JP2014025085A - 導電膜形成用組成物および導電膜の製造方法 - Google Patents

導電膜形成用組成物および導電膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、優れた導電性を示す導電膜を形成することができ、保存安定性に優れる導電膜形成用組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】式(1)で表される繰り返し単位を有するビニル系ポリマーと、酸化銅粒子と、溶媒とを含む、導電膜形成用組成物。

【選択図】なし

Description

本発明は、導電膜形成用組成物に係り、特に、所定の還元性基を有するポリマーと酸化銅粒子とを含有する導電膜形成用組成物に関する。
また、本発明は、導電膜の製造方法に係り、特に、上記導電膜形成用組成物を用いた導電膜の製造方法に関する。
基材上に金属膜を形成する方法として、金属粒子または金属酸化物粒子の分散体を印刷法により基材に塗布し、加熱処理して焼結させることによって金属膜や回路基板における配線等の電気的導通部位を形成する技術が知られている。
上記方法は、従来の高熱・真空プロセス(スパッタ)やめっき処理による配線作製法に比べて、簡便・省エネ・省資源であることから次世代エレクトロニクス開発において大きな期待を集めている。
より具体的には、特許文献1においては、ポリヒドラゾン化合物と銅微粒子とを含有する分散体を用いて塗膜を形成し、さらに加熱処理を施すことにより導電性パターンを製造する方法が開示されている。
また、特許文献2においては、末端にヒドロキシル基を有する脂肪族ポリエーテル化合物に代表される還元性有機ポリマーと金属酸化物粒子とを含有する分散体を用いて塗膜を形成し、さらに加熱処理を施すことにより金属薄膜を製造する方法が開示されている。
特開2010−174313号公報 特開2005−2418号公報
一方、近年、低コスト化の観点から、酸化銅粒子を含む組成物を用いて導電特性に優れる金属銅を含有する導電膜を形成する方法の開発が要望されている。
本発明者らが、特許文献1に記載されるポリヒドラゾン化合物と酸化銅粒子とを用いて導電膜の作製を試みたところ、得られた薄膜は導電性を示さず、所望の導電膜を得ることができなかった。
また、特許文献2で具体的に使用されている末端にヒドロキシル基を有するポリエチレングリコールと酸化銅粒子とを含む組成物を使用した場合、その組成物の保存安定性が悪く、所定時間後には沈殿が確認され、導電膜形成に用いることができなった。
本発明は、上記実情に鑑みて、優れた導電性を示す導電膜を形成することができ、保存安定性に優れる導電膜形成用組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、該導電膜形成用組成物を用いた導電膜の製造方法を提供することも目的とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討した結果、連結基を介して結合される所定の還元性基を有するビニル系ポリマーを使用することにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1) 後述する式(1)で表される繰り返し単位を有するビニル系ポリマーと、酸化銅粒子と、溶媒とを含む、導電膜形成用組成物。
(2) 式(1)で表される繰り返し単位が、後述する式(2)で表される繰り返し単位、または、後述する式(3)で表される繰り返し単位を含む、(1)に記載の導電膜形成用組成物。
(3) ビニル系ポリマーが、さらに後述する式(4)で表される繰り返し単位を有する、(1)または(2)に記載の導電膜形成用組成物。
(4) 金属配位性基が、置換若しくは未置換のアミノ基、置換若しくは未置換のアミド基、または、置換若しくは未置換のカルボキシル基である、(3)に記載の導電膜形成用組成物。
(5) 式(1)で表される繰り返し単位の含有量が、全繰り返し単位に対して、60〜100モル%である、(1)〜(4)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
(6) 酸化銅粒子の平均粒子径が100nm以下である、(1)〜(5)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
(7) ビニル系ポリマーの重量平均分子量が、3000〜100000である、(1)〜(6)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
(8) ビニル系ポリマーと酸化銅粒子との質量比(ビニル系ポリマーの質量/酸化銅粒子の質量)が3.0以下である、(1)〜(7)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
(9) (1)〜(8)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物を基材上に付与して、塗膜を形成する塗膜形成工程と、
塗膜に対して加熱処理および/または光照射処理を行い、酸化銅粒子を還元して、金属銅を含有する導電膜を形成する還元工程とを備える、導電膜の製造方法。
本発明によれば、優れた導電性を示す導電膜を形成することができ、保存安定性に優れる導電膜形成用組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、該導電膜形成用組成物を用いた導電膜の製造方法を提供することもできる。
以下に、本発明の導電膜形成用組成物および導電膜の製造方法の好適態様について詳述する。
まず、本発明の従来技術と比較した特徴点について詳述する。
上述したように、本発明の一つの特徴点は、ヒドロキシル基を含む還元性基を有するビニル系ポリマーを使用する点が挙げられる。このポリマー中において、還元性基として機能するヒドロキシル基はメチレン基および連結基を介してビニル系ポリマーの主鎖部分に側鎖として結合している。そのため、ヒドロキシル基の還元作用は抑制されており、加熱処理または光照射処理などの外的作用によって初めて還元作用を生じる。つまり、本発明で使用されるビニル系ポリマーは、潜在性還元剤として作用する。従って、このビニル系ポリマーと酸化銅粒子とを単に混合させただけでは、酸化銅粒子に対する還元作用は生じにくく、組成物中での沈殿の発生が抑制され、結果として組成物の保存安定性が向上する。さらに、このビニル系ポリマーは、加熱処理または光照射処理を実施した後の酸化銅粒子に対する還元作用が強く、結果として導電特性に優れた金属銅を含有する導電膜を製造することができる。
以下では、まず、導電膜形成用組成物の各種成分(ビニル系ポリマー、酸化銅粒子、溶媒など)について詳述し、その後、導電膜の製造方法について詳述する。
(ビニル系ポリマー)
導電膜形成用組成物に含まれるビニル系ポリマーは、以下の式(1)で表される繰り返し単位を含む。式(1)中のOH基を含む側鎖部分は、酸化銅粒子を還元する作用を有する還元性基として機能する。つまり、ビニル系ポリマーは、加熱処理または光照射処理が施された際に、酸化銅粒子の還元剤として作用する潜在性還元剤に該当する。そのため、ビニル系ポリマーと酸化銅粒子とを併存させても、所定の加熱処理または光照射処理を施さない限り、酸化銅粒子の還元は実質的に進行せず、導電膜形成用組成物自体の保存安定性に優れる。
