JP2008232034A - クランク軸回転同期の処理装置およびエンジン制御装置 - Google Patents

クランク軸回転同期の処理装置およびエンジン制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジン状態検出のための検出対象の検出値を、回転変動の影響を受けずに、正確に検出可能なクランク軸回転同期の処理装置およびエンジン制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンのクランク軸の回転に応じて、クランク軸センサ11から出力されるNE信号を計測するとともに、NE信号のエッジで区分けされる特定期間の間、当該NE間隔Bより短い処理間隔(サンプリング周期)Cで特定処理としての燃焼圧測定処理を行い、燃焼圧測定処理により得られるデータ値としてのサンプリングデータを記憶する記憶処理を実行し、NE間隔Bの終了後、記憶したサンプリングデータから、所定のクランク角度としての単位クランク角度Aに相当するデータ値を取り出す。
【選択図】図4

Description

本発明は、クランク軸回転同期の処理装置およびエンジン制御装置に関し、例えば車両におけるエンジン制御装置に用いられ、燃焼圧信号、ノッキング信号、燃焼によって生じるイオン電流などのエンジン状態を表す検出対象の検出値を、クランク軸回転同期して検出処理する処理装置に適用して好適なものである。
従来、エンジン制御装置では、例えば内燃機関(以下、エンジン)の状態、例えば燃焼状態を検出のための燃焼圧センサを、エンジンに取り付け、そのセンサからの燃焼圧信号を取り込むことで、点火時期や空燃比の制御に用いるものが知られている(特許文献1参照)。
エンジン制御装置で制御されたエンジン状態を監視する監視装置、あるいはエンジン制御装置の開発時においては、各種センサからの信号を、エンジンのクランク軸の回転に同期させて、可能な限り詳細な検出値に基づいてエンジン状態を検出する必要がある。
特許文献2では、上記検出値をクランク軸の回転に同期させて計測する手段として、クランク軸の基準位置となる欠け歯を検出するパルス間隔検出手段とを備え、パルス間隔検出手段により計測したパルス間隔Taに基づいて、次のパルスを逓倍数で周期区分することで、角度から時間への変換のための演算を不要にする技術が開示されている。
特許文献3では、上記逓倍数と、所定の遅延時間とを任意に設定する設定手段を備え、パルスの有効エッジが発生すると、所定の遅延時間を経過した後に、パルス間隔Taによる上記周期に基づいて検出値を取り込むために割り込み処理を行なう技術が開示されている。
上記パルス間隔Taは、前回発生したクランク軸の有効エッジと、今回検出の有効エッジに基づいて算出された前回のパルス間隔であり、将来発生する有効エッジまでの次回のパルス間隔を、前回のパルス間隔Taで予測するものである。
特開平9−273437号公報 特開2001−200747号公報 特開2005−315169号公報
特許文献2、3による従来技術では、前回のパルス間隔(所定のクランク角度間隔)Taから、その間隔Taより短い周期(単位クランク角度間隔)Tbを算出し、単位クランク角度間隔Tbでクランク角度を検出可能である。
しかしながら、特許文献3による従来技術であっても、単位クランク角度間隔Tbを、前回のパルス間隔Taに基づいて算出しているので、エンジンの回転速度(回転数)の変動の影響により、検出値を取り込むための指令角度となるクランク角度を正確に検出できないという問題がある。つまり、エンジン状態を検出する燃焼圧センサ等の検出対象の燃焼圧信号などの検出値を正しく検出できないおそれがあった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、エンジン状態検出のための検出対象の検出値を、回転変動の影響を受けずに、正確に検出可能なクランク軸回転同期の処理装置およびエンジン制御装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を備える。
即ち、請求項1乃至6に記載の発明では、エンジンのクランク軸の回転に応じて、クランク軸センサから出力される回転信号を計測するとともに、当該回転信号で区分けされる特定期間の間、特定期間の信号間隔より短い処理間隔で特定処理を行い、特定処理により得られるデータ値を記憶する記憶処理を実行し、信号間隔の終了後、記憶したデータ値から、所定のクランク角度に相当するデータ値を取り出すことを特徴とする。
これによると、特定期間の信号間隔の終了後に記憶したデータ値を取り出す、即ちクランク軸センサからの回転信号で区分けされる特定期間の信号間隔の終了後に、特定期間の間に記憶したデータ値のうち、所定のクランク角度に相当するデータ値を取り出すので、エンジン回転変動によらず、所望の正確なクランク角度に相当するデータ値が得られる。
特に、上記回転信号で区分けされる特定期間は、請求項2に記載の発明の如く、クランク軸センサから出力されるパルスエッジが発生する回転信号を検出し、パルスエッジの発生が検出された始期から、次回発生するパルスエッジが検出される終期までの期間であることが好ましい。
