JP2014019736A - グリシジルイソシアヌレート化合物 - Google Patents

グリシジルイソシアヌレート化合物 Download PDF

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岳 熊野
Noboru Mizobe
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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の原料としての用途が期待される、新規なイソシアヌレート化合物を提供する。
【解決手段】化学式(I)または化学式(II)で示されるグリシジルイソシアヌレート化合物。
Figure 2014019736

(R、R及びRは、アルキル基、アリール基もしくはベンジル基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なグリシジルイソシアヌレート化合物に関するものである。
イソシアヌレート化合物を熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の原料として用いた場合には、同化合物の有するリジッドなトリアジン骨格が、重合体の分子中に取り込まれることにより、樹脂の機械的強度、寸法安定性、耐熱性、耐薬品性、耐加水分解性、耐候性(耐光性)、難燃性、電気的特性等を改善することができる。そのため、目的や用途に応じて数多くの種類のイソシアヌレート化合物が開発・検討され、また実用に供されている。
本発明に類似する物質として、例えば特許文献1には、化学式(III)で示されるグリシジルイソシアヌレート化合物が開示されている。
Figure 2014019736
特開2008−201851号公報
本発明は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の原料としての用途が期待される、新規なイソシアヌレート化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、化学式(I)または化学式(II)で示されるグリシジルイソシアヌレート化合物を合成し得ることを認め、本発明を完成するに至ったものである。
Figure 2014019736
(式中、R、R及びRは、同一または異なって、アルキル基、アリール基もしくはベンジル基を表す。)
本発明のグリシジル基を有するイソシアヌレート化合物は、従来知られた熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の原料としての用途が期待される。これらの場合には、同化合物が有するリジッドなトリアジン骨格が、重合体の分子中に取り込まれることにより、樹脂の機械的強度、寸法安定性、耐熱性、耐薬品性、耐加水分解性、耐候性(耐光性)、難燃性、電気的特性等を改善することができる。
また、ポリエステル化合物(樹脂)、エポキシ化合物(樹脂)、シリコン化合物(樹脂)による改質や、それらとの併用により、前記の改善効果を高めることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のグリシジルイソシアヌレート化合物が合成される工程を表す反応スキーム(A)及び同(B)を以下に示す。
Figure 2014019736
(但し、式中のR、R及びRは、前記と同様である。)
Figure 2014019736
(但し、式中のR、R及びRは、前記と同様である。)
反応スキーム(A):化学式(IV)で示される1−アリル−3,5−ジグリシジルイソシアヌレートと、化学式(VI)で示されるケイ素化合物とを、適宜の反応溶媒中において、触媒を使用してヒドロシリル化反応させることにより合成することができる。
反応スキーム(B):化学式(V)で示される1,3−ジアリル−5−グリシジルイソシアヌレートと、化学式(VI)で示されるケイ素化合物とを、適宜の反応溶媒中において、触媒を使用してヒドロシリル化反応させることにより合成することができる。
なお、前記の化学式(I)、化学式(II)及び化学式(VI)の式中に現れるR、RならびにRは、同一または異なって、アルキル基、アリール基もしくはベンジル基を表すが、アルキル基としては、
メチル基、
エチル基、
プロピル基、
イソプロピル基、
ブチル基、
イソブチル基、
t−ブチル基、
ペンチル基、
ヘキシル基、
ヘプチル基、
オクチル基、
ノニル基、
デシル基等を例示することができる。
また、アリール基としては、
フェニル基、
ナフチル基、
アントラセニル基等を例示することができる。
化学式(VI)で示されるケイ素化合物の入手のし易さの観点から、R、R及びRは、同一または異なって、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基またはフェニル基であることが好ましい。
前記のヒドロシリル化反応に使用される触媒としては、ヒドロシリル化反応の触媒活性を奏するものであれば特に制限はないが、例えば、
白金の単体、
アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、
塩化白金酸、
塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、
白金−オレフィン錯体、
白金−ビニルシロキサン錯体、
白金−ホスフィン錯体、
ジカルボニルジクロロ白金、
カールシュテト触媒等が挙げられる。
なお、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh)、RhCl、RhAl、RuCl、IrCl、FeCl、AlCl、PdCl・2HO、NiClTiCl等が挙げられる。
これらの中では、原料の入手のし易さの観点から、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体が好ましい。
これらの触媒の使用量(添加量)に特に制限はないが、同使用量の下限は、ケイ素化合物のSiH基1モルに対して10−8モルであることが好ましく、10−6モルであることがより好ましい。同使用量の上限は、ケイ素化合物のSiH基1モルに対して10−1モルであることが好ましく、10−2モルであることがより好ましい。
前記のヒドロシリル化反応においては、これらの触媒と共に、助触媒を使用してもよく、助触媒の例としては、トリフェニルホスフィン等のリン系化合物、ジメチルマレート等の1,2−ジエステル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチン等のアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄等の硫黄系化合物、トリエチルアミン等のアミン系化合物等が挙げられる。
これらの助触媒の使用量(添加量)に特に制限はないが、同使用量の下限は、触媒1モルに対して10−2モルであることが好ましく、10−1モルであることがより好ましい。同使用量の上限は、触媒1モルに対して10モルであることが好ましく、10モルであることがより好ましい。
前記のヒドロシリル化反応に使用する反応溶媒としては、反応に関与しないものであれば公知のものを制限なく使用することができるが、例えば、ヘキサン、トルエン等の炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。なお、これらの反応溶媒を組み合わせて使用してもよい。
前記のヒドロシリル化反応における反応温度に特に制限はないが、下限の反応温度としては30℃が好ましく、50℃がより好ましく、上限の反応温度としては200℃が好ましく150℃がより好ましい。
同反応時間については、反応温度に応じて適宜設定すればよい。
また、この反応は常圧で行うことができる。
本発明のグリシジルイソシアヌレート化合物を、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の原料として用いる場合には、同化合物が有するリジッドなトリアジン骨格が、重合体の分子中に取り込まれることにより、樹脂の機械的強度、寸法安定性、耐熱性、耐薬品性、耐加水分解性、耐候性(耐光性)、難燃性、電気的特性等の改善が期待できる。
特許第4702559号公報(引用により本明細書に含む)には、半導体を製造するリソグラフィープロセスにおいて、半導体基板上に塗布されたフォトレジスト層への露光照射光の半導体基板からの反射を軽減させる反射防止膜に関する発明が記載され、その反射防止膜を形成するために使用される組成物の成分として、ジグリシジルイソシアヌレート化合物(ジグリシジルイソシアヌル酸化合物と同義である)を原料とする反応物が提案されている。
このジグリシジルイソシアヌレート化合物の代替物質として、本願発明のグリシジルイソシアヌレート化合物の利用が期待される。
加えて、本発明のグリシジルイソシアヌレート化合物は、分子中にケイ素原子を含むことから、ハードマスク用途での利用についても期待される。
以下、本発明を実施例に示した合成試験によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、合成試験に使用した主原料は、以下のとおりである。
[主原料]
・1−アリル−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート(四国化成工業社製)
・トリエチルシラン(東京化成工業社製)
・ジメチルフェニルシラン(同上)
・白金−2,4,6−テトラメチル−2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサン錯体 メチルビニルシクロシロキサン溶液(シグマアルドリッチ社製)
〔実施例1〕
<1−トリエチルシリルトリメチレン−3,5−ジグリシジルイソシアヌレートの合成>
温度計を備えた100mLフラスコに、1−アリル−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート2.81g(10.0mmol)、トリエチルシラン2.33g(20.0mmol)及びトルエン10mLを投入し、反応液を調製した。
この反応液に、室温下、白金−2,4,6−テトラメチル−2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサン錯体 メチルビニルシクロシロキサン溶液(0.104M)0.1mL(0.01mmol)を添加し、攪拌しながら65℃にて1時間反応を行った。
続いて、反応液を減圧下で濃縮し、得られた濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=3/1、v/v)により精製し、生成物として無色の液体3.84g(収率97%)を得た。
得られた液体のH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
1H-NMR(CDCl3) δ:4.18(ddd, 2H), 4.00 (dd, 2H),
3.86 (dd, 2H), 3.24-3.28 (m, 2H), 2.83 (dd, 2H), 2.69-2.71 (m, 2H), 1.59-1.67
(m, 2H), 1.26 (t, 2H), 0.93 (t, 9H), 0.51 (q, 6H).