なお、ビニル系ポリマーとは、ビニル基をもつ化合物(モノマー)を重合して得られる重合体(ポリマー)を意図する。
式(1)中、R1は、水素原子またはアルキル基を表す。
アルキル基中の炭素数は特に制限されないが、合成が容易で、取扱い性に優れる点で、炭素数1〜6が好ましく、炭素数1〜3がより好ましい。なかでも、メチル基、エチル基が好ましい。
1は、置換基を有していてもよい2価の連結基(有機基)を表す。
2価の連結基としては、2価の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜5)、2価の芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数6〜12)、−O−、−S−、−SO2−、−N(R)−(R:アルキル基)、−CO−、−NH−、−COO−、−CONH−、またはこれらを組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。
2価の脂肪族炭化水素基(例えば、アルキレン基)としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、またはブチレン基などが挙げられる。
2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニレン基、ナフチレン基などが挙げられる。
上記連結基は置換基を有していてもよく、その種類は特に制限されない。例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基(−B(OH)2)、ホスファト基(−OPO(OH)2)、スルファト基(−OSO3H)、その他の公知の置換基が挙げられる。なかでも、還元力が強く低温で優れた導電膜が得られる点から、ヒドロキシル基が好ましい。なお、置換基は複数含まれていてもよい。
上記式(1)で表される繰り返し単位の好適態様としては、式(2)で表される繰り返し単位、または、式(3)で表される繰り返し単位が挙げられる。式(2)で表される繰り返し単位中のポリオール基(HOCH2CHOH−)、または、式(3)で表される繰り返し単位中のヒドロキシケトン基(HOCH2CO−)がビニル系ポリマー中に含まれる場合、ポリマーが高い還元力を有し、低温で優れた導電膜が得られる。
式(2)および式(3)中のR1は、式(1)中のR1と同義である。
式(2)および式(3)中のL2は、2価の連結基を表す。連結基の定義は、上述の通りである。
なお、ビニル系ポリマー中には、式(2)で表される繰り返し単位と、式(3)で表される繰り返し単位との両方が含まれていてもよい。両方含まれる場合、より導電特性に優れた導電膜が得られる。
さらに、上記式(1)で表される繰り返し単位の好適態様としては、製造適性が高く、物性値の調整が容易な点で、式(5)で表される繰り返し単位、または、式(6)で表される繰り返し単位が挙げられる。
式(5)および式(6)中のR1は、式(1)中のR1と同義である。
式(5)および式(6)中のL4は、2価の連結基を表す。連結基の定義は、上述の通りである。なかでも、L4としては、2価の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜6)が好ましい。
なお、ビニル系ポリマー中には、式(5)で表される繰り返し単位と、式(6)で表される繰り返し単位との両方が含まれていてもよい。両方含まれる場合、より導電特性に優れた導電膜が得られる。
ビニル系ポリマー中における式(1)で表される繰り返し単位の含有量は特に制限されないが、導電膜形成用組成物の保存安定性により優れ、導電特性により優れた導電膜が得られる点で、全繰り返し単位に対して、60〜100モル%であることが好ましく、80〜100モル%であることがより好ましい。
ビニル系ポリマーには、上述した式(1)で表される繰り返し単位以外の繰り返し単位が含まれていてもよく、以下の式(4)で表される繰り返し単位を有することが好ましい。式(4)で表される繰り返し単位中には、金属配位性基が含まれており、該基を介して酸化銅粒子に配位可能となる。ビニル系ポリマーが金属配位性基を介して酸化銅粒子に配位して近接することにより、組成物中での酸化銅粒子の保存安定性が向上する。さらに、後述する還元工程の際に、酸化銅粒子に対する還元作用が及びやすくなり、導電特性により優れる導電膜を得ることができる場合がある。
式(4)中、R2は、水素原子またはアルキル基を表す。アルキル基の定義および好適態様は、式(1)中のR1で表されるアルキル基と同義である。
3は、置換基を有していてもよい2価の連結基を表す。L3の定義は、式(1)中のL1の定義と同義である。
Xは、金属配位性基を表す。金属配位性基とは、金属に対して配位可能な基を意図する。その種類は特に制限されないが、例えば、アミノ基、アミド基、アミジノ基、トリアジン環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール基、イミダゾール基、ベンズイミダゾール基、キノリン基、ピリジン基、ピリミジン基、ピラジン基、ナゾリン基、キノキサリン基、プリン基、トリアジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、ピロリジン基、ピラゾール基、アニリン基、ニトロ基、ニトロソ基、チオール基、チオウレア基、チオシアヌール酸基、ベンズチアゾール基、メルカプトトリアジン基、チオエーテル基、チオキシ基、スルホキシド基、スルホン基、サルファイト基、スルホン酸基、リン酸基、ボロン酸基などが挙げられる。
なかでも、導電膜形成用組成物の保存安定性により優れ、導電特性により優れた導電膜が得られる点で、置換若しくは未置換のアミノ基、置換若しくは未置換のアミド基、または、置換若しくは未置換のカルボキシル基が好ましく、以下の式(X)〜(Z)で表される基のいずれかがより好ましい。なお、式中、*はL3との結合位置を表す。
式(X)〜式(Z)中、R3〜R7は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表す。1価の有機基の種類は特に制限されず、例えば、脂肪族炭化水素基(例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基など)、芳香族炭化水素基(例えば、アリール基)、複素環基(例えば、アゾール基、ピリジル基)などが挙げられ、水素原子、メチル基またはエチル基が好ましい。
ビニル系ポリマーに式(4)で表される繰り返し単位が含まれる場合、その含有量は特に制限されないが、導電膜形成用組成物の保存安定性により優れ、導電特性により優れた導電膜が得られる点で、全繰り返し単位に対して、1〜40モル%であることが好ましく、5〜20モル%であることがより好ましい。