これにより、特定処理によりデータを得た期間と、信号間隔の終了で決定される特定期間とを同期させられる。即ち、上記特定期間の間において、パルスエッジの発生が検出された始期に特定処理を開始し得られるデータ値を記憶すると共に、特定期間の信号間隔の終了した後に記憶したデータ値を取り出せる。
したがって、従来技術の如く、前回の特定期間の信号間隔を用いて、データを得る期間である信号間隔終了後に確定する特定期間を予測する必要はないので、特定処理により得たデータ値から、エンジン回転変動の影響を受けずに、正確なクランク角度に相当するデータ値を確実に取り出せる。
ここで、一般に、特定処理で得るデータ値としては、例えばエンジンの状態の検出対象として燃焼圧を検出する燃焼圧センサのセンサ信号値、ノッキングを検出するノッキングセンサのセンサ信号値などがある。エンジンの正常状態での燃焼圧のセンサ信号値を読み取る場合には、燃焼圧特性の一定のクランク角度を監視する方法、あるいは監視する一定のクランク角度を燃焼サイクルごとに変化させ、複数回の燃焼サイクルから燃焼圧特性の全体プロフィールを得る方法を用いることは可能である。
しかしながら、一時的な異常状態にある燃焼圧のセンサ信号値を読み取る場合や、ノッキングのセンサ信号値を読み取る場合においては、できるだけ少ない回数の燃焼サイクルから燃焼圧特性などの検査対象の全体プロフィールを得る必要がある。
これに対して請求項3に記載の発明の如く、信号間隔の終了後、当該確定された信号間隔に基づいて所定のクランク角度に相当する回転角度間隔を算出し、回転角度間隔に基づいて、特定期間の間に記憶したデータ値のうち、所定のクランク角度ごとにデータ値を繰り返し取り出すことが好ましい。
これにより、特定処理で得るデータ値から、データ値の全体プロフィールを所定のクランク角度の間隔精度で得ることが可能である。したがって、エンジン状態検出のための検出対象の検出値を、回転変動の影響を受けずに正確に検出するとともに、検査対象の検出値の全体プロフィールを1回の燃焼サイクルで得ることが可能である。
また、上記処理間隔で実行する特定処理は、請求項4に記載の発明の如く、処理間隔を、所定のクランク角度に相当する時間より短い時間間隔に設定していることを特徴とする。
これによると、特定処理によって所定のクランク角度に対応する時間より短い時間間隔で記憶したデータ値から、所定のクランク角度に相当するデータ値を取り出すので、エンジン回転変動によらず、所望の正確なクランク角度に相当するデータ値を取り出す精度を高めることができる。
しかも、特定処理は、クランク角度間隔ではなく、時間間隔で処理するので、データ値を読み取るための割り込み処理などが容易である。したがって、特定処理で設定可能な時処理間隔を、所定のクランク角度に相当する時間に比べて十分に小さくすることができる。
ここで、一般に、取り出すデータ値のクランク角度精度を高めるために、特定処理の処理間隔を、例えば要求されるクランク角度精度に比べて十分小さく設定すると、特定処理で得られたデータ値のサンプル数が膨大になるおそれがある。膨大なサンプル数のデータ値を記憶するためのメモリも膨大な容量が必要となる。
これに対して請求項5に記載の発明の如く、特定期間の間に記憶されるデータ値のサンプル数において、処理間隔は、所定のサンプル数を得られるまでの第1期間の間の第1処理間隔と、所定のサンプル数が得られた後の第2期間の間の第2処理間隔とを有しており、第1処理間隔より、第2処理間隔を長く設定していることが好ましい。
これにより、特定処理で得られたデータ値のサンプル数の低減が図れるので、必要なメモリ容量を抑制できる。
また、上記特定処理は、請求項6に記載の発明の如く、エンジンの気筒の燃焼圧を検出する燃焼圧センサからのセンサ信号値、エンジンのノッキングを検出するノッキングセンサからのセンサ信号値、およびエンジンの燃焼によって生じるイオン電流を検出するイオン電流センサからのセンサ信号値のうちの、少なくともいずれかを読み取る測定処理であることが好ましい。
これにより、例えば特定処理として、エンジン状態検出のための検出対象の検出値としての燃焼圧センサからのセンサ信号値を読み取る測定処理を行ない、その測定処理で読み取った結果から、回転変動によらず、正確なクランク角度に相当するセンサ信号値を取り出すことができるので、エンジン状態を監視する監視装置の監視精度の向上、あるいはエンジン制御装置の開発の実現に有効である。
特に、請求項6に記載のクランク軸回転同期の処理装置を、請求項7に記載の発明の如く、エンジン制御装置に設けて、特定処理で読み取られたセンサ信号値としてのデータ値から、所定のクランク角度に相当するデータ値を取り出し、取り出されたデータ値を用いてエンジンを制御することが好ましい。
一般に、例えば燃料圧の計測結果から、エンジンの出力を算出する場合、クランク角度の誤差が出力計算結果に対して主要な誤差要因となる。エンジン制御装置の開発においては、必要とするクランク角度精度を満足するため、高分解能を有し、比較的高価な角度センサが、開発専用に用いられる。
これに対して請求項7に記載の発明では、高価な角度センサを用いずに、回転変動によらず正確なクランク角度に相当するセンサ信号値を取り出し、取り出されたデータ値を用いてエンジンを制御することが可能である。
