JP2014030319A - 融雪リング - Google Patents

融雪リング Download PDF

Info

Publication number
JP2014030319A
JP2014030319A JP2012170261A JP2012170261A JP2014030319A JP 2014030319 A JP2014030319 A JP 2014030319A JP 2012170261 A JP2012170261 A JP 2012170261A JP 2012170261 A JP2012170261 A JP 2012170261A JP 2014030319 A JP2014030319 A JP 2014030319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring body
ring
snow melting
transmission line
power transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012170261A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Hozumi
英彬 穂積
Yoshitada Okubo
嘉忠 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Viscas Corp
Original Assignee
Viscas Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Viscas Corp filed Critical Viscas Corp
Priority to JP2012170261A priority Critical patent/JP2014030319A/ja
Publication of JP2014030319A publication Critical patent/JP2014030319A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Suspension Of Electric Lines Or Cables (AREA)

Abstract

【課題】金属製のリング体を備えた構成で、送電線を傷つけずに切断し易くした融雪リングを提供する。
【解決手段】送電線11の外周部に取り付けられ、送電線の磁界によって発熱する金属製のリング体12を備えた融雪リング10であって、前記リング体12は、当該リング体12を閉環させる嵌合部30と、閉環状態で周囲に比して細い切断部を形成する窪み部55とを備えるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、送電線の外周部に取り付けられる金属製のリング体を備えた融雪リングに関する。
積雪が懸念される架空送電線には、着雪の細分化を目的としたリングが所定の間隔で取り付けられている。このリングは、難着雪リングと呼ばれ、プラスチックを原料とする(例えば、特許文献1参照)。この難着雪リングを送電線に一定の間隔で取り付けることで、送電線の着雪が一定間隔で分断され、送電線の着雪を低減させることができる。
また、送電線の着雪対策を目的としたリングには、融雪リングもある(例えば、特許文献2参照)。この融雪リングは、Feを主成分とした金属製であり、送電線の電流によって生じる磁界の変化により、リングそのものが発熱する。この熱によって送電線への着雪の防止を図っている。しかし、融雪リングは金属製であるため、融雪リングの取り外しや切り離しには、ハンドグラインダーなどを用いたリングの切断が必要となる(例えば、特許文献3,4参照)。
プラスチック製である難着雪リングと、金属製の融雪リングとは、送電線の着雪対策で目的を同じにするものの、その素材の差から若干リング形状を異にする。例えば、難着雪リングは人力による取り付け・切り離しが容易となるように、リングの一部に屈曲部を有することが多い(特許文献1参照)。これに対し、融雪リングは金属製であることから工具無しには取り付けができず、このような屈曲部をわざわざ設けることは通常行わない。
特開2006−311629号公報 特開2008−21483号公報 特開2007−166845号公報 特開2010−178530号公報
近年、リサイクルを重視する意識が高まる中、一度取り付けた金属製の融雪リングを送電線から取り外す需要が想定されるようになってきている。また、取り付けの失敗や保守等の事情から、取り付けた融雪リングを取り外す必要がある。難着雪リングはプラスチック製でありペンチ等で容易に取り外すことができるものの、融雪リングはハンドグラインダーなどの切断工具でなければ取り外すことが難しい。しかし、ハンドグラインダーなどの切断工具を使用した場合は、リングを切断する際に架空送電線にも傷をつけてしまうことがあり、切断作業にかなりの注意を要する。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、金属製のリング体を備えた構成で、送電線を傷つけずに切断し易くした融雪リングを提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、送電線の外周部に取り付けられ、前記送電線の磁界によって発熱する金属製のリング体を備えた融雪リングであって、前記リング体は、当該リング体を閉環させる嵌合部と、閉環状態で周囲に比して細い切断部とを備えることを特徴とする。この発明によれば、送電線を傷つけずに切断し易くなる。
