JP2009229827A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶表示装置でテレビ用コンテンツを観る場合に、より自然な画像/または製作者の意図により近い画像を得られる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】VA液晶パネルの観察者側にパネルに近い側から、反射型偏光板、それと偏光軸が同じ向きの第一の吸収型偏光板、及び内面拡散タイプの拡散層がこの順に設置され、VA液晶パネルの反対側にパネルに近い側から、第二の吸収型偏光板、及びバックライト装置がこの順に設置され、拡散層は拡散層に平行光を垂直に入射したとき正面方向から35〜55度の角度範囲に入射光のうちの10%以上の光が拡散されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、いわゆる液晶テレビなどの、液晶技術を応用して動画や静止画を表示する液晶表示装置に関し、特には、CRT用に作られているテレビ用のコンテンツ画像をより自然な画像として観察できるようにする技術に関するものである。その問題解決策の大筋は、従来からテレビ画像表示に広く用いられていたCRTによるディスプレイ装置のように、全面が明るい画像の場合の最大輝度よりも、画像の中での明るい部分が少ない場合の輝度が高くなるようにする(全白輝度よりもピーク輝度が高くなるようにする)ことによって解決を図ろうとするものである。
従来、例えば液晶テレビ、カーナビゲーション、パソコン用モニタなどに具備される液晶表示装置は、液晶パネルと、液晶パネルに対向配置されてこの液晶パネルに光を照射するバックライトとを備えて構成されている。また、液晶パネルは、例えば、棒状の液晶分子からなる液晶及び挟んだ液晶に電圧を印加するための電極を備えた一対の基板からなる液晶セルと、液晶表示装置の画像を表示する正面(前面)側に配置された一方の液晶セル基板の間に介装したRGBのカラーフィルターと、液晶セルを挟むように配置されそれぞれ一方向の振動の光のみを透過させる一対の偏光板と、を備えて構成されている。
液晶表示装置は、電圧の印加状態に応じた液晶分子の配列方向(配向)の違いにより、VA(Vertical Alignment)型、TN(Twisted Nematic)型、IPS(In Plane Switching)型、そしてOCB(Optically Compensated Bend)型などに分類される。
例えば、VA型の液晶表示装置は、電圧を印加していない状態で液晶分子が垂直方向に配列(垂直配向)され、電圧を印加すると液晶分子の配列方向が基板に平行な水平方向に変化して光を透過させる。このように電圧を印加していない状態で液晶分子を垂直配向することにより、TN型と比較してコントラストが高く黒の部分の階調も再現し易くなる。
しかしながら、このVA型の液晶表示装置においても、斜め方向から見たときに画面が白っぽく見えるなど、見る角度によってガンマ(階調特性)が変化して、見る角度によって色変化が生じるという問題があった。また、このVA型の液晶表示装置にリタデーションフィルムを適用した場合においても、液晶が垂直配向している状態のときにのみその効果が得られ、途中の階調に対しては偏光を補正することができないため、見る角度によって階調が変化することに対して効果が得られず、特に中間階調で短波長(400nm〜500nm)の青色に対する色変化を解消することができない。
従来の液晶表示装置は、例えば図2のようになっており、液晶パネル8、2枚の偏光板9、10、バックライト装置11によって構成されている。バックライト装置11から発した光は、偏光板3によって、その偏光軸にあった方向の光のみが透過する。この光は液晶パネル1によって偏光面が回転し、偏光板2の偏光軸にあった成分の光が出射する。
液晶パネル1による偏光面の回転の仕方によって、偏光板2を通過する光の強さが変化するため、この強弱によって画像の明暗を表示するようになっている。普通は、2枚の偏光板2、3は偏光軸が互いに垂直になるように設置されており、液晶パネル1によって偏光面が回転しないときに黒画像が表示され、そして偏光面が90度近く回転するときに白画像が表示されるようになっている。
このような液晶表示装置では、表示される画像の中で明るい領域が多いか少ないかにかかわりなく白画像の明るさ(最大輝度の値)が一定であり、各画像は入力信号に対応した明るさで表示されることになる。
