JP2014026271A - 熱収縮性筒状ラベル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の熱収縮性筒状ラベルは、筒状に形成された透明な熱収縮性フィルム2を有し、前記熱収縮性フィルム2の内部に、前記熱収縮性フィルム2の表面側又は裏面側から照射したレーザー光に起因して、周囲が炭化された閉鎖空間である空洞部5が形成されている。
【選択図】 図2
Description
熱収縮性筒状ラベルは、容器などの被着体に対する装着方法に従って、次の2つに大別できる。
第1の熱収縮性筒状ラベルは、熱収縮性フィルムを有するラベル基材の第1側端部の表面に第2側端部の裏面を重ね合わせて接着することにより、筒状に形成された筒状体である。この第1の熱収縮性筒状ラベルは、それを被着体に外嵌した後に加熱することにより、熱収縮して被着体に密着する。
従来、トレーサビリティに関する表示をインクジェット方式で印刷することが知られているが、この場合、印刷面に水分などが付着していると、インキが良好に添着しない又は添着させたインキが滲むなどの問題点がある。
レーザーマーキングによれば、印字面に水分などが付着していても、フィルムの表面に所望の表示を表すことができる。
かかる熱収縮性筒状ラベルにおいては、所望の表示を表すようにレーザー光を照射することにより、所望の表示と同様な平面視形状を有する空洞部を容易に形成できる。その空洞部の周囲はレーザー光によって炭化物を有するので、熱収縮性フィルムの表面側からその炭化物(所望の表示)を視認できる。かかる空洞部を有することにより、その空洞部において光の屈折率が大きく変化するので、熱収縮性フィルムの表面側から所望の表示を容易に視認できる。
また、前記空洞部は、熱収縮性フィルムの内部に形成されているので、そのフィルムの表裏面が擦れても空洞部が消失することがない。
本発明の好ましい熱収縮性筒状ラベルは、前記熱収縮性フィルムの表面に、艶消し層が積層されている。
かかる好ましい熱収縮性筒状ラベルは、裏面に光反射層が積層されているので、熱収縮性フィルムの表面側から見たときに、炭化物とそれ以外の部分との境界が明確になり、所望の表示を明確に視認できるようになる。
さらに、熱収縮性フィルムの裏面に光反射層が積層又は熱収縮性フィルムの表面に艶消し層が積層されている熱収縮性筒状ラベルは、レーザー光の照射により、炭化物を有し且つ比較的大きな空洞部が形成され易くなる。このため、所望の表示をより一層視認し易い熱収縮性筒状ラベルを構成できる。
本発明の好ましい熱収縮性筒状ラベルは、前記炭化物の形成された層が、樹脂成分として、スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びスチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体の混合物、又は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びスチレン−(メタ)アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体の混合物を含む。
本発明の好ましい熱収縮性筒状ラベルは、前記空洞部の厚みが、1μm〜30μmである。
本明細書において、ある部材の「表面」は、筒状に形成された際に(つまり、熱収縮性筒状ラベルが形成された際に)、その筒体の外側の面を指し、「裏面」は、その筒体の内側の面を指す。「平面視形状」は、熱収縮性フィルムの表面に対して鉛直方向から見た形状をいう。また、用語の前に、「第1」、「第2」などを付す場合があるが、この語は、用語を区別するために付加されたものであり、その優劣や順序などを意味しない。さらに、「PPP〜QQQ]という記載は、「PPP以上QQQ以下」を意味する。
なお、各図において、厚みや寸法などは、実際のものと異なっていることに留意されたい。
ラベル基材1は、透明な熱収縮性フィルム2と、意匠印刷層(図示せず)と、光反射層3と、を有する。ラベル基材1は、これらの層以外の機能層を有していてもよい。熱収縮性フィルム2の表面及び裏面は、平滑であり、熱収縮性フィルム2の内部には、所望の表示を表す炭化物が形成されている。この炭化物は、熱収縮性フィルム2の表面側又は裏面側から照射したレーザー光により形成された、閉鎖空間である空洞部5の周囲に存在している。
意匠印刷層を熱収縮性フィルム2の裏面に設ける場合には、意匠印刷層のデザイン表示が光反射層3によって隠蔽されないようにするために、熱収縮性フィルム2の裏面と光反射層3の間に意匠印刷層が設けられる。
熱収縮性は、所定の温度(例えば、70℃〜100℃)に加熱されると収縮する性質をいう。
