JP2014027055A - 圧電体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリ乳酸フィルムと導電層と交互に積層した圧電体としたとき、性能のばらつきが小さい圧電体の製造方法の提供。
【解決手段】ポリL−乳酸またはポリD−乳酸のいずれかからなる未延伸フィルムを、主配向軸が製膜方向に対して斜め方向になるように延伸して、配向ポリ乳酸フィルムとする工程、
配向ポリ乳酸フィルムの一方の面に導電層を形成して積層体Aとする工程、および
積層体Aを配向ポリ乳酸フィルム層と導電層とが交互に配列されるように積層して圧着する工程とを有する圧電体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリ乳酸を用いた圧電体の製造方法に関する。
ポリ乳酸に延伸を施すことで、高分子圧電材料として用いられることが知られている(特許文献1、2)。また、このような高分子圧電材料を用いてバイモルフ構造またはマルチモルフ構造を形成し、圧電特性をより高めて、マイクロホン、ピックアップ、ブザー、スピーカー、光スイッチ、ファン等の振動体や、圧電体アクチュエーターとして用いられることが知られている(特許文献3〜5)。
そして、前述のようなバイモルフ構造やマルチモルフ構造を形成するためには、ポリ乳酸フィルムをカットして、各ポリ乳酸フィルムの圧電特性が打ち消しあわないように注意深くカットされたフィルムを積層することが必要であった。
一方、圧電体とは関係のない、偏光膜、位相差膜等、傾斜配向の光学用シート・フィルムの分野などでは、光学特性の観点から配向軸を揃えてロールtoロールで製造できるように、製膜方向に対して斜め方向に延伸する技術が提案されている(特許文献6〜8)。
特開平05−152638号公報 特開2005−213376号公報 特開昭59−115580号公報 特開昭59−222977号公報 実開昭58−078673号公報 特開2008−023775号公報 特開2009−119774号公報 特開2005−284024号公報
本発明者らは、製膜方向に直交する方向に延伸したポリ乳酸フィルムをカットして積層してマルチモルフ構造体を作成したところ、それぞれのポリ乳酸フィルムに同じ条件で導電層を形成して積層しても、出来上がった圧電体を多数評価すると、その性能に大きなバラツキがあることを見出した。
そのため、本発明の課題は、ポリ乳酸フィルムと導電層と交互に積層した圧電体としたとき、性能のバラツキが小さい圧電体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決しようと鋭意研究した結果、驚くべきことに製膜方向に対して斜め方向に延伸したフィルムを用いたとき、圧電体としたときのバラツキが小さく、しかも平均的な性能も高い圧電体が得られることを見出し、本発明に到達した。
かくして本発明によれば、以下の(1)〜(8)の圧電体の製造方法が提供される。
(1)ポリL−乳酸またはポリD−乳酸のいずれかからなる未延伸フィルムを、主配向軸が製膜方向に対して斜め方向になるように延伸して、配向ポリ乳酸フィルムとする工程、配向ポリ乳酸フィルムの一方の面に導電層を形成して積層体Aとする工程、および積層体Aを配向ポリ乳酸フィルム層と導電層とが交互に配列されるように積層して圧着する工程とを有する圧電体の製造方法。
(2)配向ポリ乳酸フィルムの合計層数が4層以上である上記(1)に記載の圧電体の製造方法。
(3)配向ポリ乳酸フィルムの厚みが15μm以下である上記(1)に記載の圧電体の製造方法。
(4)配向ポリ乳酸フィルムの製膜方向および幅方向の110℃での熱収縮率が3%以下の範囲にある上記(1)に記載の圧電体の製造方法。
(5)配向ポリ乳酸フィルムの製膜方向に直交する方向(幅方向)における厚み斑が30%以下である上記(1)に記載の圧電体の製造方法。
(6)隣り合う配向ポリ乳酸フィルムが、いずれもポリL−乳酸またはポリD−乳酸である場合はそれらの主配向軸が直交方向となるように、他方ポリL−乳酸とポリD−乳酸である場合はそれらの主配向軸が同一方向となるように積層する上記(1)に記載の圧電体の製造方法。
(7)全ての配向ポリ乳酸フィルムが、いずれもポリL−乳酸またはポリD−乳酸である上記(6)に記載の圧電体の製造方法。
(8)複数の積層体Aのロールを用意し、それらを重ねて巻き取り、圧着する上記(1)に記載の圧電体の製造方法。
また、本発明によれば、以下の(9)〜(17)の圧電体も提供することができる。
(9)ポリL−乳酸またはポリD−乳酸のいずれかからなる主配向軸が製膜方向に対して斜め方向である配向ポリ乳酸フィルムと、該配向ポリ乳酸フィルムの一方の面に形成された導電層とからなる積層体Aを、配向ポリ乳酸フィルム層と導電層とが交互になるように積層し圧着された圧電体。
(10)配向ポリ乳酸フィルムの合計層数が4層以上である上記(9)に記載の圧電体。
(11)配向ポリ乳酸フィルムの厚みが15μm以下である上記(9)に記載の圧電体。
(12)配向ポリ乳酸フィルムの製膜方向および幅方向の110℃での熱収縮率が3%以下の範囲にある上記(9)に記載の圧電体。
(13)配向ポリ乳酸フィルムの製膜方向に直交する方向(幅方向)における厚み斑が30%以下である上記(9)に記載の圧電体。
(14)隣り合う配向ポリ乳酸フィルムが、いずれもポリL−乳酸またはポリD−乳酸である場合はそれらの主配向軸が直交方向となるように、他方ポリL−乳酸とポリD−乳酸である場合はそれらの主配向軸が同一方向となるように積層された上記(9)に記載の圧電体。
(15)全ての配向ポリ乳酸フィルムが、いずれもポリL−乳酸またはポリD−乳酸である上記(14)に記載の圧電体。
本発明によれば、圧電体としたときのバラツキが小さい圧電体を効率的に製造することができる。
本発明における配向フィルムに導電層を設けた積層体Aの説明図である。上側が右マージン用の樹脂層と導電層を設けた積層体Aで、下側が左マージン用の樹脂層と導電層を設けた積層体Aである。 本発明における積層体の説明図であり、図2の一番上の図は、図1の右マージン用の樹脂層と導電層を設けた積層体Aと、図1の左マージン用の樹脂層と導電層を設けた積層体Aとを交互に配置した図であり、図2の真ん中の図は、それらを圧着して積層した積層体Bの図であり、図2の最も下の図は、積層体Bの両端部に導電ペーストを設けた図である。 本発明における圧電体の圧電特性の評価方法を示した図である。
<圧電体の製造方法>
本発明の圧電体の製造方法は、ポリL−乳酸またはポリD−乳酸のいずれかからなる未延伸フィルムを、主配向軸が製膜方向に対して斜め方向になるように延伸して、配向ポリ乳酸フィルムとする工程、
配向ポリ乳酸フィルムの一方の面に導電層を形成して積層体Aとする工程、および
