JP2014047575A - 通気防音ドア - Google Patents

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Abstract

【課題】通気性を確保しつつ、防音性を向上させることができ、さらに、美観や清掃性などを向上させることができる通気防音ドアの提供を目的とする。
【解決手段】通気防音ドア1は、框組み2と、第一化粧板31及び第二化粧板32と、格子状に接合された桟用横材41及び桟用縦材42によって保持された吸音材4とを備え、上側横枠21及び下側横枠22に上下方向に貫通する第二通気孔211及び第一通気孔221がそれぞれ形成され、第一通気スペース43及び第二通気スペース44が形成され、第二通気孔211と第一通気孔221とが、第一通気スペース43及び第二通気スペース44を介して連通した構成としてある。
【選択図】 図2

Description

本発明は、通気防音ドアに関し、特に、通気性を確保しつつ、防音性を向上させることができる通気防音ドアに関する。
従来、外部騒音、及び、住宅内の居室やトイレなどで生じる雑音などに対して、住宅の防音性能を向上させ、静かな室内環境を提供することが要望されている。
また、住宅の内装仕上げに使用される塗料や接着剤に含まれるホルムアルデヒド等に起因するシックハウスの問題に対処するために、建築基準法の改正に伴い、ドアの閉時においても一定の通気性を確保することが求められている。
ここで、一定の通気性を確保するためには、有効開口面積が、たとえば、60〜150cmの開口部(通気用流路とも呼ばれる。)をドアに形成するが、この開口部を介して、ドアの一方の面側の空間からドアの他方の面側の空間へ音が伝播することとなり、ドアの防音性が低下する。
すなわち、ドアの防音性を向上させるためには、開口部を小さくする必要があるものの、ドアの通気性を向上させるためには、開口部を大きくする必要があり、これらの相反する要望を同時に満足するために、様々な技術が提案されている。
たとえば、特許文献1には、一方の空間に対面する第1ドア表面と他方の空間に対面する第2ドア表面とドア底面と前記ドア底面に背向するドア上面とを有するドア本体を備えたドアの技術が開示されている。
このドアは、前記ドア本体が、前記ドア本体のドア上面及び/又はドア底面の外方に連通するように形成され音が伝播する複数の伝播通路と、複数の前記伝播通路の合計容積よりも大きな容積を有すると共に前記伝播通路に連通するように前記ドア本体の内部に形成された空洞室とを備えていることを特徴としている。
また、特許文献2には、建造物内における区画間に設けられているドア取付構造体に取り付けられ、これら区画を互いに換気及び遮音可能に閉じるための換気遮音ドアの技術が開示されている。
この換気遮音ドアは、内部に鉛直方向に延びる通気用貫通孔が形成され、上端及び下端にこの通気用貫通孔の開口が形成されているドア本体と、ドア本体の下端から下方に間隔を置いて配置されている下枠材と、鉛直方向に延びドア本体及び下枠材の両側端面にそれぞれ結合されドア本体と下枠材とを間隔を置いて連結する一対の縦枠材と、ドア本体の下端面、下枠材の上端面及び各縦枠材の内側側面により形成される通気空間を一方の区画から遮蔽する遮蔽部材と、を備えることを特徴としている。
また、特許文献3には、矩形状枠体の構面内に該矩形状枠体の長手方向に沿って2本の縦仕切材がほぼ平行に配置されてなる矩形状フレームと、該矩形状フレームの正面及び背面にそれぞれ気密に接合された一対の面材とを備えるとともに、前記2本の縦仕切材のうち、吊り元側の縦仕切材と前記矩形状枠体を構成する吊り元側の縦枠材との間の扉内空間を吊り元側扉内空間、取っ手側の縦仕切材と前記矩形状枠体を構成する取っ手側の縦枠材との間の扉内空間を取っ手側扉内空間、前記2本の縦仕切材の間の扉内空間を中央扉内空間とし、所定の吸音空間形成材をそれらの両端が前記2本の縦仕切材の対向側面にそれぞれ当接されるように前記中央扉内空間に複数段配置することにより、前記中央扉内空間を長手方向に沿って複数の分割空間に区画した遮音扉の技術が開示されている。
