JP2015175104A - 遮音建具 - Google Patents

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Abstract

【課題】シンプルな構成で、換気性を十分確保しながら、遮音性を兼ね備えた遮音建具を提供する。
【解決手段】遮音性を有する遮音建具1は、中空部30を挟んで対向する位置に設けられる一対の面材10と、一対の面材10を貫通して形成され、中空部30と連通すると共に、互いに対向しない位置に配置される一対の開口孔11とを備えている。遮音建具1は、スリット状からなる一方の開口孔11と、中空部30と、他方の面材10とで共鳴体を形成し、共鳴体によって音を吸収することで遮音している。
【選択図】図2

Description

本発明は、遮音建具に係り、特に、遮音性と換気性とを兼ね備えた遮音建具に関する。
近年、住宅の高気密化と、外壁の高遮音化とによって屋外の騒音が住宅内に入りにくくなった反面で、住宅内の生活音が気になるという声が増えてきている。特に、リビング、ダイニング及びキッチン等の生活空間を広く取る間取りが一般化することで、これら生活空間がトイレ空間と近接するケースが増加しているため、トイレ空間内で発生する音の音漏れ対策へのニーズが高まっている。
また、トイレ空間は24時間換気の換気経路となっているケースが比較的多く、ドアの外表面に通気ガラリを設けることや、ドアの下部に隙間(アンダーカット)を設けることで、有効開口面積100〜150cm以上を確保することが建築基準法で定められている。そうすると、通気ガラリやアンダーカットが、空気と同時に音の通り道となってしまい、換気性を確保することで遮音性を維持できなくなる等の問題が生じている。
そこで、特許文献1のような遮音性と換気性とを兼ね備えたドアが種々提案されている。
特許文献1に記載の防音ドアは、中空体からなるドア本体を備え、ドア本体の外表面に設けられた表側開口部と裏側開口部とが中空部分を介して連通しており、ドア本体の表側と裏側とで換気可能な構成となっている。
また、中空部分を囲む内壁面には吸音材が取り付けられ、吸音材によって音が吸収されることで防音性能を発揮可能な構成となっている。
特開2011−102467号公報
上述の通り、特許文献1のドアのような建具であれば、換気性を比較的確保しながらも、遮音性能を兼ね備えた構成となるが、上述の吸音材を別途設けることなく、シンプルな構成で換気性と遮音性とを兼ね備えた建具が望まれていた。
特に、建具の内部に吸音材や遮音材等を取り付ける構成にすると、組み付け作業が困難となるだけでなく、建具の内部において空気が通過する空間が狭まってしまい、換気性が損なわれてしまう恐れもあった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、シンプルな構成で、換気性を十分確保しながら、遮音性を兼ね備えた遮音建具を提供することにある。
前記課題は、本発明の遮音建具によれば、遮音性を有する遮音建具であって、該遮音建具の厚み方向において中空部を挟んで対向する位置に設けられる一対の面材と、該一対の面材をそれぞれ前記厚み方向に貫通して形成され、前記中空部と連通すると共に、互いに対向しない位置に配置される一対の開口孔と、一方の前記面材の側から前記中空部を介して他方の前記面材の側へ伝わる音を遮音するための遮音手段と、を備え、一方の前記開口孔は、スリット状の孔からなり、前記遮音手段は、前記一方の開口孔と、前記中空部と、前記他方の面材とで下記数式を満たす共鳴体を形成し、該共鳴体によって前記音を吸収していること、により解決される。
Figure 2015175104
f:共鳴周波数(Hz)、c:音速(m/s)、P:開孔率、
L:中空部の厚み(m)、l:面材の厚み(m)、δ:開口端補正値(m)
上記のように、一対の面材をそれぞれ厚み方向に貫通して形成され、中空部と連通する一対の開口孔を備えているため、遮音建具の換気性を確保することができる。特に、従来のように、遮音建具の内部に吸音材や遮音材等を取り付けていないため、換気を邪魔するものがなく、換気性を十分に確保できる。
また、一方の面材の側から中空部を介して他方の面材の側へ伝わる音を遮音するための遮音手段を備えているため、同時に遮音建具の遮音性を確保できる。
具体的には、遮音手段が、一方の開口孔と、中空部と、他方の面材とで下記数式を満たす共鳴体を形成し、共鳴体によって音を吸音するシンプルな構成で、遮音性を備えた遮音建具を実現できる。
吸音のメカニズムを簡単に説明すると、外部から発生した音(音波)によって共鳴体が共鳴し、共鳴体のスリット孔部分で空気(空気粒子)が激しく振動する結果、音の振動エネルギーが摩擦エネルギー(熱エネルギー)に変換されて消費される。その結果として音が吸音されることになる。