積層体Aを配向ポリ乳酸フィルム層と導電層とが交互になるように積層して圧着する工程とを有する。
以下、本発明を詳細に説明する。
<圧電体の積層構成>
本発明の製造方法で得られる圧電体の積層構成について、図1と2を用いて説明する。図1と2は、本発明の圧電体の積層構成の一例を示す模式図である。図1において、符号1は右マージン用の樹脂層で、配向ポリ乳酸フィルム層(1)、符号2は左マージン用の樹脂層で配向ポリ乳酸フィルム層(1)に隣り合う配向ポリ乳酸フィルム層(2)をそれぞれ示す。本発明の圧電体は、このように、配向ポリ乳酸フィルム層(1)と(2)とが複数交互に積層されている。なお、図2は、配向ポリ乳酸フィルム層(1)が3枚、配向ポリ乳酸フィルム層(2)が3枚、合計6枚の場合である。
符号3は、導電層Mを示す。本発明においては、配向ポリ乳酸フィルム層(1)と(2)の間に導電層M(3)を有する。また、圧電体の少なくとも一方の表面に導電層M(3)を有することが好ましく、さらにもう一方の表面に導電層M(3)を有していてもよい。
そして、図2に示すように、導電層(3)を導電性ペースト(6)で、一つ置きに短絡するようにすることで、隣り合う導電層(3)に逆の電荷を掛けられるようにする。そのため、隣り合う配向フィルム層(1)と(2)とは、それぞれ逆の電荷がかけられたときに、圧電特性が打ち消しあわないように積層される。そのため、隣り合う配向ポリ乳酸フィルムが、いずれもポリL−乳酸またはポリD−乳酸である場合はそれらの主配向軸が直交方向となるように、他方ポリL−乳酸とポリD−乳酸である場合はそれらの主配向軸が同一方向となるように積層される。なお、本発明における隣り合う配向ポリ乳酸フィルムの主配向軸が直交するとは、ほぼ90度の角度であることを意味し、90度に近くなればなるほど圧電特性はより効果的に発現される。そのような観点から、隣り合う配向ポリ乳酸フィルムがいずれもポリL−乳酸またはポリD−乳酸である場合、好ましい隣り合う配向ポリ乳酸フィルムの主配向軸がなす鋭角の角度は、80度以上であることが好ましく、さらに85度以上であることが好ましく、特に88度以上であることが好ましい。また、本発明における隣り合う配向ポリ乳酸フィルムの主配向軸が同一方向とは、ほぼ0度の角度であることを意味し、0度に近くなればなるほど圧電特性はより効果的に発現される。そのような観点から、隣り合う配向ポリ乳酸フィルムがポリL−乳酸とポリD−乳酸である場合は、好ましい隣り合う配向ポリ乳酸フィルムの主配向軸がなす鋭角の角度は、10度以下であることが好ましく、さらに5度以下であることが好ましく、特に2度以下であることが好ましい。
<ポリ乳酸>
本発明におけるポリL−乳酸は、実質的にL−乳酸単位のみから構成されるポリL−乳酸(以下、PLLAと省略する場合がある。)や、L−乳酸とその他のモノマーとの共重合体等であるが、特に、実質的にL−乳酸単位だけで構成されるポリL−乳酸であることが好ましい。
また、本発明におけるポリD−乳酸は、実質的にD−乳酸単位のみから構成されるポリD−乳酸(以下、PDLAと省略する場合がある。)や、D−乳酸とその他のモノマーとの共重合体等であるが、特に、実質的にD−乳酸単位だけで構成されるポリD−乳酸であることが好ましい。
なお、ここで「主たる」とは、各層を構成する樹脂の質量に対して、ポリ乳酸(層LにおいてはポリL−乳酸、層DにおいてポリD−乳酸)が60質量%以上、好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上であることを示す。また、「実質的に」とは、ポリL−(D―)乳酸におけるL−(D−)乳酸単位の量が90モル%以上であることを示す。
ポリL−(D−)乳酸におけるL−(D−)乳酸単位の量は、結晶性の観点、また圧電特性の向上効果を高くするという観点、およびフィルム耐熱性などの観点より、好ましくは90〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%、さらに好ましくは98〜100モル%である。すなわち、L−(D−)乳酸単位以外の単位の含有量は、好ましくは0〜10モル%、より好ましくは0〜5モル%、さらに好ましくは0〜2モル%である。
かかるポリ乳酸は、結晶性を有していることが好ましく、前述のような配向・結晶の態様とすることが容易となり、圧電特性の向上効果を高くすることができる。またその融点は150℃以上190℃以下であることが好ましく、160℃以上190℃以下であることがさらに好ましい。このような態様であるとフィルムの耐熱性に優れる。
本発明におけるポリ乳酸は、その重量平均分子量(Mw)が8万から25万の範囲であることが好ましく、10万から25万以下であることがより好ましい。とりわけ好ましくは12万から20万の範囲である。重量平均分子量Mwが上記数値範囲にあると、フィルムの剛性に優れ、またフィルムの厚み斑が良好になる。
(共重合成分)
本発明で用いられるポリL−乳酸、ポリD−乳酸には、本発明の目的を損なわない範囲で所望により、L−乳酸、D−乳酸以外の共重合成分を含有させることができる。このとき、ポリ乳酸の結晶性を大きく損なわない範囲で含有させることが好ましい。かかる共重合成分は、特に限定されるものではないが、例えば、グリコール酸、カプロラクトン、ブチロラクトン、プロピオラクトンなどのヒドロキシカルボン酸類、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−プロパンジオール、1,5−プロパンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、炭素数が2から30の脂肪族ジオール類、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、炭素数2から30の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキノンなど芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸などから選ばれる1種以上のモノマーを選ぶことが出来る。
(ポリ乳酸の製造方法)
ポリL−乳酸およびポリD−乳酸を製造する方法は特別に限定されるものではなく、従来公知の方法が好適に使用できる。例えば、L−乳酸またはD−乳酸を直接脱水縮合する方法、L−またはD−乳酸オリゴマーを固相重合する方法、L−またはD−乳酸を一度脱水環化してラクチドとした後、溶融開環重合する方法等が例示される。
なかでも、直接脱水縮合方法、あるいはラクチド類の溶融開環重合法により得られるポリ乳酸が、品質、生産効率の観点から好ましく、中でもラクチド類の溶融開環重合法が特に好ましく選択される。
