JP2014026058A - 液晶表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミラーおよび表示素子の機能を両立する液晶表示素子を提供する。
【解決手段】液晶表示素子1は、バックライト2、R偏光板3、液晶パネル4、F偏光板5、反射型偏光板6および位相差板7をこの順で積層して構成される。
液晶パネル4は、垂直配向する液晶が負の誘電異方性を有し、電圧の印加によって、水平方向に対し35°〜55°の方向となる傾斜方向に傾斜するように構成される。F偏光板5は、透過軸が液晶の傾斜方向に対し35°〜55°の方向となるように設定され、R偏光板3は、F偏光板5と互いの透過軸が直交するよう配置される。反射型偏光板6は、透過軸が、F偏光板5の透過軸の方向と平行となるように設定され、位相差板7は、1/4波長板であって、延伸軸が反射型偏光板6の透過軸の方向と35°〜55°の方向に設定されるようにする。
【選択図】図5

Description

本発明は、液晶表示素子に関する。
液晶表示素子は、一対の基板間に液晶層を挟持して構成される。液晶表示素子は、透過型として用いられる場合、基板にガラス基板等の光透過性の基板を用いる。液晶層は、例えば、ネマチック相の液晶(以下、ネマチック液晶とも言う。)から形成できる。各基板の液晶層側の面には、例えば、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウム錫)等の透明導電材料からなる、パターニングされた電極を設けることができる。液晶パネルの電極の形状は、液晶表示素子における表示のパターンに対応する。液晶パネルの各基板上の電極と液晶層との間には、液晶層の均一な初期配向を実現する液晶配向膜を設けることが好ましい。
液晶表示素子において、液晶層を挟持する各基板上には、一対の偏光板が設けられることが好ましい。そして、液晶表示素子では、各基板上の電極間に印加される電界に応じて、液晶層が初期の状態から配向変化する。液晶表示素子は、液晶層の配向変化を利用し、液晶層および偏光板間を透過する光を制御して、画像の表示を行うことができる。
以上の構成を備えた液晶表示素子は、薄型、高解像度、および低駆動電圧等の特徴を有する。液晶表示素子は、時計、電卓、家電製品、テレビ、スロットマシーン等の遊技機、自動車のインストルメントパネル、またはパソコンの表示素子等、多様な機器の表示素子として用いられ、さらに用途を拡大している。
液晶表示素子では、そうした用途拡大に対応する技術の1つに、従来の表示素子としての機能に加え、ミラー(鏡)としての機能を両立させる技術がある。例えば、液晶表示素子の前面に、お互いに直交する反射軸(反射時の偏光軸)と透過軸(透過時の偏光軸)とを備えた反射型偏光板を配置し、表示素子としての機能に加え、ミラー(鏡)としての使用も可能にする(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
特開2004−246004号公報 特開2010−79087号公報
しかしながら、上述のような特性の反射型偏光板を用い、表示素子としてもミラーとしても機能する液晶表示素子では、使用上、問題が生じる懸念がある。それは、液晶表示素子の視認者がサングラス等の偏光メガネを着用して、この液晶表示素子を視認しようとする場合である。
視認者が偏光メガネを着用した状態で上述の反射型偏光板を用いた液晶表示素子を観察すると、液晶表示素子における表示が見えなくなってしまうことや、逆に、ミラーとしての機能が消失してしまうことがあった。
サングラス等の偏光メガネは、眩しさやギラツキやにじみ等を抑えることのできるように、着用したときの上下方向(水平面と垂直な方向)の直線偏光のみが透過されるように構成されている。すなわち、サングラス等の偏光メガネは透過軸が上下方向となるように設定されている。
その場合、上述の液晶表示素子の前面に配置される反射型偏光板の反射軸が上下方向(垂直方向)に設定されていると、反射型偏光板の透過軸は水平方向となり、結果として、偏光メガネの透過軸は、反射型偏光板の反射軸と平行になって、反射型偏光板の透過軸と直交することになる。そのため、反射型偏光板の透過軸と平行な方向に偏光した光として液晶表示素子から出射される画像光は、偏光メガネを透過できずに吸収されてしまう。その結果、液晶表示素子はミラーとしての機能は発揮できるが、表示素子としての機能は失われることになる。
また、上述の液晶表示素子の前面に配置される反射型偏光板の反射軸が水平方向(上述した上下方向と垂直な方向)に設定されていると、反射型偏光板の透過軸は上下方向となり、結果として、偏光メガネの透過軸は、反射型偏光板の反射軸と直交し、反射型偏光板の透過軸とは平行な方向に設定されることになる。そのため、液晶表示素子において、反射型偏光板からの反射光は、偏光メガネを透過できずに吸収されてしまう。その結果、表示素子としての機能は発揮できるが、ミラーとしての機能は失われることになる。
そこで、液晶表示素子では、反射型偏光板を用い、偏光メガネを着用した視認者に対してもミラーとしての機能と表示素子としての機能とを両立して発揮できる技術が求められている。
本発明は、こうした点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、ミラーとしての機能と表示素子としての機能を両立できる液晶表示素子を提供することである。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明は、一対の基板間に、垂直配向する液晶からなる液晶層を挟持して構成された液晶パネルと、
液晶パネルを前面側と背面側から挟持するとともに、互いの透過軸が直交するように配置された一対の偏光板と、
一対の偏光板のうちの前面側の偏光板のさらに前面側に配置され、透過軸と直交する方向に偏光した光を反射する反射型偏光板と、
反射型偏光板の前面側に配置された位相差板と、
一対の偏光板のうちの背面側の偏光板のさらに背面側に配置されたバックライトとを有する液晶表示素子であって、
液晶パネルは、液晶層の液晶が負の誘電異方性を有し、基板間の電圧の印加によって液晶が、水平方向に対し35°〜55°の方向となる傾斜方向に傾斜するように構成され、
前面側の偏光板は、その透過軸が液晶の傾斜方向に対し35°〜55°の方向となるように設定され、
反射型偏光板は、その透過軸が、前面側の偏光板の透過軸の方向と平行となるように設定され、
位相差板は、1/4波長板であって、延伸軸が反射型偏光板の透過軸の方向と35°〜55°の方向に設定されることを特徴とする液晶表示素子に関する。
本発明において、液晶パネルは、基板それぞれの液晶層と接する面に液晶配向膜を有し、上述の傾斜方向にプレチルト角を有してその液晶層の液晶が垂直配向するとともに、電圧の印加によって、その傾斜方向に傾斜するように構成されることが好ましい。
本発明において、液晶パネルは、一対の基板のうちの前面側となる基板の液晶側の面に第1の電極を有し、一対の基板のうちの背面側となる基板の液晶側の面に第2の電極を有しており、
第1の電極および第2の電極に、それぞれ十字形の開口部および小片の開口部が格子状に設けられ、
第1の電極に設けられる十字形の開口部の形状と、第2の電極に設けられる十字形の開口部の形状とが同じであり、
第2の電極に設けられる十字形の開口部が、第1の電極おいて上下方向および水平方向に2つずつ並ぶ4つの十字形の開口部の対向する凹頂点同士を対角の頂点とする正方形の領域の中央に位置するようにされ、