この遮音扉は、前記各分割空間が前記吊り元側扉内空間に連通されるように前記吊り元側の縦仕切材に第1の貫通孔を設けるとともに、前記各分割空間が前記取っ手側扉内空間に連通されるように前記取っ手側の縦仕切材に第2の貫通孔を設け、前記面材のうちの一方に長手方向に沿って吊り元側スリットを形成することで前記吊り元側扉内空間を外部に連通させるとともに、他方の面材に長手方向に沿って取っ手側スリットを形成することで前記取っ手側扉内空間を外部に連通させ、前記一対の面材の対向背面及び前記吸音空間形成材の対向側面に吸音材を貼着することにより該吸音材で前記各分割空間を取り囲むようにしたことを特徴としている。
また、特許文献4には、ドア内部に、一端がドア表面に開口する表面側開口部に連通する一方、他端がドア裏面に開口する裏面側開口部に連通して、両開口部間で通気させる通気路と、上記通気路に臨むように開口するネック部と、該ネック部に連通し、所定の容積を有する共鳴空洞部とからなるヘルムホルツ共鳴器型の吸音構造とが設けられていることを特徴とする通気防音ドアの技術が開示されている。
特開2006−57386号公報 特許第4570158号明細書 特開2009−243078号公報 特開2011−74680号公報
しかしながら、特許文献1〜4の技術は、ドアの内部にスペース(すなわち、空気室、通気用貫通孔、扉内空間、通気路など)を有する構造としてあり、このようなスペースを設けることにより、ドア表面と垂直方向に伝播する音に対して、防音性が低下するおそれがあった。
また、マンションの居室やトイレ、住宅防音工事等に用いられるドアにおいては、ドアの内部のスペースを利用して、通気性を確保することができるものの、ドアの内部のスペース(通気用流路とも呼ばれる。)を介して音が伝播しやすくなるので、通気用流路を介して伝播する音に対して、防音性を向上させることが要望されていた。
さらに、特許文献1〜4の技術は、ドア表面に開口やスリットが形成され、通常、この開口には、ガラリが取り付けられる。このため、美観や清掃性の観点から、ドア表面の開口やガラリを好まない顧客に対応することができなかった。
本発明は、上記事情に鑑み提案されたものであり、通気性を確保しつつ、防音性を向上させることができ、さらに、美観や清掃性などを向上させることができる通気防音ドアの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の通気防音ドアは、上側横枠、下側横枠及び一対の縦枠からなる框組みと、この框組みを挟むように対向する状態で、該框組みに取り付けられる第一化粧板及び第二化粧板と、前記框組み、第一化粧板及び第二化粧板で囲まれた領域に収納された板状の吸音材とを備え、前記領域と第一化粧板の外側空間とを連通させる第一通気孔が形成され、かつ、前記領域と第二化粧板の外側空間とを連通させる第二通気孔が形成され、前記吸音材が、格子状に接合された桟用横材及び桟用縦材によって保持され、前記第一化粧板と前記吸音材との間に、第一通気スペースが形成され、前記第二化粧板と前記吸音材との間に、第二通気スペースが形成され、前記第一通気孔と第二通気孔とが、前記第一通気スペース及び第二通気スペースを介して連通した構成としてある。
本発明の通気防音ドアによれば、通気性を確保しつつ、防音性を大幅に向上させることができる。さらに、ドアの表面及び裏面に、開口及びガラリなどを形成しない構造とすることもでき、美観や清掃性などを向上させることができる。
図1は、本発明の実施形態にかかる通気防音ドアを説明するための概略図であり、(a)は正面図を示しており、(b)は要部の拡大断面を示している。 図2は、本発明の実施形態にかかる通気防音ドアの内部構造を説明するための要部の概略正面図を示している。 図3は、(a)が図2のA−A断面図であり、(b)が図2のB−B断面図であり、(c)が図2のC−C断面図を示している。 図4は、本発明の実施形態にかかる通気防音ドアの内部構造を説明するための要部の概略斜視図を示している。
[通気防音ドアの実施形態]
図1〜3において、本実施形態の通気防音ドア1は、上側横枠21、下側横枠22及び一対の縦枠23からなる框組み2と、この框組み2をほぼ挟むように対向する状態で、該框組み2に取り付けられる第一化粧板31及び第二化粧板32と、框組み2、第一化粧板31及び第二化粧板32で囲まれた領域に収納された板状の吸音材4とを備えている。