熱収縮性フィルム2は、他方向(他方向は、フィルム面内で前記一方向に直交する方向)にも若干熱収縮又は熱伸張するものを用いてもよい。
熱収縮性フィルム2の熱収縮率は、特に限定されない。熱収縮性フィルム2の、80℃に加熱した際の一方向における熱収縮率は、例えば、30%以上であり、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上である。
なお、熱収縮性フィルム2が他方向にも若干熱収縮又は熱伸張する場合、その80℃に加熱した際の他方向における熱収縮率は、例えば、−3%〜15%である。前記他方向の熱収縮率のマイナスは、熱伸張を意味する。
式:熱収縮率(%)=[{(一方向(又は他方向)の元の長さ)−(一方向(又は他方向)の浸漬後の長さ)}/(一方向(又は他方向)の元の長さ)]×100。
透明は、有色透明又は無色透明を含むが、好ましくは無色透明である。
熱収縮性フィルム2の透明性の度合いは、前記空洞部5の平面視形状(所望の表示)を熱収縮性フィルム2の表面側から視認できる程度であれば特に限定されない。熱収縮性フィルム2の全光線透過率は、例えば、70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。
前記全光線透過率は、JIS K7105(プラスチックの光学的特性試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。
熱収縮性フィルム2の厚みは、特に限定されないが、一般に、20μm〜100μmであり、好ましくは30μm〜70μmである。
熱収縮性フィルム2が複数層の積層フィルムである場合、熱収縮性フィルム全体として、前記熱収縮性を有していることを条件として、その複数層の中に熱収縮性を有さない層が含まれていてもよい。
表層21の表面及び裏層23の裏面は、平滑である。表層21の表面側(熱収縮性フィルム2の表面側)又は裏層23の裏面側(熱収縮性フィルム2の裏面側)からレーザー光を照射することにより、中間層22の内部に、炭化された炭化物を周囲に有する空洞部5を形成できる。
なお、本明細書において、表面及び裏面が平滑とは、空洞部5が表層21の表面及び裏層23の裏面(熱収縮性フィルム2の表面及び裏面)に出ていない状態である。前記表面及び裏面が平滑であることは、(1)レーザー照射後の表層21(熱収縮性フィルム2)の表面及び裏層23(熱収縮性フィルム2)の裏面が、レーザー照射直前の表面及び裏面と同じような状態、或いは、(2)内部に生じた空洞部5に対応して表層21の表面及び裏層23の裏面になだらかな凹み又は膨らみが生じている状態、(3)レーザーが当たることによって表面に微細な形状変化が生じた状態、を含む意味である。内部に空洞部が形成された後には、外からの荷重などによって空洞部が少し潰れる又は空洞部内の空気膨張により、空洞部に対応する表面部分又は裏面部分が、わずかに湾曲状に凹む又は膨らむことがあるからである。
表層21及び裏層23の厚みは、特に限定されないが、例えば、3μm〜50μmである。
くは1.5万〜8万であり、より好ましくは2万〜6万である。表層21及び裏層23の形成材料がポリスチレン系樹脂である場合、その樹脂は、中間層22を形成するポリスチレン系樹脂よりも重量平均分子量が大きいことが好ましい。
例えば、熱収縮性フィルム2としては、2種3層のフィルムが挙げられる。このような2種3層フィルムとしては、表層21及び裏層23が何れもポリエステル系樹脂から形成され且つ中間層22がポリスチレン系樹脂から形成されたフィルム、又は、表層21、中間層22及び裏層23が何れもポリスチレン系樹脂から形成されたフィルムなどが挙げられる。
中間層22の厚みは、特に限定されないが、例えば、10μm〜90μmであり、好ましくは、20μm〜60μmである。中間層22の厚みが余りに薄いと、レーザー光の照射時に、内部に空洞部5が生じないおそれがある。
このポリスチレン系樹脂としては、スチレンの単独重合体である一般ポリスチレン(GPPS)などのスチレン系単量体の単独重合体又は共重合体;合成ゴムにスチレンをグラフト重合させた高衝撃性ポリスチレン(HIPS);スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)に代表される、スチレン系単量体とブタジエンやイソプレン等のジエン系単量体(共役ジエン)からなる共重合体(特に、ブロック共重合体)であるスチレン−共役ジエン共重合体;スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体などの共重合体であるスチレン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体;スチレン−共役ジエン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体;スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体との共重合体をグラフト重合させた透明・高衝撃性ポリスチレン(グラフトTIPS)、及びこれらの混合物等が挙げられる。特に、中間層22の形成に用いられるポリスチレン系樹脂は、2種以上の混合物であることが好ましい。