電圧の印加によって、液晶層の液晶が上述した傾斜方向に傾斜するように構成され、
前面側の偏光板の透過軸は、第1の電極および第2の電極の少なくとも一方に設けられた十字形の開口部の水平方向に伸びる部分、または、上下方向に伸びる部分のいずれかと平行に配置されることが好ましい。
本発明において、バックライトに代えて、バックライト付き液晶表示素子または発光型表示素子が配置されることが好ましい。
本発明において、電圧無印加時またはOFF電圧の印加時の透過率が0.05%以下であることが好ましい。
本発明によれば、ミラーとしての機能と表示素子としての機能とを両立する液晶表示素子が提供される。
本発明の液晶表示素子の一例を示す図であり、(a)は、本発明の液晶表示素子の一例の正面図であり、(b)は、本発明の液晶表示素子の一例の文字表示を行った状態を示す図である。 本発明の液晶表示素子の別の一例を示す図である。 本発明の液晶表示素子で懸念される問題を説明する図であり、(a)は、液晶表示素子の反射型偏光板の反射軸と透過軸の設定を示す図であり、(b)は、使用される偏光メガネとそれによって懸念される問題を説明する図である。 本発明の液晶表示素子で懸念される問題の別の例を説明する図であり、(a)は、液晶表示素子の反射型偏光板の反射軸と透過軸の設定を示す図であり、(b)は、使用される偏光メガネとそれによって懸念される問題を説明する図である。 本発明の実施形態の液晶表示素子の構造を示す模式的な断面図である。 本実施形態の別の例である液晶表示素子の電極の開口部の構造を例示する図である。 十字形の開口部の長さの定義を説明する図である。 本実施形態の別の例である液晶表示素子の電極の開口部構造の別の例を示す図である。 本発明の第1実施例の液晶表示素子における各構成要素の光学軸の配置関係を示す図である。 本発明の第2実施例の液晶表示素子における各構成要素の光学軸の配置関係を示す図である。 本発明の第2実施例の液晶表示素子の電極の開口部の構造を示す図であり、(a)はセグメント電極の開口部を示す図であり、(b)はコモン電極の開口部を示す図である。 本発明の第3実施例の液晶表示素子における各構成要素の光学軸の配置関係を示す図である。
本発明者は、液晶表示素子において、透過軸と直交する方向に偏光した光を反射する反射型偏光板を用い、ミラー部でミラー(鏡)の状態を示すとともに、そのミラー部の一部に情報表示部を設けて所望とする表示を行う技術の開発を行った。
反射型偏光板は、上述したように、特定方向に偏光した光だけに限って透過させる透過軸を有し、その透過軸と直交する方向に偏光した光は反射させる偏光板である。従来の偏光板は、透過軸と直交する方向に偏光した光が吸収され、光の利用効率は50%以下となっていた。それに対し、ここで用いられる反射型偏光板は、光を吸収せず、透過軸と直交する方向に偏光した光を反射することができる。本発明者は、反射型偏光板の反射機能をミラーに活用し、所定方向の偏光を透過する光透過機能を画像の表示に利用する。
そして、本発明者は、開発された技術を、自動車等車両の運転席前方のフロントガラスの上部付近に配置されるバックミラー(ルームミラー等とも称されることがある。)に適用し、バックミラー機能と情報表示機能とを両立できる液晶表示素子を開発した。
図1は、本発明の液晶表示素子の一例を示す図であり、図1(a)は、本発明の液晶表示素子の一例の正面図であり、図1(b)は、本発明の液晶表示素子の一例の文字表示を行った状態を示す図である。
本発明の一例である液晶表示素子100は、バックミラーとしての外観を備え、ミラー状態を示すミラー部101を有するとともに、そのミラー部101の一部で文字情報等の表示を行うよう構成されている。
図2は、本発明の液晶表示素子の別の一例を示す図である。
図2に示す本発明の別の一例である液晶表示素子200では、ミラー状態を示すミラー部201の一部に矩形状の表示領域202が設けられている。そして、液晶表示素子200は、その表示領域202において、所望とする画像の表示を行うよう構成されている。
こうした本発明の液晶表示素子は、上述したように、液晶表示素子の視認者がサングラス等の偏光メガネを着用して、この液晶表示素子を視認しようとする場合、問題を生じさせる懸念がある。
図3は、本発明の液晶表示素子で懸念される問題を説明する図であり、図3(a)は、液晶表示素子の反射型偏光板の反射軸と透過軸の設定を示す図であり、図3(b)は、使用される偏光メガネとそれによって懸念される問題を説明する図である。
図3(a)および図3(b)に示すように、本発明の別の一例である液晶表示素子200は、使用する反射型偏光板(図示されない)の反射軸203を水平方向に設定することができる。その場合、ミラー部201の一部に設けられた表示領域202では、反射型偏光板の透過軸204と平行な方向に偏光した光が画像光として出射されることになる。
ここで、上述したように、サングラス等の偏光メガネ210は、眩しさやギラツキやにじみ等を抑えることができるように、着用したときの上下方向(水平面と垂直な方向)の直線偏光のみが透過されるようになっている。すなわち、図3(b)に示すように、サングラス等の偏光メガネ210は、透過軸211が矢印によって模式的に示されるように、上下方向となるように設定されている。
その場合、偏光メガネ210の透過軸211は、反射型偏光板の反射軸203と直交し、反射型偏光板の透過軸204と平行な方向に設定されることになる。そのため、反射型偏光板の透過軸204と平行な方向に偏光した光として表示領域202から出射される画像光は、偏光メガネ210を透過する。一方、ミラー部201の反射型偏光板からの反射光は、偏光メガネ210を透過することできずに吸収されてしまう。その結果、図3(b)に示すように、液晶表示素子200は、表示領域202を用いた表示素子としての機能を発揮できるが、ミラー部201のミラーとしての機能は失われることになる。
図4は、本発明の液晶表示素子で懸念される問題の別の例を説明する図であり、図4(a)は、液晶表示素子の反射型偏光板の反射軸と透過軸の設定を示す図であり、図4(b)は、使用される偏光メガネとそれによって懸念される問題を説明する図である。
図4(a)および図4(b)に示すように、本発明の別の一例である液晶表示素子200’は、使用する反射型偏光板(図示されない)の反射軸203’を上下方向(上述した水平方向と垂直な方向)に設定することができる。その場合、ミラー部201’の一部に設けられた表示領域202’では、反射型偏光板の透過軸204’と平行な方向に偏光した光が画像光として出射されることになる。
そして、上述した偏光メガネ210を着用すると、偏光メガネ210の透過軸211は、反射型偏光板の反射軸203’と平行になり、反射型偏光板の透過軸204’とは直交することになる。そのため、反射型偏光板の透過軸204’と平行な方向に偏光した光として表示領域202’から出射される画像光は、偏光メガネ210を透過することできずに吸収されてしまう。一方、ミラー部201’の反射型偏光板からの反射光は、偏光メガネ210を透過することできる。その結果、図4(b)に示すように、液晶表示素子200’は、ミラー部201’のミラーとしての機能を発揮できる。しかし、図4(b)中で点線により模式的に示されるように、表示領域202’は消失したように見え、表示領域202’を用いた表示素子としての機能は失われることになる。
