JP2014014299A - 即席ガレット用ソバミックス粉及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一晩寝かさなくても一晩寝かした生地と同等の食感及び作業性を得られるソバミックス粉及びソバミックス粉の製法について研究を行った。本発明の目的は、一晩寝かせなくてもガレットが作れる生地を得られるソバミックス粉の提供及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】平均粒径が130〜250μmで、かつ蛋白値が10〜15質量%のソバ粉と、ソバ粉に対して1〜8質量%の糖質と、ソバ粉に対して3〜25質量%の澱粉又は3〜8質量%の米粉とを含有することを特徴とする即席ガレット用ソバミックス粉や、さらに卵白を含むことを特徴とする上記即席ガレット用ソバミックス粉である。
【選択図】なし

Description

本発明は、外層部がサクサクして内層部がモッチリとしたガレットが焼ける生地を作る際に、ソバミックス粉に水を加えて捏ねてから一晩寝かすなどの作業が無く、ソバミックス粉と水を混ぜるだけでガレット用の生地ができる即席ガレット用ソバミックス粉に関する。
フランスのブルターニュ地方を中心に食べられているガレットは、ソバ粉で作られたクレープ様の食べ物である。上に載せるトッピング、フィリングの食材も多岐にわたり、肉や野菜を初めとする食事用の食材から果物などのデザート用の食材まで使用され、通常の食事からデザートまで様々な場面で手軽に食べることができることから近年注目を集めている。ガレット生地の一般的な作り方は、ボールの中でソバ粉に塩と溶きほぐした卵をいれ、そこに水を少しずつ注ぎながら混ぜ、一定量の加水をしたら生地に空気を混ぜ込むようによく混ぜ、この表面に水を張り、冷蔵庫などで一晩寝かせるという作業工程を有する。ガレットの焼成を行う際には上記の生地に更に水を加え、好みの軟らかさにしたあとフライパンなどに生地を薄く伸ばして焼き、その上に好みの食材をのせて調理をする。このようにして作られたガレットは、外層部と内層部の食感の対比、中の具材とあいまって美味しく食べられるものである。
クレープ用の粉に関しては、例えば小麦粉をベースとして澱粉や米粉を加え焙煎処理した穀粉組成物(特許文献1)や、小麦粉にダッタンソバ粉を加えたそばクレープの製造方法(特許文献2)などが挙げられるが、これらの技術は生地がつながるグルテンをもつ小麦粉をベースに作られているものであり、これらの技術は全体的に軟らかい生地となるため外層部をサクサクに焼き上げるガレットとは食感などの点で異なることから、ソバ粉を主体とするガレットには応用しにくい面がある。
一般的なガレットを外層部がサクサク、内層部がモッチリとなるように焼き上げることができる生地を調製するは、ソバ粉に水やシードルを入れてよく捏ねた後一晩寝かすという作業が必要不可欠となる。一晩寝かすという作業をしなかった場合、生地が乾いたようなパサパサした状態になりやすく、ガレットの内層部モチモチ感や外層部サクサク感といった特有の食感に乏しいほか、焼き色がつかないという問題が発生する。しかし、一晩寝かすという作業についてはソバの香りが飛んでしまう、あるいは微生物が増殖するという欠点があった。
特開2012−39936号公報 特許第436244号公報
ガレットは、小麦粉が主体となるクレープとは異なり、必須アミノ酸やビタミン類、ミネラル類を多く含むソバ粉が主体となるため、トッピングなどの種類によっては完全栄養食になり、また、特有の食感や香りがあることから、飲食店やソバ粉名産地等で団体客や個人客に人気の食品である。しかしながら、ガレットの生地の仕込みには一晩寝かすという作業が必要であると共に、一度調製した生地自体を長時間維持できないことから、一日あたりの製造量を前日に決定しておく必要がある。その結果、商業ベースでガレットを製造する場合において、用意する生地が少ないと急な団体客や多くの家族客等に対応できない、あるいは客が予想より少ないと余った生地を捨てるしかないという生地管理上の問題がある。さらに、ガレットの品質を一定に維持するためには、生地の仕込みにおいて季節による温度変化や湿度変化を考慮したうえで、熟練の作業者が経験に基づいてソバ粉に対する加水量や生地を寝かす時間等を調整する必要があるという生地調製上の問題がある。そこで、本発明の課題は、ガレットの製造における上記の生地管理上及び生地調製上の問題を解決する即席ガレット用ソバミックス粉を提供することにある。