このとき、前記一方の開口孔は、前記他方の開口孔よりも下方位置に配置されていると良い。
上記構成により、例えば、遮音建具がトイレ空間を仕切るドアや引き戸等の場合には、遮音建具の下方側の位置からトイレ使用時の行為音や排水音が発生するため、当該行為音や排水音を効果的に遮音することができる。
このとき、前記一方の開口孔は、前記一方の面材の幅方向に間隔を空けて複数形成され、上下方向に延びていると良い。
上記のように、スリット状の開口孔が複数形成されているため、遮音手段が効率良く音を吸収することができる。
また、スリット状の開口孔が上下方向に延びて形成されているため、当該開口孔が上下方向と交差方向に延びて形成される場合と比較して、開口孔周辺に埃や塵等が堆積し難くなる。その結果、吸音効果及び換気性が妨げられることを抑制し、衛生面にも配慮した形状となる。
このとき、前記遮音手段は、第1遮音手段であって、前記他方の面材の側から前記中空部を介して前記一方の面材の側へ伝わる音を遮音するための第2遮音手段と、を備え、前記他方の開口孔は、スリット状の孔からなり、前記第2遮音手段は、前記他方の開口孔と、前記中空部と、前記一方の面材とで共鳴体を形成し、該共鳴体によって前記音を吸収していると良い。
上記構成により、一方の面材側の空間から発生する騒音を遮音するだけでなく、他方の面材側の空間から発生する騒音もシンプルな構成で遮音することができる。
このとき、前記共鳴周波数fは、500Hz≦f≦1500Hzであると良い。
上記構成により、例えば、遮音建具がトイレ空間を仕切るドアや引き戸等の場合には、一般にトイレ使用時の行為音の周波数とされる約500〜1000Hz、及び排水音の周波数とされる約1000〜1500Hz程度の音を効果的に遮音することができる。すなわち、生活音のなかでも特に不快な音の響きを低減することができる。
このとき、前記一対の面材のうち、少なくとも前記他方の面材は、剛壁からなると良い。
上記構成により、遮音手段が形成する共鳴体の吸音効果が向上する。
本発明の遮音建具によれば、シンプルな構成で、換気性を十分確保しながら、遮音性を備えた遮音建具を提供することができる。
特に、遮音建具がトイレ空間を仕切るドアや引き戸等の場合には、トイレ使用時に発生する行為音や排水音を効果的に遮音することができる。すなわち、生活音のなかでも特に不快な音の響きを低減することができる。
本実施形態に係る遮音建具を示す斜視図である。 遮音建具の正面図である。 遮音建具のIII−III断面図である。 遮音建具の正面図であって、要部拡大図である。 遮音建具のV−V端面図である。 第2実施形態に係る遮音建具の正面図である。 第3実施形態に係る遮音建具の正面図である。
以下、本発明の実施形態に係る遮音建具について、図1〜図7を参照しながら説明する。
本実施形態は、遮音性を有する遮音建具であって、中空部を挟んで対向する位置に設けられる一対の面材と、一対の面材を貫通して形成され、中空部と連通すると共に、互いに対向しない位置に配置される一対の開口孔とを備えており、遮音手段は、スリット状からなる一方の開口孔と、中空部と、他方の面材とで共鳴体を形成し、共鳴体によって音を吸収することで遮音していることを特徴とする遮音建具の発明に関するものである。
なお、遮音とは、一方の空間内で発生している音が他方の空間内に伝わることのないように音を遮ることであり、音が伝わり難くなるように音漏れを軽減することを含むものとする。
本実施形態に係る遮音建具1は、各種建物や部屋の開口部に取り付けられ、開閉機能を有する仕切りであって、図1に示すように、具体的にはトイレ空間を仕切るドアからなる。
なお、遮音建具1は、トイレ空間を仕切るドアに限定されることなく、建物や部屋の開口部に取り付けられる建具として広く適用可能である。例えば、引き戸、襖又は障子等の内部建具、玄関等に用いられる出入り口建具、建物や部屋の外周に設置される窓等の窓建具、門扉やフェンス等の外構建具であっても良い。
遮音建具1は、図2、図3に示すように、遮音建具1の厚み方向において対向する位置に設けられる一対の面材10と、一対の面材10同士を連結する枠状の連結材20と、一対の面材10と枠状の連結材20とで囲まれた内部空間に相当する中空部30と、から主に構成されている。
遮音建具1の一対の面材10には、それぞれ面材10の厚み方向に貫通し、中空部30と連通する一対の開口孔11が形成されており、トイレ側の空間と、居室側の空間との間で中空部30を介して空気を循環させることで換気性を備えた建具となっている。
また、遮音建具1は、トイレ側の空間と、居室側の空間との間で中空部30を介して伝わる音を遮音するための遮音手段を備えているため、同時に遮音性を備えた建具となっている。詳細は後述する。
