JP2014009591A - エンジンの燃焼状態解析システム - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの1燃焼サイクルにおける燃焼圧の変化を示す燃焼圧波形を、エンジンの運転状態に関連する時系列データと関連付けて表示する。
【解決手段】所定のクランク角度毎にサンプリングした燃焼圧信号を、エンジンの1燃焼サイクル毎に区分けし、その区分けした燃焼圧データに対してサイクルカウンタ5によってカウントされたサイクル数を関連付けてメモリ20に保存する。さらに、エンジンの運転状態に関連する信号を所定時間毎にサンプリングして保存する際に、サイクルカウンタがカウントしているサイクル数も同様にサンプリングして保存する。そして、エンジン運転状態関連データを、時間の経過に伴って変化する時系列データとして表示し、その表示された時系列データにおいて指定された時点のサイクル数を手掛かりとして、該当するサイクル数が付加された、1燃焼サイクル毎の燃焼圧データを用いて燃焼圧波形を表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの1燃焼サイクルにおける燃焼圧の変化を示す燃焼圧波形を、エンジンの運転状態に関連する時系列データと関連付けて表示することが可能なエンジンの燃焼状態解析システムに関する。
例えば特許文献1には、燃焼圧信号、ノッキング信号、燃焼によって生じるイオン電流などのエンジン状態を表す検出値を、クランク軸の回転に同期して検出処理する処理装置が記載されている。
この処理装置では、単位クランク角度(例えば0.5°CA)に相当する間隔よりも短い処理間隔(例えば1μs)で、検出値(例えば燃焼圧信号)のサンプリングを行い、一時的に記憶しておく。一方、クランク角センサは、単位クランク角度よりも大きなクランク角度で、外周歯が形成されたロータ(例えば、ロータに36歯形成された場合10°CA)を備えている。このため、クランク角センサは、単位クランク角度よりも大きなクランク角度で周期的に変化するパルス状の回転信号(NE信号)を出力する。そして、クランク角センサのロータの歯毎(NE信号立下り−NE信号立下り間)に、上記処理間隔ごとに一時記憶したデータから単位クランク角度毎(上記の例では、NE信号の一周期を20等分した位置)のデータを抽出し、各単位クランク角度に対応する検出値とする。このようにして、特許文献1の処理装置では、エンジン回転速度の変動によらず、単位クランク角度毎の検出値を精度良く抽出できるようにしている。
特開2008−232034号公報
上述した処理装置のように、単位クランク角度(例えば0.5°CA)毎に、検出値として燃焼圧信号を検出した場合、その検出値から、エンジンの1燃焼サイクルにおける燃焼圧の変化を示す燃焼圧波形を得ることができる。
ここで、例えば新規に車両を開発する場合などに、エンジンの吸気管や排気管の形状や取り回しなどのハード面、及び制御プログラムなどのソフト面の適合を行う必要が生じる。エンジンベンチ及び実車走行時の試験において、所定クランク角度毎に検出した燃焼圧信号に基づく燃焼圧波形のみではなく、エンジン回転数、燃料噴射量、点火時期、ギヤのシフトポジション、車速などのエンジンの運転状態に関連する情報も確認することができれば、制御開発及びその適合作業なども一層容易に行うことが可能になる。
ただし、上述したエンジン回転数、燃料噴射量、点火時期、ギヤのシフトポジション、車速などのエンジンの運転状態に関連する情報は、通常、所定時間毎にサンプリングされるものである。従って、サンプリングの基準となる情報が、燃焼圧波形の場合にはクランク角度であるのに対し、エンジンの運転状態に関連する情報の場合には時間であり、両者で異なっている。このため、両者の時刻合わせをすることなく、単に、燃焼圧波形とエンジン運転状態関連情報とを同時に表示するだけでは、どのようなエンジンの運転状態において、どのような燃焼圧波形が得られたのかを把握することは困難である。