これらの製造法において使用する触媒は、ポリ乳酸が前述した所定の特性を有するように重合させることができるものであれば特に限定されず、それ自体公知のものを適宜使用できる。
得られたポリL−乳酸およびポリD−乳酸は、従来公知の方法により、重合触媒を除去したり、失活剤を用いて重合触媒の触媒活性を失活、不活性化したりするのが、フィルムの溶融安定性、湿熱安定性のために好ましい。
失活剤を用いる場合、その使用量は、特定金属含有触媒の金属元素1当量あたり0.3から20当量、より好ましくは0.5から15当量、さらに好ましくは0.5から10等量、特に好ましくは0.6から7当量とすればよい。失活剤の使用量が少なすぎると、触媒金属の活性を十分に低下させることができないし、また過剰に使用すると、失活剤が樹脂の分解を引き起こす可能性があり好ましくない。
<配向ポリ乳酸フィルム>
本発明の特徴の一つは、用いる配向ポリ乳酸フィルム層が、製膜方向に対して、斜め方向の主配向軸を有することである。このような斜め方向に主配向軸を持たせるには、前述の特許文献6〜8に記載されたように斜め方向に延伸すればよい。なお、前述の隣り合う配向ポリ乳酸フィルムの主配向軸がなす鋭角の角度を0度や90度にするには、配向ポリ乳酸フィルム層が有する主配向軸が、製膜方向に対して、45度にあることが好ましい。そして、製膜方向と主配向軸がなす角度が45度に近いほど、隣り合う配向ポリ乳酸フィルム層の主配向軸がなす鋭角の角度を0度や90度に近づけることができる。そのような観点から、製膜方向と主配向軸がなす角度は40〜50度、さらに42〜48度の範囲にあることが好ましい。
なお、本発明における主配向軸とは、エリプソメーター(型式M−220;日本分光)を用いて測定された面内方向の最も屈折率の高い方向である。
ところで、このように製膜方向に対して主配向軸を斜め方向にすることで圧電体のバラツキを抑えられる理由は定かではないが、圧電体に積層するまでの間、ロールtoロールで行うことができ、積層する際の角度のずれが生じにくいこと、また圧電特性を発現させるには主配向軸とそれに直交する方向に大きな配向差を必要とし、その結果、熱収縮や線膨張係数などが製膜方向と幅方向で大きく異なるが、製膜方向に対して主配向軸を斜めにしていることから、製膜方向と幅方向とを入れ替えずに、単にそのまま積層したり、裏返すだけでの積層で良いので、それの特性差による影響も緩和されているためと考えられる。
そのような観点から、本発明の製造方法は、複数の積層体Aのロールを用意し、それらを重ねて巻き取り、圧着するのが好ましい。
以下、本発明における配向ポリ乳酸フィルムの製造法について、説明する。本発明における配向ポリ乳酸フィルムは、ポリL−乳酸またはポリD−乳酸のいずれかからなるポリ乳酸樹脂を、例えば溶融状態で押出し未延伸フィルムとし、製膜方向に対して、斜め方向に例えば3倍以上延伸して配向ポリ乳酸フィルムとする。なお、配向フィルム層の製造については、配向フィルム層Lを製造する方法について説明するが、配向フィルム層Dについても、用いる原料をポリD−乳酸を主たる成分とする樹脂Dとして、同様に製造することができる。
(押出工程)
まず、所望により後述するカルボキシル基封止剤、滑剤、その他の添加剤等を含有する、ポリL−乳酸(層Lの場合。層Dの場合はポリD−乳酸とする。以下同様。)を主たる成分とする樹脂L(ポリL−乳酸を用いた場合。ポリD−乳酸を用いた場合は樹脂Dとする。以下同様。)を、押出機において溶融し、ダイから冷却ドラム上に押し出す。尚、押出機に供給する樹脂は、溶融時の分解を抑制するため、押出機供給前に乾燥処理を行い、水分含有量を100ppm以下程度にすることが好ましい。
押出機における樹脂温度は、樹脂が十分に流動性を有する温度、すなわち、樹脂Lの融点をTmとすると、(Tm+20)から(Tm+50)(℃)の範囲で実施されるが、樹脂が分解しない温度で溶融押し出しするのが好ましく、かかる温度としては、好ましくは200〜260℃、さらに好ましくは205〜240℃、特に好ましくは210〜235℃である。上記温度範囲であると流動斑が発生しにくい。
(キャスティング工程)
ダイから押し出した後、フィルムを冷却ドラムにキャスティングして未延伸フィルムを得る。その際、静電密着法により電極より静電荷を印加させることによって冷却ドラムに十分に密着させて冷却固化するのが好ましい。この時、静電荷を印加する電極はワイヤー状或いはナイフ状の形状のものが好適に使用される。該電極の表面物質は白金であることが好ましく、フィルムより昇華する不純物が電極表面に付着するのを抑制することができる。また、高温空気流を電極或いはその近傍に噴きつけ電極の温度を170〜350℃に保ち、電極上部に排気ノズルを設置することにより不純物の付着を防ぐこともできる。
(延伸工程)
前記で得られた未延伸フィルムは、製膜方向に対して、45度の方向に斜め延伸する。かかる斜め延伸フィルムを得るには、未延伸フィルムを延伸可能な温度、例えば樹脂Lのガラス転移点温度(Tg)以上(Tg+80)℃以下の温度に加熱して延伸する。なお、本発明における製膜方向とは、フィルムの進行する方向であり、前述の特許文献8のように、延伸前と延伸後で変わる場合は、延伸後の進行方向を製膜方向として考えればよい。
斜め方向の延伸倍率は、好ましくは3〜10倍、より好ましくは3.5〜8倍である。延伸倍率を上記数値範囲とすることによって圧電特性の向上効果を高くすることができる。延伸倍率が高い場合は、フィルムの機械特性が劣る傾向にあり、他方低い場合は、圧電特性の向上効果が低くなる傾向にある。このような観点から、延伸倍率は、さらに好ましくは4〜7、特に好ましくは4.5〜6である。
(熱処理工程)
上記で得られた配向ポリ乳酸フィルムは、熱処理することが好ましい。熱処理温度は、前述の延伸温度よりも高く、樹脂の融点(Tm)未満の温度で行えばよく、好ましくはガラス転移点温度(Tg+15)℃以上(Tm−10)℃以下、さらに好ましくは(Tg+20)℃以上(Tm−20)℃、特に好ましくは(Tg+30)℃以上(Tm−35)℃である。熱処理温度が上記範囲にあることで、厚み斑や表面の平坦性を良好にしつつ、主配向軸を揃えやすくなり、機械特性も優れたものとできる。熱処理時間は、好ましくは1〜120秒、さらに好ましくは2〜60秒である。
さらに本発明においては、熱処理工程において弛緩処理して、熱寸法安定性を調整することも可能である。
(コロナ処理、プライマー処理)
かくして得られた配向ポリ乳酸フィルム層は、所望により従来公知の方法で、例えば表面活性化処理、例えばプラズマ処理、アミン処理、コロナ処理を施すことも可能である。