上記構成において、前記切断部は、前記リング体の内周面にて当該リング体の径方向外側に窪む窪み部であるようにしてもよい。この構成によれば、窪み部によってリング体と送電線との間に隙間を確保でき、送電線を傷つけずに金属製のリング体を切断し易くなる。
上記構成において、前記リング体の嵌合部と前記窪み部との間は、前記送電線の幅よりも大きくしてもよい。この構成によれば、窪み部の部分を切断すれば、リング体を送電線から容易に取り外すことができる。この場合、前記窪み部は、前記嵌合部に対向する位置に形成されるようにすれば、外観に見える嵌合部を基準にして切断予定箇所である窪み部の位置を視覚で容易に判別することができるとともに、窪み部を基準にしてリング体を曲げやすくなる。
また、上記構成において、前記窪み部は、前記リング体を横断するようにしてもよい。この構成によれば、この窪み部の横断方向に沿って切断すれば送電線を傷つけずに切断しやすくなる。
また、上記構成において、前記窪み部は、前記リング体の中心軸に沿って深さが変化するようにしてもよい。この構成によれば、リング体の一部を繋いだ状態で切断しやすくなり、リング体を誤って落下させてしまう可能性を減らすことができる。
また、上記構成において、窪み部は、前記リング体の中心軸に沿ってすぼんでいるようにしてもよい。この構成によれば、リング体の一部を繋いだ状態で切断しやすくなり、リング体を誤って落下させてしまう可能性を減らすことができる。
また、上記構成において、前記窪み部は、前記リング体の中心軸と平行に延びるようにしてもよい。この構成によれば、送電線の向きに沿ってリング体を切断した場合に送電線を傷つけずに切断しやすくなる。
また、上記構成において、前記窪み部は、前記リング体の中心軸に対して斜めに形成されるようにしてもよい。この場合、前記嵌合部は、前記リング体の中心軸に対して斜めの嵌合面を有し、前記窪み部は、前記嵌合面に対して直交するようにすれば、窪み部を切断した後に、リング体をその嵌合が外れる方向に沿って取り外すことが可能になり、容易に送電線から取り外すことが可能になる。
本発明では、送電線を傷つけずに金属製のリング体を切断し易くなる。
本発明の第1実施形態に係る融雪リングの取付状態を示す図である。 図1の正面図である。 送電線に取り付ける前のリング体の正面図である。 リング体の平面図である。 (A)は融雪リングのリング体の切断直前を示す図であり、(B)は切断中を示す図であり、(C)は切断後を示す図である。 第2実施形態に係る融雪リングのリング体の正面図である。 リング体の平面図である。 (A)は融雪リングのリング体の切断直前を示す図であり、(B)は切断中を示す図であり、(C)は切断後の一部拡大図である。 第3実施形態に係る融雪リングのリング体の正面図である。 リング体の平面図である。 第4実施形態に係る融雪リングのリング体の正面図である。 第5実施形態に係る融雪リングのリング体の平面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る融雪リング10の取付状態を側方から見た図であり、図2はその正面図である。
図1及び図2に示すように、融雪リング10は、架空送電線(以下、送電線という)11の外周部に取り付けられる金属製のリング体12を有し、このリング体12が磁性体材料で形成され、送電線11の電流によって生じる磁界の変化により発熱する発熱部材として機能する。このリング体12の材料には、例えば、Fe−Ni合金などの鉄を主成分とする磁性体材料が適用されるが、これに限らず、発熱部材として機能する磁性体材料を広く適用可能である。
リング体12の内側には、リング体12と送電線11との間の断熱体として機能する環状の断熱カラー(断熱体)21が設けられており、この断熱カラー21によってリング体12の熱が送電線11に伝わるのを抑制する。この断熱カラー21の材料には、断熱性、耐熱性及び弾性を有する不導体であるポリカーボネートが適用される。
但し、ポリカーボネートに限らず、それ以外の樹脂材、ゴム、発泡スチロール、コルク等のリング体12よりも熱伝導率の低い材料を広く適用可能である。なお、耐久性やコストの面からポリカーボネート等の樹脂が好適である。
図2に示すように、断熱カラー21は、送電線11の外周に沿う円弧形状に形成された2つのカラー片21A,21Bからなり、各カラー片21A,21Bの間に略180間隔で隙間SA、SBを空けて配置される。
より具体的には、各カラー片21A,21Bは、半円の円弧よりも短い円弧に沿う同じ形状に形成されており、リング体12の内周面に接着等で接合されることにより上記隙間SA、SBが空くようにリング体12と予め一体化される。
