JP2014029388A - 位相差フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】延伸性に優れ、かつ、高い配向性を達成可能な位相差フィルムの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の位相差フィルムの製造方法は、長尺状の樹脂フィルム31を長手方向に搬送しながら幅方向に延伸し、0.70<Re(450)/Re(550)<0.97の関係を満たす位相差フィルム30を得る製造方法であって、樹脂フィルム31を温度T1まで加熱する予熱工程と、予熱後、樹脂フィルム31を温度T2まで冷却しながら延伸する予備延伸工程と、本延伸工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、位相差フィルムの製造方法に関する。
近年、薄型ディスプレイの普及と共に、有機ELパネルを搭載したディスプレイが提案されている。有機ELパネルは反射性の高い金属層を有するため、外光反射や背景の映り込み等の問題を生じやすい。そこで、円偏光板を視認側に設けることにより、これらの問題を防ぐことが知られている(例えば、特許文献1)。
ところで、上記円偏光板に用いられる位相差フィルムの位相差は、通常、波長によって位相差値が異なるため、波長によっては十分な反射防止効果が得られず色抜けが問題となる。そこで、長波長ほど位相差値が大きい、いわゆる、逆分散性の位相差フィルムが提案されている(例えば、特許文献2)。しかし、逆分散性の位相差フィルムに用いられる材料は、通常、正分散やフラット分散の材料に比べて延伸配向性が低く、所望の位相差を得るのが難しいという問題がある。例えば、より低温で高倍率に延伸することで配向性を高めることが試みられているが、そのような条件では、フィルムに無理な応力がかかって破断してしまうという問題がある。
特開2005−189645号公報 特開2006−171235号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、延伸性に優れ、かつ、高い配向性を達成可能な位相差フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、延伸性と得られる位相差フィルムの配向性との関係について鋭意検討を重ねた結果、歪み(延伸倍率)−延伸応力特性に着目し、延伸温度を制御することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の位相差フィルムの製造方法は、長尺状の樹脂フィルムを長手方向に搬送しながら幅方向に延伸し、0.70<Re(450)/Re(550)<0.97の関係を満たす位相差フィルムを得る製造方法であって、該樹脂フィルムを温度T1まで加熱する予熱工程と、予熱後、該樹脂フィルムを温度T2まで冷却しながら延伸する予備延伸工程と、本延伸工程とを含む。
好ましい実施形態においては、上記本延伸を、上記予備延伸後に連続的に行う。
好ましい実施形態においては、上記温度T1と温度T2との差(T1−T2)が、5℃以上である。
好ましい実施形態においては、上記温度T1が、上記樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)に対し、Tg+5℃以上である。
好ましい実施形態においては、上記予備延伸工程における延伸倍率S1が、上記樹脂フィルムの元長に対して、1.05倍を超え2.0倍未満である。
好ましい実施形態においては、上記位相差フィルムが1.5×10−3<Δn<6.0×10−3の関係を満足する。
本発明の別の局面によれば、位相差フィルムが提供される。この位相差フィルムは、上記製造方法により得られる。
本発明のさらに別の局面によれば、偏光板が提供される。この偏光板は、上記位相差フィルムと偏光子とを備える。
本発明によれば、温度T1に加熱された樹脂フィルムを温度T2まで冷却しながら幅方向に延伸する予備延伸を行うことで、延伸応力を連続的に上昇させながら、樹脂フィルムを延伸することができる。具体的には、歪み(延伸倍率)に対して延伸応力が急激に上昇し、最大延伸応力を与えた後に延伸応力が下降するような降伏点が発生することなく、延伸することができる。こうして、所望の配向性が得られるまで良好に延伸を進めることができる。
本発明の位相差フィルムの製造方法の一例を示す概略図である。 (a)は、本発明の好ましい実施形態による偏光板の概略断面図であり、(b)は、本発明の別の好ましい実施形態による偏光板の概略断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定したフィルムの面内位相差である。Re(550)は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、式:Re=(nx−ny)×dによって求められる。なお、「Re(450)」は、23℃における波長450nmの光で測定したフィルムの面内位相差である。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定したフィルムの厚み方向の位相差である。Rth(550)は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、式:Rth=(nx−nz)×dによって求められる。なお、「Rth(450)」は、23℃における波長450nmの光で測定したフィルムの厚み方向の位相差である。
(4)配向性(Δn)
Δnは、nx−nyによって求められる。
A.製造方法
本発明の位相差フィルムの製造方法は、長尺状の樹脂フィルムを長手方向に搬送しながら幅方向に延伸することにより位相差フィルムを得る方法であって、樹脂フィルムを温度T1まで加熱する予熱工程と、予熱後、この樹脂フィルムを温度T2まで冷却しながら延伸する予備延伸工程と、本延伸工程とを含む。
A−1.予熱工程
上記予熱工程においては、樹脂フィルムを温度T1(℃)まで加熱する。温度T1は、樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)以上であることが好ましく、より好ましくはTg+2℃以上、さらに好ましくはTg+5℃以上である。一方、加熱温度T1は、好ましくはTg+40℃以下、より好ましくはTg+30℃以下である。用いる樹脂フィルムにより異なるが、温度T1は、例えば110℃〜190℃であり、好ましくは120℃〜180℃である。
上記温度T1までの昇温時間は、製造条件(例えば、樹脂フィルムの搬送速度)に応じて異なり、特に限定されるものではない。
A−2.予備延伸工程
上記予備延伸工程においては、温度T1に加熱された樹脂フィルムを、温度T2まで冷却しながら幅方向に延伸する。このような予備延伸によれば、延伸応力を連続的に上昇させながら、樹脂フィルムを延伸することができる。具体的には、歪み(延伸倍率)に対して延伸応力が急激に上昇し、最大延伸応力を与えた後に延伸応力が下降するような降伏点が発生することなく、延伸することができる。こうして、所望の配向性が得られるまで良好に延伸を進めることができる。
