JP2014008901A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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JP2014008901A JP2012147836A JP2012147836A JP2014008901A JP 2014008901 A JP2014008901 A JP 2014008901A JP 2012147836 A JP2012147836 A JP 2012147836A JP 2012147836 A JP2012147836 A JP 2012147836A JP 2014008901 A JP2014008901 A JP 2014008901A
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吾空 武居
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Abstract

【課題】雪上走行時のトラクション性能を大きく向上させることができる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】本発明は、トレッド踏面1に、トレッド幅方向に向けて延びる複数本の横溝2を設けた、回転方向Rを指定して用いる空気入りタイヤであって、一方側のタイヤ接地端E1からタイヤ赤道面eqを跨いで延びて、他方側のタイヤ接地端E2に至る手前で終端する横溝2aと、他方側のタイヤ接地端E2からタイヤ赤道面eqを跨いで延びて、一方側のタイヤ接地端E1に至る手前で終端する横溝2bとを、トレッドセンター域でトレッド幅方向に互いに重複させて、トレッド周方向に交互に配置し、横溝2の、トレッド幅方向に対する延在角度を、タイヤ赤道面位置よりもタイヤ接地端位置で大きくするとともに、該横溝2の、タイヤ赤道面を跨ぐ中央部分21を、少なくとも回転方向Rの後方側の溝縁部で、該回転方向Rの前方側に向かって凸形状に、一箇所以上で屈曲ないし湾曲させて形成したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、トレッド踏面に、トレッド幅方向に向けて延びる複数本の横溝を設けた空気入りタイヤ、とくには、雪上走行時のトラクション性能を有効に高めることのできる空気入りタイヤに関するものである。
このような横溝を設けたタイヤとしては、例えば特許文献1、2に記載されたものがある。
特許文献1には、排水性能の向上を目的として、トレッド踏面に、いずれか一方側のタイヤ接地端からタイヤ赤道面に向かって延びるとともに、タイヤ赤道面に向かう途中でトレッド幅方向に対して大きく傾斜する向きに折れ曲がって、タイヤ赤道面近傍で終端する複数本の横溝からなる横溝群を、トレッド周方向に左右交互に配置したタイヤが開示されている。
また、特許文献2には、排水性能を向上させるとともに雪路に対するグリップ力を高めるため、トレッド踏面に、タイヤ赤道面の両側でトレッド周方向に連続して延びる二本の周方向溝と、トレッド幅方向の全域にわたって延びるとともに、トレッドセンター域で略V字状に折れ曲がるV字状横溝と、そのV字状横溝の、トレッド周方向の両側のそれぞれに隣接させて配置されて、一方側もしくは他方側のタイヤ接地端からタイヤ赤道面に向かって延び、その延在途中で、トレッド幅方向に対して大きく傾斜する向きに折れ曲がって、タイヤ赤道面に至る手前で終端する横溝とを設けた、いわゆる冬用タイヤが記載されている。
特表2001−518420号公報 特表2010−513117号公報
ところで、特許文献1、2に記載されたいずれのタイヤにおいても、一方側もしくは他方側のタイヤ接地端から延びる横溝や、トレッド幅方向の全域にわたって延びるV字状横溝の、トレッド幅方向に対する傾斜角度を、トレッド接地端位置よりもタイヤ赤道面位置で大きくしていることから、そのような横溝によっては、特に大きな接地圧が作用するタイヤ赤道面の近傍で、直進走行に際し、十分大きなエッジ効果および雪柱剪断力を発揮することができず、それ故に特許文献1、2に記載されたタイヤでは、雪上トラクション性能を有効に向上させ得なかった。
