JP2011063568A - ヒドロシリル化合物の製造方法 - Google Patents

ヒドロシリル化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】副生成物の生成を抑制して目的物であるシルセスキオキサン化合物の含有量が高い(高純度な)生成物が得られ、さらに生成物の純度のばらつきを低減できる、Si−H基含有ケイ素化合物とカルボン酸アリルエステルとを原料としたヒドロシリル化合物の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明のヒドロシリル化合物の製造方法は、Si−H基含有ケイ素化合物とカルボン酸アリルエステル化合物とをヒドロシリル化反応させるヒドロシリル化合物の製造方法であって、前記Si−H基含有ケイ素化合物と、前記Si−H基含有ケイ素化合物のSi−H基1モルに対して、アリル基換算で2〜100モル相当の前記カルボン酸アリルエステル化合物とを接触させる接触工程を含むことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規のヒドロシリル化合物の製造方法に関する。より詳しくは、副生成物の生成を効果的に抑制できるSi−H基含有ケイ素化合物とカルボン酸アリルエステルとを原料としたヒドロシリル化合物の製造方法に関する。
シルセスキオキサン化合物は、耐熱性、耐候性や耐薬品性を有する無機材料の特性と、柔軟性や加工性を有する有機材料の特性とを併せ持つ素材として注目されている。特許文献1および特許文献2には、反応性官能基(オキセタニル基)を導入したシルセスキオキサン化合物を含む硬化性樹脂組成物が開示されている。また、該硬化性樹脂組成物から形成された硬化物は、表面硬度が改善されるために、コーティング剤として好適である旨が記載されている。
また、特許文献3の例14には、篭状シルセスキオキサン化合物にメタクリル酸メチルを反応させて得られる化合物が記載されているが、最終生成物はイソ酪酸残基を有するものでありメタクリロイルオキシ基を有さない。
ところで、一般的に用いられるヒドロシリル化反応を用いて、Si−H基含有篭状シルセスキオキサンと(メタ)アクリル酸アリルとを反応させることで、(メタ)アクリロイルオキシ基含有シルセスキオキサンを得ることが出来ることが知られている。このシルセスキオキサンは、硬化性官能基である(メタ)アクリロイル基を8つ有しているため、優れた硬化性、パターン転写性、低収縮率性等の特性を有し、半導体レジスト材料など様々な用途への利用が考えられる。
しかしながら、通常の条件で反応させる場合、目的とする−Si−(CH23OC(O)C(CH3)=CH2基以外に、−Si−(CH22−CH3基が副生してしまうという問題がある。
ヒドロシリル化反応よる副生物の生成を抑制する方法として、特許文献4には、ジメチルクロロシランとカルボン酸アリルエステルを、Ir触媒を用いてヒドロシリル化反応させるカルボン酸3−(ジメチルクロロシリル)プロピルエステルの製造方法が開示されている。
特開平11−29640号公報 特開平11−116682号公報 特開平2−67290号公報 特開2003−96086号公報
しかしながら、特許文献4に開示された製造方法では、Si−H基含有ケイ素化合物がジメチルクロロシランに、触媒がIr触媒に、各々限定されており、他の基質や触媒を用いたヒドロシリル化反応でも副生物の生成を抑制しうることについては示唆していない。
また、特許文献4に開示された製造方法以外の方法においても、以下のような懸念がある。
例えば、カルボン酸アリルエステルとして、(メタ)アクリル酸アリルを使用した場合、得られる生成物には、目的とする硬化性官能基(メタクリロイルオキシ基)を含有するシルセスキオキサンの他に、高い濃度で、硬化性官能基ではないSi−(CH22−CH3基を有する化合物(副生成物)が含まれてしまう。すなわち、従来の製造方法で得られる生成物では、単位質量あたりの硬化性官能基の数が少なくなってしまい、半導体レジスト材料用途に求められる程度の硬化特性を発揮できない。また、従来の製造方法により得られる生成物では、目的物であるシルセスキオキサン化合物の純度にばらつきがある。
このように、副生成物の生成を抑制し、目的物であるシルセスキオキサン化合物の純度のばらつきを低減できる製造方法については、報告されていない。
本発明は、副生成物の生成を抑制し、目的物であるシルセスキオキサン化合物の純度のばらつきを低減できる(安定的に)、Si−H基含有ケイ素化合物(例えば、篭状シルセスキオキサン化合物)とカルボン酸アリルエステル(例えば、(メタ)アクリル酸アリル)とを原料とするヒドロシリル化合物の製造方法を提供することを目的とする。
例えば、−Si−(CH22−CH3基の副生を抑制し、高純度の目的物を、目的物の純度のばらつきが少なく(安定的に)提供できる、篭状シルセスキオキサン化合物と(メタ)アクリル酸アリルとを原料とした(メタ)アクリロイルオキシ基を有する篭状シルセスキオキサン化合物の製造方法を提供することを目的とする。