自動者等車両の運転手は、運転の環境を向上させて疲れを低減するため、運転時にサングラスを着用して運転する場合が多い。そのため、上述したような、バックミラーとして使用される液晶表示素子の機能の消失は問題となる。特に、ミラー機能の消失は、運転を阻害することになって、重大な問題となることがある。
そこで、本発明者はさらなる検討を重ね、上述した問題への懸念が低減された、新規な構成の液晶表示素子を開発するに至った。以下で、図面等を用い、本発明の実施形態をさらに詳しく説明する。
図5は、本発明の実施形態の液晶表示素子の構造を示す模式的な断面図である。
図5に示す、本発明の実施形態の液晶表示素子1は、図1に例示された液晶表示素子100と同様のバックミラー状の外観を有し、ミラー状態を示すミラー部を有する。そして、そのミラー部の一部で文字情報や画像表示ができるように構成されている。
図5に示すように、本実施形態の液晶表示素子1は、バックライト2、R偏光板3、液晶パネル4、F偏光板5、反射型偏光板6および位相差板7をこの順で積層して構成される。すなわち、液晶表示素子1は、液晶パネル4が、視認者(図示されない)の側となる前面側に配置されるF偏光板5と、背面側に配置されるR偏光板3とからなる一対の偏光板によって挟持される。液晶パネル4の背面側には、R偏光板3の背面側に、バックライト2が配置される。そして、F偏光板5の前面側には、反射型偏光板6が配置され、さらに、反射型偏光板6の前面側には、位相差板7が配置される。
液晶パネル4は、透過型であり、ガラス基板等の一対の透明な基板(図示されない)によって液晶層(図示されない)を挟持し、液晶層を基板間に封止して構成される。各基板の液晶層側の面には、例えば、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウム錫)等の透明導電材料からなる電極が設けられる。基板上の各電極は、必要な場合、所望の形状にパターニングされた電極とすることができる。液晶パネル4の電極の形状は、液晶表示素子における表示のパターンに対応する。液晶パネルの一対の基板のそれぞれは、各基板の電極上であって、液晶層と接する面に、液晶層の均一な初期配向を実現する液晶配向膜(図示されない)を設けることが好ましい。
本実施形態の液晶パネル4の液晶層は、例えば、ネマチック相の液晶を用いて形成され、負の誘電異方性を有する。そして、液晶パネル4の液晶層は、基板間で液晶が垂直配向する初期配向状態を示す。すなわち、液晶パネル4は、垂直配向型の液晶パネル4であることが好ましい。垂直配向型の液晶パネル4は、F偏光板5とR偏光板3とを伴って、広い視野角を有する液晶表示素子1を提供でき、運転席からの視認に好適な広い視野角のバックミラーおよび表示素子の構成に好適となる。さらに、垂直配向型の液晶パネル4は、VA(Vertical Alignment)モード液晶表示素子用の光学補償フィルムとして使用されているCプレートや2軸フィルムを用いることにより、OFF電圧印加時の透過率の角度依存性を小さくすることができるので、ミラーとして機能する視角範囲をより広くすることができる。
尚、液晶パネル4は、後述するように、IPS(In−Planes Switching)モードやTN(Twisted Nematic)モードの液晶パネルとすることも可能である。
そして、本実施形態の液晶パネル4は、液晶配向膜によって、電圧の印加されない液晶層の初期配向の状態で、液晶(図示されない)が、各基板に対して所定のプレチルト角を有して略垂直配向するように配向させることができる。
初期配向状態の液晶層の液晶のプレチルト角としては、85.0°〜89.8°が好ましい。85.0°より小さい場合には、電圧が印加されない初期配向の状態で十分に暗い暗状態の形成ができなくなるからである。また、89.8°より大きい場合、特に、完全な垂直配向となる90°になると、電圧が印加されたときの液晶の傾く方向の制御が困難となり、配向乱れやドメインを生じ、液晶表示素子1のミラーや表示素子としての性能を低下させてしまうからである。尚、液晶層の液晶の初期配向状態は、完全な垂直配向性の液晶配向膜に対して、ラビング処理等の一定方向の配向処理をすることによって実現することができる。そして、液晶は、ラビング処理の方向(単にラビング方向とも言う。)に傾いてプレチルト角を有すようになる。液晶の傾く方向は、電極を用いて液晶層を挟持する基板間に電圧が印加されたときに、負の誘電異方性の液晶が傾く方向となる。
本実施形態の液晶表示素子1では、後述するように、視認者が着用する偏光メガネの上下方向の透過軸に対応するように、各構成要素の光学軸の設定がなされている。したがって、液晶パネル4は、前記基板間の電圧の印加によって液晶が、水平方向に対し35°〜55°の方向となる傾斜方向、より好ましくは45°の方向となる傾斜方向に傾斜するように構成されている。
液晶パネル4の前面側にはF偏光板5が配置され、背面側にはR偏光板3が配置される。したがって、液晶パネル4の液晶層の上下の両外側には、一対の偏光板が配置される。そして、視認者側となる前面側のF偏光板5は、その透過軸が、液晶層が電圧の印加によって傾斜する傾斜方向と35°〜55°の方向、好ましくは、45°の方向に配置される。より具体的には、F偏光板5は、その透過軸が、上述した液晶配向膜の配向処理の方向と35°〜55°の方向、好ましくは、45°の方向に配置される。
背面側のR偏光板3は、その透過軸が、液晶層が電圧の印加によって傾斜する傾斜方向と35°〜55°の方向、好ましくは、45°の方向に配置される。より具体的には、R偏光板3は、その透過軸が、上述した液晶配向膜の配向処理の方向と35°〜55°の方向、好ましくは、45°の方向に配置される。
そして、F偏光板5とR偏光板3とは、互いの透過軸が、85°〜95°の角度をなすように、好ましくは、直交するように配置される。
このとき、本実施形態の液晶表示素子1では、視認者側となる前面側のF偏光板5の透過軸が、視認者が着用するサングラス等の偏光メガネの透過軸と平行な方向に設定されることが好ましい。偏光メガネは、通常、上下方向(水平方向と垂直な方向)に透過軸の設定がなされており、F偏光板5の透過軸は、同様に、上下方向となるように設定されることが好ましい。その場合、R偏光板3の透過軸は、水平方向となるように設定され、液晶配向膜の配向処理方向は、上述したように、F偏光板5の透過軸の方向である上下方向を基準に、反時計回りに、例えば、45°となるように設定されることが好ましい。
F偏光板5の前面側には、反射型偏光板6が配置される。反射型偏光板6は、上述したように、特定方向に偏光した光だけに限って透過させる透過軸を有し、その透過軸と直交する方向に偏光した光は反射させる偏光板である。本実施形態の液晶表示素子1の反射型偏光板6としては、市販されているものを用いることができ、例えば、住友スリーエム株式会社によるDBEF(登録商標)シリーズ等の反射型偏光板を用いることができる。
反射型偏光板6の透過軸と反射軸の設定については、その透過軸がF偏光板5の透過軸と平行な方向となるように設定されることが好ましい。その場合、反射型偏光板6の反射軸は、F偏光板5の透過軸と直交する方向に設定されることになる。
反射型偏光板6の前面側には、位相差板7が配置される。位相差板7は、1/4波長板とすることが好ましい。位相差板7である1/4波長板の位相差方向に対応する延伸軸は、反射型偏光板6の透過軸の方向と35°〜55°の方向、好ましくは、45°の方向となるように設定される。尚、延伸軸は、遅相軸あるいは進相軸と言い換えることができる。また、反射型偏光板6の偏光度が非常に高い場合、例えば偏光度が99%以上の場合、反射型偏光板6はF偏光板5の機能も兼ねることができ、F偏光板5を使用しなくてもよくなる。