ところで、従来、TV用途のディスプレイ装置では、CRTが広く用いられてきており、現状も、CRTのTVを用いている家庭は多い。このCRTには、表示される画像の中で明るい領域が多い場合には白画像の明るさ(最大輝度の値)が暗くなり、少ない場合には明るくなる性質があるので、明るい部分の多い画像は、入力信号に対して全体的に暗めに、暗い部分の多い画像は明るめに表示されることになる。このため、同じ信号の画像に対して、液晶ディスプレイとCRTディスプレイでは、表示される画像の明るさが違ってくる。
本来は、液晶表示装置のほうが信号に対して忠実に明るさを再現しているので、液晶ディスプレイのほうが自然な画像になるはずである。しかし、テレビ番組などでは、CRTで観ることを前提として作成されているものが多く、また、テレビ番組の作成、編集などで用いるマスターモニターもCRTディスプレイが多い。
それで、テレビ用コンテンツの多くは、CRTで観たときに自然で製作者の意図に合った自然で良い画像が得られるものが多く、液晶テレビでは多少不自然になったり、製作者の意図と違った画像で表示される場合がある。
ここで、例えば特許文献1に開示された液晶表示装置は、バックライト(面光源)と、液晶パネルと、偏光板と、位相差フィルムと、光拡散層とで構成されている。この液晶表示装置においては、光拡散層を付加することで、位相差フィルムにより斜め方向の黒浮きを抑え、光拡散層で階調反転を無くして、コントラストが高く、特に下方向での階調反転のない広視野な表示を可能にしている。
また、例えば特許文献2に開示されるような、偏光の選択反射の波長帯域が互いに重なっている少なくとも2層の反射偏光子(a)の間に、位相差層(b)が配置されている偏光素子(A)を用いて、拡散光源の平行光化を行なったバックライトシステムと、平行光化された光線が透過する液晶セルと、液晶セルの両側に配置された偏光板と、液晶セルの視認側に配置された、透過した光線を拡散する視野角拡大層とを備えて構成した液晶表示装置がある。
この液晶表示装置においては、上記のバックライトシステムによって、コントラストが最も高く色再現性が良好な視野角領域にのみ出射光線を集束する、すなわち、斜め方向に抜ける光線を正面方向に集束させてこの光線を平均化することで、階調反転や色調変化の耐性が高い、視野角特性良好な液晶表示装置を得るようにしている。
特開平10-10513号公報 特開2004-4763号公報
ところで、前述のようにCRTによるテレビでは、画像の中で明るい領域が多い場合と少ない場合とで画像の明るさが変化するのに対して、従来の液晶テレビでは変化しない。その為、CRTに対応するように作られているテレビ用のコンテンツの多くで、液晶テレビの画像が不自然に成る(不自然に見える)という問題があった。
本発明は、このような従来の技術の問題に鑑みて成されたものであり、液晶テレビ等に搭載される液晶表示装置であっても、画像の中の明るい領域が少なくなったときに画像が明るくなるようにすることで表示される画像をCRTに近づけることと色変化を抑えることにより、液晶表示装置を用いてテレビ用コンテンツを観る場合に、より自然な画像を/あるいは製作者の意図する表現により近い画像を得られる液晶表示装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために請求項1の発明では、VA液晶パネルの観察者側に該VA液晶パネルに近い側から、反射型偏光板、該反射型偏光板と偏光軸が同じになる向きで第一の吸収型偏光板、及び、内面拡散タイプの拡散層がこの順に設置されてあり、前記VA液晶パネルの前記観察者側の反対側に、前記VA液晶パネルに近い側から、第二の吸収型偏光板、及び、バックライト装置がこの順に設置されてあって、しかも、前記拡散層が、前記拡散層に平行光を垂直に入射したときに正面方向から35度〜55度の角度範囲に入射光のうちの10%以上の光が拡散されるものであること、を特徴とする液晶表示装置を提供する。
また請求項2の発明では、テレビ画像の表示装置であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置を提供する。
本発明では、液晶パネルの観察者側に反射型偏光板が設置されている。このため、液晶パネルで黒や暗い画像を表示しているときには、液晶パネルを通過した光の多くはこの反射型偏光板によって反射されて、バックライト装置に戻り、その反射板で再び反射されて液晶パネルを照明することになる。
