JP2014017209A - リチウムイオン二次電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、短絡を防止し、細孔径の大きなセパレータのリチウムイオン電池用セパレータへの使用を可能として、かつ、効率的な電池容量の取り出しと生産時間の短縮により生産性を向上させることができるリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法を提供することにある。
【解決手段】リチウムイオン電池の製造において、初回充電時に初回充電電圧が(満充電時の開回路電圧−2000mV)以上(満充電時の開回路電圧−25mV以下)である充電を行い、好ましくはセパレータの平均細孔径が0.10μm以上5.00μm以下とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の製造方法に関する。
近年の携帯電子機器の普及及びその高性能化に伴い、高エネルギー密度を有する二次電池が望まれている。この種の電池として、有機電解液(非水電解液)を使用するリチウムイオン二次電池(以下、「電池」と略記することがある)が注目されてきた。
リチウムイオン二次電池には、サイクル特性といった電池特性の向上のため、空隙率が高く、ガーレー透気度の低いセパレータが使用されている(例えば、特許文献1参照)。リチウム(Li)イオンの移動が容易となることがその理由であり、つまりLiイオンの移動路となる細孔径が大きなセパレータを使用することが、電池特性の向上のために好ましい。ところが、平衡電位が0〜1V(vsLi/Li)の炭素負極を使用したリチウムイオン二次電池では、樹枝状の金属リチウム結晶(以下、「デンドライト」と記すことがある)が成長し、細孔の大きなセパレータを使用すると、初回充電時にマイクロショートが発生する。かかるデンドライトは、放電により溶解するので、これが直ちに電池特性の悪化等の問題に結びつくものではないが、長期間にわたる充放電の繰り返しにおいては、マイクロショートの痕跡を核としたデンドライトの成長が起こることがあり、最悪の場合、短絡に起因する発熱・発火等の深刻な問題を発生させることがある。細孔径の大きなセパレータを用いた場合、初回充電時のマイクロショートが生じ易いため、リチウムイオン電池のセパレータとしては、電池特性面では不利な最大細孔径0.1μm未満の微多孔フィルムが主に使用されている。
デンドライト発生を抑制するためのリチウムイオン二次電池の充電方法として、最高充電電圧を負極の電位が低下しない電圧以下に制限する充電方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、かかる方法では、電池の利用可能な容量が、最高充電電圧を高くした場合に利用可能な容量よりも少なくなり、電池の性能を十分に発揮することができないという問題があった。
また、デンドライト発生を抑制するためのリチウムイオン二次電池の製造方法として、初回充電の電流密度を下げることも提案されているが(例えば、特許文献3、4参照)、初回充電の充電時間が長くなり、生産効率が非常に悪いという問題があった。
デンドライト発生の抑制のため、平衡電位の高いチタン酸リチウムを負極に用いるという技術も提案されている(例えば、特許文献5参照)。しかし、デンドライトの発生は抑制できるが、一方で起電力が小さくなるため、大きな電池容量を得ることができないという問題があった。
特開2005−293950号公報 特開平9−17451号公報 特開2004−22521号公報 特開平11−149917号公報 特開2007−193986号公報
本発明の課題は、電池特性面で有利な細孔径の大きなセパレータを、生産効率や電池容量を落としたりすることなく、かつデンドライトによるマイクロショートを発生させることなしに、リチウムイオン二次電池用セパレータとして使用することができるリチウムイオン二次電池の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、
(1)リチウムイオン二次電池の製造方法であって、初回充電時において、初回充電電圧が(満充電時の開回路電圧−2000mV)以上(満充電時の開回路電圧−25mV)以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池の製造方法、
(2)リチウムイオン二次電池に具備されてなるセパレータの最大細孔径が0.10μm以上5.00μm以下である上記(1)に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法、
(3)リチウムイオン二次電池に具備されてなるセパレータが不織布を含有してなる上記(1)または(2)に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法、
を見出した。
本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法によれば、細孔径の大きなセパレータの使用が可能となるため、電池特性の向上が可能となる。また、従来の製造方法と比較して、生産効率や電池容量を低下させることなく、デンドライトによるマイクロショートを回避することができる。
以下、本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法(以下、「製造方法」と略記することがある)を詳説する。
本発明における「初回充電電圧」とは、リチウムイオン二次電池を組み立て後、最初に行う充電時の最高充電電圧のことを示す。「公称容量」とは、充電池の製造者が指定する設計上の電池容量を指し、「満充電」とは、公称容量が得られる充電状態を示す。また、「定格充電電圧」とは、電池を満充電状態とするために充電池の製造者が指定する充電時の最高充電電圧を示す。「開回路電圧」とは、電池を充電回路から切り離してから5分後の、正負極間の電位差を示す。「定格充電電圧」は、満充電時の開回路電圧に、電池の内部抵抗に起因する過電圧を足した電圧であり、一般に、開回路電圧よりも25mV〜250mV高い。
