JP2014011094A - 有機el素子用基板および有機el素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造プロセスが温和でかつ発光効率の高い有機EL素子用基板を提供する。
【解決手段】凹凸構造を有する基材に、凹凸構造を包埋する層が積層された有機EL素子用基板であって、凹凸構造を包埋する層が、下記一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物で表面処理された無機酸化物微粒子を活性エネルギー線を照射して硬化した層である有機EL素子用基板。
(R−Si−(X)4−m (1)
(ただし、一般式(1)中、R は、水素原子、アルキル基もしくはアリール基、または不飽和結合を有する置換基で置換されたアルキル基もしくはアリール基を表し、Xは、水酸基または加水分解可能な基を表し、mは、1〜3の整数を表す。)
【選択図】図1

Description

本発明は発光効率が高く、照明やディスプレイとして利用できる有機EL素子およびその素子内に含まれる光取り出し用基板に関するものである。
近年、面発光体としてエレクトロルミネッセンス(以下、「EL」と略す。)を利用した面発光体が注目されており、有機EL素子や無機EL素子が知られている。有機EL素子からなる面発光体としては、透明基板と、透明基板の上に設けられた透明電極と、透明電極と離間して設けられた金属薄膜からなる背面電極と、透明電極と背面電極との間に設けられた、有機化合物の発光材料を含む発光層とを有するものが知られている。
面発光体においては、透明電極からの正孔と背面電極からの電子とが発光層で結合することによって発光層が発光する。発光層で発光した光は、透明電極および透明基板を透過して放射面(透明基板の透明電極が設けられた面とは反対側の面)から取り出される。また、発光層で発光した光の一部は、背面電極の金属薄膜で反射された後、発光層、透明電極、および透明基板を透過して放射面から取り出される。
しかし、発光層から発光した光は、透明電極、透明基板、外部空気に入射する際に、入射元の材料の屈折率と入射先の材料の屈折率によって決まる臨界角以上で入射すると、それぞれの界面(発光層と透明電極との界面、透明電極と透明基板との界面、透明基板と外部空気との界面(放射面))にて全反射し、面発光体の内部に閉じ込められてしまう。ここで、発光層と透明電極との界面で全反射してしまう光、および透明電極と透明基板との界面で全反射してしまう光を総称して薄膜モード光といい、透明基板と外部空気との界面(放射面)等にて全反射してしまう光を基板モード光という。従って、発光層から発光した光の一部(薄膜モード光、基板モード光)を外部に取り出すことができず、光の取り出し効率が低いという問題がある。
この問題を解決するために、数百nmの凹凸構造を基板と電極間に形成することによって光の進行方向を変化させ、全反射する光の量を低減し、薄膜モード光を取り出す方法が知られている。
例えば、特許文献1には、ガラス基板上にエッチング液を塗布することによってガラス基板に溝や凹凸構造を形成した後、凹凸構造の間隙を充填するように高屈折率材料層をゾルゲル法により形成して凹凸構造を平坦化し、その上に第1電極、有機発光材料を含有する有機固体層および第2電極を形成した有機EL素子が提案されている。
しかし、この有機EL素子においては、ガラスに直接凹凸構造をエッチングで賦型しているため、十分に微細な凹凸構造を得ることが困難である。また、凹凸構造を平坦化する層がゾルゲル法により形成されるため、層を形成するには400℃以上の高温が必要である。さらに、ゾルゲル法では500nm以上の厚膜を塗布することが困難であり、微細凹凸構造の大きさによっては、凹凸構造を完全に充填できず、平坦化できない場合がある。
特開2004−335301号公報
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであって、微細な凹凸構造の賦与および500nm以上の厚膜の平坦化膜の塗布が可能となり、製造プロセスが温和でかつ発光効率の高い有機EL素子用基板を提供することである。
本発明は、凹凸構造を有する基材に、凹凸構造を包埋する層が積層された有機EL素子用基板であって、凹凸構造を包埋する層が、下記一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物で表面処理された無機酸化物微粒子を活性エネルギー線を照射して硬化した層である有機EL素子用基板に関するものである。
(R−Si−(X)4−m (1)
(ただし、一般式(1)中、R は、水素原子、アルキル基もしくはアリール基、または不飽和結合を有する置換基で置換されたアルキル基もしくはアリール基を表し、Xは、水酸基または加水分解可能な基を表し、mは、1〜3の整数を表す。)
本発明の有機EL素子用基板によれば、高精細な微小凹凸構造を有する有機EL素子用基板を得ることができ、また、高精細な微小凹凸構造が500nm以上の厚みの膜で平坦化された有機EL素子用基板を得ることができる。
本発明の有機EL素子用基板によれば、200℃以下の温和なプロセスで有機EL素子用基板を製造することができる。
本発明の有機EL素子用基板を用いれば、有機EL素子の発光効率を向上させることができる。
本発明の有機EL素子は、発光効率が高い。
本発明の有機EL素子は、表示装置の画素としての用途だけではなく、照明器具の発光素子としても用いることができる。
本発明の有機EL素子用基板の第1の態様の断面図である。 本発明の有機EL素子用基板の第2の態様の断面図である。 本発明の有機EL素子の第1の態様の断面図である。 本発明の有機EL素子の第2の態様の断面図である。 本発明の有機EL素子の第1の態様にマイクロレンズアレイシートを貼着した例の断面図である。 本発明の有機EL素子の第2の態様にマイクロレンズアレイシートを貼着した例の断面図である。
本明細書において、(メタ)アクリレートは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
(有機EL素子用基板)
本発明における有機EL素子用基板は、ボトムエミッション型、トップエミッション型どちらのタイプのEL素子にも用いることができる。ボトムエミッション型とは、支持基板に積層して素子を作製し、支持基板を通して光を取り出すタイプのEL素子であり、トップエミッション型とは、支持基板とは反対側の基板から光を取り出すタイプのEL素子である。
図1は、ボトムエミッション型の有機EL素子用基板であり、図2は、トップエミッション型の有機EL素子用基板を示している。以下、図1と図2を例として、本発明における有機EL素子用基板を説明する。
図1は、凹凸構造を有する基材が、支持基材11と該支持基材11上の凹凸構造を有する層21とからなる場合の例である。凹凸構造を有する基材は、図1のように支持基材11の上に凹凸構造を有する層21が積層されていてもよいし、基材自身に凹凸構造が形成されていてもよい。凹凸構造の形成のしやすさの点では、基材は、図1のように支持基材11に凹凸構造層21が積層された基材であることが好ましい。
