JP2014013785A - 電磁波遮蔽シート及びそれを用いた表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】好ましい電磁波遮蔽性能を備え、且つ、表示画像にニジムラが生じることを極めて高度に抑制することができる電磁波遮蔽シートを提供すること。
【解決手段】透明基材11上に、導電層12が積層されてなる電磁波遮蔽シート1であって、透明基材11は、6000nm以上のリタデーションを有する電磁波遮蔽シート1とする。導電層12は、金属粒子とバインダー樹脂を含む導電性組成物を所定形状に形成することによって形成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波遮蔽シート及びそれを用いた表示装置に関する。
テレビ、パーソナルコンピュータ、又は携帯電話のモニター等のディスプレイ表示装置(以下、単に「表示装置」とも言う。)として、例えば、液晶ディスプレイ装置(LCD)、プラズマディスプレイ装置(PDP)、電場発光(EL)ディスプレイ装置、陰極線管(CRT)ディスプレイ装置、等が知られている。これらの表示装置においては、いずれも不要な電磁波が発生し、周辺機器等の作動に影響を与えるおそれがある。
特に、近年需要の高まっている高視野角性能を有するLCDにおいては、日々高精細化、高速駆動化が進んでいるLCDユニット本体からの電磁波放射が周辺機器に影響を与えるおそれを無視できない状況となっている。中でも、近年普及が急速に進んでいる小型LCD(携帯電話、スマートフォン等)においては、LCD駆動回路の誤作動、前面側設置電気駆動デバイス(タッチパネルユニット等)の誤作動、周辺機器、及び人体への影響を抑止するために、電磁波の放射を遮蔽する意義は大きい。
このような表示装置における電磁波の遮蔽について、遮蔽性と光線透過性を兼ね備えた透明部材が求められる。例えば、電磁波を遮蔽する透明部材としては、透明基材上に銀粒子等を含む導電インキによる導電性パターンを設けたPDP前面用電磁波遮蔽材が開示されている(特許文献1参照)。
又、電磁波遮蔽シートを構成する透明基材としては、透明基材の複屈折に起因して画面上に生じる色の異なるムラ(以下、「ニジムラ」とも言う)を低減させるために、複屈折の少ない基材としてトリアセチルセルロース(TAC)に代表されるセルロースエステルからなるフィルムが一般的に用いられていた。
しかしながら、セルロースエステルは一般的に高価であり、又、吸湿による寸法変化やカールの問題が残っている。このため、セルロースエステルフィルムに代替する材料樹脂として、より低コストで入手、或いは製造可能なポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルムを利用する試みがなされている(特許文献2参照)。
ところが、本発明者らの研究によると、特許文献2において開示されているポリエステルフィルムを用いた場合であっても、特に表示画面を斜めから観察したときには、依然ニジムラの発生の抑止は不十分であり、更なる表示品質の向上を可能とする電磁波遮蔽シートの開発が望まれていた。
WO2008/149969号パンフレット 特開2010−204630号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、表示装置に用いる電磁波遮蔽シートに関して、電磁波遮蔽性と光線透過性を兼ね備え、且つ、ニジムラの発生を高度に抑制することができる電磁波遮蔽シートを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、透明基材として、所定の高いリタデーション値を有するポリエステルフィルムを用いるとの着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 透明基材上に、導電層が積層されてなる電磁波遮蔽シートにおいて、
前記透明基材は、6000nm以上のリタデーションを有している。
(1)によれば、導電層によって電磁波を遮蔽することができ、透明基材によって光線を透過させることができることに加えて、リタデーションが特定の高い範囲に限定された透明基材を用いることによってニジムラの発生をも高度に抑制することができる。
(2) (1)において、前記導電層は、透明導電性材料からなる導電膜である。
(2)によれば、導電層の電磁波遮蔽性能と光線透過性をより高いレベルで両立させることができる。
(3) (1)において、前記導電層は、金属粒子とバインダー樹脂を含む導電性組成物が所定形状に形成されたものである。
(3)によれば、簡易な製造方法により製造可能でありながら、十分な電磁波遮蔽性能を備える電磁波遮蔽シートを提供することができる。よって、例えば、高価なITOの使用を削減して、製造工程も簡易化することにより、電磁波遮蔽シート及びそれを用いた表示装置の製造コストを低減することができる。
(4) (1)から(3)のいずれかにおいて、前記透明基材は、面内において最も屈折率が大きい方向である遅相軸方向の屈折率(nx)と、前記遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の屈折率(ny)との差(nx−ny)が、0.05以上である。
(4)によれば、表示装置のニジムラの発生をより高度に抑制することができる。又、透明基材の膜厚を不要に大きくせずに好ましい膜厚の範囲内において、上述した所定のリタデーション値を得ることができる。
(5) (1)から(4)のいずれかにおいて、前記透明基材は、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、(メタ)アクロニトリル系樹脂、及び、シクロオレフィン系樹脂からなる群より選択されるいずれか1種の材料からなる。
(5)によれば、透明基材の好ましい光線透過性を保持しつつ、且つ、上述した所定のリタデーション値を得て、ニジムラの発生を十分に抑制することができる。
(6) (1)から(5)のいずれかにおいて、前記透明基材は、ポリエチレンテレフタレートである。
(6)によれば、透明基材の好ましい光線透過性を保持しつつ、且つ、より好ましいリタデーション値を得て、ニジムラの発生を更に高度に抑制することができる。又、ポリエチレンテレフタレートは、耐熱性においても優れるため、遮蔽シートの製造及び加工に伴う加熱条件の選択の幅が広がる。これにより、より遮蔽性能の高い導電層をより容易に低コストで透明基材上に形成することができる。
(7) 表示装置において、(1)から(6)のいずれかに記載の電磁波遮蔽シートと、画像表示パネルと、を備える。
(7)によれば、電磁波の遮蔽性と光線透過性に優れ、且つ、ニジムラの発生を高度に抑制することができる表示装置を提供することができる。
(8) (7)において、前記画像表示パネルの出光面側に配置される偏光板を備え、前記画像表示パネルは、液晶パネルユニットである。
(8)によれば、電磁波の遮蔽性と光線透過性に優れ、且つ、ニジムラの発生を高度に抑制することができる液晶ディスプレイ装置を提供することができる。