ビニル系ポリマーの重量平均分子量は特に制限されないが、導電膜形成用組成物の保存安定性により優れ、導電特性により優れた導電膜が得られる点で、1000〜1000000が好ましく、3000〜100000がより好ましい。
なお、重量平均分子量の測定方法としては、東ソー社製ゲル透過クロマトグラフ(GPC)を用いて、N−メチルピロリドンを溶媒としてポリスチレン換算で測定する。
ビニル系ポリマーの製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、所望の繰り返し単位を形成するビニル系モノマーを用いて、ラジカル重合、カチオン重合またはアニオン重合を行うことにより、所望のビニル系ポリマーを得ることができる。
なお、各重合様式においては、必要に応じて各種開始剤(例えば、ラジカル重合開始剤など)を使用することができる。
(酸化銅粒子)
導電膜形成用組成物には、酸化銅粒子が含まれる。
本発明における「酸化銅」とは、酸化されていない銅を実質的に含まない化合物であり、具体的には、X線回折による結晶解析において、酸化銅由来のピークが検出され、かつ金属由来のピークが検出されない化合物のことを指す。銅を実質的に含まないとは、限定的ではないが、銅の含有量が酸化銅粒子に対して1質量%以下であることをいう。
酸化銅としては、酸化銅(I)または酸化銅(II)が好ましく、安価に入手可能であること、低抵抗であることから酸化銅(II)であることが更に好ましい。
酸化銅粒子の平均粒子径は特に制限されないが、100nm以下が好ましく、50nm以下がより好ましい。下限も特に制限されないが、1nm以上が好ましい。
平均粒子径が1nm以上であれば、粒子表面の活性が高くなりすぎず、組成物中で溶解することがなく、取扱い性に優れるため好ましい。また、100nm以下であれば、組成物をインクジェット用インク組成物として用い、印刷法により配線等のパターン形成を行うことが容易となり、組成物を導体化する際に、金属銅への還元が十分となり、得られる導電膜の導電性が良好であるため好ましい。
なお、本発明における平均粒子径は、平均一次粒径のことを指す。平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察または走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、少なくとも50個以上の酸化銅粒子の粒子径(直径)を測定し、それらを算術平均して求める。なお、観察図中、酸化銅粒子の形状が真円状でない場合、長径を直径として測定する。
酸化銅粒子としては、例えば、関東化学社製のCuOナノ粒子、シグマアルドリッチ社製のCuOナノ粒子等を好ましく使用することができる。
(溶媒)
導電膜形成用組成物には、溶媒が含まれる。溶媒は、酸化銅粒子の分散媒として機能する。
溶媒の種類は特に制限されないが、例えば、水や、アルコール類、エーテル類、エステル類などの有機溶媒などを使用することができる。なかでも、上記ビニル系ポリマーおよび酸化銅粒子との相溶性がより優れる点から、水、1〜3価のヒドロキシル基を有する脂肪族アルコール、この脂肪族アルコール由来のアルキルエーテル、この脂肪族アルコール由来のアルキルエステル、またはこれらの混合物が好ましく用いられる。
溶媒として、水を用いる場合には、イオン交換水のレベルの純度を有するものが好ましい。
1〜3価のヒドロキシル基を有する脂肪族アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、グリシドール、メチルシクロヘキサノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、イソプロピルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール、2−オクタノール、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−n−ブトキシエタノール、カルビトール、エチルカルビトール、n−ブチルカルビトール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、へキシレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
なかでも、1〜3価のヒドロキシル基を有する炭素数1〜6の脂肪族アルコールは、沸点が高すぎず導電膜形成後に残存しにくいこと、上記ビニル系ポリマーおよび酸化銅粒子の相溶性を図りやすいことから好ましく、具体的には、メタノール、エチレングリコール、グリセリン、2−メトキシエタノール、ジエチレングリコール、イソプロピルアルコールがより好ましい。
エーテル類としては、上記アルコール由来のアルキルエーテルが挙げられ、ジエチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジブチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、メチルシクロヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン等が例示される。なかでも、1〜3価のヒドロキシル基を有する炭素数1〜4の脂肪族アルコール由来の炭素数2〜8のアルキルエーテルが好ましく、具体的には、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフランがより好ましい。
エステル類としては、上記アルコール由来のアルキルエステルが挙げられ、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、γ−ブチロラクトン等が例示される。なかでも、1〜3価のヒドロキシル基を有する炭素数1〜4の脂肪族アルコール由来の炭素数2〜8のアルキルエステルが好ましく、具体的には、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチルがより好ましい。
上記溶媒の中でも、沸点が高すぎないことから、特に水を主溶媒として用いることが好ましい。主溶媒とは、溶媒の中で含有率が最も多い溶媒である。
(その他成分)
導電膜形成用組成物には、上記ビニル系ポリマー、酸化銅粒子および溶媒以外にも他の成分が含まれていてもよい。
例えば、導電膜形成用組成物には、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤は、酸化銅粒子の分散性を向上させる役割を果たす。界面活性剤の種類は特に制限されず、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。これら界面活性剤は、1種を単独、または2種以上を混合して用いることができる。
[導電膜形成用組成物]
導電膜形成用組成物には、上述したビニル系ポリマー、酸化銅粒子、および、溶媒が含有される。
導電膜形成用組成物中におけるビニル系ポリマーの含有量は特に制限されないが、導電特性により優れる導電膜が得られる点から、組成物全質量に対して、5〜50質量%が好ましく、10〜35質量%がより好ましい。
