JP7333698B2 - 電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤、電子レンジ再加熱ベーカリー製品のレンジアップ耐性向上方法、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用生地、電子レンジ再加熱ベーカリー製品、および電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造方法 - Google Patents

電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤、電子レンジ再加熱ベーカリー製品のレンジアップ耐性向上方法、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用生地、電子レンジ再加熱ベーカリー製品、および電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造方法 Download PDF

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本発明は、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤に関する。より詳しくは、電子レンジで再加熱して喫食されるベーカリー製品のレンジアップによる品質低下を防止し得る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤、電子レンジ再加熱ベーカリー製品のレンジアップ耐性向上方法、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用生地、電子レンジ再加熱ベーカリー製品、および電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造方法に関する。
近年、コンビニやスーパー等では、ハンバーガー、ホットドッグ、ピザ、ホットサンド、中華まん等の調理パンを販売している。喫食時には、これをレンジアップ(電子レンジによる再加熱)するが、この際、硬く歯切れの悪い食感(ヒキが強い食感)や、表面にしわや縮み等の外観変化を生じることが知られている。
この課題を解決するための技術として、特許文献1では、小麦粉を主体とするパン生地に対し、乳化剤を1~6重量%配合して焼成することにより、電子レンジで加熱解凍した際に、”ひき”がなく、表面の乾燥も起こらない電子レンジ加熱に適する冷凍パンが提案されている。
特許文献2では、電子レンジで加熱する食品に対して起泡性を有する粉末油脂組成物を使用することにより、電子レンジで加熱してもゴワゴワせず良好な食感の食品を得ることができる技術が提案されている。
特許文献3では、アルギン酸エステルを含有することにより、冷凍状態、冷蔵状態、常温保存状態、冷凍後に解凍した状態にある食品を電子レンジで加熱した場合に、表面にシワがついたり、ふやけたり、ひきが強くなったりせず、ソフトで弾力が維持でき、サックリ感や口溶け等の食感に優れ、風味にも優れるという特性を与え得る食感改良剤が提案されている。
特許文献4では、パン生地の配合中の粉類の重量の90%から140%の水を配合し、18%から30%の卵を配合して製造することにより、短時間の電子レンジ加熱により食感及び食味の良い状態となる、電子レンジ加熱に適するパンが製造できる技術が提案されている。
特開平2-222639号公報 特開平7-298839号公報 特開2002-281915号公報 特開2016-49061号公報
前述の通り、電子レンジで再加熱して喫食されるベーカリー製品のレンジアップ後の品質を向上させる技術は、様々に開発が進められているが、製パン時に吸水量の低下や生地骨格の脆弱化を引き起こし、製パン作業性を悪化させたり、レンジアップ後の製品の収縮(しわ)、食感のくちゃつき等を生じるため、製品の外観や食感を悪化させることがあり、まだまだ改善の余地があった。
そこで、本発明では、電子レンジで再加熱して喫食されるベーカリー製品において、レンジアップ耐性を向上させる技術を提供することを主目的とする。
本願発明者らは、電子レンジで再加熱して喫食されるベーカリー製品の製造技術について鋭意研究を行った結果、特定の米粉を用いることにより、レンジアップ耐性が向上することを突き止め、本発明を完成させるに至った。
即ち、本技術では、まず、
損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下の米粉を有効成分とする、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤および電子レンジ再加熱ベーカリー製品のレンジアップ耐性向上方法を提供する。
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤において、前記米粉の粒子径の累積分布におけるメジアン径(D50)を、40~130μmとすることができる。
本技術では、次に、
損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下の米粉を0.5~20質量%含む、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物を提供する。