なお、本実施形態では、一方の隙間SAがリング体12の後述する嵌合部に対応する位置に設けられ、他方の隙間SBが窪み部に対応する位置に設けられている。また、隙間SBの方が、隙間SAに比してリング体12の周方向に長い隙間に形成され、窪み部の全体に渡って延在するように形成されている。
この融雪リング10は、既設の送電線11の長手方向に所定の取り付け間隔(例えば30cm)を空けて後付けされ、各リング10が送電線11の電流によって生じる磁界の変化で発熱し、送電線11に付着した雪を溶かすことによって、送電線11に付着した雪を分断することができる。
この融雪リング10を用いる方法は、送電線11全体を着氷雪対策品で覆う必要がないので、部品コストを低減できるとともに、雪対策による送電線重量の増大を抑えることができる、というメリットがある。
図3は送電線11に取り付ける前のリング体12の正面図を示し、図4は図3を上方から見た場合に相当する平面図を示している。
なお、各図において、符号C1は、リング体12の中心軸を示し、符号C2は、リング体12の幅の中央を通って中心軸C1に直交する直交面を示している。この中心軸C1は、融雪リング10の中心軸と一致し、また、送電線11及び断熱カラー21の中心軸とも一致している。以下、説明を判りやすくするため、この中心軸C1が延びる方向を、リング体12及び融雪リング10の軸方向と適宜に表記し、直交面C2を、リング体12の中心軸C1に直交する直交方向と適宜に表記する。
リング体12は、一対の先端部31,41が開いた開環形状を有しており、その厚さD1(図3参照)及び幅W1(図4参照)が一定に形成されている。この一対の先端部31,41の離間距離L1(図3(A)参照)は、リング体12内に入れる送電線11の直径よりも大きい値に設定されており、これによって、リング体12の装着時に、リング体12内に送電線11を容易に出し入れ自在に形成されている。
図3に示すように、このリング体12は、真円の円弧に沿って延びる一対の半円リング部33,43と、一対の半円リング部33,43の基端部35,45同士をつなぐ連結部51とを一体に備えている。
一対の半円リング部33,43は、半円の円弧形状に形成され、連結部51は、半円リング部33,43よりも平坦形状に形成され、リング体12を閉環する場合に、この連結部51を基準にして一対の半円リング部33,43が曲がることによって、正面視(図2参照)で真円の閉環形状に容易に曲げることができる。また、連結部51は、このリング体12を閉環させた場合に該リング体12が真円に沿ったリング状になるように中心軸C1に向かって山型に湾曲する湾曲形状に形成されている。
前掲図1に示すように、一対の先端部31,41は、互いに嵌合してリング体12を閉環させる嵌合部30を形成している。より具体的には、一対の先端部31,41は、リング体12の直交面C2を略境にして一方側と他方側とに振り分けて形成され、対向する内側面31A,41A同士が互いに嵌合する凹凸形状に形成されている。なお、内側面31A,41Aと反対側の面(外側面)31B,41Bは、直交面C2に略平行な面に形成されている。
各先端部31,41の内側面31A,41Aは、リング体12の軸方向C1に突出する凸部36,46と軸方向C1に凹む凹部37,47とによって凹凸形状に形成され、これら凸部36,46と凹部37,47との間に、リング体12の軸方向C1に対して所定の角度θ1(図1参照)で傾斜する段差面(嵌合面)31D,41Dが形成されている。
図4に示すように、一方の先端部31と他方の先端部41とは、段差面31D,41Dで係止し、先端部31,41の先端面31F,41F及び基端面31G,41Gは、上記段差面31D,41Dと平行な面に形成されている。
このため、前掲図1に示すように、嵌合した状態で、段差面31D,41Dを含めて、先端部31,41の内側面31A,41A同士を隙間無く密着させることができる。
上記した段差面31D,41Dの角度θ1は、リング体12の中心軸C1に対して鋭角の角度に設定されている。この角度θ1の段差面31D,41Dに沿う方向が、先端部31,41同士を相対移動させる方向に相当するため、上記角度θ1が45°を超えると、嵌め合わせる際に距離が必要になり、リング体12に負担がかかってしまい、また、0<θ1(角度θ1が大きくなるに従って)、幅方向の衝撃に強くなる。このため、角度θは、0°〜45°の範囲内が良く、より好ましくは30°〜40°の範囲内(35°前後)とされる。
この構成によれば、一対の先端部31,41を、リング体12を閉環するようにリング体12の直交方向C2に沿って近づけていけば、先端面31F,41F同士が当接し、各先端面31F,41Fの傾斜に沿って移動して他方の先端部41,31を乗り越えるので、各先端部31,41の内側面31A,41A同士を容易に嵌合させることができる。
嵌合後は、リング体12の直交方向C2に沿う外力が作用しただけでは嵌合を外すことができず、また、リング体12の軸方向C1に沿う外力が作用しただけも嵌合を外すことができない。しかも、リング体12は弾性を有するため、一対の先端部31,41を嵌合させた場合に、先端部31,41には元の形状(図3及び図4参照)に戻ろうとする弾性復元力(弾性力とも言う)が作用するので、この弾性復元力の分だけ嵌合力を効率よく高めることが可能である。