画像の中で明るい領域が多く暗い領域が少ないときには、このような光の量が少なくなり、明るい領域が少なく暗い領域が多いときには、このような光の量が多くなる。このため、明るい領域の多い画像に比べて、明るい領域の少ない画像のほうが、液晶パネルを照明する光の強度が強くなる。それで、CRTのように画像の中の明るい領域が少なくなったときに、画像が信号値に対して明るめになるため、色変化を抑えることが出来、表示される画像がCRTに近づく。
その結果、本発明によると、この液晶表示装置ではテレビ用コンテンツを観る場合に、より自然な画像を/あるいは製作者の意図する表現により近い画像を得られるようになった。
本発明に係る液晶表示装置について、以下に図面を用いてより詳細に説明を行なう。
図1は、本発明の請求項1の液晶表示装置の一実施例を示す概要図である。この装置は、液晶パネル1、反射型偏光板2、第一の吸収型偏光板3、(内面拡散タイプ)拡散層4、第二の吸収型偏光板5、反射層6を備えたバックライト装置7により構成されている。ここで、反射型偏光板2と第一の吸収型偏光板3とは偏光軸が一致している。また、第二の吸収型偏光板5の偏光軸はこれらの偏光軸とは90度の角度に傾いている。
この液晶パネル1で白画像を表示した場合、図3に示すように、バックライト装置7からの光12は偏光板5によって、その軸方向に偏光した光13となり、液晶パネル1によってほぼ90度偏光面が回転した光14となって、反射型偏光板2に入射する。光14の偏光面は偏光板2の偏光軸とほぼ合っているのでほとんどの光はそのまま通過し、さらに偏光板3を通過して、拡散層4を通って光15として射出される。
一方、液晶パネル1で黒画像を表示した場合、図4に示すように、偏光板5を通った偏光光12は、液晶パネル1によってほとんど偏光面が回転せず、光16となって反射型偏光板2に入射する。光16の偏光面は偏光板2の偏光軸と直角なので、ほとんどの光は反射されて光17となって液晶パネル1に入射し、この光は液晶パネル1で偏光面が回転せず光18となって偏光板5に入射する。偏光光18の偏光面と偏光板5の偏光軸は一致しているので、ほとんどの光はそのまま通過して光19となってバックライト装置7に返り、その反射板6で反射された反射光20は再び偏光板5に入射して液晶パネルの照明光として作用する。
なお、白と黒の間である中間調の画像を表示した場合には、偏光板2で一部が反射され、一部が透過することになるが、この際に明るい画像を表示している場合には、透過する光が多く反射する光が少なくなり、暗い画像の場合には反射する光が多くなる。
このため、表示される画像内で明るい領域が多い場合には、反射型偏光板2を透過する光が多くなり、反射して再び液晶パネルを照明する光の量は少なくなり、暗い領域が多い場合には反射して液晶を照明する光の量が多くなる。
それで、明るい領域が多い場合よりも、暗い領域が多いほうが液晶パネルを照明する照明光の強度が強くなるため、液晶表示装置でも、画像の中の明るい領域が少なくなるにつれて、画像が明るくなり、CRT表示の場合に近づくことになる。
ところで、液晶テレビで良く用いられているVA液晶パネルは、観察する方向によって画像の色や階調などが変化するという問題点がある。このような変化があると、せっかくCRTで表示される画像に近づけても、横から見た場合などに不自然な画像になってしまう。
そこで、CRTと同じように、どこから見てもなるべく画像の色や階調が変化しないようにするために、本発明の液晶装置では、液晶パネルの観察者側の偏光板3の、さらに観察者側に拡散層4を設けている。このようにすると、正面方向に進む光の一部が斜め方向にまわり色が平均化されるため、見る方向による色変化が抑えられ、横方向から見ても良好な画像を得ることができる。
但し、単に拡散層を設けさえすれば、見る方向による画像の変化が十分に抑えられるわけではない。色変化などを抑える場合には、拡散フィルムの拡散特性が重要で適切な拡散特性を備えた拡散体を設けることによって達成される。これには、正面から光を入射したときに45度近辺に拡散する光の影響が大きく、色変化を十分に抑えるためには35度〜55度の角度範囲に、入射光のうちの10%以上の光が拡散されるようにする必要がある。これについては以下でより詳しく述べる。