本技術では、更に、
前記の本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤、または、前記の本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物を用いた、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用生地、およびこれらを用いた電子レンジ再加熱ベーカリー製品を提供する。
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品は、損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下の米粉を0.5~20質量%含有する穀粉類を用いることができる。
本技術では、加えて、
損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下の米粉を0.5~20質量%含有する穀粉類を用いた、電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造方法を提供する。
本技術によれば、電子レンジで再加熱して喫食されるベーカリー製品において、レンジアップ後のしわや縮み等の外観の悪化や、ヒキの発生等の食感の悪化等の品質低下を防止することができる。
実験例1において測定した破断強度を示す図面代用グラフである。 実験例2において測定した破断強度を示す図面代用グラフである。
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下の米粉>
まず、本技術に用いる損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下の米粉(以下「損傷澱粉高含有米粉」ともいう)について説明する。本技術で用いる米粉の「損傷澱粉(「DS」ともいう)量」とは、米粉全量中の、損傷を受けた澱粉の量である。当該「損傷澱粉」とは、米を粉砕する時の圧力や衝撃等により、澱粉粒が物理的な損傷を受けた澱粉のことをいう。
なお、本技術の「損傷澱粉量」は、AACC Method 76-31に従って測定することができる。具体的には、試料中に含まれている損傷澱粉のみをカビ由来α-アミラーゼでマルトサッカライドと限界デキストリンに分解し、次いでアミログルコシダーゼでグルコースにまで分解し、生成されたグルコースを定量することにより測定する。また、市販のキット(例えば、MegaZyme製,Starch Damage Assay Kit)を用いて測定することもできる。
本技術で用いる損傷澱粉高含有米粉は、損傷澱粉量が高くなるように米を粉砕して粉末化したものである。当該米としては、生米を用いることが望ましい。粉砕する米は、うるち米及び/又はもち米及び/又は低アミロース米を使用することが可能であり、うるち米及びもち米及び低アミロース米の種類としては特に限定されないが、ジャポニカ種、インディカ種、ジャバニカ種を用いることができる。また、粉砕する前の米は、特に限定されず、例えば、精白米、5分付き米、玄米、屑米等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本技術で用いる損傷澱粉高含有米粉は、公知の粉砕装置を用いて、上記米を損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下になるように粉砕して得ることができる。粉砕装置としては、一般的に食品製造等に用いられている粉砕装置であればよく、例えば、ロール粉砕の場合には、ロールミル等;気流粉砕の場合には、ジェットミル等;衝撃式粉砕の場合には、ハンマーミル、ピンミル、ターボミル、ボールミル、ビーズミル、杵及びスタンプミル等;摩擦粉砕の場合には、石臼等を備えた摩擦粉砕機、ローラーミル;せん断粉砕の場合にはカッターミル等が挙げられる。また、複数の粉砕方法を組み合わせた粉砕装置(例えば、サイクロンミル、フラッシュミル、相対流粉砕機等)を用いることもできる。何れの粉砕装置も乾式で用いるのが、損傷澱粉量が上がりやすいため好ましい。
本技術で用いる米粉中の損傷澱粉量は15質量%以上35質量%以下であれば、自由に設定することができるが、本技術では特に、15質量%以上30質量%以下が好ましく、20質量%以上30質量%以下がより好ましい。
米を粉砕して得た損傷澱粉高含有米粉を、そのままベーカリー製品に用いても良いが、粉砕後に、分級して用いることもできる。本技術では、損傷澱粉高含有米粉の粒子径の累積分布におけるメジアン径(D50)の下限値が、40μm以上であることが好ましく、45μm以上であることがより好ましく、50μm以上であることが更に好ましい。また、損傷澱粉高含有米粉の粒子径の累積分布におけるメジアン径(D50)の上限値は、130μm以下であることが好ましく、120μm以下であることがより好ましく、90μm以下であることが更に好ましい。粒子径の累積分布におけるメジアン径(D50)がこの範囲の損傷澱粉高含有米粉を用いることで、レンジアップ耐性を更に向上させることができる。
