JP2000337039A - 通気部材とこの通気部材を用いたドアの通気構造 - Google Patents

通気部材とこの通気部材を用いたドアの通気構造

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JP2000337039A
JP2000337039A JP2000080069A JP2000080069A JP2000337039A JP 2000337039 A JP2000337039 A JP 2000337039A JP 2000080069 A JP2000080069 A JP 2000080069A JP 2000080069 A JP2000080069 A JP 2000080069A JP 2000337039 A JP2000337039 A JP 2000337039A
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door
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chamber
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Minoru Yamaguchi
稔 山口
Takashi Maeda
俊 前田
Masamitsu Ishii
正光 石井
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造によって優れた通気性能と遮音性
能を発揮する通気部材とこの通気部材を用いたドアの通
気構造を提供する。 【解決手段】 通気部材は、配設すべき内部空間の大き
さに応じて一定幅と長さに形成された段ボールを複数
枚、該段ボールに設けている多数の直状孔を通気路とし
てこの直状通気路を同一方向に向けた状態で積層してな
り、この通気部材をドア本体内の閉鎖空間部内に配設し
て該通気部材に多列、多層に設けている上記直状通気路
群の一方の開口端をドア本体の表面板に設けている通気
口に、他方の開口端をドア本体の裏面板に設けている通
気口にそれぞれ連通させ、一方の通気口から流入した空
気流を、通気部材の上記多数の直状通気路を通過させて
他方の通気口から流出させると共に通気口から入った音
を直状通気路を通過中に減衰させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は住宅等の建物におい
て、壁によって仕切られた室内間、或いは通路と室間の
通気を行うために使用する通気部材とこの通気部材を用
いたドアの通気構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えばドアに防音機能を付与
するには、ドア本体の構造、即ち、ドア本体の構成材料
に遮音材を使用する一方、ドア枠に取付けたドアと戸当
たりとを気密的に当接させて遮音性能を高めることが行
われているが、近年、高気密住宅の普及に伴って通気口
付きの防音ドアの要望が高まっている。
【0003】このような防音ドアとしては図24に示すよ
うに、ドア枠31の表裏面に面板32、33を張設してなる中
空構造のドア本体30において、表面板32と裏面板33に所
定の高さ間隔を存して長方形状の通気口34、35をそれぞ
れ設けると共にこれらの通気口34、35間におけるドア本
体30内の空間部にドア本体30の幅よりも短い棒状のグラ
スウールからなる複数本の隔壁バー36を上下に小間隔
毎、例えば10mm間隔毎に且つ長さ方向に千鳥状にずらし
て順次、平行に取付け、各隔壁バー36の表裏面を表裏面
板32、33の対向内面に密着させると共に上下に隣接する
隔壁バー36、36において一方の隔壁バー36の一端面をド
ア枠の一側枠部の内面に固定し、他方の隔壁バー36の他
端面をドア枠の他側枠部の内面に固定することにより、
隣接する隔壁バー36間で迂回通気路37を形成し、該迂回
通気路37の上下両端開口部を表裏面板32、33の上記通気
口34、35にそれぞれ連通させた構造としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成した防音ドアによれば、一方の通気口に入っ
た音は、グラスウールからなる隔壁バー36によって吸収
されて他方の通気口から小さな音として出ていくので、
比較的良好な遮音機能を発揮するが、一方の換気口に流
入した空気は、棒状の隔壁バー36によって通気抵抗を受
けながら狭い迂回通気路37を通過して他方の通気口に流
出するものであるから、通気抵抗が著しく高くなり、充
分な通気機能を発揮することができないという問題点が
ある。
【0005】さらに、複数本の棒状の隔壁バー36を上記
のようにドア枠内に千鳥状に取付けなければならないの
でその施工作業に手間を要し、必然的に防音ドアの製造
能率が悪くなるという問題点がある。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは極めて良好な通気機
能を発揮すると共に、音を効果的に減衰、遮音すること
ができ、その上、構造が極めて簡単にして施工が容易に
行える通気部材とこの通気部材を用いたドアの通気構造
を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の通気部材は、請求項1に記載したように、多
