体は、電子部品や自動車部品等の多くの分野において様々な用途で利用が期待される。
複合セラミックス成形体の特性には、帯電防止のための導電性、高耐熱熱伝導材料としての熱伝導性等が必要とされる。
複合セラミックス成形体の特性には、帯電防止のための導電性、高耐熱熱伝導材料としての熱伝導性等が必要とされる。
従来の複合セラミックス成形体に導電性或いは熱伝導性を付与する際には、フィラーとしてカーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等の球状あるいは繊維状の炭素材料をセラミックスに添加する技術検討がなされている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
ところで、セラミックスとしての特性を失わず、かつ、フィラーとしてのカーボン材料の特性を付与するためには、極力少ないフィラー添加濃度での特性付与が求められる。
これまでに技術検討されている様々な複合セラミックス成形体の中では、カーボンナノチューブをフィラーに用いた複合セラミックス成形体が、最もフィラー添加濃度が少ない。
しかし、フィラーとして使用されるカーボンナノチューブは、分散性が良い線維長10μm以下が主流であり、該カーボンナノチューブを用いて導電性を得るための添加濃度は1重量%以上必要となっている。
しかし、フィラーとして使用されるカーボンナノチューブは、分散性が良い線維長10μm以下が主流であり、該カーボンナノチューブを用いて導電性を得るための添加濃度は1重量%以上必要となっている。
さらに、セラミックス原料(セラミック原料粒子)とカーボンナノチューブとを均一に分散させる際、ボールミル等の強せん断力を利用した分散を使用するため、せん断力を受けたカーボンナノチューブはさらに短く切断される。このため、セラミックス中に分散されたカーボンナノチューブ間の接触が困難になり、導電性能を発現するための障害となっている。
特許文献4では、水を溶媒とし、分散剤を使用した分散レベルの高いカーボンナノチューブ含有分散液と、セラミックス原料と、をポットミルにて混合してスラリー化させ、該スラリーをスタラーで撹拌しながら溶媒を乾燥することでセラミックス複合原料粉末を獲ている。
さらには、このセラミックス複合原料粉末を成形し焼成する際に、分散剤が気化する温度で長時間保持することで分散剤の除去を行っている。特許文献4には、上記方法で得られた導電性セラミックス成形品が、カーボンナノチューブの添加濃度が0.1重量%という最も低い添加濃度で、静電除去・帯電防止性能(1.0×104〜9.9×108Ω・cm)を発現している。
ところで、カーボンナノチューブは価格が高いため、添加濃度を極力抑えて材料コストを抑えることが望まれている。
そのためには、カーボンナノチューブを均一に分散させて、極力、低濃度で高導電性及び高熱伝導性を得ることが必要となる。
そのためには、カーボンナノチューブを均一に分散させて、極力、低濃度で高導電性及び高熱伝導性を得ることが必要となる。
上記特許文献1〜4において、複合セラミックス成形品として導電性を得るために必要となるカーボンナノチューブの添加濃度は、0.1重量%よりも高い。
加えて、カーボンナノチューブを添加する対象となるセラミック原料粒子の粒子径が、比較的小さい値に限定されてしまうという問題がある。
加えて、カーボンナノチューブを添加する対象となるセラミック原料粒子の粒子径が、比較的小さい値に限定されてしまうという問題がある。
この理由は、セラミック原料粒子の粒子径が大きくなると、複合セラミックス成形体を製造する際の焼結時において接合部分面積が小さくなり、これにより接合部分面積に対するカーボンナノチューブの面積占有率が大きくなるため、カーボン材料の凝集や局所集中が生じ、これが原因で結合不良が生じ、複合セラミックス成形品の成形不良に繋がるためである。
そこで、本発明は、0.1重量%以下という極低濃度のカーボンナノチューブをセラミック原料粒子表面へより均一に付着させることが可能であり、かつ高い導電性を付与することの可能な複合セラミックス材料粒子及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明によれば、複合セラミックス成形体の原料となる複合セラミックス材料粒子であって、セラミック原料粒子と、前記セラミック原料粒子に対して0.001重量%以上0.1重量%以下のカーボンナノチューブとを含有し、1.0×108Ω・cm以下の体積抵抗率を有することを特徴とする複合セラミックス材料粒子が提供される。
また、請求項2に係る発明によれば、前記カーボンナノチューブは、直径がφ80nm以下で、かつ平均長さが10μm以上250μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の複合セラミックス材料粒子が提供される。
また、請求項3に係る発明によれば、前記セラミック原料粒子は、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ、炭化珪素、フェライト、酸化亜鉛、酸化チタンのうち、少なくとも1種以上の材料を含むことを特徴とする請求項1または2記載の複合セラミックス材料粒子が提供される。
また、請求項4に係る発明によれば、前記セラミック原料粒子は、平均粒子径がφ100μm以下であることを特徴とする請求項1記載の複合セラミックス材料粒子が提供される。
また、請求項5に係る発明によれば、複合セラミックス成形体の原料となる複合セラミックス材料粒子の製造方法であって、少なくともセラミック原料粒子と、カーボンナノチューブと、該カーボンナノチューブを分散させる分散剤と、溶媒と、を含む混合スラリーを作製する工程と、耐圧容器内に前記混合スラリーを供給した後、前記混合スラリーを撹拌しながら前記耐圧容器内に二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給工程と、を有することを特徴とする複合セラミックス材料粒子の製造方法が提供される。
また、請求項6に係る発明によれば、前記耐圧容器内に二酸化炭素を供給後、前記耐圧容器内の前記二酸化炭素が亜臨界または超臨界状態を維持可能な温度及び圧力に保持する工程と、前記耐圧容器外へ前記二酸化炭素を排出させる工程と、を有することを特徴とする請求項5記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法が提供される。
また、請求項7に係る発明によれば、前記分散剤として、合成ポリマー、界面活性剤、蛋白質、DNA、ペプチド、有機アミン化合物よりなる群のうち、少なくとも1つ以上の材料を含むものを用いることを特徴とする請求項5または6記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法が提供される。
また、請求項8に係る発明によれば、前記溶媒として、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、プロプレングリコール、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、エチレングリコール、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、トルエン、ベンゼン、アセトン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、酢酸、酢酸エチル、ジクロロメタンよりなる群のうち、少なくとも1種以上の材料を含むものを用いることを特徴とする請求項5ないし7のうち、いずれか1項記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法が提供される。
また、請求項9に係る発明によれば、前記二酸化炭素として、液化二酸化炭素を用いることを特徴とする請求項5ないし8のうち、いずれか1項記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法が提供される。
また、請求項10に係る発明によれば、前記耐圧容器外へ排出された前記二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収工程と、前記耐圧容器内に、回収した前記二酸化炭素を供給する工程と、を有することを特徴とする請求項6ないし9のうち、いずれか1項記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法が提供される。
また、請求項11に係る発明によれば、前記二酸化炭素回収工程において、回収された前記二酸化炭素に随伴される溶媒及び分散剤のうち、少なくとも1つの回収量を測定する工程を有し、前記二酸化炭素供給工程では、前記回収量に基づいて、前記耐圧容器に供給する前記二酸化炭素の量を調整することを特徴とする請求項10記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法が提供される。