なお、サンプリングの基準となる情報を一致させるべく、例えば燃焼圧信号についても、所定時間毎にサンプリングするようにすると、エンジンの回転速度が高い場合には、情報不足となりやすく、逆にエンジン回転速度が低い場合には、情報過多となりやすい。このように燃焼圧信号を時間に基づいてサンプリングした場合には、燃焼圧信号を適切にサンプリングすることが困難になるという問題が生じる。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、所定時間ごとにサンプリングされるエンジンの運転状態に関連する情報と、所定クランク角度毎にサンプリングされる燃焼圧に基づく燃焼圧波形とを関連付けて表示することが可能なエンジンの燃焼状態解析システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によるエンジンの燃焼状態解析システムは、
エンジンの新たな燃焼サイクルが開始されるごとに、カウントアップされるサイクルカウンタ(5)と、
前記エンジンの燃焼圧を所定のクランク角度毎にサンプリングして保存するとともに、サンプリングした燃焼圧を、エンジンの1燃焼サイクル毎に区分けし、その区分けした1燃焼サイクル毎の燃焼圧データに対して前記サイクルカウンタによってカウントされたサイクル数を関連づけて保存する第1の保存手段(S110、S120)と、
前記エンジンの運転状態に関連するデータを所定時間ごとにサンプリングして保存するとともに、そのサンプリングタイミングにおいて、前記サイクルカウンタがカウントしているサイクル数も同様にサンプリングして保存する第2の保存手段(S140、S150)と、
前記第2の保存手段によって保存された、前記エンジンの運転状態に関連するデータを、時間の経過に伴って変化する時系列データとして表示するとともに、その表示された時系列データにおいて指定された時点のサイクル数を手掛かりとして、前記第1の保存手段によって1燃焼サイクル毎に区分けされた燃焼圧データの中から、該当するサイクル数が付加された燃焼圧データを選択し、その選択された燃焼圧データを用いて燃焼圧波形を表示する表示制御手段(30、S200、S210、S220)と、を備えることを特徴とする。
エンジンは、原則として、吸気行程→圧縮行程→膨張行程→排気行程からなる燃焼サイクルを繰り返すことにより動力を発生する。そして、燃焼圧波形は、吸気行程から排気行程までの1燃焼サイクルにおけるシリンダ室内の圧力変化を示すものとして表示すると、燃焼状態の良否等の判断を容易に行うことができる。
そこで、本発明では、まず、所定のクランク角度毎にサンプリングした燃焼圧を、エンジンの1燃焼サイクル毎に区分けし、その区分けした燃焼圧データに対してサイクルカウンタによってカウントされたサイクル数を関連付けて保存する。さらに、本発明では、エンジンの運転状態に関連するデータを所定時間毎にサンプリングして保存する際に、サイクルカウンタがカウントしているサイクル数も同様にサンプリングして保存する。
この結果、燃焼圧波形を表示するべく1燃焼サイクル毎に区分けされた燃焼圧データと、エンジンの運転状態に関連するデータとの両方に、サイクルカウンタによってカウントされたサイクル数を付加することができる。従って、このサイクル数を手かがりとして、燃焼圧波形とエンジンの運転状態に関連するデータとを関連付けて表示することが可能になる。具体的には、エンジンの運転状態に関連するデータを、時間の経過に伴って変化する時系列データとして表示するとともに、その表示された時系列データにおいて指定された時点のサイクル数を手掛かりとして、該当するサイクル数が付加された、1燃焼サイクル毎の燃焼圧データを用いて燃焼圧波形を表示する。これにより、どのようなエンジンの運転状態において、どのような燃焼圧波形が得られたのかが一目瞭然となり、例えば、適合等の作業を行う場合に、その作業効率が向上するとの効果が得られる。
なお、上記括弧内の参照番号は、本発明の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、なんら本発明の範囲を制限することを意図したものではない。
