JP2014012119A - 非接触眼圧計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シリンダ内をピストンが移動することで圧縮空気を噴射する機構を有する非触眼圧計において、被検眼に対する不必要な空気の噴射を抑制する。
【解決手段】 ピストンによりシリンダ内の空気を圧縮し、圧縮した空気をノズルから被検眼の角膜に向けて吹き付け角膜を変形する角膜変形手段と、該ピストンの動作を制御するピストン制御手段と、角膜の変形の状態を検知し眼圧を測定する眼圧測定手段を有する装置において、シリンダ内にて該ピストンが圧縮する空気の初期容積を変更可能なピストン容積変更手段、を備える。
【選択図】 図6

Description

本発明は、被検眼に空気を吹付け、角膜を変形させたときの光学的検知手段による角膜変形信号から眼圧値を算出する非接触眼圧計に関するものである。
非接触眼圧計はバーナード・グロールマン氏が開発した空気吹付けタイプの眼圧計に代表されている。これは被検眼の角膜から約11mm離れたノズルから空気を吹付け、角膜の圧平を光学的に検出し、圧平までの時間を接触型のゴールドマンタイプ眼圧計で校正して眼圧値を算出している。
その多くは、空気噴射ノズル部に接続されたシリンダ内部をピストンが移動することで、シリンダ内の空気が圧縮され、ノズルから空気が噴射される機構が用いられている。さらに、ピストンの駆動機構については、初期トルクが高く構成が簡単であるとの理由から一般的にソレノイドが使用されている。
また、非接触眼圧計では低眼圧から緑内障等の疾患による高眼圧まで、幅広い測定レンジが要求される。高眼圧を測定するためには被検眼に対して十分な空気を噴射する必要があるため、シリンダ容積も高眼圧を基準に設計が行われている。そのため、低眼圧の被検眼に対しては、被検眼の眼圧値に応じてソレノイドの駆動電流や駆動時間の変更を行い、空気の吹き付け量の調整を行っている。
しかし、ソレノイドを用いた機構は、安価で構成が容易な半面いくつかのデメリットが知られている。ソレノイドは、巻線と永久磁石だけの単純な構造であり、作動方向は一方向に限られるため、別に戻りバネ等の復帰機構を用いなければならない。
通常、ソレノイドの作動力は戻りバネのそれに対して十分に大きく、一度ソレノイドに通電してピストンを駆動させると、電流をとめた後もピストンの自重による慣性力が働き、目的の位置でピストンを止めることが困難であった。
特に低眼圧の被検眼の測定では、圧平に必要な空気量も少なくシリンダ内におけるピストン駆動範囲対して、かなり早い段階でピストンを停止する必要があるが、ピストンの慣性力により被検眼に対して測定に不必要な空気を噴射してしまい、被検者に不快な思いをさせる原因となっていた。
以上の問題を解決するために、1)ピストンを駆動するソレノイドに印加する駆動電圧を緩やかな加圧速度で上昇させることで、ピストン駆動電流遮断後の慣性力による移動量を少なくする発明が特許文献1に知られている。
さらに、2)シリンダ内の圧縮空気を被検眼へ噴射することを防止するために、電磁弁により空気を逃がす機構が特許文献2に知られている。この発明では、電磁弁によってシリンダ内の空気を逃す機構を有する他に、電磁弁の応答遅延性を考慮し、一度目の測定から電磁弁を開放するタイミングを予測し、適切なタイミングで電磁弁を開放することで被検眼に対する不要な空気噴射を低減させている。
特開平9−201335号公報 特開2002−34927号公報
しかしながら、前述の特許文献1のように、印加電圧の加圧速度を徐々に上昇させる回路においても、ピストン慣性力による空気の噴射は防ぎようもなく、かつ印加電圧を可変にすると制御回路が複雑になるという問題があった。
さらには、何らかの制御機構によりピストンを急停止させることが可能だったとしても、シリンダ内の圧縮された空気は、大気圧よりも高いため噴出用ノズルからは空気が漏れ出てしまう。したがって、被検者に対し不快な空気を噴射してしまうという根本的問題の解決にはつながっていなかった。
また、前述の特許文献2で開示された、電磁弁の開放によりシリンダ内の圧縮空気を逃がす方法は理論上有効である。しかし、シリンダ内に圧縮された空気を瞬時に開放させるためには、電磁弁の開放口をノズルに対して十分大きくする必要があり、大型の電磁弁が必要となる。大型の電磁弁はコストもかかり、また装置内の限られたスペースに実装することは難しいため、採用するためのハードルが高くなってしまっていた。
本発明の目的は、前記問題点を解消し、低コストおよび安易な構成で被検眼に対する不必要な空気噴射を抑制できる非接触眼圧計を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明に係る非接触眼圧計は、シリンダ内に配置されて動作開始位置より動作するピストンにより前記シリンダ内の空気を圧縮し、圧縮した前記空気を前記シリンダ内から被検眼の角膜に向けて吹き付けて前記角膜を変形する角膜変形手段と、前記ピストンの動作を制御するピストン制御手段と、前記角膜の変形の状態を検知して前記被検眼の眼圧を測定する眼圧測定手段と、を有する非接触眼圧計において、前記シリンダが前記シリンダ内にて前記空気を圧縮する際の初期容積を変更可能なシリンダ容積変更手段を有することを特徴とする。
