JP2012183038A - 食品添加用焼成糠 - Google Patents

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Koichi Fukumori
幸一 福盛
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Abstract

【課題】 本発明は、食味が良く、栄養価の高い食品添加用焼成糠を提供すること目的とする。また、穀粉、及び食品添加用焼成糠を含む食品用穀粉組成物、並びに食品用穀粉組成物を用いた食品を提供すること目的とする。さらに、米粉を含む穀粉、及び食品添加用焼成糠を含むパン又は菓子用穀粉組成物、並びにパン又は菓子用穀粉組成物を用いたパン又は菓子を提供すること目的とする。
【解決手段】 本発明の食品添加用焼成糠は、生の糠を焼成処理して得られる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、各種食品に添加するための焼成糠、当該焼成糠を含む食品用穀粉組成物、及び当該組成物を用いた各種の食品に関する。本発明の焼成糠は、例えば、パン、菓子、麺類、ピッツザ、お好み焼き、たこ焼き、たい焼き、和菓子、おかき、ハンバーグ、スープ、お茶漬けパウダー、ふりかけ、及びソーセージなどの各種の食品に添加して用いられる。
米糠は、玄米を精米する際に得られるものであり、精米の程度によって異なるが、果皮、種皮、糊粉層といった玄米の外側部分を含む粉体である。
米糠等の糠類は、蛋白質、ビタミン、ミネラル等の豊富な栄養素を含むばかりでなく、多量の食物繊維を含んでいる。しかし、食味や他の食品との相性が悪いため、漬物用糠床や飼料等に利用されることが多かった。また、消化酵素を含むため変質しやすく、そのまま食品原料として長期間貯蔵することも困難であった。そのため、米糠の多くは廃棄されていた。しかし、全世界における将来的な食糧不足の観点から、糠類の有効利用が望まれている。
米糠の風味を改善するため、例えば、特許文献1では、糠類を蒸し処理することが記載されている。
また、特許文献2では、糠を洗浄処理、煮沸処理、脱水処理、成形処理、及び焼成処理して糠食品を製造する方法が提案されている。
しかし、特許文献1又は2に記載の糠類の処理方法では、糠類から蛋白質、ビタミン、ミネラル、澱粉質成分、及び油脂成分等の栄養素が除去されてしまい、糠類の栄養価が低下するというデメリットがある。
特開平7−184573号公報 特開2001−136924号公報
本発明は、食味が良く、栄養価の高い食品添加用焼成糠を提供すること目的とする。また、穀粉、及び食品添加用焼成糠を含む食品用穀粉組成物、並びに食品用穀粉組成物を用いた食品を提供すること目的とする。さらに、米粉を含む穀粉、及び食品添加用焼成糠を含むパン又は菓子用穀粉組成物、並びにパン又は菓子用穀粉組成物を用いたパン又は菓子を提供すること目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、生の糠をそのまま焼成処理することにより、食味が良く、栄養価の高い焼成糠が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、生の糠を焼成処理して得られる食品添加用焼成糠、に関する。
本発明の食品添加用焼成糠(以下、単に「焼成糠」という)は、生の糠を蒸し処理又は煮沸処理等することなく、そのまま焼成処理したものである。本発明の焼成糠は、従来のような蒸し処理又は煮沸処理を施していないので、蛋白質、ビタミン、ミネラル、澱粉質成分、及び油脂成分等の栄養素が除去されておらず、栄養価が非常に高いという特徴がある。また、焼成処理を行っているので、糠特有の風味及び食味が改善され、風味及び食味の良好な焼成糠が得られる。当該焼成糠を食品に添加することにより、栄養価の高い食品が得られる。
前記糠は、米糠であることが好ましい。
また、本発明は、穀粉、及び前記焼成糠を含む食品用穀粉組成物、並びに当該食品用穀粉組成物を用いた食品、に関する。
また、本発明は、米粉を含む穀粉、及び前記焼成糠を含むパン又は菓子用穀粉組成物、並びに当該パン又は菓子用穀粉組成物を用いたパン又は菓子に関する。