本実施形態の液晶表示素子1のR偏光板3の背面側には、バックライト2が配置される。また、バックライト2に代えて、バックライト付きの他の液晶表示素子や、発光型表示素子等を配置することも可能である。バックライト2が配置される場合、液晶表示素子1は、バックライト2からの光を文字情報等の表示に使用することになる。また、バックライト付きの他の液晶表示素子等を配置する場合、それから提供される画像を表示として使用することになる。
液晶表示素子1が、バックライト付きの他の液晶表示素子を用いる場合、R偏光板3の透過軸と、バックライト付きの他の液晶表示素子の視認者側となる前面側の偏光板の透過軸とは平行に配置されることが好ましい。バックライト付きの液晶表示素子としては、TNモード、STN(Super Twisted Nematic)モード、IPSモード、VAモードおよびOCB(Optically Compensated Birefringence)モードよりなる群から選ばれる少なくとも1つの液晶モードのTFT(Thin Film Transistor)駆動アクティブマトリクス型液晶表示素子とすることが好ましい。また、発光型表示素子を用いる場合、有機ELディスプレイ(OLED:Organic Light Emitting Diode)、蛍光表示管(VFD:Vacuum Fluorescent Display)等の使用が可能である。
尚、液晶表示素子1は、夜間等において、後続車のヘッドライトの眩しさを低減するために、液晶やエレクトロ・クロミック等を利用した妨眩機能を視認者と反射型偏光板6との間に設置しても良い。
以上の構成を有する本実施形態の液晶表示素子1は、上下方向に透過軸を有するサングラス等の偏光メガネを着用した視認者が視認する場合、外部から液晶表示素子1に入射する光が、反射型偏光板6で反射されて、位相差板7である1/4波長板を2回透過することになる。その結果、液晶表示素子1から出射される光の偏光方向が、例えば、90°回転されて、視認者の着用するサングラス等の偏光メガネの透過軸と平行になり、偏光メガネを透過できるようになる。すなわち、液晶表示素子1は、偏光メガネを着用した視認者に対してもミラーとしての機能を発揮することができる。
そして、液晶表示素子において表示を行うための、バックライト2等からの光は、位相差板7である1/4波長板を1回透過して出射されることになる。その結果、バックライト2等からの光は円偏光となり、視認者が偏光メガネを着用したとしても、その偏光メガネを透過することができる。すなわち、液晶表示素子1は、偏光メガネを着用した視認者に対しても表示素子としての機能を発揮することができる。
また、上述した本実施形態の液晶表示素子1は、液晶パネル4の垂直配向する液晶が電圧印加によって傾く方向を、液晶配向膜のラビング処理等の配向処理の方向によって規定している。しかし、本発明の実施形態では、そのような液晶の傾く方向は、配向処理のみによらず、他の方法、例えば、電極の構造を所望のものとすることによって実現することも可能である。
本実施形態の別の例である液晶表示素子は、液晶層を挟持して液晶パネルを構成する一対の基板上に設けられた少なくとも一方の電極に、スリット構造等とも称されることがある開口部を設ける。そして、電極に開口部を複数配置して、液晶層に電圧を印加するときに、電極間に所望とする方向の斜め電界を形成させる。その結果、本実施形態の別の例である液晶表示素子は、基板間で垂直配向する液晶に対し、電圧印加によって傾く方向を規定することができる。この場合、本実施形態の別の例である液晶表示素子は、液晶パネルの電極構造が異なり、液晶配向膜に配向処理されない垂直配向膜を用いること以外、上述した液晶表示素子1と同様の構造とすることが好ましい。
図6は、本実施形態の別の例である液晶表示素子の電極の開口部の構造を例示する図である。
本実施形態の別の例である液晶表示素子50は、上述した液晶表示素子1と同様、液晶パネル(図示されない)は透過型である。液晶表示素子50の液晶パネルは、ガラス基板等からなる透明な第1の基板(図示されない)および第2の基板(図示されない)の一対の基板によって液晶層(図示されない)を挟持し、液晶層を基板間に封止して構成される。第1の基板および第2の基板それぞれの液晶層側の面には、例えば、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウム錫)等の透明導電材料からなる電極が設けられている。すなわち、第1の基板には第1の電極として第1の透明電極が設けられ、第2の基板には第2の電極として第2の透明電極が設けられている。
図6に示すように、第1の透明電極および第2の透明電極には、それぞれ十字形の開口部51、52および小片の開口部53、54が格子状に設けられている。図6に示す例では、第1の透明電極に設けられる十字形の開口部51および小片の開口部53の形状と、第2の透明電極に設けられる十字形の開口部52および小片の開口部54の形状は同じである。
第1の基板と第2の基板とによって液晶層を挟持して液晶パネルを構成した状態における、第2の透明電極に設けられる十字形の開口部52は、視認者側から見たときに、第1の透明電極おいて上下方向(縦方向)および水平方向(横方向)に2つずつ並ぶ4つの十字形の開口部51の対向する凹頂点同士を対角の頂点とする正方形の領域の中央に位置する。
そして、図6に示すように、第1の透明電極および第2の透明電極にはそれぞれ、同様の形状の十字形の開口部51、52および小片の開口部53、54が格子状に設けられ、ほぼ同じ開口部51、52、53、54のパターンが形成されている。したがって、図6中で点線により模式的に示されるように、それぞれの開口部51、52、53、54のパターンによって、4つに分割されたサブ画素領域55が形成される。
液晶表示素子50は、第1の透明電極と第2の透明電極に開口部51、52、53、54を設けることにより、電圧を印加した時に、液晶層の液晶分子56が各サブ画素領域55内でそれぞれの方向に配向変化する。すなわち、液晶層の液晶分子56は、十字形の開口部51、52の横方向に伸びる部分、または、縦方向に伸びる部分に対して、ほぼ45°方向に配向し、隣接するサブ画素領域55間で、異なる方向に配向するようになる。
尚、図6では、第1の透明電極と第2の透明電極との間に電圧を印加した時に、液晶層の液晶分子56がサブ画素領域55内で配向変化する様子を模式的に示している。
液晶パネルの前面側の背面側には、図5の液晶表示素子1と同様に、一対の偏光板(図示されない)が配置されるが、一対の偏光板の透過軸は、十字形の開口部51、52の横方向に伸びる部分、または、縦方向に伸びる部分のいずれかと平行となるように設定されて配置される。そして、一対の偏光板の透過軸は、上述したように、互いにほぼ直交する方向に配置される。液晶表示素子50は、液晶パネルの第1の透明電極と第2の透明電極との間に電圧を印加したとき、上述したように、液晶層の液晶分子56が、十字形の開口部51、52の横方向に伸びる部分、または、縦方向に伸びる部分に対してほぼ45°方向に配向するため、上記一対の偏光板の透過軸とほぼ45°の方向に配向することとなり、広視野角で明るい表示を得ることができる。