本発明の製造方法は、初回充電電圧を(満充電時の開回路電圧−2000mV)以上(満充電時の開回路電圧−25mV)以下にすることを特徴とする。初回充電電圧を(満充電時の開回路電圧−25mV)以下にすることで、初回充電における負極表面へのデンドライト析出と、これによる充放電繰り返し後のデンドライト成長の危険性を回避することができる。また、初回充電電圧を(満充電時の開回路電圧−2000mV)以上にすることで、負極表面上にSEI(Solid Electrolyte Interface)と呼ばれる非電子伝導性の被膜を形成させることができ、2回目以降の充電でデンドライトが析出することも防ぐことができる。これにより、デンドライトの形成が問題となって使用が困難とされてきた最大細孔径の大きなセパレータを使用することが可能となる。
例えば、特許文献2に示されている最高充電電圧を負極の電位が低下しない電圧以下に制限する充電方法は、「定格充電電圧」を低く設定して行う充電方法であるが、かかる方法では、電池の公称容量が、本発明により製造された電池の公称容量よりも少なくなり、電池の性能を十分に発揮することができない。これに対して、本発明により製造される電池においては、2回目以降の充電、すなわち実使用状態における充電は、定格充電電圧を印加して行うことができる。
本発明においては、初回充電電圧が(満充電時の開回路電圧−2000mV)以上(満充電時の開回路電圧−25mV)以下である限り、充電電圧・充電電流をどのように制御するかは任意である。しかし、特許文献3及び4に記載されている初回充電の電流密度を下げる技術と比較して、初回充電に要する時間を大幅に短縮するという本発明の効果を高い水準で実現するためには、以下のような方法が好ましい。
すなわち、組み立てられた電池を、端子間の電圧が(満充電時の開回路電圧−25mV)以下である初回充電電圧に到達するまで定電流で充電する。デンドライトの発生を確実に防ぐ観点から、初回充電電圧は、(満充電時の開回路電圧−30mV)以下であることがより好ましい。また、負極表面上にSEIを形成するために、初回充電電圧は、(満充電時の開回路電圧−2000mV)以上であることが必要であるが、SEIの形成を迅速に行わせるためには、初回充電電圧は、(満充電時の開回路電圧−250mV)以上であることがより好ましい。
その後、最終到達電圧を維持したまま、定電圧充電を行う。かかる定電圧充電は任意の時間で完了とすることができるが、負極表面上に十分なSEIを形成させる見地からは、少なくとも5分間行うことが好ましい。本発明の製造方法の初回充電においては、電池に充電される容量は、公称容量よりも少ないものとなるが、これは製造工程において行われる初回充電であり、以後の実使用状態においては、電池の公称容量を何ら問題なく有効に利用することができる。
本発明により製造される電池において、負極活物質は何ら限定されることはないが、リチウムイオンを吸蔵・放出する平衡電位が1V(vsLi/Li)以下である負極活物質が用いられることが好ましい。かかる負極活物質を用いることで、正負極間の電位差が大きい、すなわち、貯蔵できるエネルギー量が大きい電池を得ることができる。この条件を満たす負極活物質として、例えばグラファイト、ハードカーボン、低結晶性炭素、黒鉛に非晶質炭素をコートしたもの、カーボンナノチューブまたはこれらの混合物などを用いることができる。また、炭素系材料のみならず、SiまたはSnまたはNを含有する負極材料についても用いることができる。これら貯蔵できるエネルギー量が大きい電池を得ることができる負極活物質を、電池容量や生産効率を犠牲にすることなく、かつデンドライトを形成させずに用いることができることは、本発明の製造方法の優れた特徴である。
本発明に用いられる電解液としては、有機溶媒(非水溶媒)に電解塩であるリチウム塩が溶解した形態を有する。有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)やプロピレンカーボネート(PC)などの環状カーボネート類とジメチルカーボネート(DMC)やジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネート類との混合溶媒が挙げられる。また、リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiN(SO、LiN(SOCF、LiSOCFなどを用いることができる。
正極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出できるものであれば、特に限定されない。例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、スピネル型マンガン酸リチウム(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMn(x+y+z=1)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、MnまたはFeを示す)等の複合金属酸化物が挙げられる。
本発明の製造方法により製造される電池に具備されてなるセパレータとしては、織布、不織布、合成樹脂微多孔膜等、各種のセパレータを用いることができる。これらのうち、不織布を含有したセパレータを用いることで、充放電特性に優れた電池が製造できるので好ましい。不織布としては、特に限定されるものではないが、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリビニルケトン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、微細セルロース等の繊維を含有してなる不織布を使用することができ、これらの繊維は1種類だけでなく、混合して含有させることも可能である。
