JP2014031372A - 高純度ミチグリニドを調製するための効率的な方法 - Google Patents

高純度ミチグリニドを調製するための効率的な方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高純度ミチグリニドを調製するための効率的な方法の提供。
【解決手段】a)(S)−2−ベンジルコハク酸XIIを対応する酸塩化物変換する段階;b)N−ヒドロキシコハク酸イミドを用いてXVをジエステルXVIへエステル化する段階。c)ジエステルXVIとシス−ヘキサヒドロイソインドリンとの位置選択的反応により、モノアミドモノエステルXVIIを得る段階;d)XVIIのエステル基を加水分解してミチグリニド(I)を得る段階;及び、必要に応じて、e)ミチグリニドを対応するカルシウム塩二水和物(II)へ塩化する段階による調製法。

【選択図】なし

Description

本発明は高純度ミチグリニドを合成するための新規な方法に関する。
ミチグリニド(I)は2型糖尿病を治療するために使用される血糖降下薬である。
ミチグリニド(I)及びそのカルシウム塩二水和物(II)の調製法は、欧州特許第507534号(米国特許第5202335号)に記載されている。
前記特許に記載の主要な合成法は、ベンジリデンコハク酸無水物IIIとシス−ヘキサヒドロイソインドリンとの位置選択的な反応によりモノアミドIVを得て、それを還元してミチグリニドラセミ化合物Vをもたらすことを含む(スキーム1)。
スキーム1
ミチグリニド類似体(ベンゼン環のパラ位にメチル基を有する)について記載された代替法は、コハク酸VIを対応する酸塩化物VIIに変換し、その後p−ニトロフェノールを用いたエステル化によりジエステルVIIIに変換することを含む。その後、ジエステルがシス−ヘキサヒドロイソインドリンと位置選択的に反応することでモノアミドIXが得られ、それを加水分解してラセミ混合物としてVが提供される(スキーム2)。
スキーム2
これらの両方の合成法はラセミ生成物をもたらし、それにより、キラルアミンを用いた、又はキラルアルコールとの反応によりジアステレオ異性体を形成することによる、面倒な分割が必要となる[Chem.Pharm.Bull.45,1518(1997)]。さらに、スキーム2に示される方法は、2つのクロマトグラフィー精製及びp−ニトロフェノールなどの毒性の高い試薬を使用する必要がある。
また、同一の特許にはスキーム3に示すように、(S)−2−ベンジルコハク酸(X)のヘミエステルから開始して、モノアミドモノエステルXIを介して、光学活性形態(I)のミチグリニドを得るための合成方法も記載されている。モノベンジルエステルXの合成は記載されていない。
スキーム3
ミチグリニドを調製するための効率的、実用的な合成方法は、Chem.Pharm.Bull.46,337(1998)に記載されている。それは(S)−2−ベンジルコハク酸XIIから開始し、ジ−p−ニトロフェニルエステルXIIIなどのいくつかのエステルの構造を継続する(スキーム4)。その後、エステルがシス−ヘキサヒドロイソインドリンと位置選択的に反応してXIVが得られ、それは最終的に加水分解されてミチグリニド(I)となり、カルシウム塩IIに変換される。p−ニトロフェノールとのジエステルの他に、N−ヒドロキシコハク酸イミド及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールとのジエステルを含む、その他のジエステルが記載されている。
スキーム4
国際公開第9832736号には、ジエステルXIIIに類似するビス−イミダゾリドの調製法が記載されており、それはシス−ヘキサヒドロイソインドリンとインサイツで反応し、その後加水分解することで粗ミチグリニドが得られ、それはベンジルエステルXIを介して精製される。
ミチグリニドを合成するためのその他の周知の方法としては、ベンジリデンコハク酸モノアミド(IV)の不斉水素化(米国特許第6133454号);アルファ−キモトリプシンを用いたミチグリニドエチルエステルラセミ化合物の選択的加水分解[Synthetic Communications,37,2153(2007)]、又はキラル補助基を含む基質のジアステレオ選択的アルキル化による立体中心の形成[例えば、Oppolzer’s sultam,Helvetica Chemical Acta,87,1935(2004)]、が挙げられる。