同様に、−Si−(CH22−CH3基の副生を抑制し、高純度の目的物を、目的物の純度のばらつきが少なく(安定的に)提供できる、篭状シルセスキオキサン化合物以外のSi−H基含有ケイ素化合物と(メタ)アクリル酸アリルとを原料とした(メタ)アクリロイルオキシ基を有するケイ素化合物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、Si−H基を有するケイ素化合物とカルボン酸アリルエステル化合物とを原料とし、特定の原料の量比でヒドロシリル化反応させることで、従来の製造方法とは違って、副生成物の生成を抑制して目的物であるシルセスキオキサン化合物の含有量が高い(高純度な)生成物が得られ、さらに生成物の純度のばらつきを低減できることを見出した。すなわち、本発明は、以下の[1]〜[7]に関する。
[1]Si−H基含有ケイ素化合物とカルボン酸アリルエステル化合物とをヒドロシリル化反応させるヒドロシリル化合物の製造方法であって、前記Si−H基含有ケイ素化合物と、前記Si−H基含有ケイ素化合物のSi−H基1モルに対して、アリル基換算で2〜100モル相当の前記カルボン酸アリルエステル化合物とを接触させる接触工程を含むことを特徴とするヒドロシリル化合物の製造方法。
[2] 前記Si−H基含有ケイ素化合物を、前記カルボン酸アリルエステル化合物および白金触媒を含む溶液に、滴下して加えることにより前記接触工程を行うことを特徴とする[1]に記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
[3] 前記カルボン酸アリルエステル化合物および白金触媒を含む溶液の温度が、室温〜80℃の範囲内であることを特徴とする[2]に記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
[4] 前記Si−H基含有ケイ素化合物が、下式(1)〜(3)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
Figure 2011063568
(式(1)中、R1は、それぞれ独立に−OSiR23H、−OSiR23Z、水素原子またはZであり、8つのR1のうち、少なくとも1つは、−OSiR23Hまたは水素原子であり、Zは、それぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基であり、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基である。
式(2)、(3)中のR4およびR5は、それぞれ独立に炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基である。また、n1は1〜5の整数であり、n2は4〜10の整数である。)
[5] 前記カルボン酸アリルエステル化合物が、下式(4)で表される化合物であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
Figure 2011063568
(式(4)中、R6は、炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または下式(i)〜(ii)で示される基を表す。)
Figure 2011063568
(式(i)、(ii)中R7およびR8は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜5の脂肪族炭化水素基を示す。)
[6] 前記ヒドロシリル化合物が、式(5)〜(7)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
Figure 2011063568
(式(5)中、R9は、それぞれ独立に−OSiR23Y、−OSiR23Z、水素原子、YまたはZであり、8つのR9のうち、少なくとも1つは、−OSiR23YまたはYであり、Yはそれぞれ独立に下式(8)で表される基であり、Zは、それぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基であり、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基である。
式(6)、(7)中のR4およびR5はそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜14の芳香族炭化水素基である。また、n1は1〜5の整数であり、n2は4〜10の整数であり、Yはそれぞれ独立に下式(8)で表される基である。)
Figure 2011063568
(式(8)中、R6は、炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または下式(i)〜(ii)で示される基を表す。)
