JP2022111061A - 小麦粉食品および米粉食品用組成物、小麦粉食品および米粉食品用プレミックス、小麦粉食品および米粉食品、ならびに小麦粉食品および米粉食品の作製方法 - Google Patents
小麦粉食品および米粉食品用組成物、小麦粉食品および米粉食品用プレミックス、小麦粉食品および米粉食品、ならびに小麦粉食品および米粉食品の作製方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】気泡安定性に優れる小麦粉食品および米粉食品を得ることができる小麦粉食品および米粉食品用組成物、その小麦粉食品および米粉食品用組成物を含む小麦粉食品および米粉食品用プレミックス、小麦粉食品および米粉食品、ならびに小麦粉食品および米粉食品の作製方法を提供する。【解決手段】アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物、その小麦粉食品および米粉食品用組成物を含む小麦粉食品および米粉食品用プレミックス、小麦粉食品および米粉食品、ならびに小麦粉食品および米粉食品の作製方法である。【選択図】なし
Description
本発明は、小麦粉食品および米粉食品用組成物、その小麦粉食品および米粉食品用組成物を含む小麦粉食品および米粉食品用プレミックス、小麦粉食品および米粉食品、ならびに小麦粉食品および米粉食品の作製方法に関する。
小麦粉を用いる食品として、ホットケーキ、パン、たこ焼きやお好み焼き等が知られている。ホットケーキは、小麦粉に水や牛乳等を添加、混合して得られた生地を焼成して得られる食品であり、ふんわりとし、かみ応えのある食感が求められる。パンは、小麦粉等の穀粉に水、イースト等を添加、混合、混捏して得られた生地を焼成して得られる食品であり、よく膨らみ、かみ応えのある食感が求められる。お好み焼きは、小麦粉に水、卵等を添加し、さらにキャベツ等の野菜類、豚肉等の畜肉類、イカ等の魚介類等の種々の具材を加え、得られた生地を焼成して得られる食品である。たこ焼きは、小麦粉に水、卵等を添加し、さらにキャベツ等の野菜類、タコ等の種々の具材を加え、得られた生地を焼成して得られる食品である。お好み焼きやたこ焼きには、保形性ととろみを両立させることが求められる。
ホットケーキにおいて、ボリュームを出すためにキサンタンガムを使用することがあるが、ねちゃつきが出て歯切れや口溶けが悪くなり、ふんわりとした食感にならないという問題がある。
パンにおいてもキサンタンガムを使用することがあるが、パンがよく膨らまず、やわらかい食感となってしまい、かみ応えのある食感にならないという問題がある。
たこ焼きやお好み焼きでは、各種添加剤が検討されているが、保形性を上げようとするととろみが減少し、とろみを上げようとすると保形性が悪化する傾向にあり、保形性ととろみを両立させることが困難であった。
例えば、特許文献1には、穀粉類70~99.7質量%と、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびカードランから選択される昇温ゲル化性の熱可逆性ゲル化剤0.3~5.0質量%とを含有するたこ焼き用ミックスが記載されている。特許文献1では、焼成直後だけでなく、焼成後時間が経過した後や、冷凍保存後などに再加熱された後にも、たこ焼らしい丸みを帯びた形状を保つことができるという優れた保形性を有しながらも、表面はカリッとし、一方、中はソフトかつトロリとした食感を有することができるたこ焼きを得ることができるとしている。
しかし、特許文献1のたこ焼き用ミックスでも、保形性ととろみを両立させるのには不十分であった。
一方、米粉を用いる食品として、米粉パン等が知られている。米粉パンは、小麦粉を含まないグルテンフリーのパンである。米粉パンでも各種添加剤が検討されており、例えば、特許文献2,3には、増粘多糖類としてヒドロキシプロピルメチルセルロース(HMPC)を用いる米粉パンの製造方法が記載されている。特許文献4には、大豆粉と増粘多糖類としてサイリウムとを用いる米粉パンの製造方法が記載されている。特許文献5には、卵白粉と増粘多糖類としてアルギン酸エステルとを用いる米粉パンの製造方法が記載されている。特許文献6は、増粘多糖類としてメチルセルロースとキサンタンガムを用いる米粉パンの製造方法が記載されている。
また、特許文献7には、所定の粒度、比表面積、比表面積係数、および澱粉損傷度を有する米粉を用いる米粉パンの製造方法が記載されている。
しかし、特許文献2,3に記載のヒドロキシプロピルメチルセルロースは、2007年2月まで使用基準が設けられていた化合物であり、いまだに忌避される傾向にある。また、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いて得られる米粉パンは、復元性(弾力)が不十分であることがわかった。特許文献4,5に記載の方法では、大豆粉または卵白粉というアレルゲン成分が必要である。特許文献6に記載のメチルセルロースとキサンタンガムを用いて得られる米粉パンは、ふんわりとした食感が不十分であることがわかった。メチルセルロースは、現在でも使用基準がある化合物である。また、特許文献7の方法で用いる米粉は特殊な米粉を選択する必要があった。
本発明の目的は、気泡安定性に優れる小麦粉食品および米粉食品を得ることができる小麦粉食品および米粉食品用組成物、その小麦粉食品および米粉食品用組成物を含む小麦粉食品および米粉食品用プレミックス、小麦粉食品および米粉食品、ならびに小麦粉食品および米粉食品の作製方法を提供することにある。
本発明は、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物である。
本発明は、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムと、を含む小麦粉食品および米粉食品用プレミックスである。