まず、図1を例にとって、本発明の有機EL素子用基板の第1の態様について説明する。本発明の有機EL素子用基板の第1の態様においては、支持基材11上に凹凸構造を有する層21が形成された基材に、凹凸構造を包埋する層31が積層されている。
(支持基材11)
支持基材11としては、特に制限されないが、例えば、活性エネルギー線を透過し得る基材を用いることができる。ここで、活性エネルギー線とは、可視光線、紫外線、電子線、プラズマ、熱線(赤外線等)等を意味する。
支持基材11の材料としては、特に制限されないが、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、アクリル系樹脂(ポリメチルメタクリレート等)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、スチレン系樹脂(ABS樹脂等)、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース等)、イミド系樹脂(ポリイミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂等)等の樹脂やガラス等が挙げられる。支持基材11の材料として樹脂を用いる場合には、支持基材11の表面に各種バリア膜(SiOx膜、SiO/SiNの多重積層膜、樹脂系バリア膜)を設けてもよい。
支持基材11の形態としては、特に制限されないが、フィルム、シート、板等が挙げられる。
支持基材11は、あらかじめ表面処理されていてもよい。表面処理としては、紫外線処理、コロナ処理、プラズマ処理等が挙げられる。
図1のように支持基材11の上に凹凸構造を有する層21が形成されている場合には、支持基材11と凹凸構造を有する層21との間に、接着層を有していてもよい。
接着層は、公知の接着剤からなる層である。接着剤としては、特に制限されないが、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤を含むものが好ましい。
(凹凸構造を有する層)
凹凸構造を有する層21を形成する材料としては、特に制限されないが、例えば、重合体を用いることができる。
重合体としては、特に制限されないが、例えば、重合性化合物および重合開始剤からなる組成物を硬化して得られたものや、ポリウレタン、セルロース系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエステル、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
重合性化合物としては、特に制限はされないが、分子中にラジカル重合性結合および/またはカチオン重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、反応性ポリマー等が挙げられる。
分子中にラジカル重合性結合を有するモノマーとしては、単官能モノマー、多官能モノマーが挙げられる。
単官能モノマーとしては、特に制限されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート誘導体;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリロニトリル;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体;(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
多官能モノマーとしては、特に制限されないが、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,2−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エタン、1,4−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ブタン、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド等の二官能性モノマー;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート等の三官能モノマー;コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸の縮合反応混合物、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等の四官能以上のモノマー;二官能以上のウレタンアクリレート;二官能以上のポリエステルアクリレート等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
分子中にカチオン重合性結合を有するモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリル基、ビニルオキシ基等を有するモノマーが挙げられ、エポキシ基を有するモノマーが特に好ましい。
オリゴマーまたは反応性ポリマーとしては、特に制限されないが、例えば、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールとの縮合物等の不飽和ポリエステル類;ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物、側鎖にラジカル重合性結合を有する上述のモノマーの単独または共重合ポリマー等が挙げられる。
これらの重合性化合物を硬化させる方法は、特に制限されず、光硬化反応を利用して硬化させてもよいし、電子線硬化反応を利用して硬化させてもよいし、熱硬化反応を利用して硬化させてもよい。
光硬化反応を利用して硬化する場合、光重合開始剤としては、特に制限されないが、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシフォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
熱硬化反応を利用して硬化する場合、熱重合開始剤としては、特に制限されないが、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物;前記有機過酸化物にN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン等のアミンを組み合わせたレドックス重合開始剤等が挙げられる。
重合開始剤の量は、特に制限されないが、重合性化合物100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。重合開始剤の量が0.1質量部以上の場合に、重合が進行しやすくなる傾向にある。また、重合開始剤の量が10質量部以下の場合に、硬化膜の着色や、機械強度の低下を抑制できる傾向にある。重合開始剤の量の下限値は、0.5質量部以上がより好ましく、1質量部以上が特に好ましい。また、重合開始剤の量の上限値は、5質量部以下がより好ましく、3質量部以下が特に好ましい。