以下、本発明のクランク軸回転同期の処理装置を、エンジン制御装置に適用して具体化した実施形態を図面に従って説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態を適用したエンジン制御装置(以下、ECU)1の構成を示す構成図である。図1に示すように、ECU1は、マイクロコンプータ(以下、マイコン)4と、入力回路(以下、信号処置回路とも呼ぶ)2、3と、出力回路5と、エンジンに燃料を噴射供給するインジェクタなどのアクチュエータ6とを備えている。アクチュエータ6としては、インジェクタに限らず、インジェクタおよび点火プラグなどの点火装置などであってもよい。
そして、このECU1では、エンジンに取り付けられたクランク軸センサ11からの回転信号(以下、NE信号)が、信号処置回路2を介してマイコン4に入力され、また、エンジンに取り付けられたカム軸センサ13からの気筒判別用信号(以下、G信号)が、入力回路3を介してマイコン4に入力される。
ここで、クランク軸センサ11は、エンジンのクランク軸に固定されたロータ11aと、そのロータ11aの外周に対向して設けられ、ロータ11aの外周に所定角度(本実施例では10°CA)ごとの間隔で形成された歯を検出してパルスを出力する電磁ピックアップ式やホールIC式等の信号出力部11bとを備えている。そして、上記ロータ11aの外周には、各気筒に対応して、歯が2個欠損した歯欠損部11kが1つ設けられている。
このため、クランク軸センサ11から信号処理回路2を介してマイコン4に入力されるNE信号は、図5のタイムチャートに示す如く、クランク軸が10°CA回転する毎にローレベル→ハイレベル→ローレベルといった具合にパルス状に変化する。ここで、ローレベル→ハイレベルに切り替わるパルスエッジ(以下、単にエッジ)が発生するタイミングを、NE信号の立ち上がりタイミングと呼び、また、NE信号の立ち上がり間の間隔を、NE信号の立ち上がりエッジ間隔(以下、NE間隔)Bと呼ぶ。そして、クランク軸の回転位置が、上記ロータ11aの歯欠損部11kが信号出力部11bに対向することとなる基準位置に到達したときには、NE信号の立ち上がりエッジ間隔が3倍長くなる。よって、NE信号には、10°CA毎に有効エッジとしての立ち上がりエッジが発生すると共に、クランク軸の回転位置が基準位置に到達すると、立ち上がりエッジが2個欠落した欠歯部が現れることとなる。
一方、カム軸センサ13は、クランク軸の回転に対して1/2の比率で減速回転するエンジンのカム軸に固定されたロータ13aと、そのロータ13aの外周に対向して設けられ、ロータ13aの外周における凹凸に応じてハイレベルとローレベルとに変化するG信号を出力する磁気抵抗素子(MRE)式の信号出力部13bとからなる。また、ロータ13aの外周は、半周分(180°CA分)が凸で、他の半周分が凹となっている。
カム軸センサ13から信号処理回路2を介してマイコン4に入力されるG信号は、クランク軸センサ11からのNE信号が10°CA毎に立ち上がるパルス信号となっている期間中に論理レベルが1回反転し、NE信号に欠歯部が現れるタイミングでは、その各タイミング毎に交互に異なったレベルとなる。
上記NE信号に欠歯部が現れたときのG信号のレベルから、そのときのクランク位置が正確に特定される。例えば、NE信号に欠歯部が現れたときのG信号がハイレベルならば、現在のクランク位置が基準のクランク位置(ここではR°CAとする)であると特定することができ、逆にG信号がローレベルならば、現在のクランク位置がR°CAから360°CAだけ進んだクランク位置であると特定される。そして、このようにしてクランク位置を特定した後は、NE信号に立ち上がりエッジが発生した回数を計数していくことで、現在のクランク位置が10°CA単位で把握される。
また、マイコン4には、エンジンの各気筒に取り付けられた燃焼圧センサ15からそれぞれ出力される気筒数分のセンサ信号(以下、燃焼圧信号)が入力される。G信号によりクランク位置が特定できれば、各気筒での燃焼圧信号の測定処理は共通であるため、以下の説明では、1つの気筒の燃焼圧センサ15についてのみ説明する。即ち、例えば1番気筒のクランク位置が特定され、1番気筒に取り付けられた燃焼圧センサ15から燃焼圧信号がマイコン4に入力されることを前提とする。
燃焼圧センサ15の上記燃焼圧信号はアナログ信号であり、マイコン4に内蔵の入力回路3によってA/D変換される。
次に、マイコン4の構成および動作の概略について説明する。図1に示すように、マイコン4には、上記入力回路2、3の他に、図示しないフリーランタイマと、インプットキャプチャ部とを備えている。
そして、更に、マイコン4は、図示しないプログラムメモリに記憶されたプログラムを実行することで実現される機能手段として、上記NE間隔を時間で算出するNE間隔算出処理手段と、上記NE間隔を微小角度(以下、単位クランク角度)Aに区分けする微小角度算出手段と、単位クランク角度Aの時間より短い時間で燃焼圧信号を測定するためのサンプリング周期Cを決定するサンプリング周期決定手段とを備えている。NE間隔算出処理手段、微小角度算出手段、およびサンプリング周期決定手段の実体はプログラムである。