また、請求項12に係る発明によれば、前記回収した二酸化炭素を液化させた後、前記耐圧容器内に供給することを特徴とする請求項10または11記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法が提供される。
本発明の複合セラミックス材料粒子の製造方法によれば、0.001重量%以上0.1重量%以下と非常に少ない添加濃度(極低濃度)のカーボンナノチューブをセラミック原料粒子表面へより均一に付着させることができ、かつ高い導電性を付与することができる。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の複合セラミックス材料粒子製造装置の寸法関係とは異なる場合がある。
(実施の形態)
始めに、本実施の形態の複合セラミックス材料粒子について説明する。
本実施の形態の複合セラミックス材料粒子は、複合セラミックス成形体の原料であり、セラミック原料粒子と、カーボンナノチューブと、を含む。
始めに、本実施の形態の複合セラミックス材料粒子について説明する。
本実施の形態の複合セラミックス材料粒子は、複合セラミックス成形体の原料であり、セラミック原料粒子と、カーボンナノチューブと、を含む。
セラミック原料粒子は、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ、炭化珪素、フェライト、酸化亜鉛、酸化チタンのうち、少なくとも1種以上の材料を含む粒子である。
セラミック原料粒子としては、例えば、平均粒子径がφ100μm以下(より好ましくは、φ10μm以下)の粒子を用いることが好ましい。これにより、複合セラミックス成形体を容易に形成することができる。
セラミック原料粒子の形状は、例えば、略球形にすることができる。なお、略球形とされたセラミック原料粒子の表面に、多少の凹凸や角部、平面が存在してもよい。
セラミック原料粒子としては、例えば、平均粒子径がφ100μm以下(より好ましくは、φ10μm以下)の粒子を用いることが好ましい。これにより、複合セラミックス成形体を容易に形成することができる。
セラミック原料粒子の形状は、例えば、略球形にすることができる。なお、略球形とされたセラミック原料粒子の表面に、多少の凹凸や角部、平面が存在してもよい。
カーボンナノチューブは、単分散状態とされている。つまり、複雑に絡み合った凝集体ではなく、凝集状態よりも広い間隔でカーボンナノチューブが個々に存在し、凝集状態よりも広い間隔で存在する複数のカーボンナノチューブ同士が互いに1点または数点の箇所で接触し、複数のカーボンナノチューブ同士で網目構造を形成している。
このようなネットワークを構成するカーボンナノチューブは、セラミック原料粒子の表面に付着するようにして存在している。
このようなネットワークを構成するカーボンナノチューブは、セラミック原料粒子の表面に付着するようにして存在している。
例えば、セラミック原料粒子としてアルミナ粒子を用いる場合、カーボンナノチューブの一部は、アルミナ粒子間に存在している。この場合、アルミナ粒子同士は、粒界層を介して互いに結合している。すなわち、アルミナ粒子の間には、粒界層が介在し、アルミナ粒子同士が粒界層を介して結合している。
カーボンナノチューブとしては、例えば、直径がφ80nm以下で、かつ平均長さが10μm以上250μm以下のものを用いることができる。カーボンナノチューブは、セラミック原料粒子に対して0.001重量%以上0.1重量%以下の濃度とされている。
このように、カーボンナノチューブの含有量を、セラミック原料粒子に対して0.001重量%以上0.1重量%以下と非常に少ない添加濃度(極低濃度)のカーボンナノチューブをセラミック原料粒子表面へより均一に付着させることで、複合セラミックス材料粒子に高い導電性(言い換えれば、1.0×108Ω・cm以下の体積抵抗率)を付与することができると共に、破壊靱性値も高くすることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る複合セラミックス材料粒子の製造方法を実施する際に使用する複合セラミックス材料粒子製造装置の概略構成を示す模式図である。
ここで、複合セラミックス材料粒子を製造する複合セラミックス材料粒子製造装置10の構成について、図1を参照しながら説明する。
ここで、複合セラミックス材料粒子を製造する複合セラミックス材料粒子製造装置10の構成について、図1を参照しながら説明する。
図1を参照するに、複合セラミックス材料粒子製造装置10は、耐圧容器11と、筐体12と、第1の攪拌機13と、ヒーター14と、エントレーナ貯蔵タンク15と、エントレーナ供給ライン16と、第1のポンプ18と、第1の開閉弁19と、混合スラリー攪拌容器22と、第2の攪拌機24と、混合スラリー供給ライン26と、第2のポンプ28と、第2の開閉弁29と、温度センサ32と、圧力計33と、液化二酸化炭素用ボンベ35と、第1の二酸化炭素供給ライン37と、バッファタンク38と、第3の開閉弁39と、第2の二酸化炭素供給ライン41と、第3のポンプ43と、第1のチラー44と、第3の開閉弁46と、流量計47と、二酸化炭素回収ライン51と、圧力調整弁52と、第4のポンプ53と、第2のチラー54と、第4の開閉弁56と、気液分離槽58と、液相回収ライン61と、第5の開閉弁62と、複合セラミックス材料粒子回収ライン64と、複合セラミックス材料粒子回収容器65と、第5のポンプ66と、を有する。
耐圧容器11は、筐体12内に収容されている。耐圧容器11は、エントレーナ供給ライン16、及び混合スラリー供給ライン26と接続されている。
耐圧容器11内には、必要に応じてエントレーナ供給ライン16を介してエントレーナが供給されると共に、混合スラリー供給ライン26を介して、溶媒、分散剤、及びカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ含有分散液、及びセラミック原料粒子を含む混合スラリーが供給される。
耐圧容器11内には、必要に応じてエントレーナ供給ライン16を介してエントレーナが供給されると共に、混合スラリー供給ライン26を介して、溶媒、分散剤、及びカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ含有分散液、及びセラミック原料粒子を含む混合スラリーが供給される。
耐圧容器11は、第1の二酸化炭素供給ライン37と接続されている。耐圧容器11内には、攪拌により、混合スラリーが十分に混合された後、第1の二酸化炭素供給ライン37を介して二酸化炭素が供給される。
該二酸化炭素としては、液化二酸化炭素、気液混合の二酸化炭素、気体の二酸化炭素のいずれかを用いることができる。
該二酸化炭素としては、液化二酸化炭素、気液混合の二酸化炭素、気体の二酸化炭素のいずれかを用いることができる。
筐体12は、耐圧容器11及びヒーター14を収容している。筐体12としては、例えば、ヒーターボックスを用いることができる。
第1の攪拌機13は、回転軸13Aと、インペラ13Bと、を有する。回転軸13Aは、その一端が耐圧容器11の底板部11Aを貫通している。回転軸13Aの一端は、耐圧容器11の底部に配置されている。
第1の攪拌機13は、回転軸13Aと、インペラ13Bと、を有する。回転軸13Aは、その一端が耐圧容器11の底板部11Aを貫通している。回転軸13Aの一端は、耐圧容器11の底部に配置されている。
インペラ13Bは、回転軸13Aの一端に設けられている。インペラ13Bは、回転軸13Aが駆動装置(図示せず)により回転させられることで、耐圧容器11内に存在する混合スラリーを混合する。インペラ13Bとしては、例えば、プロペラ、パドル、タービン等を用いることができる。
なお、図1では、インペラ13Bの一例として、プロペラを図示している。
なお、図1では、インペラ13Bの一例として、プロペラを図示している。
ヒーター14は、耐圧容器11を加熱するための加熱機構である。ヒーター14は、耐圧容器11の側壁と筐体12の側壁との間に位置する空間に配置されている。ヒーター14は、複合セラミックス材料粒子を製造後に耐圧容器11を加熱することで、耐圧容器11内に存在する二酸化炭素を、二酸化炭素回収ライン51を構成する第1の回収ライン51−1に回収しやすくするためのものである。
エントレーナ貯蔵タンク15は、筐体12の外側に配置されている。エントレーナ貯蔵タンク15は、エントレーナを貯蔵するためのタンクである。エントレーナ貯蔵タンク15は、エントレーナを耐圧容器11内に供給可能な状態で、エントレーナ供給ライン16を介して、耐圧容器11と接続されている。
エントレーナ供給ライン16は、一端がエントレーナ貯蔵タンク15の底部と接続され、他端が耐圧容器11の上部と接続されている。エントレーナ供給ライン16は、エントレーナ貯蔵タンク15内のエントレーナを耐圧容器11内に供給するためのラインである。
第1のポンプ18は、筐体12とエントレーナ貯蔵タンク15との間に位置するエントレーナ供給ライン16に設けられている。第1のポンプ18は、エントレーナ供給ライン16を介して、エントレーナ貯蔵タンク15内に貯蔵されたエントレーナを耐圧容器11内に供給する。