Figure 2011063568
(式(i)、(ii)中R7およびR8は、水素原子または炭素原子数1〜5の脂肪族炭化水素基を示す。)
[7] 前記Si−H基含有ケイ素化合物が、オクタキス(ジメチルシリルオキシ)シルセスキオキサンであり、前記カルボン酸アリルエステル化合物が、メタクリル酸アリルであり、前記ヒドロシリル化合物が、下式(9)で表される化合物であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
Figure 2011063568
(式(9)中のR10は、下式(iv)で表される。)
Figure 2011063568
本発明のヒドロシリル化合物の製造方法によれば、Si−H基含有ケイ素化合物とカルボン酸アリルエステルとから、副生成物の生成を抑制して目的物であるシルセスキオキサン化合物の含有量が高い(高純度な)生成物が得られ、さらに生成物の純度のばらつきを低減できる。
また、本発明の製造方法により得られた生成物には、副生成物の含有量が少なく、高い純度でヒドロシリル化合物が含まれ、生成物の純度のばらつきを低減できるので、カルボン酸アリルエステルが(メタ)アクリロイルオキシ基などの硬化性官能基を有する場合、優れた硬化特性を発揮できる生成物を得ることがきる。
また、Si−H基含有ケイ素化合物として篭状シルセスキオキサン化合物、カルボン酸アリルエステルとして(メタ)アクリル酸アリルを使用した場合、本発明のヒドロシリル化合物の製造方法により得られる篭状シルセスキオキサン化合物は、硬化特性、エッチング選択性などの特性が非常に優れているため、レジスト材料、封止材料、注型材料、積層材料、複合材料、接着剤、クラック防止剤及び粉体塗料等の幅広い分野・用途において有用である。
図1(A)〜(B)は、実施例1で製造された液状生成物の1H−NMRスペクトルを示す図である。 図2(A)〜(B)は、実施例2で製造された液状生成物の1H−NMRスペクトルを示す図である。 図3(A)〜(B)は、実施例5で製造された液状生成物の1H−NMRスペクトルを示す図である。 図4は、比較例2で製造された液状生成物の1H−NMRスペクトルを示す図である。 図5は、実施例1で製造された液状生成物のGPC測定により得られたチャートである。 図6は、比較例1で製造された液状生成物のGPC測定により得られたチャートである。
本発明のヒドロシリル化合物の製造方法は、Si−H基含有ケイ素化合物とカルボン酸アリルエステル化合物とをヒドロシリル化反応(Si−H基とアリル基中のビニル基との付加反応)させるヒドロシリル化合物の製造方法であって、前記Si−H基含有ケイ素化合物と、前記Si−H基含有ケイ素化合物のSi−H基1モルに対して、アリル基換算で2〜100モル相当の前記カルボン酸アリルエステル化合物とを接触させる接触工程を含むことを特徴とする。
前記接触工程において、前記Si−H基含有ケイ素化合物と、前記Si−H基含有ケイ素化合物のSi−H基1モルに対して、アリル基換算で3〜50モル相当の前記カルボン酸アリルエステル化合物とを接触させることがより好ましく、さらに好ましくは5〜20モルである。「アリル基換算」とは1分子中に含まれるアリル基数で計算するという意味である。すなわち、1分子中にアリル基を2つ有するカルボン酸アリルエステル化合物を用いる場合アリル基換算で2〜100モル相当は1〜50モルとなる。
Si−H基含有ケイ素化合物のSi−H基1モルに対する、アリル基に換算した前記カルボン酸アリルエステル化合物のモル量が、2モル未満であると、−Si−(CH22−CH3基の副生を十分に抑制することが出来ず、100モルを超えると反応後未反応のカルボン酸アリルエステル化合物の除去に必要以上に時間がかかってしまう。
なお、反応後、除去された過剰の未反応カルボン酸アリルエステル化合物は、再度、本発明の製造方法に利用することができる。
また、−Si−(CH22−CH3基の副生を効率的に抑制する観点から、Si−H基含有ケイ素化合物を、前記カルボン酸アリルエステル化合物および白金触媒を含む溶液に、滴下して加えることにより前記接触工程を行うことが好ましい。ここで、カルボン酸アリルエステル化合物および白金触媒を含む溶液の温度が、室温〜80℃であることが好ましい。
また、上記Si−H基を有するケイ素化合物とカルボン酸アリルエステル化合物とを反応させる温度(反応温度)については、室温程度であっても充分に反応は進行するが、場合によっては温度を変えてもよい。該温度は、好ましくは室温〜80℃であり、より好ましくは室温〜60℃である。反応温度が上記範囲にあると、反応速度を低下させることなく、反応を進行させることができ、実用的な工程時間内に反応を完結することができる。さらに、目的物であるヒドロシリル化合物が硬化性官能基を有する場合であっても、ヒドロシリル化合物の硬化反応(重合反応)の進行を抑制することができる。