また、上述した特徴以外の本発明の特徴に関しては、後述する実施形態の説明及び添付図面から明らかになる。
実施形態によるエンジンの燃焼状態解析システムにおける、車両側システムを示す構成図である。 実施形態によるエンジンの燃焼状態解析システムにおける、PC側システムを示す構成図である。 クランク角信号(NE信号)とカム角信号(G信号)との信号波形を示すタイムチャートである。 車両側システムにおいて実行される、燃焼圧データ及びエンジン運転状態関連データをメモリに保存するための処理を示すフローチャートである。 メモリに保存された燃焼圧データ及びエンジン運転状態関連データに基づいて、PC側システムにおいて実行される表示処理を示すフローチャートである。 モニタ画面に表示されるエンジン運転状態関連データを含む時系列データ及び燃焼圧波形の一例を示す図である。 図6の表示例からカーソル位置を変化させた場合に、表示内容が変化することを示す図である。
以下、本発明の実施形態によるエンジンの燃焼状態解析システムに関して、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、エンジンとして、例えば4気筒の4サイクルエンジン(図示せず)を対象とした例について説明する、この4気筒エンジンは、#1気筒と#4気筒、#2気筒と#3気筒とが、それぞれのピストンが同じ位相で運動する気筒グループを構成する。また、本実施形態のエンジン燃焼状態解析システムは、図1に示される車両側システム100と、図2に示されるPC側システム200とからなる。
図1に示すように、車両側システム100は、信号処理部1を有する。この信号処理部1は、信号処理回路2と、入力回路3と、デジタルシグナルプロセッサ(以下、DPS)4と、サイクルカウンタ5とを備えている。そして、エンジンには、クランク角センサ11及びカム角センサ13が設けられており、クランク角センサ11からの回転信号(以下、NE信号)、及びカム角センサ13からのカム角信号(以下、G信号)が、信号処理回路2を介してDPS4に入力される。
DPS4は、NE信号に基づいて、クランク軸の基準位置、回転数、回転角度を演算するとともに、NE信号とG信号とに基づいて、クランク位置を検出する。また、DPS4は、エンジンの各気筒に取り付けられた燃焼圧センサ15に加え、吸入空気量を検出するエアフローメータ,エンジン冷却水温を検出する水温センサなどの各種のセンサから出力されるエンジンの運転状態に関連する信号(以下、運転状態関連信号)を入力回路3を介して取り込む。さらに、DPS4は、車内のローカルエリアネットワークであるCAN(Controller Area Network)を介して、スロットル開度、ギヤのシフトポジション、車速、燃料噴射量、点火時期などのエンジン運転状態関連信号も取り込む。
DPS4は、燃焼圧センサ15によって検出される燃焼圧に関しては、クランク角センサ11からのNE信号に基づき、所定クランク角度(単位クランク角度、例えば0.5°CA)毎にサンプリングして保存する。すなわち、燃焼圧は、クランク角度に同期してサンプリングされる角度同期データである。なお、燃焼圧信号の集合を、以下、燃焼圧データと呼ぶ。
燃焼圧信号を、単位クランク角度(0.5°CA)毎にサンプリングするためには、直前のエンジン回転数から、クランク軸が単位クランク角度だけ進む時間を求め、その時間が経過する毎に、単位クランク角度だけ進んだとみなして、そのときの燃焼圧信号をサンプリングして保存するようにすれば良い。或いは、従来技術と同様に、単位クランク角度に相当する間隔よりも短い処理間隔(例えば1μs)で、燃焼圧信号のサンプリングを行い、サンプリングされた燃焼圧信号とサンプリング時刻とを一時サンプリングデータとして記憶しておく。また、クランク角センサ11から出力される、NE信号のNE間隔から、単位クランク角度に相当する時刻(NE間隔を20等分した時刻)を求める。そして、記憶された一時サンプリングデータの中から、各単位クランク角度の時刻に最も近いサンプリング時刻を持った燃焼圧信号を抽出して、サンプリングデータとして保存するようにしても良い。
