JP2014025336A - ドア - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ドア1は、ドア枠10の一方の側に正面側面材2を取り付け、他方の側に背面側面材3を取り付けた中空構造のものである。面材2に設けられた通気口50〜57は補桟31〜39間に位置し、面材3に設けられた通気口58,59は補桟41〜43間に位置する。補桟31〜39間、41〜43間は上下幅が小さい幅小部であり、該幅小部以外の中空部4,5は上下幅が大きい幅大部である。中空部4,5にバッフル61〜63を設けてもよい。
【選択図】図1
Description
図1〜6のドア1は、ドア枠10の一方の側に正面側面材2を取り付け、他方の側に背面側面材3を取り付けたものである。
本発明では、ドア正面側及び背面側の通気口の数は図1以外であってもよい。図7〜9のドア1Aは、正面側の通気口の数を6個とし、背面側の通気口の数を4個としたものである。正面側の通気口50,51間、通気口51,52間、通気口54,55間、通気口55,56間にそれぞれ補桟32,33,36,37が配置されている。背面側の通気口としては、上側の中空部4に連通する通気口58A,58Bと、下側の中空部5に連通する通気口59A,59Bとが設けられている。通気口58A,58B間に補桟41Aが配置され、通気口59A,59B間に補桟41Bが配置されている。
図10〜12のドア1Bは、前記ドア1において補桟31〜34,36〜39をそれぞれ1本ずつ設けたものであり、各補桟31〜34,36〜39は縦桟13から離隔して縦桟に沿って配置されている。従って、縦桟13と補桟31〜34との間、及び縦桟13と補桟36〜39との間には、上下に一連となった長い空間部K(図11)が延在している。
図13〜15のドア1Cにあっては、正面側通気口50〜52,54〜56の両側に配置する補桟31〜33,35〜37,39のドア幅方向の長さが前記各ドア1,1A,1Bの補桟よりも大きい。各通気口50〜52,54〜56は、補桟31〜33,35〜37,39の先端側すなわち中空部4又は5側に配置されている。これにより、各通気口50〜52,54〜56よりもドアサイド側(縦桟13側)に空洞部61〜66が形成されている。空洞部61〜66は、1対の補桟と縦桟13とによって3方が囲まれ、残りの一方が中空部4又は5に向って開放している。
図16〜21は、それぞれ空洞部を有した別構造のドア1D〜1G,1G’,1Hを示すものであり、正面側の面材を取り除いた状態の正面図を示している。
図22,23のドア1Iは、ドア1において、中空部4,5にそれぞれ複数個のバッフル81を設けたものである。各バッフル81は、放射4方向に延出する4葉の板片を有した正面視形状がX字状の部材である。各板片は水平方向に対し40〜50°好ましくは約45°の方向に延在している。各バッフル81は面材2,3に接着等により固着されている。バッフル81は上下に間隔をあけて1列に配列されている。中空部4内の最上位及び最下位のバッフル81と横桟21,22との間に間隔があいており、中空部5内の最上位及び最下位のバッフル81と横桟22,23との間にも間隔があいている。
上記ドア1Iでは通気口58が各中空部4,5に1個ずつ設けられているが、図24〜30のドアのように複数個の通気口が設けられてもよい。
図31のドア1Rは、上下の各中空部4,5にそれぞれX字形の2個のバッフル81と、逆V字形のバッフル90と、V字形のバッフル91とを配置したものである。バッフル81は、前述の通り、等長の4葉の板片を有しており、各中空部4,5に上下に2個配置されている。逆V字形バッフル90は、各中空部4,5内の上部に配置され、V字形バッフル91は各中空部4,5内の下部に配置されている。中空部4のバッフル90は横桟21から離隔し、バッフル91は横桟22から離隔している。中空部5のバッフル90は横桟22から離隔し、バッフル91は横桟23から離隔している。
図32(a)のドア1Sでは、V字形バッフル91を各中空部4,5内の上部に配置し、逆V字形バッフル90を各中空部4,5内の下部に配置している。
本発明では、バッフルや補桟の角縁を丸みづけしたり、面取り状にカットした形状としてもよい。このようにすると、通気抵抗が減少し、換気性能が向上する。
図38,39の各ドア1V,1WはX字状のバッフル81の代わりに菱形のバッフル92又は方形のバッフル93を設けたものであり、その他の構成はドア1Iと同一であり、同一符号は同一部分を示している。
図40のドア1Xは、通気口50〜53、通気口54〜57の代わりに上下に細長い通気口95,96を設けたものである。このドア1Xのその他の構成はドア1と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
図示のバッフルを有しないドアにおいても上記いずれかのバッフルを設けてもよい。