上記接触工程は、好ましくは、最初にカルボン酸アリルエステル化合物と白金触媒を上記範囲の温度で仕込み、次いでカルボン酸アリルエステル化合物と白金触媒との混合物にSi−H基含有ケイ素化合物を、滴下ロート等により、例えば約30分〜1時間にわたって、ゆっくり滴下することにより実施される。この際、上記Si−H基含有ケイ素化合物を溶媒に溶かし、滴下しても構わない。また、当該反応は回分式、連続式、半連続式のいずれの方法においても実施できる。
上記Si−H基含有化合物とカルボン酸アリルエステル化合物との反応の際に用いる触媒としては、白金、ロジウム、パラジウム、ニッケル、イリジウム、ルテニウムなどの遷移金属類またはその化合物からなる触媒を適宜、選択することができる。
具体的には、塩化白金酸、白金の各種錯体(例えば白金とビニルシロキサンの錯体の一種であるKarsted触媒)、白金化合物の各種溶液(アルコール、ケトン、エーテル、エステル、芳香族炭化水素等に溶解もしくは分散したもの)、Speier触媒、各種固体(シリカゲル、活性炭等)に担持した触媒、Wilkinson錯体等のRh触媒、パラジウムの各種錯体触媒が挙げられ、特にその種類または形態に制限はないが、使用量やコスト面を考慮すると、白金触媒が好ましく、Karsted触媒がさらに好ましい。
例えば、白金触媒を用いる場合、その使用量は、特に限定されないが、上記Si−H基1モルに対して、白金原子が通常1.0×10-2〜1.0×10-8モル、好ましくは1.0×10-3〜1.0×10-6モルの範囲の量である。白金触媒の使用量がこのような範囲にあると、反応速度が極度に低下することなく、さらに、例えばカルボン酸アリルエステル化合物がエポキシ基を有する場合であっても、このエポキシ基の開環重合が生じることなく、経済的にも有利である。
Si−H基含有化合物とカルボン酸アリルエステル化合物との反応は、操作性および経済性の点から大気圧下で行うことが好ましいが、必要に応じて、加圧下で行ってもよい。また、反応を行う際の雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気であるのが好ましい。
なお、触媒の活性を高める目的で、反応雰囲気中へ乾燥空気または酸素含有の不活性ガス等を導入するという公知技術を適用することもできる。
Si−H基含有化合物とカルボン酸アリルエステル化合物との反応においては、必ずしも溶媒を用いる必要はないが、これらの原料を溶解・分散させるための溶媒を用いてもよいし、または必要に応じて添加される触媒を含む触媒溶液を、上記溶媒として用いてもよい。
例えば、上記Si−H基含有化合物またはカルボン酸アリルエステル化合物を溶解もしくはその溶液を希釈するため、反応温度を制御するため、撹拌に必要な容積を確保するため、または触媒の添加をしやすくするため等の必要性に応じて、溶媒を用いることができる。このような溶媒の具体例としては、ペンタン、ヘキサン、イソオクタン、デカン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、デカリン、テトラリン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、THF等のエーテル類、γ―ブチロラクトン等のエステル類およびポリジメチルシロキサン類等の各種シリコーン類等が挙げられ、その使用量も任意に決定することができる。なお、これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
当該反応の時間は、温度、圧力、触媒濃度、または原料の濃度によって変動し得るが、通常、0.1〜100時間、好ましくは、1〜10時間であり、この範囲内で任意に設定することができる。
本発明の製造方法によって得られたヒドロシリル化合物を精製するにあたっては、その精製方法は限定されず、一般的な方法によって精製してもよい。
例えば、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー等の吸着除去方法が挙げられ、具体的にはシリカゲル、含水シリカゲル、アルミナ、活性炭、チタニア、ジルコニアを用いた吸着除去方法、またはこれらシリカゲル、含水シリカゲル、アルミナを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーである。また、減圧蒸留、分子蒸留などの蒸留によって精製することもできる。なお、生成物を必ずしも精製しなくてもよい。
上記Si−H基含有ケイ素化合物とカルボン酸アリルエステル化合物とを反応させる際の容器には、特に制限はないが、撹拌装置、温度計、還流冷却器、滴下装置等の装置を具備していることが好ましい。
カルボン酸アリルエステル化合物がアリル基以外に炭素−炭素二重結合のような硬化性官能基を有する場合、上記Si−H基含有ケイ素化合物とカルボン酸アリルエステル化合物とを反応させる際に、硬化性官能基による硬化反応(重合反応)を防止するために、重合禁止剤を添加することができる。このような重合禁止剤としては、ハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、トルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、フェノチアジン、t−ブチルカテコール、ピロガロール等を挙げられる。