第1のポンプ18は、筐体12とエントレーナ貯蔵タンク15との間に位置するエントレーナ供給ライン16に設けられている。第1のポンプ18は、エントレーナ供給ライン16を介して、エントレーナ貯蔵タンク15内に貯蔵されたエントレーナを耐圧容器11内に供給する。
第1の開閉弁19は、筐体12と第1のポンプ18との間に位置するエントレーナ供給ライン16に設けられている。第1の開閉弁19は、エントレーナ貯蔵タンク15内に貯蔵されたエントレーナを耐圧容器11内に供給する際に開とされ、それ以外は、閉とされる。
混合スラリー攪拌容器22は、筐体12の外側に配置されている。混合スラリー攪拌容器22では、溶媒、カーボンナノチューブ、分散剤が混合されることで、カーボンナノチューブ含有分散液が作製され、その後、セラミック原料粒子が添加、攪拌されることで、混合スラリーが作製される。
第2の攪拌機24は、回転軸24Aと、インペラ24Bと、を有する。回転軸24Aは、その一端が混合スラリー攪拌容器22の底板部22Aを貫通している。回転軸24Aの一端は、耐圧容器11の底部に配置されている。
インペラ24Bは、回転軸24Aの一端に設けられている。インペラ24Bは、回転軸24Aが駆動装置(図示せず)により回転させられることで、混合スラリー攪拌容器22内に存在する混合スラリーを混合する。インペラ24Bとしては、例えば、プロペラ、パドル、タービン等を用いることができる。
なお、図1では、インペラ24Bの一例として、プロペラを図示している。
インペラ24Bは、回転軸24Aの一端に設けられている。インペラ24Bは、回転軸24Aが駆動装置(図示せず)により回転させられることで、混合スラリー攪拌容器22内に存在する混合スラリーを混合する。インペラ24Bとしては、例えば、プロペラ、パドル、タービン等を用いることができる。
なお、図1では、インペラ24Bの一例として、プロペラを図示している。
混合スラリー供給ライン26は、一端が混合スラリー攪拌容器22の底部と接続され、他端が耐圧容器11の下部(底部に近い下部)と接続されている。混合スラリー供給ライン26は、混合スラリー攪拌容器22内で混合された混合スラリーを耐圧容器11内に供給するためのラインである。
第2のポンプ28は、筐体12と混合スラリー攪拌容器22との間に位置する混合スラリー供給ライン26に設けられている。第2のポンプ28は、混合スラリー供給ライン26を介して、混合スラリー攪拌容器22内で混合された混合スラリーを耐圧容器11内に供給する。
第2の開閉弁29は、筐体12と第2のポンプ28との間に位置する混合スラリー供給ライン26に設けられている。第2の開閉弁29は、混合スラリー攪拌容器22内で混合された混合スラリーを耐圧容器11内に供給する際に開とされ、それ以外は、閉とされる。
温度センサ32は、耐圧容器11内の上部の温度を計測するためのものである。圧力計33は、耐圧容器11内の上部の圧力を計測するためのものである。
液化二酸化炭素用ボンベ35は、二酸化炭素供給ライン37を介して、バッファタンク39と接続されている。液化二酸化炭素用ボンベ35内には、液化二酸化炭素が充填されている。
液化二酸化炭素用ボンベ35は、二酸化炭素供給ライン37を介して、バッファタンク39と接続されている。液化二酸化炭素用ボンベ35内には、液化二酸化炭素が充填されている。
第1の二酸化炭素供給ライン37は、その一端が液化二酸化炭素用ボンベ35と接続されており、他端がバッファタンク38と接続されている。第1の二酸化炭素供給ライン37は、液化二酸化炭素用ボンベ35内に充填された液化二酸化炭素をバッファタンク38に供給するためのラインである。
バッファタンク38は、液化二酸化炭素用ボンベ35の近傍に配置されている。バッファタンク38は、第1の二酸化炭素供給ライン37を介して、液化二酸化炭素用ボンベ35と接続されている。
バッファタンク38は、液化二酸化炭素用ボンベ35から供給された液化二酸化炭素を一時貯蔵するタンクであると共に、二酸化炭素回収ライン51により回収され、かつ第2のチラー54により冷却されることで液化した二酸化炭素を一時的に貯蔵するタンクとして機能する。
バッファタンク38は、液化二酸化炭素用ボンベ35から供給された液化二酸化炭素を一時貯蔵するタンクであると共に、二酸化炭素回収ライン51により回収され、かつ第2のチラー54により冷却されることで液化した二酸化炭素を一時的に貯蔵するタンクとして機能する。
第3の開閉弁39は、第1の二酸化炭素供給ライン37に設けられている。第3の開閉弁39は、液化二酸化炭素用ボンベ35内に充填された液化二酸化炭素をバッファタンク38に供給する際に開とされ、それ以外は、閉とされる。
第2の二酸化炭素供給ライン41は、その一端がバッファタンク38と接続されており、他端が耐圧容器11内の上部に配置されている。第2の二酸化炭素供給ライン41は、バッファタンク38内に貯蔵された二酸化炭素を耐圧容器11内の上部に供給する。
第2の二酸化炭素供給ライン41は、その一端がバッファタンク38と接続されており、他端が耐圧容器11内の上部に配置されている。第2の二酸化炭素供給ライン41は、バッファタンク38内に貯蔵された二酸化炭素を耐圧容器11内の上部に供給する。
第3のポンプ43は、バッファタンク38と筐体12との間に位置する第2の二酸化炭素供給ライン41に設けられている。第3のポンプ43は、バッファタンク38に充填された二酸化炭素を耐圧容器11内に輸送する。
第1のチラー44は、バッファタンク38と第3のポンプ43との間に位置する第2の二酸化炭素供給ライン41に設けられている。第1のチラー44は、バッファタンク38から第2の二酸化炭素供給ライン41に供給された二酸化炭素を冷却することで、二酸化炭素を液化させる。
第1のチラー44は、バッファタンク38と第3のポンプ43との間に位置する第2の二酸化炭素供給ライン41に設けられている。第1のチラー44は、バッファタンク38から第2の二酸化炭素供給ライン41に供給された二酸化炭素を冷却することで、二酸化炭素を液化させる。
第3の開閉弁46は、第3のポンプ43と筐体12との間に位置する第2の二酸化炭素供給ライン41に設けられている。第3の開閉弁46は、バッファタンク38内に充填された二酸化炭素をバッファタンク38に供給する際に開とされ、それ以外は、閉とされる。
流量計47は、第3のポンプ43と第3の開閉弁46との間に位置する第2の二酸化炭素供給ライン41に設けられている。流量計47は、耐圧容器11内に所定の流量で二酸化炭素が供給されているか確認するためのものである。
二酸化炭素の供給時には、流量計58の数値が所定の数値となるように、第3のポンプ43を用いて、耐圧容器11内への二酸化炭素の供給速度が所定の供給速度となるように調整する。
二酸化炭素の供給時には、流量計58の数値が所定の数値となるように、第3のポンプ43を用いて、耐圧容器11内への二酸化炭素の供給速度が所定の供給速度となるように調整する。
二酸化炭素回収ライン51は、第1の回収ライン51−1と、第2の回収ライン51−2と、を有する。
第1の回収ライン51−1は、その一端が耐圧容器11内の上部に配置されており、他端が気液分離槽58内の上部に配置されている。第1の回収ライン51−1は、耐圧容器11内から排気される二酸化炭素を気液分離槽58内に回収するためのラインである。
第1の回収ライン51−1は、その一端が耐圧容器11内の上部に配置されており、他端が気液分離槽58内の上部に配置されている。第1の回収ライン51−1は、耐圧容器11内から排気される二酸化炭素を気液分離槽58内に回収するためのラインである。
耐圧容器11内から排気された二酸化炭素には、溶媒及び分散剤が随伴される。このため、気液分離槽58内には、二酸化炭素の他に、溶媒及び分散剤が回収される。
また、気液分離槽58内に回収された溶媒及び分散剤は、気液分離槽58の下部に移動する。
また、気液分離槽58内に回収された溶媒及び分散剤は、気液分離槽58の下部に移動する。
第2の回収ライン51−2は、その一端が気液分離槽58内の上部に配置されており、他端がバッファタンク38と接続されている。第2の回収ライン51−2は、気液分離槽58内に回収された二酸化炭素をバッファタンク38内に輸送するためのラインである。
圧力調整弁52は、第1の回収ライン51−1に設けられている。圧力調整弁52は、第1の回収ライン51−1を介して、気液分離槽58内に輸送される二酸化炭素の圧力を減圧するための弁である。
第4のポンプ53は、第2の回収ライン51−2に設けられている。第4のポンプ53は、気液分離槽58内に回収された二酸化炭素をバッファタンク38に輸送するためのポンプである。
第4のポンプ53は、第2の回収ライン51−2に設けられている。第4のポンプ53は、気液分離槽58内に回収された二酸化炭素をバッファタンク38に輸送するためのポンプである。
第2のチラー54は、第4のポンプ53と気液分離槽58との間に位置する第2の回収ライン51−2に設けられている。第2のチラー54は、気液分離槽58内から供給される二酸化炭素を冷却することで、二酸化炭素を液化させる。
第4の開閉弁56は、バッファタンク38と第4のポンプ53との間に位置する第2の回収ライン54に設けられている。