上記したように、このリング体12は金属製であり、且つ、嵌合力が高いため、ペンチを用いて嵌合を解除することは難しい。そのため、リング体12を送電線11から取り外すには、ハンドグラインダーなどの切断工具を用いてリング体12を切断する方法が考えられる。しかし、この方法では、リング体12を切断する際に、切断工具で送電線に傷を付けてしまうおそれが生じる。
そこで、本実施形態では、リング体12の内周面に、当該リング体12の径方向外側に窪んで切断予定箇所となる窪み部55を設け、この窪み部55を切断工具で切断することによって、切断工具をリング体12内側の送電線11に接触し難くし、送電線11を傷付けにくくしている。
以下、窪み部55について説明する。
図3及び図4に示すように、窪み部55は、嵌合部30を構成する一対の先端部31,41から等距離の位置にある連結部51に形成されており、同一断面でリング体12を軸方向C1に沿って横断する直線溝に形成されている。
図2に示すように、この窪み部51は、リング体12を閉環した場合には、リング体12の径方向外側に凸の円弧形状に沿った溝(円弧溝)となる。つまり、リング体12の内周面における連結部51の領域には、リング体12の径方向外側に凸の窪み部55があり、この窪み部55は、リング体12を閉環すると円弧形状に沿った溝となるV字状の窪み(図3参照)に形成されている。
このため、リング体12を送電線11に取り付けた状態(閉環状態)では、図2に示すように、窪み部55の部分が周囲に比して最も細い部分となり、かつ、窪み部55の位置でリング体12と送電線11との間の離間距離が最も大きくなり、リング体12を送電線11から離すことができる。
また、同図2に示すように、この窪み部55の位置では、断熱カラー21のカラー片21A,21Bが離間して隙間SBが形成されており、この窪み部55と送電線11との間を断熱カラー21の無い空洞としている。
上記窪み部55は、送電線11から融雪リング10を外す場合に切断される切断部として機能する。
図5は、融雪リング10のリング体12を切断する過程を示しており、図5(A)は切断直前を示し、図5(B)は切断中を示し、図5(C)は切断後を示している。また、図5中、符号71は、ハンドグラインダーなどの切断工具の刃部を示している。
まず、上記窪み部55は、刃部71による切断予定箇所となっており、作業者は、窪み部55の外周側からリング体12の切断を開始する(図5(A))。この場合、上記窪み部55は、嵌合部30に対向する位置に形成されているので、作業員は、嵌合部30の位置を視覚で確認することにより、その反対側(180°位相が異なる位置)である切断予定箇所(窪み部55)を容易に認識することができる。
続いて、作業員は、刃部71でリング体12を切断し終わったことを、その抵抗変化や音等によって認識すると(図5(B)参照)、直ちに切断を停止し、刃部71をリング体12から待避させる。この場合、切断箇所である窪み部55の部分では、リング体12と送電線11とが離れるので、刃部71が送電線11に触れるのを回避でき、送電線11の傷つきを回避することができる。しかも、リング体12を切断し終わると、刃部71が断熱カラー21のない隙間SBに位置するので、断熱カラー21を切断する必要もなく、切断作業を容易に行うことが可能である。
窪み部55を切断し終わると、窪み部55と嵌合部30とを境にしてリング体12を二分割できるので、リング体12を略均等に半割りすることができる。半割りすると、図5(C)に示すように、窪み部55と嵌合部30との間には、送電線11の幅(直径)よりも広い開口(距離LX)の開口部KAが形成されるので、二分割されたリング体12を、送電線11から各々容易に取り外すことができる。これによって、融雪リング10を一箇所のみを切断するだけで、容易に取り外すことが可能になる。
このように、本実施の形態では、融雪リング10のリング体12の内周面に、当該リング体12の径方向外側に窪む窪み部(切断部、後述する第1の窪み部に相当)を設けるので、リング体12の閉環状態で窪み部55の部分が周囲に比して細くなるとともに、窪み部55によってリング体12と送電線11との間に隙間を確保でき、送電線11を傷つけずに金属製のリング体12を切断しやすくなる。
しかも、リング体12の嵌合部30と窪み部55との間は、送電線11の幅(直径)よりも大きいので、窪み部55の部分を切断するだけで、リング体12を送電線11から容易に取り外すことができ、切断箇所が少なくて済む。
さらに、窪み部55は、嵌合部30に対向する位置に形成されるので、窪み部55の部分を一箇所切断するだけで、リング体12を送電線11から取り外すことができるとともに、また、融雪リング10の取付時に、窪み部55を基準にしてリング体12を曲げやすくなるので、リング体12を閉環しやすくなり、融雪リング10の取付作業も容易にすることができる。