上記温度T1と温度T2との差(T1−T2)は、好ましくは2℃以上であり、より好ましくは5℃以上である。温度T2は、樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)に対し、Tg−20℃〜Tg+30℃であることが好ましく、より好ましくはTg−10℃〜Tg+20℃、さらに好ましくはTg−5℃〜Tg+10℃、特に好ましくはTg程度である。用いる樹脂フィルムにより異なるが、温度T2は、例えば90℃〜180℃であり、好ましくは100℃〜170℃である。
上記温度T1から温度T2への冷却時間は、製造条件(例えば、樹脂フィルムの搬送速度)に応じて異なり、特に限定されるものではない。
樹脂フィルムの延伸は、上述のように、長尺状の樹脂フィルムを長手方向に搬送しながら幅方向に延伸することにより行われる。樹脂フィルムの幅方向は、好ましくは、搬送方向(MD)に直交する方向(TD)である。搬送方向に直交する方向(TD)は、樹脂フィルムの長手方向に対して反時計回りに85°〜95°の方向を包含し得る。なお、本明細書において、「直交」とは、実質的に直交する場合も包含する。ここで、「実質的に直交」とは、90°±5.0°である場合を包含し、好ましくは90°±3.0°、さらに好ましくは90°±1.0°である。
樹脂フィルムの延伸方法としては、任意の適切な方法を採用することができる。具体的には、固定端延伸でもよいし、自由端延伸でもよい。予備延伸工程において、樹脂フィルムの延伸は、一段階で行ってもよいし、多段階で行ってもよい。多段階で行う場合、後述の延伸倍率は、最終延伸倍率である。
予備延伸工程における延伸倍率S1は、樹脂フィルムの元長に対して、1.05倍を超え2.0倍未満であることが好ましく、より好ましくは1.05倍を超え1.70倍以下である。
A−3.本延伸工程
上記本延伸工程においては、予備延伸された樹脂フィルムをさらに幅方向に延伸する。本延伸は、予備延伸後、連続的に行ってもよいし、間欠的に行ってもよいが、連続的に行うのが好ましい。本延伸の延伸温度は、樹脂フィルムのガラス温度(Tg)に対し、Tg−20℃〜Tg+30℃であることが好ましく、さらに好ましくはTg−10℃〜Tg+20℃、特に好ましくはTg程度である。用いる樹脂フィルムにより異なるが、本延伸の延伸温度は、例えば90℃〜180℃であり、好ましくは100℃〜170℃である。好ましい実施形態においては、本延伸の延伸温度と上記温度T2とは、実質的に同じである。
本延伸工程における延伸倍率S2は、樹脂フィルムの元長に対して、好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2.0倍以上である。一方、延伸倍率S2は、樹脂フィルムの元長に対して、代表的には5.0倍未満である。
A−4.その他の工程
本発明の位相差フィルムの製造方法は、上記以外にも、その他の工程を含み得る。その他の工程としては、例えば、延伸後、樹脂フィルムを冷却する工程等が挙げられる。
図1は、本発明の位相差フィルムの製造方法の一例を示す概略図である。図示例では、入口側から、予熱ゾーン2、予備延伸ゾーン3、本延伸ゾーン4および冷却ゾーン5がこの順で設けられたテンター延伸機1内を、長尺状の樹脂フィルム31をその長手方向に搬送する。
予め、ロール状に巻回された長尺状の樹脂フィルム31を巻き出して、樹脂フィルム31の幅方向端部31a,31aを把持手段(クリップ)6,6により把持する。左右のクリップ6,6で把持された樹脂フィルム31を、所定の速度で搬送して、予熱ゾーン2を通過させ、樹脂フィルム31を温度T1まで加熱する。温度T1への加熱手段としては、任意の適切な手段が採用され得る。例えば、熱風式、パネルヒーター、ハロゲンヒーターなどの加熱装置等が挙げられる。好ましくは、熱風式が用いられる。
次に、予備延伸ゾーン3において、樹脂フィルム31を温度T2まで冷却しながら幅方向に延伸する(延伸倍率S1)。具体的には、樹脂フィルム31を所定の速度で搬送しながら、端部31a,31aを把持しているクリップ6,6を幅方向外方に移動させる。また、予備延伸ゾーン3における加熱装置の設定温度を所定の温度に設定することで、樹脂フィルム31を温度T2まで冷却する。予備延伸後、連続的に、本延伸ゾーン4において、樹脂フィルム31をさらに幅方向に延伸する(延伸倍率S2)。本延伸ゾーン4の加熱手段としては、予熱ゾーン2と同様の加熱手段が採用され得る。延伸後、冷却ゾーン5において、室温まで樹脂フィルム31を冷却し、位相差フィルム30を得る。なお、各ゾーンは、実質的に樹脂フィルムが予熱、予備延伸、本延伸および冷却されるゾーンを意味し、機械的、構造的に独立した区間を意味するのではない。
A−5.樹脂フィルム
上記長尺状の樹脂フィルムは、延伸処理を施すことにより、いわゆる逆分散の波長依存性を示す位相差フィルムが得られる限り、任意の適切な樹脂で形成される。樹脂フィルムを形成する樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、セルロースエステル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。好ましくは、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂が挙げられる。樹脂フィルムを形成する樹脂は、単独で用いてもよく、所望の特性に応じて組み合わせて用いてもよい。
1つの実施形態においては、上記ポリカーボネート樹脂は、フルオレン構造を有するジヒドロキシ化合物(フルオレン系ジヒドロキシ化合物)を含む。中でも得られるポリカーボネート樹脂の耐熱性若しくは機械強度、光学特性または重合反応性の観点から9,9−ジフェニルフルオレンの構造を有する下記式(1)で表されるものが好ましい。
Figure 2014029388
前記一般式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜炭素数20のアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数6〜炭素数20のシクロアルキル基、または、置換若しくは無置換の炭素数6〜炭素数20のアリール基を表し、それぞれのベンゼン環に4つある置換基のそれぞれとして、同一の又は異なる基が配されている。Xは置換若しくは無置換の炭素数2〜炭素数10のアルキレン基、置換若しくは無置換の炭素数6〜炭素数20のシクロアルキレン基、または、置換若しくは無置換の炭素数6〜炭素数20のアリーレン基を表す。m及びnはそれぞれ独立に0〜5の整数である。
〜Rはそれぞれ独立に水素原子又は無置換若しくはエステル基、エーテル基、カルボン酸、アミド基、ハロゲンが置換した炭素数1〜6のアルキル基であるのが好ましく、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であるのがより好ましい。Xは無置換若しくはエステル基、エーテル基、カルボン酸、アミド基、ハロゲンが置換した炭素数2〜炭素数10のアルキレン基、無置換若しくはエステル基、エーテル基、カルボン酸、アミド基、ハロゲンが置換した炭素数6〜炭素数20のシクロアルキレン基、または、無置換若しくはエステル基、エーテル基、カルボン酸、アミド基、ハロゲンが置換した炭素数6〜炭素数20のアリーレン基が好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基であるのがより好ましい。又、m及びnはそれぞれ独立に0〜2の整数であるのが好ましく、中でも0又は1が好ましい。