数の小口径の直状通気路を同一方向に向けた状態で上下
左右に多列、多層に並設、集合してなることを特徴とし
ている。
【0008】上記請求項1に記載の通気部材において、
請求項2に係る発明は、小間隔を存して対向した薄肉の
ライナの対向面間を該ライナの幅方向に小間隔毎に全長
に亘って並設した帯状隔壁片によって連結してなる段ボ
ールにおける隣接する帯状隔壁片間によって左右方向に
並列した多数の直状通気路を形成し、この段ボールを複
数枚、積層した積層体によって上下方向に多数の直状通
気路を並列した通気部材を構成していることを特徴とし
ている。
【0009】請求項3に係る発明は、上記通気部材を用
いたドアの通気構造であって、ドア枠と表裏面板とで囲
まれた空間部内に、多数の小口径の直状通気路を同一方
向に向けた状態で多列、多層に並設、集合してなる通気
部材を配設し、この通気部材をドアの表裏面板に設けて
いる通気口に連通させた構造としている。
【0010】上記ドアの通気構造において、請求項4に
係る発明は、上記通気部材の一端面に開口する全ての直
状通気路をドアの表面板に設けている一方の通気口に通
気室を介して連通させていると共に他端面に開口する全
ての直状通気路をドアの裏面板に設けている他方の通気
口に通気室を介して連通させていることを特徴としてい
る。
【0011】また、請求項5に係る発明は、数個の通気
部材を中間通気室を介して配設し、両端側の通気部材を
それぞれ表裏面板に設けている上記通気口に通気室を通
じて連通させていることを特徴としている。
【0012】さらに、請求項6に係る発明は、上記一方
の通気口と他方の通気口間の空間部を仕切壁によってそ
れぞれの通気口に連通した分割通気室に形成していると
共に通気部材の一半部側の直状通気路集合部の開口端を
一方の分割通気室を通じて一方の通気口に連通させ、他
半部側の直状通気路集合部の開口端を他方の分割通気部
を通じて他方の通気口に連通させてあり、さらに、上記
通気部材の他端面に開口している全ての直状通気路を1
つの中間通気室に連通させた構造としている。
【0013】
【作用】多数の直状通気路を他列、多層に並設、集合さ
せてなる通気部材は建物内における壁によって仕切られ
た室内間、或いは通路と室間の通気を行うために用いら
れ、例えば、表裏面板に通気口を設けたドアの中空内部
にその直状通気路の両開口端を表面板側の通気口と裏面
板側の通気口とに連通させた状態で配設される。このよ
うに通気部材を内装しているドアにおいて、一方の通気
口から空気流がドア内の空間部に入ると、この空間部内
に配設している通気部材の多数の集合した直状通気路内
を殆ど抵抗を受けることなく真っ直ぐに流通、通過し、
他方の通気口から円滑に流出して通気を行う。
【0014】また、一方の通気口から入った音が上記直
状通気路に侵入する時に、該直状通気路は小口径であり
断面積が大きく変化するので音が減衰し、また、上記直
状通気路から放出する時にも再び断面積の変化により減
衰する。なお、このような防音ドアは、ドア枠と表裏面
板とで囲まれた空間部内に、上記通気部材を配設すると
いう簡単な作業によって容易に製造することができる。
【0015】ドアの表裏面板に設けた通気口間の通気を
行う上記通気構造において、請求項4に記載したよう
に、通気部材の両端面に開口している集合した全ての直
状通気路をそれぞれ通気室内を通じて対向する通気口に
連通させておけば、両通気口間における該通気部材の全
ての直状通気路を通じての空気の自然流通が迂回するこ
となく直流状態で行われて一層優れた通気性能を奏す
る。この場合、請求項5に記載したように、数個の通気
部材を中間通気室を介して配設し、両端側の通気部材を
それぞれ表裏面板に設けている上記通気口に通気室を通
じて連通させた構造としておいても、殆ど変わらない良
好な通気を行うことができる。一方、直状通気路を通過
した音は一旦、中間通気室に解放されたのち、再び、直
状通気路を通過する際に分散、減衰されて一層遮音性が
向上するものである。
【0016】また、請求項6に記載したように、一方の
通気口と他方の通気口間のドア内空間部を仕切壁によっ
てそれぞれの通気口に連通した分割通気室に形成すると
共に上記通気部材の一半部側の直状通気路集合部の開口
端を一方の分割通気室を通じて一方の通気口に連通さ
せ、他半部側の直状通気路集合部の開口端を他方の分割
通気部を通じて他方の通気口に連通させ、且つ上記通気
部材の他端面に開口している全ての直状通気路を1つの
中間通気室に連通させた構造としておけば、一方の通気
口から流入した空気は分割通気部から通気部材の一半部
の直状通気路集合部を通じて一旦中間通気室内に流出
し、さらに、この中間通気室内から再び上記通気部材の
他半部の直状通気路集合部を流通して他方の分割通気部
から他方の通気口に流出するという通気を行い、また、
その際、音を分散、減衰させて良好な遮音作用を奏す
る。
【0017】この通気構造によれば、一方の通気口から
入った音は一方の分割通気室と一半部の直状通気路集合
部を通過する際に分散、減衰されて中間通気室内に入
り、該中間通気室内においてさらに減衰されたのち、他
半部の直状通気路集合部から他方の分割通気室内へと通
過中にも減衰されるので、良好な遮音作用を奏するもの
である。
【0018】上記通気部材としては、請求項2に記載し