本発明は、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムと、を含む小麦粉食品および米粉食品である。
本発明は、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムと、を用いる、小麦粉食品および米粉食品の作製方法である。
本発明により、気泡安定性に優れる小麦粉食品および米粉食品を得ることができる小麦粉食品および米粉食品用組成物、その小麦粉食品および米粉食品用組成物を含む小麦粉食品および米粉食品用プレミックス、小麦粉食品および米粉食品、ならびに小麦粉食品および米粉食品の作製方法を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<小麦粉食品および米粉食品用組成物>
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用組成物は、アマシードガムを含有する小麦粉食品用および米粉食品用の組成物である。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用組成物は、アマシードガムを含有する小麦粉食品用および米粉食品用の組成物である。
本発明者らは、ホットケーキにおける、ふんわりとし、かみ応えのある食感、パンにおける、よく膨らみ、かみ応えのある食感、お好み焼きやたこ焼きにおける、保形性ととろみの両立等は、いずれも食品の気泡安定性が関係していることを見出し、気泡安定性に着目した。そして、アマシードガムを用いて検討した結果、アマシードガムを添加することによって気泡安定性に優れる小麦粉食品を得ることができることを見出した。アマシードガムを用いることによって、ホットケーキにおいては、ふんわりとし、かみ応えのある食感が得られ、パンにおいては、よく膨らみ、かみ応えのある食感が得られ、お好み焼きやたこ焼きにおいては、保形性ととろみを両立することができる。これらはいずれも、アマシードガムの持つ気泡安定性によるものと考えられる。
また、本発明者らは、米粉パンにおけるパンらしい、ふんわりとした食感も気泡安定性が関係していることを見出し、アマシードガムを用いて検討した結果、アマシードガムを添加することによって気泡安定性に優れる米粉食品を得ることができることを見出した。アマシードガムを用いることによって、米粉パンにおいては、よく膨らみ、ふんわりして柔らかく、パンらしい弾力のある食感が得られる。これらはいずれも、アマシードガムの持つ気泡安定性によるものと考えられる。
アマシードガムは、アマ科アマ(Linum usitatissimum LINNE)の種子から得られたものであり、多糖類を主成分とするものである。アマシードガムとしては、一般に入手可能なものを制限なく使用することができる。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用組成物は、アマシードガムの他に、動物性タンパク、植物性タンパク、増粘多糖類、加工デンプン、食物繊維、酵素等の他の成分を含んでもよい。
他の成分の含有量は、特に制限はないが、例えば、アマシードガム100質量%に対して1~10000質量%の範囲であり、好ましくは10~1000質量%の範囲である。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用組成物は、粉末の形態であってもよいし、粒状に造粒した顆粒の形態であってもよい。
<小麦粉食品および米粉食品用プレミックス>
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用プレミックスは、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物と、を含む小麦粉食品用および米粉食品用のプレミックスであり、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムと、を含む小麦粉食品用および米粉食品用のプレミックスである。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用プレミックスは、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物と、を含む小麦粉食品用および米粉食品用のプレミックスであり、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムと、を含む小麦粉食品用および米粉食品用のプレミックスである。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用プレミックスを用いることによって、気泡安定性に優れる小麦粉食品または米粉食品を得ることができる。例えば、小麦粉食品および米粉食品用プレミックスとして、ホットケーキ用プレミックスの場合は、ふんわりとし、かみ応えのある食感が得られるホットケーキを作製することができる。パン用プレミックスの場合は、よく膨らみ、かみ応えのある食感が得られるパンを作製することができる。お好み焼き用プレミックスまたはたこ焼き用プレミックスの場合は、保形性ととろみを両立するお好み焼きまたはたこ焼きを作製することができる。
例えば、小麦粉食品および米粉食品用プレミックスとして、米粉パン用プレミックスの場合は、よく膨らみ、ふんわりして柔らかく、パンらしい弾力のある食感が得られる米粉パンを作製することができる。
小麦粉としては、小麦を粉にしたものであればよく、特に制限はないが、例えば、普通小麦から得られる薄力粉、中力粉、準強力粉、強力粉、超強力粉等の普通小麦粉、加熱処理等を施した加工小麦粉や、デュラム小麦から得られるデュラム粉、デュラムセモリナ等が挙げられる。小麦粉は、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