なお、「粒径」及び「粒度分布」の測定方法は、株式会社日本レーザー社製「レーザー解析式粒子径分布測定装置HELOS&RODOS」を用いて乾式で測定することができる。
本技術で用いる損傷澱粉高含有米粉の粒度分布は、ロール粉砕法、せん断粉砕法、摩擦粉砕法、衝撃式粉砕法、気流粉砕法等の公知の粉砕方法から選ばれる1種又は2種以上により製粉することによって、調整することが可能である。
また、本技術で用いる損傷澱粉高含有米粉の粒度分布は、篩を通過して所望の粒径以下となるような100メッシュより目開きの細かい篩を用いて調整することが可能である。
更に、本技術で用いる損傷澱粉高含有米粉の粒度は、一定質量の米粉を複数の異なるメッシュを用いて、粗いメッシュの篩から順次かけていき、各篩上に残った画分及び全ての篩を通過した画分の配合割合を調整することによっても調整が可能である。
<電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤>
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤は、前述した損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下の米粉を有効成分とする。本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤を、電子レンジで再加熱を行うベーカリー製品に用いることで、レンジアップ後のしわ、縮み等の外観の悪化や、ヒキの発生等の食感の悪化等の品質低下を防止することができる。
本発明に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤は、有効成分として前述した損傷澱粉高含有米粉を含んでいれば、前述した損傷澱粉高含有米粉のみで構成されていてもよいし、本発明の効果を損なわない限り、他の成分を1種又は2種以上、自由に選択して含有させることもできる。他の成分としては、例えば、通常製剤化に用いられている賦形剤、pH調整剤、着色剤、安定剤、乳化剤、増粘剤等の成分を用いることができる。更に、公知の又は将来的に見出される機能を有する成分を、適宜目的に応じて併用することも可能である。前述した損傷澱粉高含有米粉は、食品に分類されるため、当該損傷澱粉高含有米粉以外の成分の選択次第では、本発明に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤を食品として取り扱うことも可能である。
<電子レンジ再加熱ベーカリー製品のレンジアップ耐性向上方法>
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品のレンジアップ耐性向上方法は、前述した損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下の米粉を用いることを特徴とする。
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品のレンジアップ耐性向上方法は、前述した損傷澱粉高含有米粉を用いていれば、その具体的な方法は特に限定されず、例えば、ベーカリー製品の製造時に、原料粉に添加する等を行うことで、レンジアップ耐性を向上させることができる。
<電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物>
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物は、前述した損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下の米粉を、0.5~20質量%含むことを特徴とする。本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物を用いて、電子レンジで再加熱を行うベーカリー製品を製造することで、レンジアップ後のしわ、縮み等の外観の悪化や、ヒキの発生等の食感の悪化等の品質低下を防止することができる。
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物において、前述した損傷澱粉高含有米粉の量は、0.5~20質量%の範囲内であれば、自由に設定することができるが、前述した損傷澱粉高含有米粉の量の下限値は、1.0質量%以上であることが好ましく、前述した損傷澱粉高含有米粉の量の上限値は、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。この範囲に設定することで、べたつき等の製パン性の問題が発生するのを防止することができ、また、レンジアップ耐性を更に向上させることができる。