本発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、雪上走行時のトラクション性能を大きく向上させることができる空気入りタイヤを提供することにある。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド踏面に、トレッド幅方向に向けて延びる複数本の横溝を設けた、回転方向を指定して用いるものであって、
一方側のタイヤ接地端からタイヤ赤道面を跨いで延びて、他方側のタイヤ接地端に至る手前で終端する前記横溝と、他方側のタイヤ接地端からタイヤ赤道面を跨いで延びて、一方側のタイヤ接地端に至る手前で終端する前記横溝とを、トレッドセンター域でトレッド幅方向に互いに重複させて、トレッド周方向に交互に配置し、
前記横溝の、トレッド幅方向に対する延在角度を、タイヤ赤道面位置よりもタイヤ接地端位置で大きくするとともに、該横溝の、タイヤ赤道面を跨ぐ中央部分を、少なくとも前記回転方向の後方側の溝縁部で、該回転方向の前方側に向かって凸形状に、一箇所以上で屈曲ないし湾曲させて形成したものである。
ここで、「トレッド踏面」とは、適用リムに組み付けるとともに規定内圧を充填したタイヤを、最大負荷能力に対応する負荷を加えた状態で転動させた際に、路面に接触することになる、タイヤの全周にわたる外周面を意味する。また、「トレッド接地端」とは、前記トレッド踏面の、トレッド幅方向の最外位置をいう。
ここにおいて、「適用リム」とは、タイヤサイズに応じて下記の規格に規定されたリムをいい、「規定内圧」とは、下記の規格において、最大負荷能力に対応して規定される空気圧をいい、「最大負荷能力」とは、下記の規格でタイヤに負荷されることが許容される最大の質量をいう。
そして、その規格とは、タイヤが生産または使用される地域に有効な産業規格によって決められたものであり、例えば、アメリカ合衆国では、“THE TIRE AND RIM ASSOCIATION INC.”の“YEAR BOOK”であり、欧州では、“The European Tyre and Rim Technical Organization”の“STANDARDS MANUAL”であり、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA YEAR BOOK”である。
ここで、本発明の空気タイヤでは、前記横溝の前記中央部分の、前記回転方向の後方側の前記溝縁部を曲線状とし、該溝縁部の、タイヤ赤道面位置での接線が、タイヤ接地面の外輪郭形状の、タイヤ赤道面位置での接線に対して、±10°未満の角度をなすことが好ましい。
なお、「タイヤ接地面」は、適用リムに組み付けるとともに規定内圧を充填して、路面に垂直姿勢で静止配置したタイヤに、最大負荷能力に対応する負荷を加えたときに路面に接触する、前記トレッド踏面の周方向の一部であるトレッド部分をいうものとする。
また、本発明の空気タイヤでは、タイヤ接地端から延びる前記横溝が、該タイヤ接地端とタイヤ赤道面との間で前記中央部分と分岐して前記回転方向の前方側に向けて、トレッド幅方向に対し前記中央部分のタイヤ赤道面位置での延在角度より大きな角度で傾斜して延びる分岐部分を有し、前記横溝の前記分岐部分が、少なくとも一本の他の横溝と交差するとともに、タイヤ赤道面に達する手前で終端することが好ましい。
またここで、本発明の空気入りタイヤでは、前記横溝によりトレッド踏面に区画形成される複数の陸部のそれぞれに、一本以上のサイプを設け、タイヤ赤道面上のセンター陸部に設けるサイプの、トレッド幅方向に対する延在角度を、±10°未満とすることが好ましい。
ここで、「サイプ」とは、対向する溝壁面が、タイヤ接地面で相互に接触する程度の溝幅を有する細溝を意味する。
そしてまた、本発明の空気入りタイヤでは、前記横溝の、タイヤ接地端位置でのトレッド幅方向に対する延在角度を、前記分岐部分の、トレッド幅方向に対する延在角度より小さくすることが好ましい。