前記(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、1種単独で、又は、2種以上併用できる。前記(メタ)アクリルは、メタクリル又はアクリルを意味する。
前記ポリスチレン系樹脂としては、市販品を用いてもよく、例えば、旭化成ケミカルズ(株)製「アサフレックス」、電気化学工業(株)製「クリアレン」などが挙げられる。
このような他の熱可塑性樹脂及び添加剤を配合する場合、その量は、形成材料中、0を超え50重量%以下であることが好ましい。
前記リターン材は、熱収縮性フィルムの製造時に生じるフィルム端切れを再利用するリサイクル材である。前記リターン材は、フィルム端切れを回収し、その端切れを所要温度(例えば、200℃〜250℃)で溶融し、再ペレット化することにより得られる。
リターン材の配合量は、特に限定されないが、目的とする層(例えば、中間層22など)の形成材料全体を100質量部とした場合、リターン材が20質量部〜60質量部配合されていることが好ましい。
図3のラベル基材1は、表層21と、第1層221及び第2層222からなる中間層22と、裏層23と、からなる熱収縮性フィルム2と、必要に応じて裏層23の裏面に設けられる光反射層3と、必要に応じて設けられる意匠印刷層及びその他の機能層と、を有する。
図4のラベル基材1は、表層21と、第1層221、第2層222及び第3層223からなる中間層22と、裏層23と、からなる熱収縮性フィルム2と、必要に応じて裏層23の裏面に設けられる光反射層3と、必要に応じて設けられる意匠印刷層及びその他の機能層と、を有する。
従って、例えば、図3に示すように、空洞部5が第1層221と第2層222の双方に形成されていてもよいし、例えば、図4に示すように、空洞部5が、隣接する2つの層(例えば第2層222と第3層223)の積層界面に跨がって形成されていてもよい。
延伸は、テンター法、チューブラー法などの公知の方法で行うことができる。延伸処理は、通常、70℃〜110℃の温度で、一方向に2.0〜8.0倍、好ましくは3.0〜7.0倍程度延伸すればよい。さらに、必要に応じて、他方向にも、例えば1.5倍以下の低倍率で延伸処理を行ってもよい。得られたフィルムは、一方向に熱収縮しうる一軸延伸フィルム又は他方向にも若干熱収縮しうる二軸延伸フィルムとなる。
光反射層3としては、所定色のインキを熱収縮性フィルム2の裏面にベタ状に塗工することにより熱収縮性フィルム2の裏面に設けられた背景印刷層、熱収縮性フィルム2の裏面に蒸着されたアルミニウム膜などの金属蒸着膜、熱収縮性フィルム2の裏面に積層されたアルミニウム箔などの金属箔などが挙げられる。
背景印刷層の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.2μm〜15μmである。
前記空洞部5を形作る、空洞周囲の壁面5aには、炭化物が存在する。なお、空洞部5の周囲の炭化物は、周囲の壁面5aの全体に存在している場合(壁面5aの全体が炭化されている場合)だけでなく、壁面5aの一部に炭化物が存在しない場合も含む。
前記空洞部5の周囲の炭化物は、空洞部5の壁面5a自体が炭化することによって生じるか、又は、レーザー光の照射前に空洞部形成箇所に存在していたフィルム成分自体がレーザー光の照射によって炭化して炭化物を生じ、その炭化物が同時に生じた空洞部5の壁面5aに付着したものであると推定される。
空洞部5の周囲に炭化物が形成されていることにより、熱収縮性フィルム2の表面側から空洞部5の平面視形状を良好に視認できる。
なお、図1において、便宜上、空洞部5の平面視形状を楕円リング状(数字の零)で表しているが、空洞部5の形状は、これに限定されるわけではない。
艶消し層7を設ける場合、熱収縮性フィルム2の裏面に、光反射層が設けられていなくてもよいが、好ましくは、図6に示すように、前記白色印刷層などの光反射層3が設けられる。熱収縮性フィルム2と、その裏面に設けられた光反射層3と、その表面に設けられた艶消し層7と、を有するラベル基材1を用いることにより、熱収縮性フィルム2の内部に炭化物を有し且つより大きな空洞部5を形成し易い。前記熱収縮性フィルム2、光反射層3及び艶消し層7を有するラベル基材1からなる熱収縮性筒状ラベルは、より大きな空洞部5を形成できるので、所望の表示が明確に視認できる熱収縮性筒状ラベルを構成できる。