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物は、前述した損傷澱粉高含有米粉の他に、従来からパン類用組成物に用いられている材料や添加物を1種又は2種以上、自由に組み合わせて用いることができる。例えば、小麦粉、ライ麦粉、大麦粉、大豆粉、オーツ粉、そば粉、ヒエ粉、アワ粉、トウモロコシ粉、米粉(ただし、損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下である米粉を除く。)等の穀粉類;澱粉類(加工澱粉類を含む);大豆蛋白質、小麦グルテン、卵粉末、脱脂粉乳等の蛋白素材;植物性油脂、動物性油脂、加工油脂、粉末油脂等の油脂類;食物繊維;澱粉分解物、デキストリン、ぶどう糖、ショ糖、オリゴ糖、マルトース等の糖質類;食塩、炭酸カルシウム等の無機塩類;膨張剤、前記増粘剤以外の増粘剤、乳化剤、前記マルトース生成アミラーゼ以外の酵素製剤、pH調整剤、ビタミン類、イースト、イーストフード、膨張剤、甘味料、香辛料、調味料、ミネラル類、色素、香料等を適宜含有させることができる。
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物は、少なくとも前述した損傷澱粉高含有米粉と、前記材料や添加物とを混合して得られるベーカリー製品用ミックスとして流通させる形態を採用することができる。
<電子レンジ再加熱ベーカリー製品用生地>
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用生地は、前述した電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤、または、前述した電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物を用いることを特徴とする。本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用生地は、前述した電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤、または、前述した電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物を用いているため、本技術の生地を用いて、電子レンジで再加熱を行うベーカリー製品を製造することで、レンジアップ後のしわ、縮み等の外観の悪化や、ヒキの発生等の食感の悪化等の品質低下を防止することができる。
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用生地は、前述した電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤、または、前述した電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物を用いていれば、その配合量は特に限定されないが、生地に用いる穀粉類中の前述した損傷澱粉高含有米粉の量が、0.5~20質量%となるように、前述した前述した電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤、または、前述した電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物を用いることが好ましい。本技術では、特に、生地に用いる穀粉類中の前述した損傷澱粉高含有米粉の量の下限値は、1.0質量%以上であることが好ましく、上限値は、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。この範囲に設定することで、べたつき等の製パン性の問題が発生するのを防止することができ、また、レンジアップ耐性を更に向上させることができる。
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用生地は、冷蔵、チルド、冷凍等の状態、すなわち、冷蔵生地玉、成形冷蔵生地、冷凍生地玉、成形冷凍生地、ホイロ済み冷凍生地等の形態で流通させることが可能である。
<電子レンジ再加熱ベーカリー製品、電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造方法>
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品及び電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造方法は、前述した損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下の米粉を0.5~20質量%含有する穀粉類を用いることを特徴とする。本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品、および本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造方法を用いて製造したベーカリー製品は、前述した損傷澱粉高含有米粉を用いているため、レンジアップ後のしわ、縮み等の外観の悪化や、ヒキの発生等の食感の悪化等の品質低下を防止することができる。
本技術において、穀粉類中の前述した損傷澱粉高含有米粉の量は、0.5~20質量%の範囲内であれば、自由に設定することができるが、下限値は、1.0質量%以上であることが好ましく、上限値は、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。この範囲に設定することで、べたつき等の製パン性の問題が発生するのを防止することができ、また、レンジアップ耐性を更に向上させることができる。
