JP2014012840A - 接着材組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性を必要とする接着部を接着するための作業工数を低減できる接着材組成物を提供する。
【解決手段】金属粉末を含有し、導電性を有する接着材組成物であって、前記金属粉末は、固体酸化物形燃料電池又は固体酸化物形水蒸気電解装置の作動温度より高い融点を有し、酸化により体積が膨張する膨張材粉末と、前記作動温度で酸化しない導電材粉末とを有する。前記膨張材粉末は、チタン、ジルコニウム、シリカ、ユーロピウム及びアルミニウムのいずれかである。
【選択図】図3

Description

本発明は、接着材組成物に関するものである。
固体酸化物形燃料電池又は固体酸化物形水蒸気電解装置等の電気化学反応装置は、固体電解質と、その両側にそれぞれ設けられる2つの電極からなるセルを基本単位として構成される。この2つの電極は、一方がアノード電極、他方がカソード電極と呼ばれる。例えば、このように構成されたセルを備える固体酸化物形燃料電池では、アノード電極に外部から水素ガス等の燃料ガスが供給され、カソード電極には外部から空気などの酸化ガスが供給される。この供給されたガスの電気化学的反応により、固体酸化物形燃料電池は、電気エネルギーを生成し得るように構成されている。
この電気エネルギーの生成は、通常800℃〜1200℃の作動温度で行われるが、近年、低温であっても良好なイオン導電性を示す固体電解質の改良がなされ、それにより300℃〜700℃の作動温度でも電気エネルギーの生成をし得る固体酸化物形燃料電池が開発されている。
実際には、固体酸化物形燃料電池は、セパレータを介して上記セルを複数積層するなどして所望の電流を得られるように構成される。セルが平板型の場合、アノード電極が形成された固体電解質の一方の面と、該一方の面と対向して設けられるセパレータとの間(セルとセパレータとの間)は、燃料ガスの通路を確保すると共に、燃料ガスが外部へ漏れないように接着される。同様に、カソード電極が形成された固体電解質の他方の面と、該他方の面と対向して設けられるセパレータとの間(セルとセパレータの間)は、酸化ガスの通路を確保すると共に、酸化ガスが外部へ漏れないように接着される。
また、固体酸化物形燃料電池は、セルが円筒型の場合、複数のセルを軸方向に連結したり(セル同士)、連結したセルの両端をキャップで閉塞したり(セルと集電用電極)するなどして構成され、さらに、セルを半径方向に連結(セル同士)することにより直列接続(スタック化)して利用される。
このようなセル同士、セルとセパレータとの間、及びセルと集電用電極との間の接着は、電気的接続による導電性と、接着箇所によっては気密性も同時に必要とされる。従来、このような導電性と気密性とが同時に必要とされる接着は、セル同士、セルとセパレータとの間、及びセルと集電用電極とを直接接続して導電性を確保すると共に、熱を加えて溶融した接着材組成物としてのガラスを塗布し、冷却して硬化させることにより接着材としてのシール材を形成し、気密性を確保していた(例えば、特許文献1)。特に特許文献1は、ガラス中にセラミックス繊維を分散させることにより、固体酸化物形燃料電池の作動温度において、シール材に含まれるガラスが軟化した場合であっても、軟化したガラスをセラミックス繊維でとどめることにより、シール材が所定の位置から流出するのを防ぐことができるという効果を発揮するものである。また、接着材組成物としては、銀や白金を、溶剤に分散させた銀ペーストや白金ペーストによるものや、ランタンクロマイト系酸化物を含むものも知られている。
特開2006−185775号公報
しかしながら、上記した特許文献1においても、円筒型のセルの端部をキャップで閉塞する場合には、セルとキャップとの間に隙間が生じ、電気的接続を得ることが困難であるという問題があった。
また、接着材組成物として銀ペーストや白金ペーストを用いた場合、溶剤は焼成により蒸発するので、焼成により形成されたシール材の体積は、焼成前の接着材組成物に比べ著しく減少することとなり、セルの円周上に隙間が生じてしまい、電気的接続を得ることがより困難となる。従って、その隙間を埋めるため接着剤組成物を繰り返し塗布しなければならず、作業工数が増大するという問題があった。さらに、ランタンクロマイト系酸化物を含む接着材組成物は、ランタンクロマイト系酸化物の導電率が低いため、固体酸化物形燃料電池に用いた場合には、効率よく電気エネルギーを生成することが困難であるという問題があった。