ここにおいて、本発明の空気入りタイヤでは、一方側もしくは他方側のタイヤ接地端から延びる前記横溝の、タイヤ赤道面を跨いで延びる中央部分が、他方側もしくは一方側のタイヤ接地端から延びる他の横溝の分岐部分に連通することが好ましい。
なお、本発明の空気入りタイヤでは、前記横溝の分岐部分が、タイヤ赤道面側の部分に、タイヤ接地端側の部分より溝深さの浅い浅溝部を有することが好ましい。
本発明の空気入りタイヤによれば、一方側もしくは他方側のタイヤ接地端から延びる横溝の相互を、トレッドセンター域でトレッド幅方向に互いに重複させ、しかも、それらの横溝の、トレッド幅方向に対する延在角度を、タイヤ赤道面位置よりもタイヤ接地端位置で大きくしたことにより、タイヤ赤道面近傍での、横溝によるエッジのトレッド幅方向成分が、タイヤ接地端側のそれに比して多くなるので、雪路の直進走行に際して大きなエッジ効果を発揮し、また、タイヤ接地端位置に比して横溝の、幅方向に対する角度の小さいタイヤ赤道面位置の近傍で、横溝に入り込む雪によって、大きな雪柱剪断力が発揮されるので、雪上トラクション性能を大きく向上させることができる。
また、この空気入りタイヤでは、該横溝の、タイヤ赤道面を跨ぐ中央部分を、少なくとも前記回転方向の後方側の溝縁部で、該回転方向の前方側に向かって凸形状に形成したことにより、該中央部分の前記溝縁部の形状が、タイヤ赤道面近傍におけるタイヤ接地面の外輪郭形状に近似することとなる。これにより、横溝のその溝縁部での、とくに蹴出し時の接地圧が増大するので、雪上トラクション性能の大幅な向上をもたらすことができる。
そしてまた、この発明では、いずれか一方側のタイヤ接地端から延びる横溝を、他方側のタイヤ接地端に至る手前で終端させたことにより、そのような横溝によって、上述したように雪上トラクション性能を向上させつつ、該横溝の配設に起因する、ショルダー陸部の剛性の低下を抑えて、所要の操縦安定性を確保することができる。
ここで、前記横溝の前記中央部分の、前記回転方向の後方側の前記溝縁部を曲線状とし、該溝縁部の、タイヤ赤道面位置での接線が、タイヤ接地面の外輪郭形状の、タイヤ赤道面位置での接線に対して、±10°未満の角度をなすものとしたときは、横溝の、中央部分の前記溝縁部の形状が、タイヤ接地面の、タイヤ赤道面近傍の外輪郭形状により近似することになる。これにより、横溝の前記溝縁部での、蹴出時の接地圧がさらに大きくなるので、雪上トラクション性能を一層向上させることができる。
またここで、タイヤ接地端から延びる前記横溝が、該タイヤ接地端とタイヤ赤道面との間で前記中央部分と分岐して前記回転方向の前方側に向けて、トレッド幅方向に対し前記中央部分のタイヤ赤道面位置での延在角度より大きな角度で傾斜して延びる分岐部分を有するものとしたときは、その分岐部分によって、接地面内の水を排除することができるので、排水性能を有効に向上させることができる。
しかもここでは、前記横溝の前記分岐部分を、少なくとも一本の他の横溝と交差させたことにより、それらの横溝の交差部分で発揮される大きな雪柱剪断力に基づいて、雪上トラクション性能をより効果的に高めることができる。
ここにおいて、前記横溝によりトレッド踏面に区画形成される複数の陸部のそれぞれに、複数本のサイプを設け、タイヤ赤道面上のセンター陸部に設けるサイプの、トレッド幅方向に対する延在角度を、±10°未満としたときは、かかるサイプの配設によって、大きな接地圧の作用するタイヤ赤道面付近での、エッジの幅方向成分を増加させて、雪上トラクション性能をさらに向上させることができる。
なお、前記横溝の、タイヤ接地端位置でのトレッド幅方向に対する延在角度を、前記分岐部分の、トレッド幅方向に対する延在角度より小さくしたときは、とくに、前記分岐部分による排水性能を大きく向上させることができる。
またここで、一方側もしくは他方側のタイヤ接地端から延びる前記横溝の、タイヤ赤道面を跨いで延びる中央部分が、他方側もしくは一方側のタイヤ接地端から延びる他の横溝の分岐部分に連通するときは、そのような連通部分に入り込む雪による大きな雪柱剪断力が、雪上トラクション性能のさらなる向上をもたらす。また、この場合は、タイヤ赤道面を跨ぐ横溝の中央部分が、他の横溝の分岐部分に連通する手前で終端する場合に比して、エッジの幅方向成分が多くなり、このことによっても、雪上トラクション性能が大きく向上することになる。