なお、通気防音ドア1は、通常、丁番65を介してドア枠6に取り付けられ、かつ、錠64を有している。
(框組み)
框組み2は、ほぼ矩形棒状の上側横枠21、下側横枠22及び一対の縦枠23を有している。また、框組み2の材料は、通常、LVL(Laminated Veneer Lunber、単板積層材とも呼ばれる。)などである。
上側横枠21は、框組み2、第一化粧板31及び第二化粧板32で囲まれた領域と第一化粧板の外側空間11とを連通させる第二通気孔211が複数形成されており、また、下側横枠22は、框組み2、第一化粧板31及び第二化粧板32で囲まれた領域と第二化粧板の外側空間12とを連通させる第一通気孔221が複数形成されている。
また、本実施形態では、第二通気孔211及び第一通気孔221は、断面がほぼ細長い矩形状としてあり、それぞれ五箇所にほぼ等間隔で形成してある(図3(a)参照)。
ここで、第二通気孔211は、上側横枠21のみに上下方向に貫通するように形成されており、また、第一通気孔221は、下側横枠22のみに上下方向に貫通するように形成されている。このようにすると、後述するように、第一化粧板31及び第二化粧板32に開口及びガラリなどを設けなくても済むので、美観や清掃性などを向上させることができる。
なお、本実施形態では、第二通気孔211を上側横枠21のみに形成し、第一通気孔221を下側横枠22のみに形成してあるが、この構造に限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、第二通気孔211を第二化粧板32の上部に形成し、第一通気孔221を第一化粧板31の下部に形成してもよい。
また、上述した五つの第二通気孔211の断面積の合計は、一定の通気性を確保するための有効開口面積(たとえば、60cm)以上であり、同様に、五つの第一通気孔221の断面積の合計も、一定の通気性を確保するための有効開口面積以上である。
さらに、右側の縦枠23の中央部に、錠64を取り付けるための錠用取付板231(図2参照)が固定されている。
なお、框組み2は、ほぼ矩形環状としてあるが、この形状に限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、上側横枠21が円弧状に湾曲した形状であってもよい。
また、第二通気孔211及び第一通気孔221の形状や数量は、上記の形状や数量に限定されるものではない。
(第一化粧板及び第二化粧板)
本実施形態の第一化粧板31及び第二化粧板32は、三層構造としてあり、第一化粧板31は、化粧MDF(Midium Density Fiberboard、中密度繊維板とも呼ばれる。)などからなる表面材311、高比重物質混入樹脂シートなどからなる遮音シート312、及び、MDFなどからなる表面材下地313を有している(図1(b)参照)。
また、第二化粧板32も同様に、化粧MDFなどからなる表面材321、高比重物質混入樹脂シートなどからなる遮音シート322、及び、MDFなどからなる表面材下地323を有している。
なお、第一化粧板31及び第二化粧板32の構造は、上記に限定されるものではなく、様々な構造の化粧板を用いることができる。
また、第一化粧板31及び第二化粧板32は、通常、矩形状としてあるが、この形状に限定されるものではない。
(吸音材)
本実施形態では、吸音材4は、矩形板状としてある。
吸音材4は、特に限定されないが、たとえば、ポリエチレン製不織布、グラスファイバー、ウレタンスポンジなどを使用することができる。
また、吸音材の厚さや形状などは、適宜、設定されてもよい。
また、吸音材4は、格子状に接合された桟用横材41及び桟用縦材42によって保持されている。
次に、桟用横材41及び桟用縦材42などの構造について、図面を参照して説明する。
図4は、本発明の実施形態にかかる通気防音ドアの内部構造を説明するための要部の概略斜視図を示している。なお、吸音材4は、錠用取付板231(図2参照)と干渉しないように、左側の中央部に切欠が形成されるが、図4においては、上記の切欠を省略してある。
図4(a)において、本実施形態の吸音材4は、左右方向に長い四枚の板状体であり、五本の矩形棒状の桟用横材41が、四枚の板状体を上下から挟むように並設されている。この吸音材4及び並設された桟用横材41は、通常、第一化粧板側及び第二化粧板側の表面がそれぞれほぼ同一平面となっている(図3(b)、図3(c)参照)。