パン又は菓子用穀粉組成物において、焼成糠の含有量は、穀粉100重量部に対して30重量部以下であることが好ましい。焼成糠の含有量が30重量部を超えると食感が悪くなる傾向にある。
本発明の焼成糠を含む米粉パンは、グルテンを使用しなくても、ふっくら膨らんだ食感に優れるものである。小麦粉は、水を加えて練り合せると、小麦粉中のタンパク質のグリアジンとグルテニンによってガム状の粘弾性を有するグルテンになり、発酵で生じる炭酸ガスを生地中に包蔵する機能が発揮され、発酵パンの容積拡大につながることが知られている。通常、米粉パンを作製する際には、上記機能を付与するために穀粉組成物中にグルテンを添加する必要がある。しかし、本発明の米粉パンは、焼成糠を含んでおり、焼成糠が発酵したパンの内相を補強しているため、あえてグルテンを使用しなくても、ふっくら膨らんだ容積の大きい米粉パンが得られる。
また、本発明の焼成糠を含む菓子は、風味及び食感に優れたものである。
また、本発明は、前記パン用穀粉組成物に少なくとも酵母及び水成分を加えて混合して生地を作る混合工程、前記生地を成形して成形生地を作る成形工程、前記成形生地を発酵させるホイロ工程、及び前記ホイロ工程後の成形生地を焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱、又は加圧加熱により調理する調理工程を含むパンの製造方法、に関する。
また、本発明は、前記菓子用穀粉組成物に少なくとも卵成分を加えて混合して生地を作る混合工程、前記生地を成形して成形生地を作る成形工程、及び前記成形生地を焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱、又は加圧加熱により調理する調理工程を含む菓子の製造方法、に関する。
実施例1で作製したトーストAの断面写真である。 比較例1で作製したトーストBの断面写真である。
本発明の焼成糠は、生の糠を焼成処理したものである。
糠の種類は特に制限されず、例えば、米糠、大麦糠、小麦糠、及びライ麦糠などが挙げられるが、米糠を用いることが好ましい。
焼成処理の温度及び時間は特に制限されないが、焼成温度は100〜200℃であることが好ましく、より好ましくは120〜180℃であり、焼成時間は10〜60分間であることが好ましく、より好ましくは20〜50分間である。焼成温度が低すぎる場合又は焼成時間が短すぎる場合には、糠特有の風味及び食味を改善することが難しい。また、焼成が不十分な糠を、グルテンを使用しない米粉パンに使用すると、パンの内相を補強する効果が低いため、パンが膨らみにくくなる。一方、焼成温度が高すぎる場合又は焼成時間が長すぎる場合には、糠が焦げたり、品質が低下するため好ましくない。
焼成処理の方法も特に制限されず、例えば、パン用又はケーキ用オーブンを用いる方法、加熱天板を用いる方法などが挙げられる。特に、パン用又はケーキ用オーブンを用いることが好ましい。
焼成糠は、ミルで粉砕して篩にかけて粒度を均一にしておくことが好ましい。特に、パン又は菓子の仕上がりを良好にするためには、通常平均粒径が200〜1200μm、好ましくは250〜800、より好ましくは300〜500μmの焼成糠を用いることが好ましい。焼成糠を細かく粉砕しすぎると油が出てくるため好ましくない。また、焼成前の生糠を粉砕すると油が出てくるため、焼成後に粉砕することが好ましい。
本発明の焼成糠は、パン、菓子、麺類、ピッツザ、お好み焼き、たこ焼き、たい焼き、和菓子、おかき、ハンバーグ、スープ、お茶漬けパウダー、ふりかけ、及びソーセージなどの各種の食品に添加することができる。
一方、本発明の食品用穀粉組成物は、穀粉、及び前記焼成糠を含むものである。
前記穀粉組成物により製造される食品としては、例えば、パン、菓子、麺類、ピッツザ、お好み焼き、たこ焼き、たい焼き、和菓子、及びおかきなどが挙げられる。前記穀粉組成物は、パン又は菓子を製造するために好適に用いられ、特に米粉パン又は米粉菓子を製造するために好適に用いられる。
穀粉の種類は特に制限されず、例えば、米粉、アルファ化米粉、小麦粉、アルファ化小麦粉、澱粉、アルファ化澱粉、大麦粉、大豆粉、そば粉、きび粉、あわ粉、胚芽粉、雑穀粉、及びグネツム種子粉などが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