米粉としては、米を粉にしたものであればよく、特に制限はないが、例えば、うるち米粉、もち米粉等が挙げられる。米粉は、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用プレミックスは、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つの他に、大麦、米、そば、とうもろこし、豆類等の小麦および米粉以外の穀物を粉にした穀粉を含んでもよい。他の穀粉としては、小麦および米粉以外の穀物を粉にしたものであればよく、特に制限はないが、例えば、大麦粉、ライ麦粉、そば粉、とうもろこし粉、大豆粉等が挙げられる。他の穀粉は、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用プレミックス中のアマシードガムの含有量は、小麦粉および米粉のうちの少なくとも1つの質量に対して、例えば、0.01~20質量%の範囲であり、好ましくは0.1%~5質量%の範囲である。小麦粉食品および米粉食品用プレミックス中のアマシードガムの含有量が、小麦粉および米粉のうちの少なくとも1つの質量に対して0.01質量%未満であると、気泡安定性に優れる小麦粉食品または米粉食品を作製することができない場合があり、20質量%を超えると、食感が悪くなったり、膨らみが悪くなる場合がある。
例えば、ホットケーキ用プレミックス中のアマシードガムの含有量は、小麦粉の質量に対して、例えば、0.01~20質量%の範囲であり、好ましくは0.1%~5質量%の範囲である。ホットケーキ用プレミックス中のアマシードガムの含有量が、小麦粉の質量に対して0.01質量%未満であると、ふんわりとし、かみ応えのある食感が得られるホットケーキを作製することができない場合があり、20質量%を超えると、ヌメりや、ねちゃつきが生じ、生地がかたくなる場合がある。
例えば、パン用プレミックス中のアマシードガムの含有量は、小麦粉の質量に対して、例えば、0.01~20質量%の範囲であり、好ましくは0.1%~5質量%の範囲である。パン用プレミックス中のアマシードガムの含有量が、小麦粉の質量に対して0.01質量%未満であると、よく膨らみ、かみ応えのある食感が得られるパンを作製することができない場合があり、20質量%を超えると、生地がかたく、パンが膨らまない場合がある。
例えば、お好み焼き用プレミックス中またはたこ焼き用プレミックス中のアマシードガムの含有量は、小麦粉の質量に対して、例えば、0.01~20質量%の範囲であり、好ましくは0.1%~5質量%の範囲である。お好み焼き用プレミックス中またはたこ焼き用プレミックス中のアマシードガムの含有量が、小麦粉の質量に対して0.01質量%未満であると、保形性ととろみを両立するお好み焼きまたはたこ焼きを作製することができない場合があり、20質量%を超えると、生地がかたくなる場合がある。
例えば、米粉パン用プレミックス中のアマシードガムの含有量は、米粉の質量に対して、例えば、0.01~20質量%の範囲であり、好ましくは0.1%~5質量%の範囲である。米粉パン用プレミックス中のアマシードガムの含有量が、米粉の質量に対して0.01質量%未満であると、よく膨らみ、ふんわりした柔らかい食感が得られる米粉パンを作製することができない場合があり、20質量%を超えると、生地がかたく、米粉パンが膨らまない場合がある。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用プレミックスは、小麦粉および米粉のうちの少なくとも1つ、他の穀粉、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物の他に、一般的に小麦粉食品または米粉食品に用いられる食品素材、食品添加物等を含んでもよい。
例えば、ホットケーキ用プレミックスは、小麦粉、米粉、他の穀粉、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物の他に、例えば、デンプン、加工デンプン、植物性油脂、植物性タンパク、糖類、塩類、香料、甘味料、酵素、乳化剤、膨張剤、増粘多糖類等の一般的にホットケーキ用プレミックスに用いられる他の成分を含んでもよい。他の成分の含有量は、特に制限はないが、例えば、プレミックス全体の質量に対して、1~50質量%の範囲である。
例えば、パン用プレミックスは、小麦粉、米粉、他の穀粉、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物の他に、例えば、動物性タンパク、植物性タンパク、増粘多糖類、加工デンプン、食物繊維、酵素等の一般的にパン用プレミックスに用いられる他の成分を含んでもよい。他の成分の含有量は、特に制限はないが、例えば、プレミックス全体の質量に対して、1~50質量%の範囲である。
例えば、お好み焼き用プレミックスまたはたこ焼き用プレミックスは、小麦粉、米粉、他の穀粉、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物の他に、例えば、デンプン、加工デンプン、植物性油脂、植物性タンパク、糖類、塩類、調味料、粉末しょうゆ、風味原料、香料、香辛料、酵素、乳化剤、膨張剤、増粘多糖類等の一般的にお好み焼き用プレミックスまたはたこ焼き用プレミックスに用いられる他の成分を含んでもよい。他の成分の含有量は、特に制限はないが、例えば、プレミックス全体の質量に対して、1~50質量%の範囲である。