具体的には、例えば、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−シクロヘキシルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチル−6−メチルフェニル]フルオレンおよび9,9−ビス[4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]フルオレンなどが挙げられる。
この中でも、光学的性能の発現、ハンドリング性、入手のしやすさ等から、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル)フルオレンが好ましく、耐熱性を要求される場合には、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンを用いることが好ましく、フィルムの靭性が要求される場合には、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレンを用いることが好ましい。
ポリカーボネート樹脂は、原料モノマーとして上記一般式(1)で表される構造単位を有するフルオレン系ジヒドロキシ化合物を全ジヒドロキシ化合物に対して10モル%以上用いて得られたものであることが好ましく、さらに好ましくは20モル%以上、特に好ましくは25モル%以上である。また、好ましくは90モル%以下であり、更に好ましくは70モル%以下であり、特に好ましくは50モル%以下である。該構造単位を有するモノマーの使用量が少な過ぎると、得られたポリカーボネート樹脂が所望の光学的性能を示さなくなる可能性がある。また多すぎると得られたポリカーボネート樹脂の溶融粘度が過度に高くなり、生産性または成形性を低下させる傾向がある。
ポリカーボネート樹脂は、所望の光学物性に調節するために、上記のフルオレン系ジヒドロキシ化合物以外のジヒドロキシ化合物(その他のジヒドロキシ化合物と称することがある)に由来する構造単位を含んでいることが好ましい。
前記その他のジヒドロキシ化合物としては、例えば、直鎖脂肪族炭化水素のジヒドロキシ化合物、直鎖分岐脂肪族炭化水素のジヒドロキシ化合物、脂環式炭化水素のジヒドロキシ化合物および芳香族ビスフェノール類等が挙げられる。
前記直鎖脂肪族炭化水素のジヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,5−ヘプタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオールおよび1,12−ドデカンジオール等が挙げられ、特に1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ヘプタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の炭素数3〜6で両末端にヒドロキシ基を有する直鎖脂肪族炭化水素のジヒドロキシ化合物が好ましい。
前記の直鎖分岐脂肪族炭化水素のジヒドロキシ化合物としては、ネオペンチルグリコールや2−エチルヘキシレングリコール等を挙げることができる。
前記脂環式炭化水素のジヒドロキシ化合物としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンジメタノール、2,6−デカリンジメタノール、1,5−デカリンジメタノール、2,3−デカリンジメタノール、2,3−ノルボルナンジメタノール、2,5−ノルボルナンジメタノール、1,3−アダマンタンジメタノールおよびリモネンなどのテルペン化合物から誘導されるジヒドロキシ化合物等が挙げられ、特に1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールまたはトリシクロデカンジメタノールが好ましく、より好ましいのは1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノールまたは1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのシクロヘキサン構造を有するジヒドロキシ化合物である。
前記芳香族ビスフェノール類としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−(3,5−ジフェニル)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルおよび4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジクロロジフェニルエーテル等が挙げられ、中でも入手のし易さや耐熱性付与の観点からは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)が好ましい。
前記その他のジヒドロキシ化合物としては、得られる位相差フィルムに適度な複屈折若しくは低光弾性係数などの光学特性、靭性、機械強度、接着性などを付与する観点から、構造の一部に下記式(2)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物を少なくとも1種使用することが好ましい。
Figure 2014029388
具体的には、例えば、オキシアルキレングリコール類、主鎖に芳香族基に結合したエーテル基を有するジヒドロキシ化合物および環状エーテル構造を有するジヒドロキシ化合物等が挙げられる。
前記オキシアルキレングリコール類としては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール等が挙げられ、中でも数平均分子量150〜2000のポリエチレングリコールが好ましい。
前記主鎖に芳香族基に結合したエーテル基を有するジヒドロキシ化合物としては、例えば、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ビフェニルおよびビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン等が挙げられる。
前記環状エーテル構造を有するジヒドロキシ化合物としては、例えば、下記式(3)〜(5)で表されるジヒドロキシ化合物が挙げられる。
なお、前記「環状エーテル構造を有するジヒドロキシ化合物」の「環状エーテル構造」とは、環状構造中にエーテル基を有し、環状鎖を構成する炭素が脂肪族炭素である構造からなるものを意味する。
Figure 2014029388
Figure 2014029388
Figure 2014029388
前記式(3)で表されるジヒドロキシ化合物としては、例えば、立体異性体の関係にある、イソソルビド、イソマンニドおよびイソイデットが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの環状エーテル構造を有するジヒドロキシ化合物の中では、耐熱性付与の観点から、上記式(3)で表されるジヒドロキシ化合物または下記式(4)で表されるスピログリコール等の環状エーテル構造を2つ有するジヒドロキシ化合物がさらに好ましい。