米粉パン又は米粉菓子を製造する場合、穀粉として米粉を主に用いるが、米粉のみを用いてもよい。
米粉は、生米を粉砕、粉末化したものである。米としては、粳米、もち米などが挙げられる。粉砕する前の生米は特に制限されず、例えば、精白米、玄米、発芽玄米、発芽玄米アロゲン、赤米、黒米、屑米、古米などが挙げられる。米粉の粒度及び粒度分布は特に制限されないが、好ましくは80メッシュをパスするもの、より好ましくは100メッシュをパスするものであり、200メッシュをパスする割合が50重量%以上であることが好ましく、60重量%以上であることがより好ましい。ただし、少量の粗い粒子が混在しても問題はなく、100メッシュオンの量が5重量%以下であることが好ましい。なお、通常、粒度の小さい米粉(粒度が30μm以下の米粉)を用いた場合には、ふっくら膨らんだ食感のよい米粉パンを製造することは困難であるが、本発明のように焼成糠を添加すると、粒度の小さい米粉を用いた場合であっても、ふっくら膨らんだ食感のよい米粉パンを製造することができる。生米を粉砕して米粉とする方法は、公知の方法が使用でき、胴搗き製粉、ロール製粉、石臼製粉、気流粉砕製粉、高速回転打撃製粉等が例示される。
焼成糠の添加量は特に制限されないが、穀粉100重量部に対して30重量部以下であることが好ましく、より好ましくは20重量部以下である。下限値は特に制限されないが、1重量%以上であることが好ましく、より好ましくは5重量%以上、特に好ましくは10重量%以上である。
本発明においては、上記穀粉と共に、米粒そのものを穀粉組成物に含ませることもできる。
米粒のまま使用する場合には、吸水処理および/または加熱処理などを予め行うことが好ましい。吸水処理は、少なくとも30分〜30時間、好ましくは6時間〜24時間行う。加熱処理は蒸すことが好ましい。米粒の水分率は、米重量に対し、20重量%〜100重量%である。水分率は、加熱乾燥法により米粉を常圧下100℃で乾燥させ、恒量に達した後乾燥前後の重量を測定し、下記式により求める。
水分率(重量%)=100×(乾燥前の重量−乾燥後の重量)/(乾燥前の重量)
パン用穀粉組成物の必須成分ではないが、パンの製造に必要に応じて用いられるグルテンは、活性グルテンであることが好ましい。
グルテンを添加する場合、パン用穀粉組成物中に20重量%以下であることが好ましく、より好ましくは15重量%以下である。
パン又は菓子用穀粉組成物には、製造するパン又は菓子の種類に応じて、糖類、食塩、ガム質、乳成分、卵成分、油脂、膨張剤、無機塩類、ビタミン類、及びホワイトパウダーからなる群より選ばれる少なくとも1種の添加物を任意の量で配合することができる。
前記穀粉組成物は、乾燥状態の粉状、水分を含んだ半練り状、粉と粒の混合状態のいずれでもよい。
糖類としては、例えば、ぶどう糖、果糖、乳糖、砂糖、マルトース、トレハロース、フルクトースなどの糖、またはソルビト−ル、マルチトール、パラチニット、水添水飴などの糖アルコールが挙げられる。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
食塩としては、塩化ナトリウムが99%以上の精製塩、または天日塩もしくは粗塩等の粗製塩が制限なく用いられる。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
ガム質としては、玄米粉、グルテン、白糠、その他の原料のなじみをよくする作用を有するものであれば特に制限されないが、アルギン酸、キサンタンガム、デキストリン、セルロース等があげられる。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
乳成分とは、粉乳、脱脂粉乳など、脂肪分を含む通常の牛乳に由来する成分をいう。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
卵成分としては、卵黄、卵白、全卵、その他の卵に由来する成分をいう。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
油脂としては、バター、マーガリン、ショートニング、ラード、オリーブ油等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