たように、小間隔を存して対向した薄肉のライナの対向
面間を該ライナの幅方向に小間隔毎に全長に亘って並設
した薄肉の帯状隔離片によって連結することにより隣接
する帯状隔離片間を小口径の直状通気路に形成してなる
段ボールの積層体から構成することが好ましく、1枚の
段ボールによって直状通気路が左右方向(幅方向)に多
列に並んだ1層の直状通気路群が形成され且つその幅及
び長さを配設すべき部分の幅及び長さに容易に設定し得
ると共にこの段ボールを複数枚、積層することによって
上記直状通気路群が多層に集合した通気部材を容易に形
成することができ、配設すべき部分の厚み等に応じて積
層体の厚みを簡単且つ正確に設定することができる。そ
の上、通気部材の断面積に対する直状通気路集合体の通
気開口率が80%以上にすることができて通気抵抗の極め
て少ない良好な通気作用を奏する通気部材を容易に得る
ことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施の形
態を図面について説明すると、図1は多数の小口径の直
状通気路2を同一方向に向けて状態で上下左右に多列、
多層に並設、集合してなる通気部材1を示すもので、一
定厚みを有する偏平な四角形状の段ボール1Aを複数枚、
積層した積層体から構成されている。
【0020】上記段ボール1Aは図2に示すように、薄肉
合成樹脂シートからなる上下ライナ1a、1aを上下に小間
隔を存して対向させると共にこれらの上下ライナ1a、1a
の対向面間を該ライナの幅方向に小間隔毎に並設した帯
状隔壁片1bによって各帯状隔壁辺1bの上下端面を上下ラ
イナ1a、1aの対向面に全長に亘って一体に連設させてな
り、隣接する帯状隔壁片1b、1bと上下ライナ1a、1aとで
囲まれた空間部をダンボール1Aの長さ方向の両端面間に
亘って連通した小口径の直状通気路2に形成しているも
のである。従って、この段ボール1Aによって、左右方向
(幅方向)に多列に並んだ1層の直状通気路群が形成さ
れている。
【0021】この段ボール1Aを複数枚、積層することに
よって上下方向(厚み方向)に多層の直状通気路2が設
けられた上記通気部材1が形成されるものであるが、上
下に重ね合わされた段ボール1A、1Aは、互いに接合した
ライナ1a、1aの対向面を図4に示すように、接着3する
ことによって一体化し、施工すべき空間部の厚みに応じ
た段ボール1Aの積層体からなる通気部材1を形成するも
のである。また、この通気部材1の長さ及び幅は、段ボ
ール1Aを所定長さ、所定幅に切断することによって設定
し得るが、幅の設定に関しては段ボール1Aを左右に分断
させることなく設定することによって、通気部材1の形
成作業が能率よく行うことができる。
【0022】即ち、図3に示すように、幅広い段ボール
1Aをまず、施工すべき空間部の長さに等しい長さに切断
したのち、施工すべき空間部の幅に等しい間隔毎に上ラ
イナ1aと下ライナ1aとを帯状隔壁片1bに沿って全長に亘
り交互に切断し、切断された上ライナ1aに対向する切断
されていない下ライナ1aを山折りすると共に切断された
下ライナ1aに対向する切断されていない上ライナ1aを谷
折りすることにより、これらの屈折間の一定幅部分の段
ボールを順次、折り重ねることによって施工すべき空間
部の長さ、幅、厚みに応じた長さと幅、及び厚みを有す
る通気部材1を形成することができる。
【0023】なお、通気部材1としては上記合成樹脂製
段ボール1Aから構成することなく、段ボール以外に全長
に亘って貫通した小口径の多数のハニカムの集合体や、
幅方向に連続的に全長に亘って連通する凹凸加工を形成
した板材の積層体から構成してもよく、要するに、全長
に亘って連通する多数の小口径直状通気路2が同一方向
に向けた状態で多列、多層に集合した構造であればよ
い。
【0024】また、通気部材1が段ボールより構成して
いる場合には、プラスチック段ボール以外に紙段ボール
製であってもよく、さらに、段ボールとしては片面段ボ
ールの積層体であっても、両面段ボールの積層体であっ
てもよい。
【0025】さらに、通気部材1の断面形状は四角形、
円形、楕円形、多角形等、特に限定されないが、製作が
容易で施工すべき空間部内に配設した場合、その上下面
や両側面が空間部を形成している対向面に全面的に密着
させた構造とし得る四角形のブロック形状に形成してお
くことが好ましい。この通気部材1に設けている上記各
直状通気路2の大きさは、該直状通気路2が四角形状の
場合、一辺の長さが1mm〜20mm程度のものを採用できる
が、良好な通気機能を発揮させるには2mm以上、遮音性
を考慮すれば6mm以下が好ましく、従って、一辺の長さ
が2〜6mmの大きさを有する直状通気路2に形成してお
くことが望ましい。直状通気路2が四角形状以外の異形
断面を有している場合にもおいても、その断面積が4mm2
〜36mm2の範囲のものを用いればよい。
【0026】いずれにしても、通気部材1はこれらの多
数の小口径直状通気路2を多列、多層に集合した構造を
有しており、且つ、直状通気路2の壁を形成するライナ
1aや帯状隔壁片1bは0.5mm 厚以下の極めて薄肉のもので
あるから、通気部材1の断面積に対する全ての直状通気
路2の開口面積、即ち、通気部材1の開口率は80%以上
に形成しておくことができる。なお、通気部材1は、そ
の長さ、即ち、直状通気路2の長さを幅よりも長く形成