本発明に係る非接触眼圧計は、シリンダに対するピストンの駆動位置を変更することで、眼圧値に応じて最適な空気を噴出することが出来る。また、ピストンの制御をソレノイド駆動で行う場合でも、ピストンの慣性力による測定に不必要な空気の噴出を防止することが可能である。
また従来の装置に対し、ピストン位置検出機構の追加のみで構成可能なため、安価で小型な装置を提供することが可能である。
非接触眼圧計の外観図である。 測定部の光学系の配置図である。 実施例1のシステムブロック図である。 従来の制御方法でのピストン位置説明図である。 従来の制御方法での角膜変形信号と圧力信号の関係図である。 実施例1の制御方法でのピストン位置説明図である。 実施例1の制御方法での角膜変形信号と圧力信号の関係図である。 実施例を説明したフローチャートである。 実施例2のピストン構造図である。 実施例2のピストン状態および位置の説明図である。 実施例2のバネ弾性力とピストン駆動力の関係図である。 実施例2のピストン構造での角膜変形信号と圧力信号の関係図である。
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る非接触眼圧計の概略構成図を示している。
ベース100に対してフレーム102は左右方向(以下、X軸方向)に移動可能である。X軸方向の駆動機構は、ベース100上に固定されたX軸駆動モータ103と、モータ出力軸に連結された送りねじ(不図示)と、送りねじ上をX軸方向に移動可能でフレーム102に固定されたナット(不図示)で構成されている。モータ103の回転により、送りねじ、ナットを介してフレーム102がX軸方向に移動する。
フレーム102に対してフレーム106は上下方向(以下、Y軸方向)に移動可能である。Y軸方向の駆動機構は、フレーム102上に固定されたY軸駆動モータ104と、モータ出力軸に連結された送りねじ105と、送りねじ上をY軸方向に移動可能でフレーム106に固定されたナット114で構成されている。モータ104の回転により、送りねじ、ナットを介してフレーム106がY軸方向に移動する。
フレーム106に対してフレーム107は前後方向(以下、Z軸方向)に移動可能である。Z軸方向の駆動機構は、フレーム107上に固定されたZ軸駆動モータ108と、モータ出力軸に連結された送りねじ109と、送りねじ上をZ軸方向に移動可能でフレーム106に固定されたナット115で構成されている。モータ108の回転により、送りねじ、ナットを介してフレーム107がZ軸方向に移動する。
ここで、フレーム102のX軸方向の移動は被検者に対する左右方向の、フレーム106のY軸方向の移動は被検者に対する上下方向の、フレーム107のZ軸方向の移動は被検者に対する接近離間にあたる前後方向の、眼圧計の移動に各々対応する。
フレーム107上には測定を行うための測定部110が固定されている。測定部の被検者側端部には、眼圧測定に必要な空気を排出するためのノズル111が設けられている。測定部110の検者側端部には、被検眼Eを観察するための表示部材であるLCDモニタ116が設けられている。
ベース100には、被検眼Eに対して測定部110を位置合わせするための操作部材であるジョイスティック101が設けられている。
眼圧の測定を行う際に、被検者は顎受け112上に顎を乗せ、かつフレーム100に固定されている顔受けフレーム(不図示)の額受け部分に額を押し当てることで被検眼の位置を固定させることができる。顎受け112は、被検者の顔のサイズに応じて、顎受けモータ113によりY軸方向に調整可能である。
図2は測定部110内の光学系の構成図を示し、被検眼Eの角膜Ecに対向して、平行平面ガラス20と対物レンズ21の中心軸上にノズル22が配置され、その後方に空気室23、観察窓24、ダイクロイックミラー25、プリズム絞り26、結像レンズ27、CCD28が順次に配列されている。これらは被検眼Eに対する観察光学系の受光用光路及びアライメント検出用光路となっている。
平行平面ガラス20、対物レンズ21は対物鏡筒29によって支持され、その外側には被検眼Eを照明する外眼照明光源30a、30bが配置されている。
尚、簡単のため外眼照明光源30a、30bは図面上下に記述しているが実際には図と垂直方向に光軸に対して対向して配置されている。
ダイクロイックミラー25の反射方向には、リレーレンズ31、ハーフミラー32、アパーチャ33、受光素子34が配置されている。なお、アパーチャ33の位置は、所定変形時に後述する測定用光源37の角膜反射像が共役になる位置に配置され、受光素子34と共に角膜Ecが視軸方向に変形するときの変形検出受光光学系とされている。
リレーレンズ31は角膜Ecが所定変形時にアパーチャ33とほぼ同等の大きさの角膜反射像を結像するように設計されている。
ハーフミラー32の入射方向には、ハーフミラー35、投影レンズ36、測定及び被検眼Eに対するアライメント兼用の不可視波長である近赤外LEDから成る測定用光源37が配置され、ハーフミラー35の入射方向には、被検者が固視するLEDから成る固視用光源38が配置されている。