例えば、米粉パン用プレミックスは、米粉、小麦粉、他の穀粉、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物の他に、例えば、動物性タンパク、植物性タンパク、増粘多糖類、加工デンプン、食物繊維、酵素等の一般的に米粉パン用プレミックスに用いられる他の成分を含んでもよい。他の成分の含有量は、特に制限はないが、例えば、プレミックス全体の質量に対して、1~50質量%の範囲である。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用プレミックスは、例えば、室温(20℃±5℃)で、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムを含む小麦粉食品および米粉食品用組成物と、必要に応じて他の穀粉、他の成分とを混合することによって得られる。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品用プレミックスの形態は特に制限されず、例えば、粉末の形態であってもよいし、粒状に造粒した顆粒の形態であってもよい。
<小麦粉食品および米粉食品>
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品は、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物と、を含む食品であり、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムと、を含む食品である。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品は、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物と、を含む食品であり、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムと、を含む食品である。
小麦粉食品としては、小麦粉を含む食品であればよく、特に制限はないが、例えば、ホットケーキ、パン、たこ焼き、お好み焼き、スポンジケーキ、たい焼き、今川焼、チヂミ、麺類等が挙げられ、好ましくは、ホットケーキ、パン、たこ焼き、お好み焼きである。本実施形態に係る小麦粉食品は、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物を含むことによって、気泡安定性に優れる。例えば、小麦粉食品として、ホットケーキの場合は、ふんわりとし、かみ応えのある食感が得られ、パンの場合は、よく膨らみ、かみ応えのある食感が得られ、お好み焼きやたこ焼きの場合は、保形性ととろみを両立することができる。
米粉食品としては、米粉を含む食品であればよく、特に制限はないが、例えば、米粉パン、ホットケーキ、たこ焼き、お好み焼き、スポンジケーキ、たい焼き、今川焼、チヂミ、麺類等が挙げられ、好ましくは、米粉パンである。本実施形態に係る米粉食品は、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物を含むことによって、気泡安定性に優れる。例えば、米粉食品として、パンの場合は、よく膨らみ、ふんわりして柔らかく、パンらしい弾力のある食感が得られる。
パンまたは米粉パンとしては、食パン、フランスパン、菓子パン、テーブルロール、クロワッサン、デニッシュ、蒸しパン等が挙げられる。
小麦粉としては、上記と同様のものが挙げられる。小麦粉は、上記のうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、本実施形態に係る小麦粉食品は、小麦粉の他に、米粉や、上記他の穀粉を用いてもよい。他の穀粉は、上記のうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
米粉としては、上記と同様のものが挙げられる。米粉は、上記のうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、本実施形態に係る米粉食品は、米粉の他に、小麦粉や、上記他の穀粉を用いてもよい。他の穀粉は、上記のうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品中のアマシードガムの含有量は、小麦粉食品または米粉食品全体の質量に対して、例えば、0.01質量%~20質量%の範囲であり、好ましくは0.1質量%~5質量%の範囲である。小麦粉食品または米粉食品中のアマシードガムの含有量が、小麦粉食品または米粉食品全体の質量に対して0.01質量%未満であると、気泡安定性に劣る場合があり、20質量%を超えると、食感が悪くなったり、膨らみが悪くなる場合がある。
例えば、ホットケーキ中のアマシードガムの含有量は、ホットケーキ全体の質量に対して、例えば、0.01質量%~20質量%の範囲であり、好ましくは0.1質量%~5質量%の範囲である。ホットケーキ中のアマシードガムの含有量が、ホットケーキ全体の質量に対して0.01質量%未満であると、ふんわりとし、かみ応えのある食感を得ることができない場合があり、20質量%を超えると、ヌメりや、ねちゃつきが生じ、生地がかたくなる場合がある。
例えば、パン中のアマシードガムの含有量は、パン全体の質量に対して、例えば、0.01質量%~20質量%の範囲であり、好ましくは0.1質量%~5質量%の範囲である。パン中のアマシードガムの含有量が、パン全体の質量に対して0.01質量%未満であると、よく膨らみ、かみ応えのある食感を得ることができない場合があり、20質量%を超えると、生地がかたく、パンが膨らまない場合がある。
例えば、お好み焼き中またはたこ焼き中のアマシードガムの含有量は、お好み焼き全体またはたこ焼き全体の質量に対して、例えば、0.01質量%~20質量%の範囲であり、好ましくは0.1質量%~5質量%の範囲である。お好み焼き中またはたこ焼き中のアマシードガムの含有量が、お好み焼き全体またはたこ焼き全体の質量に対して0.01質量%未満であると、保形性ととろみを両立させることができない場合があり、20質量%を超えると、生地がかたくなる場合がある。