凹凸構造を有する層21は、必要に応じて、活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物、帯電防止剤、防汚性を向上させるためのフッ素化合物等の添加剤、微粒子、少量の溶媒を含んでいてもよい。
活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物としては、アルコキシシラン化合物、アルキルシリケート化合物等が挙げられる。
アルコキシシラン化合物としては、特に制限されないが、テトラメトキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルプロポキシシラン、トリメチルブトキシシラン等が挙げられる。
アルキルシリケート化合物としては、特に制限されないが、メチルシリケート、エチルシリケート、イソプロピルシリケート、n−プロピルシリケート、n−ブチルシリケート、n−ペンチルシリケート、アセチルシリケート等が挙げられる。
凹凸構造は、有機発光層から放射された光の進行方向を変化させて、基材へ入射する光が基材との界面において全反射されるのを抑制するためのものである。
凹凸構造の算術平均粗さRaは、特に制限されないが、後述する面発光体の光取り出し効率を十分に高くすることができる点から、5〜1000nmが好ましく、10〜500nmがより好ましい。
凹凸構造の最大高さRyは、特に制限されないが、後述する面発光体の光取り出し効率を十分に高くすることができる点から、10〜10000nmが好ましく、50〜5000nmがより好ましい。
凹凸構造の十点平均高さRzは、特に制限されないが、後述する面発光体の光取り出し効率を十分に高くすることができる点から、5〜5000nmが好ましく、25〜2500nmがより好ましい。
凹凸構造の二乗平均粗さRMSは、特に制限されないが、後述する面発光体の光取り出し効率を十分に高くすることができる点から、5〜1000nmが好ましく、10〜500nmがより好ましい。
また、凹凸構造の形成方法は、特に制限されないが、形成のしやすさの点から、モールドを用いた転写法により形成することが好ましい。
モールドとしては、凹凸構造を有する層21の凹部(または凸部)に対応する反転構造が形成された転写面を有するモールドを使用するのが好ましく、フォトリソフィーを用いたEUV露光によって用いて作製されたモールドや、3次元描画装置などのレーザー描画によって作製されたモールド、陽極酸化ポーラスアルミナからなるモールド、針状金属メッキ膜を用いたモールド、切削バイトを用いて作製したプリズムモールド、ブラスト処理したモールドを挙げることができる。これらのモールドのうち、低コストである点、凹凸構造を大面積で形成できる点、および連続賦型が容易である点から、切削バイトを用いて作製したプリズムモールド、ブラスト処理したモールド、陽極酸化ポーラスアルミナからなるモールド、および針状金属メッキ膜を用いたモールドが好ましく、中でも針状金属メッキ膜を用いたモールドが特に好ましい。
モールドは、上述のモールドをそのまま用いてもよいし、上述のモールドを転写して複製したレプリカモールドを使用してもよい。レプリカモールドの製造方法は、特に制限されないが、例えば、凹凸構造を有する上述のモールドの上に重合性化合物を塗布し、硬化させてモールドの凹凸構造を転写させて製造する方法や、凹凸構造を有する上述のモールドに樹脂を加熱加圧して接触させて、モールドの凹凸構造を転写させて製造する方法が挙げられる。
ここで、レプリカモールドを製造する際に用いる重合性化合物は、上述した重合性化合物と同様の材料を用いることができる。
(凹凸構造を包埋する層)
凹凸構造を包埋する層31の屈折率は、特に制限されないが、凹凸構造を有する層21の屈折率よりも高く、後述する第1電極51の屈折率よりも低いことが好ましい。凹凸構造を有する層21が、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するモノマーおよび/またはオリゴマーを含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物である場合、凹凸構造を有する層21の屈折率は1.49程度であり、また、第1電極51がITOである場合、第1電極51の屈折率は2.12程度であることから、凹凸構造を包埋する層31の屈折率は、1.55〜2.1が好ましい。凹凸構造を包埋する層31の屈折率が1.55以上の場合に、界面で全反射する光を取り出すことができる傾向にある。凹凸構造を包埋する層31の屈折率の下限値は、1.6以上がより好ましく、1.65以上がさらに好ましく、1.7以上が特に好ましい。また、凹凸構造を包埋する層31の屈折率の上限値は、2.0以下がより好ましい。
凹凸構造を包埋する層31は、下記の作用効果を発揮する。
凹凸構造のピッチが200nm未満の場合、凹凸構造を包埋する層31の凹凸構造を有する側の界面、および凹凸構造を包埋する層31の後述する第1電極51側の界面における光の全反射を抑えることができ、その結果、フレネル反射低減効果が向上し、光の取り出し効率がさらに向上する傾向にある。
凹凸構造のピッチが200nm以上1μm未満の場合は、第1電極51や発光層61に閉じ込められていた光を、回折効果によって外部に取り出すことができる傾向にある。
凹凸構造のピッチが1μm以上50μm以下の場合、第1電極51や発光層61に閉じ込められていた光を、散乱によって外部に取り出すことができる傾向にある。
また、凹凸構造を包埋する層31の凸部(または凹部)は、凹凸構造を有する層21の凹部(または凸部)とそれぞれ嵌合しており、光取り出し部の表面を平滑化する役割も果たす。光取り出し部の表面が平滑である場合、後述する発光部の各層を均一に形成しやすく、素子のリークが抑制され、安定したデバイスが得られる傾向にある。
凹凸構造を包埋する層31は、後述する一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物で表面処理された無機酸化物微粒子を活性エネルギー線を照射して硬化した層である。
無機酸化物微粒子の屈折率は、特に制限されないが、1.8以上であることが好ましい。
後述する一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物の屈折率が1.45〜1.46程度であることから、無機酸化物微粒子の屈折率が1.8以上である場合に、凹凸構造を包埋する層31の屈折率が1.55以上となる傾向にある。無機酸化物微粒子の屈折率の下限値は、1.9以上がより好ましく、2以上が特に好ましい。また、無機酸化物微粒子の屈折率の上限値は、特に制限されないが、3以下が好ましい。
無機酸化物微粒子としては、特に制限されないが、例えば、ジルコニア(屈折率2.05〜2.4)、チタニア(屈折率2.3〜2.7)、チタン酸カリウム(屈折率2.68)、チタン酸バリウム(屈折率2.3〜2.5)、酸化亜鉛(屈折率2.01〜2.03)が挙げられる。これらの無機酸化物微粒子は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、ジルコニアまたはチタニアが特に好ましい。ジルコニア、チタニアは、共に、屈折率が2以上と極めて高い金属酸化物であり、物質としての化学的安定性が高く、可視光線の帯域においても光の吸収が無く、粒径が小さいものが得られるからである。