本発明者らは、一晩寝かせることなく、注文に応じて一定の品質を維持したガレットが製造できる生地を調製できるソバミックス粉として、まずは一般に用いられている平均粒径90μmのソバ粉に対して、加水量、糖質、澱粉又は米粉等の添加量を調整することで解決することを検討したが、その解決策が見当たらなかった。そこで、新たに平均粒径100μm以上のソバ粉を使用して研究を行ったところ、平均粒径と生地の粘りに相関があることが分かってきた。さらに研究を続けたところ、平均粒径が130〜250μmで、かつ特定の蛋白値のソバ粉を用い、ソバ粉に対する糖質とソバ粉に対する澱粉又は米粉を一定の量に調整することで、一晩寝かせることなく、ガレットが製造できる生地を調製しうることを見出した。以上の知見に基づき、本発明は完成するに至ったものである。
すなわち本発明は、(1)平均粒径が130〜250μmで、かつ蛋白値が10〜15質量%のソバ粉と、ソバ粉に対して1〜8質量%の糖質と、ソバ粉に対して3〜25質量%の澱粉又は3〜8質量%の米粉とを含有することを特徴とする即席ガレット用ソバミックス粉や、(2)糖質がイソマルツロースであることを特徴とする上記(1)記載の即席ガレット用ソバミックス粉や、(3)ソバ粉に対して3〜25質量%の澱粉又は3〜8質量%の米粉が、3〜8質量%の米粉であることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の即席ガレット用ソバミックス粉や、(4)さらに、卵白を含むことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載の即席ガレット用ソバミックス粉や、(5)上記(1)〜(4)のいずれか記載の即席ガレット用ソバミックス粉に水を加え、混合した後に焼成することを特徴とする即席ガレットの製造方法に関する。
本発明によれば、ソバ粉に水を加えて捏ねてから一晩寝かすなどの作業が無く、ソバミックス粉と水を混ぜるだけでガレットを焼くことができる生地を調製しうる即席ガレット用ソバミックス粉を提供することができる。
本発明の即席ガレット用ソバミックス粉としては、平均粒径が130〜250μmで、かつ蛋白値が10〜15質量%のソバ粉と、ソバ粉に対して1〜8質量%の糖質と、ソバ粉に対して3〜25質量%の澱粉又は3〜8質量%の米粉とを含有するものであれば特に制限されず、また、本発明の即席ガレットの製造方法としては、上記本発明の即席ガレット用ソバミックス粉に水を加え、混合・泡立てした後に焼成する方法であれば特に制限されず、ここで「ガレット」とは、ソバ粉を主原料とし、円形状の平たい焼き菓子のことをいい、また、上記即席ガレット用ソバミックス粉における「即席」とは、ガレット用ソバミックス粉に水を混ぜ、均一に混合するだけでガレットを焼くことができる生地を調製しうること、すなわち一晩寝かすという手間がかからずにガレットを焼く生地を調製することができることを意味し、上記即席ガレットの製造方法における「即席」とは、上記即席ガレット用ソバミックス粉を用いて生地を調製し、該生地を一晩寝かすことなく焼成してガレットを作ることを意味する。
上記ソバ粉の種類としては、一般的に食用にされているソバであれば特に制限されるものではなく、普通ソバ,ダッタンソバ,宿根ソバ等を例示することができる。また、ソバ粉としては、ソバの実(ここでいうソバの実は、玄ソバ、ソバ殻を剥いた丸抜きの両方を指す)をおおよそソバの製粉に利用されるロール式製粉機、石臼式製粉機等の製粉機にて製粉し、篩等を利用して大きい残渣を除いた粉を例示することができる。本発明に用いるソバ粉としては、平均粒径が130〜250μm、中でも150〜200μmの範囲内のものが好ましい。平均粒径が130μm未満の場合は粘りが出すぎて上手く薄く広げることができず、また平均粒径が250μmを超える場合は生地がゆるくなりすぎ、一枚につながらないという問題がある。