なお、本技術において、「穀粉類」とは、小麦粉、ライ麦粉、大麦粉、大豆粉、オーツ粉、そば粉、ヒエ粉、アワ粉、トウモロコシ粉等の穀粉類に加え、澱粉類(加工澱粉類を含む)も含む概念である。
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品の具体的な態様は、目的に合わせて自由に設計することができるが、例えば、ハンバーガー等のバンズ、ホットドッグ等のロールパン、ピザ等の生地部分、中華まん等の皮部分等の調理パンに好適に用いることができる。
本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造方法としては、パンの種類や目的に応じて一般的なベーカリー製品の製造方法を自由に選択することができる。例えば、ストレート法、中種法、発酵種法、湯種法等を自由に採用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<実験例1>
実験例1では、損傷澱粉(DS)量が異なる米粉を用いて電子レンジ再加熱ベーカリー製品を製造した場合のレンジアップ耐性について、検討を行った。
(1)電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造
加糖中種法にて、バンズを製造した。具体的には、小麦粉70質量部、イーストフード0.1質量部、ぶどう糖3質量部、生イースト3質量部、水40質量部を低速で3分間、中速で2分間ミキシングした生地を28℃、湿度85%で2.5時間発酵させた。発酵させた生地に小麦粉30質量部、下記表1に示す各米粉5質量部、砂糖10質量部、食塩1.8質量部、全卵10質量部、水12質量部を加え、低速3分間、中速4分間ミキシングした後、ショートニング10質量部を加え、さらに低速2分間、中速3分間ミキシングした(捏ね上げ温度27℃)。得られた生地を27℃、湿度85%で20分間発酵させ50gに分割して丸めた。20分間ベンチタイムをとった後円盤型に成形し、38℃、湿度85℃で60分間ホイロをとった後、200℃、10分間焼成してバンズを得た。これを30分間放冷した後、OPP袋に入れ、封をした。
(2)評価
製造時の製パン性について下記の評価基準に基づいて、評価を行った。
また、前記で製造したOPP袋入りバンズを24時間常温保管した後、OPP袋の一部に開口部を作ってから電子レンジ(1900W)で15秒間、再加熱し、常温に3分間保管した。その後、外観(しわ・縮み)、および食感(ヒキ)について、下記の評価基準に基づいて、評価を行った。訓練を受けた専門のパネル5名で合議の上、評点を決定した。
[製パン性]
5:生地形成がしやすく、べたつかない
4:生地形成がしやすく、殆どべたつかない
3:生地形成がしにくく、ややべたつくが許容範囲内
2:生地形成がしにくく、ややべたつく
1:生地形成がしにくく、非常にべたつく
[外観(しわ・縮み)]
5:しわや縮みがない
4:しわや縮みがほとんどない
3:しわや縮みがややあるが許容範囲内
2:しわや縮みが少しある
1:しわが多く、かなり縮んでいる
[食感(ヒキ)]
5:ヒキが感じられず、歯切れが非常に良い
4:ヒキが感じられず、歯切れが良い
3:ヒキがやや強く、歯切れがやや悪いが許容範囲内
2:ヒキが強く、歯切れが悪い
1:ヒキが強く、歯切れが非常に悪い
また、上記と同条件で電子レンジ再加熱を行ったバンズについて、テクスチャーアナライザー「TA.XTPlus」(Stable Micro Systems社製)を用いて、破断強度を測定した。具体的には、棒型プランジャー「P/2E」を用いて、歪み率110%、プランジャー速度10mm/sにて突き刺した際の最大応力(g)を破断強度とした。破断強度は、小さいほどヒキを感じにくく、大きいほどヒキを強く感じる。
(3)結果
製パン性、外観(しわ・縮み)、食感(ヒキ)についての評価結果を下記表1に、破断強度測定結果を図1に、それぞれ示す。
(4)考察
表1および図1に示す通り、損傷澱粉(DS)を15質量%以上含有する米粉を用いた実施例1~3は、損傷澱粉(DS)の量が15質量%未満の米粉を用いた比較例1および2に比べて、製パン性、外観(しわ・縮み)、食感(ヒキ)の全てにおいて、良好な結果であった。また、実際の破断強度に関しても、損傷澱粉(DS)量が多くなるにつれて、破断強度が低下することが証明された。
<実験例2>
実験例2では、穀粉類中の損傷澱粉高含有米粉の量の違いによって、電子レンジ再加熱ベーカリー製品のレンジアップ耐性に影響が生じるかを検討した。
(1)電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造
下記表2に示す配合で、前記実験例1と同様の方法を用いて、OPP袋入りバンズを得た。
(2)評価
製造時の製パン性について前記の評価基準に基づいて、評価を行った。
また、前記で製造したOPP袋入りバンズを24時間常温保管した後、OPP袋の一部に開口部を作ってから電子レンジ(1900W)で15秒間、再加熱し、常温に3分間保管した。その後、外観(しわ・縮み)、および食感(ヒキ)について、前記の評価基準に基づいて、評価を行った。訓練を受けた専門のパネル5名で合議の上、評点を決定した。