無機酸化物微粒子は、下記一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物で表面処理されている。
(R−Si−(X)4−m (1)
ここで、一般式(1)中、R は、水素原子、アルキル基もしくはアリール基、または不飽和結合を有する置換基で置換されたアルキル基もしくはアリール基を表し、Xは、水酸基または加水分解可能な基を表し、mは、1〜3の整数を表す。
Xに関し、加水分解可能な基としては、特に制限はなく、例えば、アルコキシ基(炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましい。例えば、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる)、ハロゲン原子(例えば、Cl、Br、I等)、RCOO(R は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基が望ましい。例えば、CHCOO、CCOO等が挙げられる)等が挙げられるが、中でもアルコキシ基が望ましく、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
mは、1〜3の整数であれば特に制限されないが、1または2が好ましい。
mが2または3の場合にはRが複数存在し、mが1または2の場合にはXが複数存在するが、複数のRまたはXとしては、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
に関し、アルキル基としては、特に制限されないが、メチル基、メトキシ基、メトキシカルボニル基、エチル基、エトキシ基、エトキシカルボニル基等が挙げられる。中でも、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基が好ましい。
に関し、アリール基としては、特に制限されないが、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。中でも、フェニル基が好ましい。
に関し、不飽和結合を有する置換基としては、特に制限はなく、例えば、ビニル重合性の置換基、アレン置換基、イソシアネート置換基、が挙げられる。中でも、不飽和結合を有する置換基としては、ビニル重合性の置換基が好ましく、この場合、一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物は、下記一般式(2)で表されるオルガノシラン化合物であることが好ましい。

ここで、一般式(2)中、R10 は、水素原子、メチル基、メトキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、フッ素原子または塩素原子を表す。アルコキシカルボニル基としては、特に制限されないが、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる。
また、一般式(2)中、Yは、単結合、エステル基、アミド基、エーテル基およびウレア基のいずれかを表し、単結合、エステル基、アミド基が好ましく、単結合、エステル基がより好ましい。
また、前記一般式(2)中、Lは、2価の連結鎖であり、具体的には、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、内部に連結基(例えば、エーテル、エステル、アミド)を有する置換もしくは無置換のアルキレン基、または内部に連結基を有する置換もしくは無置換のアリーレン基であり、中でも、置換もしくは無置換の炭素数2〜10のアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数6〜20のアリーレン基、内部に連結基を有する炭素数3〜10のアルキレン基が好ましく、無置換のアルキレン基、無置換のアリーレン基、内部にエーテル、または、エステル連結基を有するアルキレン基がより好ましく、中でも、無置換のアルキレン基または内部にエーテルもしくはエステル連結基を有するアルキレン基が特に好ましい。
前記置換基としては、ハロゲン、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基、アリール基等が挙げられ、これら置換基は更に置換されていてもよい。
また、一般式(2)中、nは、0または1を表す。Xが複数存在するとき、複数のXはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。nとして好ましくは0である。
としては、特に制限されないが、メチル基、メトキシ基、メトキシカルボニル基、エチル基、エトキシ基、エトキシカルボニル基等のアルキル基またはフェニル基、ナフチル基等のアリール基が挙げられる。
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、例えば、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、メタクロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
無機酸化物微粒子の表面処理量は、特に制限されないが、無機酸化物微粒子100質量部に対して、一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物15〜50質量部が好ましい。一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物の量が、15質量部以上である場合に、活性エネルギー線で硬化させた際に十分な架橋反応が進行し、良好な膜を得ることができる傾向にある。また、一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物の量が、50質量部以下の場合に、凹凸構造を包埋する層の屈折率を前述した範囲(1.55〜2.1)にすることができる傾向にある。一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物の量の下限値は20質量部以上がより好ましく、また、上限値は40質量部以下がより好ましい。
表面処理した無機酸化物微粒子の平均粒子径としては、凹凸構造を包埋する際に発生する隙間を少なくすることから、10〜200nmが好ましく、20〜150nmがより好ましい。
凹凸構造を包埋する層31は、凹凸構造を有する層21の上に無機酸化物微粒子を塗布して、活性エネルギー線を用いて硬化させることにより形成することができる。
無機酸化物微粒子の塗布方法は、特に制限されないが、無機酸化物微粒子が溶媒に分散された分散媒液を凹凸構造を有する層21の上に塗布し、溶媒を揮発させることによって、塗布することができる。