本発明における平均粒径とは、レーザー回折・散乱法により測定される粒径のメジアン径(50%粒径)をいい、ソバ粉の平均粒径は、例えば、日機装株式会社製の「Microtrac 9.0LC(MT3000 Standard Dry)」により測定することができる。
上記糖質としては、澱粉質を除く糖類であれば特に制限されず、単糖類や少糖類を特に好適に例示することができ、例えばグルコース、ショ糖、イソマルツロース、キシロース、マルチトール等が挙げられるが、甘みが低めでソバの味を保つこと、及びメイラード反応による色付けの観点からイソマルツロースが好ましい。糖質はソバ粉の質量に対して1〜8%配合されるが、好ましくは2〜7%、より好ましくは3〜6%配合することができる。また液状の糖質では、即席ガレット用ソバミックス粉を粉質状態で保存できるというメリットがなくなるため、液状よりも粉状の糖質を有利に用いることができる。糖質を添加することにより、即席ガレットの表面にほどよい焦げ目がつきサクサク感がでるようになる。
上記澱粉としては、食用澱粉類が挙げられるが、コーンスターチ、ワキシースターチ、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉などを挙げることができる。澱粉はソバ粉の質量に対して澱粉換算で3〜25%配合されるが、好ましくは5〜25%、より好ましくは5〜20%配合することができる。このように、特定量の澱粉を配合することによりガレット内層部のモチモチ感を引き出すことができる。また澱粉の種類を変えることにより、好みの食感に合わせることができる。
上記米粉としては、粳米粉、糯米粉、又はそれらの混合物が挙げられる。米粉はソバ粉の質量に対して3〜8%、好ましくは4〜6%配合することができる。米粉の平均粒径としては、好ましくは50μm〜150μm、より好ましくは80μm〜120μm、さらに好ましくは90μm〜110μmに調整することが出来る。
本発明の即席ガレット用ソバミックス粉においては、卵白、卵黄、全卵等の卵成分を配合することもできる。かかる卵成分については、上記のソバミックス粉と水を混ぜる際に添加してもよいが、ソバミックス粉での保存を考え乾燥卵成分として混ぜておいてもよい。上記卵成分の中でも卵白が特に好ましく、卵白の場合はソバ粉の質量に対して、好ましくは0.3〜0.8%、より好ましくは0.4〜0.6%、さらに好ましくは0.5%配合することができる。卵成分、とりわけ卵白を用いることで生地の伸びが向上し、トンボ等の生地をのばすための特殊な器具を使用した場合でも薄い生地ができるほか、外層部や内層部の食感が高まり、風味も向上する。本発明の即席ガレット用ソバミックス粉においては、さらに必要に応じて、アミノ酸等の調味料、食塩、香料、甘味料、乳化剤、湿潤剤、膨脹剤、酸味料、着色料、増粘剤、酸化防止剤、pH調製剤、保存料等の添加物を配合することもできる。かかる添加物については、上記のソバミックス粉と水を混ぜる際に添加してもよいが、ソバミックス粉にあらかじめ配合しておいてもよい。
このようにして得られた即席ガレット用のソバミックス粉は、従来のガレットを作る際に必要な工程である「生地をつくる際に水で練ってから一晩寝かす」という作業をする必要がなく、ソバミックス粉に水もしくはシードルなどを必要量投入してかき混ぜるだけでガレット用の生地を作ることができ、通常の一晩寝かす作業をしたガレット生地と同等又はそれ以上に外層部がサクサクして内層部がモッチリとしたガレットを作ることができる生地であるとともに、従来のガレットでは飛んでしまうソバの香りを保つことができるという特徴を有する。