第1の透明電極および第2の透明電極の十字形の開口部51、52の幅、および、小片の開口部53、54の幅は、7μm〜14μmの範囲内に設定されていることが好ましい。7μm未満である場合、各開口部51、52、53、54により形成される斜め電界の影響が小さくなり、電圧印加時の液晶層の良好な配向状態を得にくくなるためである。また、14μmよりも長い場合、開口部51,52、53、54によって点灯しない部分が増え、液晶表示素子50の透過率が低下するためである。
小片の開口部53、54の形状は、図6に示すように矩形とするか、または円形とすることが好ましい。小片の開口部53、54の形状は、その他に、多角形や楕円形であってもよいが、四角形以上の正多角形あるいは円形が好ましく、さらに、正方形がより好ましい。
図7は、十字形の開口部の長さの定義を説明する図である。
十字形の開口部51、52においてその長さaは、図7に示すように定義される。十字形の開口部51、52の長さaは、5μm〜40μmの範囲内の長さであることが好ましく、特に、5μm〜30μmの範囲内にあることが好ましい。十字形の開口部51、52の長さが5μm未満である場合、開口部51、52により生じる斜め電界の影響が小さくなり、電圧印加時の液晶層の良好な配向状態を得にくくなるためである。また、十字形の開口部51、52の長さが40μmより長い場合、開口部51、52の面積が大きくなり、点灯しない部分の面積が増加するため、液晶表示素子50の透過率が低下するためである。
図6に示されるサブ画素領域55は、正方形であることが好ましく、また、サブ画素領域55の一辺の長さが20μm〜60μmの範囲内に設定されていることが好ましい。サブ画素領域55の一辺の長さが20μm未満であると、電極をパターニングによって形成する際の精度の影響を受け、サブ画素領域55内での液晶層の液晶分子56の配向状態にばらつきが生じるためである。そして、サブ画素領域55に比べて相対的に開口部51、52、53、54の占める割合が大きくなり、液晶表示素子50の光の透過率が低下するためである。また、サブ画素領域55の一辺の長さが60μmより大きいと、液晶層に電圧を印加したときのサブ画素領域55内での液晶分子56の配向方向を一方向に揃えにくくなるためである。また、サブ画素領域55の面積が大きくなると、表示を行う際の画像が粗く見えたり、液晶分子56の配向変化の応答速度が遅くなって、表示の応答速度が遅くなることがあるためである。
第1の透明電極および第2の透明電極の十字形の開口部51、52のピッチは、60μm〜140μmの範囲内に設定されていることが好ましい。十字形の開口部51、52のピッチが60μm未満であると、電極パターニングの際の精度の影響を受け、サブ画素領域55内での液晶層の液晶分子56の配向状態にばらつきが生じるためである。また、サブ画素領域55に比べて相対的に開口部51、52、53、54の占める割合が大きくなり、液晶表示素子50の光の透過率が低下するためである。また、十字形の開口部51、52のピッチが140μmより大きいと、開口部51、52、53、54により生じる斜め電界の影響が小さくなり、サブ画素領域55内での液晶分子56の配向方向を一方向に揃えにくくなるためである。また、十字形の開口部51、52のピッチが大きいと、表示を行う際の画像が粗く見えたり、液晶分子56の配向変化の応答速度が遅くなって、表示の応答速度が遅くなることがあるためである。
尚、本実施形態の別の例である液晶表示素子の電極の開口部の構造は、図6に例示されるものに限るわけではない。液晶層に電圧を印加した際に、その液晶分子が、液晶層を挟持する一対の偏光板の透過軸とほぼ45°の方向に配向する開口部の構造であれば良い。こうした電極の開口部構造を実現することで、本実施形態の別の例である液晶表示素子は、広視野角で明るい表示を得ることができる。
図8は、本実施形態の別の例である液晶表示素子の電極の開口部構造の別の例を示す図である。
本実施形態の別の例である液晶表示素子70は、上述した液晶表示素子50と、電極の開口部構造が異なる以外、同様の構造を有する。
液晶表示素子70の第1の透明電極(図示されない)および第2の透明電極(図示されない)にはそれぞれ、複数の同形状の細長い短冊状の開口部71、72が所定の間隔で並ぶように設けられている。開口部71、72はそれぞれ、図8の上下方向から時計回りに45°傾く方向に伸びるか、または、反時計回りに45°傾く方向に伸びるように形成される。そして、例えば、第1の透明電極の開口部71の場合、図8の上下方向から時計回りに45°傾く方向に、所定の間隔で、時計回りに45°傾く方向に伸びるものと、反時計回りに45°傾く方向に伸びるものとが、交互に並ぶように配列されている。第2の透明電極の開口部72の場合も同様である。
第1の透明電極の開口部71と、第2の透明電極の開口部72とは、同じ形状で同様に配置されるが、液晶層(図示されない)を挟持して液晶パネル(図示されない)を構成した状態で、開口部71、72同士が水平方向にずれるように配置され、水平方向に隣接する2つの開口部71の真ん中に、1つの開口部72が配置されるようにされる。
したがって、第1の基板(図示されない)と第2の基板(図示されない)によって液晶層を挟持して液晶パネルを構成した状態で、視認者側となる前面側から見たときに、第1の透明電極の開口部71と第2の透明電極の開口部72とがくの字を形成する。そして、その開口部71と開口部72とからなるくの字構造が上下方向および水平方向に並ぶ配列構造が実現されている。
そして、図8に示すように、それぞれの開口部71、72によって、図8中で点線により模式的に示されるように、分割されたサブ画素領域75が形成される。そして、図8では、第1の透明電極と第2の透明電極との間に電圧を印加した時に、液晶層の液晶分子76がサブ画素領域75内で傾斜して、配向変化する様子を模式的に示している。
液晶表示素子70は、第1の透明電極と第2の透明電極に開口部71、72を設けることにより、電圧を印加した時に、液晶層の液晶分子76が各サブ画素領域75内で開口部71、72の伸びる方向に対して、ほぼ90°となる方向に配向するようなる。その結果、各サブ画素領域75では、液晶層の液晶分子76が、液晶層を挟持する一対の偏光板の透過軸とほぼ45°の方向に配向することになり、液晶表示素子70は、広視野角で明るい表示を得ることができる。
以上の構成を有する本実施形態の液晶表示素子は、電圧無印加時やOFF電圧を印加して画像表示におけるOFF表示を行うとき(以下、単にOFF時と言う。)に、その透過率を0.05%以下にすることが好ましい。
本実施形態の液晶表示素子は、電圧無印加時やOFF時の透過率を0.05%以下にすることで、バックライトを点灯させた状態でも、バックライトからの光に影響されず、明るいミラー機能を得ることができる。電圧無印加時やOFF時の透過率が0.05%より大きい場合、バックライトが白色系で明るすぎると、液晶表示素子を透過する透過光の影響が強くなり、反射光によるミラーとしての機能が低下する。したがって、本実施形態の液晶表示素子は、液晶パネルおよびそれを挟持する一対の偏光板が、上述したVAモードの他、IPSモードを構成することが好ましい。それらの液晶モードは、ノーマリブラックモードのTNモード液晶表示素子に比べ、電圧無印加時やOFF時の透過率を0.05%以下にすることがより容易に行えるためである。
以下、実施例に基づいて本発明の実施形態をより具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1.