しておくことなく、使用状態によっては長さよりも幅を
大きく形成した形状にする場合もある。
【0027】次に、上記のように構成した通気部材1を
内部に配設して通気機能と遮音機能とを備えたドアの通
気構造について説明する。ドア本体Aは図5に示すよう
に、両側枠材11、12と上下枠材13、14とによって形成し
ている縦長長方形状のドア枠10の表裏両面に面板15、16
を張設してなり、ドア枠10と表裏面板15、16で囲まれた
内部の少なくとも下半部を中空空間部に形成している。
なお、ドア枠10は集成材や無垢材、合板、パーティクル
ボード、OSB等より形成され、表裏面板15、16は合
板、中比重繊維板、パーティクルボード、OSBから形
成されてあり、表裏面板15、16に図示していないが化粧
シートを貼着している。
【0028】上記のように構成したドア本体Aにおい
て、下半部内の中空空間部に、上下に所定間隔を存して
板状の仕切部材17、18を固定してこれらの仕切部材17、
18と表裏両面15、16とで囲まれた空間部を閉鎖空間部4
に形成してあり、該閉鎖空間部4内の中央部に多数の小
口径の直状通気路2を同一方向に向けた状態で多列、多
層に並設、集合してなる上記通気部材1を配設し、この
通気部材1によって閉鎖空間部4の左右両側部を上記表
裏面板15、16にそれぞれ設けている通気口5、6に連通
した通気室7、8に形成している。
【0029】通気部材1は、上述したように、ドア本体
Aの閉鎖空間部4内にその長さ方向の両端面に開口して
いる全ての直状通気路2の開口端を両側の通気室7、8
にそれぞれ臨ませた状態にしてその前後両面及び上下面
を表裏面板15、16の対向内面と上下仕切部材17、18の対
向面とにそれぞれ全面的に密着させた取付構造で配設さ
れてあり、両側の通気室7、8からドア本体Aの外部に
向かってそれぞれ開口している上記通気口5、6の開口
面積は通気部材1の全ての直状通気路2の開口面積の和
よりも小さく形成されている。
【0030】このようにドアの通気構造を構成したの
で、一方の通気口5から空気流がドア本体1の閉鎖空間
部4内における一方の通気室7内に流入すると、該通気
室7内において何ら抵抗を受けることなくこの通気室7
に開口している通気部材1の全ての直状通気路2内を通
じて他方の通気室8内に流通する。この時、直状通気路
2は両通気室7、8間を迂回することなく真っ直ぐに連
通させているので、空気流が直状通気路2を形成する周
囲の壁面によって殆ど抵抗を受けることなく円滑に流通
し、他方の通気室8から通気口6を通じて流出する通気
を行う。
【0031】また、音が一方の通気口5から通気室7内
に入ると、この通気室7から通気部材1の全ての直状通
気路2に侵入する際、また、直状通気路2から放出され
る際に、直状通気路2の断面積が通気室7、8の断面積
に比して極めて小さいので、断面積の変化による音の減
衰作用が生じて、ドアを挟んて設けられた一方の室内に
発生した音が他方の室内に漏洩するのを防止することが
できる。
【0032】上記実施例において、ドアの遮音性を一層
良好にするために、図6、図7に示すように、両側の通
気室7、8内の両端部にグラスウール等からなる吸音材
9、9を配設しておいてもよい。この場合、吸音材9が
通気口5、6の通気作用に影響を及ぼさないように該通
気口5、6の開口部以外の部分に配設しておく。このよ
うに構成すれば、上述した通気作用を全く阻害すること
なく、通気口から入った音や通気部材1の直状通気路2
を通過した音が通気室7、8内においても吸音材9によ
り吸収されて防音効果を一層高めることができる。
【0033】図8、図9は上記実施例の変形例を示すも
ので、通気部材1をその直状通気路2がドア本体Aの表
裏面板15、16側に向けて閉鎖空間部4内に配設している
ものである。即ち、ドア本体Aの表裏面板15、16に互い
に対向させて通気口5、6を形成し、通気部材1の前後
両端面に開口している直状通気路2を通気口5、6に直
接、接合させた状態で臨ませている構造としている。従
って、閉鎖空間部4内には仕切部材や該仕切部材を介し
て区画される通気室などは設けられていなく、表裏の通
気口5、6間を通気部材1の直状通気路2を通じて直
接、通気させていると共に直状通気路2への音の出入り
の際に、音の減衰を行うように構成している。
【0034】図10〜図12は、本発明のドアの通気構造に
おける別な実施例を示すもので、上記実施例において
は、通気部材1の直状通気路2を水平方向に向けた状態
にしてドア本体Aの閉鎖空間部4内に配設したが、この
実施例においては、上記構造の通気部材1の直状通気路
2を垂直方向に向けてドア本体A内の閉鎖空間部4内に
配設している。この場合には、ドア本体A内の下半部に
固定している水平仕切部材17A と下枠材14との対向面両
側部間に縦仕切部材18A 、18B を固定してこれらの縦仕
切部材18A 、18B とドア本体Aの表裏面板15、16とで囲
まれた空間部を閉鎖空間部4とし、該閉鎖空間部4内の
中央部に通気部材1を配設して該通気部材1の前後面と
両側面とをドア本体Aの表裏面板15、16の対向面と縦仕
切部材18A、18B の対向面とにそれぞれ密着させた状態
にしていると共にこの通気部材1によって閉鎖空間部4
の上下部内を通気室7A、8Aに区画、形成し、これらの通