なお、図6では、3層構造の熱収縮性フィルム2を例示しているが、艶消し層7を設ける場合の熱収縮性フィルム2についても、3層構造に限られず、2層若しくは4層以上の複層構造又は単層でもよい。
レーザー光線の照射条件は、適宜設定される。
レーザー光の周波数は、例えば、20kHz〜100kHz、好ましくは20kHz〜40kHzである。周波数(エネルギー)が小さすぎると熱収縮性フィルム2の内部(中間層22)が十分に溶融せず、他方、周波数が大きすぎると熱収縮性フィルム2が焼けて部分的に破断するおそれがある。
前記空洞部5の厚みは、特に限定されないが、好ましくは、1μm〜30μmであり、より好ましくは、1μm〜20μmである。空洞部5の厚みが余りに小さいと、空洞部5の視認性が低下し、一方、空洞部5が余りに大きいと、空洞部5が熱収縮性フィルム2の表面又は裏面を突き破り、熱収縮性フィルム2の表面又は裏面にクレーターのような陥没部を生じるおそれがある。
なお、空洞部5の厚みは、熱収縮性フィルムの厚み方向における空洞部5の長さであり、その長さが熱収縮性フィルムの面方向で一様でない場合には、その長さのうちで最大の長さをいう。
空洞部5の平面視形状(所望の表示)は、特に限定されず、適宜設定できる。
空洞部5の平面視形状は、商品名や絵柄などの予め決まったデザイン表示を表すものでもよいし、又は、オンデマンド的な表示を表すものでもよい。
オンデマンド的な表示には、例えば、製造年月日、賞味期限、製造コードなどのトレーサビリティに関する表示、懸賞キャンペーンを行っている場合の懸賞応募ID、アタリ又はハズレのような籤表示などが含まれる。通常、このようなオンデマンド的な表示は、数字、文字、記号などで表される。
図8は、第2の熱収縮性筒状ラベルA2の形成過程を示し、ラベル基材1の第1側端部1aの裏面を被着体6に接着し、ラベル基材1を被着体6に巻き付ける前の状態を示している。
なお、前記第1側端部1aは、ラベル基材1の一方向両側において他方向に延びる両側部のうちの一方であり、第2側端部1bは、その両側部のうちの他方である。
第1の熱収縮性筒状ラベルA1は、通常、ラベル基材1を筒状に形成して筒状体とした後、レーザー光を照射して熱収縮性フィルム2の内部に炭化物及び空洞部5が形成される。
第2の熱収縮性筒状ラベルA2は、熱収縮性フィルム2の内部に炭化物及び空洞部5が形成されたラベル基材1を用いて、被着体6を利用して筒状に形成される。
第2の熱収縮性筒状ラベルA2は、既に被着体に外嵌されているので、所定の温度に加熱することにより、周方向に収縮して被着体に密着する。
被着体は、特に限定されず、代表的には、飲料容器、調味料容器、化粧品容器、医薬品容器などの各種容器が挙げられる。
特に、炭化物が空洞部の周囲に形成されている場合、光が空洞部で大きく屈折するので、所望の表示(炭化物の形状)を容易に視認できるようになる。
さらに、レーザー光を使用するので、ラベルが濡れていても所望の表示を表すことができる。
熱収縮性フィルムとして、厚み10μmの表層、厚み30μmの中間層及び厚み10μmの裏層からなる3層構造の厚み50μmの一軸延伸ポリスチレン系フィルムを用いた。前記表層及び裏層は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(ブタジエン量25質量%)からなり、前記中間層は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(ブタジエン量25質量%)とスチレン−アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体(ブタジエン成分にスチレン及びアクリル酸エステルがグラフト共重合したもの)の等量混合物からなる。
この熱収縮性フィルム(熱収縮性フィルムそのものをラベル基材として使用)に、所定の表示(1234567890という数字)を描くように、その表層側から下記の照射条件でレーザー光を照射した。
レーザー:YAGレーザー
走査速度:500mm/秒
Q−スイッチ周波数:40kHz
レーザーパワー:80%
実施例1の熱収縮性フィルムの裏層の裏面に、白色顔料として酸化チタンを含むアクリル系インキ(酸化チタンは、全固形分に対して60質量%配合)をベタ状に印刷して厚み10μmの白色背景印刷層を設けたラベル基材を作製した。このラベル基材に、実施例1と同様にして、レーザー光を照射した。