溶媒の揮発方法は、特に制限されないが、例えば、IRヒーターや温風等で加温する方法が挙げられる。揮発条件は、特に制限されないが、40〜180℃、1〜60分の範囲が好ましく、60〜150℃、3〜30分の範囲がより好ましい。
分散媒としては、特に制限されないが、例えば、水もしくは有機溶媒を単独または混合して用いることができる。有機溶媒としては、特に制限されないが、トルエン、キシレンなどの芳香族類、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブタノールブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチル酢酸等のエステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等が挙げられる。
これらの分散媒の中でも、特にプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。
活性エネルギー線の光源としては、特に制限されないが、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、白熱電球、キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、ガリウムランプ、エキシマーランプ、太陽等が挙げられる。これらのうち、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプが好ましい。
活性エネルギー線は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、光源の照度が5〜20mW/cmの範囲となるように調整することが好ましく、8〜15mW/cmの範囲がより好ましい。積算光量は100〜5000mJ/cmの範囲となるように調整することが好ましく、200〜4000mJ/cmの範囲がより好ましい。
活性エネルギー線を照射して硬化を開始させる開始剤としては、前記凹凸構造を有する層21に用いられる光重合開始剤を用いることができる。
次に、本発明の有機EL素子用基板の第2の態様について、図2を例にとって説明する。本発明の有機EL素子用基板の第2の態様は、凹凸構造を有する基材が、支持基材12、凹凸構造を有する層22および金属被膜41から構成されており、この凹凸構造を有する基材上に、凹凸構造を包埋する層32が積層されている。
(支持基材12)
支持基材12としては、特に制限されないが、上述した支持基材11と同様の基材を用いることが出来る。
(凹凸構造を有する層22)
凹凸構造を有する層22としては、特に制限されないが、上述した凹凸構造を有する層21と同様の層を用いることが出来る。
(金属被膜)
本発明の有機EL素子用基板の第2の態様においては、凹凸構造を有する層22の上に、金属被膜41が形成されている。
トップエミッション型の有機EL素子は、支持基板とは反対側の基板から光を取り出すタイプのEL素子である。従って、後述する発光層62から発光した光を支持基板と反対側に反射させる必要があり、金属被膜41はその反射させる役割を果たす。
金属被膜41の材料としては、特に制限はされないが、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等が挙げられ、これらのうち2つ以上を組み合わせた合金、これらフッ化物等の金属塩類、またはこれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金等が挙げられる。合金の具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金等が挙げられる。
金属被膜41の蒸着法としては、特に制限されないが、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理的蒸着法が挙げられる。
なお、蒸着した金属被膜41の凹凸構造は、凹凸構造を有する層21の凹凸構造を反映した凹凸形状となる。
金属被膜41の厚みは、特に制限されないが、20nm〜1000nmが好ましく、50nm〜200nmがより好ましい。
(凹凸構造を包埋する層)
凹凸構造を包埋する層32は、前述の凹凸構造を包埋する層31と同様の層を用いることができる。
(有機EL素子)
図3は、ボトムエミッション型の有機EL素子であり、図4は、トップエミッション型の有機EL素子用基板を示している。以下、図3と図4を例として、本発明における有機EL素子を説明する。
図3を例にとって、本発明の有機EL素子の第1の態様について説明する。本発明の有機EL素子の第1の態様は、本発明の第1の態様の有機EL素子用基板と、有機EL素子用基板の上に設けられた第1電極51と、第1電極51と離間して設けられた第2電極71と、第1電極51と第2電極71との間に設けられた発光層61とを有するものである。
(第1電極)
第1電極51の材料としては、導電性を有する金属酸化物、光透過性を有する金属薄膜を形成し得る金属、導電性を有する有機高分子等が挙げられる。
導電性を有する金属酸化物としては、特に制限されないが、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド(IZO)等が挙げられる。
光透過性を有する金属薄膜を形成し得る金属としては、特に制限されないが、例えば、金、白金、銀、銅、アルミニウム等が挙げられる。
導電性を有する有機高分子としては、特に制限されないが、例えば、ポリアニリン、その誘導体、ポリチオフェン、PEDOT−PSS(poly(3, 4-ethylenedioxythiophene):poly(styrenesulfonate))、その誘導体等が挙げられる。
第1電極51は、1層であってもよく、2層以上であってもよい。
第1電極51の厚さは、特に制限されないが、光透過性および導電性の両立の点から、10〜1000nmが好ましく、50〜500nmがより好ましい。
第1電極は、陽極であってもよく、陰極であってもよい。第1電極は、通常、陽極とされる。
(発光層)
発光層61は、有機化合物の発光材料を含む層である。
有機化合物の発光材料としては、特に制限されないが、例えば、リン光性化合物のホスト化合物であるカルバゾール誘導体(4,4'−N,N'−ジカルバゾール−ジフェニル(以下、CBPと記す。)等)にイリジウム錯体(トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(以下、Ir(ppy)と記す。)をドープしたもの(CBP:Ir(ppy)等);8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体(トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(以下、Alqと記す。)等);その他、公知の発光材料が挙げられる。
発光層61は、発光材料の他に、後述する正孔輸送性材料、電子輸送性材料等を含んでいてもよい。