また、上記窪み部55は、リング体12を横断するので、この窪み部55の横断方向に沿って切断すれば送電線11を傷つけずに切断しやすくなる。さらに、この窪み部55は、リング体12の中心軸C1と平行に延びるので、送電線11の向きに沿ってリング体12を切断した場合に送電線11を傷つけずに切断しやすくなり、これによっても、切断作業を容易にすることができる。
さらにまた、窪み部55は、リング体12を閉環した場合に円弧形状となる溝(円弧溝)に形成されるので、この窪み部55によるリング体12の形状変化を緩やかにでき、リング体12の発熱(送電線11の電流による磁界の変化を利用した発熱)や強度への影響を抑えることも可能である。
また、リング体12の内側に配置される断熱カラー21は、窪み部55に対応する箇所に隙間SBを空けて配置されるので、断熱カラー21を切断することが不要であり、切断作業をより容易にすることができる。
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態に係る融雪リング10のリング体12の正面図を示し、図7は図6を上方から見た場合に相当する平面図を示している。第2実施形態では、送電線11の軸方向C1に沿った方向に窪み部(切断部、後述する第1の窪み部に相当)55を入れる際に、片側を幅広とし、反対側に向かうに従って徐々に幅狭となる形状にし、反対側端部では幅を零にしている。つまり、窪み部55はリング体12の中心軸C1に沿って幅が零になるまですぼんでいる。
また、この窪み部55は、幅狭になるほど浅くなり、つまり、中心軸C1に沿って深さが変化している。なお、この窪み部55についても、第1実施形態と同様に、リング体12を閉環した場合に円弧形状となる溝(円弧溝)に形成されており、窪み部55以外は第1実施形態と同様である。
図8は、融雪リング10のリング体12を切断する過程を示しており、図8(A)は切断直前を示し、図8(B)は切断中を示し、図8(C)は切断後の一部拡大図を示している。
図8(A)(B)に示すように、第1実施形態と同様に、窪み部55の外周側から切断工具(例えば、ハンドグラインダー)の刃部71をあててリング体12を切断していく。その際、作業員は、刃部71でリング体12を切断し終わったことを、その抵抗変化や音等によって認識すると(図8(B)参照)、直ちに刃部71をリング体12から待避させる。
この場合、窪み部55の幅が狭くなっていく部分ではリング体12が未だ繋がった状態になる(図8(C)参照)。そのため、リング体12が誤って落下してしまう可能性を減らすことができる。なお、リング体12が繋がっている箇所は薄いため、作業員が手で容易に曲げることができ、特別な工具を使用することなく取り外すことができる。
このように、リング体12の内周面に設けられる窪み部55を、リング体12の中心軸C1に沿って深さが変化するようにしたため、上記第1実施形態の各種効果に加えて、リング体12の一部を繋いだ状態で切断しやすくなり、リング体12が誤って落下してしまう可能性を減らすことができる、という効果を得ることができる。また、窪み部55を、リング体12の中心軸C1に沿ってすぼめた形状にしたことによっても、リング体12の一部を繋いだ状態で切断しやすくなり、リング体12が誤って落下してしまう可能性を減らすことができる。
<第3実施形態>。
図9は、第3実施形態に係る融雪リング10のリング体12の正面図を示し、図10は図9を上方から見た場合に相当する平面図を示している。
第3実施形態では、窪み部(切断部、後述する第1の窪み部に相当)55を、リング体12の中心軸C1に対して斜めに形成している。特に本実施形態では、窪み部55を、嵌合部30の嵌合面を構成する斜めの段差面31D,41Dに対して直交するように形成することによって、窪み部55を切断すればリング体12を嵌合部30の切り込み方向(嵌合が外れる方向)に沿って取り外すことが可能になり、容易に送電線11から取り外すことが可能になる。
なお、この窪み部55についても、第1実施形態と同様に、リング体12を閉環した場合に円弧形状に沿った溝(円弧溝)に形成されており、窪み部55以外は、第1実施形態と同様である。
また、本実施形態では、窪み部55を、同一断面(同じ幅及び深さ)で延びる直線溝に形成する場合を説明したが、これに限らず、第2実施形態と同様に、リング体12の中心軸C1に沿って深さが変化する形状にしてもよい。
また、窪み部55を、嵌合部30の嵌合面を構成する斜めの段差面31D,41Dに対して直交させずに斜めに形成してもよい。
<第4実施形態>
図11は、第4実施形態に係る融雪リング10のリング体12の正面図を示している。
第4実施形態では、送電線11から融雪リング10を外す場合に切断される切断部として、第1実施形態の窪み部55に加えて、リング体12の外周面に設けられる窪み部65を備えている。以下、説明を判りやすくするため、窪み部55を第1の窪み部55と表記し、窪み部65を、第2の窪み部65と表記する。