また、この液体のIRスペクトルデータは、図1に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた生成物は、化学式(I-1)で示される1−トリエチルシリルトリメチレン−3,5−ジグリシジルイソシアヌレートであるものと同定した。
Figure 2014019736
〔実施例2〕
<1−ジメチルフェニルシリルトリメチレン−3,5−ジグリシジルイソシアヌレートの合成>
温度計を備えた100mLフラスコに、1−アリル−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート2.81g(10.0mmol)、ジメチルフェニルシラン2.73g(20.0mmol)及びトルエン10mLを投入し、反応液を調製した。
この反応液に、室温下、白金−2,4,6−テトラメチル−2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサン錯体 メチルビニルシクロシロキサン溶液(0.104M)0.1mL(0.01mmol)を添加し、攪拌しながら、65℃にて1時間反応を行った。
続いて、反応液を減圧下で濃縮し、得られた濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=3/1、v/v)により精製し、生成物として白色の固体4.07g(収率97%)を得た。
得られた固体の融点とH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
融点:69-72℃
1H-NMR(CDCl3) δ:7.48-7.51 (m, 2H), 7.35-7.36 (m,
3H), 4.16 (ddd, 2H), 4.01 (dd, 2H), 3.86 (dd, 2H), 3.23-3.27 (m, 2H), 2.82 (dd,
2H), 2.68-2.70 (m, 2H), 1.62-1.70 (m, 2H), 0.75-0.79 (m, 2H), 0.29 (s, 6H).

また、この固体のIRスペクトルデータは、図2に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた生成物は、化学式(I-2)で示される1−ジメチルフェニルシリルトリメチレン−3,5−ジグリシジルイソシアヌレートであるものと同定した。
Figure 2014019736
実施例1で得られた液体のIRスペクトルチャートである。 実施例2で得られた固体のIRスペクトルチャートである。
本発明のグリシジルイソシアヌレート化合物及びその重合物は、反射防止膜、発光ダイオード、プラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録媒体用基板、フィルター等の光学部品等の材料、具体的には、半導体素子/集積回路(IC他)、個別半導体(ダイオード、トランジスタ、サーミスタなど)として、LED(LEDランプ、チップLED、受光素子、光半導体用レンズなど)、センサー(温度センサー、光センサー、磁気センサー)、受動部品(高周波デバイス、抵抗器、コンデンサなど)、機構部品(コネクター、スイッチ、リレーなど)、自動車部品(回路系、制御系、センサー類、ランプシールなど)、接着剤(光学部品、光学ディスク、ピックアップレンズなど)、光学用フィルムの表面部コーティング剤等として有用である。

Claims (1)

  1. 化学式(I)または化学式(II)で示されるグリシジルイソシアヌレート化合物。
    Figure 2014019736
    (式中、R、R及びRは、同一または異なって、アルキル基、アリール基もしくはベンジル基を表す。)
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