消音用空洞部を設けた図42(a),(c)に示す試験体1と、消音用空洞部を有しないこと以外は試験体1と同一構造の図42(b),(d)に示す試験体2とについて音響透過損失を測定した。結果を図41に示す。図41の通り、消音用空洞部を有する試験体1は消音用空洞部の深さ(120mm)の1/4波長及び3/4波長において消音特性に優れる。
図24,27,31に示すドアの中空部4に対し通風を行い、通気量を測定した。中空部4の高さ(横桟21,22間距離)は918mm、幅(補桟31〜35と補桟41,41a,41b,42との間の距離)は167mm、厚さ(面材2,3間距離)は26mmである。
図43に示す試験装置100を用いて本発明のドアの消音性能を検証した。
試験装置100は、四方に壁102a〜102dが立設され、上方を天井102eによって塞がれており、正面側の壁102aに出入口102fが設けられた室101と、該室101内に設置されたスピーカ103と、室101外に設置されたマイク104等を備えている。室101は、一般的な戸建て住宅に設けられるトイレルームと同様の仕様となっており、地面Grから室内の床面までの高さFaは170mm、室内の天井高さHaは2100mm、左右幅Waは850mm、奥行きDaは1250mmである。出入口102fの高さHbは2000mm、左右幅Wbは600mmである。出入口102fの左右方向の中央は、室内の左右方向の中央と合致している。
図44〜53を参照して、実施例1〜10に係るドア200,200A〜200Iの構成について説明する。図44〜53は、それぞれ、ドア200,200A〜200Iの正面側の面材を省略した正面図である。なお、図44〜53では、ドア200,200A〜200Hの下半側は省略されている。また、図45〜53では、ドア枠も省略されている。
図44のドア200の基本的な構成は、図25のドア1Kと同様となっている。即ち、このドア200では、ドア1Kと同様に、中空部4に、3個の正面側通気口50〜52と、3個の背面側通気口58a〜58cとが設けられ、それらの間の幅大部内に3個のX字形のバッフル81が設けられている。また、詳しい図示は省略するが、中空部5にも、3個の正面側通気口54〜56と、3個の背面側通気口58e〜58gとが設けられ、それらの間の幅大部内に3個のX字形のバッフル81が設けられている。図44において、ドア1Kと同一符号は同一部分を示している。各正面側通気口50〜52,54〜56の上下幅は167mmであり、左右幅は50mmである。各背面側通気口58a〜58c,58e〜58gの上下幅は167mmであり、左右幅は50mmである。横桟21の下面から補桟31の下端までの距離は178mmであり、補桟32,33の上下幅はそれぞれ30mmであり、補桟35の上端から横桟22の上面までの距離は178mmである。横桟22の下面から補桟35の下端までの距離は178mmであり、補桟36,37の上下幅はそれぞれ30mmであり、補桟39の上端から横桟23の上面までの距離は178mmである。横桟21の下面から補桟41の下端までの距離は178mmであり、補桟41a,41bの上下幅はそれぞれ30mmであり、補桟42の上端から横桟22の上面までの距離は178mmである。横桟22の下面から補桟42の下端までの距離は178mmであり、補桟41d,41eの上下幅はそれぞれ30mmであり、補桟43の上端から横桟23の上面までの距離は178mmである。これ以外の主要各部の寸法(単位:mm。図45〜53でも同様。)は、図44(a),(b)に記載の通りである。
図45のドア200Aでは、中空部4,5の幅大部内に、それぞれ、ドア200のバッフル81よりも小さいX字形のバッフル81aが上下3段に配設され、それらの間に該バッフル81aよりも小さいX字形のバッフル81bが1個ずつ配置されている。バッフル81aは、中心部(板片同士が交わる部分)が中空部4,5の左右方向の中間付近に位置するように配設され、バッフル81bは、バッフル81aよりも縦桟12,14側に配置されている。このドア200Aのその他の構成はドア200と同一であり、同一符号は同一部分を示している。図45において、二点鎖線L1は、補桟31〜33,35の先端面(中空部4,5側の面)同士を結ぶ線分を示し、二点鎖線L2は、補桟41,41a,41b,42の先端面同士を結ぶ線分を示し、二点鎖線L3は横桟21の下面を示し、二点鎖線L4は横桟22の上面を示している。図45に示した以外のドア200Aの主要各部の寸法並びに各部の構成材料も、ドア200と同一である。