なお、本実施形態では、四枚の板状の吸音材4を用いているが、たとえば、一枚の吸音材を用いてもよい。
次に、図4(b)に示すように、七本(合計十四本)の桟用縦材42が、五本の桟用横材41の第一化粧板側及び第一化粧板側にそれぞれ接合される。この接合には、通常、ねじやビスなどが用いられ、桟用縦材42が接合されることによって、各板状体、すなわち、吸音材4は、格子状に接合された桟用横材41及び桟用縦材42によって保持される。
続いて、図4(c)に示すように、桟用横材41及び桟用縦材42によって保持された吸音材4は、框組み2の内側に収められ、左右両側の桟用縦材42が縦枠23に接合されることによって、吸音材4は框組み2に取り付けられる。この接合は、通常、ステープル又は接着剤などが用いられ、縦枠23及び接合された桟用縦材42は、通常、第一化粧板側及び第二化粧板側の表面がそれぞれほぼ同一平面となっている。
次に、図示してないが、錠用取付板231に錠64を取り付け、続いて、框組み2及び接合された桟用縦材42の第一化粧板側及び第二化粧板側の表面に、接着剤が塗布され、第一化粧板31及び第二化粧板32がそれぞれ接合される。
上述したように、吸音材4が、格子状に接合された桟用横材41及び桟用縦材42によって保持されることによって、図2、図3に示すように、第一化粧板31と吸音材4との間に、六つの第一通気スペース43が形成され、かつ、第二化粧板32と吸音材4との間に、六つの第二通気スペース44が形成される。そして、第二通気孔211と第一通気孔221とが、第一通気スペース43及び第二通気スペース44を介して連通する。
なお、本実施形態では、後述するように、第二通気孔211と第一通気孔221とは、上側空洞スペース51、第一通気スペース43及び第二通気スペース44、並びに、下側空洞スペース52を介して連通する。
このように、通気防音ドア1は、第二通気孔211と第一通気孔221とが、第一通気スペース43及び第二通気スペース44を介して連通するので、第一化粧板の外側空間11と第二化粧板の外側空間12との通気性を確保でき、さらに、第一化粧板31及び第二化粧板32に開口及びガラリなどを設けなくても済むので、美観や清掃性などを向上させることができる。
また、吸音材4を保持する構造を単純化することができ、製造原価のコストダウンを図ることができる。
さらに、通気防音ドア1は、吸音材4の大部分が露出するので、ほぼ上下方向に伝播する音、及び、ほぼ第一化粧板31と垂直方向に伝播する音に対して、吸音性を大幅に向上させることができる。
また、第一化粧板31と第二化粧板32とは、框組み2の内側において、格子状に配設された桟用横材41と桟用縦材42とが交差する複数の部分によって連結されているので、通気防音ドア1の機械的強度を向上させるとともに、たとえば、第一化粧板31の振動が、第二化粧板32に伝播しにくい構造となり、防音性をさらに向上させることができる。
なお、桟用横材41、桟用縦材42及び吸音材4の板状体の数量などは、上記に限定されるものではなく、通気防音ドア1の大きさなどに応じて、適宜、設定されてもよい。
また、桟用横材41及び桟用縦材42の構造は、上記に限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、一枚の吸音材の両面に複数の桟用横材を接合し、複数の桟用横材に複数の桟用縦材を接合する構造としてもよい。このようにしても、吸音材を保持でき、さらに、第一通気スペース及び第二通気スペースを形成することができる。
ここで、好ましくは、図1(b)、図2に示すように、上側横枠21と吸音材4との間に上側空洞スペース51を有し、下側横枠22と吸音材4との間に下側空洞スペース52を有するとよい。