(9) (8)において、前記偏光板の吸収軸と前記電磁波遮蔽シートの前記透明基材の遅相軸とのなす角度が、0°±30°又は90°±30°となるように配設されている。
(9)によれば、表示画像にニジムラが生じることを極めて高度に抑制することができる表示装置を提供することができる。
(10) (8)又は(9)において、前記電磁波遮蔽シートが、前記偏光板の前記画像表示パネルと対向する面とは反対側の面に積層されている。
(10)によれば、例えば、タッチパネル等の電磁波の混入を防止することが必要な部材を配置する場合に、この部材の近傍にて電磁波を遮蔽することにより、効率よく電磁波の混入を低減することができる。
(11) (8)又は(9)において、前記電磁波遮蔽シートが、前記偏光板の前記画像表示パネルと対向する面に積層されている。
(11)によれば、電磁波の発生源の近傍にて、電磁波を遮蔽して、効率よく電磁波を遮蔽することができる。
(12) (7)から(11)のいずれかにおいて、前記電磁波遮蔽シートが、前記画像表示パネルの出光面側の面に積層されている。
(12)によれば、電磁波遮蔽シートを画像表示パネルに配置して色味等を管理することができ、製造工程における管理を簡略化することができる。又、電磁波の発生源の近傍側にて、電磁波を遮蔽して、効率よく電磁波を遮蔽することができる。
(13) (7)から(11)のいずれかにおいて、最外面にタッチパネルユニットを備えるタッチパネル方式の表示装置。
(13)によれば、電磁波の遮蔽により、タッチパネルの誤動作を防止して表示信頼性の高いタッチパネル方式の表示装置を提供することができる。又、ニジムラの発生を高度に抑制することができるため、表示品質の高いタッチパネル方式の表示装置を提供することができる。
(14) (1)から(6)のいずれかに記載の電磁波遮蔽シートの製造方法において、基材樹脂をフィルム状に形成して透明基材を得る透明基材形成工程と、前記透明基材上に、導電性組成物を所定形状に形成して導電層を形成する導電層形成工程と、を備え、前記導電層形成工程は、前記導電性組成物を所定のパターンに印刷する工程である。
(14)によれば、簡易な工程により、従来よりも低コストで、十分な遮蔽性能を備えた電磁波遮蔽シートを製造することができる。これにより、表示装置の製造コストを大幅に低減することができる。
本発明は、上述した構成からなるものであるため、十分な遮蔽性能を備えるものであり、且つ、表示画像にニジムラが生じることを極めて高度に抑制することができる電磁波遮蔽シート及びそれを備えた表示装置を提供できる。
本発明の電磁波遮蔽シートを模式的に示す斜視図である。 本発明の電磁波遮蔽シートを備える表示装置の一例であるタッチパネル装置を模式的に示す断面図である。 本発明の電磁波遮蔽シートを備える表示装置の他の一例であるタッチパネル 平均配向角と配向角差の測定方法を説明する図である。装置を模式的に示す断面図である。
以下に、本発明を詳細に説明する。尚、本明細書においては、特別な記載がない限り、モノマー、オリゴマー、プレポリマー等の硬化性樹脂前駆体も「樹脂」と記載する。又、各図面は説明の便宜上、縦横の縮尺の比率を実物よりも増減してある。
<電磁波遮蔽シート>
まず初めに本発明の好ましい一実施形態である電磁波遮蔽シート1について説明する。図1に示すように、電磁波遮蔽シート1は、透明基材11と、透明基材11上に所定のパターンで形成された導電層12とを有する。
透明基材11は、6000nm以上、好ましくは10000nm以上のリタデーションを有する。リタデーションが6000nm未満であると、表示装置の表示画像にニジムラが生じてしまう。一方、上記透明基材のリタデーションの上限は特に限定されないが、30000nm程度であることが好ましく、20000nm程度であることよりが好ましい。30000nmを超えると、これ以上の表示画像のニジムラ改善効果の向上が見られず、又、膜厚が相当に厚くなるため好ましくない。
尚、上記リタデーションとは、透明基材の面内において最も屈折率が大きい方向(遅相軸方向)の屈折率(nx)と、遅相軸方向と直交する方向(進相軸方向)の屈折率(ny)と、透明基材の厚み(d)とにより、下記の式(数1)によって表わされるものである。
(数1)
リタデーション(Re)=(nx−ny)×d
又、上記リタデーションは、例えば、王子計測機器製KOBRA−WRによって測定(測定角0°、測定波長548.2nm)することができる。
本発明では、上記nx−ny(以下、Δnとも表記する)は、0.05以上であることが好ましい。上記Δnが0.05未満であると、充分なニジムラの抑制効果が得られないことがある。又、上述したリタデーション値を得るために必要な膜厚が厚くなるため、好ましくない。上記Δnのより好ましい下限は0.07である。
透明基材11を構成する材料としては、上述したリタデーションを充足するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、(メタ)アクロニトリル系樹脂、及び、シクロオレフィン系樹脂からなる群より選択される1種が好適に用いられる。
又、透明基材11は、上記の中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなることが特に好ましい。ポリエチレンテレフタレートは汎用性が高く、入手が容易であるからである。又、PETは、光線透過性、熱又は機械的特性に優れ、延伸加工によりリタデーションの制御が可能であり、固有複屈折が大きく、膜厚が薄くても比較的容易に大きなリタデーションが得られるからである。
更に、PETは、加熱による熱収縮率が小さいため、加工処理時の加熱条件の制約が小さい。よって電磁波遮蔽シート1の製造方法の選択の自由度を高めることができる点においても好ましい。例えば、導電層12の形成時に、熱硬化性樹脂をバインダーとして用いる印刷処理等であっても、広い加熱条件の下で採用することができる。これにより、遮蔽性能の高い導電層12をより容易に低コストで形成するための選択が可能となる。又、例えば、電磁波遮蔽シートから筐体へアースを取る場合にも、PETフィルムを材料として用いることにより、熱圧着の様な簡便で、且つ、耐久性の高い処理を行う事ができる。このように、電磁波遮蔽シート1は、透明基材11の材料として、汎用性が極めて高いPETフィルムを用いることにより、製造コストを抑えながらも、表示装置に更に高い表示品質を発揮させることができるものである。
透明基材11を得る方法としては、上述したリタデーションを充足する方法であれば特に限定されないが、例えば、材料がPET等のポリエステルである場合、材料のポリエステルを溶融し、シート状に押出し成形された未延伸ポリエステルをガラス転移温度以上の温度においてテンター等を用いて横延伸後、熱処理を施す方法が挙げられる。上記横延伸温度としては、80〜130℃が好ましく、より好ましくは90〜120℃である。又、横延伸倍率は2.5〜6.0倍が好ましく、より好ましくは3.0〜5.5倍である。上記横延伸倍率が6.0倍を超えると、得られるポリエステルからなる透明基材11の光線透過性が低下しやすくなり、延伸倍率が2.5倍未満であると、延伸張力も小さくなるため、得られる透明基材11の複屈折が小さくなり、リタデーションを6000nm以上とできないことがある。