本発明の即席ガレットの製造方法として、例えば、以下の方法を挙げることができる。即席ガレット用ソバミックス粉に重量比で160〜220%、好ましくは180%〜200%となるように加水し、その後泡立て器等により混合・泡立を行うことにより即席ガレット用の生地を調製し、この即席ガレット用の生地を210〜230℃に熱したフライパン等のプレート上に流し込み、薄く広げて約30秒から60秒間焼成を行い、裏返して更に約20秒から30秒間焼成し、元に戻して具材を上に載せ、温めた後に折りたたむことで即席ガレットを製造することができる。即席ガレット用の生地は、調製後10時間以内、好ましくは2時間以内、より好ましくは1時間以内、特に30分以内に焼成することが好ましい。10時間を超えると生地の粘りが強くなり、ガレットの焼成が難しくなると共に、微生物増加などの衛生管理面状の問題が生ずる。また、生地は焼成までに時々混合することが好ましい。
以下、本発明の実施例を説明する。なお、本発明に使用される機器類、ソバ粉等については、実施例で使用しているものに限定されるものではない。以下の実施例においては、石臼製粉機(株式会社田中三次郎商店製「A−500」)を用い、米粉は平均粒径100μmに調整した米粉を用いた。また、以下の実施例においては、「質量%」を単に「%」と表記した。
普通ソバの実を石臼製粉機にて粉砕し、篩選別で調整を行ってそれぞれ平均粒径50、100、150、200、250μmのソバ粉を得た。これらソバ粉に対して、パラチノース(登録商標)3%、米粉3%、卵白0.5%、食塩5%を配合してそれぞれ即席ガレット用ソバミックス粉を調製した。それぞれの即席ガレット用ソバミックス粉に対して水を190%加え、ダマが残らないように泡だて器で粉と水をよく混ぜ合わせ、即席ガレット用の生地を調製した。この生地の適量を220℃に熱したフライパンの上に流し込み、薄く広げて約60秒間焼成を行い、裏返して更に30秒間焼成し、元に戻して具材を上にのせ、温めた後折りたたんでガレットを製造した。
得られたガレットの官能評価の結果を表1に示す。官能評価は日穀製粉株式会社における官能検査訓練を実施した検査員14名で行った。数値は、後述する[比較例]に記載の一般的な手法で作られたガレットの評点を3とした場合の相対評価(1〜5)であり、焼き色、食感(外層部・内層部)、風味の4目について、好ましい場合にはプラスの、劣る場合にはマイナスの点数をつけている。それぞれの結果については、Thompson棄却検定によって異常値を削除し、平均値を出したものである。平均粒径が50、100μmのソバ粉を使用した即席ガレット用ソバミックス粉から調製した生地を用いた場合、生地を焼成する上で作業的には問題はなかったが、しっかりと火を通しても生地の外層部のサクサク感がでず、また内層部も生焼けのような食感となった。次に、平均粒径250μmのソバ粉を使用した即席ガレット用ソバミックス粉から調製した生地を用いた場合、生地自体に水がなじみにくく、粘度が出ないために広げる際に脆く破れやすくなり、また焼成後の食感も粉っぽいものとなった。最後に、平均粒径150、200μmのソバ粉使用した即席ガレット用ソバミックス粉から調製した生地を用いた場合、生地を焼成する際の作業性に問題はなく、また食感も一晩寝かす作業をしたガレット生地を用いた場合と比べて、遜色なく、あるいは、より一層外層部がサクサクして内層部がモッチリとしたガレットが得られた。
Figure 2014014299
ロール製粉機(ビューラー社製「4本ローラーミルMDDM1250/250」)にて粉砕し、篩選別、分級の技術を応用してソバの蛋白含量がそれぞれ5%、10%、15%、20%となる平均粒径が150μmのソバ粉を得た。これらソバ粉に対して、パラチノース3%、米粉3%、卵白0.5%、食塩5%を配合してそれぞれソバミックス粉を得た。それぞれのソバミックス粉を用いて[実施例1]と同様の方法でガレットを製造した。