例えば、米粉パン中のアマシードガムの含有量は、米粉パン全体の質量に対して、例えば、0.01質量%~20質量%の範囲であり、好ましくは0.1質量%~5質量%の範囲である。米粉パン中のアマシードガムの含有量が、米粉パン全体の質量に対して0.01質量%未満であると、よく膨らみ、ふんわりして柔らかく、パンらしい弾力のある食感を得ることができない場合があり、20質量%を超えると、生地がかたく、米粉パンが膨らまない場合がある。
本実施形態に係る小麦粉食品または米粉食品は、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つ、他の穀粉、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物の他に、一般的に小麦粉食品または米粉食品に用いられる食品素材、食品添加物等を含んでもよい。
例えば、ホットケーキは、小麦粉、米粉、他の穀粉、上記小麦粉食品用組成物の他に、例えば、卵成分、乳成分、油、乳化剤等の一般的にホットケーキに用いられる他の成分を含んでもよい。
例えば、パンは、小麦粉、米粉、他の穀粉、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物の他に、例えば、イースト、卵成分、乳成分、塩類、糖類、油脂、乳化剤、ビタミンC、酵素等の一般的にパンに用いられる他の成分を含んでもよい。
例えば、お好み焼きは、小麦粉、米粉、他の穀粉、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物の他に、例えば、卵成分、キャベツ、ネギ等の野菜類、豚肉等の畜肉類、イカ等の魚介類、揚げ玉等の種々の具材等の一般的にお好み焼きに用いられる他の成分を含んでもよい。たこ焼きは、小麦粉、米粉、他の穀粉、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物、タコの他に、例えば、卵成分、キャベツ、ネギ等の野菜類、揚げ玉、紅ショウガ等の種々の具材等の一般的にたこ焼きに用いられる他の成分を含んでもよい。
例えば、米粉パンは、米粉、小麦粉、他の穀粉、上記小麦粉食品および米粉食品用組成物の他に、例えば、イースト、卵成分、乳成分、塩類、糖類、油脂、乳化剤、ビタミンC、酵素等の一般的に米粉パンに用いられる他の成分を含んでもよい。
イーストとしては、特に制限はなく、例えば、ドライイースト、生イースト、インスタントドライイースト等が挙げられる。イーストは、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。イーストの含有量は、特に制限はなく、例えば、小麦粉の質量に対して、0.05~30質量%の範囲である。
卵成分としては、卵黄、卵白、全卵、乾燥卵白等が挙げられる。卵成分は、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。卵成分の含有量は、特に制限はなく、例えば、小麦粉の質量に対して、10~100質量%の範囲である。
乳成分としては、牛乳、脱脂粉乳等が挙げられる。乳成分は、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。乳成分の含有量は、特に制限はなく、例えば、小麦粉の質量に対して、30~150質量%の範囲である。
塩類としては、食塩、有機酸塩、無機塩等が挙げられる。塩類は、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。塩類の含有量は、特に制限はなく、例えば、小麦粉の質量に対して、0.1~10質量%の範囲である。
糖類としては、砂糖、麦芽糖、トレハロース、デキストリン等が挙げられる。糖類は、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。糖類の含有量は、特に制限はなく、例えば、小麦粉の質量に対して、0.1~30質量%の範囲である。
油脂としては、バター、マーガリン、ショートニング等が挙げられる。油脂は、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。油脂の含有量は、特に制限はなく、例えば、小麦粉の質量に対して、0.1~10質量%の範囲である。
<小麦粉食品および米粉食品の作製方法>
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品の作製方法は、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物と、を用いて小麦粉食品または米粉食品を作製する方法である。例えば、小麦粉と、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物と、水とを混合し、撹拌して生地を作製し、この生地を用いて小麦粉食品または米粉食品を作製すればよい。また、例えば、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物と、を混合した小麦粉食品および米粉食品用プレミックスに、水を混合し、撹拌して、生地を作製し、この生地を用いて小麦粉食品または米粉食品を作製すればよい。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品の作製方法は、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物と、を用いて小麦粉食品または米粉食品を作製する方法である。例えば、小麦粉と、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物と、水とを混合し、撹拌して生地を作製し、この生地を用いて小麦粉食品または米粉食品を作製すればよい。また、例えば、小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物と、を混合した小麦粉食品および米粉食品用プレミックスに、水を混合し、撹拌して、生地を作製し、この生地を用いて小麦粉食品または米粉食品を作製すればよい。