膨張剤としては、ベーキングパウダー、重曹、イーストパウダー等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
無機塩類としては、塩化アンモニウム、塩化マグネシウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、焼成カルシウム、アンモニウムミョウバン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
ビタミン類としては、ビタミンC、ビタミンB1 、ビタミンB2 、ビタミンD、ビタミンE、カロチン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
また、パン又は菓子用穀粉組成物には、各種の食品または食品添加物を配合してもよく、例えば、五穀に属する他の穀物、植物の果実、種子または枝葉、イーストフード、乳化剤などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
本発明のパンの製造方法は、前記パン用穀粉組成物に少なくとも酵母及び水成分を加えて混合して生地を作る混合工程、前記生地を成形して成形生地を作る成形工程、前記成形生地を発酵させるホイロ工程、及び前記ホイロ工程後の成形生地を焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱、又は加圧加熱により調理する調理工程を含む。
酵母としては、天然酵母、生イースト、ドライイースト等の公知の酵母を使用することができる。パン生地を冷凍する場合には、低温に強い冷凍用の酵母(冷凍用イースト)を使用することが好ましい。
水成分は水であってもよく、牛乳のようなものであってもよく、製造目的のパンに応じて適宜選定することができる。混合は手で行なってもよいが、市販のミキサーを使用して行なうことが好ましい。混合条件は小麦粉パンの製造における当業者の技術常識により適宜設定することができる。
上記のパンの製造方法において、角食パン、山食パン、フランスパンのようなパンを製造する場合には、混合工程で得られた生地を休ませるベンチ工程を設けることが好ましく、また混合工程とベンチ工程の間に混合工程にて製造した生地を分割して分割生地とする分割工程を設け、分割生地をベンチ工程に送ることが好ましい。ベンチ工程にて得られた分割生地は、成形工程において製造するパンの形状に応じた形状に成形され、その後発酵のためにホイロ工程に送られる。
本発明において、1次発酵(小麦粉パンの製造におけるフロアタイムに相当する)は、なしで行なうことができる。ただし、上記の角食パン、山食パン、フランスパンのようなパンを製造する場合には、1次発酵を設けてもよく、その場合、1次発酵時間(フロアタイム)は30分以下、好ましくは20分以下である。
上記のベンチ工程における所要時間(ベンチタイム)は、常温で5〜30分であることが好ましく、10〜25分であることがより好ましい。またホイロ工程の所要時間であるホイロタイム(発酵時間)は、20〜100分であることが好ましく、30〜90分であることがより好ましい。ホイロ工程の条件も製造するパンに応じて適宜設定するものであるが、発酵させる必要があるので、30〜45℃、湿度60〜80%の高湿度のホイロに収容する。
また上記のパンの製造方法において、クロワッサンなどのデニッシュパンを製造する場合には、混合工程において25〜30℃の仕上がり温度にて得られた生地を、まず生地温度が10℃以下、好ましくは8℃程度になるように冷却する冷却工程を設ける。冷却に際しては、シート状にすることが好ましい。冷却工程は、以下の油脂シートを使用して折り返して層状構造の生地とする際に、油脂が溶解することを防止する作用を有する。冷却工程で冷却し後のシート状の生地は、何度も油脂シートの層を介して折り返して薄いシート状生地に成形するシート化工程、積層されたシート状生地を裁断する分割工程、並びに裁断された生地を製造するパンの形状に応じた形状に成形する成形工程を経た後にホイロ工程に送られる。シート化工程においては、生地が発熱するので、油脂が溶融しないように繰り返し冷却工程を設けても良い。冷却に際しては、生地が凍らないように注意する。