本発明に関わる液晶表示装置と(内面拡散タイプ)拡散層4の概念図を図9に示す。正面A1に直交する正面方向Tに入射した平行光線の光Sが透過した際に、10%以上の光Sが正面方向Tに対し35度〜55度の角度範囲θ1に拡散する。
そして、拡散特性が異なる拡散体をそれぞれ設けて、試験色としてCIE1974で規定された8試験色の色を液晶映像表示装置で表示させ、液晶映像表示装置の正面A1に正対した正面方向Tで観察されるCIE1976UCSの色度座標(u’,v’)と、正面方向Tから角度をつけて(斜め方向)で観察されるCIE1976UCSの色度座標(u’,v’)とから、異なる観察角度における色差(色変化の大きさ)Δu’v’を次式で求めた場合、
Δuv={(u’−u’)+(v’−v’)0.5
図5に示すように、拡散体の拡散特性の違いによって、最大0.09の色差Δu’v’の違い、すなわち見る角度によって大きな色変化が生じてしまう。
尚、ここでCIEとは国際照明委員会を指し、またUCSとは“Uniform Color Space”の略称である。
また、図6は、拡散特性の異なる拡散体A〜Eをそれぞれ設置して、異なる観察角度方向における拡散光強度を測定した結果を示しており、表1は、各拡散体A〜Eを設置したときの色差Δu’v’の最大値及び正面輝度の低下率を示している。
この結果から、拡散する光Sの拡散角度が小さく、この拡散角度が20度以下程度しかない拡散体Aにおいては、色変化を抑制する効果がほとんど得られない(色差Δu’v’が大きい)ことが確認され、また、最も拡散光が広い範囲に拡がる拡散体Eよりも拡散角度の拡がりが小さい拡散体Dで色差Δu’v’が小さくなることが確認される。これにより、拡散体は、拡散光を広い範囲に拡散させるだけでなく、適切な方向に強く拡散させることが色変化を抑制するために重要であることが確認できる。また、図6及び表1の結果から、拡散角度45度近傍において拡散光強度が大きくなる拡散体ほど、色差Δu’v’が小さくなる傾向が認められる。
Figure 2009229827
また、図7は、拡散角度45度における色差Δu’v’の最大値が0.045程度(0.046〜0.047)を示す、すなわち色変化を抑制できる複数の拡散体F〜Jを抽出し、これら拡散体F〜Jをそれぞれ設けて正面方向Tの平行光線の光Sを入射した際の斜め方向における拡散光強度を測定した結果を示している。この結果から、拡散光の拡がり方は、それぞれの拡散体F〜Jによって大きく異なるが、拡散角度45度近傍においてはほぼ同等の拡散光強度を示すことが認められ、やはりこの45度近傍の角度が色変化の抑制に対して大きく影響していることが確認された。
Figure 2009229827
これらのことから、拡散角度が45度近傍に強い拡散光が存在し、60度以上の方向には拡散光が少なくなるような拡散特性を持つ拡散体を設置することで、正面輝度の低下が少なく、観察角度の違いによる色変化を効率的に抑制できると判断される。
ついで、拡散角度が45度近傍の拡散光と、60度以上の方向の拡散光とを、どの程度の拡散光強度にすれば、正面輝度の低下が少なく、観察角度の違いによる色変化を効率的に抑制できる拡散体が得られるかを検討する。
ここで、前述の図5に示すように、一般のVA型の液晶パネルを備えた液晶映像表示装置では、試験色としてCIE1974で規定された8試験色の色を液晶映像表示装置で表示させて測定した色差(色変化の大きさ)Δu’v’が、最大0.09となることから、この約半分の0.045程度(0.046〜0.047)の色差(色変化の大きさ)Δu’v’となる図7に示した拡散体F〜Jに対し、観察角度に対する拡散光の割合をそれぞれ測定した結果を図8に示す。また、表3に、各拡散体F〜Jでの観察角度が35度〜55度の角度範囲θ1に拡散する拡散光の割合を示す。
Figure 2009229827
これらの結果から、色差Δu’v’が0.045程度となり色変化を抑えることができる拡散体F〜Jでは、多少のばらつきは認められるが、全拡散光のうち観察角度35度〜55度の範囲に拡散される拡散光が、10〜12%程度であることが確認された。これにより拡散体(本実施形態の拡散体10)が、観察角度35度〜55度の範囲に全拡散光に対して10%以上の拡散光を拡散するような拡散特性を備えることで、従来に対し色変化を半分以下にする効果的な色変化の抑制性能が具備されることが確認された。
バックライト装置としては、白色の反射板を持ち、冷陰極管を並べたものの上に表面散乱の拡散フィルムとベフ(3M社製)を重ねてあるようなものを用いた。