第4の開閉弁56は、気液分離槽58内に回収され、かつ第2のチラー54により冷却された二酸化炭素をバッファタンク38に供給する際に開とされ、それ以外は、閉とされる。
第4の開閉弁56は、バッファタンク38と第4のポンプ53との間に位置する第2の回収ライン54に設けられている。
第4の開閉弁56は、気液分離槽58内に回収され、かつ第2のチラー54により冷却された二酸化炭素をバッファタンク38に供給する際に開とされ、それ以外は、閉とされる。
液相回収ライン61は、気液分離槽58の底部と接続されている。液相回収ライン61は、回収した二酸化炭素に随伴された溶媒及び分散剤のうちの少なくとも1つを回収するためのラインである。
例えば、液相回収ライン61を介して、分散剤を回収した場合、複合セラミックス材料粒子を製造する際に該分散剤を再利用する。
例えば、液相回収ライン61を介して、分散剤を回収した場合、複合セラミックス材料粒子を製造する際に該分散剤を再利用する。
第5の開閉弁62は、気液分離槽58の近傍に位置する液相回収ライン61に設けられている。第5の開閉弁62は、気液分離槽58内に存在する溶媒及び分散剤のうちの少なくとも1つを取り出す際に開とされ、それ以外は、閉とされる。
複合セラミックス材料粒子回収ライン64は、その一端が耐圧容器11の底部と接続されており、他端が複合セラミックス材料粒子回収容器65と接続されている。
複合セラミックス材料粒子回収容器65は、耐圧容器11内で生成された複合セラミックス材料粒子C(具体的には、セラミック原料粒子の表面にカーボンナノチューブが固定された粒子)を回収するための容器である。
複合セラミックス材料粒子回収容器65には、複合セラミックス材料粒子回収ライン64を介して、複合セラミックス材料粒子Cが輸送される。
複合セラミックス材料粒子回収容器65には、複合セラミックス材料粒子回収ライン64を介して、複合セラミックス材料粒子Cが輸送される。
第5のポンプ66は、筐体12と複合セラミックス材料粒子回収容器65との間に位置する複合セラミックス材料粒子回収ライン64に設けられている。
第5のポンプ66は、複合セラミックス材料粒子回収ライン64を介して、耐圧容器11内で生成された複合セラミックス材料粒子Cを輸送する。
第5のポンプ66は、複合セラミックス材料粒子回収ライン64を介して、耐圧容器11内で生成された複合セラミックス材料粒子Cを輸送する。
次に、図1に示す複合セラミックス材料粒子製造装置10を用いた本実施の形態の複合樹脂成形体の製造方法について説明する。
(第1工程)
先ず、第1工程では、溶媒にカーボンナノチューブを分散させたカーボンナノチューブ含有分散液を作成する。具体的には、混合スラリー攪拌容器22に、溶媒、カーボンナノチューブ、分散剤を供給し、第2の攪拌機24にて混合する。
先ず、第1工程では、溶媒にカーボンナノチューブを分散させたカーボンナノチューブ含有分散液を作成する。具体的には、混合スラリー攪拌容器22に、溶媒、カーボンナノチューブ、分散剤を供給し、第2の攪拌機24にて混合する。
溶媒としては、水又は有機溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、プロプレングリコール、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、及びエチレングリコール、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、トルエン、ベンゼン、アセトン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、酢酸、酢酸エチル、ジクロロメタンを用いることができる。
以下、本実施の形態では、溶媒が水である水分散液(カーボンナノチューブ含有分散液)を用いた場合について説明する。
以下、本実施の形態では、溶媒が水である水分散液(カーボンナノチューブ含有分散液)を用いた場合について説明する。
カーボンナノチューブとしては、例えば、直径がφ50nm以下、より好ましくはφ20nm以下であって、平均長さが10μm以上250μm以下が好ましく、50μm以上150μm以下がより好ましい。
なお、平均長さが10μm以上250μm以下の長尺のカーボンナノチューブは、例えば、周知の基板合成法(具体的には、例えば、特開2007−222803「カーボンナノ構造物成長用触媒、カーボンナノ構造物の製造方法、同製造用原料ガスとキャリアガス及び同製造装置」に開示されたカーボンナノ構造物の製造方法を参照)により、容易に製造することが可能である。
以下では、カーボンナノチューブとして、平均長さが10μm以上250μm以下の長尺のカーボンナノチューブを用いた場合を例に挙げて説明する。
以下では、カーボンナノチューブとして、平均長さが10μm以上250μm以下の長尺のカーボンナノチューブを用いた場合を例に挙げて説明する。
分散剤は、特に限定されるものではなく、溶媒の種類に適した分散剤を適宜選択することができる。具体的には、分散剤としては、例えば、合成ポリマー、界面活性剤、蛋白質、DNA、ペプチド、有機アミン化合物よりなる群のうち、少なくとも1つ以上の材料を含む分散剤を用いることができる。
上記合成ポリマーとしては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリアニリンスルホン酸等を用いることができる。
また、上記界面活性剤としては、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)及びドデシルベンゼン硫酸ナトリウム(SDBS)、3−[(3−Cholamidopropyl)dimethylammonio]propanesulfonate(CHAPS)、3−[(3−Cholamidopropyl)dimethylammonio]−2−hydroxypropanesulfonate(CHAPSO)等を用いることができる。
また、上記界面活性剤としては、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)及びドデシルベンゼン硫酸ナトリウム(SDBS)、3−[(3−Cholamidopropyl)dimethylammonio]propanesulfonate(CHAPS)、3−[(3−Cholamidopropyl)dimethylammonio]−2−hydroxypropanesulfonate(CHAPSO)等を用いることができる。
分散剤としては、添加する対象となるセラミック原料粒子の成形温度よりも沸点が低いものを選択して使用することが望ましい。
分散剤の添加量は、カーボンナノチューブとして長さが10μm以下のカーボンナノチューブを使用する場合、分散剤とカーボンナノチューブとの重量比率が1:1程度とするのに対し、長尺のカーボンナノチューブ場合には重量比率で5:1〜50:1程度とする必要がある。
このように、適正な分散剤を適度な量添加することにより、溶媒分散が比較的困難な長尺のカーボンナノチューブを使用する場合においても、均一に分散されたカーボンナノチューブ含有分散液を得ることができる。
(第2工程)
第2工程は、第1工程でカーボンナノチューブ含有分散液に、セラミック原料粒子を添加して、攪拌する工程である。
具体的には、混合スラリー攪拌容器22に収容したカーボンナノチューブ含有分散液を攪拌機で混合させながら、セラミック原料粒子を添加する。
第2工程は、第1工程でカーボンナノチューブ含有分散液に、セラミック原料粒子を添加して、攪拌する工程である。
具体的には、混合スラリー攪拌容器22に収容したカーボンナノチューブ含有分散液を攪拌機で混合させながら、セラミック原料粒子を添加する。
以下、本実施の形態では、セラミック原料粒子の一例として、アルミナ粒子を用いた場合について説明する。
カーボンナノチューブ含有分散液中に存在するカーボンナノチューブは、第2工程において添加されたアルミナ粒子が近くに存在すると、アルミナ粒子の表面に緩やかに吸着を開始する。
カーボンナノチューブ含有分散液中に存在するカーボンナノチューブは、第2工程において添加されたアルミナ粒子が近くに存在すると、アルミナ粒子の表面に緩やかに吸着を開始する。
これはアルミナ粒子の表面が親水性を有するためであり、水に分散できる分散剤をまとったカーボンナノチューブは、分散剤の効果を受け、アルミナ粒子の表面に吸着されるからである。
すなわち、長尺のカーボンナノチューブを水に分散させた分散液に、アルミナ粒子を混合することにより、カーボンナノチューブが均一性を損なうことなくアルミナ粒子の表面に分散することになる。
すなわち、長尺のカーボンナノチューブを水に分散させた分散液に、アルミナ粒子を混合することにより、カーボンナノチューブが均一性を損なうことなくアルミナ粒子の表面に分散することになる。
ここで、上記第1工程及び第2工程において、混合スラリー攪拌容器22中の温度、カーボンナノチューブ含有分散液中のカーボンナノチューブの分散濃度、アルミナ粒子の添加速度及びカーボンナノチューブ含有分散液中のアルミナ粒子の分散濃度について最適な条件を選択することにより、高い分散状態を維持しつつアルミナ粒子の表面に長尺のカーボンナノチューブを吸着させることができる。