又、本発明においては、二軸延伸試験装置を用いて、上記未延伸ポリエステルの横延伸を上記条件で行った後、該横延伸に対する流れ方向の延伸(以下、「縦延伸」とも言う)を行ってもよい。この場合、上記縦延伸は、延伸倍率が2倍以下であることが好ましい。上記縦延伸の延伸倍率が2倍を超えると、Δnの値を上述した好ましい範囲にできないことがある。又、上記熱処理時の処理温度はしては、100〜250℃が好ましく、より好ましくは180〜245℃である。
上述した方法で形成した透明基材11のリタデーションを6000nm以上に制御する方法としては、延伸倍率や延伸温度、形成する透明基材の膜厚を適宜設定する方法が挙げられる。具体的には、例えば、延伸倍率が高いほど、延伸温度が低いほど、又、膜厚が厚いほど、高いリタデーションを得やすくなり、延伸倍率が低いほど、延伸温度が高いほど、又、膜厚が薄いほど、低いリタデーションを得やすくなる。
透明基材11の厚みとしては、その構成材料等に応じて適宜決定されるが、20〜500μmの範囲内であることが好ましい。20μm未満であると、透明基材11のリタデーションを6000nm以上にできないことがあり、又、力学特性の異方性が顕著となり、裂け、破れ等を生じやすくなり、工業材料としての実用性が著しく低下することがある。一方、500μmを超えると、透明基材が非常に剛直であり、高分子フィルム特有のしなやかさが低下し、やはり工業材料としての実用性が低下するので好ましくない。上記透明基材11の厚さのより好ましい下限は30μm、より好ましい上限は400μmであり、更により好ましい上限は300μmである。
透明基材11は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、84%以上であるものがより好ましい。尚、上記透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
次に、透明基材11上に形成される導電層12について説明する。導電層12は、金属層をパターン形成し開口部の存在によって見かけ上透明に見えるものにすることによって形成することができる。この金属パターンの形成は、金属粒子とバインダー樹脂を含む導電性組成物(導電性インキ或いは導電性ペースト)を、後述する印刷法により基材上又は透明プライマー層上に形成することで得ることができる。
導電層12の平面視におけるパターン形状は、メッシュ(網目乃至格子)形状が代表的なものであるが、その他、ストライプ(平行線群乃至縞模様)形状、螺旋形状等も用いられる。メッシュ形状の場合、単位格子形状は、正3角形、不等辺3角形等の3角形、正方形、長方形、台形、菱形等の4角形、6角形、8角形等の多角形、円、楕円等が用いられる。又、モアレを軽減する目的で、ランダム網目状、又は擬似ランダム網目状のパターン等も使用可能である。その線幅と線間ピッチも通常採用されている寸法であればよい。例えば、線幅は3〜50μmとすることができ、線間ピッチは100〜5000μmとすることができる。尚、導電層12の光線透過率と下記に詳細を説明する表面抵抗率をより高いレベルで両立させる観点からは、1000〜5000μmであることが好ましい。光線透過率は、通常90%以上である。又、所定パターンとは別に、その周辺部の全周又はその一部にそれと導通を保ちつつ隣接した全ベタ(開口部なし)等の接地パターンが設けられる場合もある。尚、線幅は、より高透明、不可視のものを得るために、より一層微細化することが求められている。この観点から、15μm以下、特に8μm以下とすることが好ましい。
上記パターンのピッチやバイアス角度は、適用される表示装置の画素配列等に応じてモアレを軽減するためにその都度最適化されることが好ましい。
導電層12の厚さは、導電層12に備えさせる抵抗値によっても異なるが、導電性能と導電層12上への他部材の接着適性との兼ね合いから、その中央部(突起パターンの頂部)での測定において、通常、0.1μm以上50μm以下であり、好ましくは、0.5μm以上10μm以下である。
導電層12のパターン形成の方法としては、パターン印刷、フォトリソグラフィー(エッチング)、転写、自己組織化等が適用可能である。コストパフォーマンスを高める観点からは、電磁波遮蔽シート1は、特にパターン印刷で形成することが好ましい。パターン印刷の手法としては、導電性組成物を所定のパターンに印刷する手法、無電解めっきの触媒機能を有する材料を所定のパターンに印刷し導電性金属を無電解めっきする手法、無電解めっきの触媒と付加体を形成する材料を印刷後、触媒を付加し無電解めっき処理を行う手法等が挙げられる。導電性組成物としては銀ペースト、銅ペースト、導電性高分子等が挙げられる。触媒機能を有する材料としてはパラジウム等の触媒粒子や、触媒粒子を表面に担持した粒子等を含むインキ等が挙げられる。触媒と付加体を形成する材料としては銀や導電性高分子等を含むインキ等が挙げられる。無電解めっき層を形成する金属としては銅やニッケル、銀等の導電性金属が挙げられる。
パターン印刷の方法としては必要とされるパターン精度により任意の手法が適用できるが、スクリーン印刷や、凹版オフセット印刷、あるいはUV硬化プライマーにより凹版から転写させる方法等が好適に用いられる。
パターン印刷により、金属粒子とバインダー樹脂を含む導電性組成物によって導電層12をパターン形成する場合、金属粒子としては、上記に例示した通り、導電性を持った金属であれば使用可能であり、導電層12は単体の金属や合金であってもよく、金属粒子が結着材により結着されたものでもよい。バインダー樹脂としては、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも使用可能である。尚、後述の電気抵抗低減化処理を施す場合は、酸又は温水にて溶解することのない非水溶性樹脂を用いる。
パターン印刷に用いることができるバインダー樹脂を例示すると、熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、ポリエステル−メラミン樹脂、エポキシ−メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂等の樹脂を挙げることができ、電離放射線硬化性樹脂としては、プライマーの材料として後述する物を挙げることができ、これらを1種単独で、或いは2種以上混合して用いる。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の樹脂を挙げることができ、これらを1種単独で、或いは2種以上混合して用いる。尚、熱硬化性樹脂を使用する場合、必要に応じて硬化触媒を添加してもよい。紫外線(乃至可視光線)硬化型の電離放射線硬化性樹脂を用いる場合は必要に応じて光重合開始剤を添加してもよい。又、版の凹部への充填に適した流動性を得るために、これら樹脂は通常、溶剤に溶けたワニスとして使用する。導電性ペーストとして用いる溶剤の種類には特に制限はなく、一般的に印刷インキに用いられる溶剤の中から適宜選択して使用できるが、プライマー層を設ける場合には該プライマー層の安定硬化を阻害したり、硬化後のプライマー層を膨潤、白化、溶解させたりしないものが好ましい。溶剤の含有量は通常、10〜70質量%程度であるが、必要な流動性が得られる範囲でなるべく少ない方が好ましい。又、電離放射線硬化性樹脂を用いる場合には、もともと流動性があるため、必ずしも溶剤を必要としない。