実施例1の熱収縮性フィルムの裏層の裏面に、白色顔料として酸化チタンを含むアクリル系インキ(酸化チタンは、全固形分に対して60質量%配合)をベタ状に印刷して厚み3μmの白色背景印刷層を設け、且つ、そのフィルムの表層の表面に、シリカを含むマットインキ(シリカは、全固形分に対して20質量%配合)をベタ状に印刷して厚み1μmの艶消し層を設けたラベル基材を作製した。このラベル基材に、実施例1と同様にして、レーザー光を照射した。
熱収縮性フィルムとして、厚み10μmの表層、厚み30μmの中間層及び厚み10μmの裏層からなる3層構造の厚み50μmの一軸延伸ポリスチレン系フィルムを用いた。前記表層及び裏層は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(ブタジエン量25質量%)からなり、前記中間層は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(ブタジエン量25質量%)とスチレン−アクリル酸エステル共重合体の混合物(スチレン−ブタジエンブロック共重合体:スチレン−アクリル酸エステル共重合体(質量比)=70:30)からなる。この熱収縮性フィルムの裏面に、実施例3と同様にして、厚み3μmの白色背景印刷層を設け、且つ、熱収縮性フィルムの表面に、厚み1μmの艶消し層を設けることにより、白色背景印刷層及び艶消し層を有するラベル基材を作製した。このラベル基材に、実施例1と同様にして、レーザー光を照射した。
実施例1の中間層を構成するスチレン−ブタジエンブロック共重合体とスチレン−アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体の混合物のうち30質量%相当分をリターン材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、熱収縮性フィルムを作製した。この熱収縮性フィルムは、中間層の30%にリターン材が使用されている点で実施例1のフィルムと異なるが、実施例5及び実施例1のフィルムの組成は、実質的に同じである。この熱収縮性フィルムに、実施例1と同様にして、レーザー光を照射した。
実施例1乃至5のラベル基材の表面及び裏面を目視で観察したところ、いずれの面にもクレーターのような陥没した箇所がなく、平滑状であった。
また、各ラベル基材の表面側から目視で観察したところ、1234567890の数字を明瞭に確認できた。
実施例1乃至実施例5を対比すると、実施例1よりも実施例2の方が前記数字を視認し易く、実施例2よりも実施例3及び4の方が前記数字を視認し易かった。さらに、実施例1よりも実施例5の方が前記数字を視認し易かった。
実施例1のラベル基材の空洞部は、その厚みが1μmであり、実施例2のラベル基材の空洞部は、その厚みが2μmであった。
なお、図10は、前記切断した実施例1のラベル基材の電子顕微鏡の写真図である。
Claims (7)
- 所望の表示が表され且つ筒状に形成された透明な熱収縮性フィルムを有し、
前記表示が、前記熱収縮性フィルムの内部に形成された炭化物によって表されている、熱収縮性筒状ラベル。 - 前記炭化物が、前記熱収縮性フィルムの表面側又は裏面側から照射したレーザー光に起因して、熱収縮性フィルムの内部に形成された空洞部の周囲に存在する、請求項1に記載の熱収縮性筒状ラベル。
- 前記熱収縮性フィルムが、表層、中間層及び裏層の少なくとも3層を共押出し成形した積層フィルムであり、前記中間層に、前記炭化物が形成されている、請求項1又は2に記載の熱収縮性筒状ラベル。
- 前記熱収縮性フィルムの裏面に、光反射層が積層されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱収縮性筒状ラベル。
- 前記熱収縮性フィルムの表面に、艶消し層が積層されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱収縮性筒状ラベル。
- 前記炭化物の形成された層が、樹脂成分として、スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びスチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体の混合物、又は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びスチレン−(メタ)アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体の混合物を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の熱収縮性筒状ラベル。
- 前記空洞部の厚みが、1μm〜30μmである、請求項2乃至6のいずれか一項に記載の熱収縮性筒状ラベル。
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