導電膜形成用組成物中における酸化銅粒子の含有量は特に制限されないが、導電特性により優れる十分な膜厚の導電膜が得られると共に、粘度の上昇が抑制され、組成物をインクジェット用インク組成物として用いることができる点から、組成物全質量に対して、5〜60質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。
導電膜形成用組成物中における溶媒の含有量は特に制限されないが、粘度の上昇が抑制され、取扱い性により優れる点から、組成物全質量に対して、5〜90質量%が好ましく、15〜80質量%がより好ましい。
導電膜形成用組成物中におけるビニル系ポリマーと酸化銅粒子との質量比(ビニル系ポリマーの質量/酸化銅粒子の質量)は特に制限されないが、導電特性により優れる導電膜が得られる点から、10以下が好ましく、3.0以下がより好ましい。なお、下限は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、0.1以上が好ましい。
導電膜形成用組成物中に界面活性剤が含まれる場合、界面活性剤の含有量は特に制限されないが、塗布性向上の点から、組成物全質量に対して、0.0001〜1質量%が好ましく、0.001〜0.1質量%がより好ましい。
導電膜形成用組成物の粘度は、インクジェット、スクリーン印刷等の印刷用途に適するような粘度に調整させることが好ましい。インクジェット吐出を行う場合、1〜50cPが好ましく、1〜40cPがより好ましい。スクリーン印刷を行う場合は、1000〜100000cPが好ましく、10000〜80000cPがより好ましい。
導電膜形成用組成物の調製方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、溶媒中に酸化銅粒子およびビニル系ポリマーを添加した後、超音波法(例えば、超音波ホモジナイザーによる処理)、ミキサー法、3本ロール法、ボールミル法などの公知の手段により成分を分散させることによって、組成物を得ることができる。
[導電膜の製造方法]
本発明の導電膜の製造方法は、少なくとも塗膜形成工程と還元工程とを有する。以下に、それぞれの工程について詳述する。
(塗膜形成工程)
本工程は、上述した導電膜形成用組成物を基材上に付与して、塗膜を形成する工程である。本工程により還元処理が施される前の前駆体膜が得られる。
使用される導電膜形成用組成物については、上述の通りである。
本工程で使用される基材としては、公知のものを用いることができる。基材に使用される材料としては、例えば、樹脂、紙、ガラス、シリコン系半導体、化合物半導体、金属酸化物、金属窒化物、木材、またはこれらの複合物が挙げられる。
より具体的には、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート)、ポリアセタール樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、セルロース誘導体等の樹脂基材;非塗工印刷用紙、微塗工印刷用紙、塗工印刷用紙(アート紙、コート紙)、特殊印刷用紙、コピー用紙(PPC用紙)、未晒包装紙(重袋用両更クラフト紙、両更クラフト紙)、晒包装紙(晒クラフト紙、純白ロール紙)、コートボール、チップボール、段ボール等の紙基材;ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、シリカガラス、石英ガラス等のガラス基材;アモルファスシリコン、ポリシリコン等のシリコン系半導体基材;CdS、CdTe、GaAs等の化合物半導体基材;銅板、鉄板、アルミ板等の金属基材;アルミナ、サファイア、ジルコニア、チタニア、酸化イットリウム、酸化インジウム、ITO(インジウム錫酸化物)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)、ネサ(酸化錫)、ATO(アンチモンドープ酸化錫)、フッ素ドープ酸化錫、酸化亜鉛、AZO(アルミドープ酸化亜鉛)、ガリウムドープ酸化亜鉛、窒化アルミニウム基材、炭化ケイ素等のその他無機基材;紙−フェノール樹脂、紙−エポキシ樹脂、紙−ポリエステル樹脂等の紙−樹脂複合物、ガラス布−エポキシ樹脂、ガラス布−ポリイミド系樹脂、ガラス布−フッ素樹脂等のガラス−樹脂複合物等の複合基材等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂基材、ポリエーテルイミド樹脂基材、紙基材、ガラス基材が好ましく使用される。
導電膜形成用組成物を基材上に付与する方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、スクリーン印刷法、ディップコーティング法、スプレー塗布法、スピンコーティング法、インクジェット法などの塗布法が挙げられる。
塗布の形状は特に制限されず、基材全面を覆う面状であっても、パターン状(例えば、配線状、ドット状)であってもよい。
基材上への導電膜形成用組成物の塗布量としては、所望する導電膜の膜厚に応じて適宜調整すればよいが、通常、塗膜の膜厚は0.01〜5000μmが好ましく、0.1〜1000μmがより好ましい。
本工程においては、必要に応じて、導電膜形成用組成物を基材へ塗布した後に乾燥処理を行い、溶媒を除去してもよい。残存する溶媒を除去することにより、後述する還元工程において、溶媒の気化膨張に起因する微小なクラックや空隙の発生を抑制することができ、導電膜の導電性および導電膜と基材との密着性の点で好ましい。
乾燥処理の方法としては温風乾燥機などを用いることができ、温度としては、酸化銅粒子の還元が生じないような温度が好ましく、40℃〜200℃で加熱処理を行なうことが好ましく、50℃以上150℃未満で加熱処理を行なうことがより好ましく、70℃〜120℃で加熱処理を行うことがさらに好ましい。
(還元工程)
本工程は、上記塗膜形成工程で形成された塗膜に対して加熱処理および/または光照射処理を行い、酸化銅粒子を還元して、金属銅を含有する導電膜を形成する工程である。
加熱処理および/または光照射処理を行うことにより、上記ビニル系ポリマーが酸化銅粒子に対して還元作用を生じ、酸化銅粒子中の酸化銅が還元され、さらに焼結されて金属銅が得られる。より具体的には、上記処理を施すことにより、酸化銅粒子が還元されて得られる塗膜中の金属銅粒子同士が互いに融着してグレインを形成し、さらにグレイン同士が接着・融着して薄膜を形成する。なお、処理条件によっては、導電膜中に上記ビニル系ポリマーが残存してもよい。
加熱処理の条件は、使用されるビニル系ポリマーの種類によって適宜最適な条件が選択される。なかでも、短時間で、導電性により優れる導電膜を形成することができる点で、加熱温度は100〜300℃が好ましく、150〜250℃がより好ましく、また、加熱時間は5〜120分が好ましく、10〜60分がより好ましい。
なお、加熱手段は特に制限されず、オーブン、ホットプレート等公知の加熱手段を用いることができる。
本発明では、比較的低温の加熱処理により導電膜の形成が可能であり、従って、プロセスコストが安いという利点を有する。