原料モノマーとして上記式(3)、(4)および/または(5)で表されるジヒドロキシ化合物を用いる場合は、全ジヒドロキシ化合物に対して10モル%以上用いることが好ましく、さらに好ましくは30モル%以上、特に好ましくは40モル%以上である。また、その上限としては、好ましくは90モル%以下であり、更に好ましくは80モル%以下、特に好ましくは60モル%以下である。該ジヒドロキシ化合物の使用量が少な過ぎたり、多すぎたりすると、得られたポリカーボネート樹脂が所望の光学的性能を示さなくなる可能性がある。
その他のジヒドロキシ化合物は、得られるポリカーボネート樹脂の要求性能に応じて、単独でもしくは、2種以上を組み合わせた上で前記フルオレン系ジヒドロキシ化合物と併用してもよい。中でも、所望の光学的性能を発現させ、かつ生産を安定させ、位相差フィルムに見合うような特性のポリカーボネート樹脂を得るには、前記フルオレン系ジヒドロキシ化合物以外に2種以上のその他のジヒドロキシ化合物を共重合させることが好ましい。
上記ポリカーボネート樹脂は、フルオレン系ジヒドロキシ化合物および必要に応じその他のジヒドロキシ化合物とホスゲンを反応させて得ることができる。好ましくはこれらのジヒドロキシ化合物のアルカリ溶液と塩化メチレンからなる溶液にホスゲンを吹き込んでオリゴマーを得た後、必要に応じトリエチルアミン等の触媒、モノヒドロキシ化合物等の末端停止剤を使用して所定の分子量に上げた後、塩化メチレン相に溶解しているポリカーボネート樹脂を単離して得ることができる。また、他の方法としては、前記ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを原料として、エステル交換反応により重縮合させて得ることができる。
用いられる炭酸ジエステルとしては、通常、下記式(6)で表されるものが挙げられる。これらの炭酸ジエステルは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
Figure 2014029388
前記式(6)において、AおよびAは、それぞれ置換もしくは無置換の炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基であり、AとAとは同一であっても異なっていてもよい。AおよびAの好ましいものは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基であり、より好ましいのは無置換の芳香族炭化水素基である。
前記式(6)で表される炭酸ジエステルとしては、例えば、ジフェニルカーボネート(DPC)、ジトリルカーボネート等の置換ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート及びジ−t−ブチルカーボネート等が挙げられる。中でも、好ましくはジフェニルカーボネートまたは置換ジフェニルカーボネートであり、特に好ましくはジフェニルカーボネートである。
なお、炭酸ジエステルは、塩化物イオンなどの不純物を含む場合があり、重合反応を阻害したり、得られるポリカーボネート樹脂の色相を悪化させたりする場合があるため、必要に応じて、蒸留などにより精製したものを使用することが好ましい。
また、上記の炭酸ジエステルの一部をジカルボン酸又はそのエステル(以下、ジカルボン酸化合物と称する)で置換しても良い。このようなジカルボン酸化合物としては、テレフタル酸、イソフタル酸、シュウ酸、コハク酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などのジカルボン酸、およびそれらのメチルエステル体、フェニルエステル体等が用いられる。炭酸ジエステルの一部をジカルボン酸化合物で置換した場合、当該ポリカーボネート樹脂を、ポリエステルカーボネート樹脂と称する場合がある。本発明に用いるポリカーボネート樹脂において、ジカルボン酸化合物に由来する構造単位の含有比率は、全ジヒドロキシ化合物と全カルボン酸化合物に由来する構造単位のうち、45モル%以下であることが好ましく、さらには40モル%以下が好ましい。ジカルボン酸化合物の含有比率が45モル%よりも多くなると、重合性が低下し、所望とする分子量まで重合が進行しなくなることがある。
前記ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度は、110℃以上150℃以下であることが好ましく、より好ましくは120℃以上140℃以下である。ガラス転移温度が過度に低いと耐熱性が悪くなる傾向にあり、フィルム成形後に寸法変化を起こす可能性があり、又、得られる有機ELパネルの画像品質を下げる場合がある。ガラス転移温度が過度に高いと、フィルム成形時の成形安定性が悪くなる場合があり、又フィルムの透明性を損なう場合がある。なお、ガラス転移温度は、JIS K 7121(1987)に準じて求められる。
前記ポリカーボネート樹脂の分子量は、還元粘度で表すことができる。還元粘度は、溶媒として塩化メチレンを用い、ポリカーボネート濃度を0.6g/dLに精密に調製し、温度20.0℃±0.1℃でウベローデ粘度管を用いて測定される。還元粘度の下限は、通常0.30dL/gが好ましく、より好ましは0.35dL/g以上である。還元粘度の上限は、通常1.20dL/gが好ましく、より好ましくは1.00dL/g、更に好ましくは0.80dL/gである。還元粘度が前記下限値より小さいと成形品の機械的強度が小さくなるという問題が生じる場合がある。一方、還元粘度が前記上限値より大きいと、成形する際の流動性が低下し、生産性や成形性が低下するという問題が生じる場合がある。
別の好ましい実施形態のポリカーボネート樹脂の具体例および詳細な製造方法は、例えば、特許第4739571号公報、国際公開第2008/156186号パンフレット、特開2010−134232号公報、特開2003−45080号公報、特開2005−263885号公報に記載されている。当該記載は、本明細書に参考として援用される。
上記ポリビニルアセタール樹脂としては、任意の適切なポリビニルアセタール樹脂を用いることができる。代表的には、ポリビニルアセタール樹脂は、少なくとも2種類のアルデヒド化合物及び/又はケトン化合物と、ポリビニルアルコール系樹脂とを縮合反応させて得ることができる。
アルデヒド化合物としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、1,1−ジエトキシエタン(アセタール)、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、シクロヘキサンカルボキシアルデヒド、5−ノルボルネン−2−カルボキシアルデヒド、3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ベンズアルデヒド、2−クロロベンズアルデヒド