得られたガレットの官能評価の結果を表2に示す。蛋白値が5%のソバ粉を使用した即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、生地の伸びは問題ないが破れやすく、また食感にもサクサク感が出ず全体的に生焼けのようなものとなった。また蛋白値が20%のソバ粉を使用した即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、生地に粘りが出すぎ、またソバの風味は強いものの、外層部が焦げ付きやすく焦げ付かないように焼成すると生焼けになってしまい作業性が悪いものであった。蛋白値が10、15%のソバ粉を使用した即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、生地を焼成する際の作業性に問題はなく、また食感も一晩寝かす作業をしたガレット生地よりも更に外層部がサクサクして内層部がモッチリとしたガレットとなった。
Figure 2014014299
普通ソバの実を石臼製粉機にて粉砕し、篩選別で調整を行った平均粒径150μmのソバ粉に対して、パラチノース3%、卵白0.5%、食塩5%、米粉を0、5、10、15%配合してそれぞれソバミックス粉を得た。それぞれのソバミックス粉について、[実施例1]と同様の方法でガレットを製造した。
得られたガレットの官能評価の結果を表3に示す。米粉を配合しなかった即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、モチモチ感がなく、ぼそぼそして歯切れの悪い食感となった。米粉を10%や15%配合した生地によって製造されたガレットについては、外層部がパサつき、内層部がクチャクチャとした食感になり、また米の味を感じられるようになった。米粉を5%配合した即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、通常の一晩寝かす作業をしたガレット生地を用いて製造されたガレットと遜色のない外層部がサクサクして内層部がモッチリとしたガレットとなり、米の味も気にならなかった。米粉の添加量を増やすほどソバとしての風味は弱くなる傾向が見られた。また米粉を入れすぎると食感として外層部がパサつき、内層部がべた付くようになり好ましくない方向になった。
Figure 2014014299
普通ソバの実を石臼製粉機にて粉砕し、篩選別で調整を行った平均粒径150μmのソバ粉を得た。このソバ粉に対して、パラチノース3%、米粉3%、卵白0.5%、食塩5%、澱粉としてコーンスターチを5、10、15、20、25、30%配合してそれぞれソバミックス粉を得た。それぞれのソバミックス粉について、[実施例1]と同様の方法でガレットを製造した。
得られたガレットの官能評価の結果を表4に示す。コーンスターチを30%配合した即席ガレット用ソバミックス粉から調製した生地を用いた場合、食感にサクサク感が無く、クレープのように全体的にモチモチとしたものとなった。コーンスターチを5〜25%配合した即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、すべてにおいてサクサク感が出たが、コーンスターチが多くなるほどモチモチ感が増す傾向にあった。また生地を焼成する上での作業性はコーンスターチの配合量が多くなった方が生地の伸びが良く、作業性は向上した。ただし、ソバの風味はコーンスターチの配合量が多くなるほど失われるため、食感と風味の好みに合わせて、澱粉の添加量を2〜25%の範囲内で適宜選択することができる。
Figure 2014014299
普通ソバの実を石臼製粉機にて粉砕し、篩選別で調整を行った平均粒径150μmのソバ粉に対して、米粉3%、卵白0.5%、食塩5%、糖質としてパラチノースを0、3、6、10%配合してそれぞれソバミックス粉を得た。それぞれのソバミックス粉について、[実施例1]と同様の方法でガレットを製造した。
得られたガレットの官能評価の結果を表5に示す。パラチノース(登録商標)を配合しなかった即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、外層部のサクサク感が無く、焼成を行っても焼き色がつきにくいものとなった。パラチノースを10%配合した即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、焼き色はつくものの全体的にしっとりとしてしまい触感が悪くなり、また味についても人工的な甘味がついてソバの風味を邪魔するものであった。パラチノースを3%及び6%配合した即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、通常の一晩寝かす作業をしたガレット生地よりも更に外層部がサクサクして内層部がモッチリとしたガレットとなり、甘味も気にならなかった。