気室7A、8Aに表裏面板15、16に設けている通気口5A、6A
をそれぞれ連通させた構造しているものである。その他
の構造については上記実施例と同様である。
【0035】このように構成したドアの通気構造によれ
ば、上下いずれか一方の通気口、例えば、下方の通気口
5Aから流入した空気流は下方の通気室7Aを通じて上下方
向に連通している通気部材1の全ての直状通気路2内を
上方に通過し、上方の通気室8Aから通気口6Aを通じて外
部に円滑に流出するものである。また、音も上記実施例
と同様にして通気部材1の直状通気路2に出入りする際
に減衰される。
【0036】図13〜図15は本発明のドアの通気構造のさ
らに別な実施例を示すもので、上記いずれの実施例にお
いても通気部材1を1個、ドア本体Aの閉鎖空間部4内
に配設したが、この実施例においては2個の通気部材
1、1を閉鎖空間部4内に配設した通気構造としてい
る。
【0037】即ち、ドア本体Aの中空下半部内に板状の
水平仕切部材17B を設けて該水平仕切部材17B とドア本
体1の両側枠材11、12及び表裏面板15、16とで囲まれた
中空部を閉鎖空間部4に形成し、上記水平仕切部材17B
の下面中央部に下端がドア本体Aの下枠材14に達しない
長さを有する中央縦区画部材19の上端を固着すると共に
この中央縦区画部材19の両側方に一定の間隔を存して上
端が上記水平仕切部材17B に達しない長さを有する両側
縦区画部材20、21を配設してこれらの両側縦区画部材2
0、21の下端を下枠材14の上面両側部に固定し、中央縦
区画部材19の下部両側面と該側面に対向する両側縦区画
部材20、21の対向面間にそれぞれ通気部材1、1をその
直状通気路2を縦方向(上下方向)に向けた状態にして
介在、固定させた構造としているものである。
【0038】上記中央、及び両側の縦区画部材19〜21の
表裏端面と両側通気部材1、1の前後面とはドア本体A
の表裏面板15、16に密着してあり、従って、両側縦区画
部材20、21の下半部対向面間には上記両側の通気部材
1、1の直状通気路2の開口下端にのみ連通する中間通
気室22が形成されていると共に両側縦区画部材20、21と
ドア本体Aの両側枠材11、12との対向面間に上端側が両
側通気部材1、1の上端面にそれぞれ通じる両側通気室
7B、8Bに形成されている。そして、これらの通気室7B、
8Bにドア本体1の表裏面板15、16に設けている通気口5
B、6Bをそれぞれ直接連通させている。
【0039】このように構成したドアの通気構造によれ
ば、一方の、例えば表面側の通気口5Bから流入した空気
流は、一方の通気室7Bを通じて一方の通気部材1の直状
通気路2の上端開口部から該直状通気路2内を下方に向
かって流下して一旦、中間通気室22に入り、該中間通気
室22から他方の通気部材1の直状通気路2を開口下端か
ら該直状通気路2内を上方に向かって流れて他方の通気
室8Bから他方の通気口6Bへと流出する。一方、音は一方
の通気部材1の直状通気路2を出入りする際に減衰され
たのち、中間通気室22内に放散されて該中間通気室22か
ら他方の通気部材1内に迂回しながら入る際に抵抗を受
けて更に減衰、消音され、他方の通気部材1の直状通気
路2内を通過中に殆ど吸音されるので、防音効果の優れ
た通気構造を構成している。
【0040】なお、上記のように、中間通気室22を介し
て2個の通気部材1、1を配設した通気構造としては、
例えば図16、図17に示すように、ドア本体A内の下半部
内に表裏面板15、16に設けた通気口5、6間を連通させ
る通気路23を区画、形成し、この通気路23内に2個の通
気部材1、1を所定間隔を存して且つその直状通気路2
を通気路23の長さ方向に向けた状態で配設した構造とし
てもよい。また、通気部材1、1は2個に限らず、複数
個の通気部材1、1を適宜間隔毎に互いにその直状通気
路2を連通させた状態で配設した通気構造を構成してお
いてもよい。
【0041】図18〜図20は、1個の通気部材1を用いて
閉鎖空間部4内に中間通気室22A を形成したドアの通気
構造を示すもので、ドア本体Aの中空下半部内に板状の
水平仕切部材17C を設けると共に該水平仕切部材17C の
下面両側部とドア本体Aの下枠材14の上面両側部とにそ
れぞれ両側縦仕切部材18A 、18B を設けてこれらの仕切
部材17C 、18A 、18B と表裏面板15、16とで囲まれた空
間部を閉鎖空間部4とし、両側縦仕切部材18A 、18B の
上部対向面間に直状通気路2を上下方向に向けて通気部
材1を配設、固定することにより、該通気部材1の上端
面と水平仕切部材17C との間の閉鎖空間部分を中間通気
室22A に形成してなるものであり、さらに、通気部材1
の下端面における前後面間の中央部とドア本体Aの下枠
材14の幅方向の中央部間に仕切壁24を設けて該仕切壁24
により通気部材1の下方の閉鎖空間部4を前後の分割通
気室7C、8Cに形成し、これらの分割通気室7C、8Cに上記
通気部材1の前半部の直状通気路集合部2Aの下端と後半
部の直状通気路集合部2Bの下端とをそれぞれ連通させて
いると共に表裏面板15、16に設けいる通気口5、6を前
後通気室7C、8Cに連通させた構造としている。
【0042】このように構成した通気構造によれば、一
方の通気口、例えば表面板側の通気口5から流入した空
気流は、前側の分割通気室7Cを通じて該分割通気室7Cに