、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド、t−ブチルベンズアルデヒド、3,4−ジメトキシベンズアルデヒド 、2−ニトロベンズアルデヒド 、4−シアノベンズアルデヒド、4−カルボキシベンズアルデヒド、4−フェニルベンズアルデヒド、4−フルオロベンズアルデヒド
、2−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2−メトキシ−1−ナフトアルデヒド、2−エトキシ−1−ナフトアルデヒド、2−プロポキシ−1−ナフトアルデヒド、2−メチル−1−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、6−メトキシ−2−ナフトアルデヒド、3−メチル−2−チオフェンカルボキシアルデヒド、2−ピリジンカルボキシアルデヒド、インドール−3−カルボキシアルデヒド等が挙げられる。
ケトン化合物としては、アセトン、エチルメチルケトン、ジエチルケトン、t−ブチルケトン、ジプロピルケトン、アリルエチルケトン、アセトフェノン、p−メチルアセトフェノン、4’−アミノアセトフェノン、p−クロロアセトフェノン、4’−メトキシアセトフェノン、2’−ヒドロキシアセトフェノン、3’−ニトロアセトフェノン、P−(1−ピペリジノ)アセトフェノン、ベンザルアセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、4−ニトロベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、p−ブロモベンゾフェノン、シクロヘキシル(フェニル)メタノン、2−ブチロナフトン、1−アセトナフトン、2−ヒドロキシ−1−アセトナフトン、8’−ヒドロキシ−1’−ベンゾナフトン等が挙げられる。
アルデヒド化合物およびケトン化合物は、それぞれ、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。アルデヒド化合物および/またはケトン化合物の2種以上を組み合わせて用いる場合、用いられる化合物の種類、数、モル数等は目的に応じて適切に設定され得る。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、目的に応じて、任意の適切なポリビニルアルコール系樹脂が採用され得る。ポリビニルアルコール系樹脂は、直鎖状ポリマーであってもよいし、枝分かれポリマーであってもよい。また、ポリビニルアルコール系樹脂は、ホモポリマーであってもよいし、2種類以上の単位モノマーから重合されたコポリマーであってもよい。ポリビニルアルコール系樹脂がコポリマーである場合、基本単位の配列順序は、交互、ランダム、またはブロックのいずれであってもよい。コポリマーの代表例としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂は、例えば、ビニルエステル系モノマーを重合して、ビニルエステル系重合体とした後、これをケン化して、ビニルエステル単位をビニルアルコール単位とすることによって得ることができる。上記ビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル等が挙げられる。これらのビニルエステル系モノマーなかで、特に好ましくは、酢酸ビニルである。
ポリビニルアセタール樹脂のガラス転移温度は、好ましくは90℃〜190℃であり、さらに好ましくは100℃〜170℃であり、特に好ましくは110℃〜150℃である。
ポリビニルアセタール樹脂のより具体的な例および詳細な製造方法は、例えば、特開2007−161994号公報に記載されている。当該記載は、本明細書に参考として援用される。
上記樹脂フィルムの形成方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、溶融押出し法(例えば、Tダイ成形法)、キャスト塗工法(例えば、流延法)、カレンダー成形法、熱プレス法、共押出し法、共溶融法、多層押出し、インフレーション成形法等が挙げられる。好ましくは、Tダイ成形法、流延法およびインフレーション成形法が用いられる。
樹脂フィルム(未延伸フィルム)の厚みは、所望の光学特性、後述の延伸条件などに応じて、任意の適切な値に設定され得る。好ましくは50μm〜300μmである。
B.位相差フィルム
本発明の位相差フィルムは、上記製造方法により製造され、いわゆる逆分散の波長依存性を示す。具体的には、その面内位相差は、Re(450)<Re(550)の関係を満たす。好ましくは、0.70<Re(450)/Re(550)<0.97の関係を満たし、より好ましくは、0.80<Re(450)/Re(550)<0.95の関係を満たす。
上述のとおり、屈折率特性がnx>nyの関係を示す。位相差フィルムの配向性Δnは、好ましくは、1.5×10−3<Δn<6.0×10−3の関係を示し、より好ましくは、1.5×10−3<Δn<4.0×10−3の関係を示す。
位相差フィルムは、nx>nyの関係を有する限り、任意の適切な屈折率楕円体を示す。好ましくは、位相差フィルムの屈折率楕円体は、nx>ny≧nzの関係を示す。
位相差フィルム(延伸フィルム)の厚みは、好ましくは20μm〜100μm、より好ましくは30μm〜80μm、さらに好ましくは30μm〜65μmである。
C.偏光板
本発明の偏光板は、偏光子と上記位相差フィルムとを備え、偏光子の片側に位相差フィルムが積層されている。1つの実施形態においては、偏光板は、偏光子と位相差フィルムとの間には光学異方性層(例えば、液晶層や別の位相差フィルム)を含まない。以下、具体例について説明する。
図2(a)は、本発明の好ましい実施形態による偏光板の概略断面図である。本実施形態の偏光板100は、偏光子10と、偏光子10の片側に配置された保護フィルム20と、偏光子10のもう片側に配置された位相差フィルム30とを備える。本実施形態においては、位相差フィルム30は、偏光子10の保護層としても機能し得る。
図2(b)は、本発明の別の好ましい実施形態による偏光板の概略断面図である。偏光板100’は、偏光子10と、偏光子10の片側に配置された第1の保護フィルム21と、偏光子10のもう片側に配置された位相差フィルム30と、偏光子10と位相差フィルム30との間に配置された第2の保護フィルム22とを備える。好ましくは、第2の保護フィルム22は、光学的に等方性である。
位相差フィルム30は、屈折率特性がnx>nyの関係を示し、遅相軸を有する。偏光子10と位相差フィルム30とは、目的に応じて、偏光子10の吸収軸と位相差フィルム30の遅相軸とが所定の角度をなすように積層されている。例えば、位相差フィルム30が、いわゆる、λ/4板として機能し得る場合、偏光子10の吸収軸と位相差フィルム30の遅相軸とのなす角度は、好ましくは30°〜60°、より好ましくは35°〜55°、さらに好ましくは40°〜50°、特に好ましくは43〜47°、最も好ましくは45°程度である。
本発明の偏光板全体の厚みは、その構成により異なるが、代表的には50μm〜250μm程度である。
C−1.偏光子
