JP2019007295A - 防音室の施工方法及び防音材構成ユニット - Google Patents
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Abstract
Description
下記特許文献1に記載の発明は、複数の間仕切り壁パネルを幅方向に並べて設置することで間仕切り壁を形成した場合であっても、高い遮音性能を発揮することができる、千鳥間柱間仕切り壁パネル及び千鳥間柱間仕切り壁の構造に係るものである。
この千鳥間柱間仕切り壁パネルが複数幅方向に並べられて設置され、隣り合う間仕切り壁パネルの隣り合う両最側部の間柱がそれぞれ、いずれか一方の壁用面材と非接触状態となるように配設されたものである。
また、上記防音材構成ユニットの構造をより改良して防音効果の高い防音室を構築することをその課題とする。
ここで、横枠の幅というのは、防音材構成ユニットの正面から見た状態で、横枠の奥行方向の長さを意味する。以下同じである。
この3層構造は、極めて防音効果の高いものとなる。
このような3層構造を採用し、中間の吸音板として、スリット部や孔部の数、形状等を適宜選択して設けることにより、特定の周波数の音波が適切に吸収されることとなるのである。
下記の実施形態では、上記吸音板として、複数のスリット部を設けたものを使用したが、この吸音板によると低音域の周波数の音が良好に防音されることとなるのである。
上記第1の発明に加えて、更に防音効果を向上させたものである。
上記第2の発明と同様に更に防音効果を向上させたものである。
この吸音板の周囲を下地材である縦枠、横枠及び間柱と所定の間隔を保持して固定することにより更に防音効果を向上させたものである。
この防音材構成ユニットを用いて容易に既存の建築物の一室を防音室に改装することが可能となるのである。
即ち、前記縦枠の一方又は両方が横枠の幅よりも小さいことを特徴とする。これにより、左右の縦枠は、既存の一室の壁部及び内部に配設される吸音板と直接接合しない構成となり、防音効果が向上する。
この構成を採用することにより、左右の縦枠には、その中間部に隙間が設けられることとなり、防音効果が向上する。
上記防音室の施工方法において、窓部と扉部が設けられた既存の一室に対応させたものである。
先ず第一に、グラスウールやロックウール等の多孔質や繊維質の吸音板状体は、高音域の吸音性能が高く、他方、スリット部や孔部が形成された有孔ボード等からなる吸音板は低音域の吸音性能が高いという特性を有している。
図1は、本発明の一実施形態に係る防音材構成ユニットの複数枚を既存建築物の一室の壁面内側に配設固定し、その後、吸音板及び表面側の吸音板状体を嵌め込み固定した状態の断面説明図を示している。尚、図示簡略化のために断面線であるハッチングは省略した。
左右の縦枠2、3及び4は、それぞれその幅方向サイズが異なる。縦枠2は横枠6と同じ幅で、縦枠3及び4は、横枠6よりもその幅が狭い。
これは、既存の建築物の一室の広さ又は大きさに対応させるためである。
即ち、既存の建築物の一室の広さ又は大きさに適合するように、防音材構成ユニットのサイズを適宜決定するからである。
これらの防音材構成ユニット1は、その背面側(既存の壁側)に吸音板状体10を内設している。
即ち、この吸音板状体10は、防音材構成ユニット1の内部の背面側で、縦枠2、3又は4と間柱7との間に嵌め込まれ、例えば接着剤により固定されている。
このように、所定の構造と形態を有しているために、既存の部屋サイズに適合させて、予め工場内でこれら防音材構成ユニット1a乃至1iを製造しておくことができることとなる。
また、吸音板11は、後に詳述するが、略25mm厚の木材製合板であって、この合板には斜めに長いスリット部からなる孔部が複数穿設されているものである。
防音室Rを施工する施工方法については、後にこの図1を用いて説明する。
この図に示した防音材構成ユニット1bは、図1に示したものであって、その構造を明確にしたものである。
更に、この吸音板11の前面には吸音板状体12が嵌めこまれ固定されるのである。
この図では、防音材構成ユニット1bの背面側(壁側/上側)と表面側に更に防音材20、20が貼り付け固定されている状態を良く見て取ることができる。
この拡大図から、上記防音材構成ユニット1の構造をよく見て取ることができる。
また、上記した通りこの防音材構成ユニット1bとしては、更に、その背面側に石膏ボード等の防音材20を貼り付け固定したものであってもよい。
同様に、間柱7、7の幅も横枠6の幅よりも短く、これらの間柱7、7は千鳥状に配設する。即ち、一方の間柱7は、横枠6の背面側に、他方の間柱7は表面側に配置するのである。
既存の建築物の一室の大きさや形状等に適合させるためである。
この図3から解る通り、この吸音板11は、略厚み25mm程度の合板であって、隣り合わせの防音材構成ユニット1aから1bに(また1bから1cに)渡り設ける。
吸音板11の固定は、それぞれの間柱7の適宜複数位置に固定用板片11kを介して間柱7間に固定することができる。この固定用板片11が吸音板11の固定部材となる。
各防音材構成ユニット1は、床部に固定されるが、それぞれの防音材構成ユニット1同士の間でも螺子等により固定されることとなる。