なかでも、導電層Mとの密着性を向上し、積層フィルムの耐久性を高めるという観点から、配向フィルム層の少なくとも片面、好ましくは両面に、コロナ処理を施すことが好ましい。かかるコロナ処理の条件としては、例えば電極距離を5mmとした際に、好ましくは1〜20kV、さらに好ましくは5〜15kVの電圧で、好ましくは1〜60秒、さらに好ましくは5〜30秒、特に好ましくは10〜25秒行うとよい。また、かかる処理は大気中で行うことができる。
また、同様に導電層Mとの密着性を向上するという観点から、配向フィルム層の少なくとも片面、好ましくは両面に、プライマー処理を施し、接着剤層を形成することができる。この際は、かかる接着剤層の厚みは1000nm以下とすることが好ましい。接着剤層の厚みが厚すぎる場合は、共振特性に劣るものとなる。このように、密着性の観点からは、接着剤層の厚みは、適度な密着性を付与することができるように適宜選択すればよいが、共振特性の観点からは、薄い方が好ましく、好ましくは500nm以下、さらに好ましくは200nm以下である。本発明において、共振特性の観点からは、特に好ましい態様は接着剤層を有しない態様である。
かかるプライマー処理は、フィルムを製造する工程において所謂インラインコーティング法により、あるいはフィルムを製造した後に所謂オフラインコーティング法により行うことができる。
(密度)
本発明において、配向ポリ乳酸フィルム層の密度は、1.22〜1.27g/cmであることが好ましい。密度が上記数値範囲にあると、共振特性の向上効果を高くすることができる。密度が低い場合は、圧電特性の向上効果が低くなる傾向にあり、他方、密度が高い場合は、共振特性の向上効果は高いもののフィルムの機械特性に劣る傾向にある。このような観点から、密度は、より好ましくは1.225〜1.26g/cm、さらに好ましくは1.23〜1.25g/cmである。
(配向ポリ乳酸フィルムの厚み)
本発明における配向ポリ乳酸フィルムの厚みは、厚すぎるために剛性が高くなりすぎて共振特性を奏さなくなってしまう傾向を考慮して、共振特性を奏する程度の厚さであれば特に限定されない。共振特性の観点からは薄い方が好ましい。特に、積層数を増加させる際には、各層の厚さを薄くして、積層フィルム全体としての厚さが厚くなりすぎないようにすることが好ましい。このような観点から、配向ポリ乳酸フィルム層の1層の厚みは、好ましくは15μm以下、さらに好ましくは12μm以下、特に好ましくは10μm以下である厚みが上記数値範囲にあると、共振特性の向上効果を高くすることができる。他方、取り扱い性や剛性の観点からは厚い方が好ましく、例えば2μm以上が好ましく、さらに好ましくは3μm以上である。
(配向ポリ乳酸フィルム層の熱収縮率)
本発明における配向ポリ乳酸フィルムの製膜方向および幅方向の110℃での熱収縮率は、前述の積層した際の物性差によるバラツキの助長を抑える観点から、3%以下、さらに2.5%以下の範囲にあることが好ましい。また、製膜方向及び幅方向の熱収差が小さいほど好ましく、例えば2%以下、さらに好ましくは1.5%以下である。なお、このような熱収縮率を小さくするには、斜め方向に延伸することと、前述の熱固定処理の温度を上げることもしくは弛緩処理を施すこととすることで調整できる。
(配向ポリ乳酸フィルムの厚み斑)
本発明における配向ポリ乳酸フィルムの製膜方向に直交する方向(幅方向)に厚みを見たとき、厚みの最大値と最小値の差を、平均厚みで割った値が30%以下であることが好ましい。通常フィルムに製膜して巻き取る場合、オシレーションといって、幅方向のフィルムの位置をずらしつつ巻き取る。これは、幅方向の位置をずらさないと、フィルムの有する厚み斑がずっと重なっていくことで助長され、非常にロール形状悪いフィルムロールとなって後の工程で問題となるからである。しかしながら、本発明では、主配向軸の角度は一定であることが好ましく、オシレーションはできる限り小さくすることが好ましい。そのような観点から、フィルムの幅方向50cmの範囲に渡ってみたときの厚みの最大値と最小値の差を、平均厚みで割った値は30%以下であることが好ましく、さらに20%以下であることが好ましい。このような厚み斑は、延伸倍率を上げることなどで配向を高くすることや、前述の熱固定処理の温度を高めて結晶化を促進することが有効である。この際、熱固定処理温度を上げ過ぎると配向が緩和したり、結晶が融解したりするので、融点よりもある程度低くする。
(配向ポリ乳酸フィルム層に添加しても良い成分)
(カルボキシル基封止剤)
本発明におけるポリ乳酸は、カルボキシル基量は10当量/10g以下であることが、フィルムキャスティング時の安定性、加水分解抑制、重量平均分子量低下抑制の観点から好ましく、このような観点から、カルボキシル基量は5当量/10g以下であることがさらに好ましく、2当量/10g以下であることが特に好ましい。このような態様とするために、カルボキシル基封止剤を配合することが好ましい。カルボキシル基封止剤は、ポリ乳酸等のポリエステルの末端カルボキシル基の封止に加え、ポリエステルや各種添加剤の分解反応で生成するカルボキシル基、乳酸、ギ酸などの低分子化合物のカルボキシル基を封止し樹脂を安定化することができ、フィルム化時の樹脂温度を、流動斑を抑えるに足る温度まで昇温できる利点ももたらす。
かかるカルボキシル基封止剤としては、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、オキサジン化合物、イソシアネート化合物から選択される少なくとも1種の化合物を使用することが好ましく、なかでもカルボジイミド化合物が好ましい。
カルボキシル基封止剤の使用量は、各層を構成する樹脂において、ポリ乳酸100質量部あたり、0.01〜10質量部が好ましく、0.03〜5質量部がさらに好ましい。本発明においては、さらに封止反応触媒を使用してもよい。
(滑剤)
本発明においては、各配向フィルム層および積層フィルムの巻き取りや走行性を改良する目的で、これらフィルム中に滑剤を含有することができる。
かかる滑剤としては、例えば乾式法で製造されたシリカ、湿式法で製造されたシリカ、ゼオライト、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、カオリン、カオリナイト、クレイ、タルク、酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、水酸化アルミニウム、酸化カルシウム、グラファイト、カーボンブラック、酸化亜鉛、炭化珪素、酸化スズ等の無機粒子や、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子等の有機微粒子を好ましく挙げることができる。