又、導電性組成物の流動性や安定性を改善するために、導電性や、透明基材11又はプライマー層との密着性に悪影響を与えない限りにおいて適宜充填剤や増粘剤、帯電防止剤、界面活性剤、酸化防止剤、分散剤、沈降防止剤等を添加してもよい。
尚、導電層12は、透明基材11上に、透明導電性材料からなる導電膜としても形成することができる。この場合、透明導電材料としてはITO、又、銀等の材料からなる導電性ナノワイヤ、導電性を有するカーボンナノチューブやグラフェン、導電性高分子等を用いることができる。透明導電材料を使用する場合は段落0056に記載のパターン形状、即ち、微細パターンによる高透過率化は必ずしも必要でなく、全面に導電層が形成されたものを使用できる。
導電層12は、表面抵抗率が10Ω/□以下であればよく、10Ω/□以下であることが好ましい。導電層12の表面抵抗率を10Ω/□以下とすることによって、例えば、タッチパネル装置におけるタッチパネルユニット側の最表面から、タッチパネルユニットの裏面側の面にいたる各層に適宜配置することを前提とした一般的な表示装置の電磁波遮蔽シートに求められる遮蔽性能水準を十分に満たすことができる。又、導電層12の表面抵抗率を10Ω/□以下とすれば、表示装置内での電磁波遮蔽シート1の汎用性及び配置の自由度が格段に高まる。具体的には、配置箇所によって遮蔽性能の調整を必要とせずに自在に配置できるようになる。又、一般に、LCDパネルユニットの(ガラス板)上に電磁波遮蔽層として別途設ける必要のあった高価なITOスパッタ層等も不要とすることができる。
電磁波遮蔽シート1は、透明基材11として、上述の通り加工適性に優れ製造条件の縛りが小さいPETを用い、又、導電層12の材料として更に上記の導電性組成物を用いて、更に汎用的な公知の印刷法等によって導電層12を形成することによって、表面抵抗率が10Ω/□以下である遮蔽シートを高い生産性で製造することができる。
電磁波遮蔽シート1においては、透明基材11と導電層12との密着性を高めるために、透明基材11と導電層12との間にプライマー層(図示せず)を設けることが好ましい。プライマー層は、透明基材11及び導電層12の双方に密着性がよく、又、開口部(導電性パターン層非形成部)の光透過性確保のために透明な層である。更に、導電層12の形成を後述の如き特定の凹版印刷法で行う場合には、プライマー層は、流動性を保持できる状態で透明基材11上に設けられ、凹版印刷時の凹版に接触している間に液状から固化させる層として形成される層となり、最終的な導電層12が形成されたときに固化している層である。
プライマー層を構成する材料としては、本来特に限定はないが、本発明では、導電性パターン層の形成方法として後述の如き特定の凹版印刷法が推奨されるため、プライマー層も、未硬化状態において液状(流動性)の電離放射線重合性化合物を含む電離放射線硬化性組成物を塗工、硬化(固体化)してなる層が好適に用いられる。
尚、電磁波遮蔽シート1においては、必要に応じ適宜その他の層の形成、又は処理を施してもよい。例えば、錆びに対する耐久性が不十分な場合は、防錆層を設けるとよい。該防錆層は、従来公知の材料及び手法により設けることができる。
<電磁波遮蔽シートの製造方法>
以下、電磁波遮蔽シート1の製造方法の好ましい一実施態様について説明する。
本発明の電磁波遮蔽シート1の製造方法は、基材樹脂をフィルム状に形成して透明基材11を得る透明基材形成工程と、透明基材11上に、導電性組成物を所定形状に形成して導電層12を形成する導電層形成工程を含み、当該導電層形成工程は、導電性組成物を所定のパターンに印刷する工程であることを特徴とする。
[透明基材形成工程]
この工程では、まずポリエチレンテレフタレート等の材料樹脂を溶融し、公知の押し出し法により未延伸のフィルムを形成する。そして、この未延伸フィルムを二軸延伸試験装置にて、順次X,Y方向にそれぞれ異なる倍率で延伸を行う。各延伸倍率については、上記において説明した範囲で適宜調整すればよい。以上の作業により、8000nm以上のリタデーションを有する透明基材11を得ることができる。
[導電層形成工程]
この工程では、透明基材11の一方の面に金属粒子及びバインダー樹脂を含む導電性組成物(導電性ペースト)を用いて導電層12を形成する。
導電層12の有する所定パターンは、例えば、シルクスクリ−ン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の公知の各種印刷法によって形成することができる。
又、透明基材11と導電層12との密着性を高めるために、透明基材11と導電層12との間にプライマー層を設ける場合には、上記導電部材の製造方法としては、例えば、公開されている特許文献(WO2008/149969号パンフレット)に記載される特定のプライマーを用いた凹版印刷が推奨される。以下、この凹版印刷法の概略を述べる。
凹版印刷法は、所定のパターンで形成された版面に、導電性組成物を塗布した後、その凹部内以外に付着した導電性組成物を掻き取って該凹部内に導電性組成物を充填し、これに液状プライマー層を片面に形成済みの透明基材11を、プライマー層が凹版に接する向きで圧着して、凹部内の導電性組成物とプライマー層とを空隙無く密着させ、その状態でプライマー層を液状から固体状に固化させた後、透明基材11を凹版から離して離版させることで、透明基材上の固化したプライマー層上に導電性組成物を転移させて、印刷するものである。
かかる凹版印刷により透明基材11上に導電層12を形成した導電部材を得ることができる。この導電部材を、更に、(i)温水処理として、水分存在下、且つ比較的高温下にて処理する、及び/又は(ii)酸処理として、酸に接触させることによって、導電層12の体積抵抗率、更には表面抵抗率が低下し、導電性能が向上する。
(i)の温水処理は、水温30〜100℃の温水の中に導電部材を浸漬したり、温水を導電部材上に掛け流したり、或いは気温30〜100℃で相対湿度60%以上の雰囲気中に暴露する方法が好ましく、処理時間は、概ね5分〜20秒程度である。
(ii)の酸処理において、酸としては、特に限定されず、種々の無機酸、有機酸から選択できるが、好ましくは塩酸、硫酸、クエン酸及びその水溶液であり、酸による処理時間は数分以下で十分であり、処理温度は、常温で十分である。酸で処理する方法は特に限定されないが、酸の溶液の中へ浸漬させる方法が、導電性向上効果に優れるため好ましく、酸の濃度は、好ましくは1mol/L以下、より好ましくは0.1mol/L以上である。これら電気抵抗低減化処理のうち、電気抵抗低減化効果、作業性の点から、(ii)の酸処理の後、引き続いて(i)の温水処理を行うことが好ましい。
かかる電気抵抗低減化処理によって、導電性パターン層全体の表面抵抗率は処理前の80〜30%程度に減少する(見かけの体積抵抗率も同様に処理前の80〜30%程度となる)。