開口している通気部材1の前半部の直状通気路集合部2A
内を上方に流通したのち、中間通気室22A 内に流出し、
さらに、この中間通気室22A から、再び、上記通気部材
1の後半部の直状通気路集合部2B内を下方に流通して後
側の分割通気室8Cを通じて裏面板16に設けている通気口
6から外部に流出する通気を行う。
【0043】また、例えば、前側の通気口5から入った
音は通気部材1の前半部の直状通気路集合部2Aを通過す
る際に分散、減衰されたのち、中間通気室22A 内に放散
されて該中間通気室22A から通気部材1の後半部側に迂
回しながら後半部の直状通気路集合部2Bに入る際に抵抗
を受けて更に減衰、消音され、該直状通気路集合部2B内
を通過する際に殆ど吸音されることになる。
【0044】以上のいずれのドアの通気構造の実施例に
おいても、ドアの遮音性能は通気口5、6間の音の通過
距離が長くなればなる程、良好となり、又、通気口5、
6の開口面積が大きい程、通気量が増大し遮音性が悪く
なるが、通気口5、6をできるだけ小さくして該通気口
5、6の断面積よりも通気部材1の断面積を大きくする
ことによって通気量を確保しながら遮音性を向上させる
ことができるものである。
【0045】次に、本発明のドアの通気構造における具
体的な実施例と比較例とを示すと共にこれらの通気性、
遮音性を比較する。本発明の実施例1としては図5で説
明した構造において、通気部材1として該通気部材1の
直状通気路2の開口が3×4mmで、寸法が24×80×240m
m の積層プラスチック段ボールからなるものを使用した
防音ドアを、実施例2として上記図10〜図12で説明した
構造において、実施例1と同一形状、大きさの積層プラ
スチック段ボールからなる通気部材1を使用した防音ド
アを用いた。また、実施例3として、上記図13〜図15で
説明した構造において、両通気部材1、1としては開口
大きさが2×4mmの直状通気路2を有する寸法が24×80
×150mm の積層プラスチック段ボールからなるものを使
用した防音ドアを、実施例4として、図6、図7で説明
した両側通気室7、8にグラスウールからなる吸音材9
を配設た通気構造において、実施例と同一寸法の通気部
材1を用いた防音ドアを採用した。
【0046】一方、比較例1として図24で示したグラス
ウールからなる隔壁バーを千鳥状に配設してなる防音ド
アを採用し、比較例2として図5で説明した通気構造に
おいて、閉鎖空間部4内に上記通気部材1を配設してい
ない構造の防音ドアを採用した。これらの実施例1〜4
及び比較例1、2の防音ドアの通気性、遮音性の比較を
表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】上記表において、遮音性能はJIS A 4717に
より、対になっている残響室の界壁開口部に各ドアを取
り付けて試験し、両室の平均音圧レベルを求めてその差
から遮音性を求めた。なお、遮音等級はJIS A 4706に基
づいて判定した。一方、通気性能は図25に示すように測
定用ボックス41と微風速計43を備えたUV管42とからな
る測定装置40を用い、ボックス41の開口端を試験体であ
るドアの裏面板16に開口している通気口6に連通させる
一方、UV管42の他端開口部に通気扇44を取り付けて該
通気扇44を駆動して48m3/hの風量で換気し、測定した風
速から風量を計算した。なお、通気量20m3/hで6畳の部
屋を1時間に1回、換気する量に相当し、通気量30m3/h
で9畳の部屋を1時間に1回、換気する量に相当し、通
気量40m3/hで12畳の部屋を1時間に1回、換気する量に
相当する。
【0049】上記表から明らかなように、実施例1〜3
と比較した場合、実施例では2kHz、4kHz の高音域で
の遮音性能が低下しているだけで、1kHz 以下の音域で
は比較例1で示したドアと同等の遮音性能を奏してい
る。因みに、比較例2のドアでは当然のことながら遮音
性能は不充分である。また、通気性能については、実施
例1〜3と比較例2とを比較した場合、実施例1〜3の
防音ドアでは通気部材1を配設しているために比較例2
に比べて通気量は低下しているが、実質的には通気量が
20m3/h以上有しているので特に問題はない。因みに比較
例1の防音ドアでは通気量が5m3/hで殆ど換気機能を発
揮しないと言える。このように、実施例1〜3で示した
防音ドアは、実用的に遮音性能と通気性能の両方を満足
しているものである。
【0050】なお、上記通気部材1はドアの通気用に限
らず、建物の内壁材、外壁材、間仕切り壁材、天井材、
床材等の壁体内の通気に使用してもよく、要するに、住
宅等の建物において、室内間や通路と室内とを仕切った
壁体内に配設し、壁体の適所に開口している通気口に連
通させて通気を行うために使用すればよい。
【0051】図21、図22は間仕切り壁材Bに上記通気部
材1を配設した場合を示すもので、間仕切り壁材Bにお
ける表面板15A の上下左右の4箇所に通気口5'を設ける
と共に裏面板15B にもその上下左右の4箇所に上記通気
口5aに対して上下方向(図においては上方)に一定間隔
だけずらして同一形状、同一大きさの通気口6aを設け、
両端面を所定角度に切断された通気部材1を間仕切り壁
材B内に配設してその両端面を上記各通気口5a、6aにそ
れぞれ合致させた状態で固定することにより直状通気路