出発物質として(S)−2−ベンジルコハク酸を使用する合成が、ミチグリニドの工業的調製に対して最も適した方法であると考えられる可能性がある。なぜなら優れたエナンチオマー純度を有するこの光学活性酸が市販されているからである。しかしながら、p−ニトロフェノール(又は他のアルコール)を塩化チオニルで初めに処理し、次に(S)−2−ベンジルコハク酸で処理することを含む、スキーム4に記載の手順の適用からは、(S)−2−ベンジルコハク酸無水物が優勢に形成されるため、満足のいく結果が得られなかった。それから、(S)−2−ベンジルコハク酸塩化物の形成を介してジエステルXIIIの合成が試みられたが、この合成方法ではベンジルコハク酸ラセミ化合物の収率及び純度が低いと記載されている(スキーム2)。この方法において遭遇した他の問題は、得られたミチグリニドのエナンチオマー純度が出発物質の(S)−2−ベンジルコハク酸のエナンチオマー純度よりも低いことである。さらに、ジエステルの合成に使用されるp−ニトロフェノールは毒性が高いと見なされている物質である。
欧州特許第507534号明細書 米国特許第5202335号明細書 国際公開第9832736号 米国特許第6133454号明細書
Chem.Pharm.Bull.45,1518(1997) Chem.Pharm.Bull.46,337(1998) Synthetic Communications,37,2153(2007) Oppolzer’s sultam,Helvetica Chemical Acta,87,1935(2004)
我々は、工程の間の如何なる時でもラセミ化することなく、高純度及び高収率のミチグリニドを製造する方法を予期せず見出した。さらにp−ニトロフェノールは、無毒性で工程から容易に除去されるN−ヒドロキシコハク酸イミドで有利に置換することができる。
したがって、本発明はスキーム5に示される工程を提供し、それは下記を含む:
(a)(S)−2−ベンジルコハク酸を対応する酸塩化物XVに変換する段階;
(b)N−ヒドロキシコハク酸イミドを用いてXVをジエステルXVIへエステル化する段階;
(c)ジエステルXVIとシス−ヘキサヒドロイソインドリンとの位置選択的反応により、モノアミドモノエステルXVIIを得る段階;
(d)XVIIのエステル基を加水分解してミチグリニド(I)を得る段階;
そして、必要に応じて、
(e)ミチグリニドを対応するカルシウム塩二水和物(II)へ塩化する段階。
スキーム5
(S)−2−ベンジルコハク酸は市販されている。そのエナンチオマー純度はキラルクロマトグラフィーにより容易に試験することができる。
段階(a):(S)−2−ベンジルコハク酸XIIの対応する酸塩化物XVへの変換
この段階は、カルボン酸を対応する酸塩化物に変換するための多数の周知の方法の1つによって実施することができる[例えば、Comprehensive Organic Transformations,Richard C.Larock,publ.John Wiley & Sons,2nd edition (1999),p.1929]
反応は、塩素化剤として、塩化チオニル、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、五塩化リンなど、好ましくは塩化チオニルを用いて行うことができる。
塩素化剤は、(S)−2−ベンジルコハク酸XIIに対して、2〜20の間のモル比で好適に使用される。
反応は、触媒量のDMFの存在下で上記の塩素化剤の1つを用いて行うことができる。反応は、触媒量のDMFの存在下で塩化チオニルを用いて好適に行われる。
使用されるDMFの量は、(S)−2−ベンジルコハク酸XIIの1グラム当たり0.05〜1.0mLの間であり、好ましくは(S)−2−ベンジルコハク酸XIIの1グラム当たり0.05〜0.5mLの間である。
ジクロロメタン、トルエン、キシレン、又は塩素化剤、好ましくは塩化チオニルなどの非プロトン性溶媒が使用される。
反応は、室温から使用される溶媒の沸点の間、好ましくは40℃から使用される溶媒の沸点の間、より好ましくは60℃〜80℃の間の温度で行われる。
反応時間は1時間〜24時間の間、好ましくは2〜8時間の間、より好ましくは4〜6時間の間である。
酸塩化物XVを分離するために、反応混合物を真空下、好ましくは100mBar未満の圧力下で2時間未満濃縮する。
生成物は、実質的に定量的収率で油として得られ、下記の段階で「そのまま」使用される。
段階(b):N−ヒドロキシコハク酸イミドを用いたXVのジエステルXVIへのエステル化
ジエステルは、適当な酸受容体の存在下で制御された温度にて非プロトン性溶媒中で、酸塩化物XVとN−ヒドロキシコハク酸イミドとの反応により調製される。