尚、導電層12の形成は、金属箔をエッチング処理によってパターン化する方法によっても形成することができる。この場合は、金属箔としては銅箔を好ましく用いることができる。具体的な製造方法としては、透明基材11にプライマー層を介して銅箔をドライラミネートして連続帯状の銅箔積層シートとした後、当該銅箔積層シートの銅箔に対して、フォトリソグラフィー法を利用したケミカルエッチング処理を行うことにより、導電層12を形成することができる。10μm未満の線幅を必要とする場合は薄い金属箔が好ましく、例えば2μm以下の薄い金属層を透明基材11の上に蒸着やスパッタリング等により形成したものを、同様にフォトリソグラフィーによりパターニングを実施してもよい。
<タッチパネル方式の表示装置>
次に、図2から図3を適宜参照しながら、電磁波遮蔽シート1を配置した表示装置の好ましい一実施例であるタッチパネル装置10について説明する。本発明の表示装置は、電磁波遮蔽シート1と、画像表示パネルとを必須の構成要件とするものであり、その他の構成部材は必ずしも必須ではないが、以下、電磁波遮蔽シート1と、画像表示パネルとして液晶パネルユニット4、及びその他の構成部材を備えるタッチパネル装置10について、説明する。
図2に示すように、タッチパネル装置10は、使用者が画像等を認識する側の面である上面側から順に、タッチパネルユニット2、電磁波遮蔽シート1、偏光板3、液晶パネルユニット4、がこの順で積層され、更に液晶パネルユニット4の下方には、バックライト5が配置されている。但し、電磁波遮蔽シート1の積層位置についてはこれに限らず、図2におけるタッチパネルユニット2の下面側から液晶パネルユニット4の上面(出光面側の面)側の任意の位置に配置することができる。
又、タッチパネル装置10は、電磁波遮蔽シート1の電磁波遮蔽性能、及びタッチパネル装置10の表示機能を害さない範囲で、その他の機能を備える任意の層が単層及び/又は複層で形成された構成であってもよい。上記任意の層としては特に限定されず、例えば、ハードコート層、帯電防止層、低屈折層、高屈折率層、防眩層、防汚層、反射防止層、高誘電体層、電磁波遮蔽層、接着剤層等が挙げられる。
電磁波遮蔽シート1の詳細については、上述した通りであるが、図2に示す通り、偏光板3の上面(液晶パネルユニット4と対向する面とは反対側の面)に積層されていてもよいし、図3に示す通り、偏光板3の下面(液晶パネルユニット4と対向する面)に積層されていてもよい。又、図3に示す通り、電磁波遮蔽シート1は、液晶パネルユニット4の上面(出光面側の面)に積層されていてもよい。
図2に示す通り、電磁波遮蔽シート1が、偏光板3の上面(液晶パネルユニット4と対向する面とは反対側の面)に積層されている場合は、電磁波の混入を防止することが必要な部材であるタッチパネルユニット2の近傍にて電磁波を遮蔽することにより、効率よく電磁波の混入を低減することができる点において、好ましい。
図3に示す通り、電磁波遮蔽シート1が、偏光板3の下面(液晶パネルユニット4と対向する面)に積層されている場合は、電磁波の発生源である液晶パネルユニット4の近傍にて、電磁波を遮蔽して、効率よく電磁波を遮蔽することができる点において、好ましい。
又、図3に示す通り、電磁波遮蔽シート1が、液晶パネルユニット4の出光面側の面に積層されている場合は、電磁波遮蔽シート1を液晶パネルユニット4に配置して色味等を管理することができ、製造工程における管理を簡略化することができる点において好ましい。又、電磁波の発生源の近傍側にて、電磁波を遮蔽して、効率よく電磁波を遮蔽することができる点においても好ましい。尚、「電磁波遮蔽シート1が、液晶パネルユニット4の出光面側の面に積層されている」とは、例えば、図3において、液晶パネルユニット4と偏光板3との間に図示されていない他の層等が配置されている場合においても、電磁波遮蔽シート1が、当該他の層を介さずに、液晶パネルユニット4の直上に積層されている構成を言うものである。
電磁波遮蔽シート1は、タッチパネル装置10において、それぞれの透明基材11の、遅相軸と以下に詳細を説明する偏光板3の吸収軸とのなす角度が、0°±30°又は90°±30°となるように配設される。透明基材11の遅相軸と偏光板3の吸収軸とのなす角度が上記範囲内にあることで、タッチパネル装置10の表示画像にニジムラが生じることを極めて高度に抑制することができる。この理由は明確ではないが、以下の理由によると考えられる。
即ち、外光や蛍光灯の光のない環境下(以下、このような環境下を「暗所」とも言う)では、透明基材のリタデーションを8000nm以上とすることによって、タッチパネル装置10において、電磁波遮蔽シート1の透明基材11の遅相軸と偏光板3の吸収軸とのなす角度が、どのような角度であってもニジムラの発生を抑制できる。しかしながら、外光や蛍光灯の光のある環境下(以下、このような環境下を「明所」とも言う)においては、外光や蛍光灯の光は、連続的な幅広いスペクトルを有するものばかりではないため、更に、透明基材11の遅相軸と偏光板3の吸収軸とのなす角度を上述の範囲にしないと、ニジムラが生じてしまい表示品位が低下してしまう。更に、カラーフィルター43を透過したバックライト5の光も連続的な幅広いスペクトルを有するものばかりではくなるため、透明基材11の遅相軸と偏光板3の吸収軸とのなす角度を上述の範囲にしないと、ニジムラが生じてしまい表示品位が低下してしまうと推測している。尚、タッチパネル装置10において電磁波遮蔽シート1を複数枚積層して用いる場合や、更に保護膜として透明基材を最表面に積層する場合には、全ての層について上記角度範囲に入ることが好ましい。
ここで、クロスニコル状態に置かれた2枚の偏光板を透過する光の透過率は、下記の式(数2)によって表される。尚、下記数1において、I/I0は、クロスニコル状態に置かれた2枚の偏光板を透過する光の透過率を示し、Iは、クロスニコル状態に置かれた2枚の偏光板を透過した光の強度を、I0は、クロスニコル状態に置かれた2枚の偏光板に入射する光の強度を、それぞれ示す。
(数2)
I/I0=sin22θ・sin2(πRe/λ)
又、クロスニコルに配置した偏光板間に対し、ある角度θで設置されたとき、該偏光板間を透過する光の透過率は下記の式(数3)で表される。数2において、Iはクロスニコルに配置した偏光板間を透過した光の強度を示し、I0はクロスニコルに配置した偏光板間に入射する光の強度を示す。この場合、偏光板3の吸収軸に対して、透明基材31、32の遅相軸の方向のなす角度(θ)を45°としたときに、光の透過率は最大となるが、透過率は、透明基材31、32のリタデーション及び透過する光の波長によって変化するため、上記リタデーションの値に特有の干渉色(ニジムラ等)が観測される。ここで、上記角度(θ)を0°又は90°とした場合、上記光の透過率はゼロとなるため、干渉色は観測されなくなる。
(数3)
I/I0=sin22θ・sin2(πRe/λ)
尚、上記の配向角差は、例えば、王子計測機器社製の分子配向計(MOA;Molecular Orientation Analyzer)を用いて測定した配向角の最大値から最小値を引いた値として求められる。又、上記の遅相軸方向は、上記分子配向計(MOA;Molecular Orientation Analyzer)を用いて求めた上記偏光板保護フィルムの遅相軸方向の平均配向角の方向である。