以上の第1工程から第2工程を実施することにより、アルミナ粒子(セラミック原料粒子)と、カーボンナノチューブと、を含む混合スラリーを作製することができる。
以上の第1工程から第2工程を実施することにより、アルミナ粒子(セラミック原料粒子)と、カーボンナノチューブと、を含む混合スラリーを作製することができる。
本実施の形態では、セラミック原料粒子の一例としてアルミナ粒子を用いた場合を例に挙げて説明したが、セラミック原料粒子は、アルミナ粒子に限定されるものではない。
セラミック原料粒子としては、例えば、ジルコニア、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ、炭化珪素、フェライト、酸化亜鉛、酸化チタン等を用いることができる。
セラミック原料粒子の平均粒径は、例えば、表面積を充分に確保可能な大きさが好ましい。具体的には、セラミック原料粒子の平均粒径は、例えば、φ100μm以下(より好ましくは、φ10μm以下)が好ましい。
セラミック原料粒子としては、例えば、ジルコニア、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ、炭化珪素、フェライト、酸化亜鉛、酸化チタン等を用いることができる。
セラミック原料粒子の平均粒径は、例えば、表面積を充分に確保可能な大きさが好ましい。具体的には、セラミック原料粒子の平均粒径は、例えば、φ100μm以下(より好ましくは、φ10μm以下)が好ましい。
(第3工程)
第3工程は、上記第2工程で作製した混合スラリーに、耐圧容器11内の温度を二酸化炭素が亜臨界または超臨界状態となる温度を維持しながら、二酸化炭素を特定の速度で供給し、耐圧容器11内に二酸化炭素を満たす工程である。
第3工程は、上記第2工程で作製した混合スラリーに、耐圧容器11内の温度を二酸化炭素が亜臨界または超臨界状態となる温度を維持しながら、二酸化炭素を特定の速度で供給し、耐圧容器11内に二酸化炭素を満たす工程である。
具体的には、図1に示すように、先ず、混合スラリー攪拌容器22から混合スラリー供給ライン26を介して所定量の混合スラリーを耐圧容器11に供給する。次に、耐圧容器11内を第1の攪拌機13によって攪拌しながら、バッファタンク38から第2の二酸化炭素供給ライン41を介して二酸化炭素を耐圧容器11に供給する。
該二酸化炭素としては、液化二酸化炭素、気液混合の二酸化炭素、気体とされた二酸化炭素のうちのいずれかを用いることができるが、本実施の形態では、二酸化炭素の一例として、液化二酸化炭素を用いた場合を例に挙げて説明する。
該二酸化炭素としては、液化二酸化炭素、気液混合の二酸化炭素、気体とされた二酸化炭素のうちのいずれかを用いることができるが、本実施の形態では、二酸化炭素の一例として、液化二酸化炭素を用いた場合を例に挙げて説明する。
このように、液体二酸化炭素を攪拌しながら耐圧容器11の液相(混合スラリー)に供給することにより、混合スラリー中のカーボンナノチューブの表面から分散剤が剥離し始める。また、耐圧容器11内に供給される液化二酸化炭素の供給量が増加するにつれて、液相中の溶媒の濃度が減少するとともに、液体二酸化炭素濃度の割合が増加するため、セラミック原料粒子の表面に配位する溶媒が減少する。
なお、ここでの「超臨界状態」とは、臨界点以上の温度及び圧力にある物質状態のことをいう。また、二酸化炭素の場合の「超臨界状態」とは、温度が31.1℃以上及び圧力が72.8気圧以上の状態のことをいう。また、ここでの「亜臨界状態」とは、臨界点以上の圧力及び臨界点以下の温度にある状態のことをいう。
さらに、長尺のカーボンナノチューブの表面から剥離した分散剤及び溶媒は、二酸化炭素中に溶け込む。
これにより、カーボンナノチューブは不安定な分散状態とされ、ファンデルワールス力を主体とした力によって、アルミナ粒子の表面に吸着し、安定な状態となる。また、混合スラリーに液化二酸化炭素を攪拌しながら供給するため、長尺のカーボンナノチューブとアルミナ粒子が均一に分散され、カーボンナノチューブがアルミナ粒子上において重力方向に偏ることが抑制される。これにより、アルミナ粒子の略全表面において均一にカーボンナノチューブを吸着させることができる。
これにより、カーボンナノチューブは不安定な分散状態とされ、ファンデルワールス力を主体とした力によって、アルミナ粒子の表面に吸着し、安定な状態となる。また、混合スラリーに液化二酸化炭素を攪拌しながら供給するため、長尺のカーボンナノチューブとアルミナ粒子が均一に分散され、カーボンナノチューブがアルミナ粒子上において重力方向に偏ることが抑制される。これにより、アルミナ粒子の略全表面において均一にカーボンナノチューブを吸着させることができる。
具体的には、得られる複合セラミックス材料粒子において、カーボンナノチューブの添加濃度0.05重量%以下で体積抵抗率1.00×108Ω・cm以下の高い導電性を達成できる。
なお、実際には、二酸化炭素供給工程において、長尺カーボンナノチューブに付着した全ての分散剤を剥離させることは困難であり、一部の分散剤が長尺カーボンナノチューブに付着した状態で残存する。
(第4工程)
第4工程は、混合スラリーに供給した液体二酸化炭素が亜臨界又は超臨界を維持できる温度及び圧力に保持しながら、分散剤及び溶媒が溶け込んだ二酸化炭素を排出する工程である。
具体的には、ヒーター14を用いて耐圧容器11を加熱することで、耐圧容器11内に存在する二酸化炭素が亜臨界または超臨界状態となる温度及び圧力とし、その後、該温度及び圧力を所定時間保持する。
第4工程は、混合スラリーに供給した液体二酸化炭素が亜臨界又は超臨界を維持できる温度及び圧力に保持しながら、分散剤及び溶媒が溶け込んだ二酸化炭素を排出する工程である。
具体的には、ヒーター14を用いて耐圧容器11を加熱することで、耐圧容器11内に存在する二酸化炭素が亜臨界または超臨界状態となる温度及び圧力とし、その後、該温度及び圧力を所定時間保持する。
これにより、カーボンナノチューブの表面から分散剤が取り除かれる。これにより、耐圧容器11内に複合セラミックス材料粒子が形成される。
また、溶媒が二酸化炭素に溶け込んで排出されるため、第4工程の処理時間を適正に設けることで、耐圧容器11内の複合セラミックス材料粒子から溶媒を略全量取り除くことも可能である。
また、溶媒が二酸化炭素に溶け込んで排出されるため、第4工程の処理時間を適正に設けることで、耐圧容器11内の複合セラミックス材料粒子から溶媒を略全量取り除くことも可能である。
(第5工程)
第5工程は、第4工程の状態を維持しながら、超臨界又は亜臨界二酸化炭素雰囲気内に、分散剤と親和力のあるエントレーナを添加する工程である。
具体的には、エントレーナ供給ライン16に設けられた第1の開閉弁19を開放し、図示しない流量計によって所定量のエントレーナを耐圧容器11内に供給する。
耐圧容器11内に供給されたエントレーナは、混合スラリー内に残存する分散剤を溶解し、さらに二酸化炭素に分散剤と共に溶解し、第1の回収ライン51−1を介して、耐圧容器11内に存在する分散剤を気液分離槽58に輸送する。
第5工程は、第4工程の状態を維持しながら、超臨界又は亜臨界二酸化炭素雰囲気内に、分散剤と親和力のあるエントレーナを添加する工程である。
具体的には、エントレーナ供給ライン16に設けられた第1の開閉弁19を開放し、図示しない流量計によって所定量のエントレーナを耐圧容器11内に供給する。
耐圧容器11内に供給されたエントレーナは、混合スラリー内に残存する分散剤を溶解し、さらに二酸化炭素に分散剤と共に溶解し、第1の回収ライン51−1を介して、耐圧容器11内に存在する分散剤を気液分離槽58に輸送する。
このように、耐圧容器11内にエントレーナを供給することで、アルミナ粒子に吸着したカーボンナノチューブの表面から、残存した分散剤を効率良く剥離させることが可能となる。したがって、高い導電性を有した複合セラミックス材料粒子を得ることができる。
上記エントレーナとしては、例えば、カーボンナノチューブ含有分散液の作製時に使用した溶媒を用いることができる。具体的なエントレーナとしては、例えば、カーボンナノチューブ含有分散液を作製する際に使用する水を用いることができる。
上記エントレーナとしては、例えば、カーボンナノチューブ含有分散液の作製時に使用した溶媒を用いることができる。具体的なエントレーナとしては、例えば、カーボンナノチューブ含有分散液を作製する際に使用する水を用いることができる。
なお、上記エントレーナの供給は、必須の工程ではなく、必要に応じて実施すればよい。時間を要するが第4工程を維持することでカーボンナノチューブに付着した分散剤を十分に除去することができる。
(第6工程)
第6工程は、二酸化炭素を耐圧容器11外に排出させる工程である。具体的には、圧力調整弁52を操作することで、耐圧容器11の内部を減圧(脱圧)して、第1の回収ライン51−1を介して、耐圧容器11内に存在する二酸化炭素を気液分離槽58内に移動させる。
第6工程は、二酸化炭素を耐圧容器11外に排出させる工程である。具体的には、圧力調整弁52を操作することで、耐圧容器11の内部を減圧(脱圧)して、第1の回収ライン51−1を介して、耐圧容器11内に存在する二酸化炭素を気液分離槽58内に移動させる。