本発明は上記した問題点に鑑み、導電性を必要とする接着部を確実に接着できる接着材組成物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、金属粉末を含有し、導電性を有する接着材組成物であって、前記金属粉末は、固体酸化物形燃料電池又は固体酸化物形水蒸気電解装置の作動温度より高い融点を有し、さらに、前記金属粉末を焼成する際の加熱温度で酸化しない導電材粉末を有してなり、前記金属粉末を焼成する際の加熱温度で酸化することにより体積が膨張する膨張材粉末を有し、前記膨張材粉末は、チタン、ジルコニウム、シリカ、ユーロピウム及びアルミニウムのいずれかであることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、前記導電材粉末は、白金、金及び銀のいずれか、又はこれらを主体とする合金であることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、前記金属粉末を分散させてシート状に成形したことを特徴とする。
本発明の請求項1記載の接着材組成物によれば、導電性を必要とする接着部が確実に接着されており、また、固体酸化物形燃料電池の作動温度においても溶融せずに固体状態を維持できるので、供給される燃料ガスなどの圧力に影響されず、接着部の気密性を保持することができる。また、作動温度においても酸化されず安定であるので導電性を確実に保持することができる。さらに、膨張材粉末を酸化させて生成した酸化物は還元性ガスに曝されても、還元されずに安定であるので、確実に気密性を保持することができる。
また、請求項2に記載の接着材組成物によれば、作動温度においても酸化されず安定であるので、導電性を確実に保持することができる。
また、請求項3に記載の接着材組成物によれば、スラリーコート法により接着部をシールすることができる、効率のよい固体酸化物燃料電池を得ることができる。
第1実施形態に係る固体酸化物形燃料電池の円筒型セルの構成を示す斜視図である。 同上、セルの構成を示す断面斜視図である。 同上、接着材組成物のシール材としての使用例を示す断面図であり、(a)接合前の状態、(b)接合後の状態を示す図である。 同上、接着材組成物のインターコネクタとしての使用例を示す断面図である。 第2実施形態に係る固体酸化物形水蒸気電解装置の円筒型セルの構成を示す斜視図である。
(1)実施形態
(1)−1 第1実施形態
以下図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。図1に示すセル1は、円筒型であって、所望の長さとされ、端部を有底筒状のキャップ2で閉塞することにより、固体酸化物形燃料電池を構成する。
図2に示すように、セル1は、カソード電極3、インターコネクタ4、固体電解質5及びアノード電極6により構成されている。このセル1は、押し出し成形で形成したカソード電極3の外側に、接着材としてのインターコネクタ4、固体電解質5及びアノード電極6を製膜して形成される。また、セル1は、一側表面にアノード電極6と固体電解質5とをスリット状に切り欠いてカソード電極3を表出させ、表出させた当該部分にインターコネクタ4を設けている。このセル1は、図示しないが集電用電極が接着されており、該集電用電極を介して外部回路へ接続されている。
このように構成したセル1を備える固体酸化物形燃料電池は、アノード電極6に外部から水素ガス等の燃料ガスが供給され、カソード電極3には外部から空気などの酸化ガスが供給される。カソード電極3では、酸素原子が電子を受け取り酸素イオンを生成する。生成された酸素イオンは、固体電解質5を透過してアノード電極6に到達すると、水素分子と結合して電子を放出すると共に、水を生成して排出する。その際、放出された電子は、外部回路(図示しない)を介してカソード電極3に供給される。このようにして固体酸化物形燃料電池では発電が行われ、外部回路において電力を取り出すことができる。