なおここで、前記横溝の分岐部分が、タイヤ赤道面側の部分に、タイヤ接地端側の部分より溝深さの浅い浅溝部を有するときは、一方側もしくは他方側のタイヤ接地端から延びる横溝の多数本が配置されるタイヤ赤道面の近傍での、陸部剛性の低下を有効に防止することができる。
本発明の空気入りタイヤの一の実施形態を示す、トレッドパターンの展開図である。
以下に図面を参照ながら、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤの一の実施形態を示す、トレッドパターンの展開図であり、図示の実施形態は、たとえば、サイドウォール部に、図示しない刻印その他の表示を設けること等により、車両への装着時の、図1に矢印で示すタイヤ回転方向R(図1では下方向)が指定されて用いられるものである。
なお、図示は省略するが、このタイヤは、一対のビード部に埋設したそれぞれのビードコアと、ビード部からサイドウォール部を経てトレッド部に至るトロイド状のカーカスと、カーカスのクラウン域の外周側に配設したベルトおよびトレッドゴムとを具えてなる。
図1に示すところでは、前記トレッドゴムにより形成されるトレッド踏面1に、トレッド幅方向(図1では左右方向)に対して、たとえば45°以下の角度で傾斜して、実質的にトレッド幅方向に延びる複数本の横溝2を設ける。
そしてここでは、横溝2を、一方側(図1では左側)のタイヤ接地端E1からタイヤ赤道面eqを跨いで延びて、他方側(図1では右側)のタイヤ接地端E2に至る手前で終端する横溝2aと、他方側のタイヤ接地端E2からタイヤ赤道面eqを跨いで延びて、一方側のタイヤ接地端E1に至る手前で終端する横溝2bとで構成するとともに、トレッドセンター域でトレッド幅方向に互いに重複することになるそれらの横溝2aおよび2bを、トレッド周方向に交互に配置する。なお、本明細書では、横溝2a、2bを合わせて「横溝2」と称する場合があり、また、タイヤ接地端E1、E2を合わせて「タイヤ接地端E」と称する場合がある。
図1に示す実施形態では、横溝2aおよび2bのそれぞれが、いずれかのタイヤ接地端E1もしくはE2から、そのタイヤ接地端E1もしくはE2とタイヤ赤道面eqとの間の分岐点Aまでトレッドショルダー域を延びるショルダー部分20と、ショルダー部分20に連続して分岐点Aからタイヤ赤道面eqを跨いで延びる中央部分21と、ショルダー部分20に連続して分岐点Aから、中央部分21と分岐して延びる分岐部分22とを有するものとしたが、横溝2が該分岐部分22を有することは、本発明の必須の構成ではない。
ここにおいて、この発明では、いずれの横溝2aおよび2bも、タイヤ接地端E1もしくはE2の位置での、トレッド幅方向に対する延在角度θ2が、タイヤ赤道面eqの位置での同様の延在角度θ1よりも大きくなるように延在させて配置する。
これにより、横溝2a、2bによるエッジのトレッド幅方向成分が、タイヤ接地端E1、E2側よりも、タイヤ赤道面eq側で多くなるので、雪路の直進方向に際して大きなエッジ効果が発揮されることになる。またここでは、タイヤ赤道面eqを超えて延びる、トレッド幅方向に長い横溝2に入り込む雪によって、大きな雪柱剪断力が発揮されることになる。それらの結果として、このタイヤによれば、雪上トラクション性能を大きく向上させることができる。
なお、図1に示すような、湾曲形態で延びる横溝2a、2bを設けた場合、タイヤ赤道面eqの位置での延在角度θ1は、図示の展開図で、横溝2の中央部分21の、回転方向Rの後方側の溝縁部の、タイヤ赤道面eqの位置で引いた接線と、トレッド幅方向に沿う直線とがなす角度をいい、また、タイヤ接地端Eの位置での延在角度θ2は、横溝2のショルダー部分20の、回転方向Rの後方側の溝縁部の、タイヤ接地端Eの位置で引いた接線と、トレッド幅方向に沿う直線とがなす角度をいうものとする。