このように、亜臨界状態又は超臨界状態にある二酸化炭素を使用することにより、アルミナ粒子の表面にカーボンナノチューブを吸着させる第4工程の終了後において、減圧という簡便な操作により二酸化炭素を完全に除去することができる。
また、気液分離槽58内に移動した二酸化炭素は、第2の回収ライン51−2、第2のチラー54、第4のポンプ53、及び第4の開閉弁56を介して、バッファタンク38に輸送され、複合セラミックス材料粒子の製造に再利用される。
このように、二酸化炭素を再利用することで、複合セラミックス材料粒子の製造コストを低減できる。
このように、二酸化炭素を再利用することで、複合セラミックス材料粒子の製造コストを低減できる。
また、耐圧容器11内に存在する二酸化炭素を気液分離槽58内に移動させることで、該二酸化炭素に随伴されて、耐圧容器11内に存在するカーボンナノチューブから剥離された分散剤及び溶媒が気液分離槽58内に輸送される。
気液分離槽58内に輸送された分散剤及び溶媒は、析出させることで、液相回収ライン61を介して、回収することができる。
回収した分散剤及び溶媒は、再利用することが可能なため、複合セラミックス材料粒子の製造コストを低減できる。
気液分離槽58内に輸送された分散剤及び溶媒は、析出させることで、液相回収ライン61を介して、回収することができる。
回収した分散剤及び溶媒は、再利用することが可能なため、複合セラミックス材料粒子の製造コストを低減できる。
また、液相回収ライン61に、分散剤及び溶媒のうち、少なくとも1種の濃度を測定する濃度計(図示せず)を設けてもよい。
このように、液相回収ライン61に濃度計(図示せず)を設けることにより、分散剤及び溶媒のうち、少なくとも1種の回収量を測定(算出)することが可能となる。
これにより、上記測定した回収量と二酸化炭素の供給速度との関係から、気液分離槽58からバッファタンク38に供給する二酸化炭素の供給量をフィードバック制御することができる。
このように、液相回収ライン61に濃度計(図示せず)を設けることにより、分散剤及び溶媒のうち、少なくとも1種の回収量を測定(算出)することが可能となる。
これにより、上記測定した回収量と二酸化炭素の供給速度との関係から、気液分離槽58からバッファタンク38に供給する二酸化炭素の供給量をフィードバック制御することができる。
(第7工程)
第7工程は、複合セラミックス材料粒子回収ライン64、第5のポンプ66、及びろ過装置(図示せず)を介して、耐圧容器11内に収容された混合スラリー中に存在する複合セラミックス材料粒子Cを、複合セラミックス材料粒子回収容器65内に回収する。
この段階の複合セラミックス材料粒子Cを構成するセラミック原料粒子には、分散剤および溶媒が微量に付着している。このため、後述する工程で、複合セラミックス材料粒子から分散剤及び溶媒を除去する。
第7工程は、複合セラミックス材料粒子回収ライン64、第5のポンプ66、及びろ過装置(図示せず)を介して、耐圧容器11内に収容された混合スラリー中に存在する複合セラミックス材料粒子Cを、複合セラミックス材料粒子回収容器65内に回収する。
この段階の複合セラミックス材料粒子Cを構成するセラミック原料粒子には、分散剤および溶媒が微量に付着している。このため、後述する工程で、複合セラミックス材料粒子から分散剤及び溶媒を除去する。
但し、第4工程もしくは第5工程にて、十分な二酸化炭素の排出処理時間を設けた場合、混合スラリー中の溶媒はなくなるため、この場合、耐圧容器11を開放し、耐圧容器11内から直接、複合材料粒子Cを取り出してもよい。
(第8工程)
次いで、真空電気炉(図示せず)内に、溶媒及び分散剤が付着した複合セラミックス材料粒子Cを収容させる。
次いで、該真空電気炉内を真空とし、溶媒及び分散剤が付着した複合セラミックス材料粒子Cを加熱することで、溶媒及び分散剤が付着した複合セラミックス材料粒子Cから溶媒を気化させる。
これにより、溶媒をほとんど含んでいない複合セラミックス材料粒子C(本実施の形態の複合セラミックス材料粒子)が製造される。
次いで、真空電気炉(図示せず)内に、溶媒及び分散剤が付着した複合セラミックス材料粒子Cを収容させる。
次いで、該真空電気炉内を真空とし、溶媒及び分散剤が付着した複合セラミックス材料粒子Cを加熱することで、溶媒及び分散剤が付着した複合セラミックス材料粒子Cから溶媒を気化させる。
これにより、溶媒をほとんど含んでいない複合セラミックス材料粒子C(本実施の形態の複合セラミックス材料粒子)が製造される。
なお、第3の工程において、混合スラリーに含まれる分散剤1mgに対して、二酸化炭素を0.25g/min以下の供給速度で供給することが好ましい。分散剤がゆっくりとカーボンナノチューブから剥離するため、カーボンナノチューブの凝集を抑制することが可能となる。
これにより、カーボンナノチューブの添加濃度が低い場合でも、セラミック原料粒子の表面全体に均一にカーボンナノチューブを固定化することが可能となる。
また、混合スラリーを攪拌する際、超音波攪拌装置を用いる必要が無く、簡便な方法でセラミック原料粒子の表面にカーボンナノチューブを固定化することが可能となる。
これにより、カーボンナノチューブの添加濃度が低い場合でも、セラミック原料粒子の表面全体に均一にカーボンナノチューブを固定化することが可能となる。
また、混合スラリーを攪拌する際、超音波攪拌装置を用いる必要が無く、簡便な方法でセラミック原料粒子の表面にカーボンナノチューブを固定化することが可能となる。
つまり、簡便な方法により、少量のカーボンナノチューブを用いて複合セラミックス材料粒子に高い導電性を付与することができ、かつ複合セラミックス材料粒子の生産性を向上させることができる。
また、カーボンナノチューブ同士が凝集した状態でセラミック原料粒子の表面への付着が抑制されるため、セラミック原料粒子の表面が黒色を帯びることを抑制できる。
また、上記方法で製造された複合セラミックス材料粒子は、カーボンナノチューブがセラミック原料粒子の表面に均一に分散されており、カーボンナノチューブがセラミック原料粒子の表層略全体に極薄い厚みで固着されている。
このため、カーボンナノチューブの添加量が少ない場合でも、セラミック原料粒子の表面において効率的にネットワーク(導電性網)を形成することが可能となる。
このため、カーボンナノチューブの添加量が少ない場合でも、セラミック原料粒子の表面において効率的にネットワーク(導電性網)を形成することが可能となる。
また、複合セラミックス材料粒子の表面にカーボンナノチューブを固着させた後、導電性を妨げている分散剤を取り除くことにより、カーボンナノチューブの添加量が少ない場合でも、カーボンナノチューブ同志の導電パスが有効に作用する。
したがって、上記方法で製造された複合セラミックス材料粒子は、カーボンナノチューブが持つ高い電気伝導性、熱伝導性及び強度特性を発揮できる。
したがって、上記方法で製造された複合セラミックス材料粒子は、カーボンナノチューブが持つ高い電気伝導性、熱伝導性及び強度特性を発揮できる。
より具体的には、本実施の形態の複合セラミックス材料粒子の製造方法により製造された複合セラミックス材料粒子Cは、カーボンナノチューブがセラミック原料粒子に対して0.1質量%以下、好ましくは0.05質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下といった少ない含有量で、1.0×108Ω・cm以下の体積抵抗率を実現できる。
(第9工程)
次に、本実施の形態の複合セラミックス成形体の製造方法について説明する。
第9工程は、第1工程から第8工程までの処理を行うことによって得られた複合セラミックス材料を加圧成形する工程である。
具体的には、第8工程で得られた複合セラミックス材料粒子を金型内に充填し、成型する。
次に、本実施の形態の複合セラミックス成形体の製造方法について説明する。
第9工程は、第1工程から第8工程までの処理を行うことによって得られた複合セラミックス材料を加圧成形する工程である。
具体的には、第8工程で得られた複合セラミックス材料粒子を金型内に充填し、成型する。
(第10工程)
第10工程は、成形した複合セラミックス材料粒子を焼成する工程である。具体的には、成形された複合セラミックス材料粒子Cを、セラミック原料粒子の成形に適した温度で焼成する。
第10工程は、成形した複合セラミックス材料粒子を焼成する工程である。具体的には、成形された複合セラミックス材料粒子Cを、セラミック原料粒子の成形に適した温度で焼成する。
上述した第9工程及び第10工程によって、本実施の形態の複合セラミックス成形体(図示せず)が製造される。このような方法で製造された複合セラミックス成形体は、少量のカーボンナノチューブの添加で高い導電性を示すものとなる。
上記方法により製造された複合セラミックス成形体は、セラミック原料粒子及びカーボンナノチューブを含み、カーボンナノチューブがセラミック原料粒子に対して0.1質量%以下、好ましくは0.05質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下といった少ない含有量で、1.0×108Ω・cm以下の体積抵抗率を実現できる。