滑剤としては、平均粒径が0.001〜5.0μmの微粒子が好ましく、1種類で使用することもできるし2種類以上併用することも可能である。また滑剤は、層Lまたは層Dの各層の質量に対して、0.01〜0.5質量%の範囲で配合することができる。
(樹脂成分)
本発明における配向ポリ乳酸フィルム層には、耐熱性を付与する目的において、ポリ乳酸よりも高融点の樹脂成分を含有することができる。
かかる樹脂成分は、ポリ乳酸よりも、融点が3℃以上高いことが好ましく、耐熱性の向上効果を高くすることができる。このような観点から、樹脂成分の融点は、ポリ乳酸よりも5℃以上高いことがさらに好ましく、10℃以上高いことが特に好ましい。
かかる樹脂成分としては、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ステレオコンプレックス相ポリ乳酸、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリスチレン等を好ましく挙げることができる。
かかる樹脂成分の含有量は、各層の質量を基準として、10〜50質量%であることが好ましい。含有量が上記数値範囲にあると、優れた共振特性を保持したまま、優れた耐熱性を付与することができる。含有量が少なすぎる場合は、耐熱性の向上効果が低くなる傾向にある。このような観点から、樹脂成分の含有量は、さらに好ましくは20質量%以上、特に好ましくは30質量%以上である。他方、含有量が多すぎる場合は、各層の圧電性が低くなる傾向にあり、共振特性の向上効果が低くなる傾向にある。このような観点から、樹脂成分の含有量は、さらに好ましくは45質量%以下、特に好ましくは40質量%以下である。
樹脂成分を含有させる方法は特に限定されず、例えば配向フィルム層を構成するポリ乳酸のペレットと、樹脂成分のペレットとをあらかじめ混合したペレットの混合体を得て、かかる混合体を押出機に投入して、押出機内でポリ乳酸と樹脂成分とを溶融混練することができる。
(その他の添加剤)
また、層Lおよび/または層Dには、本発明の趣旨に反しない範囲において、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、顔料、蛍光蒼白剤、可塑剤、架橋剤、紫外線吸収剤、その他の樹脂等を必要に応じて添加することができる。
<導電層>
本発明における導電層Mは、本発明の圧電体が、電圧印加した際に圧電特性を示すことができる程度の導電性を有していれば、その種類は特に限定されないが、より好適に圧電特性および共振特性を示すことができるという観点から、金属または金属酸化物からなる層であることが好ましい。
かかる金属または金属酸化物としては、特に限定はされないが、インジウム、スズ、亜鉛、ガリウム、アンチモン、チタン、珪素、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム、タングステンからなる群より選択される少なくとも1種の金属、または上記群より選択される少なくとも1種の金属の酸化物が好ましく用いられる。また、金属酸化物には、必要に応じて、さらに上記群に示された金属、または上記群に示された他の金属の酸化物を含んでいてもよい。例えば、酸化スズを含有する酸化インジウム、アンチモンを含有する酸化スズ等が好ましく用いられる。
導電層Mの厚さは特に制限されないが、その表面抵抗値が1×10Ω/□以下、好ましくは5×10Ω/□以下、さらに好ましくは1×10Ω/□以下となるような厚みを選択すればよく、例えば、厚さ10nm以上とするのが好ましい。さらに、導電性と、層形成のし易さの観点から、15〜35nmであることが好ましく、より好ましくは20〜30nmである。厚さが薄すぎると、表面抵抗値が高くなる傾向にあり、かつ連続被膜になり難くなる。他方、厚すぎると、品質過剰であり、また圧電体の形成が困難となったり、圧電体の層間の強度が弱くなったりする傾向にある。
本発明の圧電体の製造方法は、後述の製造方法で得た配向フィルムの一方の面に導電層を形成した積層体を用意し、後述の主配向方向の関係となるように配向フィルムと導電層とが交互になるように積層する。
導電層Mの形成方法としては特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。具体的には、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法を例示でき、優れた導電性を有する導電層を均一に、容易に得ることができるという観点から、蒸着法またはスパッタリング法を採用することが好ましい。なお、金属層を形成した後、必要に応じて、100〜150℃の範囲内でアニール処理を施して結晶化することができる。このため、層Lおよび層Dは、100℃以上、更には110℃以上の耐熱性を有することが好ましい。また、導電層Mは、配向フィルム層の両面に形成してもよいが、密着性の観点からは、片面のみに導電層Mを形成することが好ましい。
<その他の層>
本発明においては、前述の圧電体のような積層構成を有していれば、本発明の目的を阻害しない範囲において、さらにその他の層を有していても良い。例えば、積層フィルムの表面に、積層フィルムの剛性を高めるための、例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのような芳香族ポリエステル層を有することができる。一方、共振特性の観点からは、このような層は、その厚みが薄いことが好ましく、有しないことが特に好ましい。
<圧電体の製造方法>
本発明の製造方法は、上記により得られた導電層Mを有する配向ポリ乳酸フィルム層を、前述の積層構成となるように積層して圧着して積層体を作成する。
かかる圧着の温度条件は、(Tg−5)〜(Tsm+20)℃とすることが好ましい。ここでTgは、積層フィルムの形成に用いる配向フィルム層Lを構成する樹脂Lのガラス転移温度および配向フィルム層Dを構成する樹脂Dのガラス転移温度のうち、最も高いガラス転移温度を示す。また、Tsmは、積層フィルムの形成に用いる配向フィルム層Lのサブピーク温度および配向フィルム層Dのサブピーク温度のうち、最も低いサブピーク温度を示す。なお、サブピーク温度とは、フィルム製造プロセスにおける熱固定温度に起因する温度であるである。上記温度条件を採用することにより、優れた共振特性を奏する積層フィルムを得ることができる。また、同時に、積層フィルムの各層の密着性に優れる。温度が低すぎると密着性に劣る傾向にあり、他方高すぎると配向が崩れてしまい共振特性に劣る傾向にある。このような観点より、さらに好ましい温度条件はTgからTsm+15であり、特に好ましくはTg+10〜Tsm+10である。