発光層61の厚さは、特に制限されないが、1〜100nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。
発光層61は、1層であってもよく、2層以上であってもよい。例えば、有機EL素子を白色の有機EL照明として用いる場合、発光層61を、青発光層、緑発光層、および赤発光層を有する積層構造としてもよい。
発光層61と第1電極51または発光層61と第2電極52との間には、他の機能層を有していてもよい。
第1電極51と発光層61との間に設けられる他の機能層としては、第1電極51の側から順に、正孔注入層、正孔輸送層が挙げられる。発光層61と第2電極71との間に設けられる他の機能層としては、発光層の側から順に、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層が挙げられる。
正孔注入層は、正孔注入材料を含む層である。
正孔注入材料としては、特に制限されないが、例えば、銅フタロシアニン(以下、CuPcと記す。);酸化バナジウム;導電性を有する有機高分子;その他、公知の正孔注入材料が挙げられる。
正孔注入層の厚さは、特に制限されないが、1〜100nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。
正孔輸送層は、正孔輸送性材料を含む層である。
正孔輸送性材料としては、特に制限されないが、例えば、トリフェニルジアミン類(4,4'−ビス(m−トリルフェニルアミノ)ビフェニル(以下、TPDと記す。)等);その他、公知の正孔輸送性材料が挙げられる。
正孔輸送層の厚さは、特に制限されないが、1〜100nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。
正孔阻止層は、正孔阻止材料を含む層である。
正孔阻止材料としては、特に制限されないが、例えば、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(以下、BCPと記す。)等);その他、公知の正孔阻止材料が挙げられる。
正孔阻止層の厚さは、特に制限されないが、1〜100nmが好ましく、5〜50nmがより好ましい。
電子輸送層は、電子輸送性材料を含む層である。
電子輸送性材料としては、特に制限されないが、例えば、8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体(Alq等)、オキサジアゾール誘導体;その他、公知の電子輸送性材料が挙げられる。
電子輸送層の厚さは、特に制限されないが、1〜100nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。
電子注入層は、電子注入材料を含む層である。
電子注入材料としては、特に制限されないが、例えば、アルカリ金属化合物(フッ化リチウム等)、アルカリ土類金属化合物(フッ化マグネシウム等)、金属(ストロンチウム等);その他、公知の電子注入材料が挙げられる。
電子注入層の厚さは、特に制限されないが、1〜100nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。
(第2電極)
第2電極71の材料としては、特に制限はされないが、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等が挙げられ、これらのうち2つ以上を組み合わせた合金、これらフッ化物等の金属塩類、もしくはこれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金等が挙げられる。合金の具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金等が挙げられる。
第2電極71は、1層であってもよく、2層以上であってもよい。
第2電極の厚さは、特に制限されないが、導電性および耐久性の点から、5〜1000nmが好ましく、10〜300nmがより好ましい。
第2電極は、陰極であってもよく、陽極であってもよい。第2電極は、通常、陰極とされる。
次に、図4を例にとって、本発明の有機EL素子の第2の態様について説明する。本発明の有機EL素子の第2の態様は、本発明の第2の態様の有機EL素子用基板と、有機EL素子用基板の上に設けられた第1電極52と、第1電極52と離間して設けられた第2電極72と、第1電極52と第2電極72との間に設けられた発光層62とを有するものである。
第1電極52、第2電極72、発光層62は、それぞれ、上述した第1電極51、第2電極71、発光層61と同様の実施形態を取ることができる。
(その他の形態)
また、本発明の有機EL素子は、図5および図6に示すように、有機EL素子用基板の有機EL素子が形成されている面と反対側の面に、粘着層等を介して他の光取り出し部材(マイクロレンズアレイシート等)が貼着されたものであってもよい。
以下、本発明について実施例を用いて詳細に述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<凹凸構造を埋包する層の屈折率の評価>
凹凸構造を埋包する層の屈折率は、凹凸構造を有する状態では測定できないため、凹凸構造のない層を有機EL素子用基板とは別に以下のようにして作製し、評価した。
まず、屈折率1.50のガラス基板の表面に、後述する無機酸化物微粒子が溶剤中に分散した液をスピンコート法にて塗布し、次いで、大気中、150℃で10分加熱して溶剤を揮発させて塗膜を得た。
次に、高圧水銀ランプ(セン特殊光源社製、HB100A-1)を用いて、2000mJ/cm2の積算光量にて紫外線を照射し、この塗膜を硬化させて、硬化物(凹凸構造のない層)を得た。この硬化物の屈折率を、プリズムカプラ(メトリコン社製)を用いて測定した。
<有機EL素子用基板のクラックの評価>
有機EL素子用基板に形成された凹凸構造を包埋する層のクラックの有無を目視にて評価した。
○:クラックが認められなかった。
×:クラックが認められた。
<有機EL素子の発光効率の評価>
発光面積2mm×2mmを有する有機EL素子を直径10mmのピンホールを介して積分球(ラブスフィア社製、8インチ)のサンプル開口部に貼付け、LED全光束・効率測定装置(浜松フォトニクス社製、C9920−22システム、PMA−12)を用いて、有機EL素子に1mA/cmの電流を流したときの電圧および輝度を測定した。得られた有機EL素子の発光効率は、後述する参考例の有機EL素子の輝度を1(基準)として、相対値で評価した。
[参考例]
屈折率1.50で25mm×25mmのガラス基板(コーニング社、イーグルXG、厚み0.7mm)をスパッタリング装置のチャンバ内にセットし、スパッタ時チャンバ内の圧力:10−1Pa、蒸着速度(デポレート):0.05〜0.1nm/secの条件下で、ラインパターンを有するマスクを介してITOを蒸着し、ガラス基板上に厚さ200nmの透明電極を形成した。