この段階は最終生成物の品質にとって極めて重要である。欧州特許第507534号では、酸受容体としてトリエチルアミンを使用することが報告されている。この塩基の使用により、立体中心の変化する範囲での反転を引き起こし、ジエステルXVIIIを生成し、その後合成が継続するとミチグリニドエナンチオマー(XIX)の形成をもたらし、その結果として、開始物質である(S)−2−ベンジルコハク酸のエナンチオマー純度よりも低いエナンチオマー純度を有するミチグリニドをもたらすことを、我々は観察した。
この問題は、10未満のpKaを有する有機塩基(トリエチルアミンのpKaは約10.7)、又はアルカリ若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩若しくはリン酸塩などの無機塩基を使用することにより克服することが可能である。
好ましい無機塩基は、例えばナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、若しくはカルシウムの炭酸塩、又はナトリウム若しくはカリウムのリン酸塩などである。好ましい有機塩基は、例えば、N−メチルモルホリン、ピリジン、ルチジン、コリジン、及びピコリンなどである。N−メチルモルホリン、ピリジン、及びルチジンなどのアミンが好適に使用され、より好ましくはピリジンが使用される。
N−ヒドロキシコハク酸イミドの酸塩化物XVに対する比率は、3.0〜2.0の間のモル等量、好ましくは2.5〜2.0の間、より好ましくは2.3〜2.0の間のモル等量である。
塩基の酸塩化物XVに対するモル比は、一般に、3.0〜2.0の間、好ましくは2.5〜2.0の間、より好ましくは2.2〜2.0の間である。
操作の順序は、好ましくはN−ヒドロキシコハク酸イミドを反応溶媒中に溶解させ、そして塩基を添加し、その後酸塩化物XVの溶液を添加する。
塩基は、ジクロロメタン、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、又はジオキサンなどの非プロトン性溶媒中のN−ヒドロキシコハク酸イミド溶液に添加される。塩基は、ジクロロメタン中のN−ヒドロキシコハク酸イミド溶液に好適に添加される。
塩基とN−ヒドロキシコハク酸イミドとの混合物を、0〜25℃の間、好ましくは0〜10℃の間、より好ましくは0〜5℃の間の温度で維持する。
反応溶媒中でのN−ヒドロキシコハク酸イミドの濃度は、好ましくは、0.3g/mL〜0.1g/mLの間である。
段階a)で得られる酸塩化物XVは、1.0g/mL〜0.1g/mLの間、好ましくは0.8g/mL〜03g/mLの間の濃度で反応溶媒中に溶解される。
酸塩化物XVの得られた溶液をN−ヒドロキシコハク酸イミド溶液に移し、好ましくは0〜25℃の間、より好ましくは0〜10℃の間、さらにより好ましくは0〜5℃の間の反応温度を維持する。
前述の方法からは得ることができない、出発物質であるベンジルコハク酸と同程度の特に高いエナンチオマー純度を有するジエステルXVIを、有機溶媒からの結晶化によって分離することができる。鏡像異性的に純粋な形態である式XVIの化合物は、本発明のさらなる主題を構成する。
段階c):モノアミドモノエステルXVIIを得るための、ジエステルXVIとシス−ヘキサヒドロイソインドリンとの位置選択的反応
モノアミドモノエステルXVIIは、制御された温度にて非プロトン性溶媒中で、ジエステルXVIとシス−ヘキサヒドロイソインドリン又はその塩との反応により好適に調製される。シス−ヘキサヒドロイソインドリン塩が使用される場合、適当な酸受容体も使用され、それは、アルカリ若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物、若しくはリン酸塩、又は脂肪族若しくは芳香族の第三級アミンなどの、無機塩であり得る。
ジクロロメタン、トルエン、THF、アセトニトリル、又はジオキサンが、必要に応じて水と混合して、反応溶媒として好適に使用される。
シス−ヘキサヒドロイソインドリンのジエステルXVIに対するモル比は、1.5〜1.0の間、好ましくは1.2〜1.0の間である。
シス−ヘキサヒドロイソインドリン塩、及びそれ故に適当な酸受容体が使用される場合、塩基のジエステルXVIに対するモル比は3.0〜1.0の間、好ましくは2.5〜1.0の間である。
反応は、一般に−10〜25℃の間、好ましくは−5〜10℃の間、より好ましくは−5〜5℃の間の温度で行われる。
反応の位置選択性は、−5〜5℃の間の温度で操作することにより、驚くほど高い程度で得ることができる。