空気室23内には、空気室の内圧をモニタするための圧力センサ45、およびシリンダ43からの圧縮空気を伝搬する移送管44が接続されている。移送管は図のような蛇腹状のチューブや、金属管等どのような形態でも構わない。また、移送管44を使用せずに空気室23に直接接続する形で、シリンダ43を配置しても良い。シリンダ43にはピストン40が嵌合され、このピストン40はソレノイド42によって駆動されるようになっている。ソレノイド42の回転運動は、ソレノイド42とピストン40に接続された、駆動レバー41により、ピストン40の直線運動に変換されている。ピストン40がシリンダ43内を高速に移動することにより、シリンダ43内の圧縮された空気が空気室23に送られ、ノズル22を通って被検眼Eに空気を噴射する機構となっている。これらシリンダ43およびピストン40等からなる構成は、本発明においてシリンダ内に配置されて動作開始位置より動作するピストンによりシリンダ内の空気を圧縮し、圧縮した空気をシリンダ内から被検眼の角膜に向けて吹き付け角膜を変形する角膜変形手段の一例を構成する。
また、本発明を実施するため、ピストン40にはピストン位置を検出するための検出用センサードグ46が接続されており、センサードグ46と検出スイッチ47により、ピストン40の位置を検出することが可能な構成となっている。
ここで検出スイッチ47は、ピストン40の位置が検出可能であれば、フォトインタラプターやマイクロスイッチ、ポテンショセンサー等どのような形態を用いても構わない。さらにセンサードグ46および検出スイッチ47の配置についても、図示のようなシリンダ43近傍である必要もなく、ソレノイド42近傍に配置し、ソレノイド42の回転角度からピストン40の位置検出を行うことも可能である。これら構成は、本発明において、ピストンの位置を検出するピストン位置検出手段の一例として例示される。
図3はシステムブロック図である。システム全体を制御しているシステム制御部301は、プログラム格納部、眼圧値を補正するためのデータが格納されたデータ格納部、各種デバイスとの入出力を制御する入出力制御部、各種デバイスから得られたデータを演算する演算処理部を有している。
システム制御部には、測定部110を被検眼Eに位置合わせおよび測定開始を行うジョイスティック101から、前後左右に傾けたときのX、Z軸の傾倒角度入力302、回転させたときのY軸エンコーダ入力303、測定開始釦押下時の測定開始釦304からの入力が接続されている。
また、図示のないベース100上の操作パネル305には、印字釦や顎受上下釦などが配置されており、釦入力時にシステム制御部に信号が通知される。
CCD28で撮像された被検眼Eの前眼部像は、メモリ306に格納される。メモリ306に格納された画像から被検眼Eの瞳孔と角膜反射像を抽出しアライメント検出を行う。また、CCD28で撮像された被検眼Eの前眼部像は、文字,図形データと合成され、LCDモニタ116上に前眼部像や測定値などが表示される。
受光素子34で受光された角膜変形信号と、空気室23内に配置された圧力センサ45の信号はメモリ306に格納される。これら受光素子34等、角膜の変形の状態である角膜変形信号を検知して被検眼の眼圧を測定するための構成は、本発明において眼圧測定手段として機能する構成の一例として示される。
X軸モータ103、Y軸モータ104、Z軸モータ108、顎受モータ113は、モータ駆動回路312を介して、システム制御部301からの指令により駆動される。測定用光源37、外眼照明光源30a、30b、固視用光源38は、光源駆動回路311を介して、システム制御部301からの指令により点灯,消灯,光量変更を制御する。
ソレノイド42は、システム制御部301からの信号により制御され、ソレノイド駆動回路310を介して駆動電流の変更および電圧印加のON/OFFが行われる。
ここで本実施例では、ソレノイド42にロータリーソレノイドを使用している。ロータリーソレノイドは、電圧を印加すると銅線を巻いたコイルの中で可動式のピンが動き、ベアリング等のメカ機構により直線運動を回転運動へ変換する仕組みになっている。また、その回転トルクは一意の方向に限られているため、内蔵のコイルスプリングにより初期位置に戻る構造となっている。
ソレノイド駆動回路310からの制御により、ソレノイド42に流す駆動電流の値が高く設定されると、ソレノイド42に高トルクが発生しソレノイドを高速回転させることが可能である。また、前述のようにロータリーソレノイドには、初期位置へ戻るためのコイルスプリングが内蔵されている。そのため、ソレノイド42に微小電流を流しコイルスプリングとのバランスを取りながら、電流値の増減を制御することでソレノイド42を任意の角度へ移動および保持することが可能である。なお、これらソレノイド駆動回路310等のピストン40の動作のための構成は、本発明においてピストンの動作を制御するピストン制御手段の一例として示される。すなわち、本例では、ピストンはソレノイドにより動作され、ピストン制御手段は該ソレノイドの駆動電流の可変制御とON/OFF制御によりピストンを制御する。
次に本発明の効果について、従来制御方法すなわちピストン40の動作開始位置をシリンダ43の最端部からスタートした場合と本実施例1とを比較して説明する。