上記インプットキャプチャ部は、周知のインプットキャプチャ機能を実現するハードウェア部分であり、マイコン4の端子のうちの特定端子に入力されるNE信号にエッジが発生すると、そのときのフリーランタイマの値(時刻)をインプットキャプチャ部内の第1レジスタ(以下、始期時刻レジスタ)(図示せず)に現在時刻(以下、開始時刻)t2として記憶(キャプチャ)するとともに、インプットキャプチャ割り込み(以下、NE割り込み)を発生させる。NE割り込みが発生すると、後述のサンプリング周期Cで燃焼圧信号を測定する。
また、インプットキャプチャ部は、NE割り込み中に、次回のエッジが発生すると、そのときのフリーランタイマの値をインプットキャプチャ部内の第2レジスタ(以下、終期時刻レジスタ)(図示せず)に当該時刻(以下、終期時刻)t3として記憶する。
上記NE間隔算出処理手段は、NE信号のエッジが発生してNE割り込みが発生するごとに起動するものである。このNE間隔算出処理手段は、終期時刻レジスタに記憶の終期時刻t3から、始期時刻レジスタに記憶の開始時刻t2を差し引いた時間を、NE信号の立ち上がり間の間隔の時間、即ちNE間隔Bの時間として算出する。
上記微小角度算出手段は、NE割り込みが発生するごとに起動するものである。この微小角度算出手段は、燃焼圧信号を測定した期間と同期する上記NE間隔Bをn(本実施例では、10)で割ることにより、単位クランク角度Cに相当する時間、即ちクランク軸が1°CA回転するのに要する時間を算出する。
上記サンプリング周期決定手段は、NE割り込みが発生すると、NE割り込み中、燃焼圧信号の測定を繰り返し行うための周期、即ちサンプリング周期Cを予め決めておく機能である。サンプリング周期決定手段では、サンプリング周期Cとして、一定値に決定しておく場合に限らず、エンジンの運転条件に応じて所定値に決定するものであってもよい。
なお、以下の説明では、サンプリング周期決定手段によってサンプリング周期Cを最速時間(本実施例では、1μsec)に設定されているものとする。即ち、最速時間とは、サンプリング周期Cで決まる時刻(以下、サンプリング開始時刻)とフリーランタイマの時刻が一致したとき、燃焼圧信号を読み取り、次のサンプリング開始時刻(以下、サンプリング時刻)までに読み取った燃焼圧信号を記憶することが可能な時間である。単位クランク角度Aの時間、およびNE間隔Bの時間は、エンジン回転数Ne=1667rpm(27.8Hz)とすると、100μsec、1msecであるので、上記サンプリング周期Cは極めて小さい。
なお、ここで、NE間隔(エッジ間隔)Bは、請求範囲に記載の特定期間の信号間隔に相当する。微小角度(単位クランク角度)Aは、請求範囲に記載の所定のクランク角度に相当する。サンプリング周期Cは、請求範囲に記載の特定処理の処理間隔に相当する。燃焼圧センサ15から出力される燃焼圧信号を測定する測定処理は、請求範囲に記載の特定処理に相当する。燃焼圧信号は、請求範囲に記載のセンサ信号に相当する。
次に、マイコン4が実行する上記各機能手段の処理について、図2から図4に従って説明する。図2は、NE信号のエッジ立ち上がり時に発生するNE割り込み処理を示すフローチャートである。
図2に示すように、S110(Sはステップ)およびS120は、NE割り込み条件である上記NE信号のエッジ立ち上がりが発生しているか否かを判定する。上記NE間隔Cの間の始期を検出する処理がS110であり、終期を検出する処理がS120である。
S110では、始期のためのエッジ立ち上がりが発生していると判定されると、S130に移行し、インプットキャプチャ部内の始期時刻レジスタに、NE割り込み始期時刻としての始期時刻t2を記憶する。そして更に、S140では、燃焼圧信号を所定のサンプリング周期で測定処理する。(以下、サンプンプリング処理と呼ぶ)。
また、上記S110にて、始期のためのエッジ立ち上がりが発生していないと判定されると、S120へ移行し、S120では、終期のためのエッジ立ち上がりが発生しているか否かを判定する。
S120にて、以前として終期のためのエッジ立ち上がりが発生していないと判定されると、S120へ移行し、上記サンプンプリング処理を継続する。一方、上記S120にて、終期のためのエッジ立ち上がりが発生していると判定されると、S150に移行し、インプットキャプチャ部内の終期時刻レジスタに、NE割り込み終期時刻としての終期時刻t3を記憶する。そして更に、S160では、後述する図4の燃焼圧信号に係わるデータ取込み処理に対する上記サンプリング処理の終了要求をセットする。
なお、ここで、上記NE信号のエッジ立ち上がりは、クランク軸の回転により10°CA(欠歯部は除く)ごとに発生するものであるから、上記NE間隔を現在のNE間隔とすると、現在のNE間隔の終期は、次回のNE間隔の始期となる。このため、上記現在のNE間隔Bに同期したサンプリング処理が終了したかか否かを判定する条件が成立したから、サンプリング処理を終了させるというものではない。
次に、上記サンプンプリング処理としての燃焼圧信号を測定する燃焼圧測定処理を、図3に従って説明する。S210では、サンプリング周期に基づくサンプリング時刻とフリーランタイマの時刻を比較し、両者が一致するときを設定する。