第2の窪み部65は、第1の窪み部65の径方向外側に位置し、リング体12の径方向内側に窪む形状であって、第1の窪み部55と同様に、同一断面でリング体12を軸方向C1に沿って横断する直線溝に形成されている。このため、リング体12を送電線11に取り付けた閉環状態では、第1実施形態に比して、窪み部55,65の部分でリング体12がより細くなり、より切断し易くなる。しかも、第2の窪み部65は、リング体12の外周に設けられるため、送電線11に装着した状態で外観から容易に視認でき、切断作業をより容易に行うことも可能になる。
なお、本実施形態では、第1及び第2の窪み部55,65を、第1実施形態と同様に、同一断面でリング体12を軸方向C1に沿って横断する直線溝に形成する場合を例に説明したが、これに限らず、第2実施形態で説明したように、リング体12の中心軸C1に沿って深さが変化するように形成してもよいし、第3実施形態で説明したように、リング体12の中心軸C1に対して斜めに形成してもよい。
<第5実施形態>
図12は、第5実施形態に係る融雪リング10のリング体12の平面図を示している。
第5実施形態では、送電線11から融雪リング10を外す場合に切断される切断部として、第1実施形態の窪み部55に加えて、リング体12の中心軸C1に直交する一対の面(正面、背面)M1、M2の各々に、中心軸C1に沿って窪む窪み部75を設けている。
これら窪み部75は、第一の窪み部55と連続する位置に形成されており、図12に示すように、緩やかな円弧形状に沿った溝(円弧溝)であって、同一断面でリング体12を径方向に横断する直線溝に形成されている。
このように、第1の窪み部55と、この第1の窪み部55に連続する第3の窪み部75とを備える構成にすれば、第1実施形態の各種効果に加えて、窪み部55,75の部分でリング体12をより細くでき、より切断し易くなるとともに、窪み部75が外観から容易に視認されるので、切断作業をより容易にできる、といった効果が得られる。
なお、本実施形態では、一対の窪み部75を設ける場合を説明したが、いずれか一方の窪み部75を設けるようにしてもよい。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、窪み部55,65,75を、嵌合部30を構成する一対の先端部31,41から等距離の位置に形成する場合を説明したが、これに限らない。例えば、リング体12の嵌合部30と窪み部55との間を、送電線11の幅よりも大きくする範囲で、窪み部55の位置を変更しても、リング体12を容易に取り外すことができる。この場合、窪み部55の内周側に断熱カラー(断熱体)があってもよい。
また、上述の実施形態では、断熱カラー21を、窪み部55に対応する箇所に隙間SBを空けて配置する場合を説明したが、これに限らず、窪み部55以外の場所に隙間を設けてもよいし、隙間を設けないようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、単一の窪み部55を設ける場合を説明したが、複数の窪み部55を設けてもよい。また、上記各実施形態の窪み部55,65,75の組み合わせは任意に変更してもよく、また、窪み部55,65,75のいずれか1つだけを適用させてもよい。
また、本発明は、送電線11の外周部に取り付けられる金属製のリング体を備える融雪リングに広く適用可能である。
10 融雪リング(落雪対策リング)
11 架空送電線
12 リング体
21 断熱カラー(断熱体)
30 嵌合部
31D,41D 嵌合面
55 窪み部(切断部、第1の窪み部)
65 窪み部(切断部、第2の窪み部)
75 窪み部(切断部、第3の窪み部)
C1 リング体の中心軸
SA,SB 隙間

Claims (10)

  1. 送電線の外周部に取り付けられ、前記送電線の磁界によって発熱する金属製のリング体を備えた融雪リングであって、
    前記リング体は、当該リング体を閉環させる嵌合部と、閉環状態で周囲に比して細い切断部とを備えることを特徴とする融雪リング。
  2. 前記切断部は、前記リング体の内周面にて当該リング体の径方向外側に窪む窪み部であることを特徴とする請求項1に記載の融雪リング。
  3. 前記嵌合部と前記窪み部との間は、前記送電線の幅よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の融雪リング。
  4. 前記窪み部は、前記嵌合部に対向する位置に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の融雪リング。
  5. 前記窪み部は、前記リング体を横断することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の融雪リング。
  6. 前記窪み部は、前記リング体の中心軸に沿って深さが変化することを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の融雪リング。
  7. 前記窪み部は、前記リング体の中心軸に沿ってすぼんでいることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の融雪リング。
  8. 前記窪み部は、前記リング体の中心軸と平行に延びることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載の融雪リング。