この上側空洞スペース51は、上側横枠21、一対の縦枠23、吸音材4、第一化粧板31及び第二化粧板32で囲まれた空間であり、上側において五つの第二通気孔211と連通し、下側において第一通気スペース43及び第二通気スペース44と連通している。また、上側空洞スペース51は、水平方向に沿った断面積(流路断面積とも呼ばれる。)が、五つの第二通気孔211の断面積の合計より大きくなり、かつ、第一通気スペース43及び第二通気スペース44の断面積の合計より大きくなる。したがって、上方(第二化粧板側)から第二通気孔211を通って下方に伝わる音に対して、断面積が上側空洞スペース51によって急に拡大し、その後、第一通気スペース43及び第二通気スペース44によって急に縮小するので、消音効果を発揮することができる。また、下方から第一通気スペース43及び第二通気スペース44を通って上方(第二化粧板側)に伝わる音に対しても、断面積が上側空洞スペース51によって急に拡大し、その後、五つの第二通気孔211によって急に縮小するので、消音効果を発揮することができる。
また、下側空洞スペース52は、下側横枠22、一対の縦枠23、吸音材4、第一化粧板31及び第二化粧板32で囲まれた空間であり、下側において五つの第一通気孔221と連通し、上側において第一通気スペース43及び第二通気スペース44と連通している。また、下側空洞スペース52は、水平方向に沿った断面積(流路断面積とも呼ばれる。)が、五つの第一通気孔221の断面積の合計より大きくなり、かつ、第一通気スペース43及び第二通気スペース44の断面積の合計より大きくなる。したがって、上述した上側空洞スペース51などによる作用とほぼ同様の作用によって、下方(第一化粧板側)から第一通気孔221を通って上方に伝わる音、及び、上方から第一通気スペース43及び第二通気スペース44を通って下方(第一化粧板側)に伝わる音に対して、消音効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、通気防音ドア1の上側及び下側に上側空洞スペース51及び下側空洞スペース52を有しているが、これに限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、通気防音ドア1の中央部に、さらに一又は二以上の空洞スペースを有する構成としてもよい。このようにすると、上下方向に伝わる音に対して、さらに消音効果を向上させることができる。
また、通気防音ドア1は、ドア枠6に取り付けられ、このドア枠6は、上枠61、一対の側枠62及び下枠63などを有している。また、本実施形態では、下枠63の上面を床面と同じ高さとし、バリアフリーとしてある。
さらに、ドア枠6は、上枠61に上枠用戸当り611が設けられており、各側枠62に側枠用戸当り621が設けられている。
ここで、好ましくは、図1(b)に示すように、第一化粧板31の上部とドア枠6(本実施形態では、上枠用戸当り611)との間に、上部シール部材612が設けられ、第二化粧板32の下部と下枠63との間に下部シール部材631が設けられるとよい。
本実施形態の上部シール部材612は、樹脂又はゴム製であり、断面形状がほぼ「フ」字状の棒状部材としてあり、上枠用戸当り611の第一化粧板側の端面に接合されている。この上部シール部材612は、通気防音ドア1が閉められると、第一化粧板31と当接し、第一化粧板31の上端面と上枠61の下面との隙間を通る空気や音を遮ることができるとともに、第二通気孔211に誘導する。
また、下部シール部材631は、樹脂又はゴム製であり、断面形状がほぼ「T」字状の棒状部材としてあり、第二化粧板32の下端面及び下側横枠22の下端面の第二化粧板側に接合されている。この下部シール部材631は、通気防音ドア1が閉められると、下枠63と当接し、第二化粧板32の下端面と下枠63の上面との隙間を通る空気や音を遮るとともに、第一通気孔221に誘導する。
このようにすると、上述した第一化粧板31の上端面と上枠61の下面との隙間、及び、第二化粧板32の下端面と下枠63の上面との隙間を通って音が伝播することを防止でき、防音性をさらに向上させることができる。
また、図示してないが、通気防音ドア1は、第二化粧板32の左右縁部と一対の側枠用戸当り621との間に、上部シール部材612とほぼ同じ構造の側部シール部材をそれぞれ設けてもよく、これにより、さらに防音性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、上部シール部材612及び下部シール部材631を設けているが、これらの材質や構造などは、上記に限定されるものではなく、遮音効果及び/又は吸音効果を有する構造であればよい。