また、上記方法により製造された複合セラミックス成形体は、複合セラミックス成形体の内部にカーボンナノチューブに由来する導電性網が形成されるため、高い導電性を有する。
また、上記方法により製造された複合セラミックス成形体は、複合セラミックス成形体の内部にカーボンナノチューブに由来する導電性網が形成されるため、高い導電性を有する。
なお、複合セラミックス成形体の態様は、特に限定されるものではなく、実用時に最適な形態を適宜選択することができる。複合セラミックス成形体としては、導電性が付与された様々なセラミックス成形加工品を提供できる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
(実験例1)
実験例1では、まず、水を溶媒とし、分散剤に両性イオン界面活性剤を使用した長尺カーボンナノチューブ(平均直径φ14nm、平均長さ85μm)のカーボンナノチューブ含有分散液を作製した。
この時のカーボンナノチューブ含有分散液重量に対するカーボンナノチューブ添加濃度は、0.1重量%、0.05重量%、0.01重量%、0.005重量%、0.001重量%、0.0005重量%の6水準の分散液を作製し、それぞれに対する分散剤の重量比率はカーボンナノチューブ重量%の15倍とした。
実験例1では、まず、水を溶媒とし、分散剤に両性イオン界面活性剤を使用した長尺カーボンナノチューブ(平均直径φ14nm、平均長さ85μm)のカーボンナノチューブ含有分散液を作製した。
この時のカーボンナノチューブ含有分散液重量に対するカーボンナノチューブ添加濃度は、0.1重量%、0.05重量%、0.01重量%、0.005重量%、0.001重量%、0.0005重量%の6水準の分散液を作製し、それぞれに対する分散剤の重量比率はカーボンナノチューブ重量%の15倍とした。
次いで、図1に示す複合セラミックス材料粒子製造装置10を用いて、カーボンナノチューブ含有分散液を100g充填し、セラミック原料粒子として普通粒アルミナ(日本軽金属株式会社製A21、平均粒径70μm)を100g添加し、撹拌することで、混合スラリーを作製した。
これにより、上記混合スラリー内におけるセラミック原料粒子に対するカーボンナノチューブの添加濃度は0.1重量%、0.05重量%、0.01重量%、0.005重量%、0.001重量%、0.0005重量%の6水準となった。
これにより、上記混合スラリー内におけるセラミック原料粒子に対するカーボンナノチューブの添加濃度は0.1重量%、0.05重量%、0.01重量%、0.005重量%、0.001重量%、0.0005重量%の6水準となった。
次いで、作製した混合スラリーを耐圧容器11内に供給し、さらに耐圧容器11内に、供給速度10cc/minで液化二酸化炭素を供給して、複合セラミックス材料粒子を製造した。
これにより、カーボンナノチューブ添加濃度0.1重量%の複合セラミックス材料粒子(以下、「第1の複合セラミックス材料粒子」という)と、カーボンナノチューブ添加濃度0.05重量%の複合セラミックス材料粒子(以下、「第2の複合セラミックス材料粒子」という)と、カーボンナノチューブ添加濃度0.01重量%の複合セラミックス材料粒子(以下、「第3の複合セラミックス材料粒子」という)と、カーボンナノチューブ添加濃度0.005重量%の複合セラミックス材料粒子(以下、「第4の複合セラミックス材料粒子」という)と、カーボンナノチューブ添加濃度0.001重量%の複合セラミックス材料粒子(以下、「第5の複合セラミックス材料粒子」という)と、カーボンナノチューブ添加濃度0.0005重量%の複合セラミックス材料粒子(以下、「第6の複合セラミックス材料粒子」という)と、を製造した。
次いで、第1ないし第6の複合セラミックス材料粒子を用いて、第1の複合セラミックス材料粒子よりなる複合セラミックス成形体(以下、「第1の複合セラミックス成形体」という)と、第2の複合セラミックス材料粒子よりなる複合セラミックス成形体(以下、「第2の複合セラミックス成形体」という)と、第3の複合セラミックス材料粒子よりなる複合セラミックス成形体(以下、「第3の複合セラミックス成形体」という)と、第4の複合セラミックス材料粒子よりなる複合セラミックス成形体(以下、「第4の複合セラミックス成形体」という)と、第5の複合セラミックス材料粒子よりなる複合セラミックス成形体(以下、「第5の複合セラミックス成形体」という)と、第6の複合セラミックス材料粒子よりなる複合セラミックス成形体(以下、「第6の複合セラミックス成形体」という)と、を製造した。
以下、具体的な、第1ないし第6の複合セラミックス材料粒子の製造方法、第1ないし第6の複合セラミックス成形体の製造方法、及び第1ないし第6の複合セラミックス成形体の体積抵抗率の測定方法について、順次説明する。
次に、第1の複合セラミックス材料粒子の製造方法について説明する。
始めに、特開2007−222803「カーボンナノ構造物成長用触媒、カーボンナノ構造物の製造方法、同製造用原料ガスとキャリアガス及び同製造装置」に開示されたカーボンナノ構造物の製造方法を用いて、シリコン基板上に長尺カーボンナノチューブ(平均直径14nm、平均長さ85μm)を作製した。さらに、作製した長尺カーボンナノチューブをシリコン基板から剥離し、粉末状の長尺カーボンナノチューブとして回収した。
始めに、特開2007−222803「カーボンナノ構造物成長用触媒、カーボンナノ構造物の製造方法、同製造用原料ガスとキャリアガス及び同製造装置」に開示されたカーボンナノ構造物の製造方法を用いて、シリコン基板上に長尺カーボンナノチューブ(平均直径14nm、平均長さ85μm)を作製した。さらに、作製した長尺カーボンナノチューブをシリコン基板から剥離し、粉末状の長尺カーボンナノチューブとして回収した。
次いで、ビーカーに水を99.84g、分散剤として両性イオン界面活性剤を150mg、添加濃度0.1重量%とされた粉末状の長尺カーボンナノチューブを充填し、超音波分散機(株式会社エスエムテー社製のULTRA SONIC HOMOGENIZER UH−50、出力:50W、周波数:20kHz)にて30分の分散液作製処理を実施し、100gのカーボンナノチューブ含有分散液を得た。
次いで、混合スラリー攪拌容器22内に、100gのカーボンナノチューブ含有分散液を供給し、第2の攪拌機24を用いて、カーボンナノチューブ含有分散液を攪拌しながら、5分間かけてゆっくりと100gの普通粒アルミナ(日本軽金属株式会社製A21、平均粒径70μm)を100g添加して、カーボンナノチューブ含有分散液とセラミック原料粒子とを含む混合スラリーを作製した。
次いで、耐圧容器11内に、上記混合スラリーを200g供給した後、第1の攪拌機13により混合スラリーを攪拌させながら、かつ、耐圧容器11内の温度をヒーター14により、65℃に調整維持し、二酸化炭素を10cc/minの供給速度で80分間供給して、合計約800gの二酸化炭素を充填した。この時、耐圧容器11内の圧力は、約25MPaであった。
次いで、継続して第1の撹拌機13を動かしながら、耐圧容器11内に二酸化炭素をさらに継続して2時間供給した。
このとき、圧力調整弁52を調整することで、第1の回収ライン51−1を介して、二酸化炭素と、二酸化炭素中に溶け込んだ溶媒及び分散剤と、が混ざった気液混合ガスを排出しながら二酸化炭素の供給を行った。
このとき、圧力調整弁52を調整することで、第1の回収ライン51−1を介して、二酸化炭素と、二酸化炭素中に溶け込んだ溶媒及び分散剤と、が混ざった気液混合ガスを排出しながら二酸化炭素の供給を行った。
二酸化炭素の供給開始から2時間経過後、二酸化炭素の供給を停止し、耐圧容器11内の圧力が大気圧になるように、圧力調整弁52を調整することで、第1の回収ライン51−1を介して、耐圧容器11内の気液混合ガスを排出した。
その後、耐圧容器11内に残留した溶媒、及び複合セラミックス材料粒子を含む混合スラリーを、第5のポンプ66を使用して複合セラミックス材料粒子回収容器65へと移送した。
その後、耐圧容器11内に残留した溶媒、及び複合セラミックス材料粒子を含む混合スラリーを、第5のポンプ66を使用して複合セラミックス材料粒子回収容器65へと移送した。
第1の回収ライン51−1に排出された気液混合ガスは、気液分離槽58に導入され、気体である二酸化炭素と、溶媒及び分散剤を含む液体とに分離した。そして、気体である二酸化炭素は、液化して再利用した。また、溶媒及び分散剤を含む液体は、溶媒を乾燥させて分散剤のみを回収して、分散剤を再利用した。
複合セラミックス材料粒子回収容器65へ移送された混合スラリーを、図示していないろ過フィルター(MILLIPORE社製、メンブレンフィルター、直径47mm、孔径0.1μm)にてろ過を行った。
これにより、ろ過装置(図示せず)の上流において、0.1重量%の添加濃度の長尺カーボンナノチューブが付着した約100gの第1の複合セラミックス材料粒子が生成された。また、ろ過装置の下流において、無色透明な溶媒及び分散剤を含む液体を回収した。