本反応で用いられるSi−H基含有ケイ素化合物としては、例えば以下の一般式(1)〜(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011063568
式(1)中、R1は、それぞれ独立に−OSiR23H、−OSiR23Z、水素原子またはZであり、8つのR1のうち、少なくとも1つは、−OSiR23Hまたは水素原子であり、Zは、それぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基であり、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基である。
また、式(2)、(3)中のR4およびR5は、それぞれ独立に炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基である。また、n1は1〜5の整数であり、n2は4〜10の整数である。
1は、より好ましくは−OSiR23H、−OSiR23ZおよびZであり、さらに好ましくは−OSiR23Hである。また、Zの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノナニル基、デカニル基およびフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、好ましくはメチル基またはエチル基であり、より好ましくはメチル基である。また、R2,R3の具体例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノナニル基、デカニル基およびフェニル基、ナフチル基等が挙げられるが、好ましくはメチル基またはエチル基であり、より好ましくはメチル基である。
上記式(2)、(3)中のR4、R5の具体例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、フェニル基およびナフチル基等が挙げられるが、好ましくはメチル基またはエチル基であり、より好ましくはメチル基である。また、n1は好ましくは1〜3の整数であり、より好ましくは1および2である。また、n2は好ましくは4〜6の整数であり、より好ましくは4および5である。
また、本発明の製造方法で用いられるカルボン酸アリルエステル化合物としては、例えば以下の一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011063568
式(4)中、R6は、炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または下式(i)〜(ii)で示される基を表す。
Figure 2011063568
式(i)、(ii)中R7およびR8は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜5の脂肪族炭化水素基を示す。
上記式(4)中のR6の具体例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノナニル基、デカニル基、式(i)〜(ii)で示される基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基および式(i)、(ii)で示される基であり、より好ましくは、メチル基および式(i)、(ii)で示される基である。また、式(i)、(ii)中のR7、R8の具体例として、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基が挙げられ、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基であり、より好ましくは水素原子、メチル基である。
本発明の製造方法により得られるヒドロシリル化合物の具体例としては、以下の一般式(5)〜(7)で表されるものが挙げられる。
Figure 2011063568
式(5)中、R9は、それぞれ独立に−OSiR23Y、−OSiR23Z、水素原子、YまたはZであり、8つのR9のうち、少なくとも1つは、−OSiR23YまたはYであり、Yはそれぞれ独立に下式(8)で表される基であり、Zは、それぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基であり、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基である。