これらの条件下で操作すると、位置異性体XXの形成は0.2%未満に制限することができる。XXのあらゆる微量物は、その後XVIIの結晶化により除去される。
段階(d):ミチグリニドを得るためのXVIIのエステル基の加水分解
XVIIのエステル基の加水分解は、水中で、又は水とプロトン性溶媒、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、若しくは2−プロパノールとの混合物中で好適に行われる。
アルカリ性の水酸化物又は炭酸塩、好ましくは水酸化ナトリウムが塩基として好適に使用される。
塩基はモノアミドモノエルテルXVIIとのモル比が、3.0〜1.0の間、好ましくは3.0〜2.0の間で使用される。
反応は、20℃から溶媒の沸点の間、好ましくは20℃〜40℃の温度で行われる。
ミチグリニドは一般に、有機溶媒中で溶液を濃縮することで油として得られ、下記の段階で「そのまま」使用される。
段階(e):ミチグリニドの対応するカルシウム塩二水和物への塩化
ミチグリニドカルシウム塩は、水中で酸の形態のミチグリニド又はそれと有機溶媒との混合物から、塩基の存在下で塩化カルシウムの水溶液で処理することにより調製される。有機溶媒は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、アセトン、ジオキサン、THF、アセトニトリル、又はDMFとすることができる。
使用される塩基は、無機塩基、例としてはアルカリ金属の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、又はアンモニア、好ましくは水酸化ナトリウム又はアンモニアであり得る。
次に工程を下記の実施例によりさらに説明する。
(S)−2−ベンジル−ブタンジオイル二塩化物(XV)
(S)−2−ベンジルコハク酸(100g;Rエナンチオマー含有量<0.2%)を塩化チオニル(500mL)及びDMF(6mL)の溶液に添加する。混合物を溶媒の還流温度で加熱し、約4時間撹拌しながら維持する。その後、溶媒を低圧で蒸発させ、酸塩化物を赤褐色油として分離する。
(S)−2−ベンジルコハク酸ビス−(2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イル)エステル(XVI)
実施例1で得られ、ジクロロメタン(250mL)中に溶解した酸塩化物XVを、n−ヒドロキシコハク酸イミド(122g)及びピリジン(59mL)がジクロロメタン(500mL)中に懸濁した混合物にゆっくりと添加し、0〜5℃の間の温度まで冷却する。添加が完了したら、混合物を1NのHClで洗浄し、その後、NaHCO3及びNaClの飽和水溶液で洗浄する。溶媒を低圧で蒸発させて残留物を得て、それを酢酸エチルから再結晶し、白色固体のジエステルを得る(170.6g、収率88.1%)。
分析のために、ジエステルXVIの一定量を水酸化ナトリウムで加水分解し、得られた(S)−2−ベンジルコハク酸をキラルクロマトグラフィー(Chiralpak ADカラム)で分析する:Rエマンチオマー含有量<0.2%。
(S)−2−ベンジルコハク酸ビス−(2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イル)エステル(XVI)
実施例1で得られ、ジクロロメタン(20mL)中に溶解した酸塩化物XVを、n−ヒドロキシコハク酸イミド(5.80g)及びN−メチルモルホリン(5.5mL)/ジクロロメタン(60mL)の混合物にゆっくりと添加し、0〜5℃の間の温度まで冷却する。添加が完了したら、混合物を1NのHCl、並びにNaHCO3及びNaClの飽和水溶液で順次洗浄する。溶媒を低圧で蒸発させて残留物を得て、それを酢酸エチルから再結晶し、白色固体のジエステルを得る(6.02g、収率62.3%)。
分析のために、ジエステルXVIの一定量を水酸化ナトリウムで加水分解し、得られた(S)−2−ベンジルコハク酸をキラルクロマトグラフィー(Chiralpak ADカラム)で分析する:Rエマンチオマー含有量<0.2%。
(S)−2−ベンジルコハク酸ビス−(2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イル)エステル(XVI)
実施例1で得られ、ジクロロメタン(20mL)中に溶解した酸塩化物XVを、n−ヒドロキシコハク酸イミド(6.08g)及び炭酸カリウム(7.30g)/ジクロロメタン(60mL)の混合物にゆっくりと添加し、0〜5℃の間の温度まで冷却する。添加が完了したら、混合物を実施例3に記載されているように処理し、白色固体のジエステルを得る(4.66g、収率48.5%)。