S210にて両者が一致すると、S220では、入力回路3でA/D変換された燃焼圧信号を読み取り、読み取った燃焼圧信号の信号値とそのときのサンプリング時刻を、サンプリングデータとして記憶する。そして更に、S230では、カウントiをインクリメントする。このカウントiは、上記サンプリング周期Cで得られたサンプリング個数を数えるための計数手段である。
次に、単位クランク角度Bに相当する燃焼圧信号に係わるデータ(以下、単位クランク角度相当のデータ)を取り込むデータ取り込み処理を、図4に従って説明する。このデータ取り込み処理は、現在のNE間隔Bに対する始期時刻t2および終期時刻t3と、当該NE間隔に同期してサンプリング処理により得られた燃焼圧信号とに基づいて、単位クランク角度に相当するデータを取り込むものである。
S310では、上記現在のNE間隔Bに同期したサンプリング処理が終了したかか否かを判定する条件としての、図3中のS160の処理であるサンプリング処理の終了要求がセットされているか否かを判定する。S310にて、上記サンプリング処理の終了要求がセットされていると判定されると、S320へ移行する。一方、上記サンプリング処理の終了要求がセットされていないと判定されると、上記サンプリング処理の終了要求がセットされていると判定されるまでS310の判定処理を繰り返す。
S320では、上記NE間隔Bを算出する。即ち、図2のNE割り込み処理にて得た始期時刻t2および終期時刻t3を、インプットキャプチャ部内の始期時刻レジスタおよび終期時刻レジスタから読み出し、終期時刻t3から開始時刻t2を差し引いた時間をNE間隔Bの時間として算出する(B=t3−t2)。
S330では、上記NE間隔Bに基づいて単位クランク角度Aの時間を算出する(A=B/n)(図5参照)。なお、図5において、図面作成の便宜上、n=8とした。
S340では、図3の燃焼圧測定処理で得られたサンプリングデータから、上記単位クランク角度Aの時間ごとに取り出し、上記単位クランク角度相当のデータとして取り込み保存する。
ここで、サンプリング時刻と単位クランク角度Aごとの時刻が一致しない場合には、単位クランク角度Aごとの時刻に最も近いサンプリング時刻でのサンプリングデータを抽出することができる(図5参照)。上記サンプリングデータは、単位クランク角度Aの時間に比べて極めて小さいサンプリング周期Cで得らえたものからである。
なお、上記単位クランク角度Aごとの時刻に最も近いサンプリング時刻でのサンプリングデータを抽出する方法に限らず、単位クランク角度Aごとの時刻とこれを挟むサンプリング時刻でのサンプリングデータ間で補間計算する方法であってもよい。
以上説明した本実施形態では、エンジンのクランク軸の回転に応じて、クランク軸センサ11から出力されるNE信号を計測するとともに、NE信号のエッジで区分けされる特定期間の間、当該NE間隔Bより短い処理間隔Cで特定処理としての燃焼圧測定処理を行い、燃焼圧測定処理により得られるデータ値としてのサンプリングデータを記憶する記憶処理を実行し、NE間隔Bの終了後、記憶したサンプリングデータから、所定のクランク角度としての単位クランク角度Aに相当するデータ値を取り出す構成となっている。
これによると、クランク軸センサ11からのNE信号で区分けされる特定期間であるNE間隔Bの終了後に、当該NE間隔Bに記憶したサンプリングデータから、所定のクランク角度に相当するデータ値が取り出されるので、エンジン回転変動によらず、所望の正確な単位クランク角度に相当するデータ値を得ることができる。
また、本実施形態において、上記NE信号で区分けされる特定期間であるNE間隔Bとは、クランク軸センサ11から出力されるNE信号のエッジを検出し、当該エッジの発生が検出された始期時刻t2から、次回発生するエッジが検出される終期時刻t3までの期間のことである。
これにより、燃焼圧測定処理によりサンプリングデータを得た期間と、NE間隔Bの終了後で決定される上記特定期間とを同期させられる。即ち、特定期間であるNE間隔Bにおいて、NE信号のエッジの発生が検出された始期に燃焼圧測定処理を開始し得られるサンプリングデータを記憶すると共に、NE間隔Bの終了後にNE間隔Bと同期させて得たサンプリングデータを確実に取り出せる。
したがって、従来技術の如く、前回検出したNE間隔、即ち過去の特定期間を用いて、サンプリングデータを得る期間である現在のNE間隔終了後に確定する特定期間を予測する必要はないので、燃焼圧測定処理により得たサンプリングデータから、エンジン回転変動の影響を受けずに、現在のNE間隔終了後に正確な単位クランク角度に相当するデータ値を確実に取り出せる。
ここで、一般に、上記特定処理で得るサンプリングデータとしては、上記エンジンの状態の検出対象として燃焼圧を検出する燃焼圧センサの燃焼圧信号値に限らず、ノッキングを検出するノッキングセンサのセンサ信号値(以下、ノッキング信号値)などが考えららえる。エンジンの正常状態での燃焼圧信号値を読み取る場合には、燃焼圧特性の一定のクランク角度を監視する方法、あるいは監視する一定のクランク角度を燃焼サイクルごとに変化させ、複数回の燃焼サイクルから燃焼圧特性の全体プロフィールを得る方法を用いることは可能である。
しかしながら、一時的な異常状態にある燃焼圧信号値を読み取る場合や、ノッキング信号値を読み取る場合においては、できるだけ少ない回数の燃焼サイクルから燃焼圧特性などの検査対象の全体プロフィールを得る必要がある。