さらに、上枠用戸当り611を設け、通気防音ドア1に切欠212を形成した取り付け構造としてあるが、上部シール部材612及び下部シール部材631の取り付け構造は、これに限定されるものではなく、適宜、設定されてもよい。たとえば、図示してないが、切欠212を形成する代わりに、上枠61を下枠63とほぼ同じ構造とし、断面形状がほぼ「T」字状の上部シール部材を第一化粧板31の上端面に接合してもよい。
次に、上記構成の通気防音ドア1の使用状態などについて説明する。
通気防音ドア1は、閉められると、第一化粧板31が上部シール部材612と当接し、下部シール部材631が下枠63と当接し、第二化粧板32が側部シール部材(図示せず)と当接する。これにより、通気防音ドア1は、ドア枠6との隙間がほぼシールされるので、これらの隙間を通って音が伝播することを効果的に抑制でき、防音性を向上させることができる。
また、通気防音ドア1は、閉められた状態において、第一化粧板の外側空間11と第二化粧板の外側空間12との通気性を確保している。すなわち、第一化粧板の外側空間11と第二化粧板の外側空間12とは、通気防音ドア1の下端面と下枠63の上面との間の隙間、第一通気孔221、下側空洞スペース52、第一通気スペース43及び第二通気スペース44、上側空洞スペース51、第二通気孔211、並びに、通気防音ドア1の上端面と上枠用戸当り611の下面との間の隙間を介して、連通しており、これらの各流路断面積は、一定の通気性を確保するための有効開口面積(たとえば、60cm)以上である。
さらに、通気防音ドア1は、第一化粧板31や第二化粧板32に開口やガラリを設けることなく、通気性を確保しているので、美観や清掃性などを向上させることができる。
また、通気防音ドア1が通気性を確保することにより、たとえば、室内に吸排気口などを備えなくても済み、建築コストの削減を図ることができる。
また、空気の流路は、音の伝播経路ともなるが、通気防音ドア1は、下方(第一化粧板側)から第一通気孔221を通って上方に伝播する音に対して、断面積(流路断面積とも呼ばれる。)が下側空洞スペース52によって急に拡大し、その後、第一通気スペース43及び第二通気スペース44によって急に縮小するので、消音効果を発揮することができる。
さらに、第一通気スペース43及び第二通気スペース44内を上方に伝播する音に対して、桟用横材41及び桟用縦材42によって保持された吸音材4は、大部分が露出するので、ほぼ上方向に伝播する音に対して、吸音性を大幅に向上させることができる。
また、通気防音ドア1は、下方(第一化粧板側)から第一通気スペース43及び第二通気スペース44を通って上方に伝播する音に対して、断面積(流路断面積とも呼ばれる。)が上側空洞スペース51によって急に拡大し、その後、第二通気孔211によって急に縮小するので、消音効果を発揮することができる。
また、第一化粧板の外側空間11から第二化粧板の外側空間12へ、ほぼ第一化粧板31と垂直方向に伝播する音、すなわち、第一化粧板31を抜けた音に対して、桟用横材41及び桟用縦材42によって保持された吸音材4は、大部分が露出しているので、優れた消音効果を発揮することができる。
また、第一化粧板31が遮音シート312を有し、第二化粧板32が遮音シート322を有することによって、ほぼ第一化粧板31と垂直方向に伝播しようとする音に対して、防音性を向上させることができる。
さらに、第一化粧板31と第二化粧板32とは、框組み2の内側において、格子状に桟用横材41と桟用縦材42とが交差する複数の部分で連結されている。これにより、機械的強度を向上させるとともに、たとえば、第一化粧板31と第二化粧板32とが全面的に連結されている場合と比べると、桟用横材41と桟用縦材42とが交差する複数の部分によって連結されているので、第一化粧板31の振動が、第二化粧板32に伝播しにくい構造となり、防音性をさらに向上させることができる。
なお、第二化粧板側から第一化粧板側に音が伝播する場合にも、上記とほぼ同様に、通気防音ドア1は、優れた消音効果を発揮することができる。
以上説明したように、本実施形態の通気防音ドア1によれば、通気性を確保しつつ、防音性を向上させることができ、さらに、第一化粧板31及び第二化粧板32に開口やガラリを設けなくても済むので、美観や清掃性などを向上させることができる。