上記偏光子としては、任意の適切な偏光子が採用され得る。具体例としては、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質による染色処理および延伸処理が施されたもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。好ましくは、光学特性に優れることから、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸して得られた偏光子が用いられる。
上記ヨウ素による染色は、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素水溶液に浸漬することにより行われる。上記一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは、3〜7倍である。延伸は、染色処理後に行ってもよいし、染色しながら行ってもよい。また、延伸してから染色してもよい。必要に応じて、ポリビニルアルコール系フィルムに、膨潤処理、架橋処理、洗浄処理、乾燥処理等が施される。例えば、染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗することで、ポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるだけでなく、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させて染色ムラなどを防止することができる。
偏光子の厚みは、代表的には、1μm〜80μm程度である。
C−2.保護フィルム
上記保護フィルムは、偏光子の保護層として使用できる任意の適切なフィルムで形成される。当該フィルムの主成分となる材料の具体例としては、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂や、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、(メタ)アクリル系、アセテート系等の透明樹脂等が挙げられる。また、(メタ)アクリル系、ウレタン系、(メタ)アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。この他にも、例えば、シロキサン系ポリマー等のガラス質系ポリマーも挙げられる。また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムも使用できる。このフィルムの材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。当該ポリマーフィルムは、例えば、上記樹脂組成物の押出成形物であり得る。
上記(メタ)アクリル系樹脂としては、Tg(ガラス転移温度)が、好ましくは115℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは125℃以上、特に好ましくは130℃以上である。耐久性に優れ得るからである。上記(メタ)アクリル系樹脂のTgの上限値は特に限定されないが、成形性等の観点から、好ましくは170℃以下である。
上記(メタ)アクリル系樹脂としては、本発明の効果を損なわない範囲内で、任意の適切な(メタ)アクリル系樹脂を採用し得る。例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂など)、脂環族炭化水素基を有する重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体など)が挙げられる。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキルが挙げられる。より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂が挙げられる。
上記(メタ)アクリル系樹脂の具体例としては、例えば、三菱レイヨン社製のアクリペットVHやアクリペットVRL20A、特開2004−70296号公報に記載の分子内に環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂、分子内架橋や分子内環化反応により得られる高Tg(メタ)アクリル系樹脂が挙げられる。
上記(メタ)アクリル系樹脂として、高い耐熱性、高い透明性、高い機械的強度を有する点で、ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂が特に好ましい。
上記ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂としては、特開2000−230016号公報、特開2001−151814号公報、特開2002−120326号公報、特開2002−254544号公報、特開2005−146084号公報などに記載の、ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂が挙げられる。
上記ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂は、質量平均分子量(重量平均分子量と称することもある)が、好ましくは1000〜2000000、より好ましくは5000〜1000000、さらに好ましくは10000〜500000、特に好ましくは50000〜500000である。
上記ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂は、Tg(ガラス転移温度)が、好ましくは115℃以上、より好ましくは125℃以上、さらに好ましくは130℃以上、特に好ましくは135℃、最も好ましくは140℃以上である。耐久性に優れ得るからである。上記ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂のTgの上限値は特に限定されないが、成形性等の観点から、好ましくは170℃以下である。
なお、本明細書において「(メタ)アクリル系」とは、アクリル系および/またはメタクリル系をいう。
偏光子に対し位相差フィルムと反対側に配置される保護フィルム20(第1の保護フィルム21)には、必要に応じて、ハードコート処理、反射防止処理、スティッキング防止処理、アンチグレア処理等の表面処理が施されていてもよい。保護フィルム(第1の保護フィルム)の厚みは、代表的には5mm以下であり、好ましくは1mm以下、より好ましくは1μm〜500μm、さらに好ましくは5μm〜150μmである。
偏光子10と位相差フィルム30との間に配置される第2の保護フィルム22は、上述のとおり、光学的に等方性であることが好ましい。本明細書において「光学的に等方性である」とは、面内位相差Re(550)が0nm〜10nmであり、厚み方向の位相差Rth(550)が−10nm〜+10nmであることをいう。また、上記光学異方性層は、例えば、面内位相差Re(550)が10nmを超え、および/または、厚み方向の位相差Rth(550)が−10nm未満もしくは10nmを超える層をいう。
第2の保護フィルムの厚みは、好ましくは5μm〜200μm、より好ましくは10μm〜100μm、さらに好ましくは15μm〜95μmである。
C−3.その他