光照射処理は、上述した加熱処理とは異なり、室温にて塗膜が付与された部分に対して光を短時間照射することで酸化銅の還元および焼結が可能となり、長時間の加熱による基材の劣化が起こらず、導電膜の基材との密着性がより良好となる。なお、光照射した際には、酸化銅粒子が光を吸収して、熱に変換し、その熱によってビニル系ポリマー中のヒドロキシル基が還元作用を生じるようになると共に、形成された金属銅同士の融着が進行する。
光照射処理で使用される光源は特に制限されず、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。また、g線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。
具体的な態様としては、赤外線レーザーによる走査露光、キセノン放電灯などの高照度フラッシュ露光、赤外線ランプ露光などが好適に挙げられる。
光照射は、フラッシュランプによる光照射が好ましく、フラッシュランプによるパルス光照射であることがより好ましい。高エネルギーのパルス光の照射は、塗膜を付与した部分の表面を、極めて短い時間で集中して加熱することができるため、基材への熱の影響を極めて小さくすることができる。
パルス光の照射エネルギーとしては、1〜100J/cm2が好ましく、1〜30J/cm2がより好ましく、パルス幅としては1μ秒〜100m秒が好ましく、10μ秒〜10m秒がより好ましい。パルス光の照射時間は、1〜100m秒が好ましく、1〜50m秒がより好ましく、1〜20m秒が更に好ましい。
上記加熱処理および光照射処理は、単独で実施してもよく、両者を同時に実施してもよい。また、一方の処理を施した後、さらに他方の処理を施してもよい。
上記加熱処理および光照射処理を実施する雰囲気は特に制限されず、大気雰囲気下、不活性雰囲気下、または還元性雰囲気下などが挙げられる。なお、不活性雰囲気とは、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオン、窒素等の不活性ガスで満たされた雰囲気であり、また、還元性雰囲気とは、水素、一酸化炭素等の還元性ガスが存在する雰囲気を指す。
(導電膜)
上記工程を実施することにより、金属銅を含有する導電膜(金属銅膜)が得られる。
導電膜の膜厚は特に制限されず、使用される用途に応じて適宜最適な膜厚が調整される。なかでも、プリント配線基板用途の点からは、0.01〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましい。
なお、膜厚は、導電膜の任意の点における厚みを3箇所以上測定し、その値を算術平均して得られる値(平均値)である。
導電膜の体積抵抗値は、導電特性の点から、1×10-2Ωcm以下が好ましく、1×10-3Ωcm以下がより好ましく、5×10-4Ωcm以下がさらに好ましい。
体積抵抗値は、導電膜の表面抵抗値を四探針法にて測定後、得られた表面抵抗値に膜厚を乗算することで算出することができる。
導電膜は基材の全面、または、パターン状に設けられてもよい。パターン状の導電膜は、プリント配線基板などの導体配線(配線)として有用である。
パターン状の導電膜を得る方法としては、上記導電膜形成用組成物をパターン状に基材に付与して、上記加熱処理および/または光照射処理を行う方法や、基材全面に設けられた導電膜をパターン状にエッチングする方法などが挙げられる。
エッチングの方法は特に制限されず、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを採用できる。
パターン状の導電膜を多層配線基板として構成する場合、パターン状の導電膜の表面に、さらに絶縁層(絶縁樹脂層、層間絶縁膜、ソルダーレジスト)を積層して、その表面にさらなる配線(金属パターン)を形成してもよい。
絶縁膜の材料は特に制限されないが、例えば、エポキシ樹脂、アラミド樹脂、結晶性ポリオレフィン樹脂、非晶性ポリオレフィン樹脂、フッ素含有樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、全フッ素化ポリイミド、全フッ素化アモルファス樹脂など)、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶樹脂など挙げられる。
これらの中でも、密着性、寸法安定性、耐熱性、電気絶縁性等の観点から、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、または液晶樹脂を含有するものであることが好ましく、より好ましくはエポキシ樹脂である。具体的には、味の素ファインテクノ(株)製、ABF GX−13などが挙げられる。
また、配線保護のために用いられる絶縁層の材料の一種であるソルダーレジストについては、例えば、特開平10−204150号公報や、特開2003−222993号公報等に詳細に記載され、ここに記載の材料を所望により本発明にも適用することができる。ソルダーレジストは市販品を用いてもよく、具体的には、例えば、太陽インキ製造(株)製PFR800、PSR4000(商品名)、日立化成工業(株)製 SR7200G、などが挙げられる。
上記で得られた導電膜を有する基材(導電膜付き基材)は、種々の用途に使用することができる。例えば、プリント配線基板、TFT、FPC、RFIDなどが挙げられる。
以下、実施例により、本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(ポリマー合成例1)
三口フラスコに、ジエチレングリコールジアセテート140質量部を入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。そこへ、5,6−ジヒドロキシヘキシルアクリレート90質量部、アクリル酸10質量部、およびV−601(和光純薬製、下記構造)0.3質量部のジエチレングリコールジアセテート(60質量部)溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した後80℃まで加熱し、更に2時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出した。得られたポリマーを重曹水で中和することで、固形分50wt%のポリマー水溶液1を得た。得られたポリマーの重量平均分子量Mwは、28000であった。なお、重量平均分子量は東ソー社製ゲル透過クロマトグラフ(GPC)を用いて、N−メチルピロリドンを溶媒としてポリスチレン換算で測定した。
(ポリマー合成例2)
三口フラスコに、ジエチレングリコールジアセテート140質量部を入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。そこへ、5,6−ジヒドロキシヘキシルアクリレート100質量部、およびV−601(和光純薬製)0.3質量部のジエチレングリコールジアセテート(60質量部)溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した後80℃まで加熱し、更に2時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出した。得られたポリマーをIPAに溶かし、固形分50wt%のポリマー溶液2を得た。得られたポリマーの重量平均分子量Mwは、31000であった。なお、重量平均分子量は東ソー社製ゲル透過クロマトグラフ(GPC)を用いて、N−メチルピロリドンを溶媒としてポリスチレン換算で測定した。