タッチパネルユニット2としては、PET等のフィルム上にx方向の導電パターン、又はy方向の導電パターンが形成されたセンサーフィルムを順次ガラス板上に積層した構成を有する公知のタッチパネルユニットを用いることができる。タッチパネルユニット2は、センサーフィルム上に任意のその他の層が単層及び/又は複層形成された構成であってもよい。上記任意の層としては特に限定されず、例えば、ハードコート層、帯電防止層、低屈折層、高屈折率層、防眩層、防汚層、反射防止層、高誘電体層、接着剤層等が挙げられる。
偏光板3としては、所望の偏光特性を備えるものであれば特に限定されず、一般的に液晶表示装置の偏光板に用いられるものを用いることができる。具体的には、例えば、ポリビニルアルコールフィルムが延伸されてなり、ヨウ素を含有する偏光板が好適に用いられる。
液晶パネルユニット4としては、特に限定されず、一般的に液晶表示装置の液晶パネルユニットとして公知のものを用いることができる。例えば、図1に示すように、液晶層41の上下をガラス板42で挟み更にその上面にカラーフィルター43を配置した一般的な構造を有する液晶パネルユニット4、具体的には、TN、STN、VA、IPS及びOCB等の表示方式のものを用いることができる。
カラーフィルター43としては、特に限定されず、例えば、一般的に液晶表示装置のカラーフィルターとして公知のものを用いることができる。このようなカラーフィルターは、通常、赤色、緑色及び青色の各色の透明着色パターンから構成され、それら各透明着色パターンは、着色剤が溶解又は分散、好ましくは顔料微粒子が分散された樹脂組成物から構成される。尚、上記カラーフィルターの形成は、所定の色に着色したインキ組成物を調整して、着色パターン毎に印刷することによって行ってもよいが、所定の色の着色剤を含有した塗料タイプの感光性樹脂組成物を用いて、フォトリソグラフィ法によって行うのがより好ましい。
又、液晶パネルユニット4は、更に、液晶パネルユニット4の上面と下面を、2つの偏光板で挟持した構造であってもよい。この場合、液晶パネルユニット4のカラーフィルター43と反対側面に偏光板3と同構成の偏光板3aが設けられることとなるが、これら2つの偏光板3、3aは、通常、互いの吸収軸が90°(クロスニコル)となるよう配設される。
又、液晶パネルユニット4は電磁波の発生源でもあるため、電磁波を遮蔽するために、一般的には、上述した通りのITOスパッタ層を液晶パネルユニット4の出光面側のガラス板42上に設ける必要があったが、タッチパネル装置10においては、この層を、例えば金属粒子とバインダー樹脂を含む導電性組成物が所定形状に形成された電磁波遮蔽シート1で代替するか、もしくは、他の位置に導電層12の表面抵抗率を10Ω/□以下とした電磁波遮蔽シート1を配置することにより、この位置に配置される遮蔽層そのものを不要とし当該遮蔽層を配置しない構成とすることもできる。
バックライト5の一次光源は、特に限定されないが、白色発光ダイオード(白色LED)であることが好ましい。上記白色LEDとは、蛍光体方式、即ち化合物半導体を使用した青色光又は紫外光を発する発光ダイオードと蛍光体を組み合わせることにより白色を発する素子のことである。なかでも、化合物半導体を使用した青色発光ダイオードとイットリウム・アルミニウム・ガーネット系黄色蛍光体とを組み合わせた発光素子からなる白色発光ダイオードは、連続的で幅広い発光スペクトルを有していることからニジムラの改善に有効であるとともに、発光効率にも優れるため、本発明における上記バックライトの一次光源として好適である。又、消費電力の小さい白色LEDを広汎に利用可能になるので、省エネルギー化の効果も奏することが可能となる。
タッチパネル装置10の表示画像は、バックライト5の一次光源から照射された光がカラーフィルター43を透過することでカラー表示される。ところが、カラーフィルター43を透過する光が単色表示となるように制御した場合、電磁波遮蔽シート1の透明基材11として、従来使用されている配向ポリエステルフィルムを用いると、ニジムラがより強く生じる場合がある。これに対して、タッチパネル装置10は、上述した透明基材11を有するため、このような単色表示とした場合であっても、ニジムラの発生を好適に抑制することができる。
以上の本発明の好ましい一実施例として、電磁波遮蔽シート1を液晶ディスプレイ(LCD)を備えるタッチパネル方式の表示装置に配置したタッチパネル装置10について、説明した。本発明の電磁波遮蔽シートは、タッチパネル装置の透明電極や携帯電話機等に設けられる透明アンテナ等に特に好ましく使用することができるものである。電磁波遮蔽シート1を備えることにより、タッチパネル装置10において、タッチの誤認や、異常検知によるタッチ認識ロックによる誤動作を防止することができ、又、LCD駆動回路の誤動作による画像ノイズや画像の乱れも防止できる。
又、電磁波遮蔽シート1は、上記用途に限られず、その他の各種用途にも使用可能である。各種の、テレビジョン受像装置、測定機器や計器類の表示部、事務用機器や電算機の表示部、電話機の表示部、遊戯機器の表示部、電飾看板(照明広告)等に用いられるプラズマディスプレイ(PDP)、ブラウン管ディスプレイ(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、電場発光ディスプレイ(EL)等の画像表示装置の前面設置型電磁波遮蔽フィルタ用として好ましく用いることができる。又、その他、建築物の窓、車両、船舶、航空機、或は電子レンジの窓等の電磁波遮蔽フィルタ用途にも使用可能である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。尚、本明細書においては、特別に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(実施例1)
<電磁波遮蔽シート作成>
[透明基材形成]
ポリエチレンテレフタレート材料を290℃で溶融して、フィルム形成ダイを通して、シート状に押出し、水冷冷却した回転急冷ドラム上に密着させて冷却し、未延伸フィルムを形成した。この未延伸フィルムを二軸延伸試験装置(東洋精機製)にて、120℃にて1分間予熱した後、120℃にて、延伸倍率4.5倍に延伸した後、その延伸方向とは90度の方向に延伸倍率1.5倍にて延伸を行い、リタデーション=9900nm、膜厚=100μm、Δn=0.099の透明基材を得た。
[導電層形成]
上記の透明基材に、斜線版のグラビアリバースロールコート方式で、下記組成の紫外線硬化性樹脂組成物からなる液状のプライマーを厚み14μmにコーティングした。
エポキシアクリレートプレポリマー:35質量部
ウレタンアクリレートプレポリマー:12質量部
フェノキシエチルアクリレートからなる単官能アクリレートモノマー:44質量部
エチレンオキシド変性イソシアヌル酸トリアクリレートからなる3官能アクリレートモノマー:9質量部
光重合開始剤 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製の商品名イルガキュア184):3質量部