セル1を構成する各部は、特に限定されるものではなく、従来と同様な材料により形成することができる。例えば、アノード電極6はNiO(酸化ニッケル)−YSZ(イットリア安定化ジルコニア)のサーメット等、固体電解質5はYSZ(イットリア安定化ジルコニア)、カソード電極3はランタンマンガネート(LaMnO)を母体としたペロブスカイト型酸化物等により形成することができる。
このセル1は、図3に示すように、接着部に用いられる接着材組成物の構成とその接着方法に特徴を有する。すなわち、接着材組成物は、セル1の端部の外周面と、キャップ2の筒部の内周との間に形成される接着部としてのシール部10に薄く塗布され、焼成することにより、気密性を有すると共に導電性をも備える接着材としてのシール材11を形成する。
接着材組成物は、気密性を保持する膨張材粉末と導電性を保持する導電材粉末とからなる金属粉末と、ガラス粉末とを、液体中に分散して作製される。尚、金属粉末とガラス粉末とを分散させる液体としては、樹脂を溶剤に溶解してなるビヒクルであってもよい。
膨張材粉末は、固体酸化物形燃料電池又は固体酸化物形水蒸気電解装置の作動温度である300℃〜700℃より高い融点を有し酸化により体積が膨張する材料であって、例えば、チタン、ジルコニウム、シリカ、ユーロピウム及びアルミニウムのいずれかにより構成することができる。
導電材粉末は、前記作動温度より高い融点を有すると共に前記作動温度で酸化しない材料であって、例えば、白金、金及び銀のいずれか、又はこれらを主体とする合金により構成することができる。
ガラス粉末は、固体酸化物形燃料電池の作動温度である300℃〜700℃より高い融点を有し、前記金属粉末を焼成する際の加熱温度よりも低い軟化点を有するガラス材により構成することができる。
次に、上記のように構成された接着材組成物を用いて、シール部10をシールする接着方法について説明する。まず、接着材組成物を、セル1とキャップ2との間のシール部10に塗布する。塗布されたシール組成物は、放置して乾燥することにより溶媒が蒸発する。次いで、セル1とキャップ2との間のシール部10に塗布されたシール組成物を、所定の加熱温度で焼成する。焼成により、ガラス粉末は、加熱温度よりも低い軟化点を有することにより、焼成の際に軟化する。これにより、シール部10に生じた隙間を埋めシール材11の緻密性を向上することができるので、確実にシールすることができる。
また、接着材組成物に含まれる液体は、蒸発するので、その分だけ接着材組成物の体積が減少することとなる。因みに従来の接着材組成物では、接着材組成物の体積が減少すると、シール部10に隙間が生じてしまい、その隙間を埋めるため接着材組成物をシール部10に繰り返し塗布する必要があった。
ところが、本発明の接着材組成物では、接着材組成物に含まれる膨張材粉末が酸化することにより、その体積が膨張するので、液体が蒸発したことによる体積の減少を補うことができる。従って、接着材組成物を焼成して形成されたシール材11は、膨張材粉末の体積が膨張して液体の蒸発によって減少した体積を補うことにより、焼成前の接着剤組成物に比べ、焼成後のシール材11の体積が減少することを防ぐので、供給される燃料ガスなどの圧力に影響されず、シール部10の気密性を保持することができる。このようにして、本発明の接着材組成物によれば、シール部10に接着材組成物を設け、該接着材組成物を焼成すれば、確実にシール部10をシールすることができ、従来のように繰り返して接着材組成物をシール部10に設ける必要がないので、格段と作業工数を低減することができる。また、シール材11は、接着材組成物が導電材粉末を含有することにより、セル1とキャップ2との導電性を保持することができる。
また、接着材組成物は、膨張材粉末及び導電材粉末がそれぞれ固体酸化物形燃料電池の作動温度より高い融点を有するので、接着材が固体酸化物形燃料電池の作動温度においても溶融せずに固体状態を維持できる。従って、接着材組成物から形成した接着材は、供給される燃料ガスなどの圧力に影響されず、接着部の気密性を保持することができる。
上記のように、本発明の接着材組成物によれば、隙間の大きいシール部10においても、確実にシールすることができる。特に、円筒型のセル1の場合には、セル1の端部とキャップ2との間の隙間が大きく、シール材11の体積変化の影響を受けやすい。ところが、本発明によれば、接着材組成物は、膨張材粉末が酸化することによって体積が膨張するので、シール部10の隙間を埋めることができる。さらに接着材組成物は、ガラス粉末が焼成のための加熱により軟化してシール材11を緻密化することができるので、確実にシールすることができる。