また、圧力条件は、1〜100MPaとすることが好ましい。これにより優れた共振特性を有しながら、密着性に優れた積層フィルムを得ることができる。圧力が低すぎると密着性に劣る傾向にあり、他方高すぎると共振特性に劣る傾向にある。このような観点より、さらに好ましい圧力条件は2〜80MPaであり、特に好ましくは2〜50MPaである。
以上のような温度条件および圧力条件において、10〜600秒の熱ラミネートを行うことが好ましい。これにより優れた共振特性を有しながら、密着性に優れた積層フィルムを得ることができる。時間が短すぎると密着性に劣る傾向にあり、他方長すぎると共振特性に劣る傾向にある。このような観点より、さらに好ましい時間条件は30〜300秒であり、特に好ましくは60〜180秒である。
<圧電体>
本発明の製造方法で得られる圧電体は、配向ポリ乳酸フィルム層(1)と導電層M、および配向ポリ乳酸フィルム層(2)と導電層Mとを積層したものであり、圧電特性を高くする観点から、配向ポリ乳酸フィルム層の合計層数は4以上であることが好ましく、さらに8以上あることが好ましく、特に10以上であることが好ましい。他方、配向ポリ乳酸フィルム層にある程度取扱い性を具備する厚さを持たせつつ、圧電積層体全体の厚みを、過度に強直にならないようにする観点から、合計総数の上限は、300以下、さらに200以下であることが好ましい。
また、前述の通り、圧電特性が打ち消しあわないよう、隣り合う配向ポリ乳酸フィルムが、いずれもポリL−乳酸またはポリD−乳酸である場合はそれらの主配向軸が直交方向となるように、他方ポリL−乳酸とポリD−乳酸である場合はそれらの主配向軸が同一方向となるように積層することが好ましい。
その中でも、本発明における圧電体を形成する全ての配向ポリ乳酸フィルム層は、ポリL−乳酸またはポリD−乳酸のいずれかからなることが好ましい。ポリL−乳酸からなるフィルム層とポリD−乳酸からなるフィルム層とを交互に積層する方式では、使用する原料が異なるため、同じ条件で作成するだけでは、両者の配向などを完全に一致させにくいが、ポリL−乳酸またはポリD−乳酸のいずれかであれば、同じ原料を同じ条件で製膜するだけでよく、より制御が簡便に行える。
なお、隣り合う配向ポリ乳酸フィルム層が、いずれもポリL−乳酸またはポリD−乳酸である場合は、配向ポリ乳酸フィルム層の一方の表面に導電層を形成したものと、配向ポリ乳酸フィルム層の他方の表面に導電層を形成したものとを用意し、それらを交互に積層するのが好ましい。また、隣り合う配向ポリ乳酸フィルム層が、ポリL−乳酸とポリD−乳酸である場合は、配向ポリ乳酸フィルム層の同じ側の表面に導電層を形成したものをそれぞれ用意し、それらを交互に積層するのが好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら限定を受けるものではない。なお、実施例中の各値は以下の方法に従って求めた。
(1)圧電特性
得られた圧電積層体の両方の短辺に、図2に示すごとく、導電性接着剤(藤倉化成製、ドータイトD550)を塗布して電極(符号6)を形成し、圧電性構造体を作成した。これにより、各アルミ蒸着層において、マージンを有する側においてはかかる導電性接着剤とアルミ蒸着層とが短絡せず、マージンを有しない側においてはかかる導電性接着剤とアルミ蒸着層とが短絡した構成となる。
この圧電積層体のそれぞれの電極にアルミ箔を取り付け、図3に示すように、圧電特性測定装置12(Agilent Technologies社製、商品名:プレシジョン インピーダンスアナライザ 4294A)に取り付け、二端子法によるアドミッタンスの共振測定を行った。この時、共振に影響が無いよう、図3に示すように圧電積層体は円柱11の上に置き、机上面との接触面積が少なくなるように設置した。なお、アドミッタンスの共振測定は、等価回路パターンEにて圧電共振波形を測定する方法で行い、得られた各種パラメータから圧電率(単位:pC/N)を算出した。圧電率が高いほど圧電性能に優れることを意味する。
なお、上記測定は、サンプルを10個作成し、それぞれについて行い、それらの平均を圧電率とした。また、10個の測定値の中の最大値と最小値の差を、最小値で割ったものを、圧電率のバラツキ(%)として算出した。
(2)積層フィルムの剥離
積層フィルムの端部をしごく等して切欠をつくり、各層を剥離し、配向フィルム層Lおよび層Dを剥離して取り出し、各層についての物性評価に用いた。
(3)密度
積層フィルムから剥離したフィルムサンプルについて、JIS規格 C2151に準じて測定した。
(4)主配向軸
エリプソメーター(型式M−220 ; 日本分光)を用い、得られたフィルムを550nm単色光の入射角度を変化させた透過光測定に供し、フィルムを固定した試料台を、光軸を中心に光軸に対して垂直な面内にて回転させて、面内方向の最も屈折率の高い方向を求め、その方向を主配向軸とした。また、主配向軸と製膜方向とがなす角度を求め、表1に示した。
(5)ガラス転移温度(Tg)、サブピーク温度(Tsm)、融点(Tm)
製膜により得られた、積層フィルムとする前の配向フィルム層について、サンプル約10mgを測定用のアルミニウム製パンに封入して示差熱量計(TAinstruments社製商品名「DSC2920」)に装着し、25℃から10℃/分の速度で210℃まで昇温させ、フィルムのサブピーク温度(Tsm:℃)および融点(Tm:℃)を測定した。次いで、引き続き210℃で3分間保持した後、取り出し、直ちに氷の上に移して急冷し、このパンを再度示差熱量計に装着し、25℃から10℃/分の速度で昇温させて、フィルムを構成する樹脂のガラス転移温度(Tg:℃)および融点(Tm:℃)を測定した。
(6)導電性(表面抵抗値)
三菱化学社製、商品名:Lorester MCP−T600を用いて、JIS K7194に準拠して測定した。測定は、1つのフィルムから3つの測定用サンプル片を採取し、それぞれ任意の5箇所について実施し、それらの平均値を表面抵抗値(単位:Ω/□)とした。
[参考例1]ラクチドの溶融開環重合によるポリL−乳酸(PLLA)の合成
真空配管および窒素ガス配管、触媒、L−ラクチド溶液添加配管、アルコール開始剤添加配管を具備したフルゾーン翼具備縦型攪拌槽(40L)を窒素置換した。その後、L−ラクチド30Kg、ステアリルアルコール0.90kg(0.030モル/kg)、オクチル酸スズ6.14g(5.05×10−4モル/1kg)を仕込み、窒素圧106.4kPaの雰囲気下、150℃に昇温した。内容物が溶解した時点で、攪拌を開始、内温をさらに190℃に昇温した。内温が180℃を超えると反応が始まるため、冷却しながら内温を185℃から190℃に保持し1時間反応を継続した。さらに攪拌しつつ、窒素圧106.4kPa、内温200℃から210℃で1時間反応を行なった後、攪拌を停止しリン系の触媒失活剤を添加した。