  9. 前記窪み部は、前記リング体の中心軸に対して斜めに形成されていることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか一項に記載の融雪リング。
  10. 前記嵌合部は、前記リング体の中心軸に対して斜めの嵌合面を有し、
    前記窪み部は、前記嵌合面に対して直交することを特徴とする請求項9に記載の融雪リング。
JP2012170261A 2012-07-31 2012-07-31 融雪リング Pending JP2014030319A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012170261A JP2014030319A (ja) 2012-07-31 2012-07-31 融雪リング

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012170261A JP2014030319A (ja) 2012-07-31 2012-07-31 融雪リング

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014030319A true JP2014030319A (ja) 2014-02-13

Family

ID=50202524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012170261A Pending JP2014030319A (ja) 2012-07-31 2012-07-31 融雪リング

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014030319A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110086134A (zh) * 2019-03-25 2019-08-02 曾剑成 一种采用双向磁力原理的拼接式电缆电线预先排线装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110086134A (zh) * 2019-03-25 2019-08-02 曾剑成 一种采用双向磁力原理的拼接式电缆电线预先排线装置
CN110086134B (zh) * 2019-03-25 2020-06-30 广东金华电缆股份有限公司 一种采用双向磁力原理的拼接式电缆电线预先排线装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101542156B (zh) 盘式制动器
US6186810B1 (en) Female electrical contact member
BR112012007348A2 (pt) processo de fabricação de um modelo de cera de conjunto anular com pás de estator de turbomáquina e molde metálico destinado à fabricação de um modelo de cera de conjunto anular com pás de estator de turbomáquina
JP2014030319A (ja) 融雪リング
JP7265431B2 (ja) 構造体
EP3257388A1 (en) Helmet and method for manufacturing thereof
CN203248271U (zh) 防割配合结构和发动机
JP2014043936A (ja) ホールプラグ
JP5994517B2 (ja) タイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールド
CN201884265U (zh) 一种切割环及混凝土泵送设备
JP5977991B2 (ja) インペラ及びその製造方法
JP5979354B2 (ja) 融雪リング
JP2013240226A (ja) 融雪リング
CN208863041U (zh) 一种耳帽
JP5121788B2 (ja) ホイールカバー
JP5137497B2 (ja) 電線用難着雪リング
JP6342962B2 (ja)
EP2762440B1 (en) Mouthpiece for horses
JP2004251290A (ja) ボールジョイント用ダストカバー
PL2023023T3 (pl) Montażowy pierścień zabezpieczający i układ uszczelnienia z takowym
CN205703748U (zh) 一种保护套组件
JP2010127387A (ja) ウエアリング及びウエアリングの製造方法
CN101850597B (zh) 轴承注塑模具
JP2006007684A (ja) 合成樹脂製ピストン
JP2006311629A (ja) 難着雪リング