透明電極が形成されたガラス基板をUVオゾン処理した後、真空蒸着装置のチャンバ内にセットし、有機蒸着チャンバ内の圧力:10−4Pa、蒸着速度(デポレート):0.5〜2.0nm/secの条件下で、透明電極の上に、正孔注入層CuPc(20nm)、正孔輸送層TPD(40nm)、発光層CBP:Ir(ppy)(20nm)、正孔阻止層BCP(10nm)、電子輸送層Alq(30nm)を順次蒸着して、透明電極の上に選択的に発光層および他の機能層を形成した。
さらに、蒸着速度(デポレート):0.059nm/secの条件下で金属蒸着チャンバ内の圧力:10−4Pa、蒸着速度(デポレート):0.25nm/secの条件下で電子注入層のフッ化リチウム(0.5nm)を、蒸着速度(デポレート):0.5〜4.0nm/secの条件下で背面電極のアルミニウム(100nm)を順次蒸着し、2mm×2mmの発光部を形成した。
最後に、20mm×20mmの掘り込みガラスを用い、2mm×2mmの発光部が掘り込みガラス内に入るように、エポキシ系封止剤(ナガセケムテック社製)で封止を行い、有機EL素子を得た。
得られた有機EL素子に1mA/cmの電流を流したときの電圧は6.7Vで輝度は270cd/mであった。
(凹凸構造を有するモールドの製造例)
針状ニッケル合金メッキ基板(基材:5cm×5cmのアルミニウム板、ヱビナ電化工業社製)の表面に、ポリブチレングリコールジメタクリレート(三菱レイヨン社製、アクリルエステルPBOM(以下、「PBOM」と略す。)50質量部、トリメチロールエタン/アクリル酸/コハク酸(2/4/1:モル比)の縮合物(以下、「TAS」と略す。)50質量部およびベンゾイルエチルエーテル(以下、「BEE」と略す。)3質量部からなる活性エネルギー線硬化性組成物(J−1)を滴下し、その上にPETフィルム(東山フィルム社製、HK−31)を被せ、ハンドロールで活性エネルギー線硬化性組成物(J−1)を押し広げた。PETフィルムを介して積算光量:1000mJ/cmの紫外線を照射し、活性エネルギー線硬化性組成物(J−1)を硬化させた。硬化物からPETフィルムおよび針状ニッケル合金メッキ基板を剥離し、針状ニッケル合金メッキの凹凸構造を転写したモールド(j−1)を得た。
(凹凸構造を包埋する層を形成するための包埋用組成物の製造例)
(1)包埋用組成物(H−1)の製造例
前記一般式(2)において、Xがメトキシ基、R10がメチル基、Yがエステル基、Lがプロピレン基、n=0である3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで表面処理されたジルコニア微粒子(平均粒子径60nm)分散プロピレングリコールモノメチルエーテル液(ジルコニア100質量部に対して、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン20質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル250質量部:CIKナノテック社製)の固形分100質量部に対して、ベンゾイルエチルエーテル3質量部を混合して、包埋用組成物(H−1)を製造した。
(2)包埋用組成物(H−2)の製造例
前記一般式(2)において、Xがメトキシ基、R10がメチル基、Yがエステル基、Lがプロピレン基、n=0である3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで表面処理されたジルコニア微粒子(平均粒子径60nm)分散プロピレングリコールモノメチルエーテル液(ジルコニア100質量部に対して、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン40質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル250質量部:CIKナノテック社製)の固形分100質量部に対して、ベンゾイルエチルエーテル3質量部を混合して、包埋用組成物(H−2)を製造した。
(3)包埋用組成物(H−3)の製造例
前記一般式(2)において、Xがメトキシ基、R10がメチル基、Yがエステル基、Lがプロピレン基、n=0である3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで表面処理されたジルコニア微粒子(平均粒子径60nm)分散プロピレングリコールモノメチルエーテル液(ジルコニア100質量部に対して、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル250質量部:CIKナノテック社製)の固形分100質量部に対して、BEE3質量部を混合して、包埋用組成物(H−3)を製造した。
(4)包埋用組成物(H−4)の製造例
前記一般式(1)において、Xがメトキシ基、Rがグリシジルプロピル基、m=0である3−グリシジルプロピルトリメトキシシランで表面処理されたジルコニア微粒子(平均粒子径60nm)分散プロピレングリコールモノメチルエーテル液(ジルコニア100質量部に対して、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン20質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル250質量部:CIKナノテック社製)の固形分100質量部に対して、ベンゾイルエチルエーテル3質量部を混合して、包埋用組成物(H−4)を製造した。
(5)包埋用組成物(H−5)の製造例
前記一般式(2)において、Xがメトキシ基、R10がメチル基、Yがエステル基、Lがプロピレン基、n=0である3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで表面処理されたチタニア微粒子(平均粒子径60nm)分散プロピレングリコールモノメチルエーテル液(チタニア100質量部に対して、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン20質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル250質量部:CIKナノテック社製)の固形分100質量部に対して、ベンゾイルエチルエーテル3質量部を混合して、包埋用組成物(H−5)を製造した。
(6)高屈折率材料液:H−6の調整
前記一般式(2)において、Xがメトキシ基、R10がメチル基、Yがエステル基、Lがプロピレン基、n=0である3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで表面処理されたジルコニア微粒子(平均粒子径60nm)分散プロピレングリコールモノメチルエーテル液(ジルコニア100質量部に対して、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン20質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル250質量部:CIKナノテック社製)の固形分100質量部に対して、ベンゾイルパーオキサイド3質量部を混合して、包埋用組成物(H−6)を製造した。
[実施例1]
(有機EL素子用基板の作製)