本実施例においては、文字情報を表示する機能とミラー機能とを両立する液晶表示素子を製造した。本実施例の液晶表示素子は、情報表示機能を備えたバックミラーの提供に好適である。
図9は、本発明の第1実施例の液晶表示素子における各構成要素の光学軸の配置関係を示す図である。
本発明の第1実施例の液晶表示素子1000を製造するため、横長で長方形状のITO膜付きの一対のガラス基板を準備した。そして、そのITO膜付きのガラス基板を用い、温度、時計または方位等を示す文字や図形等による情報の表示用として、所定形状のセグメント電極とコモン電極とを、公知の方法を用いてパターニングして電極付き基板を形成した。
次いで、垂直配向性の液晶配向膜を、セグメント電極とコモン電極とを覆うように電極付き基板上に成膜し、所定の一方向にアンチパラレル(反平行)ラビング処理を施した。その後、ラビング処理された一対の電極付き基板を用い、液晶配向膜面が液晶に触れるよう液晶を挟持して、垂直配向型の液晶パネル1004を製造した。液晶パネル1004における液晶(図示されない)のプレチルト角は89.6°であり、リタデーション(ΔnLC(液晶の屈折率異方性)×dLC(液晶の厚さ))は300nmであった。液晶としては、誘電異方性(Δε)が−2.2の液晶組成物を用いた。図9では、実線の矢印と点線の矢印を用い、液晶パネル1004におけるラビング処理の方向を示している。尚、実線の矢印が前面側の電極付き基板上でのラビング処理の方向を示し、点線の矢印が、背面側の電極付き基板上でのラビング処理の方向を示す。
次に、液晶パネル1004の視認者側となる前面側にF偏光板1005を配置し、反視認者側となる背面側にR偏光板1003を配置して、液晶パネル1004を一対の偏光板で挟持した。
F偏光板1005としては、株式会社ポラテクノ製のVHC−128UL2Sを用い、R偏光板1003としては、株式会社ポラテクノ製の040R140N−VH39L2S(Re(面内のリタデーション)=40nm、Rth(厚み方向のリタデーション)=140nmの光学補償フィルム付偏光板)を用いた。
F偏光板1005とR偏光板1003の透過軸1015、1013の設定については、次のようにした。まず、液晶パネル1004の長辺方向を基準軸とした。液晶表示素子100は、液晶パネル1004の長辺が水平となるように設置されて用いることができる。その場合、上述の基準軸は水平方向と平行になる。
そして、視認者方向となる前面側から見たときのこの基準軸からF偏光板1005の透過軸1015までの反時計回りの角度をθ1とした場合、θ1=90゜になるようにした。そして、基準軸からR偏光板1003の透過軸1013までの反時計回りの角度をθ2とした場合、θ2=0゜になるようにした。
次に、F偏光板1005の前面側に、反射型偏光板1006を配置した。反射型偏光板1006としては、住友スリーエム株式会社製のDBEF(登録商標)を用いた。
次いで、F偏光板1005の前面側に、位相差板1007として、JSR株式会社製のリタデーション(Δn(位相差板の屈折率異方性)×d(位相差板の厚さ))=140nmのものを設置した。
反射型偏光板1006の透過軸1016と位相差板1007の延伸軸1017の設定については次のようにした。まず、上述したのと同様に、液晶パネル1004の長辺方向を基準軸とした。そして、前面側から見たときのこの基準軸から反射型偏光板1006の透過軸1016までの反時計回りの角度をθ3とした場合、θ3=90゜になるようにし、位相差板1007の延伸軸1017までの反時計回りの角度をθ4とした場合、θ4=45゜になるようにした。このとき、反射型偏光板の反射軸1020は、基準軸と平行に設定されることになる。
次に、バックライト(図9には、図示されない)として、アイスブルー色系LEDを用い、R偏光板1003の背面側に配置して液晶表示素子1000を得た。
以上のようにして製造した液晶表示素子1000の電圧無印加時の透過率は、0.01%であった。
液晶表示素子1000を用い、セグメント電極とコモン電極とを用いてStatic駆動させたところ、良好なミラー機能と、良好な情報表示が確認できた。すなわち、電源OFF(オフ)時には良好なミラー表示が得られ、電源をオンとして液晶パネル1004の液晶に電圧を印加した場合には、アイスブルー色を有し、セグメント電極とコモン電極の形状に対応した温度、時計、および、方位等の情報表示が確認できた。
さらに、偏光メガネであるサングラスを着用した状態でも、視認者は、良好なミラー機能と、良好な情報表示を確認することができた。
実施例2.
本実施例においては、上述した第1実施例と同様、文字情報を表示する機能とミラー機能とを両立する液晶表示素子を製造した。本実施例の液晶表示素子は、情報表示機能を備えたバックミラーの提供に好適である。
本実施例の液晶表示素子は、後述するように、液晶パネルにおいて電極に開口部が設けられ、また、液晶配向膜にラビング処理が施されていないこと以外は、上述した第1実施例の液晶表示素子1000と同様の構造を有する。したがって、共通する構成要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図10は、本発明の第2実施例の液晶表示素子における各構成要素の光学軸の配置関係を示す図である。
本発明の第2実施例の液晶表示素子2000を製造するため、横長で長方形状のITO膜付きの一対のガラス基板を準備した。そしてそのITO膜付きのガラス基板を用い、温度、時計または方位等を示す文字や図形等による情報の表示用として、所定形状のセグメント電極とコモン電極とを、公知の方法を用いてパターニングして電極付き基板を形成した。そして、後述する図11に示すように、セグメント電極2021とコモン電極2022のパターニングを行うときに、併せて、セグメント電極2021とコモン電極2022のそれぞれに同様の形状の開口部を設けた。
図11は、本発明の第2実施例の液晶表示素子の電極の開口部の構造を示す図であり、図11(a)はセグメント電極の開口部を示す図であり、図11(b)はコモン電極の開口部を示す図である。
図11に示すように、本実施例において、セグメント電極2021およびコモン電極2022には、十字形の開口部2031、2032および小片の開口部2033、2034が格子状に設けられている。本実施例において、セグメント電極2021に設けられる十字形の開口部2031および小片の開口部2033の形状と、コモン電極2022に設けられる十字形の開口部2032および小片の開口部2034の形状は同じである。
本実施例においては、一対の電極付き基板(図示されない)によって液晶層(図示されない)を挟持し、図10の液晶パネル2004を構成した状態において、開口部2031、2032、2033、2034が、図6に示したのと同様の配置構造を示す。
本実施例においては、図11に示すように、十字形の開口部2031、2032の長さを10μm、十字形の開口部2031、2032の幅および正方形の小片の開口部2033、2034の一辺の長さを10μm、十字形の開口部2031、2032のピッチを100μmとし、隣接する十字形の開口部2031、2032の間に、正方形の小片の開口部2033、2034を等間隔で3つ設ける。
また、セグメント電極2021とコモン電極2022とを対向させて液晶パネル2004を構成したときに、セグメント電極2021の十字形の開口部2031とコモン電極2022の十字形の開口部2032とが縦方向および横方向に50μmずれるようにした。この場合、図6を用いて説明したサブ画素領域(図11中では、図示されない。)は、一辺の長さが40μmの正方形となる。