(S)−2−ベンジル−4−(3aS,7aR)−オクタヒドロイソインドール−2−イル−4−オキソ−酪酸2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステル(XVII)
シス−ヘキサヒドロイソインドリン(54g)/ジクロロメタン(320mL)の溶液を、実施例2−4に記載の通りに得られた、ジエステルXVI(165g)/ジクロロメタン(1000mL)の溶液に添加し、0〜5℃の間の温度まで冷却する。混合物を室温まで冷却し、約12時間撹拌させ、低圧で濃縮する。残留物を酢酸エチルに溶解し、水、0.5MのNaOHで洗浄し、最後に水で再度洗浄する。溶媒を蒸発させて固体を得て、それを酢酸エチル/シクロヘキサンから再結晶する。モノアミドモノエステルは白色固体で得られ(152g、収率90%)、位置異性体XXは0.2%未満の量で得られる(HPLC)。
ミチグリニド(I)
実施例5に記載の通りに得られたモノアミドモノエステルXVII(149g)を1NのNaOH(約1L)で処理する。混合物を4時間撹拌させ、その後、酢酸エチルを反応フラスコに添加し、二層に分離する。水層は1NのHClを添加してpH=2に調整し、生成物を酢酸エチルで抽出する。溶媒を低圧で蒸発させて、無色油のミチグリニドを得る(111g、収率97.6%)。
ミチグリニドのエナンチオマー純度の分析(Sumichiral OA 3300)から、(R)異性体の含有量0.2%未満が示される。
ミチグリニドカルシウム塩二水和物(II)
ミチグリニド(120g)をHO(1000mL)中に溶解し、30%の水性NH(96mL)を添加する。混合物を30分間撹拌し、その後CaCl(59g)の水溶液をフラスコ中に滴下する。形成した沈殿物を濾過で収集し、水性EtOHで再結晶して、白色固体のミチグリニドカルシウム塩二水和物を得る(101g、収率75.4%、HPLC純度99.6%)。
比較例1
(S)−2−ベンジルコハク酸ビス−(2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イル)エステル(XVI)
(実施例1に記載の通りに得られた)ジクロロメタン(20mL)中に溶解した酸塩化物XVを、n−ヒドロキシコハク酸イミド(6.08g)及びトリエチルアミン(7.4mL)/ジクロロメタン(60mL)の混合物にゆっくりと添加し、0〜5℃の間の温度まで冷却する。添加が完了したら、混合物を1NのHClで洗浄し、その後、NaHCO及びNaClの飽和溶液で洗浄する。溶媒を低圧で蒸発させて残留物を得て、それを酢酸エチルから再結晶し、ほぼ白色固体のジエステルを得る(8.90g、収率92.1%)。生成物を2NのNaOHで処理し、その両方のエステル官能基を加水分解し、そして得られた二酸をHPCLで分析してRエナンチオマーの割合を評価する。Rエナンチオマーは3.4%の量で存在する。

Claims (5)

  1. ミチグリニドを調製するための方法であって、それは、
    a)(S)−2−ベンジルコハク酸を対応する酸塩化物XVに変換する段階;
    b)N−ヒドロキシコハク酸イミドを用いてXVをジエステルXVIへエステル化する段階;
    c)ジエステルXVIとシス−ヘキサヒドロイソインドリンとの位置選択的反応により、モノアミドモノエステルXVIIを得る段階;
    d)XVIIのエステル基を加水分解してミチグリニド(I)を得る段階;
    及び、必要に応じて、
    e)ミチグリニドを対応するカルシウム塩二水和物(II)へ塩化する段階、を含む、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記段階b)は10未満のpKaを有する有機塩基、又は無機塩基の存在下で行われる、方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、前記塩基は、アルカリ若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩又はリン酸塩、N−メチルモルホリン、ピリジン、ルチジン、コリジン、及びピコリンから選択される、方法。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の方法であって、前記段階c)は−5〜5℃の範囲の温度で行われる、方法。
  5. 出発物質であるベンジルコハク酸のエナンチオマー純度と同等のエナンチオマー純度を有する式XVIの化合物。
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