これに対して本実施形態では、NE間隔Bの終了後、当該確定された信号間隔Bに基づいて単位クランク角度Aに相当する回転角度間隔を算出し、当該回転角度間隔に基づいて、記憶したサンプリングデータから、単位クランク角度Aごとにデータ値を繰り返し取り出している。
これにより、特定処理として例えば燃焼圧測定処理で得るサンプリングデータから、データ値の全体プロフィールを所定のクランク角度の間隔精度で得ることが可能である。したがって、エンジン状態検出のための検出対象の検出値としての燃焼圧信号値を、回転変動の影響を受けずに正確に検出するとともに、上記燃焼圧信号値より燃焼圧特性の全体プロフィールを1回の燃焼サイクルで得ることが可能である。
また、本実施形態では、上記燃焼圧測定処理を行う処理間隔Cを、単位クランク角度Aに相当する時間より極めて短い時間間隔に設定している。
これによると、燃焼圧測定処理によって単位クランク角度Aに対応する時間より極めて短い時間間隔で記憶したサンプリングデータのデータから、十分に大きい単位クランク角度Aに相当するデータ値を取り出すので、エンジン回転変動によらず、所望の正確なクランク角度Aに相当するデータ値を取り出す精度を高めることができる。
しかも、燃焼圧測定処理は、クランク角度間隔ではなく、時間間隔で処理するので、フリーランタイマを利用してサンプリング時のデータ値を読み取るための割り込み処理などが容易である。したがって、燃焼圧測定処理で設定可能な時処理間隔を、単位クランク角度Aに相当する時間に比べて十分に小さくすることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。
第2の実施形態を図6に示す。第2の実施形態は、サンプリング周期Cを可変にする一例を示すものである。図6は、実施形態に係わる燃焼圧測定処理のためのサンプリング周期を算出するサンプリング周期算出処理を示すフローチャートである。図7は、図6の処理の作用を表すタイムチャートである。
本実施形態では、マイコン4の機能手段のうち、サンプリング周期決定手段は、サンプリング周期Cの大きさを可変にするサンプリング周期算出手段を備えている。
上記サンプリング周期算出手段は、エンジン回転数Neの変動(以下、NE変動)を判定条件として現在のサンプリングが最適であるかを判断し、当該判断に基づいてサンプリング周期Cの大きさを可変にする機能である。ここで、NE変動とは、NE間隔BにおけるNE変動の大きさである。
具体的には、本実施例では、サンプリング周期算出手段は、許容される所定値αよりNE変動が小さい否かを判定する判定手段と、当該判定手段において肯定判定される場合には、サンプリング周期Cを変えて長くする周期拡大手段とを備えている。
ここで、上記NE変動としては、空ぶかし等レーシング時のエンジン回転数急上昇及び下降、あるいは点火装置による点火カット時のエンジン回転数下降のとき最大となる。また、上記レーシング時以外のエンジン状態であっても、所定のエンジン回転数から点火カットへ移行するときや、点火カットから、点火カットをしない通常状態に復帰するときにも、NE変動の大きさが最大となるおそれがある。これらのエンジン状態を事前に試験することにより、NE間隔BにおけるNE変動の最大値を予め求めておくことができる。
上記所定値αは、上記最大値より十分に小さい値に設定されている。即ち、サンプリング周期算出手段は、NE変動が所定値αより小さいと肯定判定される場合には、NE変動は比較的緩やかであると判断し、周期拡大手段によってサンプリング周期Cを増加させて、サンプリング周期Cの拡大化が図られる。一方、NE変動が所定値αより大きいと否定判定される場合には、サンプリング周期Cを、最速の周期(1μsec)に設定している。
次に、マイコン4が実行する上記サンプリング周期算出手段の処理について、図6に従って説明する。S410では、NE変動を読み込む。即ち、ECU1に記憶の前回のNE間隔(B=t2−t1)と前々回のNE間隔(図示せず)の対比から、現在のNE間隔(B=t3−t3)におけるNE変動を予測する。
S420では、上記NE変動が所定値αより小さい否かを判定する。NE変動が所定値αより小さいと肯定判定されると、S430へ移行する。一方、NE変動が所定値αより大きいと否定判定されると、S520へ移行する。
S430およびS440の処理では、サンプリング個数が2k(本実施例では、k=100とし、200個)に達すると、サンプリング周期Cを二倍にし(2C)し、以後上記肯定判定が繰り返されることを前提条件として、サンプリング個数がkに到達するごとに、サンプリング周期Cを二倍化していくものである。上記サンプリング個数を2k、kを区分けする方法として、S480では、サンプリング個数の計数手段であるカウントiがk(本実施例、100個)に到達したか否かを判定すると共に、S480では、カウントmが、0、1と二順目であるか否かを判定している。
即ち、S430では、カウントmが1以上であるか否かを判定する。カウントmが1以上でないと判定されると、S440へ移行しサンプリング周期Cを変更せず、最速の周期(1μsec)とする。そして更にS450では、カウントiがkに到達したか否かを判定する。カウントiがkに到達したと判定される場合には、上記二順目になった判断し、S460へ移行しカウントmをインクリメントすると共に、S470へ移行しカウントiをクリア(リセット)する。一方、カウントiがkに到達していないと判定される場合には、カウントiがkに到達するまで待機する。