初めに、従来の眼圧測定時におけるシステム制御部301のソレノイド制御について図4および図5を用いて説明を行う。図4は、図2の光学構成図から空気噴射ユニットのみ切り出した図であり、(A)〜(C)の各図はソレノイド42の通電状態とその時のピストン40位置について描かれている。ただし、説明を容易にするため、従来例に必要のないセンサードグ46とピストン位置検出スイッチ47は割愛している。図5はソレノイド制御信号と、その時の眼圧測定時に圧力センサ45より得られた空気室23内の圧力信号、および受光素子34で検出された被検眼Eの変形状態(以後、角膜変形信号とよぶ)の関係を表している。図5の横軸は測定開始時からの時間を表し、縦軸は各信号のレベルを表している。
さらに図5に示される期間A1は、圧力信号および角膜変形信号の検出開始から角膜変形信号の最大値P1までの期間を表し、図4(A)から図4(B)の状態変化に対応している。また同様に、図5の期間B1は、ソレノイド42の駆動電流を停止した状態であり、図4(B)から図4(C)の状態変化に対応している。また、図5のソレノイド制御信号は、T0からT1はソレノイドの通電期間を表している。本実施例1では、ソレノイドの通電期間と上記期間A1は一致している。
図4(A)は、ソレノイド42に通電開始直前のピストン位置である。ピストン40は、ソレノイド42に内蔵のコイルスプリングのトルクにより、初期位置であるシリンダ始端に固定されている。被検眼と装置のアライメントが終了し、眼圧測定が開始されると、システム制御部301はソレノイド42を高速で駆動し、空気室23内の空気はソレノイド42により押し上げられるピストン40によって圧縮される。空気室23の内圧が上昇するにしたがい、ノズル22から噴出された空気が、被検眼Eの角膜Ecに向けて噴出され角膜Ecの圧平が開始される。
前述の通り、受光素子34に入射される光量は、噴出空気により角膜Ecが圧平された瞬間が最大となるように設計されており、図5上で角膜変形信号が最大値となる点P1は、角膜Ecが凸から凹に切り替わる瞬間を表している。システム制御部301は、この角膜変形信号の最大値を検出すると、ソレノイド42の駆動電流を停止し、同時に取り込んだ図5の○印で示される圧力信号値から被検眼Eの眼圧値を算出する。
ここで、一般的に健常眼の眼圧値は10〜20mmHgと言われており、緑内障等の眼疾患を有する場合などでは20mmHg以上の高眼圧値になることが分かっている。そのため、装置では0〜60mmHg程度の幅広い測定レンジを有することが求められ、シリンダ43の容積とピストン40の加速スピードは、その最大眼圧値を測定可能なように設計されている。言い換えれば、最大眼圧値以下の一般的な眼圧値を有する被検眼に対しては、装置のシリンダ容積は大き過ぎると言える。
そのため従来の測定では、ソレノイド42の駆動電流を減らし、かつ駆動電流停止のタイミングを早めることで被検眼への不必要な空気の噴射を減らす制御を行っていた。
しかし、ピストン40は自重による慣性力を持っており、ソレノイド42の駆動電流を停止した後も、動き続けることが分かっている。
図4(B)は、図5上の点P1が検出された瞬間のピストン40の位置を表しており、また図4(C)は最終的にピストン40が停止した位置を表している。ピストン40は、その慣性力により、駆動電流を停止した後も、ほぼ同じ速度を維持したまま図4(B)の位置から図4(C)へ移動し、図4(B)の斜線で示されたシリンダ43内の残留空気を圧縮する。その結果、圧縮された空気は、被検眼に対して測定に不必要な空気として噴射されてしまっていた。図5に示される期間B1は、ピストン40が慣性力によって移動した際の、角膜変形信号と圧力信号の関係を表している。ソレノイド42の駆動電流を停止した後も、ピストン40はシリンダ43内の空気を圧縮しつづけ、空気室23の圧力は上がり続けることが知られている。その結果、ノズル22から噴出された空気により、角膜Ecが圧平状態から凹状態になるため角膜変形信号値が低下していることが分かる。
ピストン40が図4(C)の状態に停止した後は、ソレノイド42に内蔵のコイルスプリングのトルクにより、図4(A)で図示された初期位置であるシリンダ始端に戻される。
なお、空気の噴射が停止されたことにより角膜Ecは凹状態から圧平状態を経て通常の凸状態にもどる。その際、角膜変形信号は図5に示すように第二のピーク点P2を有することになる。
また本実施例中では、ソレノイド42の駆動電流停止のタイミングについては重要ではないため、角膜変形信号の最大値を検出した後に停止するとして説明を行った。詳細な説明は割愛するが、角膜変形信号のピーク値の検出が可能であれば、例えば、角膜変形信号や圧力信号が所定の閾値を超えた瞬間に停止しても構わない。
繰り返しになるが、従来の非接触眼圧計では最大眼圧を基準にシリンダ43の設計を行っているため、ピストン40の慣性力により、被検眼に対して測定に不必要な空気を噴射してしまっていたことが問題であった。そこで本発明では、ピストン40の動作開始位置を変更し、シリンダ43の初期容積を変更(減少)することで、上記問題を解決している。
次に本実施例1の詳細について、図6および図7を用いて説明を行う。