また、接着材組成物は、前記金属粉末と前記ガラス粉末とを、溶剤に樹脂を溶解してなるビヒクル中に分散させることにより、スラリーコート法により接着部をシールすることができる。
また、膨張材粉末は、作動温度において、還元ガスにさらされても還元されずに安定であるので、より確実に気密性を保持することができる。
また、導電材粉末は、作動温度においても酸化されず安定であるので、確実に導電性を保持することができる。
また、シール材11は、単セル(図示しない)同士を接続する際の単セルと単セルとの間のシール部(図示しない)のシールにも用いることができる。
また、図4に示すように、セル1は、インターコネクタ4により直列接続することができる。すなわち、複数のセル1A(1),1B(1)を半径方向に並べて配置し、一方のセル1Aのカソード電極3と他方のセル1Bのアノード電極6との間に接着材組成物を塗布する。塗布した接着材組成物は、焼成される。接着材組成物は、酸化して体積が膨張する膨張材粉末を含有するので、接着材組成物を焼成して形成したインターコネクタ4の体積は、焼成前の接着材組成物に比べ、減少しない。従って、焼成前後において、セル1同士の位置関係を変えずにセル1同士を直列接続することができる。また、インターコネクタ4は、導電材粉末を含有することにより、導電性を確実に保持することができるので、確実にスタック化することができる。
また、セル1と集電用電極との接着部は、接着材組成物を焼成して形成した接着材を備えている。これにより、セル1と集電用電極とを確実に電気的に接続することができる。
(1)−2 第2実施形態
次に、接着材組成物を固体酸化物形水蒸気電解装置に適用した場合について説明する。尚、上記した固体酸化物形燃料電池の場合のセルと同様の構成については同様の符号を付し、簡単のため、説明を省略する。図5に示すように、固体酸化物形水蒸気電解装置を構成するセル21は、アノード電極22、固体電解質5及びカソード電極23により構成されている。また、このセル21は、図示しないが電源用電極が接着されており、該電源用電極を介して外電源へ接続されている。
このように構成された固体酸化物形水蒸気電解装置は、カソード電極23に高温水蒸気を導入することによって、カソード電極23において水蒸気を水素分子と酸素イオンとに分解する。カソード電極23において分解された水素分子は、水素ガスとして捕集される。一方、分解された酸素イオンは、固体電解質5を透過しアノード電極22で電子を放出し、酸素ガスとして捕集される。このように構成されたセル21を連結してその両端をキャップ2で閉塞する際に、セル21とキャップ2との間のシール部24を接着材組成物を焼成して形成したシール材11によりシールすることができる。これにより、上記したと同様の効果を得ることができる。また、セル21同士を接続する場合にも接着材組成物を用いることができることはもちろんである。
また、セル1と電源用電極との接着部は、接着材組成物を焼成して形成した接着材を備えている。これにより、セル1と電源用電極とを確実に電気的に接続することができる。
本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上記した実施形態では、接着材組成物は、膨張材粉末と導電材粉末とからなる金属粉末を含有する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、前記金属粉末は、ランタン及びクロムであってもよい。これにより、接着材組成物は、資源が少ない貴金属を用いなくとも、導電率が高く、かつ、固体酸化物形燃料電池又は固体酸化物形水蒸気電解装置の作動温度においても溶融せずに固体状態を維持できるので、供給される燃料ガスなどの圧力に影響されず、シール部の気密性を保持できるシール材を形成することができる。
また、ランタンクロマイト系酸化物にアルカリ土類金属を添加してもよい。アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、及び、バリウムのうちいずれか一種又は二種以上を添加することができる。これにより、化学的安定性と他の構成材料との適合性を向上することができる。