焼成等は公知の方法で行なうことができるが、焼き色が優れている点で通常のパンの焼成を行なうオーブンを使用することがより好ましい。本発明のパンの製造は、個々の工程を手作業で行なってもよく、また混合工程、分割工程、成形工程、発酵(ホイロ)工程、調理工程等の必要な全工程を連続して行なうことができる連続製造装置を使用して行なってもよい。
本発明の製造方法により得られるパンは特に限定されず、例えば、食パン、山食パン、フランスパン、クロワッサン、コッペパン、バターロール、アンパン等の菓子パン、ドイツパン、ベーグル、デニッシュパン、イーストドーナツ、プレッツェル、ピッツザ、ナン等の発酵パンなどが挙げられる。
一方、本発明の菓子の製造方法は、前記菓子用穀粉組成物に少なくとも卵成分を加えて混合して生地を作る混合工程、前記生地を成形して成形生地を作る成形工程、及び前記成形生地を焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱、又は加圧加熱により調理する調理工程を含む。
卵成分としては、卵黄、卵白、全卵、その他の卵に由来する成分が挙げられる。これらは単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
菓子用生地は、前記菓子用穀粉組成物、卵成分、必要に応じて添加物を所定の割合で常法に従って混合(必要により泡立て)することにより作製することができる。菓子用生地の作製に際しては、通常、全卵、又は全卵と水の混合物が使用されるが、その他に卵黄、卵白、牛乳、クリーム、バター、ホワイトパウダーなどを加えてもよい。通常、全卵は、菓子用生地中に10〜60重量%程度配合される。菓子は、このようにして得られた菓子用生地を(ケーキの場合は型に入れて)常法に従って焼成等することにより製造することができる。
本発明の製造方法により得られる菓子は特に限定されず、例えば、スポンジケーキ、ロールケーキ、シフォンケーキ、マドレーヌ、ケーキドーナツ、及びホットケーキなどの各種のケーキ;クッキー;まんじゅうなどの和菓子が挙げられる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
(焼成米糠の平均粒径の測定)
焼成米糠の平均粒径は、散乱式粒子径分布測定装置(堀場製作所製、LA−950)を用いて測定した。平均粒径は、メジアン径を採用した。
製造例1
(焼成米糠の作製)
生の米糠を150℃のパン用オーブン中で50分間焼成して焼成米糠を得た。その後、焼成米糠をミルで粉砕して篩にかけて粒度を均一にした。焼成米糠の平均粒径を測定したところ、平均粒径(メジアン径)は346μmであった。
実施例1
(トーストの作製)
米粉(福盛ドゥ社製、シトギ2号)70重量部、小麦グルテン(福盛ドゥ社製、シトギグルテンAF)20重量部、前記焼成米糠10重量部、砂糖8重量部、食塩1.7重量部、ドライイースト0.7重量部、及び水75重量部をミキサーを用いて、27℃で、低速4分、中速5分、及び中高速8分で混捏して生地を作製した。
得られた生地は1次発酵工程(フロアタイム)を設けることなく分割工程において80gに分割し、発酵を行なうベンチタイムを15分設けた(発酵工程)。発酵工程後の生地はワンローフ型に成形を行った。成形した生地は、温度40℃、湿度80%のホイロにて85分発酵させた後、オーブンにて200℃で30分焼成を行い、トーストAを作製した。図1は、トーストAの断面写真である。焼成米糠を添加したトーストは、膨らみが良好であり、容積が大きいことがわかる。また、当該トーストは、米糠特有の風味もなく、焼き色及び食感も良好であった。
比較例1
(トーストの作製)
米粉(福盛ドゥ社製、シトギ2号)80重量部、小麦グルテン(福盛ドゥ社製、シトギグルテンAF)20重量部、砂糖8重量部、食塩1.7重量部、ドライイースト0.7重量部、及び水80重量部をミキサーを用いて、27℃で、低速4分、中速5分、及び中高速8分で混捏して生地を作製した。その後、実施例1と同様の方法でトーストBを作製した。図2は、トーストBの断面写真である。トーストAに比べて膨らみが劣ることがわかる。
実施例2
(冷凍ピッツザ生地の作製)