図6は、図2の光学構成図から空気噴射ユニットのみ切り出した図であり、(A)〜(C)の各図はソレノイド42の通電状態とその時のピストン40位置について描かれている。また、図7は眼圧測定時に圧力センサ45より得られた空気室23内の圧力信号と、受光素子34で検出された角膜変形信号の関係を表しており、横軸は測定開始時からの経過時間、縦軸は各信号のレベルを表している。図5と同様に点線は角膜変形信号、実線は圧力信号(圧力信号2)を表している。また、比較のため従来の制御方法時における圧力信号(圧力信号1)を一点鎖線で表している。前述の通り、本実施例1では、ソレノイドの通電期間と上記期間A1は一致しているためソレノイド制御についての説明図は割愛する。
図6(A)は、本発明におけるピストン40の動作開始位置を示している。図4の構成に対し、前述のセンサードグ46と検出スイッチ47が追加されており、センサードグ46が検出スイッチ47により検出された位置をピストン40の動作開始位置として設定している。ここで、ピストン40の動作開始位置を検出するための検出用センサードグ46と検出スイッチ47の位置関係は、任意の最大眼圧値を得るために必要な最適位置に設定されている。例えば、最大30mmHgの被検眼を測定するために必要なシリンダ43の容積は、計算によって容易に算出可能である。そこで計算によって算出されたシリンダ容積になる位置に検出スイッチ47を設置することで、最大30mmHgの眼圧を上限とした測定系を構成することが可能となる。
測定が開始されると、従来制御と同様に図7のA1で示される期間において、ソレノイド42が通電されピストンは高速で駆動される。ピストン40がシリンダ43内を高速に移動すると空気室23の圧力信号が上昇し、ノズル22からの空気噴射により角膜Ecの圧平が開始され角膜変形信号も上昇を始める。
被検眼の眼圧値が検出スイッチ47で設定した最大眼圧値より低い場合、システム制御部301は図6(A)の位置からスタートしたピストン40が図6(C)で示されたシリンダ43の終端に達する前に角膜変形信号ピーク値P1を検出する(図7)。
角膜変形信号ピークP1が得られると、システム制御部301はソレノイド42の駆動電流を停止し、同時に取り込んだ図5の○印で示される圧力信号値から被検眼Eの眼圧値を算出する。
図6(B)は、角膜変形信号ピークP1が得られた瞬間のピストン位置を表している。ここでピストン40は、従来制御で説明したように、ソレノイド42の駆動電流を停止した後も慣性力によりシリンダ43の終端である図6(C)の位置まで動き続ける。
しかし、ピストン40の動作開始位置が従来制御よりも前方に変更されているため、図6(B)から図6(C)までの距離は、従来制御時に比べ短くなっている。そのため、図6(B)に図示された斜線部の残留空気量も従来制御に対して十分少ない事が分かる。また、図6(B)から図6(C)に対応した図7で示されたB2期間、すなわちピストン40が慣性力により移動している時間も、従来制御による移動時間B1に対しより短くなっている。
以上のように、ピストン40の動作開始位置を変更し、シリンダ43の初期容積を変更することで、被検眼に対する不必要な空気の噴射が抑制され、被検眼の眼圧値に応じて最適な空気量の噴出が可能となる。
最後に、本発明を用いた実施形態の一例について、図8の測定フローのフローチャートを用いて説明する。
まず測定開始前の準備について簡単に説明する。検者は、被検者に顎受け112に顎を乗せさせ、被検眼のY軸方向を所定の高さになるように顎受けモータ113により調整する。LCDモニタ116に映されている被検眼Eの角膜反射像が表示される位置まで、ジョイスティック101を操作し、測定開始釦を押下する。
測定開始釦が押下されると、オートアライメントを開始する。アライメント時には、角膜Ecによって結像した角膜輝点はプリズム絞り26によって分割され、外眼照明光源30a、30bによって照明された被検眼Eと、外眼照明光源30a、30bの輝点像とともに、CCD28上に撮像される。システム制御部301は、この撮像された被検眼Eの前眼部像をメモリ306に格納し、被検眼Eと角膜反射像から抽出された各輝点の位置情報を元に、モータ駆動回路312介してアライメントを行う。アライメントが完了した後、以下の手順で測定を開始する。
ステップS100で、システム制御部301はソレノイド42に対し微小電流をながすことでピストン40を低速駆動し、ピストン40を動作開始位置まで移動させる。ピストンの動作開始位置は、ピストン位置検出スイッチ47の検出結果によって決められている。ピストンの動作開始位置が検出された後は、ソレノイド42に内蔵されたコイルスプリングの戻り力とのバランスを取りながら、ピストン40を検出位置に保持する制御を開始する。ここで本実施例では、ピストン位置検出スイッチ47は、最大30mmHgの被検眼の測定に必要なシリンダ容積を確保する位置に設定されているとする。これらピストン40を動作開始位置まで移動および該動作開始位置での保持を行う構成は、本発明において、該ピストン40がシリンダ43内にて空気を圧縮する際の初期容積を変更可能なピストン容積変更手段の一例として示される。ピストン制御手段は、前述したピストン位置検出手段の検出結果に基づいて、前述したピストンの移動および保持を行う。また、当該ピストン容積変更手段は、前述したようにピストン40の動作開始位置を変更することにより該初期容積の変更を行う。