次に、導電性組成物として、下記組成の銀ペーストインキを用意した。
(導電性組成物(銀ペースト)の組成)
金属粒子(平均粒子径1μmの銀粒子):93質量部
バインダー樹脂(熱可塑性のポリエステルウレタン樹脂):7質量部
溶剤(ブチルカルビトールアセテート):25質量部
凹版として、版凹部パターンの平面視形状が線幅5μm、ピッチ3200μmの正方格子で、版深25μmである上記凹版ロールを用いた。充填容器に満たされた銀ペーストインキをピックアップロールにより版表面にコーティングし、余剰インキをドクターブレードにより掻き取った版面と、プライマー層が形成された透明基材のプライマー層側とをニップロールで圧着し、引続き高圧水銀灯を配置してなる紫外線照射ゾーン間を走行する間に、プライマー層の紫外線硬化樹脂を硬化させた。その後、出口側のニップロールによってフィルムが凹版ロールから剥離され、プライマー層上には導電性組成物層が転移形成される。このようにして得られた転移フィルムを、120℃の乾燥ゾーンを通過させて銀ペーストの溶剤を蒸発させ、プライマー層上にメッシュパターンからなる導電層を形成し、電磁波遮蔽シート用の導電部材を得た。
次いで、電気抵抗低減化処理として、導電部材を、気温80℃、相対湿度90%の雰囲気中で48時間放置した後、室温雰囲気(気温23℃、相対湿度50%)中に取り出した。印刷された導電性パターン層の厚み(メッシュ非形成部のプライマー層表面を基準にして測定)は23μmであり、版深と印刷厚みの比で計算した転移率は、(メッシュパターン厚み23μm/版深25μm)×100=92%であった。印刷された導電性パターン層の厚み(メッシュ非形成部のプライマー層表面を基準にして測定)は23μmであり、版深と印刷厚みの比で計算した転移率は、(メッシュパターン厚み23μm/版深25μm)×100=92%であったが、実際には銀ペーストインキの転写後の流動、溶剤乾燥による体積收縮があるため、転写直後には、ほぼ100%に近い転移がなされていると推定される。
以上によって得た実施例の電磁波遮蔽シートにおけるアクティブエリア(画像表示領域)のパターン形状は、格子状のパターンが格子状に配列した形状であり、線幅は5μm、開口ピッチは3200μmであった。
<タッチパネル装置作成>
次に、液晶モニター(FLATORON IPS226V(LG Electronics Japan社製))の観測者側の偏光板上側に、得られた電磁波遮蔽シートを配置し、タッチパネル装置を作成した。尚、電磁波遮蔽シートは、該電磁波遮蔽シートの透明基材の遅相軸と液晶モニターの観測者側の偏光板の吸収軸とのなす角度が0°となるように配置した。
(実施例2)
電磁波遮蔽シートを構成する透明基材の遅相軸と、液晶モニターの観察者側の偏光板の吸収軸とのなす角度を30°とした以外は、実施例1と同様の方法でタッチパネル装置を作製した。
(実施例3)
電磁波遮蔽シートを構成する透明基材の遅相軸と、液晶モニターの観察者側の偏光板の吸収軸とのなす角度を60°とした以外は、実施例1と同様の方法でタッチパネル装置を作製した。
(実施例4)
電磁波遮蔽シートを構成する透明基材の遅相軸と、液晶モニターの観察者側の偏光板の吸収軸とのなす角度を90°とした以外は、実施例1と同様の方法でタッチパネル装置を作製した。
(実施例5)
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムの延伸倍率を調整して、リタデーション=8200nm、膜厚=92μm、Δn=0.089の透明基材を得た。得られた透明基材を用いた以外は実施例1と同様の方法でタッチパネル装置を作製した。
(実施例6)
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムの延伸倍率を調整して、リタデーション=19000nm、膜厚=190μm、Δn=0.10の透明基材を得た。得られた透明基材を用いた以外は、実施例1と同様の方法でタッチパネル装置を作製した。
(実施例7)
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムの延伸倍率を調整して、リタデーション=7500nm、膜厚=75μm、Δn=0.10の透明基材を得た。電磁波遮蔽シートを構成する透明基材の遅相軸(平均配向角)と液晶モニターの観測者側の偏光板の吸収軸とのなす角度が0°となるように配置した。
(実施例8)
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムの延伸倍率を調整して、リタデーション=7500nm、膜厚=94μm、Δn=0.08の透明基材を得た。電磁波遮蔽シートを構成する透明基材の遅相軸(平均配向角)と液晶モニターの観測者側の偏光板の吸収軸とのなす角度が0°となるように配置した。
(実施例9)
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムの延伸倍率を調整して、リタデーション=6100nm、膜厚=61μm、Δn=0.10の偏光板透明基材を得た。電磁波遮蔽シートを構成する透明基材の遅相軸(平均配向角)と液晶モニターの観測者側の偏光板の吸収軸とのなす角度が0°となるように配置した。
(実施例10)
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムの延伸倍率を調整して、リタデーション=6100nm、膜厚=81μm、Δn=0.075の透明基材を得た。電磁波遮蔽シートを構成する透明基材の遅相軸(平均配向角)と液晶モニターの観測者側の偏光板の吸収軸とのなす角度が0°となるように配置した。
(実施例11)
電磁波遮蔽シートを構成する透明基材の遅相軸(平均配向角)と、液晶モニターの観察者側の偏光板の吸収軸とのなす角度を45°とした以外は、実施例9と同様の方法でタッチパネル装置を作製した。
(実施例12)
電磁波遮蔽シートを構成する透明基材の遅相軸と、液晶モニターの観察者側の偏光板の吸収軸とのなす角度を45°とした以外は、実施例1と同様の方法でタッチパネル装置を作製した。
(比較例)
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムの延伸倍率を調整して、リタデーション2750nm、膜厚=45μm、Δn=0.061の透明基材を得た。透明基材の遅相軸(平均配向角)と液晶モニターの観測者側の偏光板の吸収軸とのなす角度が0°となるように配置した。
(参考例1)
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムの延伸倍率を調整して、リタデーション=6100nm、膜厚=160μm、Δn=0.038の透明基材を得た。電磁波遮蔽シートを構成する透明基材の遅相軸(平均配向角)と液晶モニターの観測者側の偏光板の吸収軸とのなす角度が0°となるように配置した。
(参考例2)
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムの延伸倍率を調整して、リタデーション=7500nm、膜厚=188μm、Δn=0.040の透明基材を得た。得られた透明基材を用いた以外は、実施例1と同様の方法でタッチパネル装置を作製した。