また、この発明では、横溝2の中央部分21を、少なくとも回転方向Rの後方側の溝縁部で、回転方向Rの前方側に向かって凸形状に形成する。より好ましくは、図1に示すように、中央部分21の、回転方向Rの後方側及び前方側の両溝縁部をともに、回転方向Rの前方側に向かって凸形状に湾曲させて形成して、それらの溝縁部を相互に略平行とする。
これにより、横溝2の中央部分21の、少なくとも回転方向Rの後方側の溝縁部の形状が、図1に示す破線で囲まれる領域であるタイヤ接地面7の、タイヤ赤道面eq近傍の外輪郭形状に、回転方向Rの前方側で近似することになるので、中央部分21の、回転方向Rの後方側の溝縁部での、とくに蹴出し時の接地圧が増大して、該溝縁部でのエッジ効果の増大によって、雪上トラクション性能を大幅に向上させることができる。
ここで、横溝の中央部分は、上述したように、対向する両溝縁部を回転方向Rの前方側に凸の湾曲形状とすることに代えて、図示は省略するが、回転方向Rの後方側の溝縁部だけを、回転方向Rの前方側に向かって凸形状に湾曲させて形成することができる。また、該中央部分は、たとえば、曲率半径の異なる複数の円弧を滑らかに連結することにより、回転方向Rの、少なくとも後方側の溝縁部を、複数箇所で湾曲させて凸形状に形成することができる他、複数本の直線を連結することにより、少なくとも回転方向Rの後方側の溝縁部を、一箇所以上で屈曲させて凸形状に形成することもできる。
またここで、横溝2の中央部分21の、回転方向Rの後方側の溝縁部を、図1に示すように曲線状とした場合、タイヤ赤道面eqを跨ぐ中央部分21のその溝縁部の、タイヤ赤道面eq位置での接線T1は、タイヤ接地面7の外輪郭形状の、一般にはトレッド幅方向に沿う、タイヤ赤道面eq位置での接線T2に対して、±10°未満の角度をなすものとすることが好ましく、とくには、前記接線T1を、図1に示すように、前記接線T2と平行とすることが好適である。
これにより、横溝2の中央部分21の、回転方向Rの後方側の溝縁部の形状が、タイヤ赤道面eqの付近で、タイヤ接地面7の、回転方向前方側の外輪郭形状に略等しくなる。その結果、横溝2の該溝縁部での、蹴出し時の接地圧がさらに大きくなるので、雪上トラクション性能を一層向上させることができる。
なお、接線T1、T2のそれぞれの、トレッド幅方向に対する角度はともに、図1に示すタイヤのように、0°とすることがより好ましく、また、中央部分21の、回転方向Rの後方側の溝縁部のみならず、前方側の溝縁部の同様の接線も、タイヤ接地面7の外輪郭形状の接線T2に対し、±10°未満の角度をなすものとすることが好ましい。
なお、この発明では、一方側もしくは他方側のタイヤ接地端E1もしくはE2から延びる横溝2aもしくは2bの中央部分21が、他方側もしくは一方側のタイヤ接地端E2もしくはE1に至る手前で終端するものとしたことにより、トレッドショルダー域に存在する陸部の剛性の低下を抑制し、トレッドショルダー域の陸部剛性の低下が招く操縦安定性の悪化を有効に防止することができる。
ところで、図1に示すところでは、横溝2のショルダー部分20は、タイヤ接地端E側からタイヤ赤道面eqに近づくにつれて回転方向Rの前方側に向かって延びて、回転方向Rの後方側に凸状に湾曲する円弧形状を有する。これにより、タイヤを、図1に矢印で示す、指定された方向Rに回転させた際に、横溝2のショルダー部分20による排水性能を有効に発揮することができる。
ただし、横溝のショルダー部分は、上記の構成に代えて、タイヤ赤道面eqに接近するに従って、回転方向Rの前方側に凸状に湾曲する形状、または、タイヤ赤道面eqに近づくにつれて回転方向Rの前方側もしくは後方側に向かって直線状に延びる形状等とすることも可能である。
また、図示の実施形態では、横溝2の、ショルダー部分20のトレッド幅方向内側で、中央部分21と分岐して延びる分岐部分22は、回転方向Rの前方側に向けて延在し、タイヤ赤道面eqに達する手前で終端しているが、この分岐部分22は、トレッド幅方向に対し中央部分21のタイヤ赤道面eq位置での延在角度θ1よりも大きな角度θ3で傾斜して延びるものとすることが、排水性能を向上させるとの観点から好ましい。