ピストン40が動作開始位置まで移動された事が分かると、ステップS101で、システム制御部301はソレノイド42に流す電流値を引き上げ、ピストン40を高速駆動することで眼圧測定を開始する。この時ソレノイド42に流す電流は、ピストンの動作開始位置により決められたシリンダ容積から算出され、ノズル22から噴出される空気圧により30mmHgが測定出来るように、予め工場出荷時に補正された値である。
ステップS102では、測定された眼圧値が30mmHgより小さいかかどうかの判定を行う。ステップS100でピストン40の測定開始位置を変更しているため、本実施例中の装置は最大で30mmHgまでの被検眼しか測定が出来ない。そこで、測定された眼圧値が30mmHgかどうかの判定を行い、30mmHgより小さいある場合は、ステップS103に移行する。ステップS103では、実際に測定を行なう。その後ステップS104に移行し、所定の測定回数が終了したか判定を行う。回数が所定回数に達していなければステップS103に戻り、再度測定を行い、所定の測定回数が得られれば眼圧測定を終了する。所定の測定回数が1回と決められていれば、ステップS101の測定で条件は満足するため、そのまま眼圧測定は終了される。なお、ステップS104における判定の結果更なる測定が必要であると判断された場合に、再度の測定であるステップS103を経た後にステップS102に戻って測定開始位置の変更の要否を都度判定する様式とすることも可能である。例えば眼圧値が当初より30mmHgに近い値であり更に測定を行ううちに眼圧値が大きくなるような場合に、当該構成は好適に対応できる。また、上述した測定された眼圧値が所定値以上か否かに関しては、システム制御部301において判断手段として機能する領域により判断される。
ここで、ステップS103で測定される際のピストンの動作開始位置は、30mmHgのモードか60mmHgのモードかにより異なる。ステップS102で被検眼の眼圧値が30mmHgより小さいと判断されている場合、ステップS100で指定した検出位置からピストン40の駆動は開始される。
また、ステップS102で被検眼の眼圧値が30mmHg以上と判断されている場合、後述する60mmHgモードでのピストンの動作開始位置から測定を行う。
次に、ステップS102で、測定結果が30mmHg以上と判断された時のシステム制御部301の制御について説明する。前述の通り、ステップS101で設定したピストン40の動作開始位置では、30mmHg以上の測定が出来ない。そこで、システム制御部301は、ステップS105でピストン開始位置をシリンダ43の駆動始端に変更する(ステップS105)。制御としては、ソレノイド42への通電を停止するだけで良く、ピストン40はソレノイド42のコイルスプリングの戻り力により、シリンダ43の駆動始端に自動的に移動される。即ち、眼圧が所定の値以上の場合には、ピストン容積変更手段はピストンの初期容積を大きくする。ピストン40の動作開始位置が変更された後、ステップS106で、60mmHg測定用の電流値での測定を開始する。ここで、30mmHg用の測定と同様、60mmHg用の設定電流値も予め工場出荷時に補正された値である。
以上のフローチャートに従い眼圧測定が終了した後は、左右眼の切り替えや測定結果の印字等の通常の測定ルーチンに従って制御を行い、全ての作業を終了する。
本実施形態では、一つの検出スイッチを例に説明を行ったが、15mmHg用、30mmHg用45mmHg用等の複数の検出スイッチを有することも可能である。1回目の眼圧測定では30mmHgのシリンダ容積で測定を行い、以降の測定は1回目の測定結果に応じたピストン40の動作開始位置を設定することで、被検眼に対してより少ない最適な空気の噴射で測定が可能である。例えば、1回目の測定結果が10mmHgであった場合、ピストンの動作開始位置を15mmHgの検出スイッチ位置に設定することで、より快適な空気量で測定が可能となる。また、本実施形態では、当初30mmHgのモードにて測定を開始し、必要に応じてステップS106にて60mmHgのモードにて測定を行うこととしている。しかし、これを当初60mmHgのモードにて測定を開始し、測定値が30mmHg以下の場合に30mmHgのモードに移行して測定を行う態様としても良い。即ち、眼圧測定手段によって眼圧が所定の値以下であるとされた場合、ピストン容積変更手段によってピストンの初期容積が小さくされる。
また応用例として、検出スイッチ47をディジタル的な検出手段では無く、ポテンショメータ等のアナログ的な検出手段を用いることで、さらにフレキシブルな制御が可能となる。例えば、「1回目の測定結果+5mmHg」が測定可能な最大眼圧値となる位置に2回目以降のピストンの動作開始位置をセッティングすれば、全ての被検眼に対してより最適な空気を噴射することが可能となる。即ち、このような場合、ピストン容積変更手段は、測定された眼圧に所定の値を加算した眼圧に応じてピストンの初期容積を変更する。
一般的にピストン40の動作開始位置が決まっている従来製品で見られる構造では、被検眼に対する空気噴出時間の軽減を目的とし、シリンダ43中央付近に空気排出用の穴が開けられている。
ピストン40が穴を通り過ぎるまではシリンダ43内の空気圧縮が行われないため、ピストン40は空気抵抗が無いままその駆動速度を上げ、穴を過ぎた後空気の圧縮を開始する。ピストン40を同じ力で駆動させた場合、空気圧縮開始時の初期速度が早ければ、その分被検眼に噴出される空気速度も速くなり測定に必要な圧力に到達する時間が短くなる。