図46のドア200Bでは、中空部4,5の幅大部内に、1葉の板片の放射方向長さが他の3葉の板片の放射方向長さよりも長いX字形バッフル81c(図30のバッフル84と同様の形状のもの)と、隣り合う2葉の板片の放射方向長さが他の2葉の板片の放射方向長さよりも長いX字形バッフル81d(図26のバッフル82と同様の形状のもの)と、各板片の放射方向長さが同等であり、比較的小さいX字形バッフル81b(ドア200Aで用いられたものと同一形状のもの)とが併設されている。中空部4,5内には、それぞれ、バッフル81c、バッフル81b、バッフル81d、バッフル81b及びバッフル81cが上からこの順に配置されている。各中空部4,5内の最上段のバッフル81cは、放射方向長さの長い板片(以下、長片ということがある。)を縦桟11,13側且つ下側に向けて配置され、中段のバッフル81dは、双方の長片を縦桟11,13側に向けて配置され、最下段のバッフル81cは、長片を縦桟11,13側且つ上側に向けて配置されている。バッフル81c,81dは、それぞれ、中心部が中空部4,5の左右方向の中間付近に位置するように配設され、バッフル81bは、バッフル81c,81dよりも縦桟12,14側に配置されている。このドア200Bのその他の構成はドア200と同一であり、同一符号は同一部分を示している。図46に示した以外のドア200Bの主要各部の寸法並びに各部の構成材料も、ドア200と同一である。
図47のドア200Cでは、中空部4,5の幅大部内に、それぞれ、各板片の放射方向長さが同等であり、ドア200のバッフル81よりも大きい1個のX字形のバッフル81eと、ドア200Bで用いられたものと同一形状の2個のX字形バッフル81dとが上下3段に配設されている。各中空部4,5内の上下方向の中央にバッフル81eが配置され、その上方及び下方にそれぞれバッフル81dが配置されている。各中空部4,5内の上段のバッフル81dは、双方の長片を下側に向けて配置され、下段のバッフル81dは、双方の長片を上側に向けて配置されている。このドア200Cのその他の構成はドア200と同一であり、同一符号は同一部分を示している。図47に示した以外のドア200Cの主要各部の寸法並びに各部の構成材料も、ドア200と同一である。
図48のドア200Dでは、中空部4,5の幅大部内に、それぞれ、ドア200で用いたものと同一形状の1個のX字形バッフル81と、ドア200Cで用いられたものと同一形状の2個のX字形バッフル81eとが上下3段に配設されている。各中空部4,5内の上下方向の中央にバッフル81が配置され、その上方及び下方にそれぞれバッフル81eが配置されている。このドア200Dのその他の構成はドア200と同一であり、同一符号は同一部分を示している。図48に示した以外のドア200Dの主要各部の寸法並びに各部の構成材料も、ドア200と同一である。
図49のドア200Eでは、中空部4,5の幅大部内に、それぞれ、隣り合う2葉の板片の放射方向長さが他の2葉の板片の放射方向長さよりも長く、全体としてドア200Bのバッフル81dよりも小さい2個のX字形バッフル81fと、ドア200で用いられたものと同一形状の2個のX字形バッフル81とが上下4段に配設されている。中空部4,5内には、それぞれ、バッフル81f、バッフル81、バッフル81及びバッフル81fが上からこの順に配置されている。各中空部4,5内の最上段のバッフル81fは、双方の長片を下側に向けて配置され、最下段のバッフル81fは、双方の長片を上側に向けて配置されている。このドア200Eのその他の構成はドア200と同一であり、同一符号は同一部分を示している。図49に示した以外のドア200Eの主要各部の寸法並びに各部の構成材料も、ドア200と同一である。
図50のドア200Fでは、中空部4,5の幅大部内に、それぞれ、ドア200Cで用いられたものと同一形状の2個のX字形バッフル81eと、1個の逆V字形のバッフル90と、1個のV字形のバッフル91とが上下4段に配設されている。逆V字形のバッフル90及びV字形のバッフル91は、それぞれ、図31のドア1Rで用いられたものと同様のものである。中空部4,5内には、それぞれ、バッフル90、バッフル81e、バッフル81e及びバッフル91が上からこの順に配置されている。このドア200Fのその他の構成はドア200と同一であり、同一符号は同一部分を示している。図50に示した以外のドア200Fの主要各部の寸法並びに各部の構成材料も、ドア200と同一である。
図51のドア200Gでは、中空部4,5の幅大部内に、それぞれ、ドア200Bで用いられたものと同一形状の3個のX字形バッフル81dが上下3段に配設されている。各バッフル81dは、それぞれ、双方の長片を縦桟11,13側に向けて配置されている。このドア200Gのその他の構成はドア200と同一であり、同一符号は同一部分を示している。図51に示した以外のドア200Gの主要各部の寸法並びに各部の構成材料も、ドア200と同一である。
図52のドア200Hでは、中空部4,5の幅大部内に、それぞれ、ドア200で用いられたものと同一形状の4個のX字形バッフル81が上下4段に配設されている。このドア200Hのその他の構成はドア200と同一であり、同一符号は同一部分を示している。図52に示した以外のドア200Hの主要各部の寸法並びに各部の構成材料も、ドア200と同一である。