例えば、ホットケーキは、例えば、小麦粉と、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物と、牛乳と、必要に応じて卵や水と、を混合し、撹拌してホットケーキ用生地を作製し、所定の温度、時間でフライパンやホットプレート等で焼成することによって作製すればよい。
例えば、パンは、例えば、小麦粉と、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物と、水と、イースト(酵母)と、必要に応じて米粉や他の穀粉と、卵成分、乳成分、塩類、糖類、油脂等の通常パンの製造で使用される成分と、を混合し、混捏することによってパン用生地を作製し、所定の温度、時間で、焼成装置で焼成することによって作製すればよい。
例えば、お好み焼きは、例えば、小麦粉と、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物と、水と、卵と、を混合し、撹拌してお好み焼き用バッター液を得て、キャベツ等の野菜類、豚肉等の畜肉類、イカ等の魚介類等の種々の具材を加え、撹拌してお好み焼き用生地を作製し、所定の温度、時間でフライパンやホットプレート等で焼成することによって作製すればよい。
例えば、たこ焼きは、例えば、小麦粉と、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物と、水と、卵と、を混合し、撹拌してたこ焼き用バッター液を得て、タコ、必要に応じてキャベツ等の野菜類等の種々の具材を加え、撹拌してたこ焼き用生地を作製し、所定の温度、時間でたこ焼き用の型で焼成することによって作製すればよい。
例えば、米粉パンは、例えば、米粉と、アマシードガムを含有する小麦粉食品および米粉食品用組成物と、水と、イースト(酵母)と、必要に応じて小麦粉や他の穀粉と、卵成分、乳成分、塩類、糖類、油脂等の通常パンの製造で使用される成分と、を混合し、混捏することによって米粉パン用生地を作製し、所定の温度、時間で、焼成装置で焼成することによって作製すればよい。
水としては、特に制限はないが、水道水、純水、軟水、硬水等が挙げられる。
本実施形態に係る小麦粉食品および米粉食品の作製方法では、アマシードガムを用いることによって、気泡安定性に優れる小麦粉食品または米粉食品を得ることができる。例えば、ホットケーキの作製方法によって、ふんわりとし、かみ応えのある食感が得られるホットケーキを作製することができる。パンの作製方法によって、よく膨らみ、かみ応えのある食感が得られるパンを作製することができる。お好み焼きの作製方法またはたこ焼きの作製方法によって、保形性ととろみを両立するお好み焼きおよびたこ焼きを作製することができる。米粉パンの作製方法によって、よく膨らみ、ふんわりして柔らかく、パンらしい弾力のある食感が得られる米粉パンを作製することができる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1、比較例1>
[ホットケーキの作製]
表1に示す配合比のホットケーキミックスを用い、表2に示す配合比(質量部)で、下記方法でホットケーキを作製した。物性測定(かたさおよび凝集性)を下記方法で行い、ふんわり感、歯切れの良さ、口溶けの良さを下記基準で評価した。官能評価は、10名のパネラーによる評価の平均値である。結果を表2に示す。また、実施例1および比較例1で作製したホットケーキの写真を図1に示す。図1の右の写真は、アマシードガムを添加した実施例1のホットケーキであり、左の写真は、キサンタンガムを添加した比較例1のホットケーキである。
[ホットケーキの作製]
表1に示す配合比のホットケーキミックスを用い、表2に示す配合比(質量部)で、下記方法でホットケーキを作製した。物性測定(かたさおよび凝集性)を下記方法で行い、ふんわり感、歯切れの良さ、口溶けの良さを下記基準で評価した。官能評価は、10名のパネラーによる評価の平均値である。結果を表2に示す。また、実施例1および比較例1で作製したホットケーキの写真を図1に示す。図1の右の写真は、アマシードガムを添加した実施例1のホットケーキであり、左の写真は、キサンタンガムを添加した比較例1のホットケーキである。
(1)全卵、牛乳を混合し、ホットケーキミックスを加えてホイッパーで100回混合した。
(2)生地80gをホットプレートに流し入れ、170℃で3分30秒間焼成し、反転して3分間焼成した。
(3)30分間放熱後、物性測定および官能評価を行った。
(2)生地80gをホットプレートに流し入れ、170℃で3分30秒間焼成し、反転して3分間焼成した。
(3)30分間放熱後、物性測定および官能評価を行った。
[物性測定]
RHEONER II CREEP METER RE2-33005Cを用いて、20mmプランジャー、10mm/sec、歪率66.67%の条件で、かたさおよび凝集性の測定を行った。
RHEONER II CREEP METER RE2-33005Cを用いて、20mmプランジャー、10mm/sec、歪率66.67%の条件で、かたさおよび凝集性の測定を行った。
[官能評価基準]
(ふんわり感)
5:ふんわり感が非常に強い
4:ふんわり感が強い
3:どちらとも言えない
2:ふんわり感が弱い
1:ふんわり感が非常に弱い
(歯切れの良さ)
5:歯切れが非常に良い
4:歯切れが良い
3:どちらとも言えない
2:歯切れが悪い
1:歯切れが非常に悪い
(口溶けの良さ)
5:口溶けが非常に良い
4:口溶けが良い
3:どちらとも言えない
2:口溶けが悪い
1:口溶けが非常に悪い
(ふんわり感)
5:ふんわり感が非常に強い
4:ふんわり感が強い
3:どちらとも言えない
2:ふんわり感が弱い
1:ふんわり感が非常に弱い
(歯切れの良さ)
5:歯切れが非常に良い
4:歯切れが良い
3:どちらとも言えない