一方、燃焼圧信号以外の、その他のエンジン運転状態関連信号に関しては、DPS4は、所定時間(例えば、2ms)経過毎にサンプリングして保存する。すなわち、その他のエンジン運転状態関連信号は、経過時間に同期してサンプリングされる時間同期データである。なお、複数のエンジン運転状態関連信号の集合を、以下、エンジン運転状態関連データと呼ぶ。
ここで、クランク角センサ11及びカム角センサ13について説明する。クランク角センサ11は、クランク軸に嵌着されたシグナルロータ11aと、シグナルロータ11aの外周に対向し、その外周に例えば10°CAのピッチで等間隔に形成された歯を検出する電磁ピックアップを含む信号出力部11bとからなる電磁ピックアップ式のセンサである。
シグナルロータ11aの外周の1箇所に、歯が2個欠損した歯欠損部11kが形成されている。この歯欠損部11kは、図3に示すように、クランク軸が#1気筒の圧縮上死点(以下「TDC1」と記載、他の気筒についても同様)又はTDC4に対応するクランク角まで回転したときに、電磁ピックアップが対向するシグナルロータ11aの歯よりも、クランク軸の回転方向に10〜11歯分(100〜110°CA)離れたところに位置する。また、クランク軸がTDC3又はTDC2に対応するクランク角まで回転したときに電磁ピックアップと対向するシグナルロータ11aの歯は、TDC1又はTDC4で対向する歯と180°CA(クランク軸の半回転)離れたところに位置する。
このクランク角センサ11は、クランク軸の回転に応じて、図3に示すように、歯欠損部11kに対応するクランク角を除き、所定のクランク角度(10°CA)を一周期とするパルス信号を出力する。ここで、以下の説明において、パルス信号が、ローレベル→ハイレベルに切り替わるパルスエッジを、NE信号の立ち上がりエッジと呼び、また、NE信号の立ち上がりエッジ間の間隔を、NE信号の立ち上がりエッジ間隔(以下、NE間隔)Bと呼ぶこととする。
クランク軸の回転位置が、シグナルロータ11aの歯欠損部11kが電磁ピックアップに対向する基準位置に到達したとき、例えば欠歯数2の場合、NE信号の立ち上がりエッジ間隔が3倍長くなる。よって、NE信号には、10°CA毎に有効エッジとしての立ち上がりエッジが発生すると共に、クランク軸の回転位置が基準位置に到達すると、立ち上がりエッジが2個欠落した欠歯部が現れることとなる。
一方、カム角センサ13は、クランク軸の回転に対して1/2の比率で減速回転するエンジンのカム軸に固定されたシグナルロータ13aと、そのシグナルロータ13aの外周に対向して設けられ、シグナルロータ13aの外周における凹凸に応じてハイレベルとローレベルとに変化するG信号を出力する磁気抵抗素子(MRE)式の信号出力部13bとから構成されている。
このシグナルロータ13aの外周は、一部分が凸で、他の部分が凹となっている。従って、エンジンの1サイクル中に、カム角センサ13から信号処理回路2を介してDSP4に入力されるG信号は、図3に示すようになる。
これにより、前回のNE信号の欠歯部からから今回のNE信号の欠歯部が表れる間にG信号の立下りがあるかどうかによって、そのときのクランク位置を正確に特定することができる。例えば、前回のNE信号の欠歯部からから今回のNE信号の欠歯部が表れる間にG信号の立下りがあれば、現在のクランク位置が基準位置であると特定することができ、例えば、その基準位置から所定のクランク角度だけ進んだ位置がTDC1やTDC3に対応すると判別することができる。逆に、前回のNE信号の欠歯部からから今回のNE信号の欠歯部が表れる間にG信号の立下りが無ければ、現在のクランク位置が基準位置から360°CAだけ進んだクランク位置であり、例えば、そのクランク位置から所定のクランク角度だけ進んだ位置がTDC4やTDC2に対応すると判別することができる。
なお、クランク角センサ11及びカム角センサ13に関して、電磁ピックアップや磁気抵抗素子を用いて、シグナルロータ11a、13aの回転を検出する例について説明したが、その他の種類の検出素子(例えば、ホール素子など)を用いても良いことはいうまでもない。