面材10は、図2、図3に示すように、略矩形状の合板からなり、トイレ側の表面材10aと、居室側の裏面材10bとが、連結材20及び中空部30を挟んで対向する位置に設けられている。
連結材20は、図3に示すように、枠状の板材からなり、一対の面材10同士が対向する面の外縁部分に沿って取り付けられており、中空部30を囲むようにして配置されている。
なお、面材10と連結材20とは別体から形成されているが、これに限定されることなく、例えば、連結材20と一体化した表面材10aと、裏面材10bとが貼り合わされて遮音建具1が構成されていても良い。
面材10の高さ、幅及び厚みについて具体的な数値で言うと、面材10の高さは約2000〜2500mmからなり、幅は約500〜1000mmからなり、厚みは約5〜10mmとなるように設計されている。
また、枠状の連結材20の高さは面材10の高さと同等からなり、幅は約5〜25mmからなり、厚みは約20〜30mmとなるように設計されている。
開口孔11は、図2、図3に示すように、複数のスリット状の孔からなり、トイレ側の表側開口孔11aと、居室側の裏側開口孔11bとが、中空部30を挟んで互いに対向しない位置に設けられている。
詳しく言うと、スリット状の開口孔11は、図2、図4に示すように、ドア幅方向に長尺な矩形状の開口部分に対して、上下に長尺な矩形状の羽目板12がドア幅方向に間隔を空けて複数取り付けられることで形成されている。そして、開口孔11は、上下方向に長尺となるように延びている。
なお、開口孔11は、上記開口部分に羽目板12を取り付けることでスリット状に形成されているが、これに限定されることなく、面材10に対してスリット状の孔を間隔を空けて複数突設することで形成されていても良い。
表側開口孔11aは、図2に示すように、表面材10aの外表面においてドアノブ13よりも下方位置に配置されており、一方で裏側開口孔11bは、裏面材10bの外表面においてドアノブ13よりも上方位置に配置されている。
なお、表側開口孔11aと裏側開口孔11bとは、互いに中空部30を介して対向しない位置、言い換えれば重ならない位置に配置されていれば良く、適宜配置変更しても良い。
スリット状の開口孔11の高さ(長さ)、幅及び厚みについて具体的な数値で言うと、開口孔11の高さは約150〜350mmからなり、幅は約1.5〜3.5mmからなり、厚みは面材10の厚みと同等となるように設計されている。
また、スリット状の開口孔11は、ドア幅方向に約20〜40mmの間隔を空けて約20〜30本形成されるように設計されている。
次に、遮音建具1の遮音手段について、図3〜図5に基づいて詳しく説明する。
遮音手段は、一方の面材10の外表面に設けられた開口孔11と、中空部30と、他方の面材10とで下記数式1を満たすヘルムホルツ共鳴体を形成し、ヘルムホルツ共鳴体によって吸音することで遮音する構成となっている。
Figure 2015175104
f:共鳴周波数(Hz)、c:音速(m/s)、P:開孔率、
L:中空部30の厚み(m)、l:面材10の厚み(m)、δ:開口端補正値(m)
吸音のメカニズムを簡単に説明すると、外部から発生した音(音波)によって共鳴体が共鳴し、共鳴体のスリット孔部分で空気(空気粒子)が激しく振動する結果、音の振動エネルギーが摩擦エネルギー(熱エネルギー)に変換されて消費される。その結果として音が吸音されることになる。
ヘルムホルツ共鳴体では、上記数式1で表される共鳴周波数f近傍において音の振動エネルギーが効率的に消費される構造となり、共鳴周波数f近傍で効率的に吸音することができる。
ところで、上記数式1において開孔率Pとは、各開口孔11の開口面積の合計を、各開口孔11に対応する面材10の単位面積の合計で除した値に相当する。
本実施形態では、開口孔11がドア幅方向に一定の間隔を空けて設けられているため、開孔率Pは、面材10において開口孔11の幅を、各開口孔11の間隔(ピッチ)で除した値によって求められる。
また、上記数式1において開口端補正値δとは、一般に気柱で音が共鳴するときに開口端で音の定常波の腹が僅かにはみ出す現象を補正する値であって、下記数式2、数式3によって導き出される。
Figure 2015175104
δ:開口端補正値(m)、K:開口端補正係数、b:開口孔11の幅(m)

Figure 2015175104
K:開口端補正係数、a:開口孔11の高さ(m)、b:開口孔11の幅(m)
本実施形態において、トイレ側から中空部30を介して居室側へ伝わる音は、表面材10aの表側開口孔11aと、中空部30のうち、表側開口孔11aに対向する空洞部分と、裏面材10bとで形成される共鳴体構造によって吸音される。