また、前記実験例1と同様の方法を用いて、電子レンジ再加熱後のバンズの破断強度の測定を行った。
(3)結果
製パン性、外観(しわ・縮み)、食感(ヒキ)についての評価結果を下記表2に、破断強度測定結果を図2に、それぞれ示す。
(4)考察
表2および図2に示す通り、穀粉類中の損傷澱粉高含有米粉の量が0.5~20質量%の実施例4~8は、穀粉類中の損傷澱粉高含有米粉を含まない比較例3に比べて、製パン性、外観(しわ・縮み)、食感(ヒキ)の全てにおいて、良好な結果であった。また、実際の破断強度に関しても、穀粉類中の損傷澱粉高含有米粉の量が多くなるにつれて、破断強度が低下することが証明された。
一方、穀粉類中の損傷澱粉高含有米粉の量が30質量%の比較例4は、レンジアップ後の外観(しわ・縮み)や食感(ヒキ)の評価結果は良好であったが、製パン性が悪くなることが分かった。
<実験例3>
実験例3では、本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物(ミックス)を用いて、中華まんを製造した。
(1)電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造
ノータイムストレート法にて、中華まんを製造した。具体的には、下記表3に示す配合のミックス100質量部と、生イースト1.8質量部、ラード5質量部、および下記表3に示す量の水を低速で5分間、中速で5分間ミキシングした(捏ね上げ温度25℃)。得られた生地を27℃、湿度85%で20分間発酵させ50gに分割して丸めた。20分間ベンチタイムをとった後40gのあんを包み、36℃、湿度60℃で40分間ホイロをとった後、15分間蒸して中華まんを得た。これを30分間放冷した後、OPP袋に入れ、封をした。
(2)評価
製造時の製パン性について前記の評価基準に基づいて、評価を行った。
また、前記で製造したOPP袋入り中華まんを24時間冷蔵保管した後、OPP袋の一部に開口部を作ってから電子レンジ(1900W)で20秒間、再加熱し、常温に3分間保管した。その後、外観(しわ・縮み)、および食感(ヒキ)について、前記の評価基準に基づいて、評価を行った。訓練を受けた専門のパネル5名で合議の上、評点を決定した。
(3)結果
製パン性、外観(しわ・縮み)、食感(ヒキ)についての評価結果を下記表3に示す。
(4)考察
表3に示す通り、本技術に係る電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物(ミックス)を用いて電子レンジ再加熱ベーカリー製品を製造したところ、製パン性、外観(しわ・縮み)、食感(ヒキ)の全てにおいて、良好な結果であった。

Claims (8)

  1. 損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下の米粉を有効成分とし、
    前記米粉の粒子径の累積分布におけるメジアン径(D50)が、45~130μmである、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤。
  2. ベーカリー製品の原料穀粉類100質量%に対して前記米粉の添加量が0.5~10質量%である、請求項1に記載の電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤。
  3. 損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下、粒子径の累積分布におけるメジアン径(D50)が45~130μmである米粉を用いる、電子レンジ再加熱ベーカリー製品のレンジアップ耐性向上方法。
  4. 損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下、粒子径の累積分布におけるメジアン径(D50)が45~130μmである米粉を0.5~20質量%含む、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物。
  5. 請求項1記載の電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤、または、請求項4に記載の電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物を用いた、電子レンジ再加熱ベーカリー製品用生地。
  6. 請求項1記載の電子レンジ再加熱ベーカリー製品用レンジアップ耐性向上剤、請求項4に記載の電子レンジ再加熱ベーカリー製品用組成物、または、請求項5に記載の電子レンジ再加熱ベーカリー製品用生地を用いた、電子レンジ再加熱ベーカリー製品。
  7. 前記米粉を0.5~20質量%含有する穀粉類を用いた、請求項6記載の電子レンジ再加熱ベーカリー製品。
  8. 損傷澱粉量が15質量%以上35質量%以下、粒子径の累積分布におけるメジアン径(D50)が45~130μmである米粉を0.5~20質量%含有する穀粉類を用いた、電子レンジ再加熱ベーカリー製品の製造方法。
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