2の両開口端をこれらの通気口5a、6aに連通させてなる
ものである。このように構成したので、間仕切り壁材B
によって仕切られた室内間を該間仕切り壁材Bによる遮
音性を損なわずに通気部材1を通じて通気させることが
できる。
【0052】図23は天井部分に上記通気部材1を配設し
た場合を示すもので、ドアA'を設けた壁によって仕切ら
れている室51と廊下52との天井材50に室51と廊下52とに
開口した通気口5b、6bを設けると共にこれらの通気口5
b、6b間を天井裏側に配設したダクト53によって連通さ
せ、このダクト53内に上記通気部材1を、その直状通気
路2の両端開口部を通気口5b、6bに連通させた状態にし
て取付け、通気口5b、6bにレジスタ54を装着してなるも
のである。この場合、従来から存在する天井ダクト内に
通気部材1を取付けるだけで遮断音性を損なうことなく
通気することができる。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載し
た通気部材によれば、多数の小口径の直状通気路を同一
方向に向けた状態で上下左右に多列、多層に並設、集合
してなるものであるから、全ての直状通気路の一方の開
口端から流入する空気流は直状通気路内で殆ど抵抗を受
けることなく他方の開口端に向かって真っ直ぐに流通、
通過することができ、円滑な且つ効率のよい通気を行う
ことができるものであり、その上、一方の通気口から入
った音が上記直状通気路に侵入する時に、該直状通気路
は小口径であり断面積が大きく変化するので音が減衰す
ると共に上記直状通気路から放出する時にも再び断面積
の変化により減衰して良好な遮音機能を発揮することが
できるものである。
【0054】上記通気部材において、請求項2に係る発
明は、小間隔を存して対向した薄肉のライナの対向面間
を該ライナの幅方向に小間隔毎に全長に亘って並設した
薄肉の帯状隔離片によって連結してなる段ボールにおけ
る隣接する帯状隔壁片間により直状通気路を形成してい
るので、1枚の段ボールによって直状通気路が左右方向
(幅方向)に多列に並んだ1層の直状通気路群を正確に
形成することができるばかりでなく、この段ボールの幅
及び長さを配設すべき部分の幅及び長さに応じて正確且
つ容易に設定し得るものであり、しかも、この段ボール
を複数枚、積層することによって上記直状通気路群が多
層に集合した通気部材を容易に形成することができると
共に配設すべき部分の厚み等に応じて該段ボール積層体
の厚みを簡単且つ正確に設定することができ、壁内等へ
の施工が精度よく且つ能率よく行うことができる。その
上、通気部材の断面積に対する直状通気路集合体の通気
開口率が80%以上にすることができて通気抵抗の極めて
少ない良好な通気作用を奏する通気部材を容易に得るこ
とができる。
【0055】請求項3に係る発明は、上記通気部材を採
用したドアの通気構造であって、ドア枠と表裏面板とで
囲まれた空間部内に、多数の小口径の直状通気路を同一
方向に向けた状態で多列、多層に並設、集合してなる通
気部材を配設し、この通気部材をドアの表裏面板に設け
ている通気口に連通させた構造としているので、ドアの
中空部内に上記通気部材を配設するという単純な手順に
よって通気並びに遮音機能を備えたドアを簡単且つ正確
に作製することができるものであり、その上、通気部材
は多数の小口径の直状通気路を同一方向に向けた状態で
多列、多層に並設、集合してなるものであるから、一方
の通気口から流入した空気流を殆ど抵抗を受けることな
く流通、通過して他方の通気口から流出させることがで
き、通気性能が極めて良好なドアを形成できるものであ
る。さらに、一方の通気口から入った音が上記多数の直
状通気路を通過する時に、これらの直状通気路は小口径
であり、音がこの直状通気路に出入りする際に断面積の
変化により減衰することができ、防音ドアとして優れた
機能を発揮するものである。
【0056】また、上記ドアの通気構造において、請求
項4に係る発明は、通気部材の両端面に開口している集
合した全ての直状通気路をそれぞれ通気室内を通じて対
向する通気口に連通させているので、両通気口間におけ
る該通気部材の全ての直状通気路を通じての空気の自然
流通が迂回することなく直流状態で行われて一層優れた
通気性能を奏するものである。
【0057】さらに、請求項5に係る発明によれば、数
個の通気部材を中間通気室を介して配設し、両端側の通
気部材をそれぞれ表裏面板に設けている上記通気口に通
気室を通じて連通させた構造としているので、上記構成
の通気構造と殆ど変わらない良好な通気を行うことがで
きるばかりでなく、音は一方の通気部材の直状通気路を
通過する際に分散、減衰されたのち、中間通気室内に放
散されて該中間通気室から他方の通気部材内に入る際に
抵抗を受けて更に減衰され、他方の通気部材内を通過中
の際に更に減衰されるので、防音効果の優れた通気構造
を構成することができる。
【0058】また、請求項6に係る発明によれば、一方
の通気口と他方の通気口間のドア内空間部を仕切壁によ
ってそれぞれの通気口に連通した分割通気室に形成する
と共に上記通気部材の一半部側の直状通気路集合部の開
口端を一方の分割通気室を通じて一方の通気口に連通さ
せ、他半部側の直状通気路集合部の開口端を他方の分割
通気部を通じて他方の通気口に連通させ、且つ上記通気