また、居室側から中空部30を介してトイレ側へ伝わる音は、裏面材10bの裏側開口孔11bと、中空部30のうち、裏側開口孔11bに対向する空洞部分と、表面材10aとで形成される共鳴体構造によって吸音される。
次に、遮音手段の具体例として、トイレ使用時の行為音、及び排水音を効果的に遮音することが可能な遮音建具1について、図3〜図5に基づいて説明する。
一般にトイレ使用時の行為音の周波数は約500〜1000Hz程度であって、排水音の周波数は約1000〜1500Hz程度であることが知られている。
そのため、上記数式1において共鳴周波数fが約500〜1500Hzとなるような共鳴体構造を形成することによって、当該音を効果的に吸音することが可能となる。
例えば、共鳴周波数fが約1000Hz近傍となるように共鳴体構造を形成するとき、遮音建具1の具体的な寸法値は下記のように設定されると良い。
表面材10aの厚みlは約6mmとし、表側開口孔11aの高さaは約200mm、幅bは約3mmとし、各表側開口孔11aの間隔(ピッチ)dは約23mmとし、中空部30の厚みLは約24mmとするように設定する。
なお、音速cは約340m/sとする。
共鳴周波数fを算出するにあたり、まず開孔率P、開口端補正値δを求める。
開孔率Pは、上述したように、開口孔11の幅bを、各開口孔11の間隔(ピッチ)dで除した値によって求められる。
開口端補正値δは、上記数式2、数式3、開口孔11の高さa、開口孔11の幅bに基づいて求められる。
なお、mm単位をm単位で換算したときに、開口孔11の幅bは約0.003m、開口孔11の高さaは約0.2m、開口孔11の間隔dは約0.023mとなる。
そして、共鳴周波数fは、上記数式1、音速c、開孔率P、中空部30の厚みL、面材10の厚みl、開口端補正値δに基づいて求められる。
なお、mm単位をm単位で換算したときに、音速cは約340m/s、中空部30の厚みLは約0.024m、面材10の厚みlは約0.006mとなる。
上記数式1に各パラメータを当てはめて計算すると、共鳴周波数fは約994Hzとなって、約1000Hz近傍となる共鳴体を形成することができる。
上記構成により、具体的にヘルムホルム共鳴体を利用した遮音手段を備えた遮音建具1を実現することができる。
特に、トイレ使用時の行為音の周波数とされる約500〜1000Hz、及び排水音の周波数とされる約1000〜1500Hz程度の音を効果的に遮音することができる。すなわち、生活音のなかでも特に不快な音の響きを低減することができる。
また、上記構成において開口孔11の本数が約22本となるように設定すれば、開口孔11の高さaと、幅bと、本数との積から算出して有効開口面積が約132cmとなる。
従って、建築基準法で定められている有効開口面積100〜150cm以上を確保することができるため、十分な換気性能を発揮できることになる。
<遮音建具の第2実施形態>
次に、遮音建具1の第2実施例について、図6に基づいて説明する。
なお、以下の説明において特徴の差異を明確にするため、上記実施例に係る遮音建具1と重複する内容については説明を省略する。
第2実施例に係る遮音建具101では、遮音建具1と比較して、開口孔111の形状、配置が異なっている。
開口孔111は、図6に示すように、複数のスリット状の孔からなり、トイレ側の表側開口孔111aと、居室側の裏側開口孔111bとが、互いに対向しない位置に設けられている。
スリット状の開口孔111は、上下方向に長尺な矩形状の開口部分に対して、上下に長尺な矩形状の羽目板がドア幅方向に間隔を空けて複数取り付けられることで形成されている。開口孔111は、上下方向に長尺となるように延びている。
詳しく言うと、表側開口孔111aは、面材110の外表面においてドア幅方向の一端側に配置されており、一方で裏側開口孔111bはドア幅方向の他端側に配置されている。
<遮音建具の第3実施形態>
次に、遮音建具1の第3実施例について、図7に基づいて説明する。
第3実施例に係る遮音建具201は、遮音建具1と比較して、開口孔111の形状、配置が異なっている。
開口孔211は、図7に示すように、複数のスリット状の孔からなり、トイレ側の表側開口孔211aと、居室側の裏側開口孔211bとが、互いに対向しない位置に設けられている。
スリット状の開口孔211は、ドア幅方向に長尺な楕円形状の開口部分に対して、ドア幅方向に長尺な矩形状の羽目板が上下方向に間隔を空けて複数取り付けられることで形成されている。開口孔211は、ドア幅方向に長尺となるように延びている。
詳しく言うと、表側開口孔211aは、面材210の外表面において上端側に配置されており、一方で裏側開口孔211bは下端側に配置されている。
上記の遮音建具101、201のように、ユーザーの求めに応じて遮音建具の形状、配置を適宜変更することができるため、デザイン性、配置自由度を向上させることができる。