さらに20分間静置して気泡除去をおこなった後、内圧を窒素圧で2から3気圧に昇圧し、プレポリマーをチップカッターに押し出し、重量平均分子量13万、分子量分散1.8のプレポリマーをペレット化した。
さらに、ペレットを押出機で溶解させ、無軸籠型反応装置に15kg/hrで投入し、10.13kPaに減圧して残留するラクチドを低減処理し、それを再度チップ化した。得られたポリL−乳酸(PLLA)は、ガラス転移点温度(Tg)55℃、融点(Tm)175℃、重量平均分子量12万、分子量分散1.8、ラクチド含有量0.005質量%であった。
[参考例2]ラクチドの溶融開環重合によるポリD−乳酸(PDLA)の合成
また、L−ラクチドの代わりにD−ラクチドを使用する以外は上記と同様にして、ガラス転移点温度(Tg)55℃、融点(Tm)175℃、重量平均分子量12万、分子量分散1.8、ラクチド含有量0.005質量%のポリD−乳酸(PDLA)を得た。
[実施例1]
(配向ポリL−乳酸単層フィルム1の製造)
参考例1で得られたPLLAを、乾燥機を用いて十分に乾燥させた後、押出機に投入し、220℃で溶融し、溶融樹脂を220℃に保持されたダイより押し出して単層のシート状に成形し、かかるシートを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化して未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを、Andritz社製、可変式同時二軸延伸機にて、75℃に加熱したテンターに導き、延伸方向が製膜方向に対して45°(したがって、幅方向に対しても45°)の方向になるように進行方向の左側のクリップに対して、右側のクリップの速度を速め、45°方向に4.5倍で延伸し、続いて、延伸したフィルムの両端をクリップで保持しながら、テンター内で110℃の温度条件で30秒間の熱処理を行い、均一に徐冷して室温まで冷やして7μm厚みの45°に主軸を持つ配向ポリL−乳酸単層フィルム1(45°PLLA配向フィルム)を得た。得られたフィルムは、幅700mmで、100m巻き取り、さらに幅70mmにスリットした。
(蒸着)
上記のとおり製造した幅100mmの配向ポリL−乳酸単層フィルム1にカスガ製、高周波電源CG−102型を用いて、電圧10kV、処理時間20秒の条件で片面コロナ処理を施した。この時、製膜時の冷却ドラムと接していない側の表面に施したものを配向フィルム45L−A、冷却ドラムと接している側に施したものを配向フィルム45L−Dとし、それぞれコロナ処理面が導電層Mを形成する面とする。次いで、コロナ処理面の幅方向において配向フィルム45L−Aには右側10mm幅の領域を、配向フィルム45L−Dには左側10mm幅の領域をマージンとしてマスキングし、蒸着しない箇所を残した上で、残りの領域(6cm幅の領域)に表面抵抗値が10Ω/□となるような厚みでアルミ蒸着を施した。なお、導電層の厚みは50nmであった。そして、配向フィルム45L−Aと配向フィルム45L−Dとを、図2に示すようにそれぞれのマージンが反対側に配置されるように、かつ、蒸着面が上面になるように重ね、コアに10回(合計20層)巻きつけた。積層したロールは切り開き、110℃で40MPaの圧力を3分間かけて、熱ラミネートにより貼りあわせた。その後、製膜方向に3cm、幅方向7cmのサイズで切り出し、圧電体を作製し、前述の(1)圧電特性の記載の通り、組み立てて圧電特性を測定した。得られた圧電体の特性を表1に示す。
[実施例2]
配向ポリL−乳酸単層フィルム1の代わりに、延伸倍率を4.5倍から5倍に変更した厚み7μmの配向ポリL−乳酸単層フィルム2を用いたほかは、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られた圧電体の特性を表1に示す。
[実施例3]
配向ポリL−乳酸単層フィルム1の代わりに、熱固定温度を110℃から100℃に変更した厚み7μmの配向ポリL−乳酸単層フィルム3を用いたほかは、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られた圧電体の特性を表1に示す。
[実施例4]
参考例2で得られたPDLAを、乾燥機を用いて十分に乾燥させた後、押出機に投入し、220℃で溶融し、溶融樹脂を220℃に保持されたダイより押し出して単層のシート状に成形し、かかるシートを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化して未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを、Andritz社製、可変式同時二軸延伸機にて、75℃に加熱したテンターに導き、延伸方向が製膜方向に対して45°(したがって、幅方向に対しても45°)の方向になるように進行方向の左側のクリップに対して、右側のクリップの速度を速め、45°方向に4.5倍で延伸し、続いて、延伸したフィルムの両端をクリップで保持しながら、テンター内で110℃の温度条件で30秒間の熱処理を行い、均一に徐冷して室温まで冷やして7μm厚みの45°に主軸を持つ配向ポリD−乳酸単層フィルム1(45°PDLA配向フィルム)を得た。得られたフィルムは、幅700mmで、100m巻き取り、さらに幅70mmにスリットした。
(蒸着)
上記のとおり製造した幅100mmの配向ポリL−乳酸単層フィルム1にカスガ製、高周波電源CG−102型を用いて、電圧10kV、処理時間20秒の条件で片面コロナ処理を施した。この時、製膜時の冷却ドラムと接していない側の表面に施したものを配向フィルム45D−A、冷却ドラムと接している側に施したものを配向フィルム45D−Dとし、それぞれコロナ処理面が導電層Mを形成する面とする。次いで、コロナ処理面の幅方向において配向フィルム45D−Aには右側10mm幅の領域を、配向フィルム45D−Dには左側10mm幅の領域をマージンとしてマスキングし、蒸着しない箇所を残した上で、残りの領域(6cm幅の領域)に表面抵抗値が10Ω/□となるような厚みでアルミ蒸着を施した。なお、導電層の厚みは50nmであった。そして、配向フィルム45D−Aと配向フィルム45D−Dとを、図2に示すようにそれぞれのマージンが反対側に配置されるように、かつ、蒸着面が上面になるように重ね、コアに10回(合計20層)巻きつけ、実施例1と同様な操作を繰り返して、圧電体を作製した。得られた圧電体を実施例1と同様にして評価した。得られた圧電体の特性を表1に示す。
[実施例5]
配向ポリL−乳酸単層フィルム1の代わりに、厚みを7μmから10μmに変更した配向ポリL−乳酸単層フィルム4を用いたほかは、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られた圧電体の特性を表1に示す。