本発明の偏光板を構成する各層の積層には、任意の適切な粘着剤層または接着剤層が用いられる。粘着剤層は、代表的にはアクリル系粘着剤で形成される。接着剤層は、代表的にはポリビニルアルコール系接着剤で形成される。
図示しないが、偏光板100,100’の位相差フィルム30側には、粘着剤層が設けられていてもよい。粘着剤層が予め設けられていることにより、他の光学部材(例えば、有機ELパネル)へ容易に貼り合わせることができる。なお、この粘着剤層の表面には、使用に供されるまで、剥離フィルムが貼り合わされていることが好ましい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各特性の測定方法は以下の通りである。
(1)厚み
ダイヤルゲージ(PEACOCK社製、製品名「DG−205」、ダイヤルゲージスタンド(製品名「pds−2」))を用いて測定した。
(2)位相差
Axometrics社製のAxoscanを用いて測定した。測定波長は450nm、550nm、測定温度は23℃であった。なお、位相差フィルムから50mm×50mmのフィルム片を切り出して、測定サンプルとした。
(3)配向角
Axometrics社製のAxoscanの測定台に測定サンプルを平行に置き、位相差フィルムの配向角を測定した。なお、位相差フィルムから50mm×50mmのフィルム片を切り出して、測定サンプルとした。その際、フィルム片の一辺が、長尺状の位相差フィルムの長手方向と平行となるように切り出した。
[実施例1]
(ポリカーボネート樹脂フィルムの作製)
イソソルビド(ISB)44.8質量部、9,9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン(BHEPF)85.8質量部、数平均分子量400のポリエチレングリコール(PEG#400)5.9質量部、ジフェニルカーボネート(DPC)112.3質量部、および、触媒として炭酸セシウム(0.2質量%水溶液)0.631質量部をそれぞれ反応容器に投入し、窒素雰囲気下にて、反応の第1段目の工程として、反応容器の熱媒温度を150℃にし、必要に応じて攪拌しながら、原料を溶解させた(約15分)。
次いで、反応容器内の圧力を常圧から13.3kPaにし、反応容器の熱媒温度を190℃まで1時間で上昇させながら、発生するフェノールを反応容器外へ抜き出した。
反応容器内温度を190℃で15分保持した後、第2段目の工程として、反応容器内の圧力を6.67kPaとし、反応容器の熱媒温度を230℃まで、15分で上昇させ、発生するフェノールを反応容器外へ抜き出した。攪拌機の攪拌トルクが上昇してくるので、8分で250℃まで昇温し、さらに発生するフェノールを取り除くため、反応容器内の圧力を0.200kPa以下に減圧した。所定の攪拌トルクに到達後、反応を終了し、生成した反応物を水中に押し出した後に、ペレット化を行い、BHEPF/ISB/PEG#400=37.8モル%/59.3モル%/2.9モル%のポリカーボネート樹脂を得た。
得られたポリカーボネート樹脂のガラス転移温度は130℃であり、還元粘度は0.363dL/gであった。
得られたポリカーボネート樹脂を80℃で5時間真空乾燥をした後、単軸押出機(いすず化工機社製、スクリュー径25mm、シリンダー設定温度:220℃)、Tダイ(幅200mm、設定温度:220℃)、チルロール(設定温度:120〜130℃)および巻取機を備えたフィルム製膜装置を用いて、厚み155μmのポリカーボネート樹脂フィルムを作製した。
(位相差フィルムの作製)
図1に示すように、テンター延伸機を用いて、得られたポリカーボネート樹脂フィルムを幅方向に延伸し、厚み62μmの位相差フィルムを得た。その際、温度T1を140℃、温度T2を130℃、本延伸の延伸温度を130℃とし、延伸倍率S1を1.6倍、延伸倍率S2を2.5倍とした。
得られた位相差フィルムの光学特性を表1に示す。なお、表中、波長分散特性は、Re(450)/Re(550)の値を示す。
[実施例2]
(ポリカーボネート樹脂フィルムの作製)
3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スピログリコール)85.12部、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(BCF)45.36部、ジフェニルカーボネート89.29部、および触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド1.8×10−2部と水酸化ナトリウム1.6×10−4部を窒素雰囲気下180℃に加熱し溶融させた。その後、30分かけて減圧度を13.4kPaに調整した。その後、20℃/hrの速度で260℃まで昇温を行い、10分間その温度で保持した後、1時間かけて減圧度を133Pa以下とした。合計6時間撹拌下で反応を行った。
反応終了後、触媒量の4倍モルのドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩を添加し、触媒を失活した後、反応槽の底より窒素加圧下吐出し、水槽で冷却しながら、ペレタイザーでカットしてペレットを得た。
得られたペレットの粘度平均分子量は19,000であり、プロトンNMRにより求めた組成はBCF/SPG=30モル%/70モル%であり、ガラス転移温度は133℃であった。なお、粘度平均分子量は、塩化メチレン100mLにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解し、20℃で測定した比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めた。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c (ただし、[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4×(Mv)0.83
c=0.7
得られたポリカーボネート樹脂をメチレンクロライドに溶解させ、固形分濃度19重量%のドープを作製した。このドープ溶液から公知の方法によりキャストフィルム(厚み110μm)を作製した。得られたフィルムの粘度平均分子量は19,000であり、ペレットとフィルムの粘度平均分子量の差はなかった。
(位相差フィルムの作製)
図1に示すように、テンター延伸機を用いて、得られたポリカーボネート樹脂フィルムを幅方向に延伸し、厚み46μmの位相差フィルムを得た。その際、温度T1を143℃、温度T2を133℃、本延伸の延伸温度を133℃とし、延伸倍率S1を1.4倍、延伸倍率S2を2.4倍とした。
得られた位相差フィルムの光学特性を表1に示す。
[実施例3]
(ポリカーボネート樹脂フィルムの作製)
スピログリコール66.88部、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン(BPEF)78.83部、ジフェニルカーボネート89.29部を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、ペレットを得た。