なお、分岐部分22の傾斜角度θ3は、分岐部分22の各端部における溝幅の中心点C1、C2のそれぞれを通る直線Lの、トレッド幅方向に対する傾斜角度を測定して求めるものとする。ここで、分岐部分22の、トレッド幅方向外側の端部における溝幅中心点C1は、図示のパターンでは、分岐部分22の、タイヤ赤道面eq側の溝縁部の延長線と、中央部分21の、回転方向Rの前方側の溝縁部の延長線との交点である分岐点Aでの溝幅中心点、より詳細には、分岐点Aを通って分岐部分22の延在方向に直交する直線の、分岐部分22のタイヤ接地端E側の溝縁部との交点をBとしたときの、線分ABの中点をいう。また、分岐部分22の、トレッド幅方向内側の端部における溝幅中心点C2は、分岐部分22の、タイヤ赤道面eq側及びタイヤ接地端E側のそれぞれの溝縁部の各端点MおよびNの相互を結んだ線分MNの中点である。
上記のような横溝2を設けたときは、一方側もしくは他方側のタイヤ接地端E1、E2から延びる横溝2の分岐部分22を、図1に示すように、そのタイヤ接地端E1、E2側で回転方向Rの前方側に隣接する横溝2の中央部分21に交差させて、交差部分50を形成することが好ましい。そして、より好ましくは、該分岐部分22が、前記交差部分50を経た後、そのタイヤ接地端E1、E2側でさらに回転方向Rの前方側に位置する横溝2の中央部分21に開口して、そこに開口部分60を形成する。このような交差部分50及び開口部分60の形成により、そこに入り込んで押し固められる雪が発揮する大きな雪柱剪断力に基づいて、雪上トラクション性能がさらに向上する。
なお、横溝2の分岐部分22は、図示は省略するが、回転方向Rの前方側に隣接する前記横溝2に、その横溝2のショルダー部分20で交差ないし開口させることも可能である。
このように雪柱剪断力を大きくして、雪上トラクション性能を図るとの観点から好ましくは、一方側のタイヤ接地端E1から延びる横溝2aの中央部分21を、他方側のタイヤ接地端E2から延びる横溝2bの分岐部分22に連通させ、また、他方側のタイヤ接地端E2から延びる横溝2bの中央部分についても同様に、横溝2aの分岐部分22に連通させることにより、連通部分61を形成する。
なお、図示は省略するが、横溝2の中央部分21が、分岐部分22への前記連通部分61を超えてをさらに延びるものとして、その中央部分21を、さらに他の分岐部分22に連通させることもできる。
ここにおいて、横溝2の、タイヤ接地端E位置でのトレッド幅方向に対する角度θ2を、分岐部分22の、トレッド幅方向に対する角度θ3より小さくすることが好ましい。
これにより、分岐部分22による排水性能を大きく向上させることができる。
なお、図示のパターンでは、横溝2の中央部分21及び分岐部分22の溝幅を、ショルダー部分20の溝幅よりも狭くし、また、分岐部分22の溝幅を、タイヤ接地面eq側の先端に向けて、徐々に狭くするとともに、横溝2の中央部分21の溝幅を、その中央部分21の全長に渡って一定としている。
ところで、このタイヤでは、横溝2によりトレッド踏面1に区画形成される複数の陸部としてのブロック70のそれぞれに、複数本のサイプ71を設けているが、この場合は、タイヤ赤道面eq上に位置するセンター陸部であるセンターブロック72に設けるサイプ73の、トレッド幅方向に対する延在角度θ4を、±10°未満、なかでも、図示のように0°とすることが好ましい。
このようなサイプ73の延在角度θ4によって、大きな接地圧の作用するタイヤ赤道面eq付近での、サイプ73によるエッジの幅方向成分が多くなるので、雪上トラクション性能をさらに向上させることができる。
なお、詳細は図示しないが、横溝2の分岐部分22は、タイヤ赤道面eq側の部分、たとえば、交差部分50と開口部分60との間の部分に、タイヤ接地端E側の部分より溝深さの浅い浅溝部80を有することが好ましい。このことによれば、一方側もしくは他方側のタイヤ接地端E1、E2から延びる横溝2の多数本が配置されるタイヤ赤道面eqの近傍に位置するセンターブロック72の、ブロック剛性の低下を有効に防止することができる。