実施例1の構成では、ピストン40の駆動開始位置は任意の位置に設定されるため、シリンダに穴をあけることが出来ず空気圧縮開始時のピストン40の初期速度があげられないというデメリットがあった。
そこで実施例1に対して、空気圧縮開始時のピストン40の初期速度を早くすること目的として、以下の実施例2を提案する。
図9は、本実施例2を実施するための特徴であるピストン40の構造図を示している。図9(a)は、ピストン40を空気移送管44から見た図であり、図9(b)はその断面図をしめしている。
ピストン40は主に、空気圧縮部40a、駆動部40bおよび付勢手段であるバネ40cの3つの部品で構成されている。ここで、本実施例で提案するピストンが従来のピストン40と大きく異なるポイントは、空気圧縮部40a中心部には穴が空いていることである。この穴は、ピストン40において、シリンダ43内の空気を圧縮する側から該ピストン40の後ろ側であるシリンダ43の外部に至る気体通路となる。さらに駆動部40bとの部品間距離が短くなるとその穴が塞がれる構造であることも重要なポイントとなる。
本実施例では、図9(b)のように、駆動部40b凸部のテーパー構造およびゴムリング40dにより、この穴を容易に閉塞出来る構造としている。このテーパー構造およびゴムリングは、前述した気体通路の開閉を行う駆動弁として機能する。
さらに説明を続ける。バネ40cは空気圧縮部40aと駆動部40bが一定の距離Lに保たれる様に配置されている。また空気圧縮部40a駆動部40bの両部品は、図示しないガイド部材によりガイドされているため、バネ40cの付勢軸方向のみ可動することが出来る構造となっている。
バネ40cの付勢力により駆動部40cと空気圧縮部40aが一定距離Lに保たれている状態では、図9(b)中の点線矢印で図示したように、空気圧縮部40aの中心に開いた穴からピストン後方へ気体通路が確保されている。自然状態では、ピストンの空気圧縮部40aと駆動部40bは、バネ40cの付勢力により離れており気体通路も確保されている。
次にバネ40cが縮む方向に力をかけ、駆動部40bと空気圧縮部40aの距離が長さL1(<L)に変化させた場合、バネ40cのバネ係数をkとすると、バネ40cの弾性力はk×(L−L1)となり、気体通路の面積については駆動部40b凸部のテーパー構造により減少する。
バネ40cにさらに力かけ空気圧縮部40aと駆動部40bの2部品の距離が近づくと、L1=0において駆動部40bに設けられた凸部が空気圧縮部40aの穴を塞ぎ、気体通路が閉塞状態になる。また、閉塞状態時におけるバネ40cの弾性力は、k×Lとなる。
ここで、空気圧縮部40aに空いた穴の径は、ピストン径に比べ十分小さく後述する機能を満足するように設計されている。
また、本実施例では説明を容易にするため付勢手段としてバネを用いているが、同等の機能を有する付勢手段であれば他の手段を用いても良い。この付勢手段は、駆動弁を動作させて気体通路の開閉を行わせる駆動弁動作手段を構成する。該駆動弁動作手段は、前述したようにピストン40のシリンダ43内の位置が所定位置となる、或いは該ピストン40の移動速度が所定速度以上となることにより、該ピストン40に付勢手段の付勢力以上の力が駆動弁に付与される。その結果、気体通路を閉鎖する動作が駆動弁によって行われることとなる。なお、この付勢力は、付勢手段によって気体通路を開放する方向に駆動弁に対し作用する。
本実施例2で説明する機器は、上述のピストン構造以外は実施例1と同様であるため構成や原理および計測フローについては割愛する。
ここからは、実施例1と同様の制御をした時、特徴的であるピストン形状により圧力信号と角膜変形信号がどのように変化するか、図10〜図12を用いて説明を行う。
図10は本実施例のソレノイド制御時のピストンの位置とその状態を表している。図10(A)は、ピストンの初期位置を示している。
この状態から、ソレノイドに通電を開始すると駆動部40bにソレノイドの力Fがかかりピストンが加速していく。ここで図11はバネ力とソレノイドの加速度による空気圧縮部40aにかかる力関係を示している。横軸が時間t、縦軸は力fを表している。空気圧縮部40aの質量をmとし、加速度αの力で駆動部40cが押されると、ピストン内の摩擦や慣性の法則により空気圧縮部40aはバネ40cを押し縮める方向にm×αの力が働く。バネ力k×(L−L1)に対し、ソレノイドによる力m×αは十分に大きいため、駆動部40bと空気圧縮部40aの両部品間の距離L1が徐々に縮まる。2部品間の距離が縮まり、「m×α=k×L」すなわちL1=0となった瞬間に図10(b)で図示されたように気体通路は閉塞される。その瞬間の時間をT2として、さらに説明を続ける。
図12は、ソレノイド制御信号と、本実施例のピストンを用いた場合における空気室23内の圧力信号、および被検眼Eの角膜変形信号の関係を表している。図12の横軸は測定開始時からの時間を表し、縦軸は各信号のレベルを表している。図5と同様に点線は角膜変形信号、実線は本発明における圧力信号(圧力信号3)を表している。また比較のため実施例1の制御方法時における圧力信号(圧力信号2)を一点鎖線で表している。
さらに説明を容易にするため、ソレノイド制御信号による駆動時間とON/OFFのタイミングは同じとしている。