次いで、垂直配向性の液晶配向膜を、セグメント電極2021とコモン電極2022とを覆うように電極付き基板上に成膜した。その後、配向膜の成膜された一対の電極付き基板を用い、液晶配向膜面が液晶に触れるよう液晶を挟持して、図10の垂直配向型の液晶パネル2004を製造した。液晶パネル2004において液晶(図示されない)は基板とほぼ垂直に配向する。液晶パネルのリタデーション(ΔnLC(液晶の屈折率異方性)×dLC(液晶の厚さ))は300nmであった。液晶としては、誘電異方性(Δε)が−2.2の液晶組成物を用いた。
次に、液晶パネル2004の視認者側となる前面側にF偏光板1005を配置し、反視認者側となる背面側にR偏光板1003を配置して、液晶パネル2004を一対の偏光板で挟持した。
F偏光板1005としては、株式会社ポラテクノ製のVHC−128UL2Sを用い、R偏光板1003としては、株式会社ポラテクノ製の040R140N−VH39L2S(Re(面内のリタデーション)=40nm、Rth(厚み方向のリタデーション)=140nmの光学補償フィルム付偏光板)を用いた。
F偏光板1005とR偏光板1003の透過軸1015、1013の設定については次のようにした。まず、液晶パネル2004の長辺方向を基準軸とした。液晶表示素子200は、液晶パネル2004の長辺が水平となるように設置されて用いることができる。その場合、上述の基準軸は水平方向と平行になる。
そして、視認者方向となる前面側から見たときのこの基準軸からF偏光板1005の透過軸1015までの反時計回りの角度をθ1とした場合、θ1=90゜になるようにした。そして、基準軸からR偏光板1003の透過軸1013までの反時計回りの角度をθ2とした場合、θ2=0゜になるようにした。
次に、F偏光板1005の前面側に、反射型偏光板1006を配置した。反射型偏光板1006としては、住友スリーエム株式会社製のDBEF(登録商標)を用いた。
次いで、F偏光板1005の前面側に、位相差板1007として、JSR株式会社製のリタデーション(Δn(位相差板の屈折率異方性)×d(位相差板の厚さ))=140nmのものを設置した。
反射型偏光板1006の透過軸1016と位相差板1007の延伸軸1017の設定については次のようにした。まず、上述したのと同様に、液晶パネル2004の長辺方向を基準軸とした。そして、前面側から見たときのこの基準軸から反射型偏光板1006の透過軸1016までの反時計回りの角度をθ3とした場合、θ3=90゜になるようにし、位相差板1007の延伸軸1017までの反時計回りの角度をθ4とした場合、θ4=45゜になるようにした。このとき、反射型偏光板の反射軸1020は、基準軸と平行に設定されることになる。
次に、バックライト(図10には、図示されない)として、アイスブルー色系LEDを用い、R偏光板1003の背面側に配置して液晶表示素子2000を得た。
以上のようにして製造した液晶表示素子2000の電圧無印加時の透過率は、0.01%であった。
液晶表示素子2000を用い、セグメント電極とコモン電極とを用いてStatic駆動させたところ、良好なミラー機能と、良好な情報表示が確認できた。すなわち、電源OFF(オフ)時には良好なミラー表示が得られ、電源をオンとして液晶パネル2004の液晶に電圧を印加した場合には、アイスブルー色を有し、セグメント電極とコモン電極の形状に対応した温度、時計、および、方位等の情報表示が確認できた。
さらに、偏光メガネであるサングラスを着用した状態でも、視認者は、良好なミラー機能と、良好な情報表示を確認することができた。
実施例3.
本実施例においては、上述した第1実施例の液晶表示素子1000のバックライトに代えて、バックライト付きの液晶表示素子を用いる。そして、ミラーの一部に画像を表示する機能を有し、ミラー機能と画像表示機能とを両立する液晶表示素子を製造した。本実施例の液晶表示素子は、画像表示機能を備えたバックミラーの提供に好適である。
本実施例の液晶表示素子は、後述するように、バックライトに代えてバックライト付きの液晶表示素子を用い、それに対応するように液晶パネルのセグメント電極とコモン電極の形状が異なること以外は、上述した第1実施例の液晶表示素子1000と同様の構造を有する。したがって、共通する構成要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図12は、本発明の第3実施例の液晶表示素子における各構成要素の光学軸の配置関係を示す図である。
本発明の第3実施例の液晶表示素子3000を製造するため、横長で長方形状のITO膜付きの一対のガラス基板を用い、画像表示に対応するよう、矩形状のセグメント電極とコモン電極とを、公知の方法を用いてパターニングして電極付き基板を形成した。
次いで、垂直配向性の液晶配向膜を、セグメント電極とコモン電極とを覆うように電極付き基板上に成膜し、所定の一方向にアンチパラレル(反平行)ラビング処理を施した。その後、ラビング処理された一対の電極付き基板を用い、液晶配向膜面が液晶に触れるよう液晶を挟持して、垂直配向型の液晶パネル3004を製造した。液晶パネル3004における液晶(図示されない)のプレチルト角は89.6°であり、リタデーション(ΔnLC(液晶の屈折率異方性)×dLC(液晶の厚さ))は300nmであった。液晶としては、誘電異方性(Δε)が−2.2の液晶組成物を用いた。図12では、実線の矢印と点線の矢印を用い、液晶パネル3004におけるラビング処理の方向を示している。尚、実線の矢印が前面側の電極付き基板上でのラビング処理の方向を示し、点線矢印が、背面側の電極付き基板上でのラビング処理の方向を示す。
次に、液晶パネル3004の視認者側となる前面側にF偏光板1005を配置し、反視認者側となる背面側にR偏光板1003を配置して、液晶パネル3004を一対の偏光板で挟持した。
F偏光板1005としては、株式会社ポラテクノ製のVHC−128UL2Sを用い、R偏光板1003としては、株式会社ポラテクノ製の040R140N−VH39L2S(Re(面内のリタデーション)=40nm、Rth(厚み方向のリタデーション)=140nmの光学補償フィルム付偏光板)を用いた。
F偏光板1005とR偏光板1003の透過軸1015、1013の設定については次のようにした。まず、液晶パネル3004の長辺方向を基準軸とした。液晶表示素子300は、液晶パネル3004の長辺が水平となるように設置されて用いることができる。その場合、上述の基準軸は水平方向と平行になる。
そして、視認者方向となる前面側から見たときのこの基準軸からF偏光板1005の透過軸1015までの反時計回りの角度をθ1とした場合、θ1=90゜になるようにした。そして、基準軸からR偏光板1003の透過軸1013までの反時計回りの角度をθ2とした場合、θ2=0゜になるようにした。
次に、F偏光板1005の前面側に、反射型偏光板1006を配置した。反射型偏光板1006としては、住友スリーエム株式会社製のDBEF(登録商標)を用いた。
次いで、F偏光板1005の前面側に、位相差板1007として、JSR株式会社製のリタデーション(Δn(位相差板の屈折率異方性)×d(位相差板の厚さ))=140nmのものを設置した。
反射型偏光板1006の透過軸1016と位相差板1007の延伸軸1017の設定については次のようにした。まず、上述したのと同様に、液晶パネル3004の長辺方向を基準軸とした。そして、前面側から見たときのこの基準軸から反射型偏光板1006の透過軸1016までの反時計回りの角度をθ3とした場合、θ3=90゜になるようにし、位相差板1007の延伸軸1017までの反時計回りの角度をθ4とした場合、θ4=45゜になるようにした。このとき、反射型偏光板の反射軸1020は、基準軸と平行に設定されることになる。
次に、バックライト付きの液晶表示素子4000を用い、R偏光板1003の背面側に配置して液晶表示素子3000を製造した。バックライト付きの液晶表示素子4000は、TFT駆動によるアクティブマトリクス型のIPSモード液晶表示素子である。