また、各気筒の最大燃焼圧角度(PMax)がTDC付近となることを利用し、NE信号の欠歯部が生じたとき、クランク軸の回転位置が基準位置と仮定しつつクランク位置を算出するとともに、そのように算出したクランク位置が合っているか否かを各気筒の最大燃焼圧角度(PMax)に基づき判定するようにしても良い。この場合、カム角センサレスとすることが可能となる。
本実施形態では、DPS4が、便宜的に♯1気筒を基準気筒と定め、クランク位置が、♯1気筒の吸気行程の開始位置となったときから、排気行程の終了位置となるときまでを1燃焼サイクルとし、その燃焼サイクルが終了する毎に、換言すれば、新たな燃焼サイクルが開始される毎に、サイクルカウンタ5に対して、カウントアップ信号を出力する。サイクルカウンタ5は、このカウントアップ信号に応じて、カウント値をインクリメントする。従って、サイクルカウンタ5は、エンジンにおいて燃焼サイクルが何回行われたかを示すサイクル数をカウントするものとなる。なお、サイクルカウンタ5は、DSP内に設けても良い。
ここで、燃焼圧センサ15は、エンジンの各気筒に取り付けられており、DSP4は、各気筒に取り付けられた燃焼圧センサ15から、それぞれ、所定の基準クランク角度毎に燃焼圧信号を取り込み、一旦、自身の内部メモリに保存しておく。そして、気筒毎の燃焼圧データを、NE信号の欠歯(及びG信号又は最大燃焼圧角度)に基づき、各気筒における吸気行程から排気行程までの1燃焼サイクルごとに区分する。さらに、DSPは、1燃焼サイクル毎に区分された各気筒の燃焼圧データに対して、♯1気筒を基準として、サイクルカウンタ5によりカウントされるサイクル数をデータとして付加する。
この場合、♯1気筒において排気行程が完了した時点で、サイクルカウンタ5がカウントするサイクル数はインクリメントされるが、他の気筒(♯2気筒〜♯4気筒)は、その時点では、燃焼サイクルを完了していない。DSP4は、サイクルカウンタ5がカウントするサイクル数がインクリメントされた後にも、他の気筒の燃焼圧信号の取り込みを継続する。そして、DSP4は、各気筒に関して、1燃焼サイクル分の燃焼圧データの収集が完了した時点で、収集された燃焼圧データを、1燃焼サイクル部の燃焼圧データとして区分する。このようにして、DSP4は、角度同期データである各気筒の燃焼圧データに、燃焼サイクルのサイクル数を付加することができる。
一方、DSP4は、燃焼圧信号以外の、その他のエンジン運転状態関連信号をサンプリングする際に、サイクルカウンタ5によるサイクル数も同様にサンプリングして保存する。これにより、DSP4は、時間同期データであるエンジン運転状態関連データにも、燃焼サイクルのサイクル数を付加することができる。
ともに、燃焼サイクルのサイクル数が付加された燃焼圧データと、エンジン運転状態関連データは、車両の信号処理部1に対して脱着可能なメモリ(例えば、USBメモリ)20に保存される。例えば、DSP4は、燃焼圧データ及びエンジン運転状態関連データに関して、自身の内部メモリに、それぞれ一定量のデータが蓄積されたとき、メモリ20に書き込みを行う。具体的には、燃焼圧データに関しては、例えば6.4MB分のデータが蓄積されたとき、それを1つのファイルとして、メモリ20に保存する。また、エンジン運転状態関連データに関しては、例えば2秒分のデータが蓄積されるごとに、それを1つのファイルとして、メモリ20に保存する。この結果、図1に示すように、メモリ20には、角度同期データである燃焼圧データと、時間同期データであるエンジン運転状態関連データとが、それぞれ別個に保存される。
図2は、本実施形態に係わるエンジンの燃焼状態解析システムにおける、PC側システム200を示している。図2に示すように、燃焼圧データとエンジン運転状態関連データとが保存されたメモリ20が、その保存データがパソコン30によって読み出し可能となるように、パソコン30のスロットに挿入される。