[実施例6]
コアに巻きつける回数を10回(合計20層)から20回(合計40層)に変更したほかは、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られた圧電体の特性を表1に示す。
[実施例7]
コアに巻きつける回数を10回(合計20層)から5回(合計10層)に変更したほかは、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られた圧電体の特性を表1に示す。
[実施例8]
実施例1における配向フィルム45L−Dの代わりに、実施例5における配向フィルム45D−Aを用いたほかは、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られた圧電体の特性を表1に示す。
[実施例9]
実施例8において、それぞれの配向フィルムに、ローム・アンド・ハース・ジャパン株式会社社製、コアシェル構造体(パラロイドTMBPM−500)を5質量%添加し、熱ラミネートする時の圧力を20MPaに変更したほかは、実施例8と同様な操作を繰り返した。得られた圧電体の特性を表1に示す。
[比較例1]
参考例1で得られたPLLAを、乾燥機を用いて十分に乾燥させた後、押出機に投入し、210℃で溶融し、溶融樹脂をダイより押し出して単層のシート状に成形し、かかるシートを表面温度20℃の冷却ドラムで冷却固化して未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを、75℃に加熱したロール群に導き、縦方向に1.1倍に延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで保持しながらテンターに導き、80℃に加熱された雰囲気中で横方向に4.5倍に延伸した。その後テンター内で110℃の温度条件で30秒間の熱処理を行い、均一に徐冷して室温まで冷やして7μm厚みの幅方向0°に主軸を持つ二軸配向ポリL−乳酸単層フィルム5(PLLA配向フィルムL1)を得た。なお、製膜時の冷却ドラムと接していない側の表面に、カスガ製、高周波電源CG−102型を用いて、電圧10kV、処理時間20秒の条件でコロナ処理を施した。
得られた配向フィルムL1を、製膜方向に対して、45°および135°が長さ方向になるように7cm×3cmで切り出し、それぞれ配向フィルムL1−45、L1−135とした。
次いで、片方の短辺から1cmの領域(1cm×3cmの領域)をマージンとしてマスキングし、蒸着しない箇所を残した上で、残りの領域(6cm×3cmの領域)に表面抵抗値が10Ω/□となるような厚みでアルミ蒸着を施した。なお、導電層の厚みは50nmであった。また、マージンの位置は配向フィルムL1−45と配向フィルムL1−135とで、それぞれ反対側の短辺においてマージンを作成した。得られた蒸着フィルムについて、各10枚、合計20枚を積層し、110℃で40MPaの圧力を3分間かけて、熱ラミネートにより貼りあわせた。電極工程以降、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られた圧電体の特性を表1に示す。
[比較例2]
参考例2で得られたPDLAを、乾燥機を用いて十分に乾燥させた後、押出機に投入し、210℃で溶融し、溶融樹脂をダイより押し出して単層のシート状に成形し、かかるシートを表面温度20℃の冷却ドラムで冷却固化して未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを、75℃に加熱したロール群に導き、縦方向に1.1倍に延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで保持しながらテンターに導き、80℃に加熱された雰囲気中で横方向に4.5倍に延伸した。その後テンター内で110℃の温度条件で30秒間の熱処理を行い、均一に徐冷して室温まで冷やして7μm厚みの幅方向0°に主軸を持つ二軸配向ポリD−乳酸単層フィルム2(PDLA配向フィルムD1)を得た。なお、製膜時の冷却ドラムと接していない側の表面に、カスガ製、高周波電源CG−102型を用いて、電圧10kV、処理時間20秒の条件でコロナ処理を施した。
得られた配向フィルムL1を、製膜方向に対して、45°が長さ方向になるように7cm×3cmで切り出し、配向フィルムD1−45とした。
そして、比較例1のそれぞれ配向フィルムL1−135の代わりに、配向フィルムD1−45を用いたほかは、比較例1と同様な操作を繰り返した。得られた圧電体の特性を表1に示す。
本発明によれば、バラツキが小さく圧電特性に優れた圧電体が提供でき、マイクロホン、ピックアップ、ブザー、スピーカー、光スイッチ、ファン等の振動体や、圧電体アクチュエーターとして用いることができる。
1 右マージン用樹脂層
2 左マージン用樹脂層
3 導電層
4 積層体A
5 積層体B
6 銀ペースト
7 圧電特性測定装置
8 導線
9 クリップ
10 アルミ箔
11 円柱

Claims (8)

  1. ポリL−乳酸またはポリD−乳酸のいずれかからなる未延伸フィルムを、主配向軸が製膜方向に対して斜め方向になるように延伸して、配向ポリ乳酸フィルムとする工程、
    配向ポリ乳酸フィルムの一方の面に導電層を形成して積層体Aとする工程、および
    積層体Aを配向ポリ乳酸フィルム層と導電層とが交互に配列されるように積層して圧着する工程とを有する圧電体の製造方法。
  2. 配向ポリ乳酸フィルムの合計層数が4層以上である請求項1に記載の圧電体の製造方法。
  3. 配向ポリ乳酸フィルムの厚みが15μm以下である請求項1に記載の圧電体の製造方法。
  4. 配向ポリ乳酸フィルムの製膜方向および幅方向の110℃での熱収縮率が3%以下の範囲にある請求項1に記載の圧電体の製造方法。
  5. 配向ポリ乳酸フィルムの製膜方向に直交する方向(幅方向)における厚み斑が30%以下である請求項1記載の圧電体の製造方法。
  6. 隣り合う配向ポリ乳酸フィルムが、いずれもポリL−乳酸またはポリD−乳酸である場合はそれらの主配向軸が直交方向となるように、他方ポリL−乳酸とポリD−乳酸である場合はそれらの主配向軸が同一方向となるように積層する請求項1に記載の圧電体の製造方法。
  7. 全ての配向ポリ乳酸フィルムが、いずれもポリL−乳酸またはポリD−乳酸である請求項6記載の圧電体の製造方法。
  8. 複数の積層体Aのロールを用意し、それらを重ねて巻き取り、圧着する請求項1記載の圧電体の製造方法。
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