(ポリマー合成例3)
三口フラスコに、ジエチレングリコールジアセテート140質量部を入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。そこへ、5,6−ジヒドロキシヘキシルアクリレート60質量部、アクリル酸40質量部、およびV−601(和光純薬製)0.3質量部のジエチレングリコールジアセテート(60質量部)溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した後80℃まで加熱し、更に2時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出した。得られたポリマーを重曹水で中和することで、固形分50wt%のポリマー水溶液3を得た。得られたポリマーの重量平均分子量Mwは、26000であった。なお、重量平均分子量は東ソー社製ゲル透過クロマトグラフ(GPC)を用いて、N−メチルピロリドンを溶媒としてポリスチレン換算で測定した。
(ポリマー合成例4)
三口フラスコに、ジエチレングリコールジアセテート140質量部を入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。そこへ、ジヒドロキシアセトンモノアクリレート70質量部、アクリルアミド30質量部、およびV−601(和光純薬製)0.3質量部のジエチレングリコールジアセテート(60質量部)溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した後80℃まで加熱し、更に2時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出した。得られたポリマーをIPAに溶かし、固形分50wt%のポリマー溶液4を得た。得られたポリマーの重量平均分子量Mwは、30000であった。なお、重量平均分子量は東ソー社製ゲル透過クロマトグラフ(GPC)を用いて、N−メチルピロリドンを溶媒としてポリスチレン換算で測定した。
(ポリマー合成例5)
三口フラスコに、ジエチレングリコールジアセテート140質量部を入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。そこへ、ジヒドロキシアセトンモノアクリレート90質量部、ジメチルアミノエチルアクリレート10質量部、およびV−601(和光純薬製)0.3質量部のジエチレングリコールジアセテート(60質量部)溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した後80℃まで加熱し、更に2時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出した。得られたポリマーをIPAに溶かし、固形分50wt%のポリマー溶液5を得た。得られたポリマーの重量平均分子量Mwは、28000であった。なお、重量平均分子量は東ソー社製ゲル透過クロマトグラフ(GPC)を用いて、N−メチルピロリドンを溶媒としてポリスチレン換算で測定した。
(ポリマー合成例6)
三口フラスコに、ジエチレングリコールジアセテート140質量部を入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。そこへ、ジヒドロキシアセトンモノアクリレート100質量部、およびV−601(和光純薬製)0.3質量部のジエチレングリコールジアセテート(60質量部)溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した後80℃まで加熱し、更に2時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出した。得られたポリマーをIPAに溶かし固形分50wt%のポリマー溶液6を得た。得られたポリマーの重量平均分子量Mwは、31000であった。なお、重量平均分子量は東ソー社製ゲル透過クロマトグラフ(GPC)を用いて、N−メチルピロリドンを溶媒としてポリスチレン換算で測定した。
(ポリマー合成例7)
三口フラスコに、ジエチレングリコールジアセテート70質量部を入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。そこへ、ジヒドロキシアセトンモノアクリレート100質量部、およびV−601(和光純薬製)0.3質量部のジエチレングリコールジアセテート(30質量部)溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した後80℃まで加熱し、更に2時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出した。得られたポリマーをIPAに溶かし固形分50wt%のポリマー溶液7を得た。得られたポリマーの重量平均分子量Mwは、110000であった。なお、重量平均分子量は東ソー社製ゲル透過クロマトグラフ(GPC)を用いて、N−メチルピロリドンを溶媒としてポリスチレン換算で測定した。
(ポリマー合成例8)
三口フラスコに、ジエチレングリコールジアセテート200質量部を入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。そこへ、ジヒドロキシアセトンモノアクリレート100質量部、およびV−601(和光純薬製)0.3質量部のジエチレングリコールジアセテート(190質量部)溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した後80℃まで加熱し、更に2時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出した。得られたポリマーをIPAに溶かし固形分50wt%のポリマー溶液8を得た。得られたポリマーの重量平均分子量Mwは、1500であった。なお、重量平均分子量は東ソー社製ゲル透過クロマトグラフ(GPC)を用いて、N−メチルピロリドンを溶媒としてポリスチレン換算で測定した。
(ポリマー合成例9)
三口フラスコに、ジエチレングリコールジアセテート140質量部を入れ、窒素気流下、75℃まで加熱した。そこへ、5,6−ジヒドロキシヘキシルアクリレート50質量部、ジヒドロキシアセトンモノアクリレート50質量部、およびV−601(和光純薬製)0.3質量部のジエチレングリコールジアセテート(60質量部)溶液を、2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した後80℃まで加熱し、更に2時間撹拌した。その後、室温まで、反応溶液を冷却した。反応終了後、水で再沈を行い、固形物を取り出した。得られたポリマーをIPAに溶かし固形分50wt%のポリマー溶液9を得た。得られたポリマーの重量平均分子量Mwは、34000であった。なお、重量平均分子量は東ソー社製ゲル透過クロマトグラフ(GPC)を用いて、N−メチルピロリドンを溶媒としてポリスチレン換算で測定した。