2:歯切れが悪い
1:歯切れが非常に悪い
(口溶けの良さ)
5:口溶けが非常に良い
4:口溶けが良い
3:どちらとも言えない
2:口溶けが悪い
1:口溶けが非常に悪い
実施例1では、比較例1に比べてふんわり感、歯切れの良さ、口溶けの良さのすべてにおいて優れていた。これは、アマシードガムによって気泡安定性が優れるためと考えられる。
<実施例2、比較例2,3>
[たこ焼きの作製]
表3に示す配合比(質量部)で、下記方法でたこ焼きを作製した。市販たこ焼き粉には、小麦粉、加工デンプン、糖類、塩類、調味料、デキストリン、粉末しょうゆ、風味原料、香辛料、膨張剤、増粘多糖類、乳化剤等が含まれる。保形性、とろみを下記基準で評価した。官能評価は、10名のパネラーによる評価の平均値である。結果を表3に示す。
[たこ焼きの作製]
表3に示す配合比(質量部)で、下記方法でたこ焼きを作製した。市販たこ焼き粉には、小麦粉、加工デンプン、糖類、塩類、調味料、デキストリン、粉末しょうゆ、風味原料、香辛料、膨張剤、増粘多糖類、乳化剤等が含まれる。保形性、とろみを下記基準で評価した。官能評価は、10名のパネラーによる評価の平均値である。結果を表3に示す。
(1)表3に示す組成でホイッパーを用いて100回混合してバッター液を作製した。
(2)たこ焼き器の穴に油を敷き、バッター液を8割程度まで流し入れ、タコ(2質量部)を入れた。残りのバッター液を流し入れて、回転させながら10分間焼成した。
(3)3分間放熱後、-40℃で15分間急速冷凍し、-20℃の冷凍庫へ移した。急速冷凍中に保形性を目視にて観察した。
(4)冷凍したたこ焼きを175℃で5分間油ちょうし、10分間放熱後にプラスチック製のパックに詰めて、20~25℃で1~2時間後の保形性を観察し、官能評価を行った。
(2)たこ焼き器の穴に油を敷き、バッター液を8割程度まで流し入れ、タコ(2質量部)を入れた。残りのバッター液を流し入れて、回転させながら10分間焼成した。
(3)3分間放熱後、-40℃で15分間急速冷凍し、-20℃の冷凍庫へ移した。急速冷凍中に保形性を目視にて観察した。
(4)冷凍したたこ焼きを175℃で5分間油ちょうし、10分間放熱後にプラスチック製のパックに詰めて、20~25℃で1~2時間後の保形性を観察し、官能評価を行った。
[官能評価基準]
(保形性)
5:非常に良い
4:良い
3:普通
2:悪い
1:非常に悪い
(とろみ)
5:非常にとろみがある
4:とろみがある
3:どちらとも言えない
2:とろみがあまりない
1:とろみがない
(保形性)
5:非常に良い
4:良い
3:普通
2:悪い
1:非常に悪い
(とろみ)
5:非常にとろみがある
4:とろみがある
3:どちらとも言えない
2:とろみがあまりない
1:とろみがない
実施例2では、比較例2,3に比べて、保形性を維持しつつ、とろみのあるたこ焼きを作製することができた。これは、アマシードガムによって気泡安定性が優れるためと考えられる。
<実施例3、比較例4~6>
[パンの作製]
表4に示す配合比(質量部)で、下記方法でパンを作製した。高さの測定を行い、物性測定(かたさおよび復元性(凝集性))を下記方法で行い、膨らみ、かみ応え、もちもち感、しっとり感を下記基準で評価した。官能評価は、10名のパネラーによる評価の平均値である。結果を表4に示す。なお、α-アミラーゼ製剤は、α-アミラーゼ20質量%、キシラナーゼ1質量%、食品素材79質量%を含有する製剤である。
[パンの作製]
表4に示す配合比(質量部)で、下記方法でパンを作製した。高さの測定を行い、物性測定(かたさおよび復元性(凝集性))を下記方法で行い、膨らみ、かみ応え、もちもち感、しっとり感を下記基準で評価した。官能評価は、10名のパネラーによる評価の平均値である。結果を表4に示す。なお、α-アミラーゼ製剤は、α-アミラーゼ20質量%、キシラナーゼ1質量%、食品素材79質量%を含有する製剤である。
(1)表4に示す組成で混合し、ホームベーカリーの食パンモードにて製パンした(ストレート法、約4時間)。
(2)常温(25℃±5℃)にて2時間以上、放冷した。得られた食パンの高さを測定した後、20mm厚にスライスし、物性測定および官能評価を行った。
(2)常温(25℃±5℃)にて2時間以上、放冷した。得られた食パンの高さを測定した後、20mm厚にスライスし、物性測定および官能評価を行った。
[物性測定]
実施例1と同様の方法で、かたさおよび復元性(凝集性)の測定を行った。
実施例1と同様の方法で、かたさおよび復元性(凝集性)の測定を行った。
[官能評価基準]
(膨らみ)
5:非常に良い
4:良い
3:普通
2:悪い
1:非常に悪い
(かみ応え)
5:噛み応えをしっかりと感じる
4:噛み応えを感じる
3:普通
2:噛み応えをほとんど感じない
1:噛み応えを全く感じない
(もちもち感)
5:強く感じる
4:感じる
3:どちらとも言えない
2:ほとんど感じない
1:全く感じない
(しっとり感)
5:強く感じる
4:感じる
3:どちらとも言えない
2:ほとんど感じない
1:全く感じない
(膨らみ)
5:非常に良い
4:良い
3:普通
2:悪い
1:非常に悪い
(かみ応え)
5:噛み応えをしっかりと感じる
4:噛み応えを感じる
3:普通
2:噛み応えをほとんど感じない
1:噛み応えを全く感じない
(もちもち感)
5:強く感じる
4:感じる
3:どちらとも言えない
2:ほとんど感じない
1:全く感じない
(しっとり感)
5:強く感じる
4:感じる
3:どちらとも言えない
2:ほとんど感じない
1:全く感じない
アマシードガムをパンに使用すると(実施例3)、パンが良く膨らみ、かつ、噛み応えのある食感となった。これは、アマシードガムによって気泡安定性が優れるためと考えられる。澱粉分解酵素(α-アミラーゼ製剤)を使用すると(比較例5)、生地がやわらかくなり、パンが良く膨らんだが、食感が弱くなった。キサンタンガムを使用すると(比較例5)、アマシードガムと類似した効果は得られたが、アマシードガムを使用した場合より、パンが膨らまず、かつ、やわらかい食感となり、アマシードガムには及ばなかった。