ここにおいて、図1に示すように、中央部分21と分岐部分22との分岐点Aに位置する、ブロック70の角部や、トレッドショルダー域に形成されたブロック70の、中央部分21と分岐部分22との交差部分50での角部を、面取りすることが好ましい。このことによれば、該ブロック70の角部が鋭角となるのを回避し、タイヤの負荷転動時に、角部にクラックが生じたり角部が欠けたりすることを防止することができる。
1 トレッド踏面
2、2a、2b 横溝
7 タイヤ接地面
20 ショルダー部分
21 中央部分
22 分岐部分
50 交差部分
60 開口部分
61 連通部分
70 ブロック
71 サイプ
72 センターブロック
73 センターブロックにおけるサイプ
eq タイヤ赤道面
A 分岐点
B 交点
C1、C2 溝幅中心点
E、E1、E2 タイヤ接地端
L 直線
M、N 端点
R 回転方向
T1、T2 接線
θ1、θ2、θ3、θ4 延在角度

Claims (7)

  1. トレッド踏面に、トレッド幅方向に向けて延びる複数本の横溝を設けた、回転方向を指定して用いる空気入りタイヤであって、
    一方側のタイヤ接地端からタイヤ赤道面を跨いで延びて、他方側のタイヤ接地端に至る手前で終端する前記横溝と、他方側のタイヤ接地端からタイヤ赤道面を跨いで延びて、一方側のタイヤ接地端に至る手前で終端する前記横溝とを、トレッドセンター域でトレッド幅方向に互いに重複させて、トレッド周方向に交互に配置し、
    前記横溝の、トレッド幅方向に対する延在角度を、タイヤ赤道面位置よりもタイヤ接地端位置で大きくするとともに、該横溝の、タイヤ赤道面を跨ぐ中央部分を、少なくとも前記回転方向の後方側の溝縁部で、該回転方向の前方側に向かって凸形状に、一箇所以上で屈曲ないし湾曲させて形成したことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記横溝の前記中央部分の、前記回転方向の後方側の前記溝縁部を曲線状とし、該溝縁部の、タイヤ赤道面位置での接線が、タイヤ接地面の外輪郭形状の、タイヤ赤道面位置での接線に対して、±10°未満の角度をなすことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. タイヤ接地端から延びる前記横溝が、該タイヤ接地端とタイヤ赤道面との間で前記中央部分と分岐して前記回転方向の前方側に向けて、トレッド幅方向に対し前記中央部分のタイヤ赤道面位置での延在角度より大きな角度で傾斜して延びる分岐部分を有し、
    前記横溝の前記分岐部分が、少なくとも一本の他の横溝と交差するとともに、タイヤ赤道面に達する手前で終端することを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記横溝によりトレッド踏面に区画形成される複数の陸部のそれぞれに、一本以上のサイプを設け、
    タイヤ赤道面上のセンター陸部に設けるサイプの、トレッド幅方向に対する延在角度を、±10°未満としたことを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記横溝の、タイヤ接地端位置でのトレッド幅方向に対する延在角度を、前記分岐部分の、トレッド幅方向に対する延在角度より小さくしたことを特徴とする請求項3又は4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 一方側もしくは他方側のタイヤ接地端から延びる前記横溝の、タイヤ赤道面を跨いで延びる中央部分が、他方側もしくは一方側のタイヤ接地端から延びる他の横溝の分岐部分に連通することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記横溝の分岐部分が、タイヤ赤道面側の部分に、タイヤ接地端側の部分より溝深さの浅い浅溝部を有することを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
JP2012147836A 2012-06-29 2012-06-29 空気入りタイヤ Pending JP2014008901A (ja)

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