<その他の実施形態>
上記実施形態において、遮音建具1の遮音手段では、共鳴周波数fが500Hz≦f≦1500Hzとなるヘルムホルツ共鳴体が形成されているが、上記範囲に限定されることなく、共鳴周波数fの周波数の適用範囲を適宜変更しても良い。
例えば、一般に日常生活の騒音とされる約300〜3000Hz程度の音を効果的に遮音することができると良い。
また、上記実施形態において、遮音建具1は、吸音材や遮音材を別途取り付けることがなく、シンプルな構成で遮音することができるが、特に限定されなくても良い。
すなわち、中空部30を囲む内壁面に吸音材や遮音材を別途取り付けても良く、換気性を最低限確保しながら、遮音性能を優先させて一層向上させる遮音建具にしても良い。
また、上記実施形態において、遮音建具1は、複数のスリット状の開口孔11を備えているが、これに限定されることなく、開口孔11の本数、形状又は配置を変更可能である。
例えば、スリット状の開口孔11を複数ではなく1つのみ備えた構成としても良いし、開口孔11が上下方向と傾斜する傾斜方向に延びていても良い。
また、上記実施形態において、一対の面材10は合板から形成されているが、これに限定されることなく、例えば一対の面材10のうち、少なくとも表面材10aは、合板を厚み方向に複数重ね合わせる等して剛壁として形成されていても良い。
このようにすれば、共鳴体の吸音効果が向上する。
上記実施形態では、主として本発明に係る遮音建具に関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
特に、開口孔11、111、211の形状、配置又は構成について、上記の実施形態にて説明したものは、あくまで一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
1、101、201 遮音建具
10、110、210 面材
10a 表面材
10b 裏面材
11、111、211 開口孔
11a、111a、211a 表側開口孔
11b、111b、211b 裏側開口孔
12 羽目板
13 ドアノブ
20 連結材
30 中空部
a 開口孔の高さ
b 開口孔の幅
d 開口孔の間隔(ピッチ)
l 表面材の板厚
L 中空部の厚み

Claims (6)

  1. 遮音性を有する遮音建具であって、
    該遮音建具の厚み方向において中空部を挟んで対向する位置に設けられる一対の面材と、
    該一対の面材をそれぞれ前記厚み方向に貫通して形成され、前記中空部と連通すると共に、互いに対向しない位置に配置される一対の開口孔と、
    一方の前記面材の側から前記中空部を介して他方の前記面材の側へ伝わる音を遮音するための遮音手段と、を備え、
    一方の前記開口孔は、スリット状の孔からなり、
    前記遮音手段は、前記一方の開口孔と、前記中空部と、前記他方の面材とで下記数式を満たす共鳴体を形成し、該共鳴体によって前記音を吸収していることを特徴とする遮音建具。
    Figure 2015175104
    f:共鳴周波数(Hz)、c:音速(m/s)、P:開孔率、
    L:中空部の厚み(m)、l:面材の厚み(m)、δ:開口端補正値(m)
  2. 前記一方の開口孔は、前記他方の開口孔よりも下方位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の遮音建具。
  3. 前記一方の開口孔は、前記一方の面材の幅方向に間隔を空けて複数形成され、上下方向に延びていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮音建具。
  4. 前記遮音手段は、第1遮音手段であって、
    前記他方の面材の側から前記中空部を介して前記一方の面材の側へ伝わる音を遮音するための第2遮音手段と、を備え、
    前記他方の開口孔は、スリット状の孔からなり、
    前記第2遮音手段は、前記他方の開口孔と、前記中空部と、前記一方の面材とで共鳴体を形成し、該共鳴体によって前記音を吸収していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遮音建具。
  5. 前記共鳴周波数fは、500Hz≦f≦1500Hzであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遮音建具。
  6. 前記一対の面材のうち、少なくとも前記他方の面材は、剛壁からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の遮音建具。
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