(分散液調製例1)
CuOナノ粒子(関東化学社製:粒径27−95nm)80質量部に対して、純水160質量部を加え、超音波ホモジナイザーで10分間処理し、酸化銅分散液を得た。この分散液に上記ポリマー水溶液1を420質量部、ゾニールFSN1質量部を加え、超音波ホモジナイザーで10分間処理することで分散液1を得た。
(分散液調製例2)
ポリマー水溶液1(420質量部)をポリマー溶液2(380質量部)に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様の手順に従って、分散液2を得た。
(分散液調製例3)
ポリマー水溶液1(420質量部)をポリマー水溶液3(420質量部)に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様の手順に従って、分散液3を得た。
(分散液調製例4)
ポリマー水溶液1(420質量部)をポリマー溶液4(420質量部)に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様の手順に従って、分散液4を得た。
(分散液調製例5)
ポリマー水溶液1(420質量部)をポリマー溶液5(320質量部)に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様の手順に従って、分散液5を得た。
(分散液調製例6)
ポリマー水溶液1(420質量部)をポリマー溶液6(290質量部)に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様の手順に従って、分散液6を得た。
(分散液調製例7)
ポリマー水溶液1(420質量部)を50wt%ポリエチレングリコール(平均分子量300)含有水溶液(420質量部)に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様の手順に従って、分散液7を得た。
(分散液調製例8)
ポリマー水溶液1(420質量部)を50wt%ポリ(メチルビニルケトンジメチルヒドラゾン)(平均分子量6000)含有水溶液(420質量部)に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様の手順に従って、分散液8を得た。
なお、上記ポリ(メチルビニルケトンジメチルヒドラゾン)は、特許文献1に開示されるポリマーに該当する。
(分散液調製例9)
ポリマー水溶液1(420質量部)をポリマー溶液7(290質量部)に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様の手順に従って、分散液9を得た。
(分散液調製例10)
ポリマー水溶液1(420質量部)をポリマー溶液8(290質量部)に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様の手順に従って、分散液10を得た。
(分散液調製例11)
ポリマー水溶液1(420質量部)をポリマー溶液9(340質量部)に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様にして分散液11を得た。
(分散液調製例12)
ポリマー水溶液1の使用量を420質量部から800質量部に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様の手順に従って、分散液12を得た。
(分散液調製例13)
ポリマー水溶液1(420質量部)を50wt%ポリビニルアルコール(平均分子量22000)含有水溶液(420質量部)に代えたこと以外は、分散液調製例1と同様の手順に従って、分散液13を得た。得られた分散液13を室温で24時間静置したところ、分散状態を保持していた。
上記分散液1〜13の保存安定性に関して、以下の評価を行った。結果を表1にまとめて示す。実用上、「A」「B」が好ましい。
「A」:分散液調製後、24時間経過時に沈殿が確認されない
「B」:分散液調製後、1時間経過時は沈殿が確認されないが、1時間超24時間未満の間に沈殿が確認される
「C」:分散液調製後、1時間以内に、沈殿が確認される
以下の表1に、上記分散液調製例1〜13の結果をまとめて示す。
なお、表1中の「還元性基」欄および「配位性基」欄は、ポリマー溶液中のポリマー中に含まれるそれぞれの官能基の種類を意味する。
表1に示すように、本発明の導電膜形成用組成物に該当する分散液1〜6、および、9〜12は優れた保存安定性を示した。
一方、分散液7に示すように、特許文献2に記載される末端にヒドロキシル基を有するポリマーを使用した場合、導電膜形成用組成物の保存安定性が劣っていた。
(実施例1)
インクジェット印刷装置(FUJIFILM Dimatix社製、装置名:DMP−2831)を用いて、ガラス基板の10×10mmの面上に上記分散液1を印刷した。グローブボックス中(酸素濃度<100ppm)、ホットプレートにて100℃、10分間乾燥した後、200℃で1時間焼結することで銅薄膜を得た。触針式膜厚計により、膜厚を測定したところ0.5μmであった。また、四探針法抵抗率計を用いて体積抵抗率を測定したところ、6×10-3Ω・cmであった。
(実施例2)
ガラス基板をPET基板に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は4×10-3Ω・cmであった。
(実施例3)
焼結方法を200℃で1時間の加熱焼結から以下に示す光焼結に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.4μmであり、体積抵抗率は5×10-4Ω・cmであった。
光焼結:Xeフラッシュランプ(設定電圧3kV)を用いて、照射エネルギー2070J、パルス幅2msecにて、光照射を行った。
(実施例4)
焼結温度を200℃から250℃に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は2×10-3Ω・cmであった。
(実施例5)
焼結温度を200℃から300℃に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は5×10-3Ω・cmであった。
(実施例6)
分散液1を分散液2に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.6μmであり、体積抵抗率は3×10-3Ω・cmであった。
(実施例7)
焼結方法を200℃で1時間の加熱焼結から光焼結に代えたこと以外は、実施例6と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は5×10-4Ω・cmであった。なお、光焼結の条件は実施例3で実施した条件と同じであった。
(実施例8)
ガラス基板をPET基板に代えたこと以外は、実施例7と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は3×10-4Ω・cmであった。
(実施例9)
分散液1を分散液4に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は8×10-3Ω・cmであった。