ただし、車両側システム100から、PC側システム200へのデータの受け渡しに関しては、必ずしもメモリ20を用いる必要はなく、例えば、車両側システム100とPC側システム200とを、有線又は無線により通信可能に構成し、両者間の通信により、PC側システム200へデータを送信するようにしても良い。
そして、PC側システム200のパソコン30は、メモリ20から読みだしたエンジン運転関連データに基づいて、モニタ画面に、エンジン運転状態関連データを時間の経過に応じてどのように変化したかを示す時系列データとして表示するとともに、燃焼圧データに基づいて、燃焼圧波形を表示する。その際、パソコン30は、エンジン運転状態関連データに対して燃焼圧波形を関連付けて表示することにより、どのようなエンジンの運転状態において、どのような燃焼圧波形が得られたのかを把握可能とする。この表示処理に関しては、後に詳細に説明する。
次に、車両側システム100において実行される、燃焼圧データ及びエンジン運転状態関連データをメモリ20に保存するための処理について、図4のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、サイクルカウンタ5は、信号処理部1の電源がオンされたタイミングもしくは、図4に示す保存処理を開始するタイミングで、ゼロクリアされる。
まず、ステップS100では、クランク角センサ11からのNE信号に基づいて、クランク角度が単位クランク角度である0.5°CAだけ進んだか否かを判定する。この判定処理において、まだ0.5°CA進んでいないと判定されると、燃焼圧信号をサンプリングすることなく、ステップS130の処理に進む。一方、0.5°CAだけ進んだと判定されると、ステップS110に進み、エンジンの各気筒の燃焼圧信号をサンプリングして、各気筒ごとに分けて保存する。
なお、従来と同様な手法にて燃焼圧信号をサンプリングする場合には、所定の処理間隔(1μs)で燃焼圧信号をサンプリングして一時的に保存しつつ、NE信号立ち下がりエッジが生じたか、すなわち、クランク角が10°CA進んだか否かを判定する。この判定処理において、クランク角が10°CA進んだと判定されたとき、その10°CA進むのに要した時間を20等分し、該当する時刻に最も近い時刻にサンプリングされた燃焼圧信号を、単位クランク角度に対応する燃焼圧信号として、角気筒毎に分けて保存する。
続くステップS120では、クランク角センサ11からのNE信号(及びカム角センサ13からのG信号又は最大燃焼圧角度)から把握されるクランク位置から、基準気筒である♯1気筒の排気行程が終了して、1つの燃焼サイクルが完了したとみなせる場合に、各気筒別に保存される燃焼圧データに対して、サイクルカウンタ5によってカウントされているサイクル数を読み出して付加する。なお、各気筒の燃焼圧データは、上述したように、それぞれの気筒の燃焼サイクルごとに区分され、その区分けされた燃焼圧データに対して、上記サイクル数が付加される。さらに、ステップS120では、サイクルカウンタ5にカウントアップ信号を出力する。その結果、♯1気筒の燃焼サイクルが完了したタイミングで、サイクルカウンタ5がカウントするサイクル数がインクリメントされる。
ステップS130では、前回のエンジン運転状態関連信号のサンプリングから、所定時間である2msが経過したか否かを判定する(サイクルカウンタ5によってカウントされるサイクル数は、エンジンが高回転のときでもデータ抜けが起こらないように、2ms周期でサンプリングする必要がある。ただし、他のデータ(エンジン運転状態関連信号)のサンプリングは必ずしも2ms周期である必要はない。)。この判定処理において、2ms経過していないと判定されると、エンジン運転状態関連信号をサンプリングすることなく、ステップS160の処理に進む。一方、2ms経過したと判定されると、ステップS140に進み、CANや入力回路3など通じて取得されたエンジン運転状態関連信号をサンプリングして保存する。続くステップS150では、エンジン運転状態関連信号と同様に、サイクルカウンタ5によってカウントされているサイクル数をサンプリングして保存する。これにより、エンジン運転状態関連信号には、その運転状態関連信号をサンプリングした時点において、サイクルカウンタ5によってカウントされているサイクル数が付加される。