上記のように、防音材構成ユニット1a乃至1iが配設固定された後、その表面側に更に石膏ボード等の防音材20が貼着される。
上記図4(B)は、上記図3の左側部分の防音材構成ユニット1aと1bの部分を示している。
このスリット部11sの数、長さ、向きは自由に設定することができ、多数の丸穴を配設したものであってもよい。
このスリット部や丸穴を複数配列して設けることにより、所定周波数域の音が吸収され、防音効果を高めるのである。
まず、施工予定の既存部屋のサイズに適合するように、予め工場内等により防音材構成ユニット1a乃至1i、及び天井部を構成する防音材構成ユニットを作製しておく。
これらの防音材構成ユニット1a乃至1iを既存部屋の壁面と所定間隔を空けて順次配設して、床部及び隣り合う防音材構成ユニットに固定して行く。
上記、既存部屋の壁面に防音材構成ユニット1a乃至1iを配設すると共に、既存部屋の天井部にも防音材構成ユニットを配設する。
既存部屋の壁及び天井に防音材構成ユニットが配設固定された後に、今度はスリット部が設けられた吸音板11を順次貼り付け固定して行く。
そして、壁材及び天井材としての防音材20を表面に貼着する。
窓部Wが有る場合には、その窓部Wは二重窓にする。また、扉部Dが有る場合には、防音扉を二重に設置して二重扉とする。
このようにして防音室Rが既存部屋内に形成されることとなるのである。
本発明に係る防音材構成ユニットの一番単純な構成は、上下の横枠、左右の縦枠、1又は2以上の間柱、そしてその内部の背面側に配設される吸音板状体とから構成されていればよい。
そのサイズは、自由に設計変更でき、特に、縦枠の幅(奥行き長さ)と数、間柱の幅と数、上下の長さ、横枠の左右長さ及び幅も適宜必要に応じて設計変更することができる。
吸音板状体もロックウールやグラスウール、各種繊維素材からなる板状体のものを使用することができ、その厚みも自由に設計変更できる。
本発明では、これに着目して創案されたものである。
同様に、上記吸音板と防音材構成ユニットの表面側に配設される吸音板状体との接合部も隙間なく密着してもよいし、少しの隙間を設けて接合してもよい。
2、3、4 縦枠
6 横枠
7 間柱
10、12 吸音板状体
11 吸音板
11k 固定用木片
11s スリット部
20 防音材
C 隙間
D 扉部
R 防音室
W 窓部
Claims (8)
- 既存の建築物の一室を防音室とする施工方法において、
当該防音室の壁及び天井を構築するための壁材及び天井材をユニット化し、これらの壁材ユニット及び天井材ユニットを防音材構成ユニットから形成し、
この防音材構成ユニットは、上下の横枠と左右の縦枠から成る矩形形状の枠体と中間部縦方向に配設される1又は2以上の間柱と、前記枠体内部の背面側に配設された吸音板状体とからなり、
これらの防音材構成ユニットの複数を建築物の一室の壁面に所定間隔を維持して配設固定し、
次に、これら防音材構成ユニットの上に天井面を形成する防音材構成ユニットを配設固定し、
その後、上記防音材構成ユニットが配設された壁面部及び天井面部に複数のスリット部及び/又は孔部が穿設された吸音板を嵌め込み固定し、その後更に前記吸音板の表面側に吸音板状体を嵌め込み固定して防音室を形成することを特徴とする防音室の施工方法。 - 前記防音材構成ユニットと建築物の一室の壁及び天井との間に更に防音材を配設したことを特徴とする請求項1に記載の防音室の施工方法。
- 防音室の壁及び天井に配設された前記防音材構成ユニットの表面部に更に防音材を貼り付けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の防音室の施工方法。
- 建築物の一室の壁及び天井に配設された複数の防音材構成ユニット内に配設する吸音板は、その周縁部において前記縦枠又は間柱及び横枠と間隔を維持して間柱、縦枠又は横枠に固定部材を介して固定したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の防音室の施工方法。
- 請求項1に記載の防音室の施工方法において使用される防音材構成ユニットであって、
上下の横枠と左右の縦枠から成る矩形形状の枠体と中間部縦方向に配設される1又は2以上の間柱と、前記枠体内部の背面側に配設された吸音板状体とからなり、
この防音構成ユニットが防音室の壁及び天井に固定された後、これら配設された防音材構成ユニットの内部に複数のスリット部及び/又は孔部が設けられた吸音板を固定し、更にその表面側に吸音板状体を嵌め込み固定することができることを特徴とする防音材構成ユニット。 - 前記縦枠の一方又は両方が横枠の幅よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の防音材構成ユニット。
- 前記縦枠の一方又は両方が2本の縦枠によって構成され、これら2本の縦枠の間には間隔が設けられていることを特徴とする請求項5又は6に記載の防音材構成ユニット。
- 既存の建築物の一室に窓部及び扉部が設けられており、前記窓部は二重窓構造とし、前記扉部は防音扉を使用した二重扉に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の防音室の施工方法。
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