また、上記S430にてカウントmが1以上であると判定されると、m=1であるときはカウントiが二順目であると判断され、また、m≧2であるときは単に一順目であると判断されて、S480へ移行する。
S480では、カウントiがkに到達したか否かを判定する。カウントiがkに到達したと判定される場合には、S490に移行しサンプリング周期Cを、現在の周期を二倍化としたもの(C=2C)とする。そして更にS500へ移行しカウントmをインクリメントすると共に、S510へ移行しカウントiをクリア(リセット)する。一方、カウントiがkに到達していないと判定される場合には、カウントiがkに到達するまで待機する。
また、S520では、サンプリング周期Cを、単位クランク角度Aより極めて小さい所定値、即ち上記最速の周期(1μsec)に設定し、S530及びS540に移行してカウントm、カウントiをそれぞれm=0、i=0に設定する。
ここで、第1の実施形態で説明した比較条件と同様に、単位クランク角度Aの時間、およびNE間隔Bの時間を、エンジン回転数Ne=1667rpm(27.8Hz)とすると、100μsec、1msecであるので、上記サンプリング周期Cは、図7に示すように、2C(2μsec)、4C(4μsec)、8(8μsec)に周期拡大されても十分に小さい。
なお、ここで、上記サンプリング周期Cの二倍化は、所定値αに基づいて二倍化される周期の大きさの上限を制限する処理を更に設けるようにしてもよい。当該処理により、例えば単位クランク角度Aの時間(100μsec)の1/n(本実施例では、1/10)以下に制限することができる。
なお、ここで、サンプリング周期Cのうち、サンプリング個数が2kに到達するまでの期間、および当該期間で設定されるサンプリング周期は、請求範囲に記載の第1期間、および第1処理間隔に相当する。また、サンプリング個数が2kに到達した後の期間、および当該期間で設定され、二倍化されたサンプリング周期は、請求範囲に記載の第2期間、および第2処理間隔に相当する。
以上説明した本実施形態では、サンプリング周期Cは、所定のサンプリング個数(2k)を得られるまでの第1期間の間の第1処理間隔と、所定のサンプリング個数が得られた後の第2期間の間の二倍化された第2処理間隔とを有しており、上記第1処理間隔より、上記第2処理間隔を長く設定している。
一般に、取り出すデータ値のクランク角度精度を高めるために、燃焼圧測定処理のサンプリング周期Cを、例えば要求されるクランク角度精度(例えば、単位クランク角度である1°CA)に比べて十分小さく設定すると、燃焼圧測定処理で得られたデータ値のサンプル数が膨大になるおそれがある。膨大なサンプル数のデータ値を記憶するためのメモリも膨大な容量が必要となる。
これに対して本実施形態では、サンプリング周期Cを、当初は最速の周期にしながら、NE変動)を判定条件として現在のサンプリングが最適であるかを判断することで、周期を可変にし、周期の拡大化を図ることができる。したがって、上記燃焼圧測定処理で得られるデータ値のサンプル数の低減が図れるので、必要なメモリ容量を抑制できる。
また、ここで、従来技術の如く、前回検出したNE間隔、即ち過去の特定期間を用いて、サンプリングデータを得る期間である現在のNE間隔終了後に確定する特定期間を予測する方法では、エンジン回転数が急激に変わった場合には、誤差が大きくなり過ぎて正しいクランク角度位置におけるデータ値を取り込むことができない。
これに対して本実施形態では、例え急激なNE変動が起きた場合があっても、図7に示す如く、次回のNE間隔Bまでのサンプリング周期Cを必ず等分割しているので、誤差を最小限に抑えることができる。サンプリング周期Cを、当初は最速の周期にしながら、現在のサンプリングが最適であるかを、上記NE変動の判定条件に基づいて動的に判断しているからである。
(他の実施形態)
(1)以上説明した本実施形態では、特定処理として、エンジンの気筒の燃焼圧を検出する燃焼圧センサ15からの燃焼信号をNE間隔Bより小さいサンプリング周期Cで測定する燃焼圧測定処理で説明した。上記特定処理は、これに限らず、エンジン状態検出のための検出対象の検出値であればよく、エンジンのノッキングを検出するノッキングセンサからのノッキングセンサ信号値、およびエンジンの燃焼によって生じるイオン電流を検出するイオン電流センサからのセンサ信号値(以下、イオン電流信号値)のいずれかのセンサ信号値をデータ値として上記サンプリング周期Cで読み取る測定処理のいずれであってもよい。
これにより、例えば特定処理として、エンジン状態検出のための検出対象の検出値としての燃焼圧センサからのセンサ信号値を読み取る測定処理を行ない、その測定処理で読み取った結果から、回転変動によらず、正確なクランク角度に相当するセンサ信号値を取り出すことができるので、エンジン状態を監視する監視装置の監視精度の向上、あるいはエンジン制御装置の開発の実現に有効である。