ステップS160では、時間同期データが一定量(例えば2秒間分)蓄積された場合に、それらのデータを1つのファイルとして、メモリ20に保存する。同様に、ステップS170では、角度同期データが一定量(例えば、6.4MB分)蓄積された場合に、それらのデータを1つのファイルとして、メモリ20に保存する。
次に、メモリ20に保存された燃焼圧データ及びエンジン運転状態関連データに基づいて、PC側システム200において実行される表示処理に関して、図5のフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、ステップS200では、時間同期データであるエンジン運転状態関連データを、時間の経過に応じてどのように変化したかを示す時系列データとしてパソコン30のモニタ画面に表示する。つまり、横軸を時間軸とするグラフに、表示すべきエンジン運転状態関連データの各々を表示する。
図6は、モニタ画面に表示されるエンジン運転状態関連データを含む時系列データ(時間同期データ)の一例を示している。この図6では、エンジン運転状態関連データとして、エンジン回転数、スロットル開度、ギヤポジション、車速、燃料噴射量、点火時期が表示された例が示されている。また、図6に示す表示例では、燃焼圧データを用いて算出される各燃焼サイクルにおける最大燃焼圧、同様に燃焼圧波形から算出されるトルクも表示される。さらに、図6の表示例では、エンジン運転状態関連データに付加されたサイクル数も表示されている。
なお、図6に示す表示例では、燃料噴射量、点火時期、最大燃焼圧、及びトルクに関して、それぞれ1つの時系列データしか示されていないが、これらのデータが、各気筒ごとに異なる場合には、気筒数分のデータをそれぞれ表示するようにしても良い。
上記のようなエンジン運転状態関連データを含む種々の時系列データがモニタ画面に表示されるとき、それらのデータ上にカーソルも表示される。このカーソルは、PC側システム200のユーザにより、表示された時系列データの範囲内において、任意の位置に移動可能なものである。そして、ステップS200では、カーソルの表示位置におけるサイクル数を抽出する。
続くステップS210では、メモリ20において、燃焼サイクル毎に区分けされて保存された燃焼圧データの中から、ステップS200において抽出されたサイクル数が付加された燃焼圧データを抽出する。そして、ステップS220では、抽出された燃料圧データを用いて、燃焼圧波形を表示する。この燃焼圧波形の表示グラフから、最大燃焼圧角度、燃焼重心、ノックの発生の有無などを確認することができる。
この際、燃焼圧データは各気筒別に保存されており、それら各気筒別の燃焼圧データを用いて、各気筒毎の燃焼圧波形が同一のグラフに表示される。この場合、図6に示すように、燃焼圧波形を表示するグラフは、同じモニタ画面上に別ウインド(小画面)として表示しても良いし、PC側システム200が複数のモニタ画面を備えている場合には、時系列データとは別個のモニタ画面に表示するようにしても良い。
そして、ユーザが、図6に示すカーソル位置を移動させると、図7に示すように、移動後のカーソル位置に応じて、小画面に表示される燃焼圧波形が変化する。従って、ユーザは、種々の運転状態において、どのような燃焼圧の変化が生じているのかを、時系列データとして表示されるエンジン運転状態関連データと、燃焼圧波形から極めて容易に認識することができる。従って、例えば、適合等の作業を行う場合に、その作業効率が向上するとの効果が得られる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態になんら制限されることなく、本願発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することができる。