(平均配向角と配向角差の測定)
実施例7〜11、参考例1〜2に係るタッチパネル装置について、透明基材の遅相軸方向の平均配向角及び配向角差を測定した。測定には、王子計測機器社製の分子配向計(MOA;Molecular Orientation Analyzer)を用い、図2に示すように、液晶モニター(21.5インチ、モニター上下方向27cm、左右方向48cm)において、上下方向、左右方向ともに5cm間隔で合計40点の配向角の測定を行い、平均値を平均配向角とし、配向角差は、測定された配向角の最大値から最小値を引いた値とした。配向角差の測定結果については、表1に記載する通りである。尚、比較例の透明基材の配向角差については、その延伸率、膜厚等より、当然に実施例7〜11の多層透明基材の配向角差に近い値であることが推定される。
<ニジムラ評価>
実施例1〜12、比較例、参考例1〜2にて作製したタッチパネル装置を、暗所及び明所(液晶モニター周辺照度400ルクス)にて、5人の人間が、正面及び斜め方向(約50度)から目視及び、明所においては更に偏光サングラス越しに、表示画像の観測を行い、ニジムラの有無を以下の基準に従い評価した。
A:ニジムラが観測されない。
B:ニジムラが観測されるが、薄く、実使用上問題ないレベル。
C:ニジムラが観測される。
D:ニジムラが強く観測される。
Figure 2014013785
表1に示したように、電磁波遮蔽シートの透明基材のリタデーションが6000nm以上であり、且つ、電磁波遮蔽シートの透明基材の遅相軸と偏光板の吸収軸とが0°±30°又は90°±30°の範囲にある実施例に係るタッチパネル装置は、明所及び暗所における目視のニジムラの評価に優れるものであった。これに対して、電磁波遮蔽シートの透明基材の遅相軸と偏光板の吸収軸とのなす角度が45°であった実施例11〜12に係るタッチパネル装置は、明所での偏光サングラス越しでのニジムラ評価に劣るものではあったが、暗所でのニジムラ評価は良好であり、実用上好ましい範囲に、ニジムラを抑制できるものとなっている。
(変形例)
電磁波遮蔽シートの透明基材の遅相軸と、液晶モニターの観察者側の偏光板の吸収軸とのなす角度を任意の角度とし、それ以外は、実施例1と同様の方法で作成したタッチパネル装置については、暗所での使用において実用上好ましい範囲に、ニジムラを抑制できるものとなっている。
以上、実施例より、本発明の電磁波遮蔽シート及びそれを用いたタッチパネル装置は、画面にニジムラが生じることを極めて高度に抑制でき、高品質が要求されるタッチパネル装置に適用することができることが理解できる。
<電磁波遮蔽性能評価>
実施例1の電磁波遮蔽シートを電磁波遮蔽性能を評価した。
即ち、先ず、テレビジョン受像装置として、WOOO(日立製作所社製、商品名)から既存の前面フィルタを取り外したものを用意し、その前面硝子板の表面に実施例1の電磁波遮蔽シートを貼着した。そして、周縁部に露出した電磁波遮蔽シートに接地加工を施したものを実施例1の評価用テレビジョン受像装置として各々準備した。
〔電磁波遮蔽性〕
電磁波遮蔽性は、評価用テレビジョン受像装置を電磁波遮蔽材評価装置((株)アドバンテスト製、TR17301A)を用いて電磁波遮蔽特性を測定した結果が、200〜600MHzの範囲で−30デシベル程度以下の遮蔽特性を有するものを「良好」として評価し、−30デシベル程度より高い遮蔽特性を有するものを「不良」として評価した。
評価結果は、「良好」であった。
以上よりの本発明の電磁波遮蔽シートは、タッチパネル方式の液晶表示装置に代表される表示装置において、優れた電磁波遮蔽性を発揮し、又、表示装置の画像等の品質向上にも大きく寄与できる物であることが分る。
1 電磁波遮蔽シート
11 透明基材
12 導電層
2 タッチパネルユニット
3 偏光板
4 液晶パネルユニット
41 液晶層
42 ガラス板
43 カラーフィルター
5 バックライト

Claims (14)

  1. 透明基材上に、導電層が積層されてなる電磁波遮蔽シートであって、
    前記透明基材は、6000nm以上のリタデーションを有する電磁波遮蔽シート。
  2. 前記導電層は、透明導電性材料からなる導電膜である請求項1に記載の電磁波遮蔽シート。
  3. 前記導電層は、金属粒子とバインダー樹脂を含む導電性組成物が所定形状に形成されたものである請求項1に記載の電磁波遮蔽シート。
  4. 前記透明基材は、面内において最も屈折率が大きい方向である遅相軸方向の屈折率(nx)と、前記遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の屈折率(ny)との差(nx−ny)が、0.05以上である請求項1から3のいずれかに記載の電磁波遮蔽シート。
  5. 前記透明基材は、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、(メタ)アクロニトリル系樹脂、及び、シクロオレフィン系樹脂からなる群より選択されるいずれか1種の材料からなる請求項1から4のいずれかに記載の電磁波遮蔽シート。
  6. 前記透明基材は、ポリエチレンテレフタレートである請求項1から5のいずれかに記載の電磁波遮蔽シート。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の電磁波遮蔽シートと、
    画像表示パネルと、を備えた表示装置。
  8. 前記画像表示パネルの出光面側に配置される偏光板を備え、
    前記画像表示パネルは、液晶パネルユニットである請求項7に記載の表示装置。
  9. 前記偏光板の吸収軸と前記電磁波遮蔽シートの前記透明基材の遅相軸とのなす角度が、0°±30°又は90°±30°となるように配設されている請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記電磁波遮蔽シートが、前記偏光板の前記画像表示パネルと対向する面とは反対側の面に積層されている請求項8又は9に記載の表示装置。
  11. 前記電磁波遮蔽シートが、前記偏光板の前記画像表示パネルと対向する面に積層されている請求項8又は9に記載の表示装置。
  12. 前記電磁波遮蔽シートが、前記画像表示パネルの出光面側の面に積層されている請求項7から10のいずれかに記載の表示装置。
  13. 請求項7から12に記載の表示装置であって、
    前記画像表示パネルとは反対側の最外面にタッチパネルユニットを備えるタッチパネル方式の表示装置。
  14. 請求項1から6のいずれかに記載の電磁波遮蔽シートの製造方法であって、
    基材樹脂をフィルム状に形成して透明基材を得る透明基材形成工程と、
    前記透明基材上に、導電性組成物を所定形状に形成して導電層を形成する導電層形成工程と、を備え、
    前記導電層形成工程は、前記導電性組成物を所定のパターンに印刷する工程であることを特徴とする電磁波遮蔽シートの製造方法。
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