米粉(福盛ドゥ社製、シトギ2号)70重量部、小麦グルテン(福盛ドゥ社製、シトギグルテンAF)20重量部、前記焼成米糠10重量部、砂糖10重量部、食塩1重量部、バイタルグルテン1.7重量部、酵母(S.I.Lesaffre社製、サフ セミドライイースト レッド)1.2重量部、製パン用生地改良剤(S.I.Lesaffre社製、サフ マジミックス39)0.3重量部、オリーブ油2重量部、モルト0.2重量部、及び水84重量部をミキサーを用いて、20℃で、低速3分、及び中速17分で混捏して生地を作製した。
得られた生地は1次発酵工程(フロアタイム)を設けることなく分割工程において230gに分割し、発酵を行なうベンチタイムを20分設けた(発酵工程)。発酵工程後の生地を成形し、−25℃で60分冷凍させて冷凍ピッツザ生地を作製した。
実施例3
(冷凍ドーナツ生地の作製)
米粉(福盛ドゥ社製、シトギ2号)70重量部、小麦グルテン(福盛ドゥ社製、シトギグルテンAF)20重量部、前記焼成米糠10重量部、冷凍用ベーキングパウダー2重量部、バイタルグルテン1.7重量部、玄米乳酸0.8重量部、砂糖10重量部、食塩1.7重量部、ショートニング15重量部、脱脂粉乳3重量部、酵母(S.I.Lesaffre社製、サフ セミドライイースト ゴールド)2.5重量部、全卵15重量部、トレハロース5重量部、香料(バタロン)0.2重量部、製パン用生地改良剤(S.I.Lesaffre社製、サフ マジミックス ヴェールクレール)1.5重量部、及び水64重量部をミキサーを用いて、23℃で、低速4分、中速5分、及び中高速7分で混捏して生地を作製した。
得られた生地は分割工程において2500gに分割し、−25℃で2時間冷凍させて冷凍ドーナツ生地を作製した。
実施例4
(冷凍リングドーナツ生地の作製)
玄米粉70重量部、小麦グルテン(福盛ドゥ社製、シトギグルテンAF)20重量部、前記焼成米糠10重量部、冷凍用ベーキングパウダー2重量部、バイタルグルテン2重量部、玄米乳酸0.8重量部、砂糖10重量部、食塩1.5重量部、ショートニング15重量部、脱脂粉乳3重量部、酵母(S.I.Lesaffre社製、サフ セミドライイースト ゴールド)2.5重量部、全卵15重量部、トレハロース5重量部、香料(バタロン)0.2重量部、製パン用生地改良剤(S.I.Lesaffre社製、サフ マジミックス ヴェールクレール)1.5重量部、及び水67重量部をミキサーを用いて、23℃で、低速4分、中速6分、及び中高速9分で混捏して生地を作製した。
得られた生地は1次発酵工程(フロアタイム)を設けることなく分割工程において80gに分割し、発酵を行なうベンチタイムを20分設けた(発酵工程)。発酵工程後の生地はリング型に成形を行った。成形した生地は、温度38℃、湿度78%のホイロにて65分発酵させた後、−20℃で1時間冷凍させて冷凍リングドーナツ生地を作製した。

Claims (9)

  1. 生の糠を焼成処理して得られる食品添加用焼成糠。
  2. 前記糠は、米糠である請求項1記載の食品添加用焼成糠。
  3. 穀粉、及び請求項1又は2記載の食品添加用焼成糠を含む食品用穀粉組成物。
  4. 請求項3記載の食品用穀粉組成物を用いた食品。
  5. 米粉を含む穀粉、及び請求項1又は2記載の食品添加用焼成糠を含むパン又は菓子用穀粉組成物。
  6. 前記食品添加用焼成糠の含有量は、穀粉100重量部に対して30重量部以下である請求項5記載のパン又は菓子用穀粉組成物。
  7. 請求項5又は6記載のパン又は菓子用穀粉組成物を用いたパン又は菓子。
  8. 請求項5又は6記載のパン用穀粉組成物に少なくとも酵母及び水成分を加えて混合して生地を作る混合工程、前記生地を成形して成形生地を作る成形工程、前記成形生地を発酵させるホイロ工程、及び前記ホイロ工程後の成形生地を焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱、又は加圧加熱により調理する調理工程を含むパンの製造方法。
  9. 請求項5又は6記載の菓子用穀粉組成物に少なくとも卵成分を加えて混合して生地を作る混合工程、前記生地を成形して成形生地を作る成形工程、及び前記成形生地を焼成、フライ、蒸煮、マイクロ波加熱、又は加圧加熱により調理する調理工程を含む菓子の製造方法。

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