(2)以上説明した第2の実施形態では、燃焼圧測定処理で得られるデータ値を記憶するメモリ容量を削減する手段として、サンプリング周期Cを、当初は最速の周期にしながら、NE変動)を判定条件として現在のサンプリングが最適であるかを判断することで、周期を可変にし、その周期の拡大化を図った。上記メモリ容量を削減する手段は、これに限らず、例えばNE変動の最大値を実験により予め求めておくことで、当該最大値に基づいて、単位クランク角度Aの時間に比べて十分小さい周期を、サンプリング周期として設定する方法であってもよい。
(3)以上説明した本実施形態では、エンジン制御装置において周知構造のクランク軸センサ15を用いている。
一般に、例えば燃料圧の計測結果から、エンジンの出力を算出する場合、クランク角度の誤差が出力計算結果に対して主要な誤差要因となる。エンジン制御装置の開発においては、必要とするクランク角度精度を満足するため、高分解能を有し、比較的高価な角度センサが、開発専用に用いられる。
これに対して本実施形態では、高価な角度センサを用いずに、回転変動によらず正確なクランク角度に相当するセンサ信号値を取り出し、取り出されたデータ値を用いてエンジンを制御することが可能である。
本発明の第1の実施形態を適用したエンジン制御装置の構成を示す構成図である。 図1中のマイコンが特定処理のために実行するNE割り込み処理を示すフローチャートである。 図1中のマイコンが特定処理のために実行する燃焼圧測定処理を示すフローチャートである。 図1中のマイコンが特定処理のために実行するデータ取り込み処理を示すフローチャートである。 図2から図4の処理のための信号および動作を表すタイムチャートである。 第2の実施形態に係わる燃焼圧測定処理のためのサンプリング周期を算出するサンプリング周期算出処理を示すフローチャートである。 図6の処理の作用を表すタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン制御装置
2 信号処理回路(入力回路)
3 入力回路
4 マイクロコンピュータ(マイコン)
5 出力回路
6 アクチュエータ(インジェクタなど)
11 クランク軸センサ
11a ロータ
11b 信号出力部
13 カム軸センサ
13a ロータ
13b 信号出力部

Claims (7)

  1. エンジンのクランク軸の回転に応じて、クランク軸センサから出力される回転信号を計測するとともに、当該回転信号で区分けされる特定期間の間、前記特定期間の信号間隔より短い処理間隔で特定処理を行い、
    前記特定処理により得られるデータ値を記憶する記憶処理を実行し、
    前記信号間隔の終了後、記憶した前記データ値から、所定のクランク角度に相当するデータ値を取り出すことを特徴とするクランク軸回転同期の処理装置。
  2. 前記特定期間は、
    前記クランク軸センサから出力されるパルスエッジが発生する前記回転信号を検出し、
    当該パルスエッジの発生が検出された始期から、次回発生する前記パルスエッジが検出される終期までの期間であることを特徴とする請求項1に記載のクランク軸回転同期の処理装置。
  3. 前記信号間隔の終了後、当該確定された信号間隔に基づいて前記所定のクランク角度に相当する回転角度間隔を算出し、
    当該回転角度間隔に基づいて、前記特定期間の間に記憶した前記データ値のうち、前記所定のクランク角度ごとにデータ値を繰り返し取り出すことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクランク軸回転同期の処理装置。
  4. 前記特定処理は、前記処理間隔を、前記所定のクランク角度に相当する時間より短い時間間隔に設定していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のクランク軸回転同期の処理装置。
  5. 前記特定期間の間に記憶される前記データ値のサンプル数において、
    前記処理間隔は、所定のサンプル数を得られるまでの第1期間の間の第1処理間隔と、前記所定のサンプル数が得られた後の第2期間の間の第2処理間隔とを有しており、
    前記第1処理間隔より、前記第2処理間隔を長く設定していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のクランク軸回転同期の処理装置。
  6. 前記特定処理は、
    前記エンジンの気筒の燃焼圧を検出する燃焼圧センサからのセンサ信号値、
    前記エンジンのノッキングを検出するノッキングセンサからのセンサ信号値、
    および前記エンジンの燃焼によって生じるイオン電流を検出するイオン電流センサからのセンサ信号値のうちの、少なくともいずれかを読み取る測定処理であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のクランク軸回転同期の処理装置。
  7. 請求項6に記載のクランク軸回転同期の処理装置を備え、
    前記特定処理で読み取られた前記センサ信号値としてのデータ値から、所定のクランク角度に相当するデータ値を取り出し、
    当該取り出されたデータ値を用いて前記エンジンを制御することを特徴とするエンジン制御装置。
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