Figure 2014014299
普通ソバの実を石臼製粉にて粉砕し、篩選別で調整を行った平均粒径150μmのソバ粉について、パラチノース3%、米粉3%、食塩5%、卵白を0、0.5、1.0%配合してそれぞれソバミックス粉を得た。それぞれのソバミックス粉について、[実施例1]と同様の方法でガレットを製造した。
得られたガレットの官能評価の結果を表6に示す。卵白を配合しなかった即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、一晩寝かす作業をしたガレット生地よりも焼き色や風味が高まった。卵白を0.5%配合した即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、生地を焼成する上での作業性に問題はなく、また食感も一晩寝かす作業をしたガレット生地と比べて外層部や内層部の食感、風味共に上回り、外層部がサクサクして内層部がモッチリとしたガレットとなった。なお、卵白を1.0%配合した即席ガレット用ソバミックス粉から調製された生地を用いた場合、生地の伸びは問題ないが、全体的に生焼けのような状態となりクチャクチャとした食感になった。また、風味については卵白が少ないものの方が強い傾向が見られた。また卵白を入れると生地伸張性が出やすかった。
Figure 2014014299
[比較例]
ガレットを作る際に一般的な手法であるソバ粉に水を入れてよく捏ねた後一晩寝かすという作業について、以下の手法でガレットを作製した。一般的な全層粉である普通ソバの実を粉砕したソバ粉(平均粒径90μm、蛋白値12%)1000gに全卵を一個、塩20gを加え、水を少しずつ注いで混ぜながら1000mL加えて生地がぽってりとするまで混ぜ合わせた。この生地の表面に水を張り、冷蔵庫で12時間寝かせた。この生地に更に水を1000mL加えてガレット用の生地を調整した(以下対象品とする)。この生地について、[実施例1]と同様の方法でガレットを得た。このガレットを官能評価の基準とし、実施例1〜6に示すガレットについて、五段階評価点で点数の高い方を良・低い方を不良として、焼き色、食感(外層部)、食感(内装部)、風味について、試食を行った結果を表1〜6に記載する。なお、基準の一般的な手法で作られたガレットの評点は3とする。風味については全ての平均粒径の粉で対象品よりも上回ったが、焼き色、食感の点で対象品と同等以上になったのは平均粒径が150μmと200μmのソバ粉であった。

Claims (5)

  1. 平均粒径が130〜250μmで、かつ蛋白値が10〜15質量%のソバ粉と、ソバ粉に対して1〜8質量%の糖質と、ソバ粉に対して3〜25質量%の澱粉又は3〜8質量%の米粉とを含有することを特徴とする即席ガレット用ソバミックス粉。
  2. 糖質がイソマルツロースであることを特徴とする請求項1記載の即席ガレット用ソバミックス粉。
  3. ソバ粉に対して3〜25質量%の澱粉又は3〜8質量%の米粉が、3〜8質量%の米粉であることを特徴とする請求項1又は2記載の即席ガレット用ソバミックス粉。
  4. さらに、卵白を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の即席ガレット用ソバミックス粉。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の即席ガレット用ソバミックス粉に水を加え、混合した後に焼成することを特徴とする即席ガレットの製造方法。
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