また、式(6)、(7)中のR4およびR5はそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜14の芳香族炭化水素基である。また、n1は1〜5の整数であり、n2は4〜10の整数である。Yはそれぞれ独立に下式(8)で表される基である。
Figure 2011063568
式(8)中、R6は、炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または下式(i)〜(ii)で表わされる。
Figure 2011063568
式(i)、(ii)中、R7およびR8は、水素原子または炭素原子数1〜5の脂肪族炭化水素基を示す。
上記式(5)中のR9の具体例として、−OSiR23Y、−OSiR23Z、水素原子、YおよびZが挙げられ、好ましくは−OSiR23Y、−OSiR23ZおよびZであり、より好ましくは−OSiR23Yである。また、Zの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノナニル基、デカニル基およびフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、好ましくはメチル基またはエチル基であり、より好ましくはメチル基である。また、R2,R3の具体例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノナニル基、デカニル基およびフェニル基、ナフチル基等が挙げられるが、好ましくはメチル基またはエチル基であり、より好ましくはメチル基である。
上記式(6)、(7)中のR4、R5の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、フェニル基およびナフチル基等が挙げられるが、好ましくはメチル基またはエチル基であり、より好ましくはメチル基である。また、n1は好ましくは1〜3の整数であり、より好ましくは1および2である。また、n2は好ましくは4〜6の整数であり、より好ましくは4および5である。
上記式(8)中のR6の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノナニル基、デカニル基、式(i)〜(ii)で示される基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基および式(i)、(ii)で示される基であり、より好ましくは、メチル基および式(i)、(ii)で示される基である。また、式(i)、(ii)中のR7、R8の具体例として、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基が挙げられ、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基であり、より好ましくは水素原子およびメチル基である。
得られる生成物を、レジスト材料、封止材料等として使用した場合、硬化特性、エッチング選択性などの特性が非常に優れるという観点から、本発明のヒドロシリル化合物の製造方法において、Si−H基含有ケイ素化合物がオクタキス(ジメチルシリルオキシ)シルセスキオキサンであり、カルボン酸アリルエステル化合物がメタクリル酸アリルであり、得られる生成物に含まれるヒドロシリル化合物が下式(9)で表されるメタクリロイルオキシ基含有篭状シルセスキオキサン化合物であることが好ましい。
Figure 2011063568
式(9)中のR10は、下式(iv)で表される。
Figure 2011063568
以下、実施例および比較例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(1)ヒドロシリル化合物を含む液状生成物の製造
還流冷却器、温度計、攪拌装置およびセラムキャップを備えた100ml三ツ口フラスコに、メタクリル酸アリル19.83g(0.16mol)および3%ジビニルテトラメチルジシロキサン白金錯体イソプロピルアルコール溶液0.00186g(白金量:5.6×10-5g)を加えて、窒素雰囲気下、液温60℃(攪拌温度)で攪拌した。さらに、トルエン10mlに溶解させたオクタキスジメチルシリルオキシシルセスキオキサン(東亞合成製:Q−2)2.0g(1.96mmol)を、滴下ロートを用いてゆっくり滴下した。
次いで、得られた溶液を液温60℃(反応温度)で3時間攪拌した後、減圧下に供して該溶液に含まれるトルエン溶媒を除去し、液状生成物を得た。
(2)液状生成物の評価
得られた液状生成物を、1H−NMR測定および下記測定条件でのGPC測定に供した。
[GPC測定条件]
溶媒:THF
流速:1.0 ml/min
カラム:Shodex LF−804×3本
RI: JASCO RI−2031
オーブン:40℃
1H−NMR測定の結果(スペクトル)、GPC測定の結果(チャート)をそれぞれ、図1、図5に示す。