不織布を単独で使用することも可能であるが、不織布に無機物や有機物を塗工または含浸して使用することや、合成樹脂微多孔膜と貼り合わせて使用することも可能である。これら充放電特性に優れた電池を得ることができるセパレータを、かつデンドライトを形成させずに用いることができることは、本発明の製造方法の優れた特徴である。
本発明の製造方法により製造される電池に具備されてなるセパレータの最大細孔径は、リチウムイオン透過性を十分に確保するため、0.10μm以上5.00μm以下であることが好ましく、0.50μm以上3.00μm以下がより好ましく、0.70μm以上2.00μm以下が最も好ましい。最大細孔径の測定は、パームポロメーターCTF−1500A(PMI社製)にて行うことができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
(電池組立)
電池は以下のように組み立てた。
(1)マンガン酸リチウム(三井金属鉱業製)粉末89.5質量部、アセチレンブラック4.5質量部、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)6質量部及び溶剤としてのN−メチルピロリドンからなる正極剤ペーストを、2.0mAh/cmの容量が得られるように、厚み20μmのアルミ箔上に塗布・乾燥後プレスして、厚さ97μmの正極板を得た。
(2)負極活物質としては、表1に記した活物質の粉末87質量部、アセチレンブラック3質量部、PVdF10質量部及び溶剤としてのN−メチルピロリドンからなる負極剤ペーストを、2.1mAh/cmの容量が得られるように、厚み18μmの銅箔上に塗布・乾燥後プレスして、厚さ90μmの負極板を作製した。
(3)電解液として、1M LiPF/EC:DEC:DMC(1:1:1vol%)を使用した。
(4)セパレータとして、表1記載のセパレータを使用した。
(5)正極、負極(各3cm×5cm)及び参照極を、セパレータ(4cm×6cm)を介して対向させた。これに電解液を含浸させアルミラミネートフィルムからなる外装に真空封入して、電池を組み立てた。組み立てた電池は、定格充電電圧が4.20V(比較例7のみ4.12V)、放電電流3mAとしたときの公称容量が28.0±1.0mAh(比較例7のみ23.6mAh)、満充電時の開回路電圧Bが4.150V(比較例7のみ4.070V)である。
(実施例1)
負極活物質に天然黒鉛を使用し、最大細孔径1.00μmの不織布セパレータを使用し、上記記載の電池作製方法により電池を作製した。本電池について、定電流−定電圧充電を行った。すなわち、30mAで定電流充電を行い、初回充電電圧Aが(満充電時の開回路電圧B−30mV)である4.120Vに到達後はこの電圧を維持し、充電電流が3mAまで減少したところで充電終了とした。
(実施例2)
初回充電電圧Aを4.125V(満充電時の開回路電圧B−25mV)とした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(実施例3)
初回充電電圧Aを4.050V(満充電時の開回路電圧B−100mV)とした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(実施例4)
初回充電電圧Aを3.900V(満充電時の開回路電圧B−250mV)とした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(実施例5)
初回充電電圧Aを2.500V(満充電時の開回路電圧B−1650mV)とした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(実施例6)
初回充電電圧Aを2.150V(満充電時の開回路電圧B−2000mV)とした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(実施例7)
負極活物質を人造黒鉛とした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(実施例8)
負極活物質をハードカーボンとした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(実施例9)
セパレータを最大細孔径0.10μmの微多孔フィルムとした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(実施例10)
セパレータを最大細孔径0.50μmの微多孔フィルムとした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(実施例11)
セパレータを最大細孔径0.09μmの微多孔フィルムとした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(実施例12)
セパレータを最大細孔径5.00μmの不織布セパレータとした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(実施例13)
セパレータを最大細孔径6.00μmの不織布セパレータとした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(比較例1)
初回充電電圧Aを4.200V(満充電時の開回路電圧B+50mV)とした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(比較例2)
初回充電電圧Aを4.150V(満充電時の開回路電圧B±0mV)とした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(比較例3)
初回充電電圧Aを4.130V(満充電時の開回路電圧B−20mV)とした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(比較例4)