部材の他端面に開口している全ての直状通気路を1つの
中間通気室に連通させた構造としているので、一方の通
気口から流入した空気は分割通気部から通気部材の一半
部の直状通気路集合部を通じて一旦中間通気室内に流出
し、さらに、この中間通気室内から再び上記通気部材の
他半部の直状通気路集合部を流通して他方の分割通気部
から他方の通気口に流出するという通気を行うことがで
きる。
【0059】さらにこの通気構造によれば、一方の通気
口から入った音は一方の分割通気室と一半部の直状通気
路集合部を通過する際に減衰されて中間通気室内に入
り、該中間通気室内においてさらに減衰されたのち、他
半部の直状通気路集合部から他方の分割通気室内へと通
過の際に減衰するので、優れた遮音機能を発揮すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】通気部材の一部簡略斜視図、
【図2】通気部材の構成要素である段ボールの一部分の
斜視図、
【図3】段ボールを折り重ねて所望厚みの通気部材を形
成する状態を示す簡略正面図、
【図4】重ね合わせた段ボールの一部の正面図、
【図5】通気部材を内装したドアの通気構造の一実施例
を示す一部切欠斜視図、
【図6】吸音材を設けた通気構造を有するドアの一部切
欠正面図、
【図7】その横断面図、
【図8】通気部材を直接通気口に連通させた通気構造を
示す正面図、
【図9】その横断面図、
【図10】通気部材を垂直方向に配設した状態の一部切
欠正面図、
【図11】その縦断側面図、
【図12】その横断面図、
【図13】通気部材を2個使用した場合の一部切欠正面
図、
【図14】その縦断側面図、
【図15】その横断面図、
【図16】通気部材を2個使用した変形例を示す正面
図、
【図17】その一部切欠斜視図、
【図18】1個の通気部材によって中間通気室を形成し
た場合の一部切欠正面図、
【図19】その縦断側面図、
【図20】その横断面図、
【図21】間仕切り壁に通気部材を配設した場合の正面
図、
【図22】その縦断側面図、
【図23】天井部分に通気部材を配設した場合の簡略縦
断側面図、
【図24】従来例を示す一部切欠斜視図、
【図25】測定方法を示す装置の簡略側面図。
【符号の説明】
1 通気部材 1A 段ボール 1a ライナー 1b 帯状隔壁片 2 直状通気路 A ドア本体 4 閉鎖空間部 5、6 通気口 7、8 通気室 10 ドア枠 15、16 表裏面板 22 中間通気室
フロントページの続き (72)発明者 石井 正光 大阪市北区中之島2−3−18 大建工業株 式会社内 Fターム(参考) 2E001 DB02 DF04 FA33 GA12 GA20 GA24 GA42 GA47 GA63 GA87 HA33 HC02 HC04 HC09 HC13 HD11 LA04 2E036 JA03 JA09 JA11 JA13 KA01 KA06 KA07 KB02 LA01 MA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の小口径の直状通気路を同一方向に
    向けた状態で上下左右に多列、多層に並設、集合してな
    ることを特徴とする通気部材。
  2. 【請求項2】 直状通気路は、小間隔を存して対向した
    薄肉のライナの対向面間を該ライナの幅方向に小間隔毎
    に全長に亘って並設した帯状隔壁片によって連結してな
    る段ボールにおける隣接する帯状隔壁片間によって形成
    されてあり、この段ボールを複数枚、積層した積層体に
    よって通気部材を構成していることを特徴とする請求項
    1に記載の通気部材。
  3. 【請求項3】 ドア枠と表裏面板とで囲まれた空間部内
    に、多数の小口径の直状通気路を同一方向に向けた状態
    で多列、多層に並設、集合してなる通気部材を配設し、
    この通気部材をドアの表裏面板に設けている通気口に連
    通させていることを特徴とする通気部材を用いたドアの
    通気構造。
  4. 【請求項4】 通気部材の一端面に開口する全ての直状
    通気路をドアの表面板に設けている一方の通気口に通気
    室を介して連通させていると共に他端面に開口する全て
    の直状通気路をドアの裏面板に設けている他方の通気口
    に通気室を介して連通させていることを特徴とする請求
    項3に記載の通気部材を用いたドアの通気構造。
  5. 【請求項5】 数個の通気部材を中間通気室を介して配
    設していることを特徴とする請求項3に記載の通気部材
    を用いたドアの通気構造。
  6. 【請求項6】 一方の通気口と他方の通気口間の空間部
    を仕切壁によってそれぞれの通気口に連通した分割通気
    室に形成していると共に通気部材の一半部側の直状通気
    路集合部の開口端を一方の分割通気室を通じて一方の通
    気口に連通させ、他半部側の直状通気路集合部の開口端
    を他方の分割通気部を通じて他方の通気口に連通させて
    あり、さらに、上記通気部材の他端面に開口している全
    ての直状通気路を1つの中間通気室に連通させているこ
    とを特徴とする請求項3に記載の通気部材を用いたドア
    の通気構造。
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