液晶表示素子4000は、IPSモードを構成する液晶パネル4001を前面側の偏光板4002と背面側の偏光板4003とにより挟持し、偏光板4003の背面側にバックライト4004を配置して構成される。偏光板4002の透過軸4012と偏光板4003の透過軸4013とは、互いに直交するように設定された。そして、R偏光板1003の透過軸1013と、バックライト付の液晶表示素子4000の前面側の偏光板4002の透過軸4012とは互いに平行となるように設定された。尚、コストダウンを目的として、R偏光板1003、あるいはバックライト付き液晶表示素子4000の前面側の偏光板4002のどちらか一方の偏光板を除いてもよい。
以上のようにして製造した液晶表示素子3000の電圧無印加時の透過率は、0.01%であった。
液晶表示素子3000を用い、セグメント電極とコモン電極とを用いてStatic駆動させたところ、良好なミラー機能と、液晶表示素子4000からの良好な画像表示が確認できた。すなわち、電源OFF(オフ)時には良好なミラー表示が得られ、電源をオンとして液晶パネル3004の液晶に電圧を印加した場合には、液晶表示素子4000による動画映像等の画像が確認できた。
さらに、偏光メガネであるサングラスを着用した状態でも、視認者は、良好なミラー機能と、良好な画像表示を確認することができた。
比較例
位相差板を配置しないこと以外は、図9を用いて説明した第1実施例の液晶表示素子1000と同様の構造を有する、比較例の液晶表示素子を製造した。
比較例の液晶表示素子の電圧無印加時の透過率は、0.01%であった。
比較例の液晶表示素子を用い、Static駆動させたところ、良好なミラー機能と、良好な情報表示が確認できた。すなわち、電源OFF(オフ)時には良好なミラー表示が得られ、電源をオンとして液晶パネルに電圧を印加した場合には、アイスブルー色を有し、セグメント電極とコモン電極の形状に対応した温度、時計、および、方位等の情報表示が確認できた。
しかし、偏光メガネであるサングラスを着用した状態では、視認者は、良好な情報表示を確認することができたものの、ミラー機能を確認することはできなかった。
尚、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。
例えば、上述した各実施形態では、視認者の着用するサングラス等の偏光メガネの透過軸が上下方向に設定されていることを例示しているが、本発明では、偏光メガネの透過軸設定は上下方向に限定されるわけではない。例えば、偏光メガネの透過軸が水平方向に設定された場合でも、液晶表示素子の各構成要素の光学軸設定をそれに対応するように変更することができる。すなわち、視認者側となる前面側のF偏光板の透過軸を偏光メガネの透過軸と互いに平行となるように配置し、それに対応するように、R偏光板および反射型偏光板等の他の構成要素の光学軸を上述したのと同様に最適な配置とし、本発明の液晶表示素子を提供することができる。そして、本発明の液晶表示素子は、表示素子機能とミラー機能とを両立することができる。
また、本発明において、例えば、液晶表示素子を構成する液晶パネルは、各画素を構成する電極とともに、画素毎にTFT等のスイッチング素子を設け、低電圧駆動が可能なアクティブマトリクス型の液晶パネルとすることも可能である。
本発明の液晶表示素子は、自動車等車両用のバックミラーの他、ミラー機能を備えた携帯電話等、ミラー機能を備えた携帯情報機器の表示素子としても好適に利用することができる。
1、50、70、100、200、200’、1000、2000、3000、4000 液晶表示素子
2、4004 バックライト
3、1003 R偏光板
4、1004、2004、3004、4001 液晶パネル
5、1005 F偏光板
6、1006 反射型偏光板
7、1007 位相差板
51、52、53、54、71、72、2031、2032、2033、2034 開口部
55、75 サブ画素領域
56、76 液晶分子
101、201、201’ ミラー部
202、202’ 表示領域
203、203’、1020 反射軸
204、204’、211、1013、1015、1016、4012、4013 透過軸
210 偏光メガネ
1017 延伸軸
2021 セグメント電極
2022 コモン電極
4002、4003 偏光板

Claims (5)

  1. 一対の基板間に、垂直配向する液晶からなる液晶層を挟持して構成された液晶パネルと、
    前記液晶パネルを前面側と背面側から挟持するとともに、互いの透過軸が直交するように配置された一対の偏光板と、
    前記一対の偏光板のうちの前記前面側の偏光板のさらに前面側に配置され、透過軸と直交する方向に偏光した光を反射する反射型偏光板と、
    前記反射型偏光板の前面側に配置された位相差板と、
    前記一対の偏光板のうちの前記背面側の偏光板のさらに背面側に配置されたバックライトとを有する液晶表示素子であって、
    前記液晶パネルは、前記液晶層の液晶が負の誘電異方性を有し、前記基板間の電圧の印加によって液晶が、水平方向に対し35°〜55°の方向となる傾斜方向に傾斜するように構成され、
    前記前面側の偏光板は、その透過軸が前記液晶の傾斜方向に対し35°〜55°の方向となるように設定され、
    前記反射型偏光板は、その透過軸が、前記前面側の偏光板の前記透過軸の方向と平行となるように設定され、
    前記位相差板は、1/4波長板であって、延伸軸が前記反射型偏光板の前記透過軸の方向と35°〜55°の方向に設定されることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 前記液晶パネルは、前記基板それぞれの前記液晶層と接する面に液晶配向膜を有し、前記傾斜方向にプレチルト角を有して該液晶層の液晶が垂直配向するとともに、前記電圧の印加によって、前記傾斜方向に傾斜するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 前記液晶パネルは、前記一対の基板のうちの前面側となる基板の前記液晶側の面に第1の電極を有し、前記一対の基板のうちの背面側となる基板の前記液晶側の面に第2の電極を有しており、
    前記第1の電極および前記第2の電極に、それぞれ十字形の開口部および小片の開口部が格子状に設けられ、
    前記第1の電極に設けられる前記十字形の開口部の形状と、前記第2の電極に設けられる前記十字形の開口部の形状とが同じであり、
    前記第2の電極に設けられる前記十字形の開口部が、前記第1の電極おいて上下方向および水平方向に2つずつ並ぶ4つの前記十字形の開口部の対向する凹頂点同士を対角の頂点とする正方形の領域の中央に位置するようにされ、
    前記電圧の印加によって、前記液晶層の液晶が前記傾斜方向に傾斜するように構成され、
    前記前面側の偏光板の前記透過軸は、前記第1の電極および前記第2の電極の少なくとも一方に設けられた前記十字形の開口部の水平方向に伸びる部分、または、上下方向に伸びる部分のいずれかと平行に配置されることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  4. 前記バックライトに代えて、バックライト付き液晶表示素子または発光型表示素子が配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
  5. 電圧無印加時またはOFF電圧の印加時の透過率が0.05%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
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