(実施例10)
焼結方法を200℃で1時間の加熱焼結から光焼結に代えたこと以外は実施例9と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.4μmであり、体積抵抗率は7×10-4Ω・cmであった。なお、光焼結の条件は実施例3で実施した条件と同じであった。
(実施例11)
分散液1を分散液5に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は3×10-3Ω・cmであった。
(実施例12)
焼結方法を200℃で1時間の加熱焼結から光焼結に代えたこと以外は、実施例11と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.4μmであり、体積抵抗率は3×10-4Ω・cmであった。なお、光焼結の条件は実施例3で実施した条件と同じであった。
(実施例13)
分散液1を分散液6に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は1×10-3Ω・cmであった。
(実施例14)
焼結温度を200℃から150℃に代えたこと以外は、実施例13と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は1×10-3Ω・cmであった。
(実施例15)
分散液6を分散液9に代えたこと以外は、実施例14と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は4×10-3Ω・cmであった。
(実施例16)
分散液9を分散液10に代えたこと以外は、実施例15と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は6×10-3Ω・cmであった。
(実施例17)
分散液1を分散液11に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は9×10-4Ω・cmであった。
(実施例18)
分散液1を分散液12に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより銅薄膜を得た。得られた銅薄膜の膜厚は0.6μmであり、体積抵抗率は1×10-2Ω・cmであった。
(比較例1)
分散液1を分散液8に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより薄膜の作製を行った。得られた薄膜の膜厚は0.5μmであった。また、四探針法抵抗率計を用いて得られた薄膜の体積抵抗率を測定したところ、導電性を示さなかった。
(比較例2)
分散液1を分散液13に代えたこと以外は、実施例1と同じ操作を行うことにより薄膜の作製を行った。得られた薄膜の膜厚は0.5μmであった。得られた銅薄膜の膜厚は0.5μmであり、体積抵抗率は3×102Ω・cmであった。
上記実施例および比較例の結果を以下の表2にまとめて示す。
なお、表2中の「還元性基」欄および「配位性基」欄は、ポリマー溶液中に含まれるポリマー中に含まれるそれぞれの官能基の種類を意味する。また、「膜厚」は、上述した方法に従って測定した値である。
表2に示すように、本発明の導電膜形成用組成物を使用した場合、優れた導電特性を有する銅薄膜を得ることができた。
なかでも、実施例1と3との比較から分かるように、還元処理として光照射を使用した場合、より体積抵抗率が小さい、つまり導電特性に優れる銅薄膜が得られた。
また、実施例6と実施例13との比較から分かるように、還元性基としてヒドロキシケトン基を使用した場合、より体積抵抗率が小さい、つまり導電特性に優れる銅薄膜が得られた。
また、実施例14、実施例15および実施例16の比較から分かるように、ビニル系ポリマーの分子量が所定範囲の場合、より体積抵抗率が小さい、つまり導電特性に優れる銅薄膜が得られた。
また、実施例1と実施例18との比較から分かるように、ビニル系ポリマーと酸化銅粒子の質量比(ビニル系ポリマーの質量/酸化銅粒子の質量)が3以下の場合、より体積抵抗率が小さい、つまり導電特性に優れる銅薄膜が得られた。
また、実施例1、実施例13および実施例17の比較から分かるように、ビニル系ポリマーが2種の還元性基を有する場合、より体積抵抗率が小さい、つまり導電特性に優れる銅薄膜が得られた。
一方、特許文献1に記載されるポリ(メチルビニルケトンジメチルヒドラゾン)を含む分散液8を使用した比較例1においては、導電性を示す膜が得られなかった。
また、ポリビニルアルコールを含む分散液13を使用した比較例2においては、導電特性に劣る膜しか得られなかった。

Claims (9)

  1. 式(1)で表される繰り返し単位を有するビニル系ポリマーと、酸化銅粒子と、溶媒とを含む、導電膜形成用組成物。
    (式(1)中、R1は、水素原子またはアルキル基を表す。L1は、置換基を有していてもよい2価の連結基を表す。)
  2. 前記式(1)で表される繰り返し単位が、式(2)で表される繰り返し単位、または、式(3)で表される繰り返し単位を含む、請求項1に記載の導電膜形成用組成物。
    (式(2)および式(3)中、R1は、水素原子またはアルキル基を表す。Lは、2価の連結基を表す。)
  3. 前記ビニル系ポリマーが、さらに式(4)で表される繰り返し単位を有する、請求項1または2に記載の導電膜形成用組成物。
    (式(4)中、R2は、水素原子またはアルキル基を表す。L3は、置換基を有していてもよい2価の連結基を表す。Xは、金属配位性基を表す。)
  4. 前記金属配位性基が、置換若しくは未置換のアミノ基、置換若しくは未置換のアミド基、または、置換若しくは未置換のカルボキシル基である、請求項3に記載の導電膜形成用組成物。
  5. 前記式(1)で表される繰り返し単位の含有量が、全繰り返し単位に対して、60〜100モル%である、請求項1〜4のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
  6. 前記酸化銅粒子の平均粒子径が100nm以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
  7. 前記ビニル系ポリマーの重量平均分子量が3000〜100000である、請求項1〜6のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
  8. 前記ビニル系ポリマーと前記酸化銅粒子との質量比(前記ビニル系ポリマーの質量/前記酸化銅粒子の質量)が3.0以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の導電膜形成用組成物を基材上に付与して、塗膜を形成する塗膜形成工程と、
    前記塗膜に対して加熱処理および/または光照射処理を行い、前記酸化銅粒子を還元して、金属銅を含有する導電膜を形成する還元工程とを備える、導電膜の製造方法。
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