これにより、ろ過装置(図示せず)の上流において、0.1重量%の添加濃度の長尺カーボンナノチューブが付着した約100gの第1の複合セラミックス材料粒子が生成された。また、ろ過装置の下流において、無色透明な溶媒及び分散剤を含む液体を回収した。
その後、上記第1の複合セラミックス材料粒子の製造方法と同様な手法を用いることで、長尺カーボンナノチューブの添加濃度が0.05重量%とされた第2の複合セラミックス材料粒子と、長尺カーボンナノチューブの添加濃度が0.01重量%とされた第3の複合セラミックス材料粒子と、長尺カーボンナノチューブの添加濃度が0.005重量%とされた第4の複合セラミックス材料粒子と、長尺カーボンナノチューブの添加濃度が0.001重量%とされた第5の複合セラミックス材料粒子と、長尺カーボンナノチューブの添加濃度が0.0005重量%とされた第6の複合セラミックス材料粒子と、を順次形成した。
次に、第1の複合セラミックス成形体の製造方法について説明する。
次いで、金型内に、5gの第1の複合セラミックス材料粒子を配置させ、手動圧縮成形機(三庄インダストリー株式会社製、MH−50)を使用して、常温、圧力40MPaの条件にて成形を行った。これにより、直径約30mm、厚さ約3mm、嵩密度3.8g/cm3とされた焼成前の第1の複合セラミックス成形体を形成した。
次いで、金型内に、5gの第1の複合セラミックス材料粒子を配置させ、手動圧縮成形機(三庄インダストリー株式会社製、MH−50)を使用して、常温、圧力40MPaの条件にて成形を行った。これにより、直径約30mm、厚さ約3mm、嵩密度3.8g/cm3とされた焼成前の第1の複合セラミックス成形体を形成した。
さらに、焼成前の第1の複合セラミックス成形体を、カーボン製バッチ炉(丸祥電機株式会社製:スーパーボーイ)にて焼成処理を行なうことで、第1の複合セラミックス成形体を形成した。
次いで、上記第1の複合セラミックス成形体と同様な製造方法を用いて、第2ないし第5の複合セラミックス成形体を製造した。
次いで、上記第1の複合セラミックス成形体と同様な製造方法を用いて、第2ないし第5の複合セラミックス成形体を製造した。
その後、体積抵抗率計(Mitsubishi Chemical社製、LorestaGP、MCP−T600)の4端子法(ASPプローブ)を用いて、第1ないし第6の複合セラミックス成形体の体積抵抗率(Ω・cm)をそれぞれ測定した。この結果を表1及び図2に示す。
表1は、第1ないし第6の複合セラミックス成形体を製造する際のカーボンナノチューブ添加濃度に対する第1ないし第6の複合セラミックス成形体の体積抵抗率を示す表である。
図2は、第1ないし第6の複合セラミックス成形体に含まれるカーボンナノチューブ添加濃度と第1ないし第6の複合セラミックス成形体の体積抵抗率との関係を示すグラフである。
図2は、第1ないし第6の複合セラミックス成形体に含まれるカーボンナノチューブ添加濃度と第1ないし第6の複合セラミックス成形体の体積抵抗率との関係を示すグラフである。
表1及び図2を参照するに、長尺カーボンナノチューブの添加濃度が0.001重量%以上の場合において、複合セラミックス成形体の体積抵抗率を1.0×108Ω・cm以下にできることが確認できた。
本発明は、0.1重量%以下という極低濃度のカーボンナノチューブをセラミック原料粒子表面へより均一に付着させることが可能であり、かつ高い導電性を付与することの可能な複合セラミックス材料粒子及びその製造方法に適用できる。
10…複合セラミックス材料粒子製造装置、11…耐圧容器、11A,22A…底板部、12…筐体、13…第1の攪拌機、13A,24A…回転軸、13B,24B…インペラ、14…ヒーター、15…エントレーナ貯蔵タンク、16…エントレーナ供給ライン、18…第1のポンプ、19…第1の開閉弁、22…混合スラリー攪拌容器、24…第2の攪拌機、26…混合スラリー供給ライン、28…第2のポンプ、29…第2の開閉弁、32…温度センサ、33…圧力計、35…液化二酸化炭素用ボンベ、37…第1の二酸化炭素供給ライン、38…バッファタンク、39…第3の開閉弁、41…第2の二酸化炭素供給ライン、43…第3のポンプ、44…第1のチラー、46…第3の開閉弁、47…流量計、51…二酸化炭素回収ライン、51−1…第1の回収ライン、51−2…第2の回収ライン、52…圧力調整弁、53…第4のポンプ、54…第2のチラー、56…第4の開閉弁、58…気液分離槽、61…液相回収ライン、62…第5の開閉弁、64…複合セラミックス材料粒子回収ライン、65…複合セラミックス材料粒子回収容器、66…第5のポンプ、C…複合セラミックス材料粒子
Claims (12)
- 複合セラミックス成形体の原料となる複合セラミックス材料粒子であって、
セラミック原料粒子と、前記セラミック原料粒子に対して0.001重量%以上0.1重量%以下のカーボンナノチューブとを含有し、1.0×108Ω・cm以下の体積抵抗率を有することを特徴とする複合セラミックス材料粒子。 - 前記カーボンナノチューブは、直径がφ80nm以下で、かつ平均長さが10μm以上250μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の複合セラミックス材料粒子。
- 前記セラミック原料粒子は、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ、炭化珪素、フェライト、酸化亜鉛、酸化チタンのうち、少なくとも1種以上の材料を含むことを特徴とする請求項1または2記載の複合セラミックス材料粒子。
- 前記セラミック原料粒子は、平均粒子径がφ100μm以下であることを特徴とする請求項1記載の複合セラミックス材料粒子。
- 複合セラミックス成形体の原料となる複合セラミックス材料粒子の製造方法であって、
少なくともセラミック原料粒子と、カーボンナノチューブと、該カーボンナノチューブを分散させる分散剤と、溶媒と、を含む混合スラリーを作製する工程と、
耐圧容器内に前記混合スラリーを供給した後、前記混合スラリーを撹拌しながら前記耐圧容器内に二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給工程と、
を有することを特徴とする複合セラミックス材料粒子の製造方法。 - 前記耐圧容器内に二酸化炭素を供給後、前記耐圧容器内の前記二酸化炭素が亜臨界または超臨界状態を維持可能な温度及び圧力に保持する工程と、
前記耐圧容器外へ前記二酸化炭素を排出させる工程と、
を有することを特徴とする請求項5記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法。 - 前記分散剤として、合成ポリマー、界面活性剤、蛋白質、DNA、ペプチド、有機アミン化合物よりなる群のうち、少なくとも1つ以上の材料を含むものを用いることを特徴とする請求項5または6記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法。
- 前記溶媒として、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、プロプレングリコール、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、エチレングリコール、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、トルエン、ベンゼン、アセトン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、酢酸、酢酸エチル、ジクロロメタンよりなる群のうち、少なくとも1種以上の材料を含むものを用いることを特徴とする請求項5ないし7のうち、いずれか1項記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法。
- 前記二酸化炭素として、液化二酸化炭素を用いることを特徴とする請求項5ないし8のうち、いずれか1項記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法。
- 前記耐圧容器外へ排出された前記二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収工程と、
前記耐圧容器内に、回収した前記二酸化炭素を供給する工程と、
を有することを特徴とする請求項6ないし9のうち、いずれか1項記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法。 - 前記二酸化炭素回収工程において、回収された前記二酸化炭素に随伴される溶媒及び分散剤のうち、少なくとも1つの回収量を測定する工程を有し、
前記二酸化炭素供給工程では、前記回収量に基づいて、前記耐圧容器に供給する前記二酸化炭素の量を調整することを特徴とする請求項10記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法。 - 前記回収した二酸化炭素を液化させた後、前記耐圧容器内に供給することを特徴とする請求項10または11記載の複合セラミックス材料粒子の製造方法。
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