例えば、本発明によるエンジンの燃焼状態解析システムは、解析対象とするエンジンの形式や気筒数になんら制限はない。例えば、上述した実施形態では、4サイクル4気筒のエンジンを対象としたが、2サイクルエンジンや、ディーゼルエンジンを解析対象とすることも可能である。
また、上述した実施形態では、エンジン運転状態関連データとして、エンジン回転数、スロットル開度、ギヤポジション、車速、燃料噴射量、点火時期を表示する例について説明したが、表示されるデータの種類は、これらに限られるものではなく、必要に応じて変更可能である。さらに、上述した実施形態において説明したように、時間同期データ以外のデータ(例えば、最大燃焼圧、トルク)を表示しても良い。
1 信号処理部
2 信号処理回路
3 入力回路
4 DPS
5 サイクルカウンタ
11 クランク角センサ
13 カム角センサ
20 メモリ

Claims (4)

  1. エンジンの新たな燃焼サイクルが開始されるごとに、カウントアップされるサイクルカウンタ(5)と、
    前記エンジンの燃焼圧を所定のクランク角度毎にサンプリングして保存するとともに、サンプリングした燃焼圧を、エンジンの1燃焼サイクル毎に区分けし、その区分けした1燃焼サイクル毎の燃焼圧データに対して前記サイクルカウンタによってカウントされたサイクル数を関連づけて保存する第1の保存手段(S110、S120)と、
    前記エンジンの運転状態に関連するデータを所定時間ごとにサンプリングして保存するとともに、そのサンプリングタイミングにおいて、前記サイクルカウンタがカウントしているサイクル数も同様にサンプリングして保存する第2の保存手段(S140、S150)と、
    前記第2の保存手段によって保存された、前記エンジンの運転状態に関連するデータを、時間の経過に伴って変化する時系列データとして表示するとともに、その表示された時系列データにおいて指定された時点のサイクル数を手掛かりとして、前記第1の保存手段によって1燃焼サイクル毎に区分けされた燃焼圧データの中から、該当するサイクル数が付加された燃焼圧データを選択し、その選択された燃焼圧データを用いて燃焼圧波形を表示する表示制御手段(30、S200、S210、S220)と、を備えることを特徴とするエンジンの燃焼状態解析システム。
  2. 前記第1の保存手段は、前記エンジンが複数気筒からなる場合、各気筒の燃焼圧を個別にサンプリングして保存し、
    前記表示制御手段は、各気筒の燃焼圧波形をそれぞれ表示することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃焼状態解析システム。
  3. 前記表示制御手段は、一方の軸をクランク角度、他方の軸を燃焼圧とする共通のグラフ上に、前記各気筒の燃焼圧波形をまとめて表示することを特徴とする請求項2に記載のエンジンの燃焼状態解析システム。
  4. 前記エンジンの運転状態に関連するデータが、当該エンジンの気筒毎に異なるデータを含む場合、前記表示制御手段は、気筒毎に異なるそれぞれのデータを表示することを特徴とする請求項2又は3に記載のエンジンの燃焼状態解析システム。
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DE102015200792A1 (de) 2014-01-22 2015-07-23 Nuflare Technology, Inc. Geladene-Teilchen-Multistrahl-Schreibvorrichtung und Geladene-Teilchen-Multistrahl-Schreibverfahren
JP2017067047A (ja) * 2015-10-01 2017-04-06 本田技研工業株式会社 内燃機関の燃焼状態推定装置
JP7449219B2 (ja) 2020-12-03 2024-03-13 日立Astemo株式会社 内燃機関の制御装置

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