以上の通り、実施例1~3のようにアマシードガムを用いることによって、気泡安定性に優れる小麦粉食品を得ることができた。実施例1のようにアマシードガムを用いることによって、ふんわりとし、かみ応えのある食感が得られるホットケーキを作製することができた。実施例2のようにアマシードガムを用いることによって、保形性ととろみを両立するたこ焼きを作製することができた。実施例3のようにアマシードガムを用いることによって、よく膨らみ、かみ応えのある食感が得られるパンを作製することができた。
<実施例4、比較例7~10>
[米粉パンの作製]
表5に示す配合比(質量部)で、下記方法で米粉パンを作製した。体積の測定を行い、物性測定(かたさおよび復元性(凝集性))を下記方法で行い、やわらかさ、ふんわり感、復元性(弾力)を下記基準で評価した。官能評価は、10名のパネラーによる評価の平均値である。結果を表5に示す。
[米粉パンの作製]
表5に示す配合比(質量部)で、下記方法で米粉パンを作製した。体積の測定を行い、物性測定(かたさおよび復元性(凝集性))を下記方法で行い、やわらかさ、ふんわり感、復元性(弾力)を下記基準で評価した。官能評価は、10名のパネラーによる評価の平均値である。結果を表5に示す。
(1)表5に示す組成で混合し、ホームベーカリーの米粉パンモードにて製パンした(ストレート法、約2時間)。
(2)常温(25℃±5℃)にて2時間以上、放冷した。得られた食パンの体積(cc)を測定した後、20mm厚にスライスし、物性測定および官能評価を行った。
(2)常温(25℃±5℃)にて2時間以上、放冷した。得られた食パンの体積(cc)を測定した後、20mm厚にスライスし、物性測定および官能評価を行った。
[物性測定]
実施例1と同様の方法で、かたさおよび復元性(凝集性)の測定を行った。
実施例1と同様の方法で、かたさおよび復元性(凝集性)の測定を行った。
[官能評価基準]
(やわらかさ)
5:やわらかい
4:やややわらかい
3:普通
2:ややかたい
1:かたい
(ふんわり感)
5:かなりふんわりしている
4:ややふんわりしている
3:どちらとも言えない
2:ほとんどない(やや重い)
1:ない(重い)
(復元性(弾力))
5:しっかりと感じる
4:やや感じる
3:どちらとも言えない
2:ほとんど感じない
1:感じない
(やわらかさ)
5:やわらかい
4:やややわらかい
3:普通
2:ややかたい
1:かたい
(ふんわり感)
5:かなりふんわりしている
4:ややふんわりしている
3:どちらとも言えない
2:ほとんどない(やや重い)
1:ない(重い)
(復元性(弾力))
5:しっかりと感じる
4:やや感じる
3:どちらとも言えない
2:ほとんど感じない
1:感じない
アマシードガムを米粉パンに使用すると(実施例4)、米粉パンの体積が増加し、パンがやわらかく、ふんわり感があり、復元性(弾力)がしっかりとした米粉パンとなった。これは、アマシードガムによって気泡安定性が優れるためと考えられる。メチルセルロースを使用すると(比較例8)、ややかたくなり、復元性(弾力)が弱くなった。ヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用すると(比較例9)、復元性(弾力)が弱くなった。キサンタンガムを使用すると(比較例10)、かたくなった。
以上の通り、実施例4のようにアマシードガムを用いることによって、気泡安定性に優れる米粉食品を得ることができた。実施例4のようにアマシードガムを用いることによって、やわらかく、ふんわり感があり、復元性(弾力)がしっかりとした米粉パンを作製することができた。
このように、実施例のようにアマシードガムを用いることによって、気泡安定性に優れる小麦粉食品および米粉食品を得ることができた。
Claims (4)
- アマシードガムを含有することを特徴とする小麦粉食品および米粉食品用組成物。
- 小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムと、を含むことを特徴とする小麦粉食品および米粉食品用プレミックス。
- 小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムと、を含むことを特徴とする小麦粉食品および米粉食品。
- 小麦粉および米粉のうち少なくとも1つと、アマシードガムと、を用いることを特徴とする小麦粉食品および米粉食品の作製方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021005687 | 2021-01-18 | ||
JP2021005687 | 2021-01-18 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022111061A true JP2022111061A (ja) | 2022-07-29 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021195244A Pending JP2022111061A (ja) | 2021-01-18 | 2021-12-01 | 小麦粉食品および米粉食品用組成物、小麦粉食品および米粉食品用プレミックス、小麦粉食品および米粉食品、ならびに小麦粉食品および米粉食品の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022111061A (ja) |
-
2021
- 2021-12-01 JP JP2021195244A patent/JP2022111061A/ja active Pending
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