得られたペレットの粘度平均分子量は17,700であり、プロトンNMRにより求めた組成はBPEF/SPG=45モル%/55モル%であり、ガラス転移温度は125℃であった。
得られたポリカーボネート樹脂を80℃で5時間真空乾燥をした後、単軸押出機(いすず化工機社製、スクリュー径25mm、シリンダー設定温度:220℃)、Tダイ(幅200mm、設定温度:220℃)、チルロール(設定温度:120〜130℃)および巻取機を備えたフィルム製膜装置を用いて、厚み220μmのポリカーボネート樹脂フィルムを作製した。
(位相差フィルムの作製)
図1に示すように、テンター延伸機を用いて、得られたポリカーボネート樹脂フィルムを幅方向に延伸し、厚み92μmの位相差フィルムを得た。その際、温度T1を135℃、温度T2を125℃、本延伸の延伸温度を125℃とし、延伸倍率S1を1.5倍、延伸倍率S2を2.4倍とした。
得られた位相差フィルムの光学特性を表1に示す。
[実施例4]
(ポリビニルアセタール樹脂フィルムの作製)
8.8gのポリビニルアルコール系樹脂〔日本合成化学(株)製、商品名「NH−18」(重合度=1800、ケン化度=99.0%)〕を、105℃で2時間乾燥させた後、167.2gのジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した。ここに、2.98gの2−メトキシ−1−ナフトアルデヒド及び0.80gのp−トルエンスルホン酸・1水和物を加えて、40℃で1時間攪拌した。反応溶液に、3.18gのベンズアルデヒドを加え、40℃で1時間攪拌した後、4.57gのジメチルアセタールをさらに加えて、40℃で3時間攪拌した。その後、2.13gのトリエチルアミンを加えて反応を終了させた。得られた粗生成物は、1Lのメタノールで再沈殿を行った。ろ過した重合体をテトラヒドロフランに溶解し、再びメタノールで再沈殿を行った。これを、ろ過、乾燥して、11.9gの白色の重合体を得た。
得られた重合体は、H−NMRで測定したところ、下記式(XI)で表される繰り返し単位を有し、l:m:n:oの比率(モル比)は10:25:52:11であった。また、示差走査熱量計により、この重合体のガラス転移温度を測定したところ、130℃であった。
Figure 2014029388
得られた重合体を、メチルエチルケトン(MEK)に溶解し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み70μm)上にアプリケーターで塗工し、空気循環式乾燥オーブンで乾燥させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルムから剥ぎ取って、厚み150μmのフィルムを作製した。
(位相差フィルムの作製)
図1に示すように、テンター延伸機を用いて、得られたポリビニルアセタール樹脂フィルムを幅方向に延伸し、厚み60μmの位相差フィルムを得た。その際、温度T1を140℃、温度T2を130℃、本延伸の延伸温度を130℃とし、延伸倍率S1を1.5倍、延伸倍率S2を2.5倍とした。
得られた位相差フィルムの光学特性を表1に示す。
[比較例1]
(位相差フィルムの作製)
温度T1まで加熱しなかったこと以外は実施例1と同様にし、位相差フィルムの作製を試みた。
延伸倍率2.5倍まで延伸することができず、樹脂フィルムは破断した。
[比較例2]
(位相差フィルムの作製)
実施例1で得られたポリカーボネート樹脂フィルムを130℃に加熱した後、さらに、最高150℃まで加熱しながら幅方向に1.5倍に延伸し、さらに、150℃にて2.7倍まで延伸し、厚み42μmの位相差フィルムを得た。
得られた位相差フィルムの光学特性を表1に示す。
[比較例3]
(位相差フィルムの作製)
実施例1で得られたポリカーボネート樹脂フィルムを140℃に加熱した後、130℃まで冷却しながら幅方向に延伸し、位相差フィルムの作製を試みた。
延伸倍率2.5倍まで延伸することができず、樹脂フィルムは破断した。
[比較例4]
(位相差フィルムの作製)
温度T1まで加熱しなかったこと以外は実施例4と同様にし、位相差フィルムの作製を試みた。
延伸倍率2.5倍まで延伸することができず、樹脂フィルムは破断した。
[参考例1]
(位相差フィルムの作製)
図1に示すように、テンター延伸機を用いて、厚み65μmのノルボルネン系樹脂フィルム(JSR社製、製品名「アートン」、ガラス転移温度:145℃)を幅方向に延伸し、厚み26μmの位相差フィルムを得た。その際、温度T1を155℃、温度T2を145℃、本延伸の延伸温度を145℃とし、延伸倍率S1を1.6倍、延伸倍率S2を2.5倍とした。
得られた位相差フィルムの光学特性を表1に示す。
Figure 2014029388
本発明の位相差フィルムは、有機ELデバイス、液晶表示装置等の表示装置に好適に用いられる。
1 テンター延伸機
2 予熱ゾーン
3 予備延伸ゾーン
4 本延伸ゾーン
5 冷却ゾーン
6 クリップ
10 偏光子
20 保護フィルム
21 第1の保護フィルム
22 第2の保護フィルム
30 位相差フィルム
31 樹脂フィルム
100 偏光板
100’ 偏光板

Claims (8)

  1. 長尺状の樹脂フィルムを長手方向に搬送しながら幅方向に延伸し、0.70<Re(450)/Re(550)<0.97の関係を満たす位相差フィルムを得る製造方法であって、
    該樹脂フィルムを温度T1まで加熱する予熱工程と、
    予熱後、該樹脂フィルムを温度T2まで冷却しながら延伸する予備延伸工程と、
    本延伸工程と
    を含む、位相差フィルムの製造方法:
    ここで、Re(450)およびRe(550)は、それぞれ、23℃における波長450nmおよび550nmの光で測定した面内位相差を表す。
  2. 前記本延伸を、前記予備延伸後に連続的に行う、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記温度T1と温度T2との差(T1−T2)が、5℃以上である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記温度T1が、前記樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)に対し、Tg+5℃以上である、請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記予備延伸工程における延伸倍率S1が、前記樹脂フィルムの元長に対して、1.05倍を超え2.0倍未満である、請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記位相差フィルムが1.5×10−3<Δn<6.0×10−3の関係を満足する、請求項1から5のいずれかに記載の製造方法:
    ここで、Δnは、23℃における波長550nmの光で測定した配向性(nx−ny)を表す。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の製造方法により得られた、位相差フィルム。
  8. 請求項7に記載の位相差フィルムと偏光子とを備える、偏光板。
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