前述のように初期状態T0から前述のT2までの期間は、ピストン40に空いた気体通路から空気が抜ける構造のため、ソレノイド42の通電を開始しても従来制御のようにシリンダ43内の圧力は上昇しない。
従ってピストン40は空気抵抗のないまま加速され続け、T2を過ぎた直後から空気の圧縮を開始する。
そのため、本実施例2では実施例1にくらべ圧縮開始時の初速が早く、圧力信号の傾きが大きいため、圧力信号の検出開始からP1点までの期間が従来のA1(T1−T0)に対し、期間A2(T1−T2)となり、より短時間で所望の圧力を得ることが可能となる。
以上に示した様に、実施例2で提案したピストン40の構造で実施例1を実施することで相乗的に効果を得ることが可能である。実施例1では図5のB1区間を、実施例2では図5のA1区間を短くすることが可能である。
また、実施例2で示したピストン40形状を用いることで、さらなるメリットが考えられる。図10(c)は、測定終了時のピストン40の位置を表している。
通常のピストン形状の場合、この状態からピストン駆動の初期位置に戻る際にシリンダ43内の気圧がさがりノズル22から被検眼の涙や空気中のごみ等を吸いこんでしまう問題があった。一方、本実施例2で提案したピストン形状の場合、ソレノイド42の戻りバネの力F‘とバネ40cの弾性力k×Lの方向が一致しているため、図10(d)で図示した様にピストン40の気体通路を開放する方向に力が働く。気体通路が開放されれば、ピストンが初期位置に戻る際にもシリンダ43内の気圧は下がらないため、涙やごみ等の吸い込み発生しない。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
34 受光素子
40 ピストン
42 ソレノイド
43 シリンダ
45 圧力センサ
47 検出スイッチ
301 システム制御部
310 ソレノイド駆動回路

Claims (11)

  1. シリンダ内に配置されて動作開始位置より動作するピストンによりシリンダ内の空気を圧縮し、圧縮した前記空気を前記シリンダ内から被検眼の角膜に向けて吹き付け前記角膜を変形する角膜変形手段と、前記ピストンの動作を制御するピストン制御手段と、前記角膜の変形の状態を検知して前記被検眼の眼圧を測定する眼圧測定手段と、を有する非接触眼圧計において、前記ピストンが前記シリンダ内にて前記空気を圧縮する際の初期容積を変更可能なピストン容積変更手段を有することを特徴とする非接触眼圧計。
  2. 前記ピストン容積変更手段は、前記ピストンの前記動作開始位置を変更することを特徴とする請求項1に記載の非接触眼圧計。
  3. 前記ピストンの位置を検出するピストン位置検出手段を有し、前記ピストン制御手段は前記ピストン位置検出手段の検出結果に基づく前記ピストンの前記動作開始位置への移動および前記動作開始位置での保持を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の非接触眼圧計。
  4. ピストンはソレノイドにより動作され、前記ピストン制御手段は該ソレノイドの駆動電流の可変制御とON/OFF制御によりピストンを制御することを特徴とする請求項3に記載の非接触眼圧計。
  5. 前記ピストン容積変更手段は、前記眼圧測定手段により測定された前記被検眼の眼圧に応じて前記初期容積を変更することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の非接触眼圧計。
  6. 前記ピストン容積変更手段は、前記眼圧測定手段により測定された前記被検眼の眼圧が所定の値以上の場合に前記初期容積を大きくすることを特徴とする請求項5記載の非接触眼圧計。
  7. 前記ピストン容積変更手段は、前記眼圧測定手段により測定された前記被検眼の眼圧に所定の値を加算した眼圧に応じて前記初期容積を変更することを特徴とする請求項5記載の非接触眼圧計。
  8. 前記眼圧測定手段による測定毎に前記眼圧測定手段により測定された前記被検眼の眼圧が所定の値以上か否かを判断する判断手段を有することを特徴とする請求項6記載の非接触眼圧計。
  9. 前記ピストン容積変更手段は、前記眼圧測定手段により測定された前記被検眼の眼圧が所定の値以下の場合に前記初期容積を小さくすることを特徴とする請求項5記載の非接触眼圧計。
  10. 前記ピストンは、前記シリンダ内の気体を圧縮する側から前記シリンダの外部に至る気体通路と、前記気体通路の開閉を行う駆動弁と、前記ピストンの移動速度が所定速度以上となることに応じて前記駆動弁を動作させて前記気体通路を閉鎖する駆動弁動作手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の非接触眼圧計。
  11. 前記駆動弁動作手段は、前記気体通路が開放される方向に前記駆動弁に付勢力を付与する付勢手段を有し、
    前記付勢手段は、前記ピストンに前記空気の圧縮を行なわせるために前記ピストンに加わる力が前記付勢力以上になると前記気体通路を閉塞状態として前記ピストンによるシリンダ内の前記空気の圧縮が開始されることを特徴とする請求項10に記載の非接触眼圧計。
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