図1(A)は、上記評価試験により得られた1H−NMRスペクトルであり、図1(B)は、図1(A)の枠線箇所の拡大図である。アクリロイル基、−OSi−(CH22−CH3基のメチル基が存在する場合には、それぞれ、図1(B)のA(化学シフト1.960〜1.915δ)に、B(化学シフト1.0δ付近)にピークが観察される。
また、A、Bのピーク上の数値は、それぞれのピークの積分値を示している。
なお、解析ソフトが異なるため、各積分値は、図1〜3ではピーク上に、図4ではピーク下にそれぞれ記載されている。
図1(B)によると、A(化学シフト1.960〜1.915δ)にピークが見られるが、B(化学シフト1.0δ付近)には、ピークがほとんど見られない。また、AとBとのピークの積分比(Aのピーク積分比/Bのピーク積分比)は、1.00/0.00であった。
また、図5で示されるGPC測定の結果(チャート)において、C(保持時間29.5〜30.5分)、D(保持時間26.5〜29分)でのピークは、それぞれ、シリルオキシシルセスキオキサン化合物、その2量体などの存在を示している。Cのピーク強度と比較してDでのピーク強度は著しく低かった。
以上から、目的物(下式(9)で表されるヒドロシリル化合物)が生成したことが確認されるとともに、−OSi−(CH22−CH3基が副生されていないこと、および2量化反応が抑えられたこと確認された。
Figure 2011063568
(式(9)中のR10は、式(iv)で表される。)
なお、上述の製造条件や評価結果は、表1にも示す。
[実施例2]
攪拌温度および反応温度を60℃から室温(28℃)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、ヒドロシリル化合物を含む液状生成物を製造し、得られた液状生成物を1H−NMR測定で評価した。
図2および表1に示されるように、得られた液状生成物中において、Bには目立ったピークが存在しなかった。
[実施例3]
メタクリル酸アリルの使用量を、19.83g(0.16mol)から9.92g(78.6mmol)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、ヒドロシリル化合物を含む液状生成物を製造し、得られた液状生成物を1H−NMR測定で評価した。
表1および図3に示されるように、AとBとの積分比は、1.00/0.01であった。
[実施例4]
メタクリル酸アリルの使用量を、19.83g(0.16mol)から3.97g(31.4mmol)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、ヒドロシリル化合物を含む液状生成物を製造し、得られた液状生成物を1H−NMR測定で評価した。
表1に示されるように、AとBとの積分比は、1.00/0.02であった。
[比較例1]
メタクリル酸アリルの使用量を、19.83g(0.16mol)から1.98g(15.7mmol)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、ヒドロシリル化合物を含む液状生成物を製造し、得られた液状生成物を評価した。
表1に示されるように、AとBとの積分比は、1.00/0.06であり、実施例での製造方法の場合と比べて、副生成物(−OSi−(CH22−CH3基含有化合物)の副生量が多いことが確認された。また、図6のGPCチャートに示されるように、保持時間26.5〜29分(D)において、高分子側のピーク(オクタキスジメチルシリルオキシシルセスキオキサンの2量化体など)が多く、実施例1に比べて2量化の反応を抑えられていないことが分かった。
[実施例5]
還流冷却器、温度計、攪拌装置およびセラムキャップを備えた100ml三ツ口フラスコに、オクタキスジメチルシリルオキシシルセスキオキサン、メタクリル酸アリルおよびトルエンを同時に加え、窒素雰囲気下、室温で攪拌した後、3%ジビニルテトラメチルジシロキサン白金錯体イソプロピルアルコール溶液を、シリンジを用いてゆっくり滴下して反応溶液を調製したこと以外は、実施例2と同様にして、ヒドロシリル化合物を含む液状生成物を製造し、得られた液状生成物を1H−NMR測定で評価した。
表1および図3に示されるように、P1とP2とのNMR積分比は、1.00/0.01であった。
[比較例2]
メタクリル酸アリルの使用量を19.83g(0.16mol)から1.98g(15.7mmol)に変更したこと以外は、実施例5と同様にして、ヒドロシリル化合物を含む液状生成物を製造し、得られた液状生成物を1H−NMR測定で評価した。
表1に示されるように、AとBとのNMR積分比は、1.00/0.10であり、実施例での製造方法の場合と比べて、−OSi−(CH22−CH3基の副生量が多いことが確認された。
Figure 2011063568
A:化学シフト1.960〜1.915δ
B:化学シフト1.0δ付近
C:保持時間29.5〜30.5分
D:保持時間26.5〜29分

Claims (7)