図53のドア200Iでは、中空部4,5の幅大部内に、それぞれ、横向きV字形バッフル92が5個ジグザグ状に配設されている。詳しくは、中空部4,5内において、該中空部4,5の左右方向の中間付近から縦桟11,13側に3個のバッフル92が上下3段に配置され、それらよりも縦桟12,14側に2個のバッフル92が上下2段に配置されている。縦桟12,14側の各バッフル92は、縦桟11,13側の上段のバッフル92と中段のバッフル92との中間付近、並びに、縦桟11,13側の中段のバッフル92と下段のバッフル92との中間付近にそれぞれ配置されている。縦桟11,13側の中段のバッフル92は、縦桟11,13側の上段及び下段の各バッフル92よりも若干縦桟11,13側に配置されている。各バッフル92は、V字の屈曲部を縦桟12,14側に向けて配設されている。このドア200Iのその他の構成はドア200と同一であり、同一符号は同一部分を示している。図53に示した以外のドア200Iの主要各部の寸法並びに各部の構成材料も、ドア200と同一である。
比較例1として、ドアを閉めたときにドア下端と室101内の床面との間に13mmの隙間が空くようにアンダーカットが設けられた普及品のドアを用いた。
実施例1〜10及び比較例1に係るドア毎に、ドアを閉めた状態及びドアを開けた状態において、それぞれ、スピーカ103から、予め録音しておいたトイレ排水音を実際と同等の音量で流し、室101外における最大騒音レベル(Lamax)と等価騒音レベル(Laep)とをマイク104により測定した。
2,3 面材
4,5 中空部
10 ドア枠
11〜14 縦桟
21〜25 横桟
31〜39,41〜43 補桟
50〜59,58A,58B,59A,59B,58a〜58h 通気口
81,81’,81’’,81a〜81f,82,84〜92,90’,91’ バッフル
95,96 通気口
100 試験装置
101 室
102a〜102d 壁
102e 天井
102f 出入口
103 スピーカ
104 マイク
Claims (11)
- ドア内部に中空部が設けられ、ドアの一方の面と他方の面にそれぞれ該中空部に連通した通気口が設けられており、
一方の第1の通気口はドアの一側に配置され、他方の第2の通気口はドアの他側に配置されているドアにおいて、
該第1の通気口近傍の該中空部が、第1及び第2の通気口同士を結ぶ方向と交差方向の幅が小さい第1の幅小部となっており、
第2の通気口近傍の該中空部が、該交差方向の幅が小さい第2の幅小部となっており、
該第1の幅小部と第2の幅小部との間が、該第1及び第2の幅小部よりも該交差方向の幅が大きい幅大部となっていることを特徴とするドア。 - 請求項1において、通気口はドアの一辺に沿って延在しており、前記幅小部の該一辺方向の幅が前記幅大部の該一辺方向の幅よりも小さくなっていることを特徴とするドア。
- 請求項1又は2において、前記ドアは、前記中空部を囲むドア枠の両側にそれぞれ面材を設けたものであり、
該面材にそれぞれ前記通気口が設けられており、
該ドア枠は、ドアの周縁に沿う縦桟及び横桟と、該縦桟又は横桟に沿う複数の補桟とを有しており、
補桟同士が間隔をあけて配置され、該補桟同士の間に前記幅小部が形成されていることを特徴とするドア。 - 請求項3において、前記幅小部は、前記通気口よりも前記中空部から離れる方向に凹陥しており、これにより消音用空洞部が形成されていることを特徴とするドア。
- 請求項3又は4において、該補桟の角縁が丸みをおびているか、又は面取り状にカットされた形状であることを特徴とするドア。
- 請求項3ないし5のいずれか1項において、前記面材のうち前記通気口近傍部分が、前記補桟と結合されていることを特徴とするドア。
- 請求項3ないし6のいずれか1項において、前記中空部内のうち、第1の通気口と第2の通気口との間の位置に、該中空部の前記交差方向の幅を小さくするバッフルが設けられていることを特徴とするドア。
- 請求項7において、複数の前記バッフルが前記交差方向に間隔をあけて配設されていることを特徴とするドア。
- 請求項8において、前記バッフルは、V字形であるか、又は放射方向に延在した3葉以上の板材を有したスター形状であることを特徴とするドア。
- 請求項7ないし9のいずれか1項において、前記バッフルとして略X字形状のバッフルとV字形状のバッフルとが少なくとも1つの中空部内に設けられていることを特徴とするドア。
- 請求項7ないし9のいずれか1項において、バッフルの角縁が丸みをおびているか、又は面取り状にカットされた形状であることを特徴とするドア。
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