液晶パネルとしてVAタイプの液晶パネルを用いて、そのバックライト装置側には、普通の吸収型の偏光フィルムが粘着剤で貼り合わされたようなものを用いた。
液晶パネルの観察者側に、反射型の偏光板の一つであるD−ベフ(3M社製)を粘着剤で貼り合せた。なお、このときに偏光軸が反対側に有る偏光板の偏光軸と90度の傾きを成すようにしてある。
その上から、吸収型の拡散フィルムを偏光軸が前記D−ベフと同じになるようにして粘着剤で貼り合せた。さらにその上から、正面から光を入射したときに35〜55度の角度範囲に約11%の光が散乱されるような拡散特性を持つ内面散乱の拡散フィルムを粘着剤により貼り合せた。
このようにすることで、本発明に示したような液晶表示装置を作成した。
なお、ここで用いた拡散特性を持つ拡散体は、例えば、粒子系、屈折率などの条件を整れば、樹脂中にフィラーを分散させて作成することができる。
今回のものは、屈折率が約1.46のUV硬化樹脂中に、屈折率が約1.57、粒子径が約0.1のフィラーを分散させてTACフィルム上に塗工する。このようにして得られた樹脂フィルムにUVを露光することで作成した。ここでUVは紫外線を指す。
このようにして作成した液晶表示装置で、白が多く使われた明るい画像と、暗い部分が多い白も含まれた画像を表示して、白色画像の明るさを比較した。その結果、暗い部分が多いもののほうが白色画像が明るくなっており、画像の明るい部分が少ないときにピーク輝度が上昇することが確認できた。
一方、実際に見る位置に対する画像の違いを見比べたところ、色や、階調の変化は、ほぼ気にかからない程度の良好な画像が観察できた。
また、明るい部屋で観察した場合の、後方散乱ノイズもほとんど気にかからないレベルのものであった。
本発明の液晶表示装置では、CRTのように画像の中の明るい領域が多いときに比べて少ないときに画像が明るめになり、また、横方向から見た場合にも色変化が少なく、どこからでも同じような画像が観察できるので、表示される画像がCRTに近くなる。
このため、CRTの画像を基本として通常作られているテレビ用コンテンツなどで、より自然に見える画像を、また製作者の意図により近い画像が得られるようになるため、液晶テレビ等に用するフラットパネルディスプレイに利用されていく可能性がある。
本発明に係る液晶表示装置の一実施例を示す概念図。 従来の液晶表示装置の一実施例を示す概念図。 本発明に係る液晶表示装置の一実施例で、白画像を表示したときの光の経路を説明するための概念図。 本発明に係る液晶表示装置の一実施例で、黒画像を表示したときの光の経路を説明するための概念図。 従来の液晶映像表示装置の角度に対する色変化を示す説明図。 拡散体の角度に対する拡散光強度の一例を示す説明図。 拡散体の角度に対する拡散光強度の一例を示す説明図。 角度に対する拡散光の割合の一例を示す説明図。 本発明に係る液晶表示装置と(内面拡散タイプ)拡散層を説明する為の概念図。
符号の説明
1 ・・・VA液晶パネル
2 ・・・反射型偏光板
3 ・・・第一の吸収型偏光板
5 ・・・第二の吸収型偏光板
4 ・・・(内面拡散タイプ)拡散層
6 ・・・反射層
7 ・・・バックライト装置
8 ・・・液晶パネル
9 ・・・吸収型偏光板
10・・・吸収型偏光板
11・・・バックライト装置
12〜20・・・光
30・・・(内面拡散タイプ)拡散層
30a・・・フィラー
30b・・・樹脂
A ・・・液晶表示装置
A1・・・正面(前面)
S ・・・光
T ・・・正面方向
θ1,θ2・・・角度範囲

Claims (2)

  1. VA液晶パネルの観察者側に該VA液晶パネルに近い側から、反射型偏光板、該反射型偏光板と偏光軸が同じになる向きで第一の吸収型偏光板、及び、内面拡散タイプの拡散層がこの順に設置されてあり、
    前記VA液晶パネルの前記観察者側の反対側に、前記VA液晶パネルに近い側から、第二の吸収型偏光板、及び、バックライト装置がこの順に設置されてあって、
    しかも、前記拡散層が、前記拡散層に平行光を垂直に入射したときに正面方向から35度〜55度の角度範囲に入射光のうちの10%以上の光が拡散されるものであること、
    を特徴とする液晶表示装置。
  2. テレビ画像の表示装置であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
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