  1. Si−H基含有ケイ素化合物とカルボン酸アリルエステル化合物とをヒドロシリル化反応させるヒドロシリル化合物の製造方法であって、前記Si−H基含有ケイ素化合物と、前記Si−H基含有ケイ素化合物のSi−H基1モルに対して、アリル基換算で2〜100モル相当の前記カルボン酸アリルエステル化合物とを接触させる接触工程を含むことを特徴とするヒドロシリル化合物の製造方法。
  2. 前記Si−H基含有ケイ素化合物を、前記カルボン酸アリルエステル化合物および白金触媒を含む溶液に、滴下して加えることにより前記接触工程を行うことを特徴とする請求項1に記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
  3. 前記カルボン酸アリルエステル化合物および白金触媒を含む溶液の温度が、室温〜80℃の範囲内であることを特徴とする請求項2に記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
  4. 前記Si−H基含有ケイ素化合物が、下式(1)〜(3)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
    Figure 2011063568
    (式(1)中、R1は、それぞれ独立に−OSiR23H、−OSiR23Z、水素原子またはZであり、8つのR1のうち、少なくとも1つは、−OSiR23Hまたは水素原子であり、Zは、それぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基であり、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基である。
    式(2)、(3)中のR4およびR5は、それぞれ独立に炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基である。また、n1は1〜5の整数であり、n2は4〜10の整数である。)
  5. 前記カルボン酸アリルエステル化合物が、下式(4)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
    Figure 2011063568
    (式(4)中、R6は、炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または下式(i)〜(ii)で示される基を表す。)
    Figure 2011063568
    (式(i)、(ii)中R7およびR8は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜5の脂肪族炭化水素基を示す。)
  6. 前記ヒドロシリル化合物が、式(5)〜(7)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
    Figure 2011063568
    (式(5)中、R9は、それぞれ独立に−OSiR23Y、−OSiR23Z、水素原子、YまたはZであり、8つのR9のうち、少なくとも1つは、−OSiR23YまたはYであり、Yはそれぞれ独立に下式(8)で表される基であり、Zは、それぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基であり、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または炭素原子数6〜14の芳香族炭化水素基である。
    式(6)、(7)中のR4およびR5はそれぞれ独立に炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜14の芳香族炭化水素基である。また、n1は1〜5の整数であり、n2は4〜10の整数であり、Yはそれぞれ独立に下式(8)で表される基である。)
    Figure 2011063568
    (式(8)中、R6は、炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基または下式(i)〜(ii)で示される基を表す。)
    Figure 2011063568
    (式(i)、(ii)中R7およびR8は、水素原子または炭素原子数1〜5の脂肪族炭化水素基を示す。)
  7. 前記Si−H基含有ケイ素化合物が、オクタキス(ジメチルシリルオキシ)シルセスキオキサンであり、
    前記カルボン酸アリルエステル化合物が、メタクリル酸アリルであり、
    前記ヒドロシリル化合物が、下式(9)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のヒドロシリル化合物の製造方法。
    Figure 2011063568
    (式(9)中のR10は、下式(iv)で表される。)
    Figure 2011063568
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