以上、本発明の通気防音ドアについて、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る通気防音ドアは、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、通気防音ドア1は、第一化粧板31と第二化粧板32とで挟まれる領域のほぼ中央に吸音材4を設けて、第一通気スペース43及び第二通気スペース44を形成しており、第一化粧板側の桟用縦材42、吸音材4及び桟用横材41、並びに、第二化粧板側の桟用縦材42が三層に積層されているが、この積層構造に限定されるものではない。たとえば、図示してないが、第一化粧板側の桟用縦材42、吸音材4及び桟用横材41、桟用縦材42、吸音材4及び桟用横材41、並びに、第二化粧板側の桟用縦材42が五層に積層されてもよく、このようにしても、通気性を確保しつつ、防音性をさらに向上させることができる。
1 通気防音ドア
2 框組み
4 吸音材
6 ドア枠
11 第一化粧板の外側空間
12 第二化粧板の外側空間
21 上側横枠
22 下側横枠
23 縦枠
31 第一化粧板
32 第二化粧板
41 桟用横材
42 桟用縦材
43 第一通気スペース
44 第二通気スペース
51 上側空洞スペース
52 下側空洞スペース
61 上枠
62 側枠
63 下枠
64 錠
65 丁番
211 第二通気孔
212 切欠
221 第一通気孔
231 錠用取付板
311、321 表面材
312、322 遮音シート
313、323 表面材下地
611 上枠用戸当り
612 上部シール部材
621 側枠用戸当り
631 下部シール部材

Claims (6)

  1. 上側横枠、下側横枠及び一対の縦枠からなる框組みと、
    この框組みを挟むように対向する状態で、該框組みに取り付けられる第一化粧板及び第二化粧板と、
    前記框組み、第一化粧板及び第二化粧板で囲まれた領域に収納された板状の吸音材と
    を備え、
    前記領域と第一化粧板の外側空間とを連通させる第一通気孔が形成され、かつ、前記領域と第二化粧板の外側空間とを連通させる第二通気孔が形成され、
    前記吸音材が、格子状に接合された桟用横材及び桟用縦材によって保持され、
    前記第一化粧板と前記吸音材との間に、第一通気スペースが形成され、
    前記第二化粧板と前記吸音材との間に、第二通気スペースが形成され、
    前記第一通気孔と第二通気孔とが、前記第一通気スペース及び第二通気スペースを介して連通したことを特徴とする通気防音ドア。
  2. 複数の前記桟用横材が、前記吸音材を上下から挟むように並設され、複数の前記桟用縦材が、前記複数の桟用横材の第一化粧板側及び第二化粧板側に接合されたことを特徴とする請求項1に記載の通気防音ドア。
  3. 第一化粧板側の前記桟用縦材が、前記第一化粧板に接合され、第二化粧板側の前記桟用縦材が、前記第二化粧板に接合され、前記第一化粧板と第二化粧板とが、前記桟用縦材と桟用横材との交差する部分において、連結されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の通気防音ドア。
  4. 前記上側横枠と吸音材との間に上側空洞スペースを有し、前記下側横枠と吸音材との間に下側空洞スペースを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の通気防音ドア。
  5. 前記第一通気孔が、前記上側横枠及び下側横枠の一方に上下方向に貫通するように形成され、かつ、前記第二通気孔が、前記上側横枠及び下側横枠の他方に上下方向に貫通するように形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の通気防音ドア。
  6. 前記通気防音ドアがドア枠に取り付けられ、前記第一化粧板の上部と前記ドア枠との間に、上部シール部材が設けられ、前記第二化粧板の下部と前記ドア枠との間に、下部シール部材が設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の通気防音ドア。
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