初回充電電圧Aを2.050V(満充電時の開回路電圧B−2100mV)とした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(比較例5)
セパレータを最大細孔径0.5μmの微多孔フィルムとした以外は、比較例2と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(比較例6)
セパレータを最大細孔径0.09μmの微多孔フィルムとした以外は、比較例2と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
(比較例7)
2サイクル目以降の充電に適用する定格充電電圧を4.12Vとした以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池の製造を行った。
<評価>
実施例及び比較例で得られたリチウムイオン二次電池について、下記の評価を行い、結果を表1に示した。
[初回充電時のマイクロショート]
初回充電時のデンドライト形成に起因するマイクロショートの有無を確認するため、初回充電容量について評価を行った。上記の初回充電における充電容量が30mAh以下の場合はマイクロショートが発生していないと判定し「○」、30mAhよりも大きく35mAh以下の場合、わずかにマイクロショートが発生したと判定し「△」、35mAhよりも大きい場合はマイクロショートが発生したと判定し「×」と記載した。
[公称容量]
上記マイクロショート評価後の各電池に対して、慣らし充放電として「電圧2.8Vまで30mAでの定電流放電を行った後、30mAで定電流充電し、定格充電電圧に到達後は充電電流が3mAに減少するまで定電圧充電」のサイクルを3回繰り返した後、3mAで2.8Vまで定電流放電した際の放電容量(mAh)を測定した。
[高速放電容量]
上記で公称容量を測定した各評価用電池に対して、30mAで定電流充電し、定格充電電圧に到達後は充電電流が3mAに減少するまで定電圧充電した後、150mAで2.8Vまで定電流放電した際の放電容量(mAh)を測定し、高速放電容量とした。
[生産効率]
20個の未充電電池について、上記各方法によりの初回充電及び慣らし充電を行った。8時間以内に慣らし充放電が終了した電池個数をカウントした。16個以上の場合「○」、12個以上15個以下の場合「△」、12個未満の場合「×」とした。
Figure 2014017209
表1について詳細に説明を行う。本発明の各実施例の通り、本発明により、初回充電における短絡の発生が抑制され、電池特性が良好な電池を効率よく生産することができる。実施例1〜6、比較例1〜4の比較から、初回充電電圧Aが(満充電時の開回路電圧B−2000mV)以上(満充電時の開回路電圧B−25mV)以下である実施例1〜6では、負極表面へのデンドライトの析出が抑制されたため、初期充電時のマイクロショートは、発生していないか、または発生してもわずかであり、生産効率の低下なく、高速放電時に高い放電容量を取り出すことができ、最大細孔径が1.00μmと大きい不織布のセパレータを使用することが可能であった。対して、初回充電電圧Aが(満充電時の開回路電圧B−25mV)超である比較例1〜3では、負極表面へのデンドライト析出により初期充電時にショートが発生し、電池作製に至らないか、または生産効率が著しく低下する結果であった。また、初回充電電圧Aが(満充電時の開回路電圧B−2000mV)未満である比較例4では、負極表面におけるSEI被膜形成が不十分であったため、2サイクル目以降マイクロショートが発生し、電池特性・生産効率ともに低下した。
実施例10と比較例5との比較及び実施例11と比較例6との比較から、本発明を用いることで、最大細孔径が0.50μm及び0.09μmである微多孔フィルムのセパレータを用いた場合でも、初期充電時にマイクロショートを発生させることなく、電池を製造することが可能であった。
実施例1、7及び8の結果から、平衡電位が低い黒鉛電極を使用した場合においても、本発明により、初期充電時のマイクロショートを抑制することができ、また、負極活物質にハードカーボン使用の場合、高速放電容量が良好な結果であった。
実施例1、9〜13の比較から、セパレータの最大細孔径が0.10μm以上5.00μm以下である実施例1、9、10、12では、高速放電時に高い放電容量を取り出すことのできる電池を、生産効率を低下させることなく製造することができる。セパレータが不織布を含有してなる実施例1、12、13では、微多孔フィルムのセパレータを用いた実施例9〜11と比較して、高い放電容量を得ることができた。
実施例1と比較例7との比較から、2回目以降の充電における定格充電電圧を低下させる技術を用いた比較例7では、同一の組立方法で作製した電池であっても公称容量が小さくなっており、電池の性能を有効に活用できていないことがわかる。
本発明は、リチウムイオン二次電池の製造方法として好適に利用することができる。

Claims (3)

  1. リチウムイオン二次電池の製造方法であって、初回充電時において、初回充電電圧が(満充電時の開回路電圧−2000mV)以上(満充電時の開回路電圧−25mV)以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池の製造方法。
  2. リチウムイオン二次電池に具備されてなるセパレータの最大細孔径が0.10μm以上5.00μm以下である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の製造。
  3. リチウムイオン二次電池に具備されてなるセパレータが不織布を含有してなる請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
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