25mm×25mmのガラス基板(コーニング社、イーグルXG、厚み0.7mm)と上記製造例で製造した凹凸構造を有するモールド(j−1)との間に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(以下、「C6DA」と略す。)50質量部、TAS50質量部およびBEE3質量部からなる活性エネルギー線硬化性組成物(J−2)をはさみこみ、1000mJ/cm2の紫外線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物(J−2)を硬化させた後、凹凸構造を有するモールド(j−1)を剥離して、ガラス基板上に凹凸構造を有する樹脂層が積層された基板を得た。
次いで、この凹凸構造の上に包埋用組成物(H−1)をスリットコート法により、溶剤を揮発させた後の膜厚が1.5μmになるような厚みで塗布し、150℃で10分間加熱して溶剤を揮発させた。なお、ここでの膜厚とは、凹凸構造を有する層の凹部の底部から測定した凹凸構造を包埋する層の厚みである。その後、高圧水銀ランプ(セン特殊光源社製、HB100A-1)を用いて2000mJ/cm2の積算光量の紫外線を照射して硬化させ、凹凸構造を包埋する層を形成して平坦化し、有機EL素子用基板を得た。
有機EL素子用基板には、クラックの発生は認められなかった。なお、前述した方法で測定した包埋用組成物(H−1)の硬化物の屈折率は1.73であった。
(有機EL素子の作製)
このようにして得た有機EL素子用基板を用いて、参考例と同様の方法で、凹凸構造を包埋する層の上に、透明電極層、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層および背面電極をこの順番に積層した後、エポキシ系封止剤で封止して有機EL素子を得た。
得られた有機EL素子に1mA/cmの電流を流したときの電圧は6.7Vであり、輝度は410cd/m(参考例の1.52倍)であった。
[実施例2]
有機EL素子用基板の作製において、包埋用組成物として(H−1)の代わりに(H−2)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、有機EL素子用基板および有機EL素子を作製した。評価結果を表1に示す。
[実施例3]
有機EL素子用基板の作製において、包埋用組成物として(H−1)の代わりに(H−5)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、有機EL素子用基板および有機EL素子を作製した。評価結果を表1に示す。
[実施例4]
有機EL素子用基板の作製において、包埋用組成物として(H−1)の代わりに(H−3)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、有機EL素子用基板および有機EL素子を作製した。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
包埋用組成物として(H−1)の代わりに(H−4)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、有機EL素子用基板を作製した。
得られた有機EL素子用基板は、(H−4)を塗布して乾燥させた段階でクラックが発生したため、有機EL素子を作製できなかった。
[比較例2]
実施例1と同様の手法にて、ガラス基板上に凹凸構造を有する樹脂層が積層された基板を得た。次いで、この凹凸構造の上に包埋用組成物(H−6)をスリットコート法により、溶剤を揮発させた後の膜厚が1.5μmになるような厚みで塗布し、80℃で60分間加熱して硬化させた後、150℃10分で溶剤を間然に揮発させ、凹凸構造を包埋する層を形成して平坦化し、有機EL素子用基板を得た。
得られた有機EL素子用基板は、包埋用組成物の硬化が進行せず、有機EL素子用基板の凹凸構造を包埋する層を指先で触れると包埋用組成物が指先に付着する状態であった。従って、得られた有機EL素子用基板を用いて有機EL素子を作製することが出来なかった。
[比較例3]
実施例1と同様の手法にて、ガラス基板上に凹凸構造を有する樹脂層が積層された基板を得た。次いで、この凹凸構造の上に包埋用組成物として酸化チタン(TiO2 )膜成膜用の有機金属分解法塗布液(高純度化学研究所製:Ti−05)をスリットコート法により、溶剤を揮発させた後の膜厚が1.5μmになるような厚みで塗布し、400℃60分で乾燥・硬化させた。
得られた有機EL素子用基板は、400℃に加熱すると同時にクラックが発生し、有機EL素子を作製できなかった。
[比較例4]
実施例1と同様の手法にて、ガラス基板上に凹凸構造を有する樹脂層が積層された基板を得た。次いで、この凹凸構造の上に包埋用組成物として酸化ジルコニウム(ZrO )膜成膜用の有機金属分解法塗布液(高純度化学研究所製:Zr−05)をスリットコート法により、溶剤を揮発させた後の膜厚が1.5μmになるように塗布し、400℃60分で乾燥・硬化させた。
得られた有機EL素子用基板は、400℃に加熱すると同時にクラックが発生し、有機EL素子を作製できなかった。
本発明の有機EL素子は、発光効率が高く、表示装置の画素としての用途だけではなく、照明器具の発光素子としても好適に用いることができる。
11、12 支持基材
21、22 凹凸構造を有する層
31、32 凹凸構造を包埋する層
41 金属被膜
51、52 第1電極
61、62 発光層
71、72 第2電極
81、82 封止材
91、92 光取り出し部材(マイクロレンズアレイシート等)

Claims (6)

  1. 凹凸構造を有する基材に、凹凸構造を包埋する層が積層された有機EL素子用基板であって、凹凸構造を包埋する層が、下記一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物で表面処理された無機酸化物微粒子を活性エネルギー線を照射して硬化した層である有機EL素子用基板。
    (R−Si−(X)4−m (1)
    (ただし、一般式(1)中、R は、水素原子、アルキル基もしくはアリール基、または不飽和結合を有する置換基で置換されたアルキル基もしくはアリール基を表し、Xは、水酸基または加水分解可能な基を表し、mは、1〜3の整数を表す。)
  2. 凹凸構造を包埋する層の屈折率が、1.55以上2.1以下である請求項1に記載の有機EL素子用基板。
  3. 凹凸構造を有する基材が、支持基材と該基板上の凹凸構造を有する層からなる請求項1記載の有機EL素子用基板。
  4. 凹凸構造が、金属で被覆されている請求項1に記載の有機EL素子用基板。
  5. 無機酸化物微粒子が、無機酸化物微粒子100質量部に対して、前記一般式(1)で表されるオルガノシラン化合物15〜50質量部で表面処理されている請求項1に記載の有機EL素子用基板。
  6. 請求項1〜5に記載の有機EL素子用基板と、有機EL素子用基板の上に設けられた第1電極と、第1電極と離間して設けられた第2電極と、第1電極と第2電極との間に設けられた発光層と、を有する有機EL素子。
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