また、上記した実施形態においては、セルは円筒型である場合について説明したが、本発明はこれに限らず平板型のセル(図示しない)にも適用することができる。この場合、アノード電極が形成された固体電解質の一方の面と、該一方の面と対向して設けられるセパレータとの間(セルとセパレータとの間)は、燃料ガスの通路を確保すると共に、燃料ガスが外部へ漏れないように接着することができる。
また上記した実施形態においては、所望の長さに形成したセルを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限らず単位長さの単セルを軸方向へ複数連結してセルを形成することとしてもよい。この場合、接着材組成物により形成したシール材により、単セルを軸方向へ連結することとしてもよい。
また、上記した実施形態においては、接着材組成物は、金属粉末と、ガラス粉末とを、溶剤に樹脂を溶解してなるビヒクル中に分散して作製した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、金属粉末を直接、接着部において焼結させて接着材を形成してもよい。
また、接着材組成物は、金属粉末と、ガラス粉末とを、樹脂を溶解していない液体中に分散させて作製してもよい。これにより、接着材組成物は、スラリーコート法により接着部をシールすることができる。
さらに、接着材組成物は、前記金属粉末と前記ガラス粉末とを分散させてシート状に成形してもよい。これにより、接着部の形状に合わせて、容易にシールすることができる。
(2)実施例
実施例として、接着材組成物と、該接着材組成物を焼成して形成したシール材との体積比を調べた。試料1に係る接着材組成物は、膨張材粉末としてのTi、導電材粉末としてのAgにガラス粉末を添加して、樹脂及び界面活性剤を含有する溶剤中に分散させて作製した。このようにして作製した試料1は、乾燥後、焼成することによりシール材を得た。この焼成前後における試料の重量比、体積比等について調べた結果を、表1に示す。
Figure 2014012840
表1に示すように、樹脂、界面活性剤及び溶剤は、乾燥及び焼成により蒸発するものの、体積比(焼成後/乾燥後)が1.14であったことから、Tiが酸化することにより、重量及び体積が増大えるので、シール材の体積が接着材組成物より大きくなることがわかった。
また、試料2に係る接着材組成物は、膨張材粉末としてのAl、導電材粉末としてのAgにガラス粉末を添加して、樹脂及び界面活性剤を含有する溶剤中に分散させて作製した。このようにして作製した試料1は、乾燥後、焼成することによりシール材を得た。この焼成前後における試料の重量比、体積比等について調べた結果を、表2に示す。
Figure 2014012840
表2に示すように、樹脂、界面活性剤及び溶剤は、乾燥及び焼成により蒸発するものの、体積比(焼成後/乾燥後)が1.10であったことから、Alが酸化することにより、重量及び体積が増えるので、シール材の体積が接着材組成物より大きくなることがわかった。
以上の結果から、接着材組成物は、膨張材粉末を含有することにより、酸化により膨張材粉末の体積が膨張するので、接着材組成物よりも体積を大きくしたシール材を形成することができることが分かった。
1 セル
3 カソード電極
4 インターコネクタ(接着材)
5 固体電解質
6 アノード電極
11 シール材(接着材)

Claims (3)

  1. 金属粉末を含有し、導電性を有する接着材組成物であって、
    前記金属粉末は、
    固体酸化物形燃料電池又は固体酸化物形水蒸気電解装置の作動温度より高い融点を有し、さらに、前記金属粉末を焼成する際の加熱温度で酸化しない導電材粉末を有してなり、
    前記金属粉末を焼成する際の加熱温度で酸化することにより体積が膨張する膨張材粉末を有し、
    前記膨張材粉末は、チタン、ジルコニウム、シリカ、ユーロピウム及びアルミニウムのいずれかであることを特徴とする接着材組成物。
  2. 前記導電材粉末は、白金、金及び銀のいずれか、又はこれらを主体とする合金であることを特徴とする請求項1記載の接着材組成物。
  3. 前記金属粉末を分散させてシート状に成形